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古雪「インディ……ジャパン?」
1
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/11(月) 22:52:36
部員A「そう。今度もてぎでやるんだよ。古雪ちゃんも一緒にどうだい?」
古雪「いえ、どうと言われても……。それって何なんですか?」
部員A「あぁ、ごめん。インディカーシリーズっていうモータースポーツイベントだよ」
古雪「モータースポーツ……ってことは車のレースですか?」
部員A「ざっつらい!」
古雪「(このテンションキモイなぁ)」
2
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/11(月) 22:54:33
【補足】
・季節は秋
・古雪は大学生一年生。写真部所属
・夏コミで酷い目にあった経験アリ
写真部入部フラグ回収しなかったネトゲ廃人ルートはまた今度
3
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/11(月) 22:59:12
古雪「……それって結構な人数が来るんですか?」
部員A「どうだろう?でも去年はそんなに混んで無かったよ」
古雪「私、もう人混みは勘弁して貰いたいんですけど……」
部員A「あ〜……。夏コミのことか。あの四人(部長M、部員UQS)に捕まったのが運の尽きだったね……」
部員A「正直なところ、あんなに混んだりはしないと思うよ」
古雪「う〜ん……(正直、興味ないしなぁ……)」
4
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/11(月) 23:04:25
部員A「まぁすぐに答えを出す必要はないよ。パンフレットをあげるから考えてみて」
古雪「はぁ。でもどうして私を誘ったんですか?」
部員A「実は毎年一緒に行く相方にドタキャンされてね。チケットも勿体ないし誰か誘おうと思って」
部員A「でも他の連中はカオス……なんとかっていうイベントで忙しいって言われてね」
古雪「……もう写真部なのか、同人部なのかわかりませんね」
部員A「それには同意……」
古雪「とりあえずちょっと考えてみますね」
5
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/11(月) 23:13:44
〜帰宅〜
古雪「パンフレットかぁ。どれどれ……」
古雪「へぇ〜。日本人の人も出るんだなぁ。日本人最高位とか、F1からとか凄いのかなぁ」
古雪「っていうか時速300kmって想像もできないなぁ……」
古雪「うーん。凄さがよくわからないなぁ。やっぱり先輩には断りを……」
バサッ
古雪「あぁっ。パンフが落ちた。よっと……ん?女性ドライバーもいるの?」
古雪「なになに……。『美貌と実力で人気を誇るインディカーシリーズのトップスター』……?」
6
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/11(月) 23:23:39
『2008年のインディジャパンで初優勝を果たし、世界の主要なモータースポーツにおいて初の女性ウィナーとなった』
古雪「ダニカ・パトリックさん……かっけぇ!!」
古雪「っていうかすっごい綺麗!モデルさんみたい!ホントにレーサーなの!?」
古雪「あーもうパンフじゃ情報が足りない!ネットネット!」
〜うぃきる〜
古雪「ホ、ホントにモデルもやってるんだ……すごい……」
古雪「それにカッコイイ……。こんな完璧超人みたいな人がいるんだなぁ……」
古雪「インディジャパン……かぁ」
〜翌日〜
古雪「先輩。昨日の話ですけど……是非お供させてください!」ガバァ
部員A「そんなに頭を下げなくても……」
7
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/11(月) 23:25:27
部員A「それじゃあ今度の日曜日は空けておいてね。朝は早く出るからちゃんと……」
古雪「えっ」
部員A「えっ」
古雪「金曜日のフレンドシップデイから行きましょうよ」
部員A「なにそれこわい」
8
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/11(月) 23:36:50
古雪「だって一年に一回しか日本でレースしないんですよ!?唯一の米国外レースなんですよ!?」
部員A「昨日、君に一体何が起きたんだろう……」
古雪「それに金曜日から行かないとサイン会に参加できないじゃないですか!」
部員A「あぁそういうことか。でも講義は大丈夫なの?」
古雪「はい!無理なカリキュラムを組まなくて良かったと初めて思いました!」
部員A「まぁ僕も大丈夫だし、そう言うのなら金曜日から行こうか」
古雪「やったー!」
部員A「でも毎日往復はできないから泊まりになっちゃうよ?」
古雪「なにそれこわい」
