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【SS】CPUトナメ 特命ハンター編

1 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 4a9b-7ca2) :2020/04/25(土) 20:13:41 LEjVW7RYSa
1つ物語が完成してしまいましたのでこちらから先にあげさせてもらいたいと思います

とあるゲームのストーリーをもとにCPUトナメキャラたちに置き換え、オリジナルの展開を交えつつ作ってみました

元ネタを知っていても知らなくても楽しめるとは思いますので、よろしければご覧ください!

※人型でないキャラは一応人型と思って頂ければ幸いです笑


2 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 4a9b-7ca2) :2020/04/25(土) 20:14:29 LEjVW7RYSa
成長を続ける大都会

ここでは眩い人工の光が一晩中輝き続けている

しかし、どんなに光が増えようと闇が消えてしまうことはない

その闇の中に人間以外のものが潜むようになったのはいつからのことだろう


ロハス「やっと追い詰めたぞ、サイボーグめ!」


ダンダンダン!

若き日のロハスという青年が1人のサイボーグを得意の銃で仕留める

トゥルルル・・・   ピッ

ロハス『1人仕留めた、急ぎ回収班を頼む』

ピッ

ロハスは身柄を確保したサイボーグからあるものを見つけ出す


ロハス「ん?なんだこれ、情報カプセル?」



部長「君が持ち帰ったカプセルからこの男が大きなサイボーグの組織の一員であることがわかった。そしてプロトナメチームのミルクローズの情報を持っていることがわかった。恐らく潜入するつもりだったのだろう。奴の目的を探るためにはミルクローズに潜入する必要がある。そこで君にはプロトナメチームであるミルクローズへと潜入捜査をしてもらう。」

ロハス「CPUトナメですか……
あまり詳しくはありませんが……」

部長「安心しろ、入団までの1ヶ月で必要なものは学んでもらう、元々身体能力の高い君なら大丈夫だろう。」

ロハス「はぁ…」


1ヶ月後


ロハス「今日からここでお世話になります若き日のロハスです、えっとパターソンさんですよね?」

パターソン「あー、俺もドラフトで今月入団したばっかだからもっとフランクでいいぞ。」

ロハス「じゃあよろしくパターソンくん。」

パターソン「おう、んじゃ寮の中案内してやるよ。」


こうしてロハスの潜入捜査が始まった


3 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 4a9b-7ca2) :2020/04/25(土) 20:15:56 LEjVW7RYSa
ロハス「とりあえず潜入はできたけど、これからどうするかな。とりあえず今の状況について整理しておくか。」


ロハスは違法サイボーグの逮捕が目的であるサイボーグ対策室という政府の秘密機関に所属するメンバーの一員である

略してCCR、サ対室と呼ばれたりもする

一般には知られていないが近年進みすぎた科学技術により、体の一部を機械で置き換えたサイボーグが出現している

彼らは普通の人間とは見分けがつかず探知することも困難で、その中には武器を身体に隠し持っていたり素手で人間をぺちゃんこにするパワーがあったり、あるいはもっと危険な能力をもっていたりする

そんな連中がただの人間のフリをして世の中に潜んでいることが世間にバレたらパニックが起こる

そのため秘密裏にサイボーグたちを捕まえ、普通の人間に戻すのがサイボーグ対策室の役目である

1ヶ月前にロハスが捕まえたサイボーグに下目という男がいたが、彼がミルクローズの詳細なデータを持っていた

武装したサイボーグが何のためにプロトナメ団を調査していたのか、また背後のサイボーグの犯罪組織を調べなければならない

本人は逮捕時の銃撃戦で重傷を負い尋問することができなかった

そのため調査のためにロハスがここへ潜入することをCCRのトップである一番繊細な部長は命じたのである

今回潜入したミルクローズだが、問題は親会社のマスターグループだ

世界中に子会社を持ち、特に医療関係と兵器に強く違法ではないサイボーグパーツの開発・販売も行っているので事件に関わりがある可能性が大きい

表向きの本社はアメリカだが会長は日本に住んでいる


4 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 4a9b-7ca2) :2020/04/25(土) 20:18:46 LEjVW7RYSa
ロハス「このトナメ団にはサイボーグたちが興味を持つ何かがあるに違いない。
そしてこのトナメ団の関係者の中にはすでに下目の仲間のサイボーグか、協力者が潜入している可能性がある。
今は自主トレの期間でこの寮には今年入団の4人しかいない。2月のキャンプには大勢のトナメ団関係者に会えるな。
……しかし、プロトナメか。」



以前まではマイナーであったCPUトナメという競技が広く普及され始め、プロトナメも設立
今では野球やサッカーに並び立つほどのメジャーなものとして人々に親しまれていた


ロハス「一応ルールは頭に叩き込んではきたけど…
まず、控えも合わせて10人のメンバーで1チーム、そこからまずはルールが選ばれる。
タイマンかタッグか。それからアイテム、ステージ、などなどを決め10人のメンバーから適したメンバーを選出してそれを繰り返し勝敗を決める。
タイマンなら7人、タッグなら3組、勝ち数の多いチームの勝ち、だったはず…。
とにかく目立つのは厳禁だ。」


ミルクローズ練習場

そこに集められたロハスは今年入団の4人とコーチと顔を合わせていた


ロハス「若き日のロハスです、よろしくお願いします。」

パターソン「あー、悲しみのパターソンだ、よろしく。」

純白「堕ちる純白です!
みんなでがんばって早く一軍あがろうね!」

ライムライト「ライムライトと言います!
このチームの力になれるよう頑張ります!」

チェマ「お前ら二軍コーチのチェマだ。
とりあえず今日はお前らだけだが、明日には他の二軍のメンバーも集まるだろうから、またその時だな。」

ロハス「(そりゃ、一軍と二軍は別の練習場か。とりあえずここのみんなは特に怪しい感じはしないな。いや、油断はできない)」


5 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 4a9b-7ca2) :2020/04/25(土) 20:20:19 LEjVW7RYSa

その夜

トゥルルル・・・  ピッ


ロハス『はい、こちらロハス』

ドドン『やっほードン!ちゃんと潜入できたかドン?』


彼はロハスの潜入捜査を本部から裏でサポートする紫煙のドドン


ロハス『何かあったらこっちから連絡することになってるだろ』

ドドン『それにしても何も連絡がこないからこっちから連絡したドン。
こっちも報告書とかあるから進展がなくても一応は報告してほしいドン。』

ロハス『あぁ、それは悪かった。』

ドドン『で、ぶっちゃけ状況はどうドン?』

ロハス『全く進展なしだ。
また何か分かり次第連絡する。』

ドドン『わかったドン。』  ピッ

ロハス「かと言って今は動きようがないからな。」


ロハスは少しでも情報をと、外へ出ていた

人通りの少ない路地を歩いていたロハス


ロハス「………!隊長…
心配で見に来たんですか?」

黒光「まぁそんなとこだ、お前はうちの適正テストでいろいろと問題ありと出てたからな。」

ロハス「僕ってそんなに信用ないですかね…
まぁそれもこの任務で挽回してみせますよ。」

黒光「…期待はしといてやる。」

スタスタスタ…


ロハスの前に現れたのはCCRの実践部隊の指揮官であり、ロハスやドドンの直属の上司でもある例の黒光


ロハス「ふぅ、とりあえず明日から本格的に調査開始だな。」


6 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 4a9b-7ca2) :2020/04/25(土) 20:21:36 LEjVW7RYSa

次の日

二軍メンバーと顔を合わせることになるロハス


ナザレンコ「おぉ、お前がロハスか!」

ロハス「ええっと……」

ナザレンコ「おっと挨拶が遅れて申し訳ナザレンコ。」

ロハス「………」

ナザレンコ「笑えよ、ギャグだよ。」

ロハス「はぁ……」

ナザレンコ「ま、いいや。
俺はナザレンコだ、よろしくな!」


練習場へと向かう途中、戦芸人ナザレンコと出会うロハス、さらに……


ポイゾネ「ロハスくんだっけ?
俺はポイゾネサス、ポイゾネでいいよ、よろしくね。」

ロハス「はい、よろしくお願いします、ポイゾネさん。」


紅きポイゾネサスくんにも出会う


練習場


デスエン「お、ロハスか!」

ロハス「えっと、確かデスエンペラーさん…」

デスエン「おぉ、しってるのか!
じゃあ2年前に死の皇帝で高校トナメ界を賑わせた男を知ってるか!?」

ロハス「えっと、ちょっとわかんないです…」

デスエン「じゃあ不運のソンソンは?」

ロハス「んー、すいません、そうゆうことに少し疎くて…」

デスエン「そっか、そうだよな。
俺なんて所詮そんなもんだよな…」

スタスタスタ・・・

そう言いながらどこかへ行ってしまうデスエンペラー


ロハス「全部自分のことだったのか…」


7 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 4a9b-7ca2) :2020/04/25(土) 20:22:45 LEjVW7RYSa

レイア「よぉ、ロハス!
俺はレイアだ!よろしくな!」

ロハス「あ、はい!
よろしくお願いします。」

レイア「よし!んじゃあ早速新しい昇龍でも試させて… ロハス「え!?ちょっと!?」


エルバン「こらレイア、さすがに新人にそれはダメだよ、ほらあそこにポイゾネがいるからやるならポイゾネにしなさい。」

レイア「お!そうだな、よっしゃー!ポイゾネー!」

ポイゾネ「ちょ!?レイア、待って来ないで…
うわぁーー!!」


見事に華麗な昇龍をポイゾネに決めた灼熱のレイア


エルバン「危なかったなロハスくん。」

ロハス「あ、ありがとうございます…」

エルバン「僕はエルバンよろしくね。」


爆走戦士エルバンをもって他の二軍メンバーとの挨拶を終えたロハス

みなそれぞれ個性的だと印象を受けていた


タバスコ「お、やってるな!」

エルバン「あ、タバスコさん。」

ロハス「……タバスコさん?」

エルバン「あれ、知らないの?
うちの会長の1人息子で一軍のタバスコさん。」

ロハス「ロハスです、よろしくお願いします。」

タバスコ「うん、よろしく。」

エルバン「今日はどうしたんですか?」

タバスコ「いや、ちょっと様子を見に来ただけ。」

ロハス「(さすがに合法的なサイボーグ化を行なっているマスターグループの息子がサイボーグなんてことはないか。…でも狙われる可能性は十分にあるな。注意しておかないと)」


8 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 6d6d-7ca2) :2020/04/25(土) 20:23:57 e.h0fJOESa

ミルクローズ寮  自室

トゥルルル・・・  ピッ


ロハス『はい、こちらロハス。』

ドドン『調子はどうドン?』

ロハス『今のところは何もない。
そっちは何かわかったか?』

ドドン『んー、ロハスが捕まえた下目ドンけど捕まる直前に記憶を曖昧にする薬を飲んでたみたいで、なーんにも聞き出せないドン。』

ロハス『なんだそれ…?』

ドドン『そんな薬があるらしいどん
今はその薬から出所を探ってるところドン。』

ロハス『そうか。(俺もそっちの任務が良かったなぁ)
なぁドドンここの人たちはあまり怪しい感じはしないぞ。
この潜入捜査、続ける必要あるのか?』

ドドン『それを決定するのは部長ドンからねー
あ、ちょっと待つドン。』


サイボーグ対策室


黒光「ドドン、ロハスか?」

ドドン「『あ、ちょっと待つドン。』はいロハスドン。」

黒光「ちょっと変われ。『ロハスか?』」

ロハス『隊長。』

黒光『今すぐテレビをつけろ。』

ロハス『え……なっ!?』


そこにはミルクローズの一軍選手を乗せたバスがテロに遭い、爆破されたニュースが映し出されていた


黒光『潜入捜査続行だな。』

ロハス『……はい!』


9 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 6d6d-7ca2) :2020/04/25(土) 20:25:15 e.h0fJOESa

マスターグループ  会長室


召喚士「私の選手たちがテロの標的など、なんと卑劣な犯罪だ!」

エロマス「召喚士君、君のショックも分からんではない、だがまずは事実を見なければならん。」


ミルクローズ監督である昼間の召喚士とマスターグループ会長のエロ過ぎるマスター


エロマス「ミルクローズの一軍選手の多くが負傷し何人かは今シーズン中の復帰も危ういらしいな。」

召喚士「はい、死者が出なかったのが不幸中の幸いです。」

エロマス「まぁ、世間もコミッショナーもこの恐ろしい不幸には同情的だ。
いいかね召喚士君、観客はドラマを求めている。二軍の選手ばかりを出してずるずる連敗するようでは我がグループの名に傷がつく。」

召喚士「お言葉ですが会長、私はこのような逆境の元であろうと優勝を目指さないような指揮をするつもりはありません。」

エロマス「期待しているよ」

召喚士「はい。」


会長室を後にする召喚士


エロマス「さて、犯人は誰だろうな。」

アルベルト「マスターグループ、いや会長に恨みを持つものでは?」


マスターグループ会長のエロ過ぎるマスターの護衛である疑惑の恋人アルベルト


エロマス「ことはそう単純ではない、それなら私の息子が乗っている日のバスを狙ったのではないのかね。」

アルベルト「そういえば、ご子息はそのバスには乗り合わせていませんでしたね。」

エロマス「あるいはそのことを知らなかっただけかもしれんが。
まぁ、楽しみなことだ。」


10 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 6d6d-7ca2) :2020/04/25(土) 20:49:43 e.h0fJOESa

ミルクローズ練習場


チェマ「お前らも聞いたと思うが、今後うちのチームは一軍と二軍の垣根を越えて一緒に練習することになる。
調子のいいやつはどんどん一軍で使っていくからな。」


先日の事件を受けてミルクローズの選手たちは練習場へ集められていた


チェマ「とりあえずレイア、ポイゾネ、エルバン、お前らは明日から一軍だ!」

デスエン「……あれ?」

チェマ「お前はまだ二軍…!」


ミルクローズ寮 食堂


ちょこにゃ「あらロハスさん。」

ロハス「えっと、たしかちょこにゃさん。」

ちょこにゃ「えぇ、ようやく覚えてくれたんですね。」

ロハス「あはは、さすがに…」


このミルクローズ寮で働いているとても若々しい姿のちょこにゃ


パターソン「あー、ロハスあれはダメだぞ。」

ロハス「?どうゆうこと?」

パターソン「とっくに結婚して子供もいる…」

ロハス「あー、そうゆうこと。
でも子供って、子育てはいいの?」

パターソン「子供はもう大学生だとよ。」

ロハス「………!?
ちょっとまって!
ちょこにゃさんって今何歳!?」

パターソン「だからみんな騙されてんだよ…」

ロハス「(いくらなんでも若過ぎるぞ…)」


その夜

ロハスはパターソンと共に街へ繰り出し
良さげな喫茶店を探していた


ロハス「ここなんて良さそうじゃない?
えーと、喫茶マキシムトマト?」

パターソン「あー、まぁ入ってみるか。」


喫茶マキシムトマト
とデカデカと書かれた看板のドアを開ける

カランカラン


11 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 6d6d-7ca2) :2020/04/25(土) 20:50:11 e.h0fJOESa

ねこ「やぁいらっしゃい。
店長のねこです。」

ロハス「トマト専門店なんですか?」

ねこ「ははは、店の名前でしょ?
来る人はみんなそういうよ。」

ロハス「じゃあ普通の喫茶店なんですか?」

ねこ「少し違うんですよ、うちは健康食材や漢方を主体とした食材を扱ってる身体にやさしいお店なんです。
どうです?スペシャルドリンクでも。
疲れが取れますよ。」

パターソン「あー、なんか胡散臭そうだな…」

ねこ「じゃあこうしましょう。
今回はタダで召し上がってください。
もしそれで効果が出たら常連客になってくださいね。」

ロハス「もしでなかったら?」

ねこ「んー、でしたら一生タダで飲んで頂いて結構ですよ。」

パターソン「んじゃいただこうかな。」

ねこ「はい、スペシャルドリンク2つ。」

ロハス「意外と普通っぽいですね。」

パターソン「バナナジュースみたいだな。」


ごくごくごく……


ねこ「どうです?」

ロハス「そんなにすぐに効果が現れるものなんですか?」

ねこ「人によりますね。
すぐの人、半日後の人、色々ですよ。」

ロハス「ふーん。」

パターソン「全然かわんねぇな。」

ねこ「人それぞれですよ。」

ロハス「じゃあそろそろ帰ります。
ジュースありがとうございました。」

ねこ「いえいえ、ぜひまた来てくださいね。」

パターソン「一生タダで飲みに来ようかな。」

ロハス「こら……」


カランカラン


ロハス「……おぉ、あれ?
なんか身体が熱いぞ!」

パターソン「ほんとに効いてるってのか?」

ロハス「すごい!
あの喫茶店ほんとにすごいぞ!」

パターソン「俺はなんともないんだが…
ま、良さげな店は見つけたな。
んじゃ、俺はこの後用事あっから。」

ロハス「うんじゃあね。」


12 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 6d6d-7ca2) :2020/04/25(土) 21:23:12 e.h0fJOESa

パターソンと分かれたロハスは夜の街を散策していた


無敵「あれ、ロハスくんじゃないか。」

ロハス「あ、無敵さん。」


偶然、CCRの先輩である歩く天下無敵に出会う


ロハス「どうしたんですか?
任務の最中とか?」

無敵「ロハスくんが捕まえてくれた下目って人の情報をもとにね、少しだけ足取りがつかめそうなんだよね。」

ロハス「おぉ、それはよかったです!
……早く終わらせたいですね。」

無敵「君が一番大変だよね。
なにかつかめそう?」

ロハス「まだなんともいえませんね。」

無敵「そっか。
あ、あんまりサボってると怒られちゃうや。
じゃあまたね!」

ロハス「はい、頑張ってください。」


数時間後

任務も空振りに終わった天下無敵


無敵「はぁ、特になにもつかめないか…」


何気なく街を歩いていた


「やぁ!元気?」


そんな天下無敵の前に1人の女性が現れる


無敵「えぇと、どなたでしょうか…」

「あれ?おぼえてないのぉ?」

無敵「……まさか学生の時に同級生だったバルザードたん!?」

バル「ピンポーン!久しぶりだね。」

無敵「ほんとに久しぶりじゃないか。」

バル「今はなにしてるの?」

無敵「ただのしがない会社員だよ。
バルザードたんは?」

バル「もぅ、昔みたいにバルたんでいいよぉ。
ボクはあっちの方にあるお店だよぉ。
あ、もういかなきゃ。
また会えるかなぁ?」

無敵「もちろん!じゃあまたね。」

バル「うん!」


スタスタスタ……


無敵「さすがにほんとのことは言えないもんなぁ。」


13 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 6d6d-7ca2) :2020/04/25(土) 21:23:37 e.h0fJOESa

ミルクローズ寮


レイア「よぉロハス!元気か?」

ロハス「レイアさん、相変わらず元気ですね。」

レイア「おうよ!
新しい昇龍の型も開発しねぇといけないからな!」

ロハス「その昇龍ってやつは技なんですか?」

レイア「なんだよ、この前の試合見てなかったのかよ。
華麗に相手を上空へ吹っ飛ばしてだろ?」

ロハス「(あぁ、あれか)」

レイア「あれなら、違法サイボーグがどれだけ襲ってこようとも安心だな。」

ロハス「……!?
違法サイボーグ?
(サイボーグは仮に知っていたとしても、違法サイボーグは一般には公表されてないぞ。)」

レイア「おっと、まぁあれだ今じゃサイボーグ化ってのが流行ってんだろ?
それを過剰にやってる奴がいるんだとよ。」

ロハス「どこで聞いたんですか?」

レイア「んー、ちょっとした知り合いにな。
お、そうだエルバンに呼ばれてるんだった、じゃあなロハス!」


タタタタタッ……


ロハス「レイアさんか…
十分注意が必要だな。」


そんな考えをしていたロハスは大きな音で我にかえる


ロハス「え、なに今の音…
……ポイゾネさんの部屋?」


ガチャ


ロハス「ポイゾネさん、どうしたんですか…
ってなにこのダンボールの山…」

ポイゾネ「あ、ロハスくん。
ごめんちょっと手伝ってもらってもいい?」

ロハス「はい、ですけどどうしたんですかこれ?」

ポイゾネ「いやー、どうもぶつくさでさぁ。
必要なものを持ってきてはいるんだけど結局使わなくてダンボールから出してないんだよね。
でもどれにどれが入ってるのか分からないからちょっと確認しようとしたら、これだよ…」

ロハス「はぁ……
一度整理してみたらどうですか?」

ポイゾネ「んー、もしまた部屋の移動とかになったらまた詰めなきゃだしなぁ。」

ロハス「(めんどくさがりなんだな…)」


それから崩れた山を戻すのを手伝うロハス


ポイゾネ「ありがとう助かったよ。
最近はこうなることが増えてきたから新しいのはもうまた買ってるんだよね。」

ロハス「どれだけめんどくさがりなんですか…」

ポイゾネ「あはは、まぁまたおいでよ。
ちょっと狭いけど。」

ロハス「はいそれでは。」


14 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 6d6d-7ca2) :2020/04/25(土) 21:23:57 e.h0fJOESa

