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おちゃめくらぶ掲示板

363御茶目菜子:2010/09/08(水) 14:10:19
スマートフォンとポケットサイズPCは棲み分け可能なのか?
9月5日には新型iPod touchはポケットサイズのWindows PCと棲み分けができるということを
前提に書いていったにょ。
ポケットサイズPCはWindows搭載であるが故にAndroid OSやiOSでは出来ないことも可能に
なるからそれ自体に間違いはないにょ。
ただ、AndroidやiOSがWindowsを駆逐するというわけではなく現実的な利用面において
「棲み分け」というほど明確な活用方法の違いを果たして見いだすことができるのか?

ポケットサイズPCでいえば、現時点で最も完成度が高いものはViliv N5だと私は感じて
いるにょ。
N5が先行していたPMやBXと比べて大きなアドバンテージとなったのは5月28日に書いた
ようにメモリを1GB搭載していることやSSDが交換可能なことにょ。
「スマートフォン時代」が訪れようとしている中、このN5が本当に実用的になるのか
モバイルに詳しい戸田氏のレビューを見てみることにするにょ。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20100903/1032829/

最初に書いておかなくてはならないのはリンク先レビューではN5は「ミニノート」と
記されているけどここでは「ポケットサイズPC」としていることにょ。
ミニノートに明確な定義はないけどLibrettoが発祥となった小型のノートPC全般を示す
ことが多いため私はポケットに入るくらい小型のPCに関しては「ポケットサイズPC」と
呼んでいるにょ。
呼び方に差異はあるものの戸田氏が言うミニノートと感覚的な違いがあるわけではないと
思われるにょ。(すでに小型のネットブックより「ミニ」であるというニュアンスで
用いていると思われるため)

まずは本体のサイズに関してにょ。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20100903/1032829/?P=2
388gというN5は非常に軽量で昔のPDA並といえるにょ。
実際パワーザウルスは本体だけで320gあったからね。
http://www.watch.impress.co.jp/pc/docs/article/970623/sharp.htm
私はカメラユニットを付けて持ち歩いていたけどこの時のサイズや重量はN5の方が小型、
軽量ではないかと思ってしまうくらいにょ。

いくらN5がPCとしては小型、軽量の部類とはいえポケットに入れて持ち歩くには無理がある
と思われるにょ。
ポケットに入るか否かということであれば昨年12月7日に書いたように私は自らの実験に
よって「奥行き+厚さ」が14cm以下であればほとんどのポケットに収まるためこれを
ポケットサイズPCの定義として採用したにょ。(手持ちのVAIO UXは合計13.9cmとなって
おり実際にポケットに突っ込んだらギリギリ入るサイズとなっている)
富士通はLOOX Uを発売するにあたって事前調査から「13cmがポケットサイズ」基準になった
ため私の「ポケットサイズPCにおける定義の14cm」はあくまで私の環境においてという
だけであってこれが必ずしも絶対的なものとはいえないということにょ。
そもそも「ギリギリ入る」というのと「余裕を持って入る」(普通に出し入れ可能)という
のとでもサイズの基準が異なってくるわけだしね。

次は液晶に関してにょ。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20100903/1032829/?P=3
ポケットサイズPCの多くは5インチ弱のWSVGA液晶が採用されているにょ。(N5、PM、BXは
4.8インチ、VAIO UXは4.5インチ)
解像度の面では多くのスマートフォンに採用されているWSVGAより一回り大きく、画面
サイズも一回り大きいにょ。
「文字が小さすぎて見にくいから使えない」と思うかも知れないけど4.8インチ、WSVGAの
N5は247ppiとなるためドコモのXperia(4インチ、FWVGA)の245ppiと大して変わらない
ためそれほど問題ないにょ。
iPhone 4に至っては(3.5インチ、960×640)326ppiとなっているためかなり厳しいと
思われるにょ。

また単純に「文字の大きさ」といってもシステムフォントの大きさが異なるために両者
(スマートフォンとポケットサイズPC)では単純比較はできないにょ。
確かにメニューなどに使われているシステムフォントの大きさはポケットサイズPCの
方がかなり小さいだろうけどね。
システムフォントの大きさ(表示dpi設定)はWindowsの場合はサイズ調整ができるため
それを変更すれば問題はないにょ。
文字の小ささが懸念材料となっているポケットサイズPCでは標準の96dpiではなく120dpiに
設定済みで出荷した方が良いと思うにょ。
VIAO UXではワンタッチ拡大ボタンがあるけどこれと同じようなボタンは他のポケット
サイズPCにもあっても良さそうにょ。
いくらdpi設定を変えてもすべてのアプリでその設定が反映されるわけではないからね。

またタッチパネルにおいても両者には静電容量方式と感圧式という違いがあるにょ。
スマートフォンは基本的に指で操作するものであるため静電容量方式が用いていることが
多いけどポケットサイズPCはほぼすべてが感圧式となっているにょ。
ポケットサイズPCでも静電容量方式を使えば指で軽く撫でただけでも反応可能になるけど
それを行わないのはポケットサイズPCの液晶パネルを指だけでポインティングするという
ことは事実上困難だからにょ。
Windowsはキーボードとマウスがあることを前提に作られているにょ。
つまり、マウスのような正確なポインティング操作ができなければWindowsは使うことが
できないということにょ。
スタイラスを使っても「容易ではない」と感じる人がいるのにそれを指で行うなんて
とても出来ることではないにょ。

キーボードに関してはN5はサイズの割りには優秀とこのことにょ。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20100903/1032829/?P=4
PMはキーがふにゃふにゃであり私はに少し店頭で使っただけなのに良いものには思えな
かったのでN5も早く一般店頭で売られるようになることに期待しているにょ。
とはいえ、ブラインドタッチは相当の熟練を要するため基本的には両手で持って親指
タイプという形になるにょ。
これだとサイズ的にも丁度いい感じだしね。
ただし、親指タイプであれば速度面でキーボード付きのスマートフォンと比べてあまり
アドバンテージがないにょ。
私はリナザウやポケコンはテーブルの上において3本指入力を行えば毎分300文字程度の
打鍵速度でタイプ可能だけど親指入力ならば速度が半減してしまうからね。

最後は動作速度の面にょ。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20100903/1032829/?P=5
N5に搭載のAtom Z520(1.33GHz)はポケットサイズPCの中では遅い部類ではなくPMの
Z510(1.1GHz)やBXのZ515(1.2GHz)と比べれば十分速いにょ。(Z510にはHTTがない
ためPMと比べるとクロック差以上の性能差がある)
それでもやはりWin7を動作させるには十分とはいえないにょ。
PMやBXはやはりXP搭載というのが大きかったからね。
N5はそれらと比べてメモリ1GB搭載というのがアドバンテージになっていたもののやはり
XPよりは多くのメモリが必要になる7において1GBでは十分とはいえないにょ。

N5にもXP搭載モデルがあるためそれを買うという方法もあるにょ。
しかし、XPにはSSD16GBモデルしか用意されてないにょ。
16GBではシステムに使われている領域、リカバリ領域を除くとユーザーが自由に使える
領域は半分もないにょ。
これが32GBモデルであれば空き領域が多くなるのだけど残念ながら32GBモデルにはXPは
用意されてないにょ。

また、XPは現在はULCPC版のみがOEM向けに提供されているもののこれはWin7が発売から1年後
となる今年の10月で終了するにょ。
つまり、今後はXPモデルは現在の流通在庫以外は入手が困難になり(proのダウングレード
によって搭載可能だけど価格が跳ね上がってしまう)今後は7が中心となるにょ。
9月4日にノートPCの代わりにiPadを使用する人の理由として「PC(Windows)は起動に
時間がかかる」ということが挙げられたけどこれはサスペンドを常用することで回避
可能になるにょ。

ただし、9月5日に書いたようにサスペンド中のバッテリ消費もバカにならないにょ。
その点に関してはN5は公称150時間のサスペンド時のバッテリ保持となっているため安心
して使用できるにょ。
実際の消費電力においても週刊アスキー9/21号で計測されているけどN5のサスペンド中の
消費電力は150mWとなっているにょ。
バッテリ容量から逆算して約105時間となるけどこれはACアダプタのAC→DC変換効率は
考慮されてないので変換効率が70%と仮定すると公称値の150時間に達するにょ。
ちなみにBXが270mWで逆算約70時間、LOOX Uが340mWで逆算約38時間、VAIO Pが270mWで
逆算70時間となっておりN5のサスペンド中の消費電力の小ささがよく分かると思うにょ。


以上を踏まえて考えてみるとポケットサイズPCとスマートフォンがとても競合するようには
思えないにょ。
しかし、いくらポケットサイズPCがPCとしては小型、軽量であっても別途持ち歩くので
あればそれに似合うだけのメリットがあるかどうかが重要になってくるにょ。

「どうしてもWindowsを使う必要がある」というであれば一般的なノートPCと比べて
快適さでは大きく劣るものの使う価値は十分にあるにょ。(一般的なモバイルノートが
1kg前後なのに対して400g程度というのは別格の軽さだし、筐体サイズが小さいことで
持ち歩きも容易になる)
しかし、現時点では7を快適に動作させるためのマシンパワーがないため非力なマシンでも
快適に動作するスマートフォンと比べるといくら性能で勝っていても体感速度では負けて
しまうという可能性があるにょ。
つまり、(動作速度の面で)快適性を求めたいからスマートフォンではなくポケット
サイズPCを選択するというのは正しい選択ではないということにょ。

スマートフォンはかつてのPDAの役割も担っているけど昨今は「Windowsでないと困ること」
というものがかなり減っているにょ。
これは多くのことがWeb中心となっているのに加えてスマートフォンに搭載されている
WebブラウザはPC向けのWebブラウザと比べて大きく見劣りすることが無くなったという
こともあるにょ。
何せAndroidでもFlash10.1がサポートされているわけだしね。(昔だったらPDA用には
サブセット版であるFlash Liteがサポートされるのがせいぜいだった)

私はモバイル機器に関してはモバイルランクを設定しているけど普通のモバイルノートが
ランクCなのに対してポケットサイズPCはランクBに設定しているにょ。
これは本体サイズが小さいことでポケットに収まるということと両手に持った状態で
使えるということが差別化の要因となっているにょ。
ランクBの機器は常時ポケットに入れて持ち運ぶわけではないけどいざというときに
ポケットに入れられるというのはメリットになるからね。

これは、「バッグが不要になる」というのではなく「バッグの使用頻度が低くなる」と
いうことを意味するにょ。
普通のモバイルノートPCであれば一旦使用する用事が済んだらバッグにしまうのだけど
それからちょっと使いたいというときに再びバッグから出したりとか使っている途中で
急に両手をフリーにする必要がある(電車やバスを降りなければならないなど)という
場合に「必ずバッグにしまわなくてはならない」かつ「必ずバッグから取り出さなければ
ならない」というのはやはり使用頻度を下げる要因にもなっているにょ。
ケータイをバッグに入れて持ち運んでいる人は電車に乗ってわざわざ用もないのに
バッグからケータイを取り出すという人はあまりいないだろうけどポケットやポーチ
などに入れている人であればすぐに取り出せるためちょっとした機会にすぐに取り出す
ことができると思うにょ。

また、ポケットサイズPCは両手に持って使えるというのがモバイルノートと比べて
大きなアドバンテージになっているにょ。
満員電車の中ではさすがに無理があるけど立ったままで使えるというときは歩いていて
さっと取り出して使うことができるということにょ。
店頭に欲しい商品があった場合にそれが本当に有用なのかをネットで調べたりという
ことがその場でできるからね。(モバイルノートだと座れる必要があるし、地べたに
座ってノートPCで何かをしていたらいかにも怪しい人に思われてしまう)

ただし、それはあくまでモバイルノートに対するアドバンテージにょ。
実際にその程度のことはほとんどスマートフォンでできてしまうからね。
立った状態でWindows用アプリを使う必要がある人、立った状態でアプリ開発を行う
必要がある人などのごく一部な例外を除けば少なくとも「立った状態で行うことで
Windowsで無ければならないこと」というのはほとんどないのではないかと思われるにょ。

そういうことを考えるとスマートフォンとポケットサイズPCの棲み分けというよりも
ポケットサイズPCがどのように活用するのかということになってしまうにょ。
スマートフォンを持っていなければ確かにポケットサイズPCの活用場面は非常に多い
けれどスマートフォンを持っていれば「どうしてもWindowsで無ければならない」と
いう場合以外にポケットサイズPCが登場することはほとんど無くなるだろうからね。

確かにキーボードレスのスマートフォンと比べれば一応は打てるレベルのキーボードを
持つポケットサイズPCは文字入力の面においてメリットがあるからそういう面では
活用する場面は多いと思うにょ。
それでも、それだけの文字数を立った状態で入力するという場面は私はごく希にしか
ないにょ。
大半は立った状態で行うことといえばビューアがメインであり文字入力といえば適当な
メモ書きや検索エンジンへの文字入力が大半にょ。

私の場合はランクB(ポケットサイズPC)に相当するVAIO UXに加えてランクCに相当する
Let'snote R5もほとんど毎日持ち歩いているにょ。
このため多くの文字入力をするという機会がある場合はUXを使わずに最初からR5を
取り出して使用するにょ。
しかし、モバイルノートを毎日持ち歩いている人というのはそれほど多くはないと
思われるにょ。
「少しでもまともに打てるキーボードが欲しい」とか「どうしてもWindowsを使う必要が
ある」という人であれば確かにポケットサイズPCは有効活用できる場面があるのだけど
そうでなければほとんどの場合はスマートフォンで間に合うにょ。

実際棲み分け以前にそのようなポケットサイズPCに4〜6万円払えるという人は限られて
いるだろうし、ポケットサイズPCはスマートフォンとは異なり単体で通信ができないため
別途3G通信アダプタ(もしくはモバイルルータ)を契約して持ち歩くか、無線LANが
使える場所へと移動して使う必要があるにょ。
これは9月4日に書いたスマートフォンに対するタブレット端末の問題と同様のものにょ。
投資コストに似合うかどうか、通信をどのように確保するかが重要であって棲み分け
以前の問題となっているにょ。
したがって、ポケットサイズPCはどうしても仕事上必要な人(モバイルノートは大き
すぎて持ち歩けないけどこのサイズであれば持ち歩ける人)を除けば小型ガジェット
好きのモバイルオタクだけが購入するに止まっていると思われるにょ。
要するにこのサイズでWindowsが動作するということに魅力を感じているという人で
なければ棲み分け(使い分け)というものは最初から存在しないということにょ。




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