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レズリョナスレ

729レズリョナSS 4:2015/10/08(木) 02:09:27 ID:???
しばらく歩いたのち、昇降口に着いた。
上履きから靴に履き替え、全身に日焼け止めを塗ったあと、制汗剤をふりまく。
一瞬躊躇ったが、もう必要ないと思い上履きをゴミ箱に放り込んだ。

玄関口でカバンから連絡用の携帯電話を取り出し、ボディガードの女を呼び出した。

「なんでしょう、お嬢様」

女はワンコール鳴り終わるのを待たずに電話に応答する。
従順な奴隷の存在に、レイカは幸福感を覚える。

「もう帰るから。校門に車回しておいて。五分以内よ」

「すでに待機しております」

「そう。ごくろうさま」

適当にやり取りを交わすと、携帯電話をカバンにしまいこみ、校門に向かって歩き出す。
校内はとても広い。
田舎の高校であるだけはあった。


少し歩き、体育館の前にさしかかった時であった。
体育館の裏から、人の揉めているような音や声が聞こえてくる。
全員、女であるようだった。

どちらにしろ、自分には何の関係もない。
レイカは再び歩み始めようとする。

しかし、彼女は再び歩みを止め、体育館裏から聞こえてくる声に耳を傾けた。

「…………だろうがぁ!」

「……ろぉ! ヨシエから手を離せぇ! ボクが許さないぞ!」

確かに、その声が聞こえてきた。


山里梨子だ。何かしらの揉め事に巻き込まれている。

レイカにとってはあんな先輩のことなどどうだってよかったのだが、何故か少しだけ興味が湧いてしまった。
音を立てないように体育館に入ると、二階に上り、そこの窓から外の様子を確認する。

そこにいたのは、確かにリコであった。
怯えた顔をした地味な風貌の少女を護るかのように、ガラの悪い女生徒二人の前に立ちはだかっている。


レイカのサディストとしての本能が告げていた。

これからなにか、素晴らしい見世物が始まる、と。


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