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羽娘がいるからちょっと来て見たら?

647 二郎剤 ◆h4drqLskp. :2007/03/05(月) 23:34:12 ID:TFlfCwF6
 左手の指は全て収まり、拳となった。同時、シルクハットを空に遊ばせる。
「はいっ!」
 主の元より飛び立ったシルクハットよりも、何よりも高い白が地よりわき上がり、空を目指す。
「わ……」
 高らかに上がる噴水、それを確認できたのは周囲から突き刺さる光の柱、サーチライトによる物で。その水源より色とりどりのライトが水柱を美しく彩る。
「ふふっ。私のとっておきです!」
 自由落下したシルクハットを頭に湛え、傾いたままのそれを正さず、両手を広げアンジェラは微笑んだ。
 微笑んだ、と解るのは逆光のせいで視覚のおかげではなく、あくまで声色から推測する事だ。
「綺麗……」
「大好きなんです。私……水と光が……独り占めしてたんですよ!」
 嬉しそうな声色は上ずり、その声色に当てられたのか、声の主は少しずつ浮き上がる。
「ああ……ラプンツェルさんに見せられて良かった!」
 痛めた羽根はどこへやら、黒い人影が水柱の周りを螺旋状に飛び上がる。
 上昇からこぼれた水滴までもが彩られ、宝石の雨のようだ。そうラプンツェルが思い。

 たまらず、ラプンツェルも飛び上がる。
「素敵な物をありがとうございます!」
「いいえ、見せたかった物です!」
 水柱を間に置き、二人の手を繋がぬダンスが笑い声に彩られ。
「ラプンツェルさん……私、今幸せなんですよ」
「私も……!」
 色づいた光が霧に押し込められ、虹色となる。水柱はそれに応えるかのように色彩の光を交えつつ、一時の飛行を楽しみ。
 水は彼女たちにも当たり、濡れた髪が体温を奪う。それでも二人には内からわき起こる熱量があり、冷えた事など些末な事実で、発熱は終わることがない。

「あの……あのっ!」
「どうしました?」
「大好き……です。ずっとテレビで見て……いつも想ってました……」
「……」
「あ、えっと、えっと……! 困らせてるわけじゃなくて……! 大ファンです!」
「嬉しいです……よ……」
「私……貴女が一番……お手伝いしたい人です!」
「はい……」
 ラプンツェルの瞳の中、ゆっくりと動くアンジェラと。地へ戻らんとする水滴が虹色に染まる様が焼き付けられ。
 頬の紅さは何に映っているか、それは誰にも解らぬ事で。
「私のこと、好きなのかな……」
 つぶやいても、答えは無く。細い声は水音がかき消すだけだ。

*音ここまで
Clean Tears ( 勝史 )様
Cosmic Display
http://www.muzie.co.jp/cgi-bin/artist.cgi?id=a003738


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