9
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/11(月) 23:44:50
部員A「今の時期じゃホテルもキャンプ場も予約で一杯だろうし、駐車場で車内泊くらいしか……」
古雪「あ、そういうこともできるんですか?」
部員A「駐車場は三日間滞在可だからね。でも疲れは取れないと思うよ」
古雪「むぅ……でもサインゲットのためなら……」
部員A「そこまでして……誰のサインが欲しいの?」
古雪「ダニカさん!」
部員A「あ……そう……」
古雪「?」
10
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 00:00:21
部員A「まぁ車中泊は僕が何とかするよ。ちょっと思い当たる節もあるしね」
古雪「あ……すいません……。それにチケット、本当にいいんですか?」
部員A「あぁそれは気にしなくていいよ。言い方は悪いけど余り物だったし。それに……」
古雪「それに?」
部員A「まぁ当日になればわかってくれると思うよ」
古雪「は?はぁ」
古雪「ともあれ楽しみだなぁインディジャパン!早く当日になれ〜!」
11
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 00:06:45
〜金曜日。フレンドシップデイ当日〜
古雪「ね、眠れなかった……。ワクテカしすぎた……」
古雪「それにもてぎまで4時間もかかるなんて……。いやでもサインのためにがんばろう!」
プップー
古雪「あ、え?」
部員A「おはよう、古雪ちゃん」
古雪「ど、どうしたんですか?その大きな車」
部員A「知り合いからキャンピングカーを借りてきたんだ。これなら車中泊も余裕だからね」
古雪「すっごー……」
部員A「さぁ行くよ!いざ、もてぎへ!」
古雪「おー!」
12
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 00:13:54
〜高速走行中……〜
古雪「先輩」
部員A「なんだい?」
古雪「暇です」
部員A「一人で行きたくない意味がわかったかい?」
古雪「ハイ」
13
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 00:20:45
古雪「せっ、せせせせ先輩っ!!ツイッ、ツインリンクもてぎって看板がありますぅ!」
部員A「そうだね……ってどうかのしたの?」
古雪「なっ、なななんか!緊張してきました!」
部員A「ま、まぁもうすぐ着くよ。ほらゲート見えてき……」
古雪「もてぎゲートきたあああああああ!先輩!ゲートですよ!ゲート!」
部員A「(この些細なことでも嬉しい感覚、忘れちゃったなぁ)」
14
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 00:26:40
ソノチュウシャケンノカタハアッチデスー
ココヲマガッテクダサイー
古雪「やっと着きましたね!さっそくコースに行きましょう!」
部員A「まぁそう慌てずに。この先の階段を下りてバスに乗るんだよ」
古雪「バス?」
部員A「サーキットの敷地は大きいからね。中央エントランスまでは無料のバスで行けるんだ」
古雪「すっごーいなぁ」
15
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 00:30:20
部員A「中央エントランスが見えてきたね」
古雪「き、来ちゃった。本当に……」
部員A「感動するのはちょっと早いよ。さて降りよう」
古雪「あぁ……近づいてくる……おっきぃ……」
部員A「(だんだん放心状態になってきてるけど大丈夫かな)」
部員A「あ、そうだ。このチケットホルダーぶら下げててね。これなら無くさないから安心……って」
部員A「古雪ちゃんがいねぇ!」
16
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 16:03:01
部員A「先にチケットを渡しておくべきだった!いや……中に入られたらますます見失っちゃうか……」
部員A「いやいやいや!そんなこと考えてる場合じゃない!おーい!古雪ちゃーん!」
〜南エントランス付近〜
古雪「あれ?ここはどこ?」
係員D「ミジェットカーご希望ですか?」
古雪「えっ」
係員D「あの……違うんですか?」
古雪「ミジェットカー……?」
係員D「あのダートトラックを10周するんです。6台で走るので、ちょっとしたレーサー気分が味わえますよ」
古雪「えっと……どうしよう……」
係員D「というか30分ほどお並びになってましたよね?」
古雪「えっ」
係員D「後ろにも並んでいらっしゃるので早く決めて頂きたいんですが……」
〜古雪の後ろに並んでいる20人の痛い視線〜
古雪「ぎゃあー!やりますぅ!」
17
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 16:03:30
係員E「では次の6名の方どうぞ〜」
古雪「(勢いでやるって行っちゃったけど、実際にマシンに近づいてみると怖いなぁ……)」
古雪「(とはいえお金も払っちゃったしなぁ……)」※一般は1300円
係員E「それじゃこのジャケットを着て、グローブを付けてください。そのあとにヘルメットを」
古雪「は、はいっ」
係員E「ではマシンに乗り込んでください。乗るときは上からですので気を付けてくださいね〜」
古雪「よいしょっと……。意外と狭い……」
係員F「シートベルト締めますね〜」
古雪「きつめにお願いしますっ!」
係員F「あまり緊張しなくても大丈夫ですよ。そこまでスピードは出ませんから」
古雪「はいっ(でも怖いって!)」
18
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 16:03:42
係員E「それじゃあレースの説明をしますね。まず6台で並んだまま内側のコースを一周します」
係員E「そのまま一周して来て、コース脇に立っている係員がグリーンフラッグを振ったら開始です」
係員E「6台がバラバラだったり、係員が危険と判断したときはグリーンフラッグは振られません」
係員E「また一周して、その間に体制を整えてください」
古雪「一番後ろだし、前の人に付いていけばいいよね……」
係員E「それと注意点なんですが、このマシンは左回りのオーバルコースを走るマシンです」
係員E「ですので左回りには強いんですが、逆に右にハンドルを切ると横転の恐れがあります」
古雪「えええーっ!?」
係員E「ですので前の車を避けるときなどは、左側に避けてください。ではエンジンを始動しましょう」
係員E「それでは先頭の方からコースに入ってください」
古雪「こ、心の準備ができてないのにー!」
19
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 16:03:58
古雪「(先頭の人、最初から結構速いっ!みんなついていけないよ〜)」
古雪「(あ、係員の人がグリーンフラッグ振らない。後ろが遅れてるからだよね)」
古雪「(先頭の人にスピードを落とすように仕草してる……。これで追いつける〜)」
古雪「っていうか」
ガボボボボボボボボボボ
古雪「エンジン音で何も聞こえないいい!!」
ガボボボボボボボボボボ
20
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 16:04:19
古雪「(グリーンフラッグ!)」
ブオオオオアアアアアアアア
古雪「(わあっ!曲がるとき外側に体が持っていかれるー!)」
古雪「(横Gってやつ!?これが横G!?すごいすごい!)」
古雪「(でも私、おっそいなぁー。先頭の人から半周遅れくらいかな……)」
古雪「(あっ!前の人がスピンした!左側にっ……避けたぁ……)」
古雪「(怖かった……。って、えええ!?)」
古雪「(いきなり追いついてくるの!?並びながら曲がれるわけないじゃない!あぶなーーい!!)」
キキキッ!
古雪「(私が減速しなかったらぶつかってたじゃない……。ははは……)」
古雪「おぉぅけイ……ロックロール!!」
21
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 16:04:49
5号車(古雪を抜いた奴)「(あっぶねー。でも女の子に負けてられないしな)」
5号車「(待ってる間もオドオドしてたし、どう見たって普通の子だったからなー)」
5号車「(まぁ前とも離れちゃったし、このままゴールっすかぁ。ってアレ?)」
5号車「(いつの間にかあの子に並ばれてるー!?)」
ゴオオオオオオオ!!
5号車「(ちょっと待て待て!さっきはあんなに差がついてたんだぞ!?どんだけ速いんだよ!)」
古雪「ヒーアウィーゴォォ!!」
5号車「(やべぇ!あの子なんかやべぇ!うわあああああ!)」
古雪「ゆーーーーあすろおぉリィ!!」
5号車「(あ、アウト側からぶち抜かれた……。ってかドリフトしてたぞ!?マジかよ……)」
古雪「貧弱ゥ!貧弱ゥ!!」
古雪「(あ、チェッカーフラッグだ。ゴール♪)」
22
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 16:05:11
古雪「(さ、さっきは何か別人格になってた気がする……)」
古雪「(5号車の人もチラチラ見てるし、早くここから離れよう……)」
謎の男性「さっきは格好良かったよ。なかなかやるねー」
古雪「へっ?」
謎の男性「あれだけ離れたところから追い抜いたんだから大したもんだよ。どうして最初は遅かったのかわからないけどね」
古雪「最初は怖かったから……。でも……抜かれたときに危なかったから頭に来ちゃったんですよ」
古雪「そしたら前に車が走ってるのが気に喰わなくなって」テヘッ ※実車で無茶をするのはやめましょう
謎の男性「レーサー魂だね!僕も見習わなきゃなぁ。それじゃあね」
古雪「(なんか背が低い人だったなー)」
古雪「じゃなくって!ここはどこなの!?せんぱ〜い……」
