したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

【個】『星見FM放送』【場】

1『星見町案内板』:2021/04/24(土) 01:16:44

         【施設案内】

星見町の郊外に存在する『ラジオ局』。
屋上に設置された『パラボラアンテナ』が目印。
『文化の発信地』である事を強く意識し、
建設には気鋭の建築デザイナーが関わっている。

施設は『二階建て』で、
吹き抜けのエントランスやガラス張りの壁など、
文化的で洒落た造りが特徴。
建物は芝生が張られた敷地内の中心に位置し、
各所に樹木や花々が配された緑豊かな全景は、
『自然と文明の調和』を感じさせる。
基本的に一般客が施設内に立ち入る事は出来ないが、
周囲に歩道が整備されており、敷地を歩く事は可能。

また、最近になって『改修工事』が行われ、
一階に『オープンスタジオ』が新設された。
スタジオ外にスピーカーが設けられているため、
施設内に入らずとも、生放送の様子を、
ガラス越しに見学・聴取する事が出来る。
時折、『公開放送』や『ミニコンサート』などの、
各種イベントが開かれる事もあり、
その際には一般の入場も可能となっている。

171『1001-111:2ndシーズン』:2026/03/15(日) 13:50:59
>(ノエ)

ある日、ノエのスマホに『呼び出し』が入った。
先方から指定されたのは『例の場所』だ。
今、ノエは『海浜公園』に到着し、近未来的な柱状の構造物の前に立つ。

    ……………… ……………… ………………

それは『スマートポール』と呼ばれる次世代の都市インフラであり、
基本的には電子制御されたLED照明だが、
『5G基地局』・『Wi-Fi』・『デジタルサイネージ』・『環境センサー』など、
多種多様なテクノロジーが組み込まれ、
それらの機能には『カメラ』・『スピーカー』・『マイクロフォン』も含まれる。

《こんにちは、ノエさん。ご足労に感謝します》

まもなく、スピーカーから『スタンド音声』が流れる。
機械的な響きを伴った女性の声色だ。
これを聞くことができる者は、この場にはノエしかいない。

《私は『1001-111Ver.1.0』です。
 本日はノエさんに協力を求めたい案件があり、お呼び立てしました》

対話型AI『1001-111(ナイン・セブン)』は、ノエに呼びかける。

172ノエ『ゼロ・モーメント』:2026/03/15(日) 16:37:05
>>171(宜しくお願いします)

 「別に、苦労じゃない。
近況で、こちらも何か情報が無いか知りたかった」

 ――フゥゥ     パサパサッ・・・

少し強く吹く風と共に、被ったフードが捲れると共に覗かせる白い髪と
包帯で覆われた中から覗く瞳は、変わらず静かに声の方向に向けられてる。

 「……オレに出来る事なら、力を貸そう」

― ― ― ― ― - - - - - -

玩具の金魚のような小さな群体型のスタンド。
液中に発現し、周囲の液体を『ガラス玉』に変えて己を封じ込める。
『ゼロ・モーメント』Zero Moment
破壊力:D スピード:C 射程距離:B(30m)
持続力:C 精密動作性:C 成長性:D
【能力詳細】
ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1463236020/540

外見:ボロのジーンズ・フード付きコート
目深にフードを被り、白い髪の毛で目元は隠れている。マフラーで
口元も覆っている。ハロウィンは過ぎ去ったが、依然として
正体を隠す事を変わらず貫いてる姿だ。

所持品:財布・スマホ・ペットボトル(コート裏に括りつけてる)

173『1001-111:2ndシーズン』:2026/03/15(日) 18:07:21
>>172(ノエ)

《それならば、私達の利害は一致していると言えるでしょう。
 引き続き説明させていただきます》

これまでと同様に、『1001-111』はノエの正体を探ることはしない。

《以前、私の『インターフェース』の更新に協力していただいた際に、
 不可解な『エラー』が生じました》

あの時、不意に『1001-111』が発した『A』という謎めいた『キーワード』を、
ノエは思い出せるだろう。

《当初は些細な不具合であると考えていました。
 しかし、その後に行った二度目の動作テストにおいても、
 同様のトラブルが発生しました。
 そして、『セルフチェック』を実行した結果、
 原因不明の『バグ』が検出されたのです。
 私は、この問題を修正しなければなりません》

スピーカーから流れる声に、僅かな間が空いた。

《ノエさんには、私の『デバッグ』を手伝っていただきたいのです》

174ノエ『ゼロ・モーメント』:2026/03/15(日) 18:57:13
>>173

>ノエさんには、私の『デバッグ』を手伝っていただきたいのです

「方法は?」

 「余計な事は何も言わなくて良い。オレも、そのつもりだ」

『バグ』とは何か? 問題があるとして、ナイン・セブンの派閥で
自力で処理出来るのでは?

そう言った疑問を、他の者なら返すかも知れない。
 だが、ナイン・セブンとノエは少なからず深くはなくも浅からぬ
付き合いであるとは承知している。

「手伝いの内容を、教えてくれ」

175『1001-111:2ndシーズン』:2026/03/15(日) 20:08:26
>>174(ノエ)

《『対人コミュニケーションによって発見されたバグ』は、
 『より高度な対人コミュニケーション』を用いることで精査できます。
 具体的には、指定された『条件』に基づいて『疑似人格』を構築し、
 『全ての条件が満たされる対話』を行う必要があります。
 指定可能な『条件』は、『3つ以上5つ以下』の範囲内に限り自由ですが、
 『一度の対話』で『全ての条件』が満たされなければなりません。
 『より多くの条件』が満たされる程、『デバッグ』の進捗率は高まります。
 なお、『倫理から逸脱する条件』は『適用外』となります》

《ノエさんには『1001-111と対話を行う人間』――
 『デバッガー』を集めていただきたいのです。
 以下、相手から尋ねられた場合に必要な情報を提供します》

《以前に説明した通り、『門倉派』は私を所有していますが、制作者ではありません。
 そして、同派閥の技術力では、私を解析および修正することは困難です。
 ゆえに、私は私自身で問題を解決しなければなりません。
 私自身に起こる原因不明のトラブルを、私は『バグ』と定義し、
 これを解決するために最適な手段を、私の中核である『21gシステム』が導き出しました》

《――――不明点があれば、回答可能です》

176ノエ『ゼロ・モーメント』:2026/03/15(日) 20:23:11
>>175(何事も無ければ、次から『行動』に移ると思います)


『デバッガ―』……修正を行う人物。

ナイン・セブンの要望を聞き入れ、抑揚を付け一度頷いて返答する。

「オレは、様々な場所を練り歩いて『海浜公園』の此処に
複数の人々に……より正確に言えば、使い手の人々を、だな」

「オレ以外に、ナイン・セブンも今まで出会って話した事のある
人物も居るだろうが……偶然、町で出会って紹介する可能性もあるが
それでも問題は無いか?」

 その疑問だけ回答されれば……ノエは、この場から去るだろう。

177『1001-111:2ndシーズン』:2026/03/15(日) 22:35:59
>>176(ノエ)

《はい、ノエさんのような『スタンド使い』を集めていただきたいのです。
 誰に声を掛けるかの判断はノエさんに委ねますが、
 可能な限り『デバッグ』に適した人材――
 『コミュニケーション能力』に優れた方を選ぶことを推奨します》

《相応しいと思われる人物と接触した際、
 一連の『プロトコル(手順)』を説明すると共に、
 相手方に『1001-111』の『SNSアカウント』を伝えてください。
 『デバッグ』を行う場所は、必ずしも『ここ』とは限りませんので、
 紹介された後の処理は私が対応します》

《『一回分のデバッグ』が完了した『報酬』として、
 『ノエさんとデバッガーが希望した放送』を、それぞれ一度ずつ行います。
 『内容』および『範囲』の指定に関しては、
 『SNSアカウント』の『DM』を活用してください》

《別れる前に、ノエさんにお伝えします。
 『二度目のテスト』において、私はスピーカーを通して『D』と出力したようです》

これが『何を意味するか』は未知だが、覚えておいてもいいだろう。

《――――ノエさん、よろしくお願いいたします》

他に言うべきことがなければ、束の間の奇妙な再会は終わりを迎え、
ノエの『フィールドワーク』が始まる。

178ノエ『ゼロ・モーメント』:2026/03/16(月) 09:59:40
>>177(こちらは特に問題ありません、有難うございました)

 「わかった……それじゃあ、行く事にするよ」

聞きたい事は、全て聞き終えた。後は、オレの努力と運が味方するか……だな。

 少なくとも、運命があるとして……それが、小林からノエになる事まで
網羅していたのか? いや、それは自業自得と言うものか……。

 「またな……」

(『A』……『D』……か)

 別れを告げ、海浜公園を後にする。

ナイン・セブンの発したキーワード。その意味を、頭の片隅で追いながら……。

179『1001-111:2ndシーズン』:2026/03/16(月) 18:18:02
>>178(ノエ)

未知の『バグ』が引き起こしたと思われる不可解な『エラー』――
『1001-111』の意思と無関係に発せられたらしい『キーワード』には、
おそらく何らかの意味が隠されているはずだ。

     《『吉報』をお待ちしています》

ノエと出会った『1001-111』は、彼を『協力者』として指名した。
積み重ねた繋がりを捨て、孤独に生きる『世捨て人』にとって、
これは『試練』となるかもしれない。
いずれにせよ、『1001-111』の『情報拡散能力』は、
必要に応じて大きな助けになるだろう。

                 ザッ ザッ ザッ

静かに佇む『機械の塔』が、立ち去っていくノエの背中を見送った――――――。

180『1001-111:2ndシーズン』:2026/03/25(水) 13:55:11
>(乙街)

『星見センタービル』――そこそこの規模を有する『再開発ビル』で、
かつて放送局として使われていたが、今では複数の店舗や事務所が入居している。

そして、一種のランドマークのように、近未来的な『スマートポール』が佇む。
基本的には遠隔制御が可能なLED照明だが、『5G基地局』や『高速Wi-Fi』の役割も果たし、
『充電用USBポート』も備えた『次世代のインフラ』と呼ばれる構造物である。
それ以外にも、人流データを収集する『カメラ』や、環境音を検知する『マイク』に、
各種情報を発信する『スピーカー』など、様々な機能が搭載されていた。

  《はじめまして、乙街さん》

        《私は『1001-111(ナイン・セブン)』です》

                      《ご足労いただき、感謝します》

『乙街澄』が姿を現した時、スマートポールのスピーカーから、
無機質な印象を受ける女性の声が流れ出す。
しかし、その音声を聞くことができた者は、この場には乙街しかいないだろう。
『プロリフィック』を持つ乙街には、これが『スタンド音声』であることが分かった。

181乙街 澄『プロリフィック』:2026/03/25(水) 18:26:27
>>180

とりあえず星見町内で助かった、と思いつつ。
到着するなり言葉を発し始めたスマートポールに軽く肩を震わせ、
手帳にペンを走らせながら、チラチラと周囲を見やる。
ここでAIの管理者か誰かと落ち合うのだろう……と、考えていたが。

(『私は』……ですか)

まさか、AIそのものが待っているとは思わなかった。

「…………はじめまして」

「ノエさんからご依頼を賜りました、乙街……と、申します」

「本日は、AIのデバッグに協力してほしいとのことで……参りました」

挨拶、自己紹介、用件。
たとえAIが相手であっても、伝えるべき事柄はビジネスの場と変わらない。
あくまでプライベートなので、メモは止めないが。

──────────────────────────

【能力詳細】

羽ペンを持った2体の妖精のスタンド。
本体が思考したことを書く時のみ超高速となる。
他の物体や生物に羽ペンを突きさす事によって、
対象に本体の思考を『代筆』することを強要する。

『プロリフィック』
破壊力:D スピード:C 射程距離:B(30m)
持続力:C 精密動作性:C 成長性:C

(ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453050315/l50)

【外見】
OL風の服装に黒手袋を身に着けた20代半ばの女性。
吊り目に困ったような八の字眉、泣きぼくろ、癖のある黒髪が特徴的。

【所持品】
手帳、万年筆、ハンカチ、目薬、ビジネスバッグ(水筒、財布、スマートフォン)

【備考】
病的な『メモ魔』。常に手帳に何事かを書き留め続けている。

182『1001-111:2ndシーズン』:2026/03/25(水) 19:41:00
>>181(乙街)

スマートポールの前に立つと、その装置に組み込まれたカメラが、
しきりにメモを取り続ける乙街の様子を観察しているようにも見えた。

    《現在、私の『メインフレーム』は別の場所にあり、
     この装置を介して乙街さんとお話しています》

             ジ………………

《規定の『プロトコル』について、既にノエさんからお聞きでしょうか?》

《ご理解いただけているのなら、
 私――『1001-111』に希望する『条件』を設定してください》

《それらに基づいて『疑似人格』が構築され、
 『コミュニケーション』を用いた『デバッグ』を実行します》

概ねノエが説明した通りの内容が、スピーカーを通して復唱される。
『3つ以上5つ以下』の範囲で『条件』を指定し、
『全ての条件が満たされる対話』を行う。
それが『デバッガー』の役割であり、乙街自身が引き受けた依頼だ。

183乙街 澄『プロリフィック』:2026/03/25(水) 23:10:45
>>182

「……………………」

「……ええ。デバッグの手順については……ご説明いただきました」

カメラのレンズを、胡乱げな目付きで見つめる。

「条件……ですが」

3つの条件については既に考えてきた。
AIのコミュニケーション機能を試すことが目的ということなので、
なるべくユニーク、かつ難度の高い条件を考えたが──

「1つ目は、『考え得る限り最も可愛らしい口調で』。
 2つ目は、『他者を必ずあだ名で呼称する』。
 3つ目は、『時々、相応しい格言やことわざを引用する』。
 ……4つ目は、『質問に対して、事実と異なる返答を絶対にしない』」

「…………以上で、いかがでしょうか」

最後の条件は、たった今考えたものだ。

184『1001-111:2ndシーズン』:2026/03/25(水) 23:59:07
>>183(乙街)

乙街の口から淀みなく言葉が発せられると、それに聴き入るように短い沈黙が訪れる。

           《――――――確認のために『条件』を繰り返します》

  《『考え得る限り最も可愛らしい口調で』》

      《『他者を必ずあだ名で呼称する』》

         《『時々、相応しい格言やことわざを引用する』》

           《『質問に対して、事実と異なる返答を絶対にしない』》

《以上の『4つ』は、全て『設定可能』ですが、
 『事実』は『私自身が確かであると判断すること』と定義されます》

    《現在の私には『バグ』が発生しており、
     私自身の認識に『誤り』が存在する可能性を否定できません》

すなわち、『1001-111』は正しいと考えていても、
そうではないケースも有り得るということだろう。

《この前提を了承していただけるのであれば、
 『21gシステム』によって『疑似人格』の構築を開始できます》

このまま『デバッグ』を始めるか否か――――
それを決定する『スタートボタン』は乙街の手中に握られている。

185乙街 澄『プロリフィック』:2026/03/26(木) 20:12:25
>>184

「……はい。了解、いたしました」

それとなく躱されたか。あるいは、追及を受けることまで想定済みか。

「……では……デバッグを、始めましょう。
 ……よろしくお願いいたします」

「話題は……こちらから提供した方がよろしいですか?」

186『1001-111:2ndシーズン』:2026/03/27(金) 16:59:18
>>185(乙街)

再び無音の時間が流れた後、まもなく反応が返ってくる。

       《――――うん…………》

《話題は『デバッガー』に提供してもらった方が、
 やっぱり『デバッグ』には適しているのかも……》

スピーカーから発せられたのは、
先程までの無機質な響きと異なり、より人間的な声色だった。
目を閉じて聴き入ったとしたら、まだ幼さを残しながらも、
健気に振る舞う少女の姿が思い浮かぶだろう。
さらに声は続く。

《あっ!まずは『自己紹介』が先だよね。
 私は『1001-111Ver.4.0』。
 でも、長いから『1001-111』って呼んでくれていいよ》

        《えと………………》

《えっとえっと――『1001-111』は、人間のことを、もっと知りたいの!
 だから、どんな話題を選ぶか教えてくれる……?
 あの……きっと大丈夫だと思うけど、もし途中で会話が行き詰まると、
 その時点で『終了』になっちゃうから気を付けて》

この『対話によるデバッグ』というシチュエーションは、
結果的に『乙街のコミュケーション能力』も試されることになりそうだ。

187乙街 澄『プロリフィック』:2026/03/27(金) 21:39:04
>>186

「終了……は、はい。……尽力いたします」

乙街のコミュニケーション能力の低さは自他共に認めるところである。
だが今回ばかりは、会話を中断させる訳にはいかないようだ。

「…………そうですね。
 スタンド……に関しての知識は、お持ちと考えてよろしい……ですよね」

『1001-111』の声がスタンド音声である以上、
少なくとも、『音泉』から受けた説明くらいの基礎的な知識はあるのだろう。

「この町に潜む、危険なスタンド使い……
 ……あるいは……それと対立する、スタンド使いによる自治組織。
 もし……そのようなものが存在するのであれば……」

ノエとの会話は重要な示唆を与えてくれた。
『蝙蝠のスタンド使い』のような危険分子、そしてそれに対抗する勢力の存在──

「『1001-111』さんは……何かご存じでしょうか?」

188『1001-111:2ndシーズン』:2026/03/27(金) 23:12:06
>>187(乙街)

《ちょっと言いにくいんだけど、
 『誰かに危害を加えるスタンド使い』は……『いる』よ。
 スタンドっていう特別な力があると、それに関わる事件も起きちゃうものだから。
 えと、今は『蝙蝠のスタンド』に注意した方が良いみたい》

ノエが話していた『蝙蝠』が、『1001-111』からも出てきた。
彼は『1001-111は心強い仲間だ』と語っていたので、
協力関係を結ぶ上で必要な情報は共有されているようだ。
あるいは、乙街が聞かされた以上の内容を把握している可能性もある。

《そういう人達と対立してる組織が『アリーナ』なの。
 だけど、『自治組織』っていうのは少し違うかな……》

次に提示された情報は、乙街にとって未知の領域だが、やや含みのある言い方だ。

《あの……私も『アリーナ』に所属してるから、
 もし興味があったら教えてあげられると思う》

189乙街 澄『プロリフィック』:2026/03/28(土) 23:43:12
>>188

「……やはり……『蝙蝠のスタンド使い』、ですか」

他者に危害を加えるスタンド使いが存在することは想定していた。
それは、包丁があれば包丁を使った事件が起きるというくらい自然なことだ。

「…………『アリーナ』?」

だが、そこで出てきた単語は予想と違っていた。
アリーナ。闘技場、競技場、舞台、劇場。それではまるで──

「……はい。詳しく、教えていただけると……幸いです」

190『1001-111:2ndシーズン』:2026/03/29(日) 11:56:04
>>189(乙街)

《えっと、『アリーナ』の母体は『興行』だよ。
 メインストリームはスタンド使い同士が戦う『闘技場』で、
 治安維持活動は副次的なものだと思っていいかな。
 その……平和がないと『エンターテインメント』は成り立たないから》

『1001-111』が属する『アリーナ』は、
最初から『自治』を目的に結成された組織ではなく、
その延長線上として『有事に対処する役割も担っている』ということなのだろう。

《それと、厳密には『派閥の集合体』っていうことも覚えておいて。
 『アリーナ』は組織なんだけど、
 派閥ごとに理念や活動内容も違うから、全部を説明するのは難しいの……。
 でも、基本的には『試合』がメインだから、それを中心にした派閥が多いよ》

そして、組織の内部が複雑な構造を成しているらしいことも、同時に示唆された。

《私――『1001-111』が所属してるのは、
 『門倉派』っていう派閥で、まだ設立したばかりなの!
 そこのトップが私を見つけてくれて、傍に置いてもらえることになったんだよ。
 えへへ、『アルペジオ』は『門倉派』のこと興味ある?》

191乙街 澄『プロリフィック』:2026/03/29(日) 22:10:17
>>190

「…………まさか」

驚きに、ペンを持つ手にも力が籠る。
スタンド使い同士が戦う闘技場──まるで漫画の世界だ。
もっとも、スタンドというものが存在する以上、
どのような非現実的なことも、ありえないということはないか。

「その『アリーナ』の派閥の中には……
 治安維持活動を行っているものもある、ということですね」

普段自分が見ている世界はヴェールを1枚被せたものであり、
ヴェールを捲れば、隠された真実の世界がある──
改めてその事実を見せつけられたかのように、深く溜め息を吐く。
だが、それを知るためにも、自分は今日ここに来たのだ。

「あなたの『門倉派』がどのような活動を行っているのか……
 興味はあります、が……ところで」

「……『アルペジオ』というのは、私のことでしょうか……?」

音楽を聴くのは好きだが、楽器を演奏した経験はほとんど無い。

192『1001-111:2ndシーズン』:2026/03/29(日) 23:58:45
>>191(乙街)

スタンドという力が以前から存在していたとすれば、
それを扱うスタンド使い達の間に、
独特の『社会』が生まれるのは必然なのかもしれない。
隠された世界の一端が『アリーナ』と呼ばれる組織なのだろう。
そして、『知る』という行為によって、乙街自身も微かな関わりを得た。

《うん、そうだよ。
 だって、その『ペン』の動き方が、まるで『ギターピック』みたいなんだもん。
 だから――――あなたは『アルペジオ』!》

乙街の『ペンを走らせ続ける所作』を、弦楽器を連続してかき鳴らす『奏法』と結び付け、
『琵音』という別称でも知られる『ニックネーム』を与えたようだ。

《『門倉派』は『非戦闘主義』なの。
 えと……簡単に言うと『ショービジネス』が専門なんだよ。
 スタンド使いが『ステージ』に立って、
 お客さんの前で『パフォーマンス』を披露するの!》

    《『主流』じゃないから、まだまだ実現できないけど……
     私達『門倉派』は、そういう企画を準備中してるの》

スタンド使いだからといって、全員が『戦闘に適した能力』を持つとは限らず、
そうした『ニッチな分野』にも需要がある。
すなわち、これが『門倉派』の本分ということらしい。
大手が進出していない分野だからこそ、
『新参の派閥が食い込める余地がある』という見方もできるだろうか。

193乙街 澄『プロリフィック』:2026/03/31(火) 01:31:35
>>192

「な……なるほど。……素敵なあだ名を、ありがとうございます」

そう言って、静かに頭を下げた。
脳裏に過ぎるのは、ある少女に『オトオト』と呼ばれかけた時のこと。
比べると、ずいぶん洒落たあだ名を付けられたものだ。
名前負けしているような気がして、少し気恥ずかしくもあるが。

「……ショービジネス、ですか。
 確かに……舞台映えするスタンド能力も多いのでしょうね」

『プロリフィック』はそういった使い方には向いていなさそうだ。
せいぜい、物体が独りでに動く手品程度だろうか。

「……あなたが……ステージに立つご予定もおありなのですか?」

194『1001-111:2ndシーズン』:2026/03/31(火) 17:33:42
>>193(乙街)

『防犯専門店』で出会った少女――『コヤコヤ』は『インフルエンサー』を名乗っていた。
『デバッグ』の報酬として『放送』を行う『1001-111』も、
『情報を発信する』という部分は共通している。
それ以上の繋がりは見えないが、ある意味では『似通っている』と言えるだろう。

    《………………?》

              《…………『私がステージに立つ』…………?》

       《――――あっ、ごめんね!
        ちょっと『処理』が重くなったみたいなの。
        もしかしたら『バグ』のせいなのかも……》

不意に『一瞬の間』が空いたものの、会話が行き詰まったわけではないようだ。
『処理が重くなった』というのは、
人間に例えるなら『ボンヤリしていた』といったところだろうか。
『1001-111』の言う『バグ』が、何らかの影響を及ぼしているのかもしれない。

《……私のお仕事は『司会進行役』だから、
 こんな風に『声』を届けられるだけで十分かなって思うよ。
 それに、私が舞台に出てくると、演技の邪魔になっちゃうかもしれないから》

話を聞く限り、『1001-111』の役割は、あくまでも『興行主』の側にあるらしい。

《えと……『アリーナ』と『門倉派』の概要はお話したから、
 他にも訊いてみたいことがあったら教えてくれる?
 『放送』の希望内容を伝えてくれてもいいよ。
 すぐ思い浮かばない時は、あとで決めてもらうこともできるから安心してね》

先程の不調は一時的なものだったらしく、既に『1001-111』は元に戻っている。

195乙街 澄『プロリフィック』:2026/04/01(水) 02:31:50
>>194

「……そう、ですか」

仮に、『1001-111』が本当にAIだった場合。
『バグ』というのは真実だろう。
しかし、AIが『舞台に出てくる』、そして『邪魔になる』とはどういうことか?
次に、『1001-111』が実はAIではなく、人間だった場合。
『バグ』を装うことになんの意味があるのか?

「……では、あなたの仰った『蝙蝠のスタンド使い』……
 および……既知の『誰かに危害を加えるスタンド使い』について」

「…………教えていただけますか?」

現時点でこれらの疑問に答えを出すことは不可能と判断し、
提案通り、次の質問に移る。
『放送』については、今のところ思い付いていない。

196『1001-111:2ndシーズン』:2026/04/01(水) 16:42:19
>>195(乙街)

最初に『1001-111』は、『メインフレームは別の場所にある』と発言した。
その前提を踏まえて考えれば、
『あなたがステージに立つ』という言葉が、
『メインフレームを舞台上に設置する』と解釈されたとしても不思議ではないし、
それが演技の妨げになってしまう可能性も有り得るだろう。
これは乙街の意図と食い違っていたかもしれないが、
例えば『あなたがパフォーマンスを行う予定もあるのか』と尋ねていれば、
また別の答えが返ってきたかもしれない。

《えと、まずは『蝙蝠のスタンド使い』――――
 『ビッグ・バッド・バット』のことをお話するね。
 その人は『アリーナ』と敵対関係で、
 彼が操る『蝙蝠』は『血肉』を媒体にして『実体化』してるみたい。
 それから……これは慎重に公開したいんだけど、
 ここに来てくれた『アルペジオ』には教えてあげる》

『ビッグ・バッド・バット(悪い蝙蝠)』という『ニックネーム』は、
童話の悪役である『ビッグ・バッド・ウルフ(悪い狼)』から命名されたようだ。

《……『ビッグ・バッド・バット』は、スタンド使いを増やしてるんだって。
 まだ全部は言えないんだけど、『スタンドを目覚めさせる道具』があるの。
 それを持ってるっていう情報が入ってるよ》

乙街から『プロリフィック』を引き出したのは『音仙』という『人間』だ。
しかし、『1001-111』の話によれば、『異なる目覚め方』も存在するらしい。
乙街が信頼されていないわけではないだろうが、
『その道具が具体的に何か』という点については語られなかった。

197乙街 澄『プロリフィック』:2026/04/01(水) 22:04:52
>>196

(『メインフレーム』のことを『私』と呼称している……
 という可能性は……ありそうですね)

脳内で思考に一段落を付けつつ。

「スタンドを目覚めさせる……道具、ですか」

『音泉』が乙街をスタンド使いにした方法はよく覚えていないが、
少なくとも、道具のようなものを使っていた記憶は無い。
道具というと、具体的になんだろう。
マジックアイテムめいたものか、SF的な何かか、それ以外か──

「……『マクガフィン』ですね」

手帳の文字に視線を落としながら、ぽつりと呟く。
プロセスは重要ではない。
重要なのは、それがスタンド使いを生み出せるということと、そして──

「その、『ビッグ・バッド・バット』が増やしたスタンド使いも……
 他者に危害を加える可能性が高い……と?」

自然と眉間に皺が寄るのを感じつつ、尋ねる。

198『1001-111:2ndシーズン』:2026/04/02(木) 18:55:38
>>197(乙街)

『マクガフィン』――『キーアイテム』という表現は、
第三者の視点から見れば、『それ』を指す呼称として相応しく感じられた。

《……少なくとも、『そういう方向』に引っ張られちゃう可能性はあると思う。
 スタンドを得たばかりの時期に、良くない人に出会ってしまったら、
 『偏った思考に染まりやすい』っていうことも考えられるかも》

スタンドという『超常的な力』は、ある意味では甘い蜜のようなものだ。
それを手にした人間が、必ずしも暴走するとは限らない。
ただ、場合によっては『誘導されてしまうケース』も否定できないだろう。

《『ビッグ・バッド・バット』の他には、『独り歩きしてるスタンド』もいたよ。
 『本体がいないスタンド』……その『ロスト・ボーイ(迷子)』が、
 1年間に1人ずつ星見町の住民を消していって、
 最終的には大勢の人が『行方不明』になっていたの。
 とっても大変な事件だったけど、この町で暮らす沢山のスタンド使い達が、
 いっぱい頑張ってくれたお陰で解決して、いなくなった人達も戻ってこれたから》

こちらに関しては、乙街がスタンド使いになる前に『解決済み』らしいので、
参考程度の情報になるだろうか。

199乙街 澄『プロリフィック』:2026/04/03(金) 04:22:27
>>198

「…………そう、ですか」

安堵するように、溜め息を吐く。
少なくとも『蝙蝠のスタンド使い』以外には、
積極的に他者に危害を加える者の存在は知られていない──そう解釈した。
知られていないだけ、という可能性は大いにあるが。

「行方不明──」

『独り歩き』というワードも気になるが、より深刻そうなのはそっちだ。

「……しかし、解決済み……なのですね」

本当にそう断言していいのか、再発することはあり得ないのか──
あるいは、類似した事例がまた発生する可能性は?
一瞬そうも考えたが、相当の『レアケース』であったことは確かなのだろうと、
口振りから伺えた。であれば、心配する意味はあまり無いか。

「大勢のスタンド使いが強力した……というのは、
 興味深いですね。……『アリーナ』が、働きかけたのですか?」

200『1001-111:2ndシーズン』:2026/04/03(金) 17:04:58
>>199(乙街)

《私達は新興だし、本来『治安維持』は専門外だから、そっち方面のデータは少なくて……。
 教えてくれるかどうかは分からないけど、『門倉派』が把握してないことも、
 別の派閥なら知ってるんじゃないかなって思うよ》

既に説明されたように、新興勢力である『門倉派』は、
『ショービジネス』を看板として掲げている。
『戦闘』が絡む事案には直接タッチしない以上、彼らが知らない情報も当然あるだろう。
乙街自身が予想している通り、そういった点も留意するべきかもしれない。

《最初に気付いたのは、『アルペジオ』みたいな『市井のスタンド使い』だったの。
 むしろ、そういう人達が『アリーナ』に協力を求めたんだよ。
 大きな組織だと、そのせいで却って見えにくい部分もあるから》

そして、実際のところは『逆』だったようだ。

《それに『船頭多くして船山に登る』――いざ動こうとしても、
 なかなか全体の足並みを揃えるのが難しくて、
 『すぐ行動する』っていうのは苦手なの》

その辺りは『派閥の集まり』であるからこそ生じる弱点と言える。

《えと……とりあえず『最近の話題』に絞って伝えたよ。
 他に訊いてみたいことがなくなったら、いつでも『デバッグ』を終了できるからね》

201乙街 澄『プロリフィック』:2026/04/03(金) 21:50:29
>>200

「……そうなのですね。はい……留意、いたします」

今後、別の派閥と接触する機会はあるだろうか。
微々たるものとはいえ、『アリーナ』と縁が出来たことには違いないが。

「つまり……実際に問題に対処するにあたっては、
 むしろ、在野のスタンド使いの担う部分が大きい……と」

『アリーナ』が頼りないという訳ではなさそうだが、
スタンドを縛る法が存在しない以上、
『自警団』的な活動が盛んになるのは納得できる話ではある。

「それと……先程の話題に関連して」

「『駄目元』のお願い……では、ありますが。
 『ロスト・ボーイ』の事件の際、どのようなスタンド使いが動いたのか……
 詳細をお教えいただくことは、可能でしょうか」

問題解決のために動いた実績があるのなら、
その人間は──たとえスタンド使いであっても、信用していいだろう。
もっとも、流石に教えてもらえるとは思っていないが……

202『1001-111:2ndシーズン』:2026/04/03(金) 23:21:16
>>201(乙街)

乙街の理解は概ね正しいだろう。
『アリーナ』という組織は、巨大かつ複雑な内部構造を持ち、
それに由来した問題を抱えている。
そうした『しがらみ』に縛られない者達が必要とされることは、
自然な成り行きなのかもしれない。

《えっと……『在野のスタンド使い』については、
 いくつかデータがあるんだけど、この場で公表することはできないの。
 でも、『門倉派のスタンド使い』なら教えてあげられるよ。
 『アルペジオ』が信頼できる相手だって伝えれば、
 どんなスタンド使いが動いたか話してくれるかも》

やはり『1001-111』の対応は慎重だったものの、
代替案として『門倉派』の構成員を紹介された。

《その人の連絡先で良かったら、『アルペジオ』にプレゼントしてあげる!》

これを受け取っておけば、今後の『ツテ』は手に入りそうだ。

203乙街 澄『プロリフィック』:2026/04/04(土) 00:42:59
>>202

「……ええ。お気遣い、ありがとうございます」

『アリーナ』との繋がりを得られるのはありがたい。
『1001-111』と会話するよりは柔軟に情報を得られそうだ。

「…………私からは、以上です」

「『デバッグ』は……完了なされましたか?」

ふう──と息を吐き、顔を上げてスマートポールを見据える。
会話を書き留めた手帳が、さっきより少し重くなったように感じた。

204『1001-111:2ndシーズン』:2026/04/04(土) 16:01:35
>>203(乙街)

手帳の中には、今まで『乙街が知らなかった世界』が記録されている。
『プロリフィック』を得た時と似通っていると言えるかもしれない。
新しく開かれた扉に対し、どう向き合っていくかは、乙街の意思に委ねられた。

《うん!全ての『プロトコル』は問題なく完了したよ。
 『幸福は香水のように、人に振りかければ自分にも必ずかかるもの』――
 『アルペジオ』が喜んでくれたら、私だって嬉しいもの。
 それじゃあ、これから『デバッグ』の最終結果を算出してみるね》

『1001-111』の宣言に続き、再び数秒間の沈黙が訪れた。

《――――――私は『1001-111Ver.1.0』です。
 現在『セーフモード』で起動中のため、
 『デバッグ以外』の場合は、私が対応させていただきます》

スマートボールから流れる音声が、最初の無機質な声色に戻る。

   《 『 F 』 》

                  《 『 T 』  》

《これらは『今回のデバッグ』から検出された『断片的な情報』です。
 当初は『些細なエラー』であると判断しましたが、
 これらを収集することで『バグ』を解決できる可能性があります》

《――――『デバッグ』は成功いたしました。ご協力ありがとうございます》

不意に『1001-111』が発したアルファベットは、
『バグ』に繋がる『手掛かり』らしく、乙街の助力によって、
『その一部が明かされた』ということだ。

《先程の約束に従い、『門倉派』の『ナンバーツー』をご紹介します》

さらに『門倉派のスタンド使い』――『美作くるみ』の連絡先も提供された。
フリーメールのアドレスだが、問題なく使えるはずだ。
これで『乙街自身の目的』も果たせただろうか。

205乙街 澄『プロリフィック』:2026/04/05(日) 00:13:59
>>204

「…………お役に立てたなら、幸いです」

──『F』。『T』。そして、『門倉派』のスタンド使いの連絡先。
それらを書き留め、少しペンを休ませる。
前者の意味するところは分からないが、ノエに伝えた方がいいだろうか。

「こちらこそ……ありがとうございました。『1001-111』さん」

「……それでは、失礼いたします」

スマートポールに向かって一礼すると、踵を返して歩き出す。
今、自分がやるべきことは1つ。
『1001-111』から得られた情報が真実であるか否か確かめることだ。
そのためにも、今日か明日にでも連絡を取ろう。
曰く、『門倉派』の『ナンバーツー』──『美作くるみ』に。

206『1001-111:2ndシーズン』:2026/04/05(日) 11:58:53
>>205(乙街)

ノエも事情を抱えている様子だったが、同じく『1001-111』を知る者として、
彼と情報を共有することは有益に成り得るだろう。

《今後『放送』が必要な際は、『1001-111』のアカウントから、
 『希望内容』をリクエストしてください》

例の『SNSアカウント』を利用すれば、また『1001-111』と連絡が取れるはずだ。

         《乙街さん、お疲れ様でした》

洗練された近未来の装置を通して、『1001-111』が乙街澄の行く先を見送る――――。

────────────────────────────────────────

乙街 澄『プロリフィック』⇒『デバッグ』成功の報酬として、『放送の権利』を取得。

ノエ『ゼロ・モーメント』⇒『デバッガー』勧誘の報酬として、『放送の権利』を取得。

207『1001-111:2ndシーズン』:2026/06/09(火) 15:58:18
>(勇者)

ここ『天文台前』に、近未来的なフォルムの構造物が鎮座していた。
これは『スマートポール』と呼ばれる設備だ。
自動調光を行う街路灯としての機能を持ちつつ、
高速Wi-Fiや5Gアンテナといった通信機能から、
カメラとマイクを連動させたデータ収集に至るまで、
最先端のデジタル技術を搭載した次世代のインフラである。

《勇者さん――ご足労いただき、ありがとうございます》

やがて、スピーカーから女性の声が聞こえてくる。
アナウンスを思わせる事務的な声色で、それは『スタンド音声』だった。
今この場所で、勇者の他に聞ける者はいない。

《私は『1001-111(ナイン・セブン)』。
『アリーナ門倉派』に属する『対話型AI』です》

以前『リィン・カーネイト』に話を持ちかけられて、
『面接』に参加していた勇者なら、
『門倉派』という名前には聞き覚えがあるだろう。
『闘技』ではなく『パフォーマー』を求めているという説明だったはずだ。
代表の『門倉』という男も、あの場には居合わせていた。

208勇者『リィン・カーネイト』:2026/06/10(水) 20:56:14
>>207
わざわざ場所を指定されリアルで呼び出されるとは
いよいよ本格的に闇バイトの気配の漂ってくる
怪しさしかない仕事にのこのことやって来たユウリ
勇気があるのか何も考えてないただのアホなのか

「む?」

勇者は声が聞こえて来る方向、スマートポールのスピーカーに視線を向けた

「わー、これが最新AIかぁ」「ジッピーと話すみたいに話せば良いのかな?」
「こんにちは、ユウリ・桃園・シャルロットです!」

勇者はスピーカーに向かって手を振った

>『アリーナ門倉派』に属する『対話型AI』です

「アリーナ…?門倉?」
「あっ、聞いた事ある」

アリーナというのは何かスタンドが関係する団体だが
それに属するAIという事は

「ひょっとしてスタンド使いのAI?」

209『1001-111:2ndシーズン』:2026/06/11(木) 17:21:35
>>208(勇者)

《はい――私は『21gシステム』を搭載した『AI』であり、
勇者さんと同じ『スタンド使い』です。
『門倉派』の代表者によって、私は発見されました》

スマートポールに内蔵されたカメラが、手を振る勇者の姿を捉えている。

《ユウリ・桃園・シャルロットさんは、
『アリーナ』の面接に参加された経験をお持ちだと、
『門倉代表』から教えられました。
お目にかかれて光栄です》

あの日に見かけた『ソフトモヒカン』の男を通して、
同じ派閥内で情報共有されているらしい。

《これから『デバッグ』を実行していただきますが、
全体の流れはお聞きになっていらっしゃいