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SSスレッド

1板</b><font color=#FF0000>(ItaYaZ4k)</font><b>:2002/07/11(木) 00:39
支援目的以外のSSを発表する場です

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 ・エロSSについては各自の判断でお願いします

このスレッドで発表されたSSについての感想も、ここに書いて頂いて結構です

231(編集人):2002/11/01(金) 14:13
『さっちん支援SS⑥』弓塚さつき支援
2002年8月5日(月)1時35分。
ROUND6.141レス目「七視さん」様によって投下。
 翡翠    (月姫)
 弓塚さつき (月姫)

232(編集人):2002/11/01(金) 14:15
さっちん支援SS⑥

数分後、私は全力で走って家まで帰った。
今まで、こんなに速く走れたことはなかったと思う。
後ろも見ずに駆け戻り、騒々しい音をたてて扉を閉めた。
我が家に帰り着いてほっとしたのか、気が抜けたのか、そのまま玄関でずるずると座り込んでしまった。

気がついた時には、もう夜が明けていた。いつの間にか、自分の部屋のベッドの中にいた。
いつもと同じように朝がきて、同じように日常が始まった。昨日と同じように太陽が昇り、昨日と同じように3軒隣で飼われている犬の源次郎が吠える。
昨夜の事は夢だった。
そう誰かに言われれば、そう信じてしまっただろう。それほどまでに、昨夜の事は現実離れしていた。
(そうよ、やっぱり夢だったんだ。だいたい都合がよすぎるよね。あんなに絶妙なタイミングで遠野くんが助けに来てくれるなんて)
そう思って、いつもと同じ時間に部屋から出た。
そこで気がついた。
「あれ、私、着替えなかったんだっけ」
しわになってしまった制服は、なぜかかなり汚れていた。

いつも通り朝食を食べている時に、何気なくテレビに目を向けた。
いつものニュース番組だった。少々はじけ過ぎの新人キャスターから、落ち着いた感じの女性にカメラが移された。
『今朝、早くに発見された死体は、損傷が激しく、男女の区別さえつかない状態だそうです。第一発見者の話によりますと……』

くらり、ときた。

落ち着いた感じの女性キャスターは、淡々とニュースを読み上げている。
次の瞬間、猛烈な吐き気を覚えて、トイレに駆け込み、今しがた食べたものをすべて吐き出した。
―――その日、私は学校を休んだ。

遠野くんの家に行こう、と思い立ったのはお昼を回ってしばらくしてからだった。
あのあと、遠野くんがどうなったのか、気になって仕方がなかった。
「よく考えたら、学校に行けば分かった事なんだよね」
まだ日が高い中、自分の間抜けさに呆れはてる。
ふと、足が止まった。
いつも通る、分かれ道だった。
―――右に行けば、学校へ。
―――左に行けば、遠野くんのお屋敷へ。
―――引き返せば、私の家へ。
数日前の事が脳裏をよぎる。
『私がピンチの時は、助けてね』
彼は、優しく笑って、OKしてくれた。
そんな夕焼けの中の出来事が、なんだかすごく嬉しかった。
同時に、とても不安になった。
「遠野くん―――!」
焦る気持ちを抑えられず、私は遠野のお屋敷へ続く坂道を走って登って行った。


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