レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。
●事情によりこちらでSSを投下するスレ●
-
そいつは幼馴染みだった。
五歳の頃、私の家の隣の老夫妻の家に引っ越して来た。そいつは常に泣いていたのを覚えている。
その両親が亡くなったので親戚中をたらい回しにされた挙げ句この田舎に来た、というのだから当然と言えば当然だったのだが
当時私はそんな事も理解せずに、仲良くしていたおじいちゃんおばあちゃんを独占できなくなったとか
そいつが都会から来たとかいう理由から嫌っていた。
その後、思ったより早めにそいつは周りに馴染んだ。勉強が良くできた。病弱ではあるが運動だって出来ないわけではないらしく
元兵隊のおじいちゃんから学んだ格闘技とかも、馴染んだ一因なんだろうか。
そのまま小学校の卒業生16人全員でおなじ中学に上がってからもそれは変わらなかった。
おじいちゃんとおばあちゃんが立て続けに亡くなってそいつが一人暮らしを始めた頃からだろうか。
両親がそいつの事を気にしだして親しくなったことも手伝ってか、気付けば男子の中ではそいつばかりを目で追っていた。
でも結局、今は二人で片田舎の『部活も盛んな進学校』に通って二年と少し。ただそれだけだった。
それだけの筈だった。
一緒に返っている最中、そいつが崩れるように倒れた。
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板