その日の午後

ミルクローズ練習場

何やら言い争いをしていたパターソンと純白


ロハス「あれどうしたの?」

ライト「うん、なんか純白くんのアイスをパターソンくんが食べちゃったんだって。」

ロハス「えぇ…」


ついには追いかけっこが始まる


純白「ちょっとパターソンくん!」

パターソン「だから金は返すっつってんだろ。」

純白「そうゆう問題じゃないよ!
あれ限定のやつだったんだよ!」

パターソン「んな大事なもんなら名前でも書いとけよ。」


そんな追いかけっこを続ける2人をチェマがなぎ倒す


チェマ「何してんだお前ら、もう休憩終わるぞ。」

ロハス「(あの動き、今身体に触れてなかったような)」


そしてその日の練習も終わり


ロハス「チェマコーチ。」

チェマ「ん、ロハスか、どうした?」

ロハス「昼に純白くんたちを倒した動きなんですけど。」

チェマ「あぁ、あれか。
ちょっと合気道をかじっててな。」

ロハス「へぇー。」

チェマ「道場で人に教えたりもしてるんだが、どうだお前も来るか?」

ロハス「はい!ぜひ!」


15 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 6d6d-7ca2) :2020/04/25(土) 22:17:00 e.h0fJOESa

数日後

約束通り、ロハスはチェマと共に道場へと向かっていた


ロハス「こんな高級住宅街にあるんですか?」

チェマ「まぁな、ここだ。」

ロハス「うわぁ、立派な道場ですね。」

チェマ「まぁあがれよ、今日は人も来ないだろうからとりあえず基礎から教えてやる。」

ロハス「はい。」


ガラガラガラ……


チェマ「ん、誰だ。」


何者かが道場のドアを開ける


チェマ「おぉ、アルザークか、入れ。」

アルザーク「あら、新しい人ですの?」

チェマ「あぁ、まぁなんだ俺のチームのな。」

アルザーク「あらそうですのね。
はじめまして、私アルザークと申します。」

ロハス「あ、ロハスです、よろしくお願いします。」

チェマ「だがお前今日は稽古の日じゃねぇだろ。」

アルザーク「えぇ、明かりがついてましたので少し足を運んだだけですわ。
それでは、先生もロハスさんもご機嫌よう。」


ガラガラガラ……


ロハス「どこかの令嬢ですか?」

チェマ「ん?あぁ、パイアディス家っつー有名な家の娘だな。」

ロハス「へぇー。
(パイアディス家?
どっかで聞いたような)」


16 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 6d6d-7ca2) :2020/04/25(土) 22:17:23 e.h0fJOESa


天下無敵は以前バルザードに出会ったばしょへ足を運んでいた


バル「あ、無敵くんだぁ!また会えたね。」

無敵「バルたん。
また会おうって約束したからね。
そういえばバルたんって、なんかあんまり変わらないよね。」

バル「あ、ひどーい。
それボクが成長してないって言いたいのぉ?」

無敵「いやいや、いい意味でだよ。」

バル「無敵くんもあんまり変わらないね。」

無敵「そうかな?」

バル「うん、もちろんいい意味でだけどね。
あ、ボクそろそろいかないと、じゃあまたね!」


タタタタタッ


無敵「今の僕の仕事を見ても変わらないって言えるかな…」



ミルクローズ練習場

その日の練習を終えたロハスにコーチからのお呼びがかかる


チェマ「ロハス、お前を明日の一軍の試合に起用することになった。」

ロハス「え?あの僕で大丈夫なんでしょうか…」

チェマ「なんだ、向上心がないのか?」

ロハス「いえ、そうゆうことではなくて…」

チェマ「ほんとはデスエンを何日か前から一軍に上げるつもりだったんだが、勝手に変なけがしたからな、その代わりだ。」

ロハス「なるほど…」


そして後日の試合

ロハスも微力ながらチームに貢献し、ミルクローズの勝利となった


トゥルルル…… ピッ

ロハス『はい、こちらロハス』

ドドン『お、ロハス試合見たドンよ!
お疲れドン!』

ロハス『いや、あれは…』

ドドン『まぁ、仕事の本分を忘れてないようで安心したドン。』

ロハス『当たり前だろ。』

ドドン『目立つと相手に情報を与える可能性あるドンから気をつけるドンよ!』

ロハス『わかってる。』

ドドン『それより、今日のことをどう部長に説明するのか楽しみドン。』

ロハス『うっ……』


それからCCRトップの部長によりお咎めをくらったロハスだった


17 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 6d6d-7ca2) :2020/04/25(土) 22:17:43 e.h0fJOESa

次の日

ミルクローズ寮


ナザレンコ「お、ロハスじゃねぇか!
今から飯か?」

ロハス「あ、ナザレンコさん。
(そういえばナザレンコさんについてはあまり知らないな。)
ナザレンコさんってちょっと変な名前ですよね。」

ナザレンコ「あー、そうだよなぁナザレンコってのはなぁ。」

ロハス「いや、そっちじゃなくて…」

ナザレンコ「ギャグだよ…」

ロハス「す、すみません…」

ナザレンコ「でも戦芸人だもんなぁ、プロトナメの選手なのによ。
ま、でもこのおかげでそっち方面にも興味が湧いたってのはいいことかもな。」

ロハス「はぁ……」

ナザレンコ「そうだ!ロハス、俺とコンビ組まないか!?
お前とならうまくいく気がするんだよなぁ!」

ロハス「遠慮しておきます…」

ナザレンコ「そんなつれねぇこと言うなよ!」

ロハス「あ、ポイゾネさんとかどうですか?
ほら、あそこにいますよ。」

ナザレンコ「お、ポイゾネかぁ!
よし、おいポイゾネ!コンビ組もうぜ!」

ポイゾネ「え!?なんで!?
っていうかなんでレイアもナザレンコも俺なの!?いやだーー!!」

ロハス「ポイゾネさん頑張れー。」


その後の試合でコンビではなくタッグを組んだ2人は両チームともにお互いひどい試合内容だった(主にポイゾネさんがはしゃいでいたようだが)

その結果を受けて、2人は一時的に二軍に下されていた


18 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 6d6d-7ca2) :2020/04/25(土) 22:18:05 e.h0fJOESa


数日後

練習が休みだったロハスはチェマの道場へ稽古にやってきていた


アルザーク「あら、こんにちは。」

ロハス「どうも。」

アルザーク「今日は先生は一緒じゃありませんの?」

ロハス「え、チェマコーチに呼ばれてたんですけど…」

アルザーク「はぁ…先生にも困ったものですわね。
まぁいいわ、ではロハスさん、私の稽古に付き合っていただけるかしら。」

ロハス「ええ、僕でよかったら。」


しばらく稽古を続けた2人


アルザーク「あなた、中々やりますわね。
まだ覚えたてとは思えませんわ。」

ロハス「そうですかね…」

アルザーク「ええ、それではこのくらいにしておきましょうか。
いい稽古になったわ、ありがとう。」

ロハス「いえいえ、こちらこそ。」




サイボーグ対策室


無敵「ドドン、何かわかった?」

ドドン「あ、無敵さん。
いや、特に進展はないドン。」

無敵「そっか。」

ドドン「お相手さんはかなり慎重にみたいドン。」

無敵「でもそれって僕らを警戒してってことだよね。」

黒光「あぁそうだ。」

ドドン「あ、隊長。」

黒光「そろそろ動いてきてもいいころだろうな。
無敵、引き続き街のほうは任せるぞ。」

無敵「はい、もちろんです。」


その夜

街での任務を終えていた天下無敵


バル「やぁ!元気?」

無敵「あ、バルたん。」

バル「お仕事この辺なの?」

無敵「いや、今日はちょっと所用でね。」

バル「そっかぁ。」

無敵「バルたんは、ここ?」

バル「ううん、あの先にあるお店。
来てくれたらサービスしちゃうよぉ!」

無敵「じゃあ今度行ったみようかな。
…….それにしてもよく会うね。」

バル「たしかに、でも2回目は偶然、3回目は必然っていうよ、ボクたち惹かれあってるのかもねぇ。」

無敵「えー、そうかなぁ。」

バル「もー、ロマンだよロマン。」

無敵「ロマンねぇ、ま、そうゆうことにしとくよ。」

バル「あ、そうだ!はいこれ。
ボクの番号、遊びにでも誘ってよ!」

無敵「うん、わかったよ。」

バル「じゃあボクは行くね、ばいばい!」

無敵「うん、それじゃあ。」


19 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 6d6d-7ca2) :2020/04/25(土) 23:11:23 e.h0fJOESa
ミルクローズ寮


ロハス「ライムライトくん、それなに?」

ライト「あ、ロハスくん。
実はさっき倉庫で見つけたんだ。」


ライムライトが持っていたのは肉体年齢測定器だった


純白「あ!それがあればちょこにゃさんの年齢とかわかるんじゃない!?」

ライト「たしかに!!
よし、さっそく行ってみようよ!」


そして………


ちょこにゃ「あら皆さんどうしたんですか?」

純白「ここに座ってくださいちょこにゃさん!」

ちょこにゃ「はぁ、ここですか…」

ライト「あ、結果が出たよ!
え…
ちょこにゃさんって随分若い身体をしてるんですね。」

ちょこにゃ「あら嬉しいこと言ってくれるんですね。」

ロハス「いったい何歳だったの?」

ライト「ちょこにゃさんの肉体年齢は
8歳!!」

純白「え、あまりに若すぎじゃない…」

ロハス「肉体年齢だから実年齢とは関係ないからね、それ…」

純白「この際僕らも測ってみようよ!」


そして………


ライト「ロハスくん12歳!
純白くん31歳!」

純白「この機械おかしいよ…」

ロハス「俺もそう思う…」


20 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 6d6d-7ca2) :2020/04/25(土) 23:11:47 e.h0fJOESa

数日後

ロハスは練習の疲れを取りに以前の喫茶マキシムトマトへと来ていた


カランカラン


ねこ「やぁ、久しぶりだね。」

ロハス「マスター、この前のスペシャルドリンクありますか?」

ねこ「んー、申し訳ないけど今日の分は品切れでね、明日また入荷できるよ。」

ロハス「そうなんですか…」

ねこ「どうだい?今日は他のドリンクでも。」

ロハス「じゃあこれをください。」

ねこ「はいよ。」


その後そのドリンクを飲んだロハスは店を出て、街を歩いていた


アルザーク「あら、ロハスさん。」

ロハス「アルザークさんじゃないですか。」


街で偶然アルザークに出会ったロハス


ロハス「こんなところでなにしてるんですか?」

アルザーク「えぇ、ちょっと……
いけない、ロハスさん、隠れるわよ。」

ロハス「え?アルザークさん!?」


路地の方へと隠れる2人


玄酔楼「おや、おかしいですな。
こちらの方で声が聞こえたと思ったのですが。」


スタスタスタ……


アルザーク「行ったわね、危うく見つかるところでしたわ。
あら、ロハスさんそんなところでなにしてらっしゃるの?」

ロハス「あなたに押し込まれたんですが…」

アルザーク「そうだったかしら。
あ、私は玄酔楼に見つかる前に帰りますわ。
それではロハスさん、さようなら。」


タタタタタッ……


ロハス「なんだったんだ…」


21 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 6d6d-7ca2) :2020/04/25(土) 23:12:08 e.h0fJOESa

数日後

試合に選出されていなかったロハスは会場付近で散策していた


ロハス「あぁ、この車って確かタバスコさんの……
ん、なんだこの箱は……!?


その箱の正体はすでに5分を切った時限爆弾だった


ロハス「なんでこんなものが!?
くそっ、ここで解体するしか。」


そして、無事解体を成功させるロハスは

こちらにやってくるタバスコに見つからぬようその場を離れる


タバスコ「ん、なんだろうこの箱…」


その後、新聞やニュースでそのことが大々的に取り上げられていた



サイボーグ対策室


部長「君のおかげで被害を最小限に抑えることができた。」

ロハス「はい。」

黒光「あいつらついに動き出しやがったな。
それに1人や2人じゃねぇ、もっと大勢でもっと大きなことでもしようとしてんのか。」

無敵「しかし、こちらから動くわけにもいきませんし、後手に回るしかないんでしょうか。」

部長「ロハス、潜入先で何か怪しい動きはないのか?」

ロハス「何人か、いるにはいるんですが決定打にかけます。
とにかくもう少し下がってみます。」

黒光「頼んだぞ。」



ミルクローズ寮


ロハス「エルバンさん。」

エルバン「ロハスくんか、どうしたの?」

ロハス「いえ、最近すごく調子がいいみたいだったから何かあったのかと。」

エルバン「うん?特にこれといってないけど。」


エルバンはメキメキと力をつけはじめ、今やミルクローズのエース級の成長を遂げていた


エルバン「まぁでも、あのテロで怪我した人には申し訳ないけど、一軍に上がれてチャンスだとは思ってるかな。
それに、最近物騒じゃない?
自分の身は自分で守らないとさ。」

ロハス「まぁたしかにそうですね。」

エルバン「サイボーグとかも増えてきてるんでしょ?
君もそのことについて探ってるみたいだし。」

ロハス「え…どうゆうことですか…?」

エルバン「あれ、違うの?
この前電話でそんな会話をしてたみたいだったからてっきり。」

ロハス「あれは、レイアさんがそのことを言っていたので知り合いに聞いてただけですよ。」

エルバン「ふーん、そうゆうことにしといてあげる。」

ロハス「そ、そういえば監督に呼ばれてるんでした…それでは!」

エルバン「うん、またね。
…………」

タタタタタッ



ロハス「(エルバンさん、こっちのことを探ろうとしているのか、好奇心からか、それとも…)」


22 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 6d6d-7ca2) :2020/04/25(土) 23:12:28 e.h0fJOESa

レイア「どうしたロハス、そんな難しい顔して。」

ロハス「あ、レイアさん。
(そういえばレイアさんも以前気になることを言ってたな)」


廊下でレイアに会ったロハス


ロハス「レイアさんってサイボーグに詳しいんですか?」

レイア「ん、いや、詳しいってほどじゃねぇけど。」

ロハス「違法サイボーグってのがいるっていってましたよね。」

レイア「あぁ、過剰に身体を機械化すんのは違法なんじゃねぇのか。」

ロハス「そこの線引きはどこからなんでしょうか?
それに、過剰だからってそれは違法なんですか?」

レイア「んー、たしかに言われてみればなんで違法なんだろうな。
難しいこと考えると頭痛くなってくるぜ。
ロハス、飯行こうぜ!」

ロハス「……そうですね。
(うまくはぐらかされたな…)」


その後昼食を取りに来ていたロハスとレイア


レイア「おぉ、ポイゾネ。
お前も飯か?」

ポイゾネ「もう食べたよ。」


先に食事を済ませていたポイゾネ

その手に握られているものが気になったロハス


ロハス「ポイゾネさん、それなんですか?」

ポイゾネ「ん?電磁測定器だよ。」

レイア「なんでそんなもん持ち歩いてんだよ…」

ポイゾネ「電磁波って人体に有害っていうじゃん?
例えばこの電子レンジとか。」

レイア「測定値12?」

ロハス「これがどうゆう単位かわかりませんが電磁波ってあんまり出てないんですね。」

ポイゾネ「とおもうでしょ、正面はこうでも側面とかになると…」

ロハス「うわ!50をこえてる!?」

ポイゾネ「正面はこのガラスで電磁波が止められてるんだろうね。
だからこの電子レンジを使うときは正面に立ってると一番安全ってわかるんだよね。」

レイア「なるほどな。」

ポイゾネ「他にも携帯とかテレビも面白いよ。
今日は天気もいいし、外で測定してこようかな。
2人も行く?」

レイア「いや、俺はいいや。」

ロハス「僕も遠慮しときます。」

ポイゾネ「楽しいのに…」


そう言って外へと出かけていったポイゾネ


レイア「変わってるよなぁ、あいつ。
測定マニアなのか?
なんか前あいつの部屋で震波測定器ってのも見たことあんな。」

ロハス「へぇー。」

レイア「実力はすげぇんだけどなぁ。
ドジがなぁ。」

ロハス「試合見てればわかります…」


23 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 6d6d-7ca2) :2020/04/25(土) 23:55:17 e.h0fJOESa

街へと調査に来ていた天下無敵


無敵「(お腹空いたなぁ)」


そこに、その場にはあまり似つかわしくない格好の人物を見かける

コックコートにコック帽子の男がそこにはいた

しかし特に何かあるわけではないため、横を通り過ぎようとしていた天下無敵


ぐぅ〜〜


「おや、すごい音でしたね。」

無敵「め、面目ない…」


天下無敵のお腹の音が鳴ってしまう


「ふむ、これでもさしあげましょう。」


するとどこから出したのかその男は天下無敵へとケーキを手渡す


無敵「え、あの……」

「あ、申し遅れました。
私使者様トンと申します。」

無敵「あ、歩く天下無敵です。」

トン「無敵くんですね。
お腹が空いていては力が出ませんよ。」

無敵「あ、ありがとうございます。」


トゥルルル……

トンの電話がなる


トン「ふむ、電話ですか。」

ピッ

トン『はい、トンです。
なに!?お嬢様がクッキーを焼いて欲しいだと!?
わかった、すぐ行く!!」

ピッ

トン「では無敵くん、また。」

無敵「はい…ってはやっ!
何者なんだあの人…
………あ、ケーキ美味しい。」


その夜


無敵「せっかくだし、バルたんに連絡でもしてみようかな。」


トゥルルルル……

バル『あ、無敵くん、どうしたのぉ。」

無敵『いや、元気にしてるかなって思って。』

バル『うん、元気だよぉ!』

無敵『今時間あるなら少し話さない?』

バル『うん、いいよぉ!
じゃあいつもの公園で!』

無敵『うん、待ってるよ』


24 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 6d6d-7ca2) :2020/04/25(土) 23:55:46 e.h0fJOESa

公園


バル「お待たせ!」

無敵「あ、バルたん。来てくれてありがとう。」

バル「ううん、全然いいよぉ!」

無敵「でも意外だなぁ、学生の時は将来またバルたんとこうやって会うことになるなんて想像もしなかったよ。」

バル「変かなぁ?」

無敵「いや、意外だなぁって。」

バル「ボクたちこうなる運命だったのかもよ。」

無敵「運命かぁ、でもいいよねこうゆうの。
今の僕じゃなくて、昔の僕を知ってる人だからね。」

バル「どうして?
今はあの、入社も大変な企業で働いてるんでしょ?
入ってからも試験とかいろいろ大変な。
でも昔から勉強得意だったよねぇ?」


天下無敵はCCRのことをごまかすために適当な企業で働いてることを話していた


無敵「いやいや、昔の僕を忘れたの?
ケアレスミスが多くていっつも怒られてたよ?
マーク式で1つずつずれてるとか…」

バル「えっ、そんなことあったの?
今じゃ考えられないね。」

無敵「あれ、おぼえてないの?
同じクラスだったような気がするんだけど。」

バル「そうだったっけ?
あんまりそのへん覚えてないなぁ。」

無敵「まぁバルたん昔から忘れっぽかったもんね。」

バル「あ、ひどーい!
今はマシになってるもん!」

無敵「あはは、今日も仕事?」

バル「あ、そろそろ行かなきゃ、じゃあ無敵くんまたね!」

無敵「うん、がんばって。」


25 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 036a-6349) :2020/04/26(日) 00:00:27 Xn2DkmF2Sa

数日後

ロハスはチェマの道場へやってきていた


アルザーク「あら、ロハスさん今日はどうされたんですか?」

ロハス「え、チェマコーチに呼ばれてたんですけど…」

チェマ「ん、あー、すっかり忘れてたわ。」

アルザーク「先生…またですの…」

チェマ「いや、すまんな。」

アルザーク「そうですわ、ロハスさん。
今日は稽古はできませんが時間はおありでしょう?
1人増えたところで問題ないですわ。」

ロハス「え、あの…」

アルザーク「来ますわよね?」

ロハス「どこへ…?」

アルザーク「私の家でお食事とゆうことでよろしいですわね。」

ロハス「は…はい…」

チェマ「まぁそうゆうことだ、お前も付き合え。」


そして………


ロハス「(金持ちって本当にこんか豪邸に住んでるんだなぁ)」


食事を取りながらそんなことを考えるロハス


アルザーク「どうですか先生?」

チェマ「あぁ、ここのシェフの料理は最高だな。」

アルザーク「ふふふ、そうでしょう。」

チェマ「おっと、少し失礼して…
席を外させてもらうぞ…」

アルザーク「もう、先生またですの…?」


そう言ってどこかへ行ってしまうチェマ


アルザーク「ロハスさんはどうですか?」

ロハス「うん、とっても美味しい、こんな美味しい料理はじめて食べたよ。」

アルザーク「それはよかったですわ。」


26 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 036a-6349) :2020/04/26(日) 00:00:48 Xn2DkmF2Sa


ガチャ

ドアが開き、誰かが入ってくる


アルザーク「お兄様、帰ってらしたんですね。」

リア・リエ「あぁ、本社に寄らず直接こっちに来たからな。
だがまたすぐ出張だ……おや、君は?」

ロハス「あ、若き日のロハスと言います。」

リア・リエ「そうか、まぁゆっくりしていくといい。
それで、アルザーク。」

アルザーク「なんでしょうか。」

リア・リエ「分からないか?」

アルザーク「わかりませんわ。」

リア・リエ「はぁ、なぜ縁談を断った?
聞けば途中で逃げ出したみたいじゃないか。
アルザークにとってもまたとない縁談の機会だったろう、相手もお前のことを気に入って…」

アルザーク「お兄様に心配していただかなくても結構です。
それに、逃げ出したのだってこの方とあっていたからですわ。」

ロハス「(え!?)」

アルザーク「私この方ととても仲良くさせて頂いてますの。」

リア・リエ「君、それは本当かい?」

ロハス「……はい。」

リア・リエ「ふむ、誰と仲良くしても構わないが…
そうだな、大学を卒業するまでは大目に見てやる。
では俺は本社へ向かう、玄酔楼。」

玄酔楼「お車の準備はできています。」


そうして、アルザークさんのお兄さんとその執事らしき人は部屋から出て行く


アルザーク「そうゆうことになりましたので、これからもお茶へお誘いしますわ。
それから、これは私の番号です。
お兄様に怪しまれないように、よろしくお願いしますわ。」

ロハス「……はい…。」



チェマ「いやー、アルザークがお見合いを断ったってのは聞いてたんだが、そのことでリア・リエ君が帰ってくるとはなー、大変な時に連れていっちまったな。」

ロハス「ほんとですよ…」

チェマ「まぁ頑張れや。」


27 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 036a-6349) :2020/04/26(日) 00:02:55 Xn2DkmF2Sa
今日はここまでにしたいと思います!

続きはまた明日にします!


28 : はいどうも名無しです (ワッチョイ fec7-172c) :2020/04/26(日) 12:31:56 UFJJwhYU00
乙です!これからどんな展開になっていくのか…


29 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 036a-6349) :2020/04/26(日) 16:33:42 Xn2DkmF2Sa

数日後 

ミルクローズ寮

トゥルルルル…… ピッ


ロハス『はい、こちらロハス。』

ドドン『緊急連絡、容疑者の位置を特定ドン。』

ロハス『わかった、すぐ行く。』


そして………


ロハス「例の薬のルートから見つかったのか?」

ドドン「いや、ちょっと違うドン。
おまけに見つかったのも偶然ドン。
警察が別件で逮捕した密輸業者の情報らしいドン。ほら、あそこ。」

ロハス「聴力を強化されてるとまずい、もうあまり喋るな。」

ドドン「オーケー。」


そして………


「ん、なんだい兄さん、何か用かい?」

ロハス「あなたゲンさんだね?
CCRだが2、3質問がある。」


2人が追っていた男は世界第一位ゲン


ゲン「CCR?質問の中身はわかりませんが…
答えはこれだぜ!」


バンバンバン!


ロハス「ぐっ…」


ロハスの腹部を銃弾が直撃する


ドドン「動くなドン!」

ゲン「ちっ…」


ドガーン!


ドドン「え!?
壁を壊して逃げたドン!?」

ロハス「ほとんど化け物だなあれは。」

ドドン「あれ、無事だったドンね。
形見に何もらうか考えてたのにドン。」

ロハス「防弾チョッキきてたんだよ…
とにかくあいつを追うぞ!」


30 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 036a-6349) :2020/04/26(日) 16:34:03 Xn2DkmF2Sa

大通りに出たゲンは車で逃走を図るも
ロハス、ドドンとの激しいカーチェイスの末車が大破
追い詰められてしまう


ゲン「いてて…ちくしょう!
……おっと坊主、少しおとなしくしてろよ。」


ゲンは近くにいた子供を人質にする


ロハス「くそ、子供を人質に!」

ゲン「作ってもらった恩はあっても実験動物扱いはごめんだ!」

ロハス「何を言っている…」

ゲン「マスターグループんとこの犬のくせに何をとぼけてやがる!
俺は工場には戻らねぇぞ!
さぁ、武器を捨てないとこいつがどうなっても…」


パァン!


ゲン「…あ……れ…」

ドサっ!


ロハス「誰だ!今撃ったのは!」

ドドン「え、隊長…」

黒光「急所は外したつもりなんだが、どうだ?」

ドドン「残念ながら死んでるドン。」

黒光「ちっ、こいつから芋づる式にサイボーグたちを見つけられると思ったんだが、失敗したか。」

ロハス「(サイボーグたち?)
そういえば、さっきゲンは変なことを言っていました。」

黒光「ん、俺の位置からはよく聞こえなかったな。
すまんが後から報告書に書いておいてくれ。」


スタスタスタ……


ロハス「(どうやら知らない事情がありそうだ…)」


31 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 036a-6349) :2020/04/26(日) 16:34:26 Xn2DkmF2Sa
数日後

トゥルルルル…… ピッ


ロハス『はい、こちらロハス。』

ドドン『大ニュースドン、ゲンのアジトがわかったドンよ!』

ロハス『え、じゃあ俺も調査に。』

ドドン『残念、もう終わっちゃったドン。
で、サイボーグパーツの他に大量の武器が出てきたらしいドン』

ロハス『じゃあそうゆうものもあいつは売っていたのか?』

ドドン『大量ドンよ、買い手がいるとは思えないドン。
自分で使うつもりだったんじゃないかドン?』

ロハス『何のために?』

ドドン『さぁ、でもミルクローズのバス爆破事件の爆弾はゲンから流れた可能性大ドンね。』

ロハス「じゃあ下目は破壊工作のためにミルクローズに潜入しようとしてたのか?』

ドドン『考えられるドンね。』

ロハス『なぁ、複数のサイボーグたちが手を組んでるってことは考えられないか?
マスターグループに改造された連中が。』

ドドン『どうゆうことドン?』

ロハス『ゲンを追い詰めた時にあいつがそれらしいことを言ってたんだ。
ひょっとして、無理に改造されてその恨みでマスターグループに。』

ドドン『んー…
でもそれなら身を隠す必要はないんじゃないかドン?
堂々と事実を公表すればいいと思うドンけど…』

ロハス『そうなんだよな…
まぁ、また何かわかったら連絡頼む。』

ドドン『おうドン。』


ピッ


ロハス「マスターグループか…」




デスエン「おぉ、ロハス!
どうしたんだよそんな顔して。」

ロハス「デスエンさん、いえ、特には何も。
それより、怪我はもういいんですか?」

デスエン「おう!
何たって俺は死の皇帝だからな!
地獄の底から這い上がってきたぜ!」

ロハス「明日から一軍みたいですね。」

デスエン「しっかり見とけよ!
俺の勇姿を!
じゃ、ひとっ走りしてくっか!
じゃあなロハス!!」


タタタタタッ!


ロハス「デスエンさんは特に問題なさそうだな。」


その後デスエンペラーは階段を踏み外し、全治2週間の怪我を負い、一軍昇格は延期となった


32 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 036a-6349) :2020/04/26(日) 16:34:51 Xn2DkmF2Sa

街での調査を終えていた天下無敵


無敵「ゲンのアジトがわかったはいいけど、それっきりか。
今日も特には進展なし、と。」

トン「おや、無敵くんではないですか。」

無敵「あ、トンさん。
この前はありがとうございました。」

トン「いえいえ、…そうだ、こちらのクッキーを差し上げましょう。」

無敵「え、いいんですか?」

トン「もちろん、誰かにものを食べてもらうのは嬉しいことですから。」

無敵「見たところシェフのようですけど。」

トン「えぇ、今日は経営しているレストランの様子を見に。
一応オーナーという立場ですので。」

無敵「え、すごい…」


トゥルルルル………


トン「ふむ、電話ですね。」


ピッ


トン『はいトンです。
なに!?お嬢様がお友達を連れてくるから何か栄養のあるものを作って欲しいだと!?
わかった、すぐ行く。」


ピッ


トン「では無敵くん、また。」

無敵「は、はい………
ってはや!
ほんとに何者なんだろう。」


33 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 036a-6349) :2020/04/26(日) 16:35:12 Xn2DkmF2Sa

その夜

バルザードからの連絡を受け公園へやってきていた天下無敵


バル「お待たせぇ!」

無敵「あ、バルたん。」

バル「はい、これ。」

無敵「アイス?」

バル「うん、待たせちゃったお詫びにね。
……でもこうしてると思い出すよねぇ。」

無敵「ん、何を?」

バル「修学旅行のことだよぉ。」

無敵「あぁ!
たしかあの時もバルたんにアイスをもらったんだっけ?」

バル「でもそのせいで、みんなから冷やかされたんだけどねぇ。」

無敵「まんざらじゃなかったけどね。」

バル「えへへ、ボクも。」

無敵「あ、そうそう、そういえばその修学旅行でさ、えっと誰だっけな…
あ!ゲイだ、ゲイがさぁ食事の時にみんなの前で全裸になったよね!
あはは、思い出したら笑えるなぁ。」

バル「………らない。」

無敵「ん?」

バル「ボク、それ知らない……」

無敵「そ、そっか、たぶんその時どこかに行ってたんだろうね、ごめん…」

バル「ううん、でもその後のことならはっきり覚えてるよ。」

無敵「……?何かあったっけ?」

バル「アイスのことが元でみんなに囃し立てられて……
その、無敵くん、ボクを抱っこしたんだよぉ。」

無敵「……えぇ!?
……あぁ、そうだそうだ!
すっかり忘れてたよ。」

バル「あ、ひどーい!

無敵「ごめんごめん。」

バル「でもあんな形だったけど嬉しかったなぁ。
ボク、無敵くんのこと好きだったし。」

無敵「え、そうだったの?」

バル「えへへ。」

無敵「今度は……」


バルザードを抱き抱える天下無敵


無敵「無理やりじゃないよね。」

バル「うん……
あ、そろそろボク行かなきゃ。
またね。」


スタスタスタ……


無敵「うん、気を付けて。
………しかし、抱っこのことを忘れてゲイの裸の方を覚えているとは…」


34 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 036a-6349) :2020/04/26(日) 16:35:54 Xn2DkmF2Sa

天下無敵がトンに会う少し前

喫茶マキシムトマト

カランカラン


ねこ「やぁいらっしゃい。」

ロハス「あ、マスター、今日はスペシャルドリンクありますか?」

ねこ「うん、あるよ。
はい、どうぞ。」

ロハス「ありがとうございます。」


ごくごくごく……


ロハス「……おぉ、やっぱりすごいですよこのドリンク!
みるみる疲れが取れていきます!」

ねこ「それはよかった。」

ロハス「ではまた来ます!」

ねこ「待ってるよ。」


カランカラン


ロハス「……あ、そういえばアルザークさんに連絡しておいた方がいいかな。
一応約束しちゃったわけだし。」


何度かアルザークとの食事などをこなしていたロハスは電話をかける

トゥルルルル……   ピッ


アルザーク『はい。』

ロハス『アルザークさんですか?』

アルザーク『えぇ、どうされました?』

ロハス『いえ、少し時間が空いたので。』

アルザーク『でしたら、ご一緒にお食事でもどうですか?
うちで待ってますわ。
それから、ずっと気になってましたが、仲良くする約束でしょう?
敬語はいりませんわ。』

ロハス『はい、あ、うん、じゃあそっちに向かうね。』


そして……

アルザークの家で食事をしていたロハス

ガチャ


アルザーク「あらお兄様、帰ってらしたんですね。」

リア・リエ「あぁ、またすぐに出て行かねばならんが……
おや、ロハスくんいらっしゃい。」

ロハス「どうも……」

リア・リエ「ゆっくりしていくといい。」


そう言って部屋を出るリア・リエ


リア・リエ「玄酔楼、ロハスくんはよく来るのか?」

玄酔楼「はい、最近はよくこられております。」

リア・リエ「そうか。(ふむ、あの場を誤魔化す嘘ではなかったか。
アルザークのためにも少し彼について調べておくか)」


35 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 036a-6349) :2020/04/26(日) 17:41:42 Xn2DkmF2Sa

数日後

ミルクローズ練習場


パターソン「おーい、ロハス
ちょっと練習付き合ってくれ。」

ロハス「うん、いいけど。」

ライト「僕も混ぜてよ!」

パターソン「あー、ま、お前も明日から一軍だもんな。」

ライト「純白くんもね!
同期みんなで一軍なんだから明日は僕らの力を見せつけちゃおうよ!!」

ロハス「(そうか、明日は俺も試合に出る可能性はあるのか。
………部長への言い訳どうしよう…)」

純白「なになに、みんなで特訓?
僕も入れてよ!!」


次の日、事件は起こる

ドガーン!!

ミルクローズの試合中
観客席で爆発が起こり、その場は大混乱となった

そして………

サイボーグ対策室


ドドン「死者が出なかったのは幸いだったドンね。」

無敵「でもそれだけではないよ、これを見て。」

ロハス「『我々サイボーグ同盟はマスターグループの解体を要求する、手始めにプロトナメから撤退せよ。なされない場合今シーズンのプロトナメ公式戦中の事故は避けられない。』
これが、テロリストたちの声明ですか。」

無敵「大手新聞6社に送りつけられた文章だよ。」

ロハス「でもどうしてプロトナメなんでしょうか、兵器開発とかロボット製造とか、製薬会社とか、マスターグループにはいくらでも重要なのがあるのに!」

黒光「ともかく、これで違法サイボーグたちが『サイボーグ同盟』というテロ組織を作っていることが判明したな。
おそらくバス爆破も同一組織の仕業とみていいだろうな。
んで、標的はミルクローズだ。」

ロハス「……はい。」


36 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 036a-6349) :2020/04/26(日) 17:42:33 Xn2DkmF2Sa

その夜


ちょこにゃ「わたし、ああゆうのはどうかと思いますね。」

「しかし、効果的な作戦だよ、けが人すら出なかった割にはね。」

ちょこにゃ「けがした人がいないからいいってものじゃないですよ。
みんなが嫌な気持ちになるような作戦には反対です。」

「気持ちはわかるけどさ。
ミルクローズが常勝のチームならよかったんだけど、現実には下位低迷だよ。
最近は盛り返してるけどね。
だからこうやって世間の注目と同情を集めておかないと本命の作戦の時に驚きが少ない。」

ちょこにゃ「……やっぱりやるんですか…?」

「すでに2年もかけた作戦だよ、何を今更言ってるのさ。」



数日後


無敵「畳み掛けてくると思ってたんだけど、おとなしいもんだな。」


いつもの街で任務に当たっていた天下無敵


トン「おや、無敵くん、最近よく会いますね。」

無敵「トンさん、ほんとですね。
今日も店の様子を見に?」

トン「いえ、今日は食材の調達です。
お嬢様には最高のお菓子や料理を食べていただきたいですから。」

無敵「そういえば、そのお嬢様のことでいつも血相変えて走っていきますけど…」

トン「おや、お嬢様のことが気になりますか。」

無敵「いえ…別にそうゆうわけでは…」

トン「そうでしょうそうでしょう。
ですがどこから話したものですかね。
そうですね、あれはアルザークお嬢様がまだ5つの時でしょうか。
あの頃から大変可愛らしかったのですが、いつだったかお嬢様が私にケーキを作って欲しいとねだってきましてね、それからというものの……」


それから20分近く話を聞かされた天下無敵


トゥルルルル……


トン「ふむ、電話ですね。」


ピッ


トン『トンです、なに!?
お嬢様がケーキを作って欲しいだと!?
わかった、すぐいく。」


ピッ


トン「ふむ、話の途中でしたが。」

無敵「トンさん!
早く行ってあげてください!
きっとお嬢様も待ってます!」

トン「そうですね、では無敵くん、また。」

無敵「はい!
……やっぱりはやいなぁ。」


37 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 036a-6349) :2020/04/26(日) 17:43:09 Xn2DkmF2Sa

その後

バルザードと会い、少しばかしのおしゃべりと食事をとっていた天下無敵


バル「あ、そろそろボク行かなきゃ。
ありがとう無敵くん!」

無敵「うん、気をつけてね。」


タタタタタッ!


トゥルルルル…… ピッ


無敵『はい、天下無敵です。』

黒光『俺だ。』

無敵『隊長、どうしたんですか?』

黒光『そりゃこっちのセリフだ。
とっくに定時報告の時間過ぎてるぞ。』

無敵『え…あ、ほんとだ。
すいません……』

黒光『何かあったわけじゃないのか?』

無敵『ええ、すぐに向かいます。』

黒光『てめぇにしちゃ珍しいな。
ま、何をしようが構わんが今は少しでも報告が欲しい、出来るだけ急げ。』

無敵『はい。』


ピッ


無敵「………たしかにおかしいな。
なんだろう、時間が飛んでる…?」


38 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 036a-6349) :2020/04/26(日) 17:44:41 Xn2DkmF2Sa

パイアディス家


リア・リエ「玄酔楼。」

玄酔楼「はい。」

リア・リエ「彼のことがわかった。
彼がトナメ選手であることには違いないが、裏の仕事がある。」

玄酔楼「ほう、私たちのようなものですかな。」

リア・リエ「まぁ遠からずってとこだ。
彼はCCRのメンバーだ。」

玄酔楼「CCR?ほう、あそこの。」

リア・リエ「お前も以前違法サイボーグについて調べていたな。」

玄酔楼「はい、ですが彼らとは全く逆の立場ですが。」

トン「私たちはその違法サイボーグを利用しようとしていましたからね。」

玄酔楼「トン、帰ってたのか。」

リア・リエ「パイアディス家にもその技術があればいろんな方面に圧力をかけられるからな。
だが同時にリスクもある。」

玄酔楼「はい、サイボーグ同盟の動きが活発になってきてますからな。」

トン「それで、リア・リエ様。
どうされるんですか?」

リア・リエ「アルザークを巻き込むわけにはいかない。
彼にはそれとなく忠告しておこう。」

トン「……おや?」

リア・リエ「ん?あぁ、それはCCRのメンバーの何人かだ。
彼だけを調べるつもりだったんだが、いろいろ明るみに出てきたからな。」

トン「なるほど、そうでしたか。」


39 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 036a-6349) :2020/04/26(日) 19:05:07 Xn2DkmF2Sa

次の日

すっかり喫茶マキシムトマトの虜になっていたロハスは、今日もスペシャルドリンクを求めに来ていた

カランカラン


ねこ「やぁいらっしゃい。」

ロハス「マスター…例のあれ、あります?
最近疲れが取れなくて…」

ねこ「トナメ選手ですからね、仕方ないとは思いますが、残念ながら先程飲みにこられた方の文で最後でした。」

ロハス「じゃあ今日の分は売り切れですか?」

ねこ「はい……」

ロハス「はぁ……
そうだマスター、毎日予約するから僕の分置いておいてくれませんか?」

ねこ「すみません、常連の方にこう言うのは大変心苦しいのですが、鮮度が命のドリンクですので、先に来られた方にお出しする様になってるんです。」

ロハス「そうですか…
じゃあまた今度朝一できます。」

ねこ「はい、お待ちしてます。」



ミルクローズ寮


ロハス「(はぁ、どうも体の調子が…
練習し過ぎかな…)」


すると前の方から純白が走ってくる


純白「ロハス君!大変だよ!!」

ロハス「いきなりどうしたの?」

純白「サイボーグだよ!サイボーグ選手がいたんだって!!」

ロハス「……なんだって!?」

純白「さっきニュースでやってて、今年のオールスター前の検査でこっそりサイボーグ手術をしてた選手が3人も発見されたんだって!」

ロハス「ちょっと急用を思い出した!」


そして………


ドドン『あぁ、その件から把握してるドン。』

ロハス『どうしてこっちになんの連絡もないんだ。』

ドドン『俺らが追いかけるようなレベルの時間じゃないドン。
その3人も視力強化とか、筋力、骨格の強化だけ。
普通の身体検査でバレちゃったドンよ?』

ロハス『ひょっとしてもっと大勢のサイボーグ選手がいるんじゃないのか?』

ドドン『可能性はあるドンね。
今回の事件で今後は選手の検査を厳重にするらしいけど、最新式のサイボーグってそれこそ手術で切ってみないとわからないようになってるドン。
まぁ、一般には公表されてないからレントゲンでも撮って安心するのがオチじゃないかドン?』

ロハス『また連絡する!』


40 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 036a-6349) :2020/04/26(日) 19:05:44 Xn2DkmF2Sa
そして………


ミルクローズ練習場


チェマ「いいか、みんなも知ってるだろうけど今度全トナメ団で一斉に身体検査をすることになった!
いないとは思うが一応伝えておく。」


先程のニュースを受け集められていたミルクローズの選手たち


パターソン「サイボーグねぇ、この中にいたりするんですかねー。」

エルバン「いたらもっと上位だよ、僕ら…
まぁ、隠すために全力でやってない可能性はあるけど。」

ポイゾネ「でも身体検査ですぐわかるんだったら安心だね。」

ロハス「……レイアさんどう思いますか?」

レイア「ん?俺はとりあえず普通の人間だが、身体検査じゃわからないような技術があるとしたらヤベェよなぁ。」

ロハス「(やっぱりレイアさんは何か知ってるのか…)」



数日後

サイボーグ対策室


ドドン「明日プロトナメ選手のサイボーグ検査をやるらしいドン、マスコミ同席で抜き打ちらしいドンよ。」

ロハス「この前サイボーグ選手はトナメ界追放が決まったからな。」

無敵「サイボーグ同盟のテロでサイボーグへの反感が増してる時に人気選手の中にサイボーグがいたことがバレたからね。
トナメ界も信頼回復のために大胆な対応を迫られてるみたいだね。」

ロハス「でも僕らにとってはいいニュースですよ。」


41 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 036a-6349) :2020/04/26(日) 19:06:04 Xn2DkmF2Sa

そして……

ミルクローズ寮


ちょこにゃ「はい、お茶です。」

ロハス「あ、どうも。」

ちょこにゃ「……この前サイボーグ手術をしていた人たち、もう試合には出られないみたいですね。」

ロハス「はい、まぁズルをしてたんですから自業自得ではないですかね…」

ちょこにゃ「……でも知らないうちに改造されてたら怖いですよね。」

ロハス「寝ているうちに、ですか?
…ははは、サイボーグ手術なんて、そんな簡単なものじゃ………
急用を思い出しました!」


タタタタタッ!


ちょこにゃ「(よかった……)」



サイボーグ対策室


ドドン「ゲンのアジトで押収された物品リストドン?えっと、これドンけど。」

ロハス「『携帯サイボーグ検査機械』
これだ!」

ドドン「携帯型なんてあったドンね。
おー、血液検査で結果を出すドンか、でもこれじゃ特定のサイボーグしか発見できないドン。」

ロハス「至急これを手に入れてくれ。」

ドドン「いつまでドン?」

ロハス「今日中だ!」


そして……

ミルクローズ寮 外

外から帰ってきていたライムライト

プシュン!  ドサッ!


ドドン「え、同じチームの選手にそんなことしていいドンか。」

ロハス「少し眠っててもらうだけだよ。」


ピー!


ドドン「え!?この人サイボーグドン!?」

ロハス「違う。」


ピー!


ドドン「えぇ!?ロハスにも反応したドン!?」

ロハス「くそっ、やっぱりだ!」


42 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 036a-6349) :2020/04/26(日) 19:06:32 Xn2DkmF2Sa

サイボーグ対策室


部長「なに?サイボーグ検査を中止させろ?」

ロハス「おそらく、ミルクローズの選手のほとんどが引っかかります。
原因はまだわかりませんがマスコミ同席の検査はパニックを引き起こします!」

黒光「真偽はどうあれ、サイボーグ開発を行なっているマスターグループのトナメ団には疑惑が残る、か。」

部長「だが、今更中止にしてもあらぬ疑惑を招くぞ!」

ロハス「もし実行されればもっとひどいことになります!」

無敵「マスターグループとミルクローズの大幅なイメージダウンは免れないでしょうね。」

ロハス「いや、プロスポーツ界そのものへの不信感を抱かせることになります。」

ドドン「ドーピングどころの話じゃないドンもんね。」

黒光「わかった、なんとか手を打っといてやる。」

部長「う、うむ……」


そして………


「『サイボーグ検査が直前の中止、検査機械の重大な欠損』か…」

ちょこにゃ「残念でしたね…」


次の日

ミルクローズ寮


ロハス「(検査を中止にできたのはよかったけど、問題はなぜここの選手たちに反応をしていたかだ。本部からの連絡を待つしかないか。)」

エルバン「あ、ロハス君じゃん、やっほー。
どうしたの、そんな難しい顔して。」

ロハス「あ、エルバンさん。
特にはなにもないですよ。」

エルバン「ふーん、あ、そうだ。
その後サイボーグの調査は順調かい?」

ロハス「……そんな物騒な調査してませんよ。」

エルバン「えー、なーんだ。
面白そうなのになぁ。
ま、何か手伝えることあれば言ってよ!」

ロハス「ないと思いますけどね…
(この人の前ではうかつに喋れないな…)」

エルバン「今からポイゾネの部屋に遊びにいくんだけど、ロハス君もくるかい?」

ロハス「あ、はい行きます。」


43 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 036a-6349) :2020/04/26(日) 19:06:53 Xn2DkmF2Sa

ポイゾネの部屋


エルバン「やっほーポイゾネ、遊びに来たよ!」

ロハス「おじゃましまーす。」

ポイゾネ「いらっしゃーい。」


相変わらずダンボールの山が積み上がったままだった


エルバン「いいかげん片付けなよ。」

ポイゾネ「出したら出したでもっとすごいことになると思う。」

ロハス「たしかに……」

エルバン「ん、なにこれ?」

ポイゾネ「あー、それは震波測定器。」

エルバン「また測定器……」

ロハス「(あー、レイアさんが言ってた。)」

エルバン「この部屋で記録してるの?
……あ、記録がある。」

ポイゾネ「昔はよくつけてたんだけど、最近になってまたつけ始めたんだよねぇ。」

エルバン「へぇー、これによると毎週火曜と木曜の深夜になんか地下で振動起きてるんだね。」

ロハス「……!?」

ポイゾネ「そうそう何か工事でもしてるのかな?」

エルバン「そうなんじゃない?
あ、そろそろ練習の時間だ。」

ポイゾネ「あ、ほんとだ。
じゃあ行こっか。」


44 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 036a-6349) :2020/04/26(日) 19:07:11 Xn2DkmF2Sa

数日後

サイボーグ対策室


部長「どうしてサイボーグ検査で普通の選手までもがサイボーグと判定されるのか、謎が解けたぞ。」

ロハス「本当ですか!?」

部長「ミルクローズの選手には血液中に酸素吸収率を上げるナノマシンが混入されていたんだ。」

ロハス「ナノマシンって分子サイズで特定の作用をするものですよね?」

部長「同じものがベンチ内のドリンクタンクから検出された。
試合のたびにナノマシンを体内に溜め込んでいたわけだな。」

ロハス「それを飲んだだけで検査に反応するくらい血液に入るものなんですか?」

部長「……いや、あくまでも汗や尿で検出される分の補給らしい。
本物のサイボーグの場合は体内でナノマシンを生成できるが、人間だと出ていく一方だからな。」

ロハス「ちょっと待ってください!
それじゃあ全然謎は解けてないですよ!
どうやって最初のナノマシンを選手全員に注射したんですか?」

部長「そ、それは……」

黒光「……まず最初に考えられるのは、そのチームの医師の注射器をすり替えることだが、難しいだろうな。
むしろ、サイボーグのもつ特殊な機器で1人ずつ処置した可能性が高い。」

ロハス「……いずれにせよ、犯人はチーム内にいますね。」

黒光「そうゆうこったな。
そっちの方は頼んだぞ。」

ロハス「はい!」

部長「………」


45 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 036a-6349) :2020/04/26(日) 19:07:30 Xn2DkmF2Sa

ミルクローズ寮


ロハス「(しかし、このチーム内に犯人か。
何人か怪しい人はいるんだけど。)」

タバスコ「ロハスくんじゃないか!」

ロハス「あ、タバスコさん。」

タバスコ「どうしたのそんな顔して。」

ロハス「いやー、最近大変なことが続いてますからね。」

タバスコ「たしかにねー…」


以前タバコマスターの子にサイボーグ疑惑がかけられていたことを思い出すロハス


ロハス「そういえばタバスコさんもサイボーグ疑惑かけられてましたよね?」

タバスコ「あー、あれね……
グループの会長の息子だからか、僕にそうゆうニュースが少ないからか、マスコミはスキャンダルが欲しいんだろうね……」

ロハス「……大変ですね。」

タバスコ「まぁ検査で問題ないってわかったし、今は落ち着いてるけど、また色々探られるんだろうなぁ。」

ロハス「あはは……」

タバスコ「あ、そうだ。
ナザレンコ知らない?」

ロハス「ナザレンコさんなら、さっき食堂でポイゾネさんと漫才の練習してましたよ。」

タバスコ「まったくあいつは……
ポイゾネも断ればいいのに……
じゃあまたね、ありがとう!」


そして………


ロハス「あ、デスエンさんにエルバンさん。」

デスエン「おぉ、ロハス!」

エルバン「やっほー。」

ロハス「怪我はもういいんですか?」

デスエン「もうばっちりだな!
今もエルバンと手合わせしてきたとこだ!」

エルバン「君はもっと怪我に気をつけなよ。
それさえなければ一流なのに。」

デスエン「さすがにもう大丈夫だ!
2度も一軍昇格を阻まれたからな。
3度目の正直だ!
じゃあ俺はメシ行ってくるぜ!」


タタタタタッ!


エルバン「2度あることは3度あるを知らないのかなぁ。」

ロハス「あはは……」

エルバン「それはそうとロハス君は今日も大変そうだねぇ。」

ロハス「なにがですか……?」

エルバン「またまたぁ。
ま、いいや。
じゃあ僕もご飯行ってくるねー。」


スタスタスタ……


ロハス「(エルバンさんはいったいどこまで把握してるんだ…)」


46 : はいどうも名無しです (ワッチョイ b335-ecdc) :2020/04/26(日) 19:47:10 DavAv3SY00
地味にポイゾネの謎趣味が役立って草
しかしドリンクねえ・・・まさかな


47 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ e47b-6349) :2020/04/26(日) 21:09:26 LJwMHPfYSa

トゥルルルル……… ピッ


ロハス『はい。』

アルザーク『ロハスさん?
今お時間大丈夫でしょうか?』

ロハス『うん。』

アルザーク『では、少し来ていただきたい場所があるんですが。』


そして………


ロハス「ここってアルザークさんの大学?」

アルザーク「えぇ、少しお手伝いしていただきたくて。」


ロハスはアルザークの大学へと赴き
レポートの手伝いをしていた


アルザーク「ふぅ、ありがとうございますロハスさん。
おかげで助かりましたわ。」

ロハス「これくらいなら平気だよ。」

アルザーク「せっかくですから、ご一緒に食事でもどうですか?」

ロハス「いいんですか?」

アルザーク「ええ、もちろんですわ。」


ロハスはパイアディス家にて
アルザークと食事を共にする

それからパイアディス家を出たロハス


48 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ e47b-6349) :2020/04/26(日) 21:09:48 LJwMHPfYSa

リア・リエ「やぁロハスくん。」

ロハス「……リア・リエさん。
どうしたんですか?」

リア・リエ「ふむ、率直に言おう。
もうアルザークには会わないでくれないか?」

ロハス「……どうしてですか?」

リア・リエ「そうだな、君も正直なところ迷惑だと思ってるんじゃないのか?
このままでは足枷になると。」

ロハス「僕のトナメ人生には邪魔になると?」

リア・リエ「違う違う、そっちの仕事じゃあない。
もう1つの仕事だよ。」

ロハス「!?
どうしてそれを…」

リア・リエ「俺たちの情報網を舐めないでもらおうか。
それで、承諾してくれるかい。」

ロハス「………」

リア・リエ「……だんまりか。」

ロハス「大学を卒業するまでは大目に見るんじゃなかったんですか?」

リア・リエ「状況が違うだろ。
君は違法サイボーグを追う組織の一員だ。
アルザークに危険が及んだらどうする?」

ロハス「……全力をかけて守りますよ。」

リア・リエ「それを信用するとでも?」

ロハス「僕をどうするつもりですか。」

リア・リエ「そんなに身構えなくてもいい。
俺はアルザークを危険な目に合わせたくないだけだ。できることなら幸せにしてやりたい。」

ロハス「………」

リア・リエ「君と一緒にいるときのアルザークはとても楽しそうだと、聞いている。
だが、俺はパイアディス家も守らなくちゃいけない。
一流の捜査員ならこちらの情報も多少は持っているんだろ?
こちらの不利益になるようなことがあれば君を始末しなければならなくなるが、それでもいいんだね?」

ロハス「はい。」

リア・リエ「そうか、ではもうとやかくは言わない。
引き止めて悪かったね、それじゃあ。」


スタスタスタ……


ロハス「はぁ……、パイアディス家、ね。
一度組織内で話題に上がったくらいで、今は捜査の対象にはなってないからな。」


そして………

トゥルルルル   ピッ


エルバン『はい、エルバンです。
あ、リア・リエ様、どうされました?
え?ロハスくんが?
なるほど、わかりました。
ではこちらも動いておきます。』


49 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ e47b-6349) :2020/04/26(日) 21:41:19 LJwMHPfYSa

ロハスがアルザークのレポートを手伝っている頃

街へと出ていた天下無敵と黒光


無敵「しかしサイボーグ同盟の狙いはなんなんでしょうか、ミルクローズを解体してどうするつもりなのか…」

黒光「さぁな、それを今調べてるところだろ。
無理やり改造された腹いせってんならそのまま事実を公表すりゃいいだけだしな。」

無敵「ええ、そうなんですよ。」

黒光「それより、問題はお前だ。」

無敵「え?」

黒光「最近様子がおかしいぞ。
最近よく会ってるやつのせいか?」

無敵「え、バルザードたんは関係ないですよ。」

黒光「バルザードっつうのか。
ま、どこでなにしてようが構わねぇが任務に支障が出ねぇようにな。」

無敵「分かってます。」


トゥルルルル  ピッ


黒光『俺だ。
あ?おぅ、わかった、すぐ向かう。』


ピッ


無敵「本部からですか?」

黒光「あぁ、別件で追ってた調査だがサイボーグ同盟とつながりがあるかもしれねぇからな。
じゃあちょっと抜けるぞ。」

無敵「はい。」


50 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ e47b-6349) :2020/04/26(日) 21:41:57 LJwMHPfYSa

無敵「さて、まずどこから……
っと、トンさん!」

トン「おや、無敵くん、こんにちは。」

無敵「今日も買い物ですか?」

トン「いえ、今日はちょっとした所用です。
それより、無敵くんは今日もサイボーグ同盟の調査ですか?」

無敵「……!?
ト、トンさん!?なに言ってるんですか?」

トン「最近テロも過激になってきましたからね、大変でしょう。
早いところ解決できるといいですね。」

無敵「………」

トン「安心してください。
決して君たちの敵ではありませんよ。」

無敵「あなたは……いったい……」


トゥルルルル  


トン「ふむ、電話ですか。」


ピッ


トン『はい、トンです。
なに!?お嬢様がお友達を連れてくるから何か栄養のあるものを作って欲しいだと!?
わかった、すぐいく。』


ピッ


トン「では、無敵くん、頑張ってください。」

無敵「……はい。
ただのお嬢様大好きな気のいい料理人にしか見えないんだけどなぁ。」


その夜


バル「無敵くん、おまたせぇ。」

無敵「いや、僕も今来たところだよ。
じゃあ行こうか。」


バルザードと食事を済ませる天下無敵


バル「じゃあボクそろそろ行くね!」

無敵「うん、楽しかったよありがとう。」

バル「ボクもだよ、じゃあね!」


その後

ロハスを見かける天下無敵


無敵「あれ、ロハスくん。」

ロハス「無敵さん。」

無敵「どうしたの?こんなところで。」

ロハス「無敵さん、パイアディス家ってご存知ですか?」

無敵「パイアディス家?
どこかで聞いたことあるような。
それで、そこがどうしたの?」

ロハス「いえ、少し知り合いがあるものですから。
ただ……いえ、なんでもありません。」

無敵「?
まぁ、無理に言うことはないけど。」

ロハス「いや、ほんとになんでもないんです。」

無敵「ならいいけど。」

ロハス「(パイアディス家が僕らを把握してることは言わない方がいいな。
あそこが標的にむきかねない。
仮にそうなったら、俺の身が危ないしなぁ……)」


51 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ e47b-6349) :2020/04/26(日) 22:05:45 LJwMHPfYSa

数日後

喫茶マキシムトマト  外

カランカラン


ロハス「(お、店から出てきたぞ)」


スタスタスタ……


ロハス「(いつもと変える方向が違うな、どこへ行くつもりだ?)」


そして………


ロハス「(なんだここは、どうして海岸の倉庫なんかに。)」

ねこ「あーい、そこの。
つけてきてるんでしょ?出ておいでよ。
………あぁ、やっぱり君か。」

ロハス「あのスペシャルドリンクの成分を調べてみたんです。
強力な常習性と後遺症のある成分が含まれていますね?」

ねこ「そうなの?
いやー、全然知らなかったなー。」

ロハス「とぼけるな!
あのジュースの主成分は普通の人間じゃ手に入らない代物じゃないか!
こうゆう犯罪の取り締まりは本来の任務とは違うけど、あんたを野放しにはできない!」

ねこ「うーん、こっちも本来の任務とは違ったんだけど、少し調子に乗りすぎたかな。」

ロハス「本来の任務?」

ねこ「そう、偶然だけどお互いに本来の任務を立派に果たしていたんだ。」

ロハス「………あんた、サイボーグだったのか!」

ねこ「どうして今日ここに誘い込んだかわかるかい?」

ロハス「(罠、か…)
戦って俺に勝てる自信があるからか。」

ねこ「いいや、ついに僕の軍団が完成したからさ。」

ロハス「軍団?」

ねこ「そう、可愛い連中だよ、あははは!」


ガチャガチャガチャ!

そこへ数百体のロボットが現れる


ロハス「な、なんだこいつら!
戦闘用ロボットの大群じゃないか。
くそ、全滅させるしかないか!」


52 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ e47b-6349) :2020/04/26(日) 22:06:28 LJwMHPfYSa
そして………


ねこ「あぁ……僕のロボット軍団が……」


激闘の末、ロボットたちを壊滅させたロハス


ロハス「けっこう手強かったが、後はあんただけだ。」

ねこ「工場破壊用の戦力だったのに。」

ロハス「工場ってなんのことだ、ゲンもそんなことを言っていたが。」

ねこ「マスターグループの地下工場に決まってるだろ。」

ロハス「マスターグループの?
どうやら詳しく話を聞かせてもらう必要がありそうだな。」

ねこ「君じゃ無理だね!」

ドドン「伏せるドン!」


ダンダンダン!