23
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 16:05:26
部員A「いたっ!古雪ちゃーん!」
古雪「せんぱ〜い……良かったぁ……」
部員A「なにしてたのさ。本当に心配したんだよ?」
古雪「えっと……あれを……」
部員A「あぁミジェットカーで遊んでたのか。こんな南の外れなんだから見つかるわけないや……」
古雪「本当にごめんなさい!ご心配をおかけしました!」
部員A「まぁ見つかったし良かったよ。ちょっと携帯の電波が悪かったのもあるしね」
古雪「先輩の携帯は、山の中なのにちゃんと繋がりますね?」
部員A「だってあそこに携帯会社のアンテナ車がいるし」
古雪「おぉぅ。目の前すぎる」
24
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 16:05:42
部員A「それじゃあ中に入ろうか」
古雪「そういえばここってどの辺りなんですか?」
部員A「さっきバスを降りたのが中央エントランス、ここは東エントランスと南駐車場の間くらいだよ」
古雪「なんで私、こんなところに……」
部員A「それはこっちが聞きたいんだけどな……。とりあえず東エントランスから中に入ろうか」
古雪「ちょっと(?)脱線したけどいよいよだぁー!」
25
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 16:06:01
ドウゾー
古雪「あれ?ゲートの係員さん、チケットの半券を切ってくれませんでしたけど、いいんですか?」
部員A「うん。日曜の決勝日にゲートで切ってくれるから大丈夫だよ」
古雪「そうなんですか……って先輩?」
部員A「(・3・)アルェー?」
古雪「どうかしたんですか?」
部員A「なんで金曜日からこんなにお客さんがいるんだ……俺のインディがこんなに人気なはずがない!!」
古雪「なんか悲しい話になってますよ」
26
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 16:06:18
部員A「やっぱり琢磨効果なのかなー」
古雪「琢磨?」
部員A「あれ?知らない?日本人ドライバーなんだけど……」
古雪「あ〜パンフレットに『F1から来た』とか書いてあった人……ですか?」
部員A「そうそう。まぁまだドライバーに詳しくないのは仕方ないよね」
古雪「はっ!先輩!モデルカーが売ってます!しかもダニカさんが08年のインディジャパンで優勝したときのアンドレッティグリーンレーシング!えええええ!サイン入り!?」
部員A「すっごい知識の偏りだなぁ」
27
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 16:06:54
部員A「でもずいぶんなお値段だね」
古雪「うっ……ホントだ……」ドーン
部員A「えっと……キャンピングカー代のワリカンを無しにしてもいいよ?」
古雪「それはダメです!私は連れてきて貰ってるんですからっ!でも……うぅ……」ドーン
部員A「ま、まぁまぁ。ほらあっちにダニカのキャップも売ってるから……」
古雪「おじさん!これください!」
部員A「(動きはえぇー。こりゃ3日間で何回見失うかな……)」
28
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 16:07:19
部員A「(うーん。キャンピングカーはタダ同然で借りてきたし、ホントはお金いらないんだけどな……)」
部員A「それにどっちみちお金を貰う意味もないんだよなぁ……」
古雪「え?何か言いました?」
部員A「ん?いやこっちの話」
古雪「先輩どうですかこの帽子!似合いますか?」クルクル
部員A「あ、あぁ……」
部員A「(あれ?これってデートみたいになってる?)」
店員K「お嬢さん。このTシャツも一緒にいかがかな?」
古雪「ダニカさんのチームのっ!くださいっ!」
部員A「意外とお金持ちなんだなー」
29
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 16:07:33
古雪「暑いからトイレでこのTシャツに着替えてきます〜」
部員A「はいよー。あそこのベンチで待ってるから」
古雪「はーい」
ピルルルルル
部員A「はい。あぁどうも。えぇ。僕よりも楽しんでるみたいですよ」
部員A「そっちのお仕事はどんな感じなんですか?……え?明日も来れないんですか?」
部員A「あーなるほど……。わかりました。責任を持って」
部員A「わ、わかってますよ!それじゃあ日曜に」
30
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 16:07:45
古雪「電話終わりましたか?」
部員A「んおっ!いつの間に!?」
古雪「明日も来れない〜辺りです。例の相方さんですか?」
部員A「うん、まぁ。仕事が忙しいらしくてね。着替え終わったんだ?」
