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リョナな長文リレー小説 第2話-2
386
:
名無しさん
:2019/01/02(水) 21:54:05 ID:YRK6qvlA
「唯ちゃん!」
「鏡花ちゃん、ごめん……でも、すぐに王様を追うには、こうするしかないの……!」
王を追うために、敢えてその身をアトラとシアナに捧げようとする唯。それを見て鏡花は止めようとするが、唯の意思は固かった。
「アトラ君、シアナ君……私は王様を止める……前に約束したよね、王様を私が倒したら、2人は悪いことを止めるって」
「ああ、覚えてるよ唯ちゃん……だから今、僕に殺されてまで王様を追おうとしてるんだろう?」
「唯ちゃん……アトラ君とそんなことを……?」
以前唯と瑠奈がアトラとシアナと戦った時の約束を知った鏡花。それほどの決意を持って王を倒そうとしているのを見せられれば、鏡花は唯を止めることができなかった。
そして唯は嗜虐的な笑みを浮かべるシアナに気圧されながらも、わざと彼に殺されるのを止めるつもりはなかった。
そう、何か嫌な予感がするのだ。急がないといけないという、漠然とした嫌な予感が。故に、身を滅ぼしかねない行為も唯は取ろうとする。
「それじゃあ唯ちゃん……王様に新年の挨拶でもしてくるんだね!」
「あぅ!?」
突然唯の足元に現れた、唯の身体が丁度入るくらいの大きさの穴。そこにすっぽりと収まった唯は、受け入れたこととは言え、いざ今から殺されるとなると体がこわばってしまう。
「アトラ!溶解液トラップだ!」
「あいよ!ちょっとずつちょっとずつ溶かしてやるぜ!」
「唯ちゃん!」
「だ、大丈夫……!すぐに、王様を追うから……!ん、ぁぁああぁあああぁああ!!!!」
溶解液トラップ。人を少しずつ溶かしていく恐ろしいトラップを受けて悲鳴をあげる唯。
本当ならすぐにでも助けたい鏡花だが、王を追うためにはこうするしかないという現状に歯噛みする。
「うーん、諸々の事情で自分からリョナらればきゃいけない女の子……たまにはアリだな」
「普段は嫌がってるのを無理矢理リョナってるからな。たまには趣向も変えなきゃな」
アトラとシアナが喋っている間にも、溶解液はどんどん唯の体にかかっていく。
溶解液は唯の服を溶かし、パステルピンクの下着(wiki的には唯の下着4と同じやつ)が見え隠れする。
だが、今唯にかかっているのは都合よく服だけ溶かす水トラップではなく、都合よく顔とか胸とかの原型を留めながら相手を溶かして殺す溶解液トラップである。
「ぐ、っぅああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!や゛あ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛あ゛あ゛!!!ぐ、ゔう゛ぅ゛う゛う゛!」
右腕にかかった溶解液が、ジュウジュウと音を立てて皮を溶かす。反射的に左手で液体を払うも、その間に今度は左肩に溶解液がかかる。しばらく経つとシアナの開けた穴は溶解液に満たされ、唯の体は液に漬かってしまう。
「ぎ、ご、ぉおお……!は、やぐ、ごろじでぇ゛!!ぼ、ぐぅう……!わだ、しは……!おう、ざま゛を……!と……め……」
普通ならばとっくに絶命しているはずの唯であるが、都合よく顔とか胸とかは残す溶解液は、そう簡単に相手を殺しはしない。ゆっくりと、じっくりと相手を溶かし……最期の一瞬まで、相手に自らの体が溶けて消えゆく恐怖を与えるのだ。
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