ねこ「ぐわぁ……」

ロハス「ドドン!
なぜ撃った!?」

ドドン「え、ごめんドン!
こいつの発言に危険を感じたドンから。」

ロハス「………!
こいつ起爆装置らしきものを持ってる。
道連れにするつもりだったのか。
(ただのはったりの可能性もあるけど…)」

ドドン「あ〜良かったドン。
助けに来たつもりで大チョンボしたと思ったドン。」

ロハス「(しかし、確証があったとして、俺は今のドドンみたいに躊躇わずに撃てたかな…)」

ドドン「どうしたドン?
そんな深刻な顔して、さぁ、早く援軍を呼んで調査してもらうドン。」

ロハス「そうだな、それがいい。」


そして………


「ねこの部隊が全滅した。」

ちょこにゃ「ええ!?それじゃあもうネタ切れじゃないですか。
……も、もう逃げましょうよ、そうだ、どうせなら逃走先は南の島で。」

「いや、まだだ。
半数の同志を失ったのにあそこをあのままにはできない。」

ちょこにゃ「………」


53 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ e47b-6349) :2020/04/26(日) 22:33:13 LJwMHPfYSa

サイボーグ対策室


無敵「ロハスくんとドドンくんが同盟の1人を仕留めたみたいですね。」

黒光「あぁ、しかも大量のロボット軍団だ。
被害はかなり抑えられたな。
しかし、やっぱりつながってた。」

無敵「?
あぁ、もしかして隊長が言ってた別件って。」

黒光「あぁ、あのねこってやつのことだ。
ま、俺が出るまでもなかったな。」


数日後

ミルクローズ寮

トゥルルルル  ピッ


ロハス『はい、こちらロハス』

ドドン『やられたドン。
こちらの支局が今朝襲撃されて捜査員が一人重症ドン。』

ロハス『え、サイボーグたちの仕業か。』

ドドン『まぁ、そうだろうドンね。
こっちが反撃に出る前に逃げられたから人数すらわからないドン。
支局の設備に被害はほとんどないけど場所を変えないとダメドン。』

ロハス『ついにこっちにまで攻撃を始めたか。』

ドドン『それより、どうして支局の場所がばれたのか。
そっちも注意するドンよ。』

ロハス『あぁ。』


ピッ


ロハス「支局が襲撃か。
ついに動き始めたか。」


トゥルルルル  ピッ


ロハス『はい。』

アルザーク『ロハスさん?
今お時間大丈夫かしら?』

ロハス『うん。』

アルザーク『では、また来ていただきたいところがあるんですけれど。』


そして………

以前と同じくアルザークの大学でレポートを手伝っていたロハス


アルザーク「ふぅ、助かりましたわ。」

ロハス「(さすがに、本当のことを話しておくべきか。
でないといざとなった時に…)
アルザークさん、少し話したいことが。」


裏の仕事についてアルザークに説明するロハス


アルザーク「まぁ、ではロハスさんはそのCCRという組織の一員で今話題のサイボーグ同盟を追ってるんですのね。」

ロハス「話が早くて助かるよ。」

アルザーク「なるほど、ですからお兄様は私からロハスさんを遠ざけようとしてたのですね。」

ロハス「でも本当にアルザークさんを危険な目に合わせるかもしれない。」

アルザーク「あら、私にだって武道の心得くらいありますわ。
それに、あなたが守ってくれるのでしょう?」

ロハス「それはもちろん。」

アルザーク「では心配ありませんわ。
さ、早く帰って食事にしましょう。
トンが待ってますわ!」

ロハス「そうだね。」


54 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ e47b-6349) :2020/04/26(日) 23:15:37 LJwMHPfYSa

数日後


ドドン「どうしたドン、いきなり呼び出して。」

ロハス「ちょっとこの本を見てよ。」

ドドン「ミルクローズの試合会場周辺の開発記録?
これがどうしたドン?」

ロハス「ここに会場が作られた時に運び出された土の量が書いてある。
海岸の埋め立てに使われたからなんだけど、その量が多すぎるんだ。
計算してみたら会場サイズなら深さ15メートル以上の縦穴になる。」

ドドン「ふーん、それでドン?」

ロハス「ねこが言っていた地下工場、そして地下の定期的な振動。」

ドドン「ん?そんな話聞いてないドン。」

ロハス「……俺の結論は会場の地下にマスターグループのサイボーグ工場がある、ということなんだ。」

ドドン「でも町の真ん中どんよ。
秘密工場なら山の中とかにしないかドン?」

ロハス「ここに作る理由はいくつかある。
まず資材を運ぶための交通の便がいいこと。
大規模な工事をしても会場とその関連施設の改装ということで世間の目を欺けたこと。
最後に大勢の人間が出入りしても不思議がないことだ。」

ドドン「会場に地下工場への出入り口があるってことかドン?
でも人間はそれでいいとしても、原料を持ち込んだり、製品を出荷したりするのは無理なんじゃないかドン?」

ロハス「たぶん地下工場から港まで地下通路か鉄道が走ってる。
それがポイゾネさんの部屋で観測された定期的な振動だ。」

ドドン「十分あり得る話ドンね。
で、出入り口はどうやって探すドン?」

ロハス「おそらく換気口だ。
地下で活動するには換気が絶対必要だし、距離もそんなに伸ばせないしな。」

ドドン「目星はついてるドン?」

ロハス「あぁ、会場周辺のマスターグループが所有しているビルのどれかだな。
定期的に夜間に地下で動きがあるから、その時に熱風の出ているビルが換気装置の繋がってるビルだ。」

ドドン「すごいドン、そこまでわかってるなら地下に侵入できるドンね。」

ロハス「いや、まずは本部に連絡だ。」

ドドン「えー、なんかもったいないドン。
どうせなら俺たちでマスターグループの工場を抑えて手柄にしちゃうドン!」

ロハス「まぁ、確かにこのままだと単なる憶測に過ぎないからな。
はっきりした証拠を掴んだ上で報告しよう。」

ドドン「やったー、喜んで協力するドン!」


55 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ e47b-6349) :2020/04/26(日) 23:17:02 LJwMHPfYSa

そして………


ロハス『おいドドン、こっちの現在位置はわかるか?』

ドドン『安心するドン、ばっちりモニターしてるドン!
(隊長には絶対バレないようにしないとドン)
えっと、現在地下5メートル、でもこのルートで大丈夫ドン?』

ロハス『なにがだ。』

ドドン『途中で刃のついたファンが回ってるトラップとか。』

ロハス『そんなゲームじゃあるまいし、換気装置には補修点検が必要だから人間が通れないようにできてるわけがない。』

ドドン『それもそうドンね。
おっと、ストップドン!』

ロハス『どうした?』

ドドン『そこから地下2メートルのところに動体センサーの反応があるドン。』

ロハス『ちぇ、トラップは無くても警報装置はついてるのか。』

ドドン『ちょっと待つドン、ちょいと変電所にハッキングをかけて、その辺に大規模停電を起こさせるドン。』

ロハス『………な、なに!?
本部の許可なしにそれはやりすぎだ!!』

ドドン『はい、完了ドン。
予備電源が作動する前に降下するドンよ。』

ロハス『………了解。』


そして………


ロハス「これが地下工場か……?
サイボーグの改造工場にしてはなんだか様子がおかしいぞ。
………こ、これは!?」


ヴィーン! ヴィーン!
侵入者! 侵入者!


ロハス「くそ、こうなったら!」


そして………

サイボーグ対策室


ドドン「それでよく生きて帰れたドンね。」

ロハス「まぁね……」

ドドン「で、地下工場でなにを見たドン?」

ロハス「胎児がいっぱいいた……」

ドドン「胎児……
え、人間の赤ちゃんドン!?」

ロハス「あれはサイボーグ工場じゃない、アンドロイド工場だ。」

ドドン「それってどう違うんだったけドン。」

ロハス「人間を強化したらサイボーグ、強化した人間を人工的に造ったらアンドロイドだ。」

部長「おいロハス、例のビルだが、テロで破壊されたぞ!」

ロハス「ええ!?
それはテロじゃなくてきっとマスターグループが証拠を消したんですよ!」

部長「地下工場はどうなったかわからんが、とにかくお前のやったルートからの侵入はもう無理だ。
どうして先走って単独で調査したんだ。
本格的なチームならこんなことにはならなかったのに!」

ロハス「すみません……」


56 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ e90d-7ca2) :2020/04/27(月) 00:52:02 RFFz9qwESa

マスターグループ会長室


エロマス「地下工場の侵入者を逃しただと?
どうゆうことだ、防御体制は完璧ではなかったのか?」

アルベルト「それが、侵入者がCCRの者だったので担当者が対処に困ったそうです。」

エロマス「CCRの?
ふん、なるほど。」


そして………


召喚士「あの、それは決定事項なのでしょうか?」

エロマス「そうだ、役員会もこの方針を支持している。」

召喚士「しかし、伝統ある我がチームを今季限りで解散など!」

エロマス「マスコミにはまだ発表していない、それを君に伝えたのはいろいろと準備が必要だろうからだ。
その信頼に応えてくれることを期待しているよ。」

召喚士「はい……わかりました……」


スタスタスタ……


アルベルト「しかし、もったいない話です。」

エロマス「研究施設はアメリカ、工場はロシアに移転先が完成している。
ミルクローズ会場の地下工場はその役目を終えたということだ。」

アルベルト「時間をかけてせっかく設備を整えたのに、あの連中さえ逃げ出さなければ……」

エロマス「いまさら何を言っても遅い。」

アルベルト「しかし、トナメ団まで手放す事はないのではありませんか?」

エロマス「ミルクローズの赤字額を見たか?」


57 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ e90d-7ca2) :2020/04/27(月) 00:52:59 RFFz9qwESa
次の日


召喚士「みんなも知っての通り、今朝マスター会長が記者会見でミルクローズの今季限りの解散を発表した。」


ざわざわざわ……


チェマ「おい、タバスコ。
お前何も聞いてないのか?」

タバスコ「父がそうゆうことを僕に言うわけないでしょう!
僕だって寝耳に水ですよ……」

召喚士「会長の話では、原因はここ数年の大幅な赤字が原因だそうだ。」

デスエン「そんなこと言ったって、観客が入らないのは俺たちのせいばかりじゃないぞ!」

純白「どうして僕たちがこんな目に……」

ロハス「(サイボーグ同盟のテロのせいだな。
くそ、俺が不甲斐ないせいで。)」

ポイゾネ「じゃあ今年優勝しちゃおうか。」

ライト「え、でも優勝しても解散だって会長は言ってますよ。」

レイア「ここでプレーできるのは今年が最後だぞ。」

ナザレンコ「そうだよな、最後くらい頑張らないとな!」

エルバン「ここから連勝すればまだまだ優勝はいけるよ!」

パターソン「あー、そういえばチェマコーチたちが現役の時も解散を迫られてたんでしたっけ。」

ライト「それでどうなったの?」

レイア「んだよ、しらねぇのか?
日本一になったんだよ、日本一!」

純白「ええ!?それはすごいですね!」

ポイゾネ「俺たちだってなれるよ、きっと。」

レイア「っしゃあー!みんな最後まで全力で頑張ろうぜ!!」

「おおーー!!」

召喚士「どうした?チェマ君。」

チェマ「……俺も13年前はああだったのかと思いまして。」

召喚士「選手のみんながやる気なんだ。
コーチや監督の私たちも頑張らないとね。」

チェマ「ええ!
全員で優勝しましょう!」


58 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ e90d-7ca2) :2020/04/27(月) 00:53:31 RFFz9qwESa

ミルクローズ寮


ロハス「とは、言ったものの。
あんなもの見せられて、何もしないわけにはいかないからな。
(ん、レイアさん?どこにいくんだ?)」


レイアの後をつけ、外に出るロハス


ロハス「(けっこう遠くまで来たな。
ん?誰かと話してるのか。
……え、あれは……)」


レイア「じゃあそろそろ行くぜ!」

玄酔楼「お前ももちっと落ち着いてくれればのぉ。」

レイア「何言ってんだよ、俺は熱い男だぜ!
しっかり見とけよ、じじい直伝の昇龍で日本一になってくるからよ!」

玄酔楼「楽しみにしとくわい。」

レイア「おう!!」


タタタタタッ!!


ロハス「(あ、まずい…)」


物陰に隠れ、やり過ごすロハス


玄酔楼「………ロハス殿。」

ロハス「!?あはは、バレてました?」

玄酔楼「私からはバレバレでしたな。」

ロハス「レイアさんとは知り合いなんですか?」

玄酔楼「まぁ色々ありましてあやつが小さい頃から面倒を見ておりました。」

ロハス「へぇー、(ということは以前違法サイボーグについて知っていたのもこの人から…)」

玄酔楼「では私はリア・リエ様のところへ向かわなくてはなりませんので。」

ロハス「はい。」


スタスタスタ………


ロハス「(リア・リエさんはアルザークさんを巻き込まないために、俺を遠ざけようとしていた。
ということはパイアディス家はサイボーグとは無縁か。
もし、繋がっていたなら敵である俺を始末するはずだからな。
となると、レイアさんは白、か。)」


59 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ e90d-7ca2) :2020/04/27(月) 00:54:23 RFFz9qwESa

その夜

サイボーグ対策室

トゥルルルル   ピッ


無敵『はい、天下無敵です。』

ドドン『無敵さん、大変ドン!
また支局が襲撃されたドン!』

無敵『え!?また!?』

ドドン『今回はけが人は出てないけど、情報を奪われるのを防ぐために設備を爆破したから大損害ドン。
とりあえずここの支局を移動させることになるドン。』

無敵『じゃあ後からそっちに向かうよ。』

ドドン『いや、被害を最小に抑えるために当分の間最小人数と設備を移動させることになったドン。
無敵さんは今まで通り街の調査を行なってほしいと隊長が。』

無敵『そっか、わかった。』

ドドン『移動したらまた連絡するドン。
あ、移動先教えるの忘れてたドン。
島木原ビルの5階ドン。』

無敵『(あそこか。)
わざわざありがとう。
じゃあまた。』


ピッ


ドドン「連絡しました。」

黒光「よし……。」


そのころ天下無敵はバルザードと待ち合わせたいつもの公園にいた


無敵「(いったいどこから支局の情報はもれてる?)」

バル「やぁ!元気?」

無敵「おぉ、バルたん。」

バル「ごめんごめんびっくりさせちゃった?」

無敵「ちょっと考え事してた。」

バル「ふーん、ボクといるのに考え事するんだぁ?」

無敵「いや、待ってる間だよ。」

バル「冗談だよぉ。」

無敵「あ、そうだ。
今日は渡したいものがあってさ。
はいこれ。」

バル「??
……わぁ、どうしたのこれ?」

無敵「前に街に行った時、欲しがってたでしょ。
この帽子。」

バル「もらっていいの?」

無敵「バルたんのために買ったんだから、もちろんだよ。」

バル「でも、結構高かったよね?」

無敵「そんな事気にしなくていいんだよ。」

バル「ありがとう!
どう?似合うかな?」

無敵「うん、とっても。」

バル「えへへ。」


それから数十分昔の話や今の話に花を咲かせる2人


バル「じゃあボクそろそろ行くね!
またね!」

無敵「うん、気をつけて。」


60 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ e90d-7ca2) :2020/04/27(月) 00:54:58 RFFz9qwESa
その夜


ちょこにゃ「あちゃあー。」

「どうした?」

ちょこにゃ「島木原ビル、トラップでした。
こちらの襲撃部隊、全滅です…」

「天下無敵の線がバレたかな。
しばらく大人しくするか。」


そして………

サイボーグ対策室


無敵「ええ!?
僕から情報がもれてる!?」

部長「外部で活動中の全捜査員に別々の支局を連絡してどこが襲撃されるか調べてみた。」

無敵「いや、しかし僕は……
通信が傍受されたとかは……」

黒光「……それはない。」

無敵「でも僕は情報をしゃべったりは……」

ドドン「ひょっとしたら……
意図せずに情報を喋らされてるのかもしれないドン。」

無敵「そんなこと、可能なんでしょうか……」

黒光「そうでなきゃてめぇが裏切り者ってことになるぞ。」

無敵「…………」

黒光「無敵、心当たりをよく考えろ。」

無敵「………僕に心当たりがあります。
でもこれは僕に任せてくれませんか?」

部長「なにをバカなことを!」

黒光「……いいだろう、まかせる。」

部長「お、おい……」

無敵「ありがとうございます。」


61 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ e90d-7ca2) :2020/04/27(月) 00:55:23 RFFz9qwESa

次の日

アルザークの大学へ、またも手伝いに来ていたロハス


ロハス「(しかし、無敵さんから情報がもれていたとは…
だけど、あの人に任せておけばたぶん大丈夫だろう。)」

アルザーク「やっと終わりましたわ。」

ロハス「あぁ、お疲れ様。」

アルザーク「羽を伸ばしたいですわね。」

ロハス「じゃあ今日はどこか遊びに行こうか。」

アルザーク「でしたら私行きたいところがありますの!」


そして………

テーマパークへと来ていた2人

そこで楽しんでいたが


ロハス「……しまった、本部から電話が入ってる。」


トゥルルルル  ピッ


ドドン『お楽しみのとこ邪魔しちゃったかなドン?』

ロハス『いや、そんなことないけど。』

ドドン『それはよかったドン。』

ロハス『で?』

ドドン『仕事の話ドン。』

ロハス『でも俺は今街にいないぞ。』

ドドン「わかってるドン。
彼女とテーマパークドンよね?』

ロハス『いや、彼女ではないけど。』

ドドン『そのテーマパークに逃亡中のサイボーグが紛れたみたいドン。』

ロハス『そいつを捕まえろってことか。』

ドドン『そうゆうことドン。』

ロハス『他のメンバーは?』

ドドン『2人は病院で、1人は……帰ってこなかったドン。』

ロハス『そうか……わかった、なんとかしてみる。』


ピッ


アルザーク「お仕事?」

ロハス「うん、ごめん。」

アルザーク「いえ、よろしいですわ。
さっさと片付けてきなさい。
時間がかかったら……そうですわね、あそこのクレープでも奢ってもらいますわ。」

ロハス「あはは、がんばります…」


62 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ e90d-7ca2) :2020/04/27(月) 00:55:51 RFFz9qwESa
そして………


ロハス「(見つけた!)」

「ちっ!」

ロハス「あ、待て!
(くそ、こんな人が大勢いる中じゃ銃なんて抜けないぞ。)」

「へへへ、このままなら逃げきれそうだな。」


タタタタタッ!


「じゃまだ!どけ!」

アルザーク「………」


ブンッ!  バシッ!

クルン…… ドサッ!  バヂッ!!


アルザーク「まったく……
なんでも力で解決できると思ったら大間違いですわ。」

ロハス「アルザークさん、お見事……」

アルザーク「お兄様のスタンガンも役に立つものね。」


ピッ


ロハス『確保した。』

ドドン『さっすが、手際いいドン!
ロハスはトナメ戦士にしとくにはもったいないドン!』

ロハス『そっちは本業じゃないだろ…』

ドドン『すぐ回収班が行くから、後はゆっくり楽しむドン!』

ロハス『あぁ……』


ピッ


アルザーク「さ、お仕事も終わったことですし、少しお腹が空きましたわ。」

ロハス「いつもご馳走になってばかりだし、ここは俺が奢るよ。」

アルザーク「あら、ありがとうございます。」


63 : はいどうも名無しです (ワッチョイ ae8c-459b) :2020/04/27(月) 01:40:22 sfsWjFTg00
やっぱねこはそっち側だったか


64 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ e90d-7ca2) :2020/04/27(月) 02:16:26 RFFz9qwESa

無敵「(考えることが多すぎる……
まさか、サイボーグ同盟たちがアンドロイドだったなんて。
地下工場で無理やり作られて、実験や改造をされて、そんなマスターグループに……)」


夜の公園で1人考えを巡らす天下無敵


無敵「それに……
僕たちは正しいことをしてるのか……?」

トン「おや、無敵くん。
どうしました?そんな顔をして。」

無敵「トンさん……
トンさんは僕らの組織のことを知ってるんですよね?」

トン「ええ、まぁ。」

無敵「僕たちって正しいことをしてるんでしょうか?」

トン「といいますと?」

無敵「僕たちCCRは違法サイボーグを取り締まる組織です。」

トン「ええ。」

無敵「確かに悪いことをしようとしていた人もいました。
でも最近の調査でマスターグループが地下工場でアンドロイドを製造していることが分かったんです。」

トン「なんと!?」

無敵「さすがにここまでは知らなかったんですね。」

トン「ええ、正直びっくりしています。
(……しかし、なるほど、それで……
合点がいきました)」

無敵「彼らは無理やり作ら、実験や改造をされ、逃げ出したんでしょう。
そんな彼らを僕らは僕らなりの正義で捕らえないといけないんです。
本当に悪なのはマスターグループなんじゃないでしょうか……。」

トン「……無敵くん、正義の反対は何ですか?」

無敵「……悪じゃないんですか?」

トン「悪の反対は善、善の反対は悪。
正義の反対はまた別の正義、もしくは慈悲・寛容なんです。
正義とは人の従わねばならない道理を言います。
正義を行うとすれば道理を守らせることになります。」

無敵「それはいいことなんでしょうか?」

トン「必要なことですが、問題は道理が1つでないことです。
殺すな、奪うなまではほとんどの思想で共通ですが、その先はバラバラです。」


65 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ e90d-7ca2) :2020/04/27(月) 02:17:27 RFFz9qwESa

トン「男女は平等かもしれないし、女性は守るべきものかもしれません。
どんな命令にも従う、が正義なら
悪い命令に逆らう、のもまた正義。」

無敵「じゃあ何が正しいんでしょうか……」

トン「みんな正しいんですよ。
道理に関する限り正しい事は1つとは限りません。」

無敵「でもそれだと何が正しいかわかりません……」

トン「ですから法があります。
なにをしてはいけないかの約束事です。
これも正しいとは限りませんがね。
なので結局のところ、その時ごとに何が正しいのかよく考える必要があるでしょうね。
みんなにとって最も良いことを探して選択するのが最善なんでしょう。
ともすれば自分の信じる正義を他人に押し付けることになりますからね。」

無敵「………」

トン「今、無敵くんはやらなきゃいけないと思ったからCCRで任務を行なっているんですよね?
そして、それが正しいのか分からなくなってしまった。
先程も言いましたが、悪い命令に逆らう、のもまた正義です。
無敵くんがやりたいことを、正しいと思うことをしていけば良いんじゃないでしょうか。」
そして、それをいつか本当にそれで良かったのか、時々反省してみれば、いずれ納得できる日が来るかもしれませんね。」

無敵「自分のやりたいこと…….
正しいと思うこと……
トンさん、ありがとうございます。
おかげで吹っ切れました。」

トン「長い話をしてしまいましたね。

無敵「いえ、本当にありがとうございます。
では、また。」

トン「ええ。」


スタスタスタ……


トン「そうでしたか……
天下無敵くん、君は……」



パイアディス家


トン「リア・リエ様。
お耳に入れたい情報が。」

リア・リエ「どうした?」


先程のアンドロイドのことを話すトン


リア・リエ「地下に何かあることはわかっていたが、まさかそんなことになっているとは……
ん、まてよ、アンドロイド……
(ただ排除しているだけだと思っていたが、そうゆうことか)
これは、こちらも準備しておく必要があるな。」

トン「ええ。」


66 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ e90d-7ca2) :2020/04/27(月) 02:19:40 RFFz9qwESa

次の日の夜

天下無敵はいつもの公園でバルザードを待っていた


バル「やぁ!元気?」

無敵「バルたん、少し遅かったね。」

バル「ごめんね。」
はい、アイス、食べる?」

無敵「ありがとう。
前にも公園でアイス食べたよねぇ、平和だなぁ。」

バル「うん、平和だね、平和が一番良いよねぇ。」

無敵「どうってことない話題で楽しんだり怒ったりできる今の世の中が一番いいよ。」

バル「そうだね、普通のことができるのが一番だよねぇ。
最近、そう思うようになったかなぁ。」

無敵「うん、ねぇバルたん。」

バル「どうしたの?」

無敵「もうやめない?
僕から情報を聞き出すの。」

バル「!?
ど、どうゆうこと……?」

無敵「とっくにばれてるよ。
バルたん、サイボーグでしょ?」

バル「ち、ちがうよ!!」

無敵「いいよ、もう。
あ、アイス溶けるよ?」

バル「え、あ、うん……」

無敵「強力な暗示能力をもった機械のことを聞いたことがある。
小型化には限界があるけど、サイボーグなら身体に隠し持つことができる。
そして、偽の過去の思い出なら細かい部分まで決めなくても会話で誘導するのは容易い。」

バル「なぁんだ、ばれてたんだ。
それで、ボクをどうするの?」

無敵「僕は君が好きだ、守ってあげたい。」

バル「でも、それはボクが偽の記憶を……」

無敵「過去は関係ない。
君はいい子だよ。」

バル「……うれしい、でも、ダメだよ……」

無敵「………」

バル「無敵くんはボクたちを追う組織のメンバーだよ?
無敵くんに迷惑になっちゃう。」

無敵「迷惑なんかじゃない!
僕は僕が正しいと思ったことをやる!
いつか思い出した時に、これでよかったって納得できる!」

バル「未来なんてわかんないよ。
それにボクは人間じゃないんだよ?
一瞬で相手の記憶を塗り替えられるサイボーグ。
えへへ、超一流の危険人物だよね。
たぶん、その場で処分されちゃう……」

無敵「そんな……」

バル「ボクは、命を狙われるまま生きるのはもう辛いの、誰もボクを知らないところで静かに暮らしたいの。」

無敵「……できるの?」

バル「わかんないよ。」

無敵「だったら僕も連れて行って!」

バル「ダメだよ、ボクら1人2人が頑張ったって、世の中変わらないよ。」

無敵「………でも、2人なら生きていける。」

バル「………そんなこと言われたら……
さぁ、お別れだよ無敵くん。」


67 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ e90d-7ca2) :2020/04/27(月) 02:21:06 RFFz9qwESa
ミョンミョンミョン……


無敵「な、何してるの!?」

バル「ボクとの記憶を消してるの。
楽しかったよ、ウソの記憶でもボクと無敵くんの楽しくて美しい記憶……
それじゃあ、さようなら……
もらった帽子大事にするね……ありがとう……」


ミョンミョンミョン………


無敵「忘れるもんか!
僕と君は学生の頃のからの友達なんだ!」

バル「無理だよ……
ボクと関わった全ての記憶が消えるんだよ。
そもそも存在しない記憶だもん……」

無敵「わ……忘れない……
僕は……君が……す……き……」


バタン!

そして………


無敵「う、あれ、ここは……」

トン「気がつきましたか……
ここで倒れてたんですよ、心配しました。」

無敵「そうですか、どうしたのかな……僕は……
あ、あれ?……あれ……?」

トン「ど、どうしました、涙なんて……」

無敵「何ででしょう……
僕、どうしちゃったんだろう……
涙が……止まらない……
すごく大事なことを忘れてしまったような気がするんです……」

トン「………人は、忘れるから生きていられます。
苦しいことや悲しいこと、全部覚えていたんでは辛くて仕方ありませんよ……」

無敵「……そうじゃない……
そうじゃ……ないんです……」

トン「(……そうでしょうね……)」


そして………


バル「無敵くんは本気でボクのことを守ってくれてたんだろうなぁ。
どうしてボクは無敵くんの記憶を……
でもこれでよかったんだよ。
ボクは今日のことを一生後悔しながら生きていくんだろうなぁ。
でもボクは強い子だよ、キミのことを……忘れない。
そしてボクは弱い子だよ、キミのことが……忘れられない……」


68 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ e90d-7ca2) :2020/04/27(月) 02:21:44 RFFz9qwESa
今日はここまでします!

明日でおそらく全部書ききれると思います!


69 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ bc2d-7ca2) :2020/04/27(月) 21:03:36 qjHbYYyoSa

数日後

徐々に成績を伸ばしてきたミルクローズは首位争いまでにその力を発揮してきたが
ついに首位に届くことはなく、2位でシーズンを終えることになる

そして、クライマックスシリーズ

ミルクローズはあと1つ勝てば
リーグ優勝というところまできていた


召喚士「さて、これに勝てばリーグ優勝だ。
あと1試合、全力をつくそう。
そして笑ってシーズンを終えよう。」

レイア「当たり前ですよ!
ここでやらなきゃ男じゃねぇ!!」

デスエン「コンゴジャングル以外なら俺の出番だな!!」

純白「今日のルールはタイマン、アイテム無し、本当にガチンコ対決ですね!」

ポイゾネ「みんなで楽しんで勝とう。」

タバスコ「まだまだ日本一への通過点だよ!!」

エルバン「僕らならやれるよ!」

ライト「全力で頑張ります!」

ナザレンコ「ま、稀代のエンターテイナーの俺様に任せときな!」

パターソン「あー、さすがの俺でも燃えてはきてるかな。」

ロハス「みなさん、頑張りましょう!!」


そして………


P「バーストォ!!
爆走戦士エルバンの勝利ー!!
ということでー、クライマックスシリーズを制したミルクローズが、リーグ優勝ー!!!」


初めから猛撃のミルクローズ

レイア、ポイゾネ、デスエン、エルバンの4人が絶好調なこともあり

まさかの4ー0でストレート勝利を飾った


マスターグループ会長室


アルベルト「会長、ミルクローズが。」

エロマス「うむ、優勝したそうだな。」

アルベルト「いかがいたします?」

エロマス「当然、混乱は避ける。」

アルベルト「では、予定通り解散……」

エロマス「お前は何を言っている?
ミルクローズは存続だ。」

アルベルト「それですと、ミルクローズ解散で来シーズンの予定を組んでいるトナメ界は混乱が起きますが……」

エロマス「知ったことか、我がグループのイメージダウンに比べればどうということはない。」


70 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ bc2d-7ca2) :2020/04/27(月) 21:04:56 qjHbYYyoSa
次の日

『ミルクローズ解散中止!
ファンも喜びの声!』

そんな見出しで新聞の一面を飾っていた


純白「いやー、無事に存続も決まってなんだか浮かれ気分ですね。」

レイア「おいおい、まだ日本シリーズが残ってんだろ。」

ロハス「(そうか、日本シリーズか……)」


トゥルルルル  ピッ


ロハス『はい、こちらロハス。
………なんですって?』


サイボーグ対策室


ロハス「サイボーグ同盟のアジトがわかったんですか?」

部長「あぁ、今夜襲撃する。」

ロハス「だったら俺も!」

黒光「いや、今回はお前らは留守番だ。
俺が出る。」

ドドン「隊長自らドンか……」

黒光「サポートは任せるぞ、ドドン。」

ドドン「オッケードン!」

ロハス「あれ、そういえば無敵さんは?」

ドドン「さっき外へ出てったドン。」

黒光「………まぁ、今日はあいつも留守番のつもりだからいいか。
とにかくロハス、お前はミルクローズ内のサイボーグを早く見つけろ。」

ロハス「はい!!」


71 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ bc2d-7ca2) :2020/04/27(月) 21:05:14 qjHbYYyoSa
その夜


ロハス「隊長たちが襲撃を話だけど、うまくいってるだろうか。
………って、レイアさんと執事さんだ。」


夜の公園で2人を見かけるロハス


レイア「ん、ロハスじゃねぇか。」

玄酔楼「おや、ロハス殿どうしてこのようなところに。」

レイア「え、じじいロハスのこと知ってるのか?」

玄酔楼「まぁ、ちょっとな。」

ロハス「お二人こそこんなところで何を?」

レイア「じじいに特訓だとかで呼び出されたんだよ。」

玄酔楼「ロハス殿にまで特訓をさせるわけにはいきませんな。
ここ一帯は危険ですロハス殿。」

ロハス「いったいどんな特訓をするつもりなんですか……」

レイア「じじいの特訓はめちゃくちゃだからな……
じゃあなロハス。」

ロハス「はい、失礼します。」


スタスタスタ………


レイア「で、なんでまた急に特訓なんて……
って聞いてんのか!?」

玄酔楼「『あぁ、ここでいいんだな。
まったく、無茶を言う。』
ん、どうかしたか?」

レイア「はぁ……
なんで急に特訓なんだよ。」

玄酔楼「もうすぐ日本シリーズじゃろうが。」

レイア「いや、にしても急だろ……
いつもは付き合ってくれないくせによ。
……っていうかなんで特訓の内容が、地面を殴り続けるなんだよ!」

玄酔楼「これも修行だ。」

レイア「ったく、ほんとに効果あるんだろうな?」


ドン!  ドン!  ドン!


レイア「ん?なんか地面が振動してねぇか?」

玄酔楼「お前が殴っとるからかもしれんな。」

レイア「おぉ、なんか変化があるとやる気出てくるな。」


ドン!  ドン!  ドン!


玄酔楼「『そろそろいいのか?
わかった。』
よし、レイア。ラスト一発じゃ。
特大のを打ち込め。」

レイア「よっしゃ!
そらよ!!!」


ドーン!!!


レイア「おぉ!すげぇ!
下の方が騒がしくなったみてぇだけど。
地面にヒビも入ってるし。
おいじじい、これ大丈夫……
っていねぇ!?
逃げやがったなあのじじい!
このヒビどうすんだよ、俺しらねぇぞ!」


72 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ bc2d-7ca2) :2020/04/27(月) 21:05:39 qjHbYYyoSa

時は少し戻り………

サイボーグ同盟  アジト


バル「(……仲間から追跡されないように、ボクのデータを消して、と。)」


ドガーン!!


バル「え、今のはなに?」

「CCRの襲撃だぁ!!」

バル「そんな……
(今日このアジトから逃げ出して組織を抜けるつもりだったのに……
無敵くん……ダメ、いろんなものを捨てて平穏を求めてきたんだもん、ボクはまだ……)」


ギィ

地下通路へと逃げ込んだバルザード


バル「(よし、ここを通っていけば。)」

黒光「止まれ。」

バル「!……あ……あぁ、助かりました。」

黒光「あ?」


ミョンミョンミョン………


バル「ボクはサイボーグに捕まって人質になってたんです!」

黒光「(そういや、そんな話しもあったな)
で、てめぇの名前は?」

バル「バルザードです、バルザードたん。
(人質の名前はバルザードたん……
人質の名前はバルザードたん……)」

黒光「バルザード?
あぁなるほどな、そうやって。
天下無敵をたぶらかしたわけか。」

バル「うそ、効いてない……」

黒光「不思議そうな顔してんな。
てめぇの能力は記憶の植え付けと消去。
改竄はできねぇ、俺はあいつからてめぇの名前を聞いてたからな。
あいつと仲のいい『バルザード』っつう記憶があんだよ。」

バル「……どうしてそんな詳細まで知ってるの……?」

黒光「てめぇの知ったこっちゃねぇな。
さて、と。」


カチャ

銃を構える黒光


黒光「降伏は無駄だ、抵抗しろ。」

バル「普通逆じゃないかな。
抵抗は無駄だ、降伏しろ、じゃないの?」

黒光「……なぜそう思う?」

バル「………くっ…」


逃げ出そうとするバルザードだったが……

ダンダンダン!


バル「うっ……」

黒光「ちっ、急所を外したか。
意外とすばやかったが、これで終わりだな。」


ダンダンダン!

黒光のではない銃声が地下に響き渡る


73 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ bc2d-7ca2) :2020/04/27(月) 21:06:11 qjHbYYyoSa

黒光「……誰だ?」

無敵「すみません隊長、遅くなりました。」

黒光「てめぇは本部で留守番のはずだろ?」

無敵「隊長が頑張ってるということで、いてもたってもいられなくなりまして。」

黒光「どうゆうつもりだ。」

無敵「いえ、そこのサイボーグに用がありましてね。
僕らはサイボーグを取り締まる組織じゃないですか。」


喋りながらゆっくりと、バルザードの前までたどり着く天下無敵


黒光「ちっ、やっぱりてめぇに任せるべきじゃなかったか。」

バル「……無敵くん、どうして……
記憶が……」



数十分前


トン「無敵くん、ここにいましたか。」

無敵「あ、トンさん。
どうゆうわけか、昔ここで待ち合わせをしていたような気がするんです。
ここにいると、話しかけてくるような気がするんです。『やぁ!元気?』って。」

トン「今夜は冷えますよ……」

無敵「はい……
でももう少しだけ待ってみようと思います。」

トン「…………バルザードたん。」

無敵「え……?」

トン「あなたにとって大事な人だったようですよ。
待ち合わせているのも彼女かもしれませんね。」

無敵「どうしてそれを……」

トン「それから風の噂で聞いたのですが、強力な暗示能力をもったサイボーグだとか。」

無敵「………」

トン「あ、そうそう。
今夜あなたがたの組織がサイボーグ同盟のアジトに攻め込むとか。」

無敵「………トンさん。
……失礼します!」


タタタタタッ!


トン「いってらっしゃい。
………さぁ、もう一踏ん張りですかね。」


トゥルルルル  ピッ


玄酔楼『私だ。』

トン『あぁ、玄酔楼。
1つ頼みたいことが。』


74 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ bc2d-7ca2) :2020/04/27(月) 21:07:19 qjHbYYyoSa

そして………


無敵「君が……バルザードちゃん?」

バル「え……」

無敵「初めまして、ではないんだよね?
だけど思い出せないや。
でも、すごく懐かしい。」

黒光「(記憶は消してたか……
誰か協力者がいるな。)
てめぇ、組織を裏切るつもりか?」

無敵「そこに僕の信じる正義はありません。」

黒光「……ほう。」

無敵「僕は大勢の誰かより、1人の人を守りたい。
隊長、知ってますか?
正義は本質的に妥協を禁じるんですよ。」

黒光「何が言いたい。」

無敵「正義に反するものは、排除せずにはいられない。」

黒光「………」

無敵「いくらあなたが相手でも、僕は引けない!」


パァン!!


バル「あ……うっ……」

無敵「バルザードちゃん!?」


慌ててバルザードに駆け寄る天下無敵


黒光「正義は本質的に妥協を禁じるんだろ?
これが俺の、俺たちの正義だ。
サイボーグ同盟は排除せずにはいられない。」

無敵「くっ……」


気を失ったバルザードを抱え、走り出す天下無敵


無敵「ここに隠れててバルザードちゃん。」



黒光「逃げたわけじゃなかったか。」

無敵「言ったでしょ、僕の正義のために戦うって。」

黒光「教えてやるよ、正義が勝つんじゃねぇ。
勝った方が正義だ。」

無敵「ええ、その通りです。
だからこの世界は正義で溢れてる。
だからこそ、この世界は不自由なままだ!」


ダンダンダン!


75 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ bc2d-7ca2) :2020/04/27(月) 21:08:04 qjHbYYyoSa
そして………


無敵「(くっ……なんなんだあの人は。
強すぎる……両足をやられた。
立ってるのがやっとだ……)」

黒光「勝負あったな。」

無敵「隊長……どうしてですか。
サイボーグ同盟の彼らは、マスターグループで作られた!」

黒光「だからどうした。
俺らの仕事は違法サイボーグの逮捕だ。
そのことは変わらん。」

無敵「僕らが本当に取り締まるべきなのは、マスターグループなんじゃないですか!?」

黒光「………いいだろう、てめぇはここで始末する、その前に真実を教えてやるよ。
CCRは……」


突如地下通路の天井が崩れ始める


黒光「ちっ、暴れすぎたか。」


無敵の頭上に大量の瓦礫が落ちる

ズカーン!


黒光「……こうなると回収は難しいな。
回収班に任せるか。
ま、さすがに生きてはいねぇだろうけどな。」


そして………


無敵「……あ、れ……
生きてる……
はっ!バルザードちゃんは!?」

トン「無事ですよ。
まだ気を失ってはいますが。」

無敵「トンさん……
何から何まで、なんとお礼を言ったらいいか。」

トン「いえいえ。
しかしすみません、私も加勢できれば良かったんですが、あなた方と繋がっているとわかればパイアディス家に被害が及びかねない。
こうするしかありませんでした。」

無敵「トンさんのおかげで、僕らは生きてます。
本当にありがとうございました……」

トン「これからどうしますか?」

無敵「僕は自分が正しいと思うことをやりました。
CCRを離反します。
後悔はしてません。」

トン「そうですか、しばらくは身を隠していた方がよろしいでしょう。
ついてきていただけますか?」

無敵「はい。」


76 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ bc2d-7ca2) :2020/04/27(月) 21:31:25 qjHbYYyoSa

パイアディス家


リア・リエ「君が天下無敵くんか。
トンから聞いているよ。」

無敵「今回は、いろいろとありがとうございました。」

リア・リエ「情報を与えてはいたが、今回のことは全部トンがやったことだ。
……それよりも無敵くん、この家に仕える気はないか?
こちらとしても君たちのような……トン「リア・リエ様!!」
おっと、君らのような優秀な人材は欲しい。」

無敵「?
しかし、僕はCCRの一員でした。
裏切ったとなればあなたたちにまで……」

リア・リエ「それなら大丈夫だ。
この騒動はじきにおさまる、おそらくね。」

無敵「あなたたちはいったい……」

リア・リエ「答えは急がなくてもいい。
しばらくはここで身を隠すことになるだろうからね。」


ガチャ


玄酔楼「リア・リエ様、バルザード殿が目を覚まされました。」

リア・リエ「やぁ、いらっしゃい。」

バル「あなたたちが助けてくれたんですか……」

リア・リエ「最終的にはそうだが、大部分は天下無敵くんのおかげだろうね。」

バル「無敵くん………」

無敵「良かった……」

リア・リエ「ふむ、しばらく2人にしておいておこう。
玄酔楼、部屋を用意してやれ。」

玄酔楼「はい。」


そして………


無敵「ほんとに良かったよバルザードちゃん。」

バル「ボク……ボクはキミを利用したんだよ……
キミから組織のことを聞き出して、それで……」

無敵「そんなこと覚えてないよ。」

バル「無敵くんが覚えてなくても!」

無敵「それに、仮にそうだとしても僕は君を助けた。
おぼろげな記憶で、初めて会った君のことを守った、それが答えだよ。」

バル「でも……でも……」

無敵「あ、そうだ。
大事なことを言うのを忘れてた。」

バル「………?」

無敵「初めまして、バルザードたん。
僕は……歩く天下無敵です。」

バル「……うん、うん!
初めまして……ボクはバルザードたん……」

無敵「これからよろしくね。
君とならなんだかうまくやっていけそうな気がするよ。」


77 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ bc2d-7ca2) :2020/04/27(月) 21:50:46 qjHbYYyoSa

次の日

ミルクローズ寮


パターソン「聞いたかロハス。
俺たち優勝したから会長が優勝パーティを開いてくれるんだってよ。」

ロハス「パーティ?
それなら試合の後散々やったじゃんか。」

純白「今回僕らはお客だって!
マスターグループのお偉いさんたちへのお披露目らしいよ!」

ロハス「あ、なるほど。
堅苦しいパーティになりそうだなぁ。」

ライト「豪華ディナーなんだろうなぁ。
楽しみだなぁ。
僕お腹空かせてくるよ!!」

純白「あ、僕も行くよ!!
ほら、パターソンくんも行くよ!」

パターソン「え、俺もかよ……」


タタタタタッ!


ロハス「ふぅん、パーティねぇ。
どれどれ新聞で確認してみるか。
へぇ、マスターグループに属する企業の社長、会長クラスが一同に会するのか。
……サイボーグ選手なら爆弾を隠し持てるな。
パーティ会場で爆破させればマスターグループに致命的なダメージを与えられる。
パーティまでにサイボーグ選手を見つけ出さないと。」


そして………


エルバン「やぁロハスくん、どうしたの?
そんな怖い顔して。」

ロハス「そんな顔してましたかね……」

エルバン「うん、なんか獲物を見つけていままさに襲おうとしてるような。」

ロハス「………日本シリーズのイメージトレーニングをしていました。」

エルバン「そっか。
頑張ろうね。」

ロハス「はい。」

エルバン「それじゃあ。」


スタスタスタ………


ロハス「最後まで分からない人だなぁ……」


78 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ bc2d-7ca2) :2020/04/27(月) 21:51:15 qjHbYYyoSa
そして………


ポイゾネ「あ、いらっしゃい。
遊びに来たの?」

ロハス「いえ、今日は別件です。
………ポイゾネさん、あなたサイボーグ同盟の一員ですね?」

ポイゾネ「え、どうしたのいきなり。」

ロハス「とぼけないでください。
ならこの部屋を調べましょうか?
いえ、調べるまでもありませんね。
大事なのはそこら中にある計測機なんですから。」

ポイゾネ「何を言ってるのかさっぱりだよ。」

ロハス「サイボーグ同盟のサイボーグがどうしてミルクローズに選手として潜り込む必要があったか、それは会場の地下にある工場を調べるためでしょう?」

ポイゾネ「………」

ロハス「会場のすぐそばにありますからこの寮からだって地下の状態くらいはわかるんですよ。
そのための震波測定器だ。
でも会場にあるはずの出入口や警備状況、管理センターを探すためには一軍選手として自由に出入りできる必要があった。」

ポイゾネ「失礼だな。
俺は実力で一軍に上がったんだよ?」

ロハス「ええ、でもテロでバスが爆破されなければもっと時間がかかったかもしれません。」

ポイゾネ「信じてもらえないかもしれないけど、俺はあれには反対したんだよ。
このプロトナメが楽しかったのも事実だからね。」

ロハス「!!
するとやはり!」

ポイゾネ「あぁ、君の推理は正しい。
俺はサイボーグ同盟のリーダー。
紅きポイゾネサスくんだ。」

ロハス「しかもリーダーだったのか!?
ポイゾネさん、逮捕します!」

ポイゾネ「見逃してくれないかなぁ?
とっておきの情報を教えてあげるんだけど。」


79 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ bc2d-7ca2) :2020/04/27(月) 22:05:15 qjHbYYyoSa

ロハス「ふーん、じゃあ一応その情報とやらを聞かせてもらおうか。」

ポイゾネ「CCRは政府の秘密機関じゃない。
マスターグループの非合法組織だ。」

ロハス「………はぁ?」

ポイゾネ「CCRというのは実に良くできたトリックなんだ。
政府の秘密機関となれば真偽を確認する方法がほぼ存在しない。
国家の安全のためと言えば、口止めするのも簡単だ。
政府関係者だって自分が知らされていないだけかもと考えるさ。
そして、その装備とコネと人員を見れば誰だって本当だと信じてしまう。」

ロハス「警察だってこっちに協力してるんですよ。」

ポイゾネ「警察の幹部の中にマスターグループの関係者がいるんだ。
彼らが協力すれば警察官も信用して協力する。」

ロハス「………装備は?」

ポイゾネ「マスターグループの中には軍や警察向けの装備を作っている会社がある。
その試作品の分を回してるんだ。」

ロハス「……なるほど、なかなかつじつまがあってきましたね。
でもあなたの言ってることがでたらめじゃない確証でもあるのか!?」

ポイゾネ「あるさ。
俺たちはアンドロイドなんだ。」

ロハス「?
それはしっているが。」

ポイゾネ「俺たちは作られた人間だから絶対に元の人間には戻れない。」

ロハス「………!?
じゃあ俺が今まで捕まえた連中は!?」

ポイゾネ「とっくに処分されてるか、マスターグループの研究所に逆戻りだろうね。」

ロハス「……まて、たとえそうだとしてもCCRが政府の機関じゃない理由にはなりません!」

ポイゾネ「じゃあどうしてCCRは存在が秘密なんだ。
処分するしかない危険なアンドロイドなら国民に注意を呼びかけた方がいいじゃないか。」

ロハス「信じられない……
だけど、これまでおかしなこともあった。」

ポイゾネ「CCRは俺たち脱走アンドロイドを処分するための組織さ。
だから処分される前にマスターグループを攻撃するか、地下工場を破壊しようとした。」

ロハス「ねこのロボット軍団はそのための兵器か。」

ポイゾネ「それは君の活躍でダメになった。
だからかわりにCCRを潰すのを手伝って欲しい。」


80 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ bc2d-7ca2) :2020/04/27(月) 23:25:48 qjHbYYyoSa

ロハス「なんだって!?」

ポイゾネ「まぁ落ち着いて聞いてよ。
武装した非合法な組織が一企業の利益のために活動してるんだよ?
よっぽと俺たちアンドロイドより危険じゃないか。
それにすでにその強引な捜査であちこちに被害が出てるんだろ?」

ロハス「………」

ポイゾネ「それに暴力的にやろうってんじゃないんだ。
君の知り合いに話をして活動停止に追い込めばいい。
どうだい、平和的でしょ?」

ロハス「いや、あなたの口車には乗りません。
CCRの真実がどうであれ、あなたたちが危険なテロ集団であることには変わりない。」

ポイゾネ「………それが君の結論か、残念だよ。」


ガシャーン!!


ロハス「あ、待て!」


そして………


ロハス「はぁ、はぁ、ようやく追い詰めたぞ!」

ポイゾネ「いいや、誘い込んだんだよ。
ここなら邪魔も入らないでしょ。」

ロハス「なるほど。」

ポイゾネ「まったく残念だよ。
日本シリーズを前にして、ウチは優秀なメンバーを1人失うんだからね!!」


ダンダンダン!!


ロハス「くそ!
やるしかないか!」


ダンダンダン!

そして………


ポイゾネ「ぐっ……
なかなかやるね。」

ロハス「勝負ありましたね。」

ポイゾネ「せめて、日本シリーズの後にバレてればなぁ……」

ロハス「どうしてミルクローズ、いや地下工場にこだわったんです?」

ポイゾネ「………おちつかないじゃないか。
自分を生み出した工場がこの世にあるんだよ?
……たとえ逃げ出したってあの工場がある限り、俺たちは人間じゃないんだ……」

ロハス「どうして事実を公表しなかったんですか……
マスターグループの力は強くとも守ってくれる人は多かっただろうに、まさにそれこそがマスターグループの恐ていたことなんじゃないですか……」

ポイゾネ「みんな普通に生きたかっただけだよ。
実験台も特別扱いもごめんでね……
それに、トナメ選手にもなれないじゃないか…
はは……そんな……もったいない……」


カチャ

ロハスに銃を向けるポイゾネ


ロハス「!?
まだ動けたのか!?」


81 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ bc2d-7ca2) :2020/04/27(月) 23:26:56 qjHbYYyoSa
ポイゾネ「ただで死ぬわけにはいかないからね。
君を道連れに……」


パァン!!


ポイゾネ「な……に………」


ドサッ!


ロハス「………誰だ!」

エルバン「ふー、危なかったね、ロハス君。」

ロハス「エ、エルバンさん!?」

エルバン「僕がいなかったら死んでるところだったよ。」

ロハス「どうしてエルバンさんが……」

エルバン「リア・リエ様に君の面倒をお願いされてたからね。」

ロハス「リア・リエ様って……え!?
エルバンさんはパイアディス家の……」

エルバン「そうゆうこと。」

ロハス「助かりました。」

エルバン「ほんとだよ。
ずっと見とこうと思ってたんだけど、さすがにね。」

ロハス「……ずっと見てたんですか……」

エルバン「うん。
………それにしても、ポイゾネ………」

ロハス「ショックですか?
彼がアンドロイドなのが。」

エルバン「いや……
ポイゾネが普通の人間じゃないことには前から気付いてたからね。」

ロハス「な!?
知ってて何もしなかったんですか!?」

エルバン「僕はリア・リエ様やアルザークお嬢様を危険な目に合わせたくないだけだよ。
僕らが無理にサイボーグ同盟に接触して標的がパイアディス家に向かられるのはまずい。
それに、君が解決してくれると思ってたからね。」

ロハス「………」

エルバン「そんな顔しないの。
君にヒントを与えてあげてたのは誰だい?」

ロハス「……はぁ…
(たしかにポイゾネさんの部屋で測定器たちを見つけて細かいところまで調べてたのはエルバンさんだったな。)」

エルバン「これからどうするの?
CCRの真実に気付いたんでしょ?」

ロハス「そこまで知ってたんですか……」

エルバン「リア・リエ様はすごいからね。
(まぁ、それも真実とは違うみたいだけどね)」

ロハス「しばらく様子を見ようと思います。
そうですね、日本シリーズが終わる頃までは。」

エルバン「そうかい、ここの後片付けは任せるよ。」

ロハス「はい。」


82 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ bc2d-7ca2) :2020/04/27(月) 23:28:14 qjHbYYyoSa
数日後

ポイゾネを欠いたミルクローズだったが
その勢いはとどまることを知らず
順調に勝利を重ねていき

ついには日本一にまで登り詰めた


そして………


ロハス「ポイゾネさんは、CCRがマスターグループの作った組織だと言っていた。
裏切り者として追われることになるかもしれないが、見て見ぬ振りはできない。
そうだ、ドドンなら調べられるかもしれない。」


そして………


ドドン「え!?CCRが政府の組織じゃないドン!?」

ロハス「あぁ、俺も自分で調べてみたんだから間違いない。
CCRの予算は全て兵器メーカーの工業からでている。」

ドドン「それで、ロハスはどうするドン?」

ロハス「なんとかして証拠を複数のマスコミに流す。
すぐには問題にならないだろうけど、いつか疑惑が真相に結びつくさ。」

ドドン「ちょっと待つドン!
俺たちはCCRという組織の一員ドンよ。
それは組織に対する裏切りドン!」

ロハス「いや、騙されて利用されていただけだ。
忠誠を尽くす相手じゃない。」

ドドン「………そうゆうことは、お前の後ろにいる隊長にまず相談すべきじゃないかドン。」

ロハス「………………
足音がしなかったから……
俺の後ろには誰もいない。」

ドドン「ふーん、この程度のひっかけじゃ無理みたいドンね。
銃を抜けドン。」

ロハス「戦わなきゃいけない理由を聞いてもいいか?」

ドドン「俺はもっと前から組織のことを知っていたドン。
これでオーケー?」

ロハス「知っていて組織に従うのか!?」

ドドン「政府の機関でも大企業の私兵でもやることは同じドン。」

ロハス「だが、そこに正義はない。」

ドドン「正義……?
ははは、そんなものに興味はないドン。
……俺はただ、生き残りたいだけドン!」


ダンダンダン!!


83 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ bc2d-7ca2) :2020/04/27(月) 23:29:08 qjHbYYyoSa

ロハス「……隠れたか。
どこへ行った。」


ロハスは自分の足元にセンサー式の爆弾が仕掛けられているのを発見する


ロハス「しまっ!?」


ドーン!!


ロハス「あいつ、地雷を仕掛けて……
これじゃうかつに動けないぞ……」

ドドン「俺の勝ちドン。
ばいばいドン、ロハス………」


パァン!!


ドドン「な……どこ……から…」

リア・リエ「どうやら間に合ったみたいだね。」

ロハス「リア・リエさん、どうして……」

リア・リエ「妹の悲しむ顔は見たくないからね。」

ドドン「くそ……」

リア・リエ「君の傷の方もだけど、彼はどうする?
まだ生きてるぞ。」

ロハス「病院に連れて行ってください。」

ドドン「……はぁはぁ……こ、殺せるうちに殺しといたほうがいいドンよ……」

リア・リエ「あんなこと言ってるが、どうする?」

ロハス「連れて行ってください。」

リア・リエ「それでいいのかい?」

ロハス「はい。」

リア・リエ「わかった。
騒がれても困るから彼には少し眠っといてもらおう。」

ドドン「なっ!?」


バヂッ!


リア・リエ「で、行くのかい?」

ロハス「はい。」

リア・リエ「そうか、妹を悲しませるようなことにはなるなよ。」

ロハス「わかってます。」


84 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ bc2d-7ca2) :2020/04/27(月) 23:30:39 qjHbYYyoSa
そして………


ロハス「………!!」

黒光「ロハス。
わざわざ連絡してくるとはな。
驚いたじゃねぇか。」

ロハス「けじめですかね。」

黒光「ふん、それと1つ聞かせろ。
どうしてドドンを始末しなかった?」

ロハス「そうゆう気になれなかったからです。」

黒光「やっぱりな、てめぇは適正テストの結果通り、こうゆう仕事には向いてねぇ。」

ロハス「その判断は俺のちょっとした推理を聞いてからにしてくださいよ。」

黒光「………?」

ロハス「CCRを作った人間の思考を追いかけてみたんですよ。
まず、秘密を知っているものが少ないほど保ちやすい、でも現場に出ない部長では凄腕揃いの捜査員を管理できない。
すると捜査員の動向を監視できる現場にリーダーを置くべきだ。
CCRの本当のリーダーはあなたで、あなたを倒せば機能はマヒする。」

黒光「……前言撤回だ。
てめぇは優秀な男だ。
そうだ、俺こそがCCRそのものだ。
部長もドドンと同じく部下の1人に過ぎん。」

ロハス「ドドンはいつからそっち側だったんです?」

黒光「………3年前だ。
あいつは情報を扱う立場にあったからな、自力で真相にたどり着いた。
てめぇのミルクローズ潜入には、ドドンがてめぇに相談するのを防ぐ目的もあった。
まぁ、性格テストによってドドンが組織に反抗することはないとわかってはいたけどな。」

ロハス「性格テストねぇ。
………それなら俺のこれからの行動は当然把握済みですよね?」

黒光「………まぁな。」


バンバンバン!!


ロハス「……俺の勝ち、ですね。」


シャキン!

黒光は身体から刀を取り出し

ドン!  ガシャーン!!!


85 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ bc2d-7ca2) :2020/04/27(月) 23:31:35 qjHbYYyoSa
ロハス「いててて……
くそ!サイボーグだったのか!」

黒光「いや、アンドロイドだ。」

ロハス「じゃあサイボーグ同盟の連中と一緒であなたもマスターグループの工場生まれってことか。」

黒光「………どうしてあの連中はアンドロイド同盟ではなくサイボーグ同盟を名乗っていたかわかるか。」

ロハス「?」

黒光「サイボーグは改造された人間だが、アンドロイドは作られたモノだ。
その事実を認めたくないんだろうな。」

ロハス「だが、あなたは違うと。」

黒光「任務の達成には人間だろうがモノだろうが関係ねぇ。
やつらは感情をコントロールできない不良品だ。
一緒にすんな。」

ロハス「よく分かりました。
………あんただけは間違いなくモノだ!!」


ダンダン!!  キンキン!!

撃った銃弾は全て刀で切り落とされる


ロハス「距離をとっていれば……」


黒光が遠くから刀を振るう


ロハス「な!?
衝撃波で!?
くそ、距離をとってもダメか。
かといって近づかれてもまずい。」


ヒョォン!

素早く距離を詰める黒光


ロハス「はやっ!!」


ガキーン!!

刀を銃で防ぐロハスだったが
蹴りで吹っ飛ばされてしまう


ロハス「ぐっ……
まずい、どうすれば……」


バンバンバン!!


黒光「!?」


キンキンキン!!


86 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ bc2d-7ca2) :2020/04/27(月) 23:32:43 qjHbYYyoSa
無敵「大丈夫、ロハスくん!?」

黒光「てめぇ、生きてやがったのか。」

ロハス「無敵さん!」

無敵「加勢するよ!」

ロハス「ありがとうございます!」

無敵「まさか2度もあなたと向き合うとは。
それに、アンドロイドを狩る組織のトップがアンドロイドとはね。」

黒光「……不思議か?
実に合理的だ。」

無敵「茶番だって言いたかっただけです!!」


ダンダンダン!!


そして………


黒光「……やる……じゃねぇ……か…」


ドサッ!


ロハス「はぁ……終わったか……」

無敵「ふぅ、久しぶりに疲れたよ。」



そして

マスターグループ会長室


エロマス「ふむ、なかなか刺激的な見出しだな。
CCRのことが週刊誌に載っているぞ。」

部長「情報源はわかってます!
ミルクローズのロハスです、すぐにでも始末を。」

エロマス「あぁそれは必要ではない。
それより、CCRを解体して、存在した証拠を完全に消したまえ。」

部長「え……?」

エロマス「アンドロイドの実戦投入に関するデータは十分に収集できた。
CCRは見事に役割を終えたのだ。
あとは他の組織で十分対応できる。」

部長「しかし、奴のせいで……」

エロマス「部長くん。」

部長「はい。」

エロマス「彼はプロトナメの選手だ。
公的な立場がある以上好き勝手に動けないだろう。
マスコミで監視するのも容易だ。
だから始末するのは本当に邪魔になってからでいい。
なりよりもったいない。」

部長「………わかりました。」


スタスタスタ………


エロマス「しかし、このままミルクローズに置いておくのは問題だな。」


87 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ bc2d-7ca2) :2020/04/28(火) 00:05:30 KhrukUR2Sa

そして………


ライト「ロハスくん、聞いたよ。」

ロハス「え、なんのこと?」

ライト「トレードだよトレード!」

純白「え、そうなの!?」

ロハス「うん。」

パターソン「んで、今回はどんな任務なんだ?」

ロハス「………任務?!」

パターソン「あー、とぼけんなよ、お前が普通の選手じゃないことくらいわかってるぞ。」

ロハス「(な、なんだって……
あ、あれ?でも……)
はぁ……いや、期待してもらって悪いけど、今の俺は普通の選手だよ。
今度のトレードも親会社の都合だよ。
(地下工場の上に事情を知っている人間がいると、都合悪いよなぁ。)」

パターソン「あー、そうなんだな。
もしそうなら面白かったんだけどな。」

ライト「公式戦で当たった時はめっためたにしてあげるからね!」

ロハス「ははは、楽しみにしとくよ。」


こうしてロハスのCCRでの日常は終わりをつげた
マスターグループがいつまでロハスを放っておくかはわからない

だが許される限りはこの不安定な立場を楽しむことにしようと思ったロハスであった


そして………


エルバン「普通にバレてたんじゃん……」

ロハス「いや、でもあなたがたみたいに詳しいところまでバレてた訳ではないので……」

エルバン「で、あの話には乗るの?」

ロハス「はい、乗らせていただきます!」

エルバン「じゃあリア・リエ様のところに連れてくからついてきて。」


88 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ bc2d-7ca2) :2020/04/28(火) 00:06:34 KhrukUR2Sa

そして………

パイアディス家


トン「無敵くん、バルザードさん、本当に行ってしまうんですね。」

無敵「えぇ、本当にありがとうございました。
リア・リエさんも。」

リア・リエ「あぁ、君たちが協力してくれないのはもったいないが、君たちの人生だ、引き止めはしないよ。」

トン「たまには遊びに来てくださいね。
おもてなしは致しますよ。」

バル「はい、ありがとうございました!」

無敵「じゃあ行こうか、バルザードちゃん。」

バル「うん!」


そして………


バル「ねぇ無敵くん、本当にボクと一緒で良かったの?
マスターグループの人たちから狙われるかもしれないんだよ?」

無敵「大歓迎さ、僕ら2人が頑張ったところで世の中は変わらないけどさ。」

バル「2人なら生きていける、でしょ!」

無敵「え、なんでそれを……
僕が言おうとしてたのに。」

バル「えへへ、無敵くんが言ってくれたんだよぉ。」

無敵「そっか。
……さて、次はどっちの方角に行こうか?」

バル「東!」

無敵「どうして?」

バル「日が昇る方向だから!」


89 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ bc2d-7ca2) :2020/04/28(火) 00:07:49 KhrukUR2Sa
ストーリーはここで終わりです!!

一気に投稿してしまいましたが、読んでくださった方はありがとうございます!

この後、後日談とおまけを入れる予定です!


90 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 965a-7ca2) :2020/04/28(火) 11:09:15 5Xn/zgbwSa
後日談

悲しみのパターソン  堕ちる純白  ライムライムライト


純白「明日はロハスくんのいるチームとだね!」

ライト「そうだよ!
たのしみだなぁ、ロハスくんと戦うの。」

パターソン「あー、まぁ、あいつも頑張ってんだろうな。」

未だにミルクローズに所属の同期3人は、今や一軍の位置を盤石なものとしていた

目覚ましい成長を遂げた彼らは3人そろって新人賞を受賞

さらには新時代の光明とよばれ、将来のトナメ界を引っ張っていく若手として期待されているようである





デスエンペラー


デスエン「よっしゃー!!
ようやくオールスターに選ばれたぞ!!」


日本一になった後、徐々に知名度を上げていたデスエンペラーはついに目標にしていたオールスターに選出される

死の皇帝として名を馳せてはいたが……


「あ、不運のソンソンのデスエンペラーだ!」

「ほんとだ!サインください!!」


度重なる日常や試合中の不運から
不運のソンソンとして人々に親しまれていた


デスエン「おぉ、いいぞ!
(死の皇帝のほうがかっこいいんだけどなぁ……)」


100人に聞けば100人が彼のイメージは不運のソンソンというだろう




戦芸人ナザレンコ


ナザレンコ「どうも、ありがとうございましたー。」


プロトナメ選手として活躍する一方で芸人への道も諦めてはいなかったナザレンコ

彼のスベるギャグが絶妙に観客の笑いを誘い人気を博していた。


ナザレンコ「さて、今日も大盛況だったな。
やっぱり人を笑顔にさせるのはいいな!」


人の良さや、忘れないファンサービス
さらには試合中のエンターテイメントから
ファンの多いナザレンコ

そんなファンを大事にする彼は

トナメ界でも1、2を争う
ファンに愛される選手のようである


91 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 965a-7ca2) :2020/04/28(火) 11:09:56 5Xn/zgbwSa


歩く天下無敵  バルザードたん


バル「こっちだよぉ、絶対こっちがいいってばぁ!」

無敵「いやいや、僕の長年の感がこっちって言ってる、絶対こっちだよ。」


こんな具合に2人で旅をすれば
分かれ道のたびに意見が分かれることはしばしばある


でもどの道を行ってもその先には幸せな日々が待っているに違いない


だから寄り道しながら、のんびり楽しんで行こう


2人の旅は始まったばかりなのだから





ちょこにゃ


ロハス「ちょこにゃさん、あなたサイボーグですよね?」

ちょこにゃ「あら、バレてました?」


トレードのために寮を出る日
ロハスはちょこにゃに会っていた


ちょこにゃ「私を捕まえますか?」

ロハス「いえ、僕はもうCCRじゃありません。
あなたを捕らえる理由がない。」

ちょこにゃ「でも放っておいていいんですか?」

ロハス「あのとき助言をくれたのもあなたでした。
手荒な真似をしたくなかったんでしょう?」

ちょこにゃ「ええ、私はただ静かに暮らしたいだけですから。」

ロハス「なら安心です、ではまた。」



完璧に普通の人間に近づけることをコンセプトに開発されたのがちょこにゃである

そのため、超能力と呼ばれるものこそないものの身体能力は最高クラスに作られていた

しかしなぜ彼女の年齢など不思議はあるもののみんなが納得してしていたのか

それは完璧に偽造された身分をもっていたからである

なんでも彼女らサイボーグ同盟の1人に強力な暗示能力をもつ女性がいたのだという


92 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 965a-7ca2) :2020/04/28(火) 11:10:23 5Xn/zgbwSa
若き日のロハス


というわけで、今の俺はプロトナメ選手だ

マスターグループやサイボーグたちがまた戦いを仕掛けてくるかもしれないが

そのときはまた、正々堂々と立ち向かうつもりでいる


俺はこの事件で最初から最後まで正しいと思ったことを曲げずに通した

これは大きな誇りと自信だ

そしてこれこそが
ヒーローの報酬なのだ





若き日のロハス  ㍍アルザーク


あるお願いを聞いてくれるならマスターグループ関連の情報を提供してもいい


リア・リエさんのその言葉に飛びついた俺は
なぜかアルザークさんとコンビを組んでリア・リエさんの裏の仕事を手伝うことになった


リア・リエさん曰く、アルザークさんの中で
テーマパークの事件にピンとくるものがあったらしく、自分もそんな仕事がしてみたいとリア・リエさんに駄々をこねたらしい


「だ、誰がいつ駄々をこねました!?」


まぁ、そんなわけで……
あるときはトナメ選手
またあるときはアルザークさんのおもり


「お守りですって!?
パートナーの間違いでしょう!?」


………そう、アルザークさんのパートナーとして活躍中である


「私たち、最高のコンビね!」

「だね!」


………そうゆうことにしておこう






使者様トン


アルザーク「ねぇトン?私ケーキが食べたいわ。」

トン「ケーキですか?
わかりました、この私がお嬢様に最高のケーキをお作りしますね。」

アルザーク「やったー!楽しみだわ!」


アルザークが幼少の頃

彼女の笑顔をいつもすぐそばで守ってきたのは彼であった


そして


アルザーク「ねぇトン。
そろそろお茶にしたいのですけど。」

トン「お嬢様。
もうすでに紅茶とクッキーの準備は出来ております。」

アルザーク「あら、さすがトンだわ!
そうだ、久しぶりに今日はあなたも一緒にお茶にしましょう?」

トン「おや、よろしいんですか?」

アルザーク「もちろんだわ!」


そして

それは時が経っても一生変わることはないだろう


93 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 965a-7ca2) :2020/04/28(火) 11:10:48 5Xn/zgbwSa
紫煙のドドン


組織の指揮官である例の黒光を失ったCCRは
マスターグループが証拠を消したこともあり解体


ドドン「ふぅ、まさかロハスがここまでやる奴だとは思わなかったドン。」


ロハスがとどめを刺さなかったために生きていたドドン

自力でCCRの真相にたどり着きそれでなお組織にしたがった彼の

『生き残りたいだけ』

そんな思想の背景にあったのは


信頼する人に看取られてこの世を去りたい

そんな願いからだった


ドドン「ロマンを求めて1人みじめに生きながらえるしかないドンかねぇ。」




玄酔楼


パイアディス家は代々伝わる名家であるが
その実、反乱を企てるものや不利益をなすものを粛清するために
多数の暗殺者を雇っていた


玄酔楼や、使者様トンもそんな暗殺者の1人である


数十年前

反乱を企てた夫婦と、その従者を玄酔楼は始末した

そんな彼らの傍に1人の赤子がいたらしい

何かの役に立つかもしれない

雇い主のそんな気まぐれから
その赤子を彼が面倒を見ることになった


そして時は経ち

そんな赤子は立派な青年へと成長し
今も彼をじじいと慕い、どこかのプロスポーツチームで日々奮闘しているという


94 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 965a-7ca2) :2020/04/28(火) 11:11:11 5Xn/zgbwSa

爆走戦士エルバン


4年前


エルバン「え?CPUトナメのプロ選手?」

リア・リエ「あぁ、そうだ。」


急にリア・リエ様がそんなことを言うもんだから面食らったのを覚えている


エルバン「どうしてまた……」

リア・リエ「興味があると言っていただろ?」

エルバン「たしかに言いましたけど……」

リア・リエ「……彼を護衛してほしい。」


リア・リエ様は1人の写真を見せてきた


エルバン「灼熱のレイア?
……あれ、このひとって………」

リア・リエ「あぁ、玄酔楼が面倒を見てるやつだ。
お前も最近暇を持て余していただろう?」

エルバン「まぁいいですけど。」


こうして僕はトナメ選手になった

初めは護衛のためだったんだけど

最近トナメの楽しさもわかってきて

気付いたらトナメ界でも人気選手になっちゃってたみたい

あまり目立つのは好きじゃないんだけどなぁ


でもアルザークお嬢様も僕の試合を楽しみにしてるみたいだし、まぁいっか!







灼熱のレイア


レイア「なんだよじじい連れて行きたい場所って。」

玄酔楼「もうすぐわかる。」


玄酔楼に連れられたレイアはパイアディス家にてそこの当主である絶望のリア・リエと対面することになる


リア・リエ「君がレイアくんだね。」


その後リア・リエの仕事の手伝いをして欲しいと頼まれたレイアはこれを承諾

それから頻繁にパイアディス家に赴くことになる


そこで自分の育った環境や両親について次第に知ることになるのだがそれはまた別のお話


そんなことより、屋敷で偶然出会ったエルバンに対して

彼が非常に驚いたことは想像に難くない


95 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 965a-7ca2) :2020/04/28(火) 11:12:06 5Xn/zgbwSa
煙草マスターの子  エロ過ぎるマスター


地下工場でアンドロイドを製造していたマスターグループ


最新式のアンドロイドをCCRに送り込み

逃げ出したサイボーグたちを狩ることを建前とし

グループの戦力となる兵器として実戦投入できるかのテストをしていた


これがCCRの真の役割である


そんなマスターグループは今も勢力を伸ばしつつ他の支配グループまで手中に収めようとしていた

真の黒幕といっていいマスターグループ会長のエロ過ぎるマスターだが

数年後、敵対していた組織の何者かによって暗殺

彼の息子である煙草マスターの子が会長に就任することになる

彼が就任したことでこの組織が善良なグループになることを願うばかりである


96 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 965a-7ca2) :2020/04/28(火) 11:12:43 5Xn/zgbwSa


P「はいカットー。
みんなおつかれー。」

「お疲れ様でしたー。」

P「ようやく全部撮れたねー。
CPUトナメ映画祭。」

ロハス「撮影なんて初めてだったので緊張しました……
しかもまさかの主役……」

ドドン「俺も結構出番あったんで楽しかったドン!」

無敵「僕も主役級の扱い受けてたのでびっくりしました……」

黒光「レイガンで銃撃たれるのは慣れてるとは言え、あんな蜂の巣みてぇに撃たれると流石にいてぇな。」

ロハス「す、すみません黒光さん……」

黒光「つうか、俺はアンドロイドって明かされたけど、この内容見る限り、お前らもみんなアンドロイドだろ?」

無敵「それいっちゃっていいんでしょうか?」

ロハス「元ネタは、僕がアンドロイドかは名言されてないみたいですね。
説はいろいろ言われてるみたいですけど」

部長「私は違ったみたいだね。」

ドドン「あ、部長さん!」

黒光「お前は無能な設定だったからな。」

部長「初めは組織のトップだったのに
どんどん皮が剥がれていってたね……」

ロハス「でも現実の部長さんは優秀ですよ!」

ドドン「俺は続編でアンドロイドなのがわかるらしいドン。」

無敵「へぇ。」

ドドン「なんでも最終作まで出演する人気キャラみたいドンね。」

無敵「僕は完全にオリジナルキャラだったみたいなんで、今後どうなるのでしょうか。」

黒光「ま、とにかくこれで一仕事終わったな。」

ロハス「珍しいメンバーですけど
僕らCCR組でご飯でも行きましょうよ!」

無敵「いいねぇ。」

黒光「ここはCCRトップの部長の奢りだな。」

部長「本当のトップは君だろう……」


97 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 965a-7ca2) :2020/04/28(火) 11:17:42 5Xn/zgbwSa

サイボーグ同盟組



バル「おわったぁ!」

ちょこにゃ「お疲れ様、バルザードちゃん。」

バル「楽しかったねぇ!」

ちょこにゃ「バルザードちゃん、すごい重要な役だったじゃん!
わたし感動しちゃった!」

バル「かなりNGだしちゃったけどねぇ。」

ねこ「ポイゾネに比べればマシだよー。」

ポイゾネ「終盤の長セリフ覚えきれないんだもん……」

ちょこにゃ「それにしてもポイゾネさんが私たちのリーダーなのは驚きました。」

バル「うん、ボクもぉ。」

ポイゾネ「チームないじゃ大人しくしてたもんね。」

ねこ「僕やゲンくんなんて途中退場だから後半退屈だったよ〜。」

ゲン「うむ、こんな私が出演させてもらえただけでも奇跡なようなものだ。
実に楽しかった。」

ポイゾネ「かなりの悪役だったけどね。」

ちょこにゃ「もー、そんなところで何してるのあくまん、あくまんも同じサイボーグ同盟組なんだからこっちおいでよ。」

下目「いや、ぼく最序盤に出ただけで、後名前しか出ないし、セリフないし……」

ポイゾネ「でも下目くんがロハスくんに負けないと物語始まらなかったわけだし。」

下目「いや、映画なんだからそんなこと言ったらなんでもアリになるよ……」

ねこ「でもまさか僕があんな形でストーリーに関わるとは思わなかったなぁ〜
喫茶マキシムトマトを経営できただけでもうハッピーだよ〜〜」

ちょこにゃ「わたしはちょこちょこ物語に絡んでましたね。」

下目「ロハスくんに重要なヒント渡してたね。」

ポイゾネ「展開によっては俺じゃなくてちょこにゃちゃんがサイボーグだと疑われて、黒光に殺されちゃうみたいだね。」

ちょこにゃ「はい、黒光さんはほんとに最強の設定みたいでしたもんね。」

バル「ボクいっぱい頑張ったからお腹すいちゃったよぉ!」

ポイゾネ「じゃあサイボーグ同盟組でご飯いこっか。」

ねこ「さんせ〜い!」


98 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 965a-7ca2) :2020/04/28(火) 11:18:06 5Xn/zgbwSa

パイアディス家組


エルバン「おわったぁー!」

トン「お疲れ様でした。」

玄酔楼「さすがに疲れましたな。」

リア「しかし、俺は一体何者なんだ。
ものすごい大物感が出てたぞ。」

アルザーク「まさかリア・リエさんと兄弟として出演するとは思いませんでしたわ。」

リア「あぁ、それには同感だ。」

レイア「ってか俺もこっち側なんだな。」

エルバン「最終的に仲間になってたしね。」

リア「っていうか、トンは名言メーカーだったな。」

トン「覚えるのが大変でした。」

エルバン「ちなみに僕とレイアはオリジナルのキャラらしいよ。」

レイア「らしいな。」

エルバン「なんでもこの作者がここの一族の面々が好きでオリジナル要素をふんだんに加えてピックアップしたんだって。」

トン「そんな話をここでしていいんでしょうか……」

リア「大丈夫なんじゃないか。」

エルバン「でもそのおかげで僕ら大活躍だったよね!
僕はロハスくんのサポートと護衛。」

リア「俺も最終的には助けたし、そもそもいろいろと情報をエルバンやトンに流してた設定だからな。」

トン「わたしも無敵くんの窮地を救いました。」

アルザーク「わたくしも……
あら、わたくしはあんまり関係ないかもしれませんわね。」

トン「でもアルザークさんがロハスくんに出会わなければ、リア・リエさんも協力していませんし、僕も無敵くんの正体に気付いてませんよ。」

レイア「んで、俺と師匠で無敵とバルザードを救ったみたいなもんだもんな。」

玄酔楼「そうじゃったな。」

レイア「そういや、最後にまさかの師匠とトンが暗殺者だったっつうとんでもな情報が出てきたな。」

アルザーク「一応設定を、ということで最後の後日談に盛り込んだらしいですわね。」

トン「これは原作どおりみたいですね。
僕や玄じぃのキャラもほとんど忠実に描かれてました。」

エルバン「本編では描かなかったけど、僕も一応そうゆう任務もあったんだって。」

リア「家自体がそうゆう家らしいからな。」

エルバン「それにしてもリア・リエのシスコンっぷりだよ。」

リア「あれも忠実に再現してある。」

レイア「トンのお嬢様大好きさもな。」

トン「ただ、わたくは本来この作品には登場しないみたいですけどね。
次回作のを無理やりこっちに持ってきたそうです。」

エルバン「それにしても、おなかすいたねー。」

トン「わたしが本編のような料理でも作れればいいんですけどね。」

リア「一度はあんな料理を食べてみたいもんだな。」

レイア「じゃあ、みんなで飯行くか!」

エルバン「いえーい!!」


99 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 965a-7ca2) :2020/04/28(火) 11:18:39 5Xn/zgbwSa
ミルクローズ組


ナザレンコ「いやー、みんなお疲れだったな!」

純白「お疲れ様でしたー!」

パターソン「あー、俺らいったんですかねこれに……」

ナザレンコ「ま、ほんとにちょい役だったもんな。」

ライト「犯人を特定させないための存在っぽかったですもんね。」

ナザレンコ「こうゆうちょい役がストーリーを面白くするんだぜ!
俺らの登場はあの殺伐とした雰囲気の中で唯一の癒しパートだったじゃねぇか。」

デスエン「にしても俺は映画の中でもこんな扱いなんだな。」

パターソン「あー、扱いやすいからだそうですよ。」

ライト「僕らほとんどがオリジナルらしいもんね。」

ナザレンコ「元ネタの人物に寄せてたのは俺くらいらしいな。」

純白「そうなんですね!
物語に深く関わらなかったんで、楽しくみんなの演技見てましたよ。」

デスエン「たしかに気は楽だったな。」

ライト「ロハスくんがめっちゃ大変そうでした。」

ナザレンコ「だから俺らがここで語るようなことはあんまりねぇな!
飯行こうぜ!」

「はーい!!」


100 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 965a-7ca2) :2020/04/28(火) 11:19:37 5Xn/zgbwSa
マスターグループ組


チェマ「俺と召喚士はこっちなんだな。」

召喚士「人数合わせだそうだよ。」

チェマ「なるほどな……
にしてもやっぱりエロマスが黒幕だったか。」

エロマス「出番はあまり無かったがな。」

タバスコ「ってゆうかなんで僕エロマスの息子役なの……
父さんとか言いたくないんだけど……」

エロマス「本当はパパ呼びらしいぞ。」

タバスコ「うぇー……」

アルベルト「最後は詳しい描写もなく暗殺されてましたね。」

召喚士「まぁ、敵は多かったでしょうから。」

チェマ「パイアディス家のことをその前に書いてたからあれかもだが、別にこの件にパイアディス家は関与してないらしい。」

タバスコ「僕はこんな組織の会長になっちゃうんですね。」

チェマ「最終作まで出てくる組織だが、もっと大きな事件を最終的には収束させるらしいぞ。」

タバスコ「へぇ、結構な役回りなんだね。」

召喚士「私たちも登場自体は少なかったですから、第三者の視点で物語を楽しめましたね。」

アルベルト「そうですね、組織のことも後日談で軽く語っちゃんたんで、もうネタ切れですね。」

エロマス「まぁ、補足すると
CCRの実践部隊に属する奴らは皆アンドロイドだ、これを作ったやつの考察ではな。
正常に動くか、使える超能力か、そいつら自身の感情はどうか。
そして十分に使えると判断されればクローンを作って量産。」

アルベルト「すごい組織ですよね……」

チェマ「だから今後の作品では、黒光やドドンのクローンだったり優秀なやつの人格を移植したアンドロイドが作られたみたいだな。」

召喚士「1人の人格だと、不都合を起こす可能性があるからか、最低でも3人分の人格を混ぜて作られるみたいですね。」

タバスコ「なんか、めちゃくちゃな話ですね。」

エロマス「私たちのクローンもできれば楽しそうだな。」

チェマ「お前があと何人もいるのは耐えられねぇよ。」

タバスコ「みんなお腹空かない?」

召喚士「そうですね、たしかにいい時間ですね。」

タバスコ「じゃあみんなで行こうよ!」


101 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 965a-7ca2) :2020/04/28(火) 11:20:38 5Xn/zgbwSa


ポイゾネ「あれ、みんないる。」

エルバン「ほんとだー。」

ナザレンコ「ここらでメシっつったらこの店だもんな。
お、ロハス!
主役お疲れさん!」

ロハス「あ、師匠!
なんとかやり切りました。」

ナザレンコ「いつやらかすかひやひやしてたけどな!」



バル「あ、無敵くんだぁ!」

無敵「おや、バルたんにちょこにゃちゃん。」

ちょこにゃ「こんにちは。」

バル「楽しかったねぇ!!」

無敵「ええ、役とはいえバルたんとああも共演できたのは嬉しかったですよ。」

ちょこにゃ「いいなぁ、わたしもあんな役やってみたいなー。」

無敵「もしまた、別の作品で映画等を撮る場合はそうゆう役どころかもしれませんよ。」

ちょこにゃ「はい、そのときは頑張ります!」




黒光「つうかてめぇNG出しすぎなんだよ。」

ポイゾネ「覚えられないんだもん。
あんな演技もしたことないし……」

トン「ポイゾネサスくんはもっと落ち着いて演技をした方がいいかもしれませんね。」

ポイゾネ「トンくんは落ち着きすぎなんだよ……
ほとんど一発オッケーだったし。」

トン「さすがに完璧にはできませんでした。
そういえば黒光くんも何度かNG出してましたね。」

黒光「そりゃ誰しもあるだろ。
それなりにセリフもあったしな。」

ポイゾネ「ってことで、なんかNGを集めたやつも放送するんだってー!」

黒光「てめぇが進行すんな。」

トン「それではこれが最後になりますね。
皆さん最後まで楽しんでいってください。」

ポイゾネ「………」

黒光「進行ってのはこうやんだよ。」


102 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ 9960-eec3) :2020/04/29(水) 10:18:01 ZgJU4rzgSa
えー、もう少し続けようと思っていたのですが

面白くできる自信があまりなかったので
この作品はここまでにしたいと思います!

見てくださった方ありがとうございました!
少しでも面白いと思った方、是非ゲームの方やりましょう

それでは以上になります!
重ねてではありますがありがとうございました!


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