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動作テストスレッド

1名無しの宿泊客:2007/10/27(土) 12:30:09
動作検証用のテストスレッドです。あとで消します。

2テスト:2007/10/27(土) 12:32:50
したらば管理初めてなので動作検証。
まずはsageきいているのか?

3 ◆EyAsQu68i.:2007/10/27(土) 12:34:47
トリップテスト

5<チェックアウト>:<チェックアウト>
<チェックアウト>

6<チェックアウト>:<チェックアウト>
<チェックアウト>

7名無しの宿泊客:2007/10/28(日) 00:58:47
削除したとき、チェックアウトにしたんですが、
・・・・微妙にうざい気がする。

8タカハシ ◆2yD2HI9qc.:2008/12/28(日) 01:26:40
これを投稿していいものか。
迷ったからここへテスト投稿させてください。

9タカハシ ◆2yD2HI9qc.:2008/12/28(日) 01:27:25
●究極の力

あれからどのくらいが経ったのか、村を見てそれを実感することは出来ない。
でこぼこな焼け色のブロックで作られた、こじんまりの家にそれらをおうおうと取り囲む緑に濡れる木々。
高台から見下ろす外界は霞もせず透明に感ぜられ、肺に吸い込む新鮮な空気が口や喉と身体をも浄化してくれた。
なのに、目に焼きついているはずのそんな情緒溢れた景色はいまや、石とほこりと土煙に姿を変えてしまったのだ。
久しぶりに訪れ心身を休めたライフコッドは、廃れた家屋と潰れた通りがただ静かな音で在る、まるで経年の変化とは無縁の形相だ。

岩肌に手を沿え霞む下界を見ながら、メルキドを思う。
あの後、いくつかの亡骸を丁寧に埋葬していた。
残念だけれど、ルビスとフーラル以外はよくわからない塊だったから、一つにまとめて。
最後にルビスを抱き上げたとき、ふと、奇妙な感情を憶え、どうしようもなく悲しかった。
ここにまた、目の前に斃れてしまった人がいる。
そっと深く冷たく暗く、掘り下げたその場所へ一緒に身体を降ろし、自らの血液で固まるその髪と頭を、二つ三つ撫で話しかけた。

「俺に何か出来たろうか」

……ルビスの謡う声は、もう聞こえず。
残されたこの身は何をしてこうなったのか。
結局、教えてはもらえなかった。


ライフコッドを降り、再び魔王の城へと続くらしい山の裾野へと辿り着く。
相も変わらず魔物は灰色の牙をむき、そのたびに銅の剣が割り裂かれる。
時々、これら魔物の大将らしい大物が現れ二三の会話を交わした後、決まりきったようにその身を倒した。
そんな毎日を過ごしているうちに、心にやがて負の力を蓄える。
魔王や魔物とは違う、それは空虚にのみ存在を見出せる正に究める力。
正気ではない紛れも無い自分だが、徐々に飲まれ意識を囚われる。
意思とは関係の無い、本能でもなくただ破壊するだけの存在。
守る力だと教えられたそれが、この沈んだ空気と綿密に交わり自身を変えた。
もしかするとこの状態こそが、ルビスの望む現象なのかもしれない。
目に付くうごめく者たちを薙ぎ、それこそが世界を壊して欲しいと願った、ルビスの思惑ではないのかと。

そう。
まさしくいま、この世界を破壊しつくそうと体(てい)を揺り動かす。
俺はついに手に入れた。
全てを壊し、消し去る、究極の守りの力を。
誰も救わず救えず、それならばぜんぶを無くしてしまえばいい。
傷つくものなど、どこにもありはしないのだから。

そのうち心の色が消え、地に落ちたあの場所とは違う別の次元へ落とされる。
僅かな隙間から声が聞こえた。
もうだけど、何も聞こえはしなかったし聞こうとも思えなくなっていた。

10タカハシ ◆2yD2HI9qc.:2008/12/28(日) 08:43:37
●時空の戦い

浮かぶ、闇の中で星をいくつも顧みた。
いくつもいくつも、まるで宇宙を漂うようにただふわふわと泳ぎ、やがて多大な光に包まれる。
光は言った。

「この流れに身を任せ、お前はこれより見知らぬ土地へと降り立つ。
 そこで恐らくは多くのことを学びその地を破壊しつくすだろう。
 案ずる必要は無い。」

なんのことだかわからなかったが、じんわりとこれはあの世界のことなんだと知る。

「お前の中へいくつかの希望を閉じ込めた。
 世界はつながり、お前はただ時空の流れに委ねるだけで良い。
 これから起こる全ては、我々の意思で決められ、そうなるように流しているに過ぎないのだ」

ルビスの教えてくれなかった、この地へ来た意味だろうか。
このよくわからない光に、ぜんぶは決められこうなってしまったのか。

……どうでもいいが、ここはどこなんだろう。


魔王ゾーマが、そこにいた。
いつからかは解らないが、確かに俺の目の前で何かを言っている。

「よくぞここまで辿り着いた。
 私は、この瞬間をどれほどの永い時に待ったであろう」

まわりは、理解できない創造物で溢れ返っている。
見えている現象は触れてもなお理解が出来ず、これらはとうに俺の理解などを超えた存在なのだ。
だからここが何処などという考えは即座に払拭しなければならなかった。
感じるままに表現するなら、これらは全て時間や空間や、そういったものと感じられる。

「自らの足で進み、辿り着いた先がこの世界を司る時空であることは、必然。
 私はもはや、この場から動けぬ代わりに万有を手にしたのだからな!
 必ずわが目の前に姿を現すものと、これまでいのちの力を身へと注ぎ続けた」

時空。
わからないが、とんでもない場所にいるものだ。

「まあ、よい。
 あの時の恥辱、忘れた事はなかった……
 ルビスの遣いよ! 忌々しい世界の秩序を賭け交えようではないか!」

何も出来ない。
俺の意思では動かないこの無機質な身体が、銅の剣を振るい身を光らせ高揚していく。
ただただ破壊のみを繰り返し、ようやく辿り着いた魔王ゾーマ。
破壊すべき最後の物質と出会えたことが相当に嬉しいようだ。
魔王の言う世界の秩序とやらも、なんのことなのかがわからない。

考えているうちに、身体が信じられない速さで動いていく。
痛みも伴うその動きに加え、脳の髄をも揺り動かすほどの衝撃。
剣を振るうにも、魔王の手を退けるにも、全てが轟音と熱を発し空気やチリといった物が煙を立て煤となり、またそれらはさらさらと消えていく。
そんな事が幾度も繰り返されている。

11タカハシ ◆2yD2HI9qc.:2008/12/28(日) 08:44:15
俺はまったく関与できずにいた。
この、破壊のみを目的とした男はまったく、それは遠慮もなしに俺を引きずりまわしている。
あっちへ跳びこっちへ跳ね、魔王もまた同じようにせわしく動いた。
地面なのか空中なのか。
そんな事すらわからずにいた。

周りの様子がおかしく感じられたのは、互いの躍動が数時間ほどの時だろうか。
空間にヒビを見つけ、その先にはぽっかりと穴が開いている。
穴の中は見たことの無い黒で、それらは徐々に広がり増えていく。
この二人の争いが、空間を破壊し始めたのだ。
そのうち黒い穴の中には見たような始めてみるような、土地や人や空がめまぐるしく現れては消えていく。
みるみるうちに全てが枯れ果てていくその様子は、まるで時間すらもおかしくなったように思える。

「ふ、ハハハ!
 楽しいではないか! まさかこれほどまでに力を持っていようとは!」

お互いの身体は限界近くにまで疲労していた。
見ただけでもわかるほどに。

「だが!
 貴様は限りあるだろうが、私にはまだいのちの力がある!」

魔王が邪な像を取り出し眼前へと差し出す。
像は怪しい気配を漂わせ、魔王の弱った気力を充実させていく。
きっとこれで、この戦いの決着がつくのだろうと俺は考えた。
これまでしてきたことは、全てが水の泡となる。
そうこうとしているうちに、魔王はすっかり回復し、更に力を宿してゆく。
俺は、嫌だった。
目的も目標もわからず、ただただ破壊しつくそうと、腐りきった心持を心底に嫌った。
これでは何のためにメイやルビスが命を落としたのか。
トルネコやテリーにだって顔向けが出来ない。

「秩序など! この力を手にした私には──」

激痛が、胸の辺りへ湧いて出る。
とてつもない感触は、目の前を真っ赤に染めあげる。
けれどそれ以上に驚いたのは、痛みの元からその先へまばゆく剣が突き出た事だ。
その切先が邪神の像を貫き粉砕している。

「なぁ──?!」

魔王の間抜けな言動と共に、俺の胸から幾束もの光が飛び出し空へ浮かび、人型を作り出した。
それらは八人の人間で、凛々しくそれぞれの武器を魔王へと向けている。

「はっ! 貴様はルビスの遣い…… なぜだ、なぜこの空間へと現れた!」

鎧の、一人の男が答えた。

「俺達は全ての時間から存在を超えた者から召喚された。
 ゾーマ。 お前を再び闇へ封じるために」

12タカハシ ◆2yD2HI9qc.:2008/12/28(日) 09:07:10
●魔王の終焉

八人が現れてから、正確には像が壊されてからの魔王は、まったく別のものとなった。
苦しみもがき、その容姿はすっかりと老け込んでしまい、溢れんばかりのすさまじい力を感じることも無い。
だけれど、現れた八人の圧倒かと思ったが魔王の力は全て失ったわけではないらしかった。
男達は大変に苦戦し、一人二人と深い傷を負い回復に専念する者が追いつかないほどであった。
それでも懸命に戦いついには、魔王を瀕死のものへとした。

「……世界は、私を受け入れられないというのか。 どうしても、永劫の存在として認めないと……」
「邪悪なものは討ち倒される。 それが我々の世界じゃないか」
「なぜ! そのような無意味な連鎖が繰り返されるというのだ」
「それは…… わからない」

男達に囲まれた死にかけの魔王。
そして、追いやった男達。
それぞれに、その会話の中で思うことがあるようで、静まり返っている。
ルビスが教えてくれたいくつかの世界。
それぞれに邪悪なものがあり、それぞれで倒されるのなら、それはきっと約束なんだろう。
俺をここへ連れてきたのも、男達がそれぞれの世界で何をしたかは知らないがここへきたのも、魔王が死ぬのも。
ルビスの言う"いのちの源"のしわざで、これからも繰り返される。
"いのちの源"にしてみればそうする事が当たり前だから、それを乱そうとした魔王は邪魔でしかない。
この連続は消えないんだろう。

「ふ…… もう、よい。
 わしは疲れた。 どう足掻いても存在できないのなら、このまま潔く消えるとしよう。
 どのみち、これから貴様らを倒すなど出来はしない。
 いのちの力を操る邪神の像が破壊された時から、そう決まっておった」

最初に返事をした鎧の男が魔王の首へ刃を当て、言う。

「悪は許せない。
 だが…… お前のいう事もわからなくは、ない」

魔王の首は撥ねられ大量の霧となった。
鎧の男が言ったその一瞬。
魔王の顔に笑みが燈った気がした。

13タカハシ ◆2yD2HI9qc.:2008/12/28(日) 11:30:44
●廻る世界

俺は、身体の中から現れた彼等の真ん中にいた。
いたというよりは、横たわっている。
オリハルコンが貫いたせいで、体中の血液が流れ出し目の前が暗くなり始め、意識さえもうろうとしていた。

「君が、ルビス様や神々の選んだ人間なのだね」
「おかげで俺達は無事ゾーマの元へと辿り着き、目的を達成することが出来た」
「君の役目も終わったようだ。 じき、元の世界へと戻るだろう」

まだ、わからない。
俺の役目とはなんだったのか。
果たして、その疑問を素直にぶつけてみる。

「君は、こことはぜんぜん違う世界から…… 言葉は悪いけれどたまたま選ばれたんだ。
 神々を超越した存在によって」
「僕らも詳しいことはわからないけれど、とにかく僕達の世界が無くなりそうなんだと神様から聞いたんだよ」

彼らが言うには──
彼らの意思ではないので定かではないが、神を越えた力によって俺は無作為に選ばれた。
おそらく、それは"いのちの源"なんだろう。
選ばれた俺は、この世界の人間とは違う構造だったから彼らを閉じ込めておくことが出来た。
そして、彼らが飛び出るには俺が与えられた力を自身の意思で操れることが前提となる。
最初に魔王と戦ったとき。その時はまた完全ではなかった。
力を自在にし強い力を持ったとき、俺はなにか良くない意識に飲み込まれていたから、出られなかったそうだ。
それはたぶん、最後にライフコッドを出てからの状態だろうと思う。
そしてついさっき、俺が悔しさを憶えたとき身体の自由が取り戻され、良いタイミングで邪神の像を破壊できたと、いうことらしい。

「君の事はよくわからないけれど…… 僕らの世界を救ってくれたんだ。君のおかげだよ」
「俺達はまたもとの世界へと戻る。ただ、いったんこの世界を崩し再構築してからになるが」
「再構築はもう始まる。 全てが元の通りになり、時間は掛かるが新しい世界も創られる。 私達は先に戻るよ」
「俺達がわかっているのはここまでなんだ。 君の傷も治るだろう。 じゃあ達者で、ありがとう」

14タカハシ ◆2yD2HI9qc.:2008/12/28(日) 11:36:16
彼らは、やがてぼんやりとした姿になり、消えた。
残ったのはよくわからない創造物とたった一人の俺だけ。
恐ろしいまでの静寂もその場へ置き去りにされた。

俺は、たまたま選ばれここまでやってきた。
たまたまにしては、いろんな事がありすぎた気もするが、今はもうどうでもいい。
きっとこれも"いのちの源"によって決められていたんだろうか。
トルネコのこともテリーのことも、ルビスもそうだ。
そしてメイも……

ぼんやり、自分が何者なのかを忘れかけてきた頃、その場自体が風に晒された砂の塔みたいに崩れ落ちてくる。
俺は傷が深く動けない。痛みさえもうどこかへいってしまった。
きっとこのままでいれば、元の世界へ戻れるんだろう。

ガラガラと崩れる世界の中で、そっと抱えられる感覚と同じくして頭へ語りかけられる。

『世界の記憶は全てが繋がっている。 記憶へ刻まれたお前も、いつかこの世界の旅人となろう。
 それまでは、しばらくの時を』

15タカハシ ◆2yD2HI9qc.:2008/12/28(日) 11:37:08
●目覚め

ドスン!

「あ、イテテテテ……」

ベッドから落ちて目覚めるなんて、何年ぶりだろう。
まだ眠い目をこすりながら壁掛け時計を見ると、すでに正午過ぎを指していた。

「休みだからって寝すぎだな…」

フローリングの床へ寝そべったまま、ベッド脇の机へ左手を伸ばす。
携帯を手探りで取ろうとしたのだが何かが、右手のひらに握られている感触がある。

「…?」

のそのそと床へあぐらをかき、右手をそっと、開く。

「ビー球、か…?」

七色か八色か、虹の色彩に近い色を放つ半透明のガラス玉。
掌の真ん中にちょこんと、それは収まっていた。

「……」

ぼんやりする頭をはっきりさせるため、大きな伸びと一緒に立ち上がり、ガラス玉を机の上へ置く。
床に散らかした衣服を踏まないよう洗面へ向かい、赤い印の付いた蛇口をひねる。
暖かい湯が湯気をモウモウとさせ、正面にある鏡を曇らせた。

「あれ はは…」

顔を洗い歯を磨きながら笑ってしまう。
いつもしている事だけど、とても久しぶりに感じたからだ。

当たり前のはずなのに、いつも同じ事をしていたはずなのに、なんだかひどく、おかしい。

16タカハシ ◆2yD2HI9qc.:2008/12/28(日) 11:37:42
●思い足らわす

カーテンを引いた向こう側は、空一色に染まっていた。
開け放たれた窓から、秋隣の心地よい風が流れ込む。

窓際で椅子にすわり空へ向けた、人差し指と親指の間に挟まれるガラス玉を眺めた。
見ているといつか、別世界へと吸い込んでくれる気がする。

パチンッ

拍子に砕け散るガラス玉。
焦ったが、破片は粉となり消え無くなる。
同時に、何かが語りかけてきた。

「なんだろう どこの言葉だろう」

聞いたことがなかった。
けれど、何を伝えようとしているのかはすぐに感じ取れた。

胸がざわざわ騒ぐ。
噴出する、感情は留まらない。

蘇った。
その、記憶たち。

『巡る記憶の、いつかどこかで…』

17タカハシ ◆2yD2HI9qc.:2008/12/28(日) 11:38:17
●思い息む

窓際で眼が覚めた。
椅子へ座った後の覚えは、まるでなかった。
けれどカサカサする頬だけは、何か知っている気がした。


窓から少しだけ身を乗り出し、晴れた青を見上げプカプカと一つだけ流れていく、小さな雲を目で追った。
追いかけた雲は、そのうちどこかへと消えてしまう。


消えてしまった雲があるはずの、空の隙間。
そこに何があるのかはわからないけれど、どうしても気になっていつまでも見続けた。





おわり。

18タカハシ ◆2yD2HI9qc.:2008/12/28(日) 11:39:03
こんなんで、住人のみんなは許してくれるだろうか……
再考……


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