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羽娘がいるからちょっと来て見たら?

642 二郎剤 ◆h4drqLskp. :2007/03/05(月) 20:52:01 ID:TFlfCwF6
 屋上にて。すでに輪郭のぼやけた外郭は闇との親和を始め、その外壁は居住空間としての役割よりも景色を選んだかのように空となじむ。鋭く明確な輪郭は、近寄れば再び生まれ、夜空を切り取る刃物として役割を果たすのであろうが、距離があれば景色としての任務だけを持つ。
「あれ……?」
 疑問符を闇に溶かす、それはラプンツェルの所行。
 呼び出した相手を捜し、眼鏡の補助を得た瞳で周囲を見舞わず。
「アンジェラさん?」
「ここです」
「え……?」
 舞い降りる黒。闇の中でも映える、つややかな黒。それを纏う人影がゆっくりとラプンツェルの視界に入る。
 シルクハットに燕尾服、どこかのパーティにでも出かけそうな衣装のアンジェラが帽子を右手に持ち、芝居がかった礼をする。
「不祥私、ラプンツェルさんにお礼がしとうございます」
「え……? お礼なんてされることは……それより羽根!」
「もう大丈夫ですよ。お礼は……私の思い切りを後押ししてくれた事、です」
 冬の風と言うには、少々柔らかい。肌に当たる温度はさほど冷気を持たず、それでいて通り過ぎた後に触れればよく冷えた肌がある。寒い空気を予備知識にしてしまいそうな季節に、暖かな己の肌という認識が逆転現象を錯覚のように与え、その錯覚は風と己の融和を感じさせた。
 そんな事を思いながら、ラプンツェルは相づちもせずに、風に舞うアンジェラのネクタイを見つめる。面接の癖か、相手の視線から僅かばかり下を見てしまう、そんな癖。
「今日のことで決めました。私はもっとあなた方にお手伝いをすると」
「それは……良いことですか? 無理は駄目ですよ?」
「無理じゃないですよ。えっと、ですから。お礼を一つ」
「……?」
 再びシルクハットを被り、左手のステッキを回し、空へ。再びアンジェラの手元に戻れば華になる。
「手品……」
「ええ。とっておきの」
 懐から懐中時計を取り出し、ラプンツェルにそれを見せ。時計は六時を回ろうとしている。
「ミュトイだからできる。素敵なマジックをお見せします」
 秒針が動き、直上まで後数秒。


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