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第2回東方最萌トーナメント 28本目

1 七色名無し </b><font color=#FF0000>(TOHONptI)</font><b> :2005/02/11(金) 23:08:24 ID:RbFn1M.c
◇インフォメーション(ルール詳細、トーナメント表、アップローダ等)
http://f39.aaa.livedoor.jp/~nullpopo/toho2/

◇コード発行所(投票は【コード必須】です。詳しくは>>3をご覧ください)
http://giants.s34.xrea.com/code06/code.cgi

○お絵描き板  http://az.ralt.jp/thbbs2/
○アップローダ http://tohomoe.sakuraweb.com/2nd/upload/upload.html
○お絵描き板  http://th-alt.mine.nu/ (エログロ禁止)
○アップローダ http://www110.sakura.ne.jp/~saimoe/upload/ (年齢制限あり)

基本ルール
・投票受付時間は0:00:00〜23:00:59。
・有効票は>>950まで。それ以降の投票は次スレにて。
・1人1票。2重投票すると、ツェペシュの餌食。
・[[コード]](半角大カッコ2つずつ)+<<キャラクター名>>(半角不等号2つずつ)の形式で有効票。
 ただし、1レス内に規定より多い票があると無効に。

・中間票発表、結果速報は禁止。
・○○が劣勢なので…のような票数を題材にした支援、投票は荒れの元なので控えましょう。
・CATVやLAN等IDが重複する可能性がある場合は同一レス内で宣言を。後付け宣言は無効です。
・不意の二重書き込みはなるべく運営スレッドに報告を。

他スレッドへのリンク、追加ルールは>>2

181 明日の花見のお弁当を(1/2) :2005/02/12(土) 19:58:26 ID:xZxBZu6o
 - 明日の花見のお弁当を -


「お花見がしたい!」
 発端はメルラン=プリズムリバーの一言だった。
 その訴えを聞いた時、最初彼女の姉、ルナサ=プリズムリバーはその意味が全く分からなかったし、
もう一人の妹、リリカもやはり姉の意図を分かりかねていたようで、目をぱちくりとさせていた。
 何故なら彼女たちは、桜ほころぶ今の季節ともなれば、毎日のように何処かへ招かれては夜通し行われる
宴会に参加しているのだから。
 ところが、メルランが言うには。
「私たちはいつも楽隊として呼ばれてるんじゃない。だからお花を見たり、お酒を飲んだりするだけじゃなくて
会がお開きになるまできちんと演奏もしてなくちゃいけないでしょ?
 そうじゃなくて、たまにはちゃんとしたお花見がしたいの〜」
 なるほど一理ある。一理あるんだがと姉が考え込むと、頭の回転の速い末妹がすかさず同調した。
「いいんじゃない? たまには仕事抜きにしてお花見楽しもうよ」
 メルランが自分の意見に賛成してくれた妹を「リリカ大好きー!」ときゅーっと抱いて、それから二人して
ルナサの腕にぶら下がって「おはなみーおはなみー」コールを繰り広げられては、ルナサも納得するより
他にはなかった。


「行ってらっしゃ〜い」
 屋敷を出て行くルナサの背中を、ぴったり揃った二色のソプラノが見送る。
 リリカの発案で、ルナサはお花見会場である白玉楼の場所取りに行くことになったのだ。
 場所取りの必要性についてルナサは最後まで疑念を持っていたが、「それも花見の趣なのよ」と強弁する
リリカに押し切られる形で、わざわざ前日から白玉楼へ向かうこととなったわけである。


「それにしてもさ」
 ルナサの姿が空の果てに見えなくなると、リリカはくるっと、姉のメルランを振り返る。
「どうしていきなり、お花見しようなんて考えたの?」
 同意はしたが、リリカにとってもやはりメルランの発案には疑問だった。特にこの姉は、演奏の合間にも
客席を転げ回って、ともすればステージ上にいるよりもやかましく宴会を騒がせているではないか。自分や
ルナサよりも絶対にお花見を楽しんでいるのだとばかり思っていたのだが。
「えー、別に〜?」
 メルランは脳天気な笑顔で答える。なるほど、何も考えてなかったらしい。
 思慮深い姉と策略家の妹と合わせ込んで丁度ゼロになるかのように、この次女はあきれるくらい何も考え
ない。リリカははあ、とため息をひとつ。まあこの姉が考え無しに行動に及ぶことなど、割といつものことだ。
 ……まあ、ムラッ気たっぷりのメル姉が沈着冷静になったりしたら、私やルナ姉じゃかなわなくなっちゃうし。


「じゃ、さっき相談した通り、私はお酒の調達してくるから、メル姉はお花見弁当の準備、よろしくね」
「任せて。腕によりをかけて作るわ」
「うん、期待してる」
「いっちご味〜のすっぱげっちぃ〜♪」
「ソレハヤメテ」
 メルランの鼻歌に一抹の不安を覚えながら、リリカも屋敷を出ていく。

182 明日の花見のお弁当を(2/2) :2005/02/12(土) 19:58:57 ID:xZxBZu6o
「あんま〜えあうあ〜かはっかはっ♪」
 一人残ったメルランは軽い足取りで厨房に向かうと、食材をどんどんとテーブルの上に並べていく。
 とはいえ、今すぐ作り始めるわけではない。何を作るか考える為に、とりあえずあるものを全部出すのである。
 ちなみに彼女はいつもこうして準備に時間をかけ、使いたいと思ったものは後のことなど考えずに使って
しまうので普段は料理当番からは外されている。メルランに言わせれば「こんなに美味しそうなのに
今食べてあげないなんて可哀想」ということなのだが、姉と妹にはいつも呆れられている。
 だが、今日のような晴れの舞台ならば、その性癖はまさにうってつけ。プリズムリバー家の宴会料理は
常にメルランに一任されているのである。
「おっさかっなさん♪ おっにくさん♪ おやさいさんにくだものさん♪」
 たちまちの内に、プリズムリバー邸に現在備蓄された食材が萃められ、山と積まれていく。
 粗方の保存庫を調べ尽くすと、メルランは居間から椅子を一脚持ってくる。この食材たちにどんな魔法を
かけるかを、彼らを眺めながらゆっくりと考えるのだ。
「ええと、後は……」
 厨房の隅にひっかけられたエプロンを取りに行く。普段ほとんど使われないメルランの白いエプロンは、
黒いエプロンと赤いエプロンの奥。
「今日もよろしく、エプロンさん♪」
 陽気に歌いながら、メルランはそれをひょいと手に取って。
「あ――――」
 メルランのエプロンのさらに奥にかけられていた、緑色のエプロン。
 そこかしこに、綺麗に洗濯をしても落ちきらない汚れが付いた、緑色のエプロン。
 そのエプロンの持ち主との間の記憶が、メルランの脳裏に甦る。


『姉さん、手伝ってくれるの?』
『あははは。姉さんじょうずじょうず!』
『味見? ……うん、おいしいよ』
『え……使っちゃったの? 今日のシチューに入れるつもりだったんだけど……』
『すっごい豪華! いったいどうしたの…………え、私?』
『今日は何を作ろうかしら。姉さんは何を作りたい?』
『姉さんは本当に、いつも楽しそうに料理をするわねぇ』
『ふふふ。時々しか厨房に立たないのに、どうしてそんなに上手なのかしら』
『おいしいわ……ありがとう、姉さん』


 メルランは自分の白いエプロンを静かに身にまとうと、緑色のエプロンを手にとって、ぎゅっと抱き締める。
 自分の作った料理で笑い、怒り、泣き、そして喜んでくれた、今はもういない肉親を思い浮かべる。
「そうね……一緒に考えよう、レイラ」
 遠い過去、ずっとそうしていたように。
 二人がとても大切に思う姉妹に、心から喜んでもらう為に。


「ただいまー」
 プリズムリバー邸の玄関を開いて、両手に酒瓶を抱えたリリカが入ってくる。
 返事はない。しんとしている。普段は常に何がしかの音が響いているこの屋敷には珍しいことだ。
 けどまあ、リリカはあまり気にしない。今はそもそもルナサがいないし。
 そして普段から騒々しいもう一人の姉の姿を探して、厨房を覗いてみれば。

「おっさかっなさん……♪
 おっにくさん……♪
 おやさいさんにくだものさん……♪」

 子守歌のように密やかな歌を口ずさんでいるメルラン。
 愛おしそうに緑色のエプロンを抱き締めて。
 だからリリカも、酒瓶を持ったまま無言で厨房を離れる。


 まあ、いつものことなのだ。




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