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男は有り余る時間を別棟で過ごすことにしたようだ。
サークルの部室にはベッド代わりのソファーや誰かが持ち込んだ雑誌やマンガが大量に放置してある。
「ちきしょー・・・顔中ベタベタだし俺のお気に入りのTシャツが・・・orz」
古びた薄暗い洗面所で男はTシャツを脱ぎ、水でパシャパシャと洗いながらそう呟いた。
部室に戻った男はTシャツをハンガーにかけ、半裸のままソファに横たわるとすぐに寝息がきこえてきた。
1時間は経過した頃だろうか…
「暑い〜!4月でこの暑さは何なのよ〜。重ね着なんかしてくるんじゃなかったわ」
ドアを乱暴に開けて一人の女が部室にはいってきた。
この日、4月だというのに30℃に達しようかという異常気象だった。
「誰かがこないうちに、Tインナー脱いでおこうっと・・・」
女は服を脱ごうとして、ソファに横たわる男に気づいたようだ。
「ち、痴漢!?・・ちょっと、タカシ!!なんて格好・・・・タカ・・・シ・・・寝てる・・?」
女の目は半裸で横たわる男に釘付けになっている。
心なしか頬が紅く染まっているのは、このうだるような暑さのせいだろうか…
「結構・・・いい筋肉してるわね。」
そう呟くと女は携帯電話と男に向けた。
―ぴろりろりーん
「やだ私ったら・・・タカシの半裸の写メなんて・・・
こ、これはタカシの弱みを握っておくためよ・・・・わたしは変態じゃないもん」
そんな独り言を呟く女の顔はいっそう紅く染まっていた。
どうみても変態である。
「ちょっと、誰が変態よ!」
突如上を見上げた女が声をあげた。
「・・・気のせい・・かな」
地の文につっこみをいれるとはこの女は只者じゃないらしい…
「って、バカたかしが目覚める前にさっさと着替えなきゃ!」
そう言って女はシャツのボタンに手を掛け、ボタンをはずしていった。
続いて女がインナーを脱いだ瞬間…男が寝返りをうった。
「うーん・・・」
女の行動は素早かった。一瞬で足元に転がっているテニスラケットを手にとると、
ソファに横たわる男のもとへ間合いを詰め、その勢いを利用して一気にテニスラケットを振り下ろした。
「・・・むにゃむにゃ」
男の鼻先2cmのところでテニスラケットはピタリと止まった。
「寝言か・・・びっくりした〜。危うく叩くとこだったわ」
男はすんでのところで命を拾うことができたようだ。
叩くってレベルじゃねーぞ!!
女は黙ってラケットを足元に置き、素早くシャツを羽織るとボタンをかけはじめた。
―ガーン
突如扉が開くと共に大きな女の声が聞こえてきた。
「おっっはよ〜!!・・・・って、ええ!?」
扉を開けたサークルの一員であろう女の視界にはいってきたのは…
―ソファに横たわる上半身裸の男と、頬を紅く染めて服をきる途中の女
どうみても…
「りなってばこんな所で!やるわね!!」
「ち、違うのぉおおおおおおお!!!」
安らかな寝息をたてる男をよそに、女の叫び声がこだましていた。
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