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532名無しになりきれ:2013/05/01(水) 11:45:51
「どうした小僧!腰がひけているぞ!それにその腰の剣は飾り物か〜?」
色男の長い足がトロを蹴る。ドタ!
戦車の屋根に転がるトロ。気絶!

――ボクは誰だ?
まるで暴れる生き物の背中から放り出されるように目が覚めた。
といってもここはどこなのか。船の中なのか。
(……ああ、これは『夢の中』だ。ボクはいまテイールで小悪党どもと戦っている真っ最中なんだ)
トロは夢の中で目覚めていた。頭上から女の声が聞こえてくる。

「もう逃げられないのですか?やはりこのような小さな船では……」
この女の人は誰なのだろう。すると男の声がして

「私たちは命にかえてもこの子を守ろうと決めた。弱音は吐かない。最後までだ」
この二人の男女の声には聞き覚えがある。とても懐かしい声。
するとしばらくして、船底から鈍い響き。慌てた召使らしき男が駆け下りてくる。

「旦那様!早く!海の中から…海底から何かが上がってきます!」

「この子を甲板へ!」
言われるのかが早いか、抱き上げられる感覚。
漆黒の空。頬を打つ風。

「樽に入れて放り投げろ!」
「正気ですかあなた!?この嵐の」
「早くしろ!この船は呑まれる!!」

――空中に投げられ、海面に落ちる瞬間でトロは目覚めた。

>「トロ! 逃げよう!」
「うん!」エルに手をひかれ路地裏を逃げる。

533名無しになりきれ:2013/05/01(水) 12:17:13
自然と悲しくなって、目からは涙がこぼれていた。
トロはエルに見られないように手で拭う。

一方でロゼッタ一味の戦車。
ロゼッタに罵られ、てんぱったデブは戦車をそのまま後進させていた。

「ほええええ!」
ひっくり返ってマヌケな格好になるロゼッタ。
すると戦車のなかにもどってくる色男。

「ロゼッタさま!!だいじょうぶですか!!」

「ええい触るんじゃないよ気持ち悪い!はやくあのガキどもを追うんだよ」
ロゼッタは色男を跳ね除け、戦車の蓋をあけると、そこから上半身を乗り出す。

「あの小娘が首からぶら下げていた宝石。ありゃオーリキャルクだよ。
なんであんな小娘がそんなたいそうなものをもってたんだろうねえ?
…おわっ!!」
とつぜん戦車は急停車。なんと両側の建物の壁に挟まれて進めなくなってしまっていた。

534名無しになりきれ:2013/05/01(水) 12:28:01
「おーい、マキガインさーん!」
トロは手をふって近づいてゆく。

「あ、君たち。無事だったんだね…」
めがねをひろい残念そうなマキガイは静かに呟く。

「あのクソ女、ゆるさねえわ。歩く公共猥褻罪が。
こんど会ったらアンカケぶっ掛けてやる」

今日からマキガインとトロたちの、振り返ればロンリネスな、
振り返らなくてもロンリネスな生活が始まる。

535名無しになりきれ:2013/05/08(水) 17:26:47
「おーい、マキガインさーん!」
トロは手をふって近づいてゆく。

「あ、君たち。無事だったんだね…」
めがねをひろい残念そうなマキガイは静かに呟く。

「あのクソ女、ゆるさねえわ。歩く公共猥褻罪が。
こんど会ったらアンカケぶっ掛けてやる」

今日からマキガインとトロたちの、振り返ればロンリネスな、
振り返らなくてもロンリネスな生活が始まる。

536名無しになりきれ:2013/06/14(金) 13:35:07
「おーい、マキガインさーん!」
トロは手をふって近づいてゆく。

「あ、君たち。無事だったんだね…」
めがねをひろい残念そうなマキガイは静かに呟く。

「あのクソ女、ゆるさねえわ。歩く公共猥褻罪が。
こんど会ったらアンカケぶっ掛けてやる」

今日からマキガインとトロたちの、振り返ればロンリネスな、
振り返らなくてもロンリネスな生活が始まる。

537名無しになりきれ:2013/08/11(日) 21:13:46
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