レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。
第2回東方最萌トーナメント 51本目
-
◇インフォメーション(ルール詳細、トーナメント表、アップローダ等)
http://f39.aaa.livedoor.jp/~nullpopo/toho2/
◇コード発行所(投票は【コード必須】です。詳しくは>>3をご覧ください)
http://giants.s34.xrea.com/code06/code.cgi
○お絵描き板 http://az.ralt.jp/thbbs2/
○お絵描き板 http://th-alt.mine.nu/ (エログロ禁止)
○アップローダ http://thm.just-size.net/up/upload.html (小物向け,最大2MB)
○アップローダ http://tohomoe.sakuraweb.com/2nd/upload/upload.html (最大20MB)
○アップローダ http://www110.sakura.ne.jp/~saimoe/upload/ (18禁,最大5MB)
基本ルール
・投票受付時間は0:00:00〜23:00:59です。時間外の投票は一切無効となります。
投稿時刻の逆転が起こった場合も、周囲の時刻に関係なくそのレスの時刻で判定されます。
・有効票は>>950までです。それ以降の投票は次スレにてお願いします。
・1人1日1票。2重投票すると、強制BAD END。
・[[コード]](半角大カッコ2つずつで囲む)+<<キャラクター名>>(半角不等号2つずつで囲む)
の形式で有効票となります。ただし、1レス内にコードや投票先が複数あると無効になります。
・中間票発表、結果速報は禁止です。また、○○が劣勢なので…のような
票数を題材にした支援、投票は荒れの元なので控えましょう。
・投票ミスで再投票する場合は、同レス内に破棄する投票のレス番号と無効宣言を添えてください。
・誤って950到達前に次スレへ投票してしまった場合、現行スレへ再投票しないでください。
有効票として正しい形式([[コード]]+<<投票先>>)で投票されていれば問題ありません。
他スレッドへのリンク、追加ルールは>>2
-
○運営スレッド
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/20311/1108565462/l30
○感想スレッド
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/20311/1109384965/l30
○議論スレッド
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/20311/1109519552/l30
○結果発表スレッド
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/20311/1106840048/l30
○観戦記スレッド
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/20311/1106926638/l30
○削除依頼スレッド
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/20311/1106826884/l30
(※2chスレへの最萌関連の書き込みは非推奨です)
追加ルール
・正式名や通称以外での投票は、誤判断で他候補への票となったり、
判断不能で無効票となる可能性があります。ご注意ください。
投票を確実なものとしたい場合、正式名での投票を推奨します。
・文章・絵・音楽他あらゆる支援で人の心を動かしましょう。ただし、相手陣営の中傷はNGです。
・SSはスレへ直書き推奨です。10レスほどの長文でもOKです。
・支援報告は投票スレッド内でどうぞ。投票と並ぶ重要な参加方法の一つです。
・支援へのレスも投票スレッドへ。全て試合の流れになります。
詳しい詳細はインフォメーションページにて。よく分からない事があったら運営スレッドまで。
-
★投票コードについて★
・投票の際にはコード発行所 http://giants.s34.xrea.com/code06/code.cgi にアクセスし、
そこで発行されたコード(このような文字列→[[THxx-xxxxxxxx-xx]]、括弧まで全部)を添付してください。
・コードの添付されていない票、上記以外のコード発行所から取得したコードが添付された票、
発行時刻が投票日前日の23:31以前のコードが添付された票、
既に投票に使用されたコードが添付された票は無効票となります。
・有効コードの取得可能時間は、前日の23:31〜当日の23:03までです。終了間際は混み合いますので、早めの取得をお勧めします。
※コードが発行されない場合
・「同一ドメインへの短い間隔でのコード発行はできません。しばらくお待ちください。」と出た場合は、
時間を置いて再アクセスして下さい。同じプロバイダから多数のアクセスがあった場合はコードが取り難くなります。
その場合、短い間隔で何度も連続アクセスしないでください。発行所のサーバに負荷を与え、大変迷惑になります。
・「PROXY規制中です。」と出た場合は、PROXYを全て外して再アクセスして下さい。
それでも同じメッセージが表示される場合は、その回線からはコードが取れないので、
可能なら学校や職場等別の回線からアクセスしてください。
●投票例●(簡単なコメントやAAなどの添付を推奨)
123 名前:名無しさん 投稿日: 2005/03/12(土) 12:34:56 [ abcdefgh ]
[[THxx-xxxxxxxx-xx]]
(コメントとか投票理由とか)
〜〜、<<○○>>に一票です。
-
■その他注意事項・FAQ等
Q. 「ただ今、大変混み合っております。しばらくたってからお越しください。」と言われて、
なかなか掲示板にアクセスできません。
A. JBBS対応の2chブラウザ(http://www.geocities.jp/browser_2ch/)を導入してみてください。
参考サイト:http://2ch-fish.hp.infoseek.co.jp/katju2.html
Q. 忙しくてコードが取れません! 自分がコード取れる時間帯はいつも混んでます!!!111
A. 22-437さん作成の首吊り上海人形をお試しあれ。貴方の代わりにコードを取ってくる偉い子です。
最新版:http://thm.just-size.net/up/src/thm20085.zip
・ウイルス等の可能性がありますので、対策・駆除方法に自信がない方は、
不審なURLへのリンクはすぐに開かず、しばらくスレッドの様子を見てください。
□前スレ 第2回東方最萌トーナメント 50本目
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/20311/1109652694/l100
※このスレでの投票は前スレ↑のレス数が950を超えてからお願いします
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ 今後スレ消費速度が加速し、次スレ立てが間に合わない
┃ 可能性があるので、手伝って下さる方を募集します
┃
┃★投票スレッドスレ立て時テンプレ等変更箇所★
,ィ^i^!i ┃ ・ >>2の各関連スレが移行していた場合は修正
, レ ⌒ ヽ ┃ ・ >>4の前スレ(スレ番号を+1し、URL更新)
彡iノノlノリミ / .┃ ・ スレ立ての際、スレッドタイトルの番号を+1
ソリ!゚ ヮ゚ノ! / ┃ ・それ以外は >>1-4 をそのままコピペ
( )^^〈{H}〉^( ) ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
. [ ̄「 ̄ ̄ ̄ ̄]
. ||( ||( ̄) ̄) .||
. || . ||/ // / ||
___∧__________________________
特に850を超えても次スレが立ってない場合は、よろしくお願いします
-
[[TH2-cdNGQAx.-ZA]]
咲夜に一票
メイド万歳!
