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羽娘がいるからちょっと来て見たら?

635 二郎剤 ◆h4drqLskp. :2007/03/04(日) 17:26:25 ID:tJCfqFFo
「見えたっ!」
 牽制の銃弾が二人を襲い、その隙間は縫うことが出来ない。
 故に横へスライドした。かすかなスライドがラプンツェルの翼に負担を与え、意識を集中せぬ足は何度も上方から何かをぶつけられる。
――アンジェラさんの足。
 認識する間にも姿勢制御は行われ、主に従わなくなったアンジェラの翼が風に弄ばれる。
「いきます! 出力最大!」
 主も、ラプンツェルも、翼のことはさておいた。それより、責務を果たす事が二人の望みであったから。
 やや左から、景色の奔流に慣れた瞳がゆっくりとした位置取りを確認した。ラプンツェルのナイフがアンジェラより前へ出たことを確認し、即座に脚部の翼に意志を伝える。
「――――――っ!」
 重みがあった。一瞬の間を持って荷重は取り除かれ、狙った相手は自分たちより遠くへはね飛ばされたことを確認する。
「まだまだ!」
 アンジェラの足が地を向き、炎がアスファルトを貫き、空気を蹴飛ばせばコンパクトな宙返りへと。
 飛行姿勢への復帰を行い、上下逆さまの二人が風イカダの直上を再び支配する。
「右っ!」
「逆さまだから……フォークを持つ方!」
 素早く左の牽引者へと狙いを定め、スライドから直進へ。
「そ、そっちじゃないですっ!」
「ごめんなさい左利きです――っ!」
 左右の違いは決定的で、右側の牽引者は銃器の準備を終え、左は準備を終えていない。
「狙われちゃう!」
 うろたえすらも加速に、ハルピュイアイが主を蹴飛ばす。
 必要以上に。
 純粋な最高速度をもって。
 生体弾丸に跳ね飛ばされた牽引者が、準備を完了しなかった銃器と共に風イカダから振り落とされた事は、衝撃を感じた二人が最も知っている。実際にはそれを確かめる余裕すらなく。
「ぐぐぐぐぐ……速すぎ!」
「結果オーライです……次……げほっ!」
 飛行に慣れた二人ですら苦しい速度を、主の極端な命令によって与えられた速度が二人を包む。
 過剰な加速をした二人が、検問をいち早く突破した。
『何やってるんだ……』
 テティスの呆れ声は、何故か速度への疑問をさておく。

 呼吸を整え、二人の判断力が収まるだけの減速を行えば、国境間近まで飛び去っていた。
「軌道修正しなきゃ……!」
 大回りの軌道では風イカダのタッチダウンは間近となる。
「なら……コンパクト!」
「きゃ……!」
 ラプンツェルを抱きしめ、足を縮め、胎児のような姿勢で空中を回る。国境に足を向け、炎がその景色を陽炎で歪ませた。
「いけぇ――――ッ!」
 先ほどの暴走を再び。とっさにラプンツェルが口を閉じ、対してアンジェラは声を上げた。奇妙な形の飛行機雲が、国境をからかうかのようなラインを引く。
 ドップラー効果がアンジェラの声を歪め、国境の警官隊が空を見る。


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