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第2回東方最萌トーナメント 30本目
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「何があったのよ」
「そうね……」
人形達がパチュリーとアリスを交互に見上げる中、アリスは静かに目を閉じて、
「色々あったわ、ほんの数日の間に」
と言った。
「ほんの短い間だったけど、神綺さまに久しぶりに会った。あと一歩で咲夜には届かなかった
けど、上海は本当に頑張った」
「…………」
「霊夢は強いわ。でも……それはどうでもいいのよ」
「え?」
その時、扉の外から声がした。
『時間です、ステージへお願いします』
「すぐ行きます」
簡潔に答えてアリスは目を開き、椅子から立ち上がる。
そしてパチュリーの方を向くと静かに、しかしきっぱりと言った。
「私はアリス・マーガトロイド。魔界の神・神綺の娘にして、ここにいる人形達の母」
「!」
「私はただ、母と娘に対して胸を張れる生き方をしたいだけ。成し得る事を全て成せば、
結果は後から付いてくるわ」
その青い瞳には、迷いも淀みもない。
そして、自信とも自負とも自尊とも微妙に違う何かに満ちていた。
威圧感は無く、風格も迫力も無い。だが、何をやっても揺るぎそうにない何か。
「…………なるほど、よく分かったわ」
「それじゃみんな、行ってくるからね」
「イッテラッシャーイ」「ガンバレー」
アリスがいつもの通り固く封印された魔法書を手にして、部屋を出て行く。
人形達もわらわらと扉を出て、ある者はそのままアリスについて行き、ある者は観客席に
走り、控え室の中にはパチュリーだけが残った。
「……絆、か」
ぼそっとつぶやく。
「道理で変わるわけだわ」
その口調は、どこかうらやましそうにも思えた。
アリス・マーガトロイド、入場。
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