古雪「はい〜涼しくなりました〜。やっぱこういう場所ではTシャツが一番ですね〜」クルクル
部員A「おおー……似合ってるね」
部員A「(いかん。アホな考えちゃいかん。古雪ちゃんはホントに楽しんでるんだから)」
古雪「?」
部員A「な、なんでもないよ!さぁ行こう!」
古雪「先輩。右足と左足が一緒に出てますよ」
31
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 16:07:58
〜東エントランス付近〜
部員A「サイン会は午後からだし、もう11時過ぎちゃってるから早めにご飯食べちゃおうか」
古雪「結構早めに着いたはずなのに、もうそんな時間なんですか……」
部員A「まぁずいぶんと遠くまで行っちゃったりしたしね……」
部員A「こっちでもそれなりに食べ物を売ってるけど……。中央エントランスのオープンカフェの方がいいかな」
古雪「それじゃあ行きましょう〜」
〜中央エントランス付近〜
部員A「う〜ん。今年はやっぱり人が多いなぁ」
部員A「やっぱり早めにご飯食べた方が正解……ってまたいねぇ!」
古雪「300gのダブル和牛バーガー……だと……!?」
32
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 16:08:20
部員A「頼むから何も言わずにいなくならないでくれ……心臓が止まりそうになるから……」
古雪「ご、ごめんなさい。つい美味しそうだったもので……」
古雪「(心臓が止まりそうになるって……そんなに心配してくれてるの?マジで?)」
部員A「それにしても凄いの食べてるね」
古雪「美味しいですよー。大きい割にちゃんとした味ですし。先輩もちょっと食べてみます?」
部員A「……いや、僕はあそこの焼きそばでいいや」
古雪「そ、そうですかー」
部員A「一度でいいから見てみたい。古雪が完食するところ。部員Aです」
古雪「おいしかったー!」
部員A「マジパネェ」
33
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 16:08:47
部員A「さて、じゃあまずは観戦席に行ってみようか」
古雪「うわぁ〜!ひろ……あれ?」
部員A「どうかした?」
古雪「なんか意外と狭い気がします……。イメージだともっとドーーーン!!って感じかと……」
部員A「それは意外な反応だなー。まぁでも今は最上段から見下ろしてるからね」
部員A「これからコースに出るから、そうしたらイメージ変わるかもよ?」
古雪「コースって……ええええ!?降りれるんですか!?」
部員A「コースウォークの時間があるんだ。まぁ金曜の特典だけどね」
34
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 16:09:02
古雪「ひ、広いっていうか長い……」
部員A「1周は1.5マイルだから2400m。決勝は300マイルだからちょうど200周だね」
古雪「このバンクってところの角度すごいですねー。転がっちゃいそうですっ」
部員A「それでも角度は10°だから浅い方だよ。むしろ浅すぎて減速しなきゃいけないんだ」
古雪「これでも足りないんですか!?」
部員A「だから凄く難しいコースらしいよ。このもてぎスーパースピードウェイは」
古雪「そういえば先輩。私、コースを歩いてて気付いたことがあるんです」
部員A「なんだい?」
古雪「このレースって丸いところを走るんですね」
部員A「おぅけぃ。そこからか」
35
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/12(火) 22:39:21
古雪「オーバルレース?ロードレース??」
部員A「ここみたいに楕円コースを周回するのがオーバルレース。ロードレースのコースは色々な物があるね」
部員A「たとえば……そうだなぁ。F1は知ってる?」
古雪「はい。名前を聞いたことくらいは」
部員A「それじゃあ……」
〜ビックウェーブ操作〜
部員A「これはF1のモナコ市街地コースだよ。F1で最も権威のあるレースと言えるかな」
古雪「狭いっ!こんなところを走るんですか!?」
部員A「最高速は他のサーキットに比べればさすがに遅いけど、それでも280km以上だよ」
古雪「に、にひゃく……はちじゅう……」
部員A「こういうクネクネコースを走るのがロードレースだね」
36
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/13(水) 22:00:19
※この物語はフィクションです。実在の人物、団体、及びイベントは一切関係ありません
37
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/24(日) 19:35:00
〜第3ターン〜
古雪「それじゃあインディカーはオーバルでやってるんですね」
部員A「昔はそうだったんだけど、今はオーバルもロードもやるんだよ」
古雪「えっ?両方やるんですか?」
部員A「そうだよ。だからオーバルだけ速くても、ロードだけ速くてもダメなんだよね」
古雪「はぁ〜……奥が深いんですね〜……」
部員A「ちなみにオーバルコースがあるのは日本でこのもてぎだけなんだ」
古雪「そうなんだ」
部員A「正直に言えば日本にオーバルコースを使うレースが無い、って意味でもあるんだけどね」
38
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/24(日) 19:35:11
〜1周してホームストレートへ〜
部員A「おっと。そろそろパドックに移動した方がいいかな」
古雪「あれ?でもサイン会まではもう少し余裕がありますよ」
部員A「いやぁ……早めに行った方が良いと思うよ……。色々と」
古雪「はぁ……。何か凄く含みがある言い方なんですけど……」
部員A「まぁすぐにわかると思うよ」
古雪「ぎゃあっ!もう人がいっぱい!」
39
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/24(日) 19:35:23
係員「定員なのでダニカ選手と琢磨選手のサインは、並んでる方までです〜」
古雪「…………」ドーン
部員A「やっぱりこうなったか……」
古雪「大人気なんですね……。もうっ!他にもドライバーさんいるんだからそっちに行ってよぉっ!」
部員A「(お前が言うなって言われるな)」
40
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/24(日) 19:35:34
部員A「まぁせっかく来たんだし、誰か他のドライバーのサインを」
古雪「私、いいです〜……。観客席の方に戻ってますから……」
部員A「わ、わかった」
部員A「(落ち込んでるなぁ。確かにサイン目当てで来たんだし仕方ないけど)」
古雪「はぁ〜……楽しみにしてたのになぁ……」
古雪「人数が多すぎて生ダニカさんも見れなかったし……」
古雪「何しに来たんだろ私」
部員A「おーい」
古雪「あ、おかえりなさい。先輩は誰のサインを貰ってきたんですか?」
部員A「エリオとトレーシーとマルコだね」
古雪「へぇ〜」
部員A「(興味なさそー!)」
41
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/24(日) 19:35:48
〜駐車場への帰り道〜
部員A「(う〜む。本気で落ち込んでるし、ここは一つ……)」
部員A「ブツブツブツブツ……」
古雪「(先輩、一人で何か呟いてるなぁ)」
古雪「(何か計算してるような……)」
部員A「よしっ!いけるっ!」
古雪「ひゃっ!?」
部員A「ちょっと待ってて!」
古雪「は、はい」
部員A「ふっふっふ。これをあげよう」
古雪「パドックパス?」
部員A「なんと明日と明後日もパドックに入れるチケットなのだっ!」
部員A「これでパドックに入って、ダニカを見つけたらサインをねだれば完璧さっ!」
古雪「えっ……でも高いんじゃ……」
部員A「あ」
42
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/24(日) 19:35:58
部員A「実はもてぎに10年以上来てるから来場ポイントが貯まってたんだっ!さっき景品交換してきたんだよ」
古雪「じゃあ尚更受け取れないですよ」
部員A「いいっていいって。実はここにもう一枚……」
古雪「あ、二枚も貰えたんですか?」
部員A「継続は力なりだね!」
古雪「先輩も行くなら……お言葉に甘えて」
部員A「うんうん。楽しみだねぇ」
古雪「むー?」
43
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/24(日) 19:36:38
〜駐車場へ戻り〜
古雪「改めてこの車って広いですねぇ〜」
部員A「そうだよね。このサイズなら大人4人でも楽に泊まれるからね」
古雪「これを貸してくれた方、すごくお金持ちなんですね」
部員A「否定はしないかな。妹さんを私立の高校と大学に通学させてるくらいだし」
古雪「はぁ〜凄いですねぇ〜」
部員A「(他人事だなー)」
部員A「まぁ早いけどご飯にしちゃおうか」
古雪「先輩」
部員A「ん?」
古雪「私は若干、お腹に物足りなさを感じております」
部員A「ですよねー」
44
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/24(日) 19:37:42
3日間は長すぎ。収拾つかないから決勝日までスキップ
45
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/24(日) 19:48:46
古雪「さっきの戦闘機!歓迎飛行凄かったですね!ホントに目の前を飛んでましたよ!」
部員A「ブルーインパルスジュニアとは何だったのか……」
古雪「それは言わないお約束っ」
部員A「ともかく!いよいよレースかぁ。はぁ」
古雪「ため息なんかついてどうかしたんですか?」
部員A「決勝レースがメインなのはわかるけど、これが終わるとインディジャパンも終わりだから……」
部員A「なんかこう、早くレースが見たいような、終わって欲しくないような複雑な気分」
古雪「(あれ?なんか凄く気持ちがわかる)」
46
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/24(日) 19:48:57
部員A「エリオオオオオオオオオオッ!」
古雪「すっごーい!」
部員A「僕は最前列に行ってくるよ!」
古雪「はいっ!?」
ブオオオオオオオオオオオオオオオオオ
部員A「最ブオオオオ前オオオオオ列オオオオオにっ!」
古雪「はいっ!?」
47
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/24(日) 19:49:18
部員A「おわっ……た……」
古雪「なんか燃え尽きたというか、色んな物が見れて放心状態というか……」
部員A「メインスタンドに行こう。そこからコース上に降りられるから。表彰式も近くで見られるよ」
古雪「はいっ!」
48
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/24(日) 19:51:03
古雪「レースが終わったコース上って、なんか不思議ですよね。数十分前までここを300kmでマシンが走ってたなんて嘘みたい」
部員A「気持ちはよくわかるなぁ。だからこそ終わっちゃうと……ガクッと……」
古雪「でも……凄く楽しかったなぁ」
古雪「あの……。先輩っ!」
部員A「うん?」
古雪「き……」
|\_/ ̄さ\_/|
\_| ▼ ▼ |_/
\ 皿 /
(⌒`:::: ⌒ヽ
ヽ:::: ~~⌒γ⌒) 沙希「楽しんでもらえたかな?」
ヽー―'^ー-'
〉 │
古雪「おねえちゃん!?」
49
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/24(日) 19:56:50
古雪「え!?なんでここにいるの!?」
沙希「なんでって。そりゃあ古雪にモタスポの楽しさを教えようと思ってね」
沙希「そこにいる部員Aにちょろっと手を借りたってわけさ」
部員A「まぁ騙すってわけじゃないけど、お姉さんにインディジャパンに誘うように言われてね」
部員A「良い席のチケットに、キャンピングカーまで借りちゃったから申し訳なかったけど……」
古雪「お姉ちゃん?うちにキャンピングカーなんてあったっけ?」
部員A「ないよ。必要だって言うから買った」
部員A・古雪「おうふ」
50
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/24(日) 19:57:10
沙希「まぁでも部員Aにも悪いことしたな。仕事で決勝日しか来られなかった上に、パドックパスまで買わせちゃって」
古雪「先輩……。やっぱりあのチケット……」
部員A「沙希さん!それは内緒だって言ったじゃないですかっ」
沙希「いいんじゃないの?古雪も察してたみたいだし」
古雪「あの……ありがとうございましたっ!」
部員A「いやまぁその……。えっと……」
51
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/24(日) 19:57:36
|\_/ ̄部\_/|
\_| ▼ ▼ |_/
\ 皿 /
(⌒`:::: ⌒ヽ
ヽ:::: ~~⌒γ⌒) 部員A「楽しんでもらえたかな?」
ヽー―'^ー-'
〉 │
52
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/24(日) 19:57:48
おわり。
53
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/24(日) 20:02:11
古雪「お姉ちゃんと先輩ってどこで知り合ったの?」
部員A「F1のときに鈴鹿でね。隣に大人しそうな人が座ったと思ったら、メガネを外した途端に叫び始めて……」
沙希「そんなに叫んでないですよ〜?ね?部員Aくん?」
部員A「僕の記憶違いでしたごめんなさい」
古雪「へぇ〜そうなんだ〜」
古雪「ん?」
古雪「エフ……ワン……?」
つづく。
54
:
名無しのリスナーさん
:2010/10/24(日) 20:03:29
あぁ。F1のことは知ってたか。まぁいいや
続くって書いたけどたぶん続かない。
書き殴ったから訳もわからん。とにかく
古雪のモタスポ初体験これにて終演。ちゃんちゃん
55
:
名無しのリスナーさん
:2011/06/22(水) 23:31:30
古雪のモタスポ観戦記 第2回SGT編
設定のおさらい。
古雪:実家を離れて大学進学。昨年のインディジャパンでサーキット初体験。写真部所属。
部員A:モタスポ好きの部活の先輩。モタスポファン同士、沙希と交流がある。
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