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FFDQかっこいい男コンテスト 〜なんでもあり部門〜

1名無しの勇者:2006/07/12(水) 21:32:41
FFDQなんでもあり部門の小説専用スレです。
シリーズ、作品の枠を超えた作品を投稿する時はこちらで。
書き手も読み手もマターリと楽しくいきましょう。

*煽り荒らしは完全放置。レスするあなたも厨房です*

ネタスレについては>>2以降(テンプレ考案中)

7751→3(1/2):2009/12/12(土) 01:47:44
空気読まずに投下
1→3です


「ご先祖、いい加減ネットやめろよ」
1主が呆れたように呟いた。3主は画面を食い入るように覗き込みながら返事もしない。
1主は大きくため息をついた。
「はぁ、俺の先祖様が、あれ程憧れていた初代ロトがコイツだなんて…」
1主はそう言ってわざとくさくかぶりを振る。
「うるせー!俺のライフワークなんだよネットは。ジャマしてくれるな」
3主がそういって振り返ると、1主はなんとも言えないような微妙な表情をして3主を見ている。
「…なんだよ」
3主が尋ねると、1主がいや、と首を振る。
「やっぱ、現実味ないなぁって」
古代の魔王を倒した勇者その人とは思えない、今の3主。年は1主より下だし、引きこもって何ぼの生活ぶりだ。
「ご先祖、本当に魔王倒した? だいぶ俺の理想像とちがうんだけど」
「お前の理想像ってどんなだよ。俺ほど勇者の風格をもつ男もいないだろ」
そう言って3主は得意げに腕を組んでみせる。その腕は引きこもりすぎて筋肉が落ちており、まとう服はジャージだ。
1主はうーん、とうなった。
「そうだな、やっぱ勇者ロトなら、25歳以上で、冷静沈着で、近寄りがたい雰囲気で…」
1主がつらつらと条件を上げ連ねだすと、3主がうんざりしたような顔つきになった。まるで自分と正反対だ。
「賢くて、度胸があって、努力家で…」
「俺はどうせ落ち着きも度胸もないよ!ちぇっ」「でも」
1主が突然言葉を切って3主をじっと見つめた。3主は思わず口をつぐむ。
「何でか俺、納得しちゃってんだよなぁ…ご先祖が、勇者ロトだってことに」
はは、と1主がおかしそうに笑った。その表情は、本当に何で納得しているかわかってないみたいな顔つきだ。

7761→3(2/2):2009/12/12(土) 01:48:38
3主はムキになって言った。
「当たり前だろ!俺、勇者ロトだもん」
「こんなに、正反対なのになぁ」
1主が笑って独り言のように言う。
「理想と違ったのに、ずっといると、何でだか、分かる。何でだろ」
1主がそういって、すっと手でわずかに3主の顎に触れた。視線がぶつかる。
「たぶん…ご先祖だから…」
1主のその熱っぽい目に3主は息を飲んだ。それは、ずっと長い間もっていたのだろう憧れとか、尊敬とか、そして
それ以上の何か、が。確かに込められていた。3主は瞬時にかっと顔が赤くなるのを感じた。
「何だよそれ、」
3主は目を合わせていられなくなってそっぽを向いた。そのまま、パソコンの画面に視線をうつす。心臓がどくどくと
波打っている。
「わかんないかなぁ」
1主はまた笑いをこぼして、そのまま何でもなさそうに立ち上がった。
「ネットはほどほどにしろよ」
そういい残して、部屋から出ていった。3主は、じっとして気分を落ち着ける。
(何だ今の)
あの目。
(初めて見た…)
口元を押さえた手が微かに震える。3主はその手を理解できずに見つめた。
「クソッ」
3主はわざと声に出してみた。気をそらそう。
「あと2時間はネットやってやる」
そういって、あとはもう考えまいと、また画面に集中した。


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