-
[[TH2-RUxAaNud-ZB]]
<<咲夜様>>に忠誠の一票
私はメイド長の犬です!
-
[[TH2-0k3HO8UK-ZD]]
幻想の歴史家<<上白沢慧音>>さんに一票。
ここまで来たら目指せ決勝。ADSLより。
-
[[TH2-A7DW3R/D-ZD]]
<<咲夜>>さんに1票。
-
まだ50本目が終わってないぞ。
とりあえず50本目を使い切ってからこっちに投票してくれ。
-
しくしく、コード番号がゲットできない;;
さくやがい〜♪メイドメイド〜〜♪♪
技もなかなか、ザワールドや殺人ドール、ジャックザリッパーなどなど
きけんな 技がいっぱーーい!!\(^▽^)/
-
[[TH2-3/UPwFnw-ZB]]
<<メイド長>>に一票投じます。
気の利いた台詞が思いつかないけれど
ここまで来たんだ、頑張ってくれ咲夜。フランと戦うためにも。
-
>5
カッコ!カッコ!
<<>>!<<>>!
-
こっちはまだメインじゃないスレだ。
前スレ使い切るまで下げるぜ?
OK?
-
[[TH2-kiUZXd6g-ZK]]
<<メイド長>>
ヽ(`д´)ノ基本でしょ
-
こっちのスレに投票した奴はとっとと前スレに投票しなおせ!!
-
>>15
むしろやったら駄目でしょ。
-
[[TH2-OtvUZSPU-ZA]]
<<メイドさん>>にナイフ一本
東方LAN
-
>>15
それだと多重になるよ
-
いや別に無効になるわけじゃないから再投票の必要はないが。
つか、それやると票がだぶって集計がややこしくなる。
-
[[TH2-GVJpPkWL-ZA]]
<<メイド>>
テスト
-
[[TH2-qs24qZE8-ZH]]
<<上白沢慧音>>
-
>>21
だからまだここは駄目だとっ…
sageろと…言ってるだろうがっ…
-
[[TH2-KxVzzfj/-ZZ]]
<<上白沢慧音>>に一票。
-
[[TH2-V0xrO664-ZZ]]
<<慧音>>に一票
-
[[TH2-tg8ESZ2J-ZZ]]
<<十六夜咲夜>>に一票!
前回の分も頑張れ
-
[[TH2-CV/sgqcG-ZZ]]
<<Caved!!>>→ほら穴を掘られた!!
≪Seeing≫←みょん
すばらしきエキサイト翻訳の世界。
-
[[TH2-Y2kKYx5g-ZZ]]
<<咲夜さん>>
あえて何も語るまい。大好きだ。
東方CATV
-
[[TH2-yas4ENHT-ZB]]
<<十六夜咲夜>>に一票。
俺はメイドに惚れたんじゃない。ザ・ワールドに惚れたんだ!
-
[[TH2-tF2RMwLL-ZH]]
<<十六夜咲夜>>に一票。
あえて何も語るまい。
東方LAN
-
[[TH2-9pUpfZP5-ZJ]]
<<咲夜さん>>にイピョウ。
初めて5ボス特殊弾幕を味わったときの衝撃はそのままに。
-
って、まだ50本目スレに投票できたんだな。
咲夜応援に夢中になってて気づかなかった。すまん。
-
[[TH2-S/F6ipf1-ZA]]
<<十六夜咲夜>>に萌えを感じた!!
そして。決勝で中国と対決してくれ!!
-
[[TH2-SvvaXNgw-ZC]]
<<咲夜さん>>に一票!
メイド長、万歳!
-
[[TH2-EmHGbmdh-ZZ]]
<<十六夜咲夜>>に一票です。
あの弾幕を見たときから、ずっと一押しです。がんばれ。
-
[[TH2-zLko.GfJ-ZB]]
<<咲夜>>にナイフ1本
今日は紅魔郷で50回ほど刺されて来ました。
しかし今日は掘ったり刺したり、凄い勝負になりそうだ。
ADSL
-
[[TH2-Z057ZjRI-ZE]]
<<十六夜咲夜>>
わんこイイ
-
[[TH2-8fvpGL0z-ZH]]
当然ながら<<上白沢慧音>>に一票
ところであぷろだに上がっている支援が見れないな。
多分、容量過多だと思うのだが
ホームページを持っている奴はそこから直接リンクを貼り付けた方がいいかもしれないぞ
-
[[TH2-y0Yaq4qI-ZA]]
完全で瀟洒で、お茶目まで完備!まさに完璧ですよ咲夜さん!!
<<十六夜咲夜>>にナイフ一本追加〜
東方DSL
-
[[TH2-kdi4cbft-ZE]]
ふはーっ
美味いっ 美味いぞ<<めいど長>>!
-
[[TH2-f5wPCJpd-ZD]]
まぁあれだ、ぶっちゃけ俺はMだから<<咲夜さん>>に入れさせてもらう。
強い→弱いってのは俺のウィークポイントだ。
まぁ忘れてくれ。
-
[[TH2-Q8XVunPj-ZZ]]
<<上白沢慧音>>に一票。
咲夜も好きなので迷ったが
プレインエイジアを初めて聴いた時の
燃え(萌え)が忘れられない。
東方CATVです。
-
http://thm.just-size.net/up/src/thm20382.jpg
『座TRI薬』描いた後にいそいそと描きだした咲夜さん支援。
確認はしたが、英語のスペルが違っていたりしたら自害してきます。
-
[[TH2-9DDX6t9.-ZE]]
完全で瀟洒な従者
<<十六夜 咲夜>>にこいんいっこ
-
[[TH2-ddsjCKsL-ZD]]
<<テル・ミン>>
-
相変わらずこの時間じゃコード取れないんで、支援先行で咲夜さんの援護を!
これって支援っていうんですかね?
でも、「あえて」このタイミングで発表してみる。
http://www5f.biglobe.ne.jp/~terumasa/goudou/sakuya_goudou.html
…ネタじゃないですよ!?
-
[[TH2-v8l6ywPz-ZZ]]
<<上白沢慧音>>に一票。
いざ、妹紅の仇を討たん。
-
[[TH2-todfhoxE-ZZ]]
<<慧音>>に踏まれたいCATV。
-
[[TH2-j094SfTX-ZE]]
時間を止めだしたら誰にも何もさせない・・・
無意味なことに絶大な力を使う<<メイドさん>>萌え
-
[[TH2-RC/xu6dL-ZD]]
歴史をくいしんぼうな<<上白沢慧音>>に一票(大幅に違う)
http://thm.just-size.net/up/src/thm20383.jpg
支援らしきもの
-
[[TH2-adgGtj1r-ZD]]
<<狗>>
東方ADSL
-
[[TH2-ulbir14a-ZB]]
既に言葉はいらない。完全で瀟洒な従者<<十六夜咲夜>>にこいんいっこ
-
[[TH2-VhsCh6.m-ZZ]]
紅魔郷一押しとしては紅魔館勢が並ぶのも壮観な気がするけれど、
知識と歴史の半獣<<上白沢慧音>>1票。
デッサン、ネタキャラ化等、いまいち扱いが悪い彼女に愛の手を。
-
[[TH2-SrMw57cY-ZE]]
愛しの準最萌な<<咲夜さん>>。
ツンデレラが相手にならない限り、ずっと応援するよ。
決勝が楽しみね
-
[[TH2-B.sjhsI7-ZZ]]
ザ・ワールド!時よ止まれッ!
<<十六夜咲夜>>だ!
そして時は動き出す…
-
[[TH2-xQmn7NMS-ZZ]]
メイド長<<十六夜咲夜>>さんへ投票します。
-
[[TH2-8SpSi/My-ZA]]
ついさっき紅魔郷やってきたんで
俺の大好きな<<メイド>>属性持ちの咲夜さんにコインいっこいれる。
-
[[TH2-VhTqWq3B-ZZ]]
慧音も捨て難いのですがここはやはり
完全で瀟洒な従者
の割りに抜けた所もあると言う<<咲夜>>さんに一票です
私の時間は、貴女のモノ
-
[[TH2-AbaWvAL.-ZE]]
永夜抄最後の砦<<けーねさん>>に1票。
-
[[TH2-TC64fzon-ZE]]
よくも上海たんを、と少し思ったこともあったが
冷静に考えると、やっぱり<<十六夜 咲夜>>さまでFA
-
[[TH2-Zk5b3nDL-ZB]]
メイドさん萌えなら答えは決まっています。
<<咲夜さん>>しか見えてません。
東方ADSL
-
[[TH2-J6NVpxYA-ZH]]
<<けーね>>にいっぴょー
-
[[TH2-YDPqVSqe-ZE]]
<<上白沢慧音>>に一票!
がんばれー!
-
[[TH2-T2QO2UqY-ZY]]
<<十六夜咲夜>>に1票。
「せめて1ボムでも潰させないと〜」が好き
東方ADSL
-
三>☆
/ `ヽ、
_ , '-───-- 、
、´ _ , -- ,_ ヽ、
ヽ´ 、 `ヽ、/ヽ,
/ ノ レゝ、,/| /! ノ ヽ/
! レi/ ´(_ノ ´ イ,_/ リ´
レ、 .ゝ" (ノ',イイ 今支援画像とかあぷろだに上げない方が
ゝi 入. 、 "ノイノ いいわよ
/⌒ヽヽ`' ー '(ヽ、 新しいあぷろだを作るか、それとも自分のところ(ホームページ)から引っ張ってくるか
くi´⌒ヽヽ`ーイヽ`r `ヽ、
i、 \ヽ ○ i( 、 .i
-
[[TH2-2VDU23rW-ZI]]
<<十六夜>>さんに。
例え見た感じ犬でも。
http://tohomoe.sakuraweb.com/2nd/upload/src/thm4290.gif
-
[[TH2-9cpKRLXb-ZK]]
おいらはやはりおみあしにより慧音たんを推しますー。
つーわけで支援絵
http://tohomoe.sakuraweb.com/2nd/upload/src/thm4288.jpg
もう1個は両支援4コマです。
http://tohomoe.sakuraweb.com/2nd/upload/src/thm4289.jpg
つーかどっちも頑張れー。
<<上白沢慧音>>
に1票です。
東方ケーブルです。
-
[[TH2-dge8bgax-ZZ]]
<<今思いっきり 「牛」って言い切られた!>>
ああ あのころはよかった・・・ そう まさしくヒロインだったな
それが今ではこの扱い・・・
なぜだ!?
-
[[TH2-I5cINZqS-ZE]]
<<ジャック・ザ・ルドビレ>>
-
>>64
言われたそばからやってしまったよ。
見れない人は↓でどうぞ。
http://el.nightfall.jp/dir_s2/img_s2_020.gif
-
[[TH2-QA4hyXdI-ZG]]
郷土歴史学の先生になってたかもしれない
<<上白沢慧音>>さんに一票っ!
咲夜さんは大好きだ、しかし、俺的に一つだけ犯してはいけない事をした。
俺脳内ツートップのフランと慧音が出会えたかもしれない
可能性をあなたは摘み取ってしまったんだ…っ!
でも咲夜さんが勝ったら、次の試合は咲夜さんを支援するよーw
-
[[TH2-8VJvr2P8-ZZ]]
<<上白沢慧音>>に1票!ここが正念場だよ慧音!頑張ってー!!同じクラスのメイド好きのI!お前には負けんぞ!
-
――雪が、舞い降りていた。
雪はしんしんと降り積もり、針葉樹の緑が鋭い緑に生い茂る冬の森の中で。
大きな木の、ふもとに――私は小さな泣き声を聞いた。
すい、と降り立ったそこにいたのは――年端も行かぬ、小さな少女。
その姿には、見覚えがあった。
いつもは元気な笑顔を浮かべ、外を元気に駆けていた少女が――今日ばかりは、真っ黒な服を着て。
震える手には、一輪の花――
「……どうした?」
涙でくしゃくしゃになった顔で泣き続ける少女に、私はそっと近づく。
「……慧音……おねえ……ちゃ、んっ……」
さくさくと、雪を踏む音。
歩み寄る私に、泣きじゃくる少女は、堪えても堪えても溢れてくる嗚咽をなんとか飲み込んで。
精一杯、搾り出した声で――口を開いた。
「…………おばあ、ちゃんが…………死んじゃっ……たの…………っ……」
舞い降りる雪が。
世界から音を奪った冬の日の事だった――
第二回東方最萌トーナメント 上白沢 慧音 支援SS
人妖弾幕幻夜 東方永夜抄 〜 Imperishable Night.
Keine Kamishirasawa & Mokou Huziwara –その“証”を、歴史に記して-
-
[[TH2-MosNMf1a-ZZ]]
自らの信念に従い、<<十六夜咲夜>>に一票を投じる。
完全なメイドによる完全な世界。
MAID THE WORLD('-'*)
-
幻想の生物達の生きるこの地・幻想郷には、数々の妖怪が存在している。
古今東西、世界各国で語り継がれている数多くの妖怪が、まるで坩堝のようにひしめいていると言っていい。
仮に、幻想郷が何らかの意思を持って妖怪を呼び寄せているならば、『無節操』の三文字以外に似合う言葉はないが――
心なし、私の見た限りでは氷精や冬の妖怪の姿が、特に多く見られた。
そのためか――人間界よりも、幻想郷の冬は少しだけ長い。
私の足元を、するりとくすぐる木枯らし。
長い冬の始まりを告げる使者の存在に、もう秋も終わりかと――高く澄んだ青空を眺めながら、私が集落を歩いていた時。
「あ――慧音お姉ちゃんだ!!」
その呼びかけは甲高く、幼いものだった。
振り返った先にいたのは、寒さに頬を紅く染めた、元気盛りの子供達。
恐らく、放課後――学校から直接、ずっと外で遊んでいるのだろう。
視線をやれば、近くに開けた原っぱの隅に、ランドセルが纏めて置き去りにされていた。
元気な事である。
子供達は、私の元へ駆け寄ってくるやいなや、期待の眼差しで見上げてくる。
その中でも、リーダーだと思われる野球帽の少年が―― 一歩、私の前に出て。
「慧音お姉ちゃん、ピンチヒッター……お願いできない?」
「ん……ピンチヒッター?」
こくんと頷き、少年は視線で原っぱの方を示す――
そこにいたのは、駆け寄ってきた子供達と同じぐらいの年格好の子供達。
独特の陣を張り、中心にいるリーダー格の少年の手に握られた、ソフトビニールのボール――草野球の途中だろうか。
「ここで逆転が決まるかどうかの大事な一打なんだ!」
「もうずっと負けっぱなしで……慧音お姉ちゃん、お願いっ!」
「おねがいします!!」
「お願いしますっ!」
揃って頭を下げ、口々に紡がれる「お願いします」のコールに――
「……判った。仕方ないな、一回だけだぞ?」
――彼らの快哉ぶりは、まるで誕生日と正月が一度にやってきたかと思うほどのものだった。
そしてそのまま、あれよあれよと手を引っ張られて原っぱへ連れられ、そこにいた一人からバットを手渡される。
相手側の守備陣営に、自然と緊張感が漂い――投手の少年が、ごくりとつばを飲んだ。
私は肩の力を抜いて、本塁へと近づき。
その位置を、軽く先端で叩いて確認し――しっかりと、柄を握り締めた。
三十六本の視線が、私と相手の投手役の子に注がれる中――彼が、動く。
少年の、鋭い投球。
柔らかいボールでありながらも、空気を貫くような勢いをもって突き進んできた一球を――
――ぱこぉぉんっ――!!
子供達の歓声が、どっと沸き起こった。
真芯で捉えた私の一閃に的確に打ち返されたボールは――見る見る、青い空へと吸い込まれていく。
本塁打の境界線を遥か遠くに突き抜ける、会心の一発だった。
-
[[TH2-S3CF8r5K-ZZ]]
容姿・性格・立場、何をとってもMYFAVORITSな<<十六夜咲夜>>にナイフ一本
-
>>67
3ボスだからさ
と言っておこう
-
[[TH2-Dm.wN2hX-ZE]]
<<きもくない方>>へ一票
-
[[TH2-7wF6yb7J-ZZ]]
<<十六夜咲夜>>に1ナイフッ!!
完全で瀟洒な従者!!
メイド!!
悪魔の狗!!
…そして猫舌ッ!!
ああもう、だ い す き だーーーー!
東方CATV
-
「逆点だーっ!!」
「やったぁ、慧音お姉ちゃんすごいすごい!!」
「ばんざぁぁいっ!!」
ゆっくりと、塁を回り――本塁に並んで、溢れんばかりの声援で出迎えてくれた子供達一人一人の手を軽く叩き。
打ち抜かれてがっくりと肩を落とした相手の投手に、先刻の一打で失ってしまったボールを、歴史を操って投げ返してやる。
危なげなくそれを受け取った少年は、ちょっと口元を尖らせて私を見返すと、
「ちぇー……慧音さんが相手じゃ、いくらオレでも勝ち目無いですって」
「まあ、そう腐るな……私の場合、お前達より少しばかり経験があるだけの事だ」
「くぅ……次は絶対! 三振にして見せますからね?」
「ああ、その時を楽しみにしてるよ」
それだけで――少年は、唐突な私の『ピンチヒッター』の件を非難するようなことはしなかった。
勝っても負けても、遊びに深い遺恨を残さない――
この位の年の頃になると、全員が全員そんなに純粋な感情で遊べるというのは珍しいはずなのだが。
幻想郷の子供達は、そういった部分で妙に達観した、あるいは純粋な部分を残して成長していく傾向が強い。
だから私も、安心して彼らと一緒に混ざり、こうやって遊んでやることが出来るわけだ。
私の一打をもって、野球は一試合が終了し――先刻の投手役の少年の招集で、次の遊びを何にするかを協議する。
その最中、彼らを遠巻きに眺める私に、目をきらきらと輝かせながら話かけてくる子は意外に多かった。
これでも、かなりの時をこの体で過ごしてきたが――どれほど年月が過ぎ、子供達の遊び方が変わっても。
基本的に、子供たちに好かれることが多かった。
私自身も子供は大好きだから、この事が少しばかり嬉しかったりする。
「慧音おねえちゃんって……すごい……!」
この時、丁度話していた少年も、目をきらきらとさせて私を見上げている。
ああいった遊びで華麗な活躍をする者は、年齢や境遇に関係なくその日の『英雄』扱いだ。
しかし、その少年が私に向けている感情は、他の子達と少し違って――
「少年――お前の『おばあちゃん』と、どちらが凄いだろうな?」
「うーん、むずかしいかも。うちのおばあちゃんはだって、とってもすごいもん」
「そうか……私も、思わぬライバル出現だな」
少年が、鼻息も荒く興奮して喋る『自慢のおばあちゃん』。
実際、自慢になるだろう――もう90歳を越えているにもかかわらず、言葉遣いも立ち居振る舞いもしっかりとしていて。
色々なことに詳しく、機転も利き、そしてどんな遊びであっても、必ず勝ってしまう。
見聞だけでなく、実際に出会った私も、彼女には人間としての魅力の溢れた強い印象を感じた。
「本当に……お前は、おばあちゃんが好きなんだな」
「うん! とっても大好きだよ!!」
とても嬉しそうに、真っ直ぐに『好き』と言ってみせる。
そんな少年の姿が、可愛らしくて。
結局その日は、日が暮れるまで子供達と遊び――少年の話に付き合った。
-
[[TH2-k0bH3IuI-ZH]]
<<けーねさま>>
-
それからも度々、子供達とは一緒に遊んだし、少年は嬉しそうに私と「おばあちゃん」の話をした。
少年にとって、そのおばあちゃんは『英雄』だった。
私には、肉親が誰もいない――だから、少年の心情を完全に理解してやれるかどうか自信はなかったが。
私にも親がいるなら、この少年の「おばあちゃん」のような、自慢できる人であればいいな、などと思ったりもした。
しかし、冬が段々とその寒さと厳しさを増して。
朝、目が覚めると、降り積もった雪で腰まで埋まってしまいそうなほどの本格的な冬に突入した頃。
普段は元気一杯な少年が、今日ばかりは何故か膝を抱え、遊びにもまるで参加しようとしなかった。
その様子がふと気になって、私は少年に一体何があったのか、訪ねる。
「……おばあちゃんが……とつぜん、たおれたの」
少年は、顔を上げることもなく。
「もう、ながくないんだ……って……お医者さんが、いってた……」
枯れたような、悲しい声で――寂しくぽつりと、呟いた。
-
[[TH2-StRzXvDv-ZZ]]
完全で瀟洒な<<咲夜>>様に一票〜
ああもう、咲夜様かわいいよ咲夜様
-
少年の祖母が患った病気自体は、それほど大したことではないものだったらしい。
しかし、元気そうに見えた彼女も――寄る年波には抗えなかった。
医者を呼び、闘病を続けていたが、その病気に跳ね返すだけの体力を奪われていてはどうしようもなく。
命の灯火は、彼女の天命の蝋燭をじりじりと焼き焦がしていき。
とうとう――医者も、さじを投げた。
消沈する少年と別れた翌日、私は彼の家へと足を運んでいた。
手にした籠には、見舞いの果物。
集落にいる人間達の住所は、全て頭の中に叩き込んであった。
あの少年は、集落の他の子供達に混ざって、毎日毎日真っ黒になるまで遊んでいたが――
彼の家自身は、集落の中でも有数の大きさを誇る、純和風の大屋敷だった。
人が横に並んで、十人は余裕で通り抜けられそうなほどに大きな木の門――そして、来客時の案内人を兼ねた門番。
私は彼らに軽く会釈し、見舞いに来た事を説明する。
程無く、門番の一人が私を屋敷の中に案内してくれ――磨きこまれた廊下の上を、彼の先導の元に進んでいった。
医者が、これ以上の延命を断念したときから――彼女は、屋敷の離れに、最低限の使用人だけを置いて暮らすようになったという。
その使用人さえも、夜半を過ぎた頃には本亭へと返してしまう――これは、誰が何を言っても頑として聞かなかったそうだ。
こちらです――と、離れへ続く廊下の一本を前にしたところで、案内人はぺこりと一礼し、その場を去っていく。
その様子では、彼もまた、離れへの出入りを禁じられているのだろう。私の見舞いも、恐らく私が白沢である故の、特別な措置。
背を向けしずしずと去っていく彼に軽く頭を下げ、私は真っ直ぐに廊下を進んでいく。
随分と長い廊下だった。
左右の壁を取り払ったそこからは、雪景色に彩られた屋敷の庭が良く見える。
これが春になれば、さぞ美しく緑が芽吹くのだろうな――などと考えながら、木の軋む僅かな音だけが響いて。
ようやく辿り着いた離れの障子に、私がそっと手をかけた時。
部屋の中に、複数の気配を感じた。
私は、失礼だとは承知しつつも――そっと聞き耳を立てる。
聞こえてきたのは――すすり泣く、まだ幼い子供の声だった。
-
[[TH2-zdsMM/cM-ZB]]
お嬢様に尽くし続ける
健気な<<十六夜咲夜>>に一票。
-
[[TH2-04rtaCcQ-ZZ]]
<<十六夜咲夜>>に1票。
完璧な従者に乾杯。
-
「おばあちゃん……死んじゃうの……?」
喉の奥で震え、洟を啜る音としゃくりあげる呼吸に、たどたどしく言葉が遮られる。
それは、あの少年のもの。
そんな少年をあやす様に、やんわりとかけられた声。
穏やかで、おおらかで――暖かい、声。
「そうだね……今年の桜は、どうも白玉楼で観ることに……なりそうだねぇ……」
体を蝕む、病に――随分とその声には、張りが失われてしまっていたが。
間違いない――少年の祖母の。
『おばあちゃん』の――ものだ。
「ほら……なんて顔、してるんだい……いい男が、台無しじゃないか……ん……?」
「いやだよ……死んじゃ、やだよ……」
すがりつく少年の背中を、ゆっくりとさすり、あやす声。
やがて言葉が消え――すすり泣く声が、静かな寝息に変わっていく。
少年が、完全に寝入ったのを確認した時――
「……お待ちしてましたよ。どうぞ、上がってくださいな」
障子一枚を隔て、私の存在に気付いていたらしい。
私は軽く息を吸い――深呼吸すると。
「……失礼する――」
そっと、障子を開け――命尽きようとする老女と、相対した――
その日の後。
外で遊ぶ子供達の中に、少年の姿を見出すことが出来ない日が数日続いた。
少年の祖母が亡くなったという話を聞いたのは、それからさらに数日後の事だった。
-
少年の家が、大きな家であったこと。
そして彼女が、米寿も越える長寿であったことも一因だったのか、告別式の参列者は思ったよりも多かった。
かく言う私も、今日は一参列者として参加するため、普段のドレスも装飾を落とした黒色のものに変えている。
ただ、唯一この銀色の髪が装飾のように輝いてしまうため、格好に合わせて黒いヴェールを軽く被せておいた。
雪が降っていた。
幻想郷中を包み込むように降り注ぐ白の中、喪服の黒が妙に映えて。
雪に、全ての音を呑み込まれた幻想郷は――とても静かなものだった。
受付で記帳を済ませ、亡くなった彼女の親族に会釈する。
そんな中、母親の陰に隠れるようにした少年の姿を見つけたが――私が声をかける前、少年はふっと奥へ去っていってしまった。
俯いた少年の表情さえ、前髪に隠れて見る事が出来なかった。彼を追うべきか、それともそっとしておくべきなのか。
どちらにするか、判断を迷った――その時だった。
「……慧音?」
門の外から、私の名を呼ぶ声。
振り返ったその先に立っていたのは、一人の少女。
色素の薄い肌と、日の光に青く輝く髪。
少し力を入れれば折れてしまいそうなほど華奢な体には――大きなシャツと袴を、サスペンダーで重ね。
その上から、分厚い綿入りの半纏とマフラーを着ているせいで、まるで防寒具に体が埋もれているようにさえ見える。
まるでリボンかなにかのお洒落のように髪に結っているのは、複雑な文様の描かれた符札――
それは、椿色をした大きな袴にもあしらわれていた。
特異な格好、印象的な雰囲気。
そして――その瞳の中に宿る、夕焼けのような紅の輝き。
この声と姿を、私が間違えることなどない。
「半年、か……久方ぶりだな、妹紅」
長い長い付き合いとなる『友』の姿に――思わずふっと、笑みが浮かんだ。
-
[[TH2-uvcE.mlf-ZE]]
私に東方への第一歩を踏み出させてくださいました。
<<十六夜 咲夜>>様に。
この中性は永遠ものです。
-
「その格好……雪降ってるのに、寒くないの?」
「ああ。……少々、ひやりとする程度だ」
「あー、いいなそれ……羨ましい……私、寒いの苦手なのよ」
これだけ防寒具を羽織りながら、なお寒そうに首筋を縮める少女に――私は思わず、笑ってしまいそうになった。
流石に、人を弔うための式場の中で、旧友との再会に花を咲かせるような真似は出来ない。
そこで、少し場所を移し――門柱の下、久に雪がさえぎられる中。
私は改めて、久しぶりに見る旧友の姿に目を細めた。
「だがまあ、相変わらず元気そうで何よりだよ――妹紅」
藤原妹紅。
私と同じく、幻想郷の『外』で生まれた者。
数奇な運命の元、人でありながらも、人と異なる存在に生まれ変わった者。
決して老いることも死ぬこともない、蓬莱人。
そしてこの幻想郷で、ようやく安住の地を見つけた者の一人でもある。
彼女との付き合いは長い。
ざっと考えるだけで、限りなく四桁に近い三桁の年月が過ぎているのではないだろうか。
「半年ぶり、か……今まで何処に行っていた?」
「ん、深山奥深くで、雪見酒を一杯とかね」
「先刻寒いのは嫌だと自分で言っていなかったか……?」
「ほら、今は冬真っ盛りだから――今まで山の奥で過ごしていた氷精達が、満遍なく幻想郷に溢れてるでしょ?
案外そうなると、山の深くのほうが暖かかったりするのよ。これが不思議な話だけどね」
妹紅は、一つに住む場所を決めていない。
基本的には、永遠亭から少し離れた竹林や、使われていない山小屋を無断で使用してるのだが、
気が向きさえすれば、幻想郷の各地をあてもなく、自らの足で転々と回っている。
幻想郷で異変がないか目を走らせながらも、基本的には人間の集落を長期にわたって離れることはない私とは対照的だろう。
そんな彼女の話は何よりの土産話であり、楽しみの一つである。
……しかし――手持ちの懐中時計を、さっと眺める。
時計の針はそろそろ、式の開催を告げていた。
私は立ち上がり、肩にちらちらと舞い降りた雪を軽く手で払いのける。
-
「このままぶらぶら喋ってる……ってわけにもいかないわよね、その様子だと。……ここのお葬式に出るの?」
「ああ……まあな」
「ん……そっか。それじゃ、終わるまで待ってるわね」
「済まん。終わり次第、迎えに来るから」
「はいはい」
笑って私を見送る妹紅の姿に、軽く頭を下げて。
私は式に参列するために、再び門を潜っていく。
やはり、彼女は――葬儀には出席しないのだな、と思いながら。
妹紅はそもそも、あまり幻想郷の誰とも関わろうとしないが――こと「葬儀」となると、頑として絶対に出席しない。
こうして、冠婚葬祭の最中に妹紅に出会ったことなら、長い付き合いの中で何度もある。
そしてその主役の中には――ごく稀に、私だけではなく妹紅もまた、決して浅くはない付き合い方をしてきた者もいた。
そういった時、彼女は渋々ながらも式に出席したり、祝辞を述べたこともあるのだが――
それがこと、葬儀になった時は。
てこでも動かないと言わんばかりに――全ての参列を、やんわりと拒否し続けた。
いや、今でも彼女が葬儀に出たという話は聞いたことがない。
何か理由があるのだろうか。
妹紅は、本当に知られたくないことは、絶対に自分から口にしない。
――自分で誓ったことは、絶対に破らない。
幻想郷がどのような地で、どのような人々が住んでいるかを理解しても、なお集落で過ごす事をよしとしないように。
それでも、妹紅の事を考えていたのは式場に入るまでのこと。
席に着き、喪主が一礼して挨拶を述べた頃には――私の意識は、葬儀のほうへと集中していた。
-
式は滞りなく進んでいった。
葬儀というのは、その家その家によって多様にやり方が分かれているが、この家の場合は仏教を機軸にしたものだった。
喪主による挨拶があった後、僧侶を呼び、読経が始まり――やがて、参列者達の焼香が始まる。
生前の彼女と懇意だった者は、すでに前日に涙を流し、悲しみの別れを済ませている。
死者を悼みながらも、式の進行は淡々と進んでいった。
お香の香りが立ちこめる中、やがて出棺の時となる。
亡くなった女性の親族達が、一人一人、棺の中の遺体を花で飾っていく。
これが終われば、あとは棺の蓋を閉め――釘を打ち、火葬のために出棺される。
生前の姿を目に出来る、これが最期の機会となるわけだ。
花を添えながら、生前の彼女との記憶を確かめている遺族達の中に。
あの少年の姿があった。
棺に添える一輪を、その小さな手でぐっと握り締めて。
大好きだった祖母をじっと見つめる、小さな背中。
棺の中で眠る彼女の姿は――清められ、病気で弱っていた頃よりずっと綺麗で。
安らかなその寝顔は、今にも目を開け、少年を優しく抱きしめてしまいそうだというのに。
彼女がその目を開けることは、二度と――無い。
その行動は、唐突だった。
少年が、花を添える番になった時――いきなり彼は顔を上げ、花を握り締めたまま全力で駆け出したのだ。
大人達が慌てて彼を捕まえようとするが、一足遅い。
まるで少年は、一本の黒い矢のように腕の間を掻い潜って、そのまま一気に式場の外へと飛び出していく――
慌てて少年を追いかけようとする母親を。
「――待て!!」
私は鋭く引き止め、代わりに一歩踏み出して自分を指し示す。
「ここは……私に任せてくれないか?」
よくよく考えれば、実の母親を差し置いてこの私が彼を追いかけるなど、おかしい話である。
しかし、少年の母親は一瞬、躊躇うように私の瞳を見て――そこから、私の真剣さを汲み取ってくれたらしい。
「……白沢様……あの子の事、どうかお願いします」
「ああ――任せろ」
ぺこりと頭を下げた母親に、私も頭を軽く下げ――そのままくるりと背を向け、全力で少年を追いかけた。
もう少年の姿は何処にも見当たらない。
しかし、しばらくならその行き先は決まっている。
普段は使わないような速度で、私は廊下を駆け抜け―― 一陣の黒い風となって、一気に正門の前まで辿り着いた。
門柱にもたれかかって空を見上げていた妹紅が、私のこの突然の登場にぎょっとした表情を浮かべる。
「け――慧音!? どうしたの一体!?」
「妹紅――ここを子供が走っていかなかったか!?」
妹紅の疑問ももっともだが、答えている時間が惜しい。
長年の付き合いから、こういった際の私との付き合い方も理解してくれている。
妹紅は自分の疑問を飲み込み、こくりと頷くと、
「それならこっちに走っていったわよ――追いかけるの?」
「ああ!」
「判った――私も付いていくわ」
そう言った時には既に、妹紅も私も人間の限界に近い速さで地面を蹴っている。
こうも雪が降り続ける中では、下手に空を飛ぶよりも陸路を行ったほうが早いからだ。
まだまだ幼いものの、意外に少年の足は早い――遥か先にぽつんと、黒い粒が見える程度まで距離は開いている。
私たちは息をすることさえもどかしい勢いで、その背中を全力で追いかけ続けた――
-
[[TH2-yFaKFt9f-ZB]]
<<上白沢慧音>>
・・・時エイトグマンセー
|
|
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板