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第2回東方最萌トーナメント 六本目
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(今日も両方にSSっぽいもの書いてきたです・・・がー、
魔理沙のは例によって今日の結果が絡んでくる内容のため、
とりあえず先にミスティアのから投下ー。
魔理沙のは今日の結果がある程度鮮明になってから投げますねー。)
「うぅぅ……どうしようかしら」
通路のベンチに腰を下ろすミスティア。その表情は冴えない。
「初めての大会で、よりにもよって相手があの魔法使いだなんてぇ……。
勝てるわけないじゃないのよー……はぁ……」
脳裏に浮かぶはあの秋の夜。あの夜のことは、自分から勝負を吹っかけたこと、
相手が2人がかりだったことを考慮してもなお、ミスティアにとって悪夢であった。
嫌なことを思い出し一層表情は沈む。と、
「ちょっと、そこのあんた!」
いきなり声をかけられて、驚きつつも顔を上げた。
そこにいたのは水色の髪の氷精。
「……あんたは確か、大会参加者の」
「チルノよ。あんたの次の試合に出るわ」
「そう。で、何か用なの?悪いけど今ちょっと試合前で気が立ってるんだけど」
「それよ!」
「は?」
「試合前だってのにあんた、全っ然気合入ってないみたいじゃない!
そんな元気のない表情されると、こっちにまでうつっちゃうのよ!何とかしなさい!」
「そ、そんなこと言われたって仕方ないでしょ!?
あの白黒になんて、勝てるわけ……!」
「何言ってんの!?勝てるとか勝てないとか、そんなことはどうでもいいの!
やる前から諦めてどうすんのよ!?」
「な……あんたに何が分かるってのよ!?」
「分かるわよ!……私だって……相手はあの吸血鬼だもん」
はっとするミスティア。チルノもまた、実力的には段違いの相手と戦おうとしているのだ。
「そりゃ怖いのは分かるわよ……普通に考えればかないっこない相手だもん。
でもね、私はおとなしく負けてやるつもりなんて、全っ然ないんだから!
のこのこ出てってあっさり負けてはいおしまい、なんてつまんないでしょ!?」
「……チルノ……」
「いい!?別に負けたって殺されるわけじゃないんだから!
当たって砕けて一泡でも吹かせられれば儲けもの、ってくらいで行ってきなさい!」
「当たって砕けて一泡でも……か。
……ふふ、そうよね、そのくらいの気持ちなら気も楽だわ」
ミスティアはすっくと立ち上がり、眼前のチルノの頭をわしゃわしゃ、っと撫でた。
「ありがと、チルノ。あんたには今度、とびっきりの歌を聴かせてあげるから」
「……わ、わかったんならいいのよぉ!ほ、ほら、さっさと行ってきなさいよぉ!」
顔を真っ赤にしながら照れ隠しに怒鳴るチルノ。
そんなチルノの様子に、ミスティアはくすっと笑って。
そして、ふわりと身を翻すと、ステージへの通路を歩き始めた。
「……見てなさい白黒。今日はあんたに、最高のショーを見せてあげるわ」
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