[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
801-
901-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。
【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】
956
:
境界原理のフラクタル
◆.4U5FmAuIw
:2017/08/01(火) 17:13:44
一旦終わりです
補完というにはいろいろハンパですみません
957
:
名無しさん
:2019/11/15(金) 01:11:32
こんな時期にチュート関連のものを投稿するなんてどうかしてるぜという話ですが、空気を読まずに投稿。
Last Saturdayで、吉田氏ならギリギリ意識を保っているのでは?と思い、書きました。徳井氏がトイレに立っている間の話です。
ブラマヨの能力を考えた方の『石がなんなのか分からず、人助け的に戦っている』という設定が微かに登場します。
山も落ちもない稚拙な文章です。
◇ ◇ ◇
(何をしとんねん、自分……)
酒の席ならではの盛り上がりを余所に、彼――吉田敬は自らの言動を咎めた。
自分たちが持つ不思議な石の事は誰にも言わないでおこうと小杉と決めたのに。それを徳井の前で露呈してしまった。
テーブルへ両肘を突き、頭を抱えるようにこめかみへ手を伸ばす。すると、徳井の石を未だ握っている事に気が付いた。手をさげ、拳を見下ろす。
掌の中の石は、自分が持つべきでない物。一刻も早く返したい。しかし、徳井は席を立ったきりだ。この果実に似た石を、預けたまま――。
拳を眺めてから数秒後、彼は忌々しげに目を細めた。
(クソッ、いつまで持っとんねん俺)
同期が使っていた割り箸の側へ、果実ことプリナイトを置いた。即座に手を引き、果実から顔を背ける。この石は今の吉田にとっては眩しく、あまり目に入れたくない物だった。
何故、高揚に任せて徳井の石を見たいなどと口走ったのだろう。石を他人へ見せる事がどれほど危険かは戦いの中で学んでいる筈なのに。
徳井には悪い事をした。
思えばこの一週間、妙に気が引き締まらない。物憂げにぼーっとし、何度も名を呼ばれてから我に返る――そんな場面を幾度と繰り返した。肉体が自分のものではないような、気味の悪い感覚。判断力が鈍った、とも言える。
しかし今日、息を潜め続けた感情が一気に爆ぜた。何が起爆剤となったのか、吉田自身にも分からない。
ただ、今は夢から醒めたような心持ちだった。苦悩こそしているが。悪夢から解き放たれた気分にある。徳井がトイレへ立つ前までのテンションとは違い、妙に冷静だった。
やはり何かがおかしい。身も、心も。
958
:
名無しさん
:2019/11/15(金) 01:12:33
なんだか考えれば考えるほど沼にはまって行く感覚になる。こんな時はタバコでも吸おう。
気分を変える為に彼は、少し離れた所にある灰皿を引き寄せようと手を伸ばした。その時だった――。
横から別の手が伸びて来て吉田の手首を唐突に掴んだ。突然の出来事に体をビクリと震わせて横を見上げると、そこには小杉が立っていた。
なんだ小杉か、と空気が抜けるように息を一つ吐く。
「タバコ吸い過ぎやっていつも言うてるやろ?」
「うっさいわ、お前俺のおかんか。って、お前福田と飲んでたんちゃうん?」
小杉の手を振り解きながら尋ねる。
「ああ、飽きたからこっちに来たんや」
「飽きたって……」
そう言いつつも吉田は助かったと思った。福田には悪いが、今は徳井の石から意識を遠くに置きたかった。小杉が話し相手になってくれるなら最良だ。
「すまん、小杉……俺、石のこと徳井に話してもうた」
これは報告しておくべきだろうと考え、正直に打ち明ける。
「うん、俺もやで」
若干縮こまって話した吉田とは対象的に、小杉は平然と大っぴらに言ってのけた。それが当然であるかのように。
「お前も?」
やはり自分は――いや、自分たちはなにかがおかしい。
「なんか、ここ一週間の俺ら変やないか……?」
正直な思いが口を突いて出る。それを聞いた小杉の目にほの暗く鈍い光が宿った事に吉田は気づかなかった。
「変やないで、むしろ嬉しいくらいや。……それより」
その瞬間、小杉の声が一段低くなる、
「お前、自分のやるべき事分かってるか?」
なにを言われているのか分からず、きょとんとして『なにが?』としか返せない。
そんな吉田に小杉は眉間に皺を寄せ深い溜め息を吐き、徳井の石の方を一瞥した。
「……ほんなら思い出させたるわ」
そう言う小杉の声は地を這うように低かった。そこで気づく、こいつは自分の知っている小杉ではない、と。
それでも吉田は哀れにも思い過ごしであってくれと願い『どないしたんや? 体調悪いんか』と精一杯取り繕った。情けない話だがその声は震えていた。
小杉はその問いに答えず、無言でドロマイトをはめた方の手を吉田の首元へ伸ばし始める。
『避けろ!』と自分の石が叫んだような気がした。しかし出来なかった。小杉の手が目の前に迫った時、吉田は見てしまった。小杉の石に渦巻く、くすんだ濁りを。
それに気を取られた時にはもう遅かった。小杉の手が吉田の首元へ到達すると、チョーカーに付いたアクアオーラを握り込んだ。
その瞬間、二人の石と彼らに仕込まれた黒い欠片が共鳴し、吉田の最後に残った正常な意識を呑み込んだ。
先ほどまでの悩みも苦悩も、全て黒く塗り潰された。全部が悪夢の中へ帰って行く。
頭を支配するのは一つだけだった。
“石を、奪う”
ただそれだけだ。
「思い出したか?」
小杉が暗く淀んだ声で訊く。
吉田は同じ声色と光を失くした虚ろな目で答える。
「ああ……お陰でな」
そして先ほどまで眩しく思い見るのも嫌だった徳井の石へ目を向けると、それを手に取る。
「まずは一つ、やな」
小杉にプリナイトを渡し、歪んだ笑みを浮かべた。
こうして、悩める一人の男は黒き闇へと堕ちて行った。悩みは晴れた訳ではなく、大いなる黒き力に呑み込まれる形で消えた。
もう一つの石も手に入れるべく、彼らは行動を起こす。自分たちを操る者へ捧げる為に。
戦いが始まるまで、もうまもなく――。
959
:
名無しさん
:2019/11/15(金) 01:14:54
以上です。お目汚し失礼しました。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板