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【小説】絵空の灰色

4EQR:2007/01/05(金) 19:07:34 ID:yqa454cg0
なぜだ? ブラフだったのか?
イラクに着いて一呼吸した所でジョージは言った。
――イスラエルへ飛んでくれ

パレスチナ問題か? アメリカもその一因だからか?
アメリカの謎は尽きない。……じゃなくて。

まあどうせその辺りだろうと見当をつけていた俺は、
その真意を知った時、愛国心を確かに感じることとなる。

そこは轟音が常に止まない、というわけではない。
ただ、戦場になる確率が高い。それだけだ。
150%の例え話を出すまでもなく、市街地へと入った俺の目の前は戦場に変わった。
便衣兵がその多数を占める。いや、単に個々が動いていて、統制されていないだけだ。

ジョージは確かに言った。
反抗側を一つに纏め上げろ、その為に必要なものは"remember"と彼らに訴える事だけだ。
そう。
――ああ、敵対心を煽るのは大切だ。だが、本懐を果たすまでの俺の命も大切な物ではないのだろうか?
彼らにとっても、という意味で。
まあ、彼の頭の程はジョークにもされるくらいだ。本当に気づかなかったとしても無理はない。
諦め半分で自腹を切って(よりによって円安だった)、保身の為に防弾スーツを購入した。

しかし……テキサスの坊やは敵を作ってまで戦争がしたいのだろうか……?
そんな事を考えながら、俺は銃弾の発射地点へ向かっていった。
【続く】


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