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スタンド小説スレッド2ページ

1新手のスタンド使い:2004/01/20(火) 21:36
●このスレッドは『 2CHのキャラにスタンドを発現させるスレ 』の為の小説スレッドです。●

このスレでは本スレの本編に絡む物、本スレ内の独立した外伝・番外編に絡む物、
本スレには絡まないオリジナルのストーリーを問わずに
自由に小説を投稿する事が出来ます。

◆このスレでのお約束。

 ○本編及び外伝・番外編に絡ませるのは可。
   但し、本編の流れを変えてしまわない様に気を付けるのが望ましい。
   番外編に絡ませる場合は出来る限り作者に許可を取る事。
   特別な場合を除き、勝手に続き及び関連を作るのはトラブルの元になりかねない。

 ○AAを挿絵代わりに使うのは可(コピペ・オリジナルは問わない)。
   但し、AAと小説の割合が『 5 : 5 (目安として)』を超えてしまう
   場合は『 練習帳スレ 』に投稿するのが望ましい。

 ○原則的に『 2CHキャラクターにスタンドを発動させる 』事。
   オリジナルキャラクターの作成は自由だが、それのみで話を作るのは
   望ましくない。

 ○登場させるスタンドは本編の物・オリジナルの物一切を問わない。
   例えばギコなら本編では『 アンチ・クライスト・スーパースター 』を使用するが、
   小説中のギコにこのスタンドを発動させるのも、ギコにオリジナルのスタンドを
   発動させるのも自由。

 ★AA描きがこのスレの小説をAA化する際には、『 小説の作者に許可を取る事 』。
   そして、『 許可を取った後もなるべく二者間で話し合いをする 』のが望ましい。
   その際の話し合いは『 雑談所スレ 』で行う事。

3143−2 </b><font color=#FF0000>(gjGSJ.oA)</font><b>:2004/02/19(木) 22:08
「スロウテンポ・ウォー」

新章への前奏曲――Agnus Dei

日本町はのどかな町だ。昔ながらの商店街や、ちょっとした歓楽街…
そして学生の街でもある。町中の空気は穏やかで、優しい。
そんな中、駅前には一つだけ…そんな空気とは別の建築物がある。
“新東京ミレニアムプリンスホテル”…大層な名前の、巨大なホテルだった。

…表向きは。

「…どうだね、“聖母”…我ら、“ZERO”の新しい城は。」
「……悪くは無いわ。ただ、ホテルを丸々買い取る必要はなかったんじゃないかしら。
貴方の行動は、常軌を少しだけ逸しているわ…そこが、貴方の魅力なのだけどね、少佐」
「…感謝の極み。その言葉、ありがたく受け取ろう」
軍服姿の男と、片耳のない女性…最上階のスペシャルスイートルームで
少し遅い朝食を取りながら、二人は談笑する。

このホテルは、既にZEROによって買い取られ…その本拠地と化していた。
宿泊客はもちろん、従業員すらもZEROのメンバーで構成された、完全な支配地。
彼らにとって、ここはたった一つの城であり領土だった。
「…コロッソは?」
ふと周りを見渡した女性…ZEROの最高司令者・シィクは、少佐へと尋ねる。
「“オフィサー”なら“幹部候補生”を探す、と言っていたよ。あの矢を持って」
「…彼は働き者ね。タカラは?」
「“バーサーカー”は自警団のDに破壊されたクラブの立て直しに追われているよ」
「あら?…意外とみんな暇をしているのね」
「…今、残っているのは“ウォーリアー”“サウスマスター”“エンジェル”“リトルナイト”の4人だな」
幹部たちをわざわざ役職名で呼ぶのは、少佐くらいだった。大真面目に話す少佐に、シィクは少しだけ笑う。
「それと“コマンダー”である貴方…面倒ね、洗礼の名で呼ぶと」
「いいのだよ、聖母(マリア)シィク…我々は、貴女方の手駒だ…“マリア”と“クリスト”の」
羨望と恍惚の表情で、少佐は呟く。本当に、聖母を見つめているように。
「……ふふ、少佐は私を好きでいてくれてるのね」
静かに笑うシィクの姿は、まさに聖母そのもの…年齢が上である少佐に対しても、母親のような愛情と
女神のような慈愛を与えている…
「勿論。今はまだ前線には出れないが…“シューター”“サテライト”の二人も、早く働きたがってる」

3153−2 </b><font color=#FF0000>(gjGSJ.oA)</font><b>:2004/02/19(木) 22:08
「全ては貴女の為だよ、“マリア・シィク”…キリスト教は嫌いだが、貴女は別だ」
「嬉しいわ…貴方たち“新たなる12使徒”と私たち姉弟で…新たなる世界を“0”から作り出す為に」
シィクは静かに笑っている。

「…まずは12使徒ね。残りは3人……」


「はぁ……」
公園のベンチで一人、たたずむ青年。
顔を包帯で被い、大怪我をした人か…あるいは、ミイラ男に見える青年。
「……もう、いいよ。きっと僕はこのまま、誰にも愛されずに死んでいくんだ」
絶望的過ぎる言葉が、口から吐き出される。
彼の名は合成モナー。様々なAAの特徴を寄せ集めたその顔は、酷く醜かったのだ。
その為に、外出する時に大仰な包帯男になる。自分の顔を、他人に見せない為に。
…それでも、彼の素顔を知った人は一様にして慄き、嫌悪する。
彼は、その嫌悪に耐えられなくなっていた。そして、今日。

彼は自殺を図るために、この公園の大きな杉の木に首を吊るす為に、ここに居た。

「…お前は愛されたいか?」
「え?」
突然の言葉に、合成モナーは振り返る。
「…おっと、先に名乗っておこうか。俺の名はコロッソ…」
「あ、合成モナーといいます…(あれ?僕は何でこんな見知らぬ人に名前を…?)」
コロッソの容貌はまさに“マフィア”だったが、合成モナーは恐怖を覚える事はなかった。
それどころか、兄のような暖かさすら感じていた。
「…そのロープ、首でも吊るつもりだったか?」
「え?…いや、これは……その…」
慌てて、ロープを背中に隠す。コロッソは小さく笑い、こう言った。

「なぁ…合成モナーよ。お前が自殺しても、世界は変わらない。わかるな?」
「…………そうですね。僕は、ただ醜くて嫌われ者ですからね…」
俯いたまま、合成モナーが呟く。
「僕が死んでも、ゴキブリが一匹死んだのと同じ扱いでしょうね。」
包帯を取り、その醜い“混ぜ物”の顔をコロッソに向ける。
「……だったら、お前にチャンスをやろう。二者択一で手に入るチャンスを」

3163−2 </b><font color=#FF0000>(gjGSJ.oA)</font><b>:2004/02/19(木) 22:09
「チャンス?(この人…僕の顔に驚かない?)」
「…ああ、失敗すれば死ぬが…ただ自殺するよりは、有意義だと思うがな?」
コロッソはアタッシュケースから“矢”を取り出し…合成モナーに突きつけた。
「我々の名はZERO…世界を創り直すために、生きる者達。」
「……ZERO……(ストリートギャングじゃなかったのか…?世界を創り直す…?)」
「お前が望むのなら、この矢でお前を貫こう。死ぬかもしれないが、生き残ればお前は生まれ変わる。」

「生まれ……変わる……?」
合成モナーが、コロッソの最後の言葉を復唱する。
「ああ、生まれ変わりだ。お前の心と精神の力を具現化させる力を得て、生まれ変わる。」
「………(どういう意味だろう……でも、僕は……)」
少しの間沈黙が流れた。本当に、少しの間だけだった。

「僕は……生まれ変わりたい。コロッソさん……僕を貫いてください、その矢で!」
はっきりと言った。合成モナーの目に、迷いは無かった。
「……その“意志”、その“覚悟”…確かに受け取った!」

――――ザクッ……

矢が心臓を貫いた。合成モナーは力なくベンチに倒れこむ。
コロッソは彼を担ぎ、本拠地であるホテルへと戻る。
彼が死んだならば、手厚く埋葬し…生き残ったのならば、彼を12使徒に推薦するつもりだったのだ。
合成モナーの悲しみや苦しみが、コロッソにも伝わるほど強く、大きかった。
それを、スタンドの力として発動したら…そう考えたのだ。
コロッソは、合成モナーを抱え、車に乗り込んだ。
向かう先は、ZEROの城。

3173−2 </b><font color=#FF0000>(gjGSJ.oA)</font><b>:2004/02/19(木) 22:09
お父さん…… お母さん…… 苦しいよ……
みんな、なんで… 僕を、そんな目で見るの……
お父さん…… お母さん…… 戻ってきてよ……
二人が死なないで居てくれたら……
僕はもう少しだけ、強くなれたと思うんだ……
今も生きていてくれたら……
昔の声で、笑える気がするんだ……

「……っ!!」
激しい胸の痛みに、合成モナーは目を覚ました。
いつもの薄暗い部屋ではなく、テレビでしか見た事がないような豪華な部屋だった。
「お目覚めかしら?」
女性の声、となりのベッドに腰掛け、静かに微笑む女性。
肩耳がなかったが、それでも充分美しい顔だった。
「……ここは?」
「…ZEROの城。貴方は、矢に選ばれたのね…」
女性が指差した先には、心臓。貫かれた筈の傷は、すっかりふさがっていた。
「……あの、貴女は……?」
まだ意識が朦朧としている合成モナーは、おずおずと尋ねる。
片耳の女性は、微笑をたたえたまま、答えた。
「私はZEROの女王…シィク・ワン…皆は、マリアと呼ぶわ…」
「あ、貴女が……ZEROの」
「……そうよ、可愛いスタンドを持った、合成モナーさん?」
ハッとした表情で自分の後ろを見た。彼女が名前を知っていた訳以上に、彼はその言葉に驚いた。
“可愛いスタンドを持った…”
「これ……は……?」
大きな緑色の猫…それも、物語に出てくるようなチェシャ猫がそこに居た。
「…貴方のスタンドよ。そうね、“ライム・ライト”なんて名前はいかがかしら」
「…ライム・ライト…僕の力。…僕は……」
合成モナーが何かを言おうとしたその前にシィクが先に口を開いた。
「合成モナーさん、貴方は私達と共に歩んでくれる事を選んだわ」
「……はい。」
「貴方は、最後の12使徒…洗礼の名は“メモリーズ”」
「僕は、貴方の力になります。新しい世界を創りたい…その為に、僕は生まれ変わった」
合成モナーの目には、殉教者の目になっていた。文字通り、生まれ変わったのだ。

3183−2 </b><font color=#FF0000>(gjGSJ.oA)</font><b>:2004/02/19(木) 22:14
「…あはは……コロッソくん、君も見る目あるなぁ。」
「……お前にはかなわないさ、タカラ。あと3人の12使徒の内、2人も見つけてきたそうだな」
ホテルのロビー、薄暗いバーカウンターにタカラとコロッソが居た。
話題は今日一日で全て集まった12使徒についてだった。
「僕が連れてきたのは、普通の女の子ですよ。名前は“かおりん”で洗礼名は“フェスタ”」
「祭りか。俺たちの革命は新たな世界の誕生祭になる…いい名を貰ったな」
「もう一人は壊されたクラブの生き残り、フサギコ。洗礼名は“ファントム”っていうんですよ…あは」
タカラが嬉しそうに語るのを、コロッソは静かに頷きながら聞く。
「もう少しだ……もう少しで、全てが終わり、全てが始まる」
「あはは……偉大なる聖母の為に……あはは」


悲しき聖母と嘆きの御子の理想の為に。
様々な痛みを抱いた12人の使徒。
見捨てられた神の子羊達は自ら神になるために、動き出した。
全てをZEROにする為に、ZEROから全てを作り出す為に。
全ては流れ始めた……

<To Be Continued>


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