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第2回東方最萌トーナメント 27本目
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姉さんのバイオリンは、時々とても悲しげな色を帯びる。
物静かな姉さんにはとても似合っていたし、レイラはそんな姉さんのバイオ
リンが大好きだった。
リリカのキーボードは、時々とても攻撃的な色を帯びる。
やんちゃで知恵者のリリカらしい音色だし、レイラはそんなリリカといつも
じゃれ合っていたから。
だから、私は大騒ぎしよう。
楽器はトランペット。
悲しさも、嬉しさも、総てをその金色の音色に込めて。
マウスピースに唇を当てるたびに、私は思い出す。
ちょっぴり硬いバルブを繰るたびに、私は想い出す。
うふふ…
チューニングもCじゃなくてBフラット。
ちょっとずれてるなんて、とっても私らしいじゃない。
姉さんのしっとりしたプレリュードと、リリカのパーカッシブな修飾音が、
心地よく絡み合う。
さあ、私の出番だ。
とびきりの笑顔に、涙を隠して。
その音色は金色の輝き。
その旋律は華麗なる舞踏。
煌びやかに踊り、色艶やかに唄い、そして総てを塗りつぶす壮美なる晴嵐。
ただひたすらに、少女は奏でる。
ただひたすらに、少女は微笑む。
それが二人の約束だから。
【了】
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