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15 ◆B3hWaNcEyU:2015/08/10(月) 19:33:06 ID:KVk5VHBE0
タダヒデ 「…」

ケンイチ 「…社長?」

タダヒデ 「あ、ああ。それは…大変ですね。」

ケンイチ 「…ええ。」

タダヒデ 「では、これから彼をしっかりと成長させましょう。」

ケンイチ 「もちろんです!」

これを最後にケンイチは社長室から出ていった。

タダヒデ 「…」

タダヒデ 「…」

タダヒデ 「…まずいですね。」

タダヒデ 「下手したら…」

16 ◆B3hWaNcEyU:2015/08/10(月) 20:12:25 ID:KVk5VHBE0
部下 「課長!お疲れ様です!」

ケイスケ 「おう。お前も残業するのはいいけど、ほどほどにな。」

部下 「はい…全然終わらないんで。」

ケイスケ 「それは…?」

部下 「部長から直々に」

ケイスケ 「ああ。それか。はい、サービス。」

ケイスケは部下のデスクに缶コーヒーをおいた。

部下 「いいんですか?」

ケイスケ 「あったりめえよ。」

17 ◆B3hWaNcEyU:2015/08/10(月) 20:13:39 ID:KVk5VHBE0
部下 「ありがとうございます。」

ケイスケ 「おう。」

遅くまでご苦労様とケイスケは心の底から思った。
自分には頼れる部下がいる。
人とは信じれないものだと思っていたが、20年過ごすと人の有り難みというのを感じることができた。
自分は知らなすぎた。
知らないのにも関わらず、信頼がどうのこうの言っていた。
本当に幼いんだなと思った。

帰宅したらしきっぱなしにしてた布団に飛び込んだ。
明日は定休日。
少しでもゆっくりできるからありがたい。
何処か行こうか。
相棒のルカリオと。
なら、財布の中を確認せねば。
事前になって気づきましたじゃ遅いからな。
財布の中を開けると、何かがポトンと顔に落ちた。
鼻をおさえながらその物体を確認した。
黒いUSBメモリだった。

18 ◆B3hWaNcEyU:2015/08/10(月) 20:15:34 ID:KVk5VHBE0
こんなもの持っていたっけ?
記憶を辿っても買ったような記憶は無い。
しかし、持っていなかった記憶もないのだ。
中を見ればわかるのだが…

俺はノートパソコンの電源をつけ、USBを読み込ませた。
人のであった場合は…その時はその時だ。

ID パスワード入力画面が画面に映った。

ケイスケ 「…会社のか?」

とりあえず、自分のIDとパスワードを入力した。
出てきたのは決算書であった。

ケイスケ 「…俺のじゃないじゃん。」

19名無しのデデンネ:2015/08/10(月) 20:16:42 ID:KVk5VHBE0
仕方なく閉じようとした瞬間であった。
とあるところに目がいった。

ケイスケ 「特別収入…特別支出?」

嫌な予感が脳内に走った。

ケイスケ 「…」

俺は黙ってとあるところにつないだ。
やることはただ一つ。
G Cのサブコンピューターの内部に侵入することだ。
メインコンピューターのセキリティは流石に突破できないが、サブコンピューターならなんとかできる可能性はある。


ケイスケ 「…つながった。」

あれから二時間たった。
俺はとうとう開かずの間を開けることになる。

20 ◆B3hWaNcEyU:2015/08/10(月) 20:17:26 ID:KVk5VHBE0
特別支出、特別収入。
この正体は…

兵器であった。

武器や爆弾の種類は少ししか知らないが、そのデータを見ると一目でわかった。

つまり、うちの会社の収入には一部闇に通じている部分があることになる。

そして特別収入にはもう一つ種類があった。

政府からの金だ。

21 ◆B3hWaNcEyU:2015/08/10(月) 20:18:11 ID:KVk5VHBE0
つまりここから…政府に兵器を渡していると推測できる。

だが…何のために?

政府は平和主義を全うしている。
使う時が少なすぎるのではないだろうか。

しかし、その時ふと頭にあることがよぎった。
家族のことだ。
家族が政府の役員が置いた爆弾が爆発したから死んだのは百も承知だ。
だが…もし…もしも…

俺は数多いデータから探し始めた。

22 ◆B3hWaNcEyU:2015/08/10(月) 20:18:47 ID:KVk5VHBE0
運命とは悪戯である。
不幸にも…そのデータは見つかった。
細かく書いていた。
家族のこと、両親が知ったこと、口止め料まで。
省かれた部分なぞ一切なく。

その時、頭に浮かんだのは家族の温かい笑顔だった。
分かりやすく教えてくれた父、優しかった母、たくさん遊んだ妹。
皆の笑顔や暮らした日々が次々と鮮明に浮かんだ。
算数を教わったり、一緒にオムライスを食べたり、一緒に祭に行ったり…数え切れない思い出が浮かび上がってきた。

そして、自分は泣いていた。

23 ◆B3hWaNcEyU:2015/08/10(月) 20:19:28 ID:KVk5VHBE0
ケイスケ 「うわああああぁぁぁぁ!」

声を上げながら、顔をしわくちゃにしながら泣いていた。
自分の愚かさや自分への責め、家族への恋しさ、そして政府とG C への憎しみ、様々な思いが心の中で混ざり込んだ。

空からは太陽がのぼり始めた。
太陽の光が泣きじゃくる男の涙を通り、涙はキラキラと光っていた。

ケイスケは翌日、会社を辞めた。
そして…

24 ◆B3hWaNcEyU:2015/08/10(月) 20:21:34 ID:KVk5VHBE0
今日はここまでです。
ここでのSSは初めてなのでいろいろよろしくお願いします。

25名無しのデデンネ:2015/08/11(火) 21:09:48 ID:exkiMKwU0
面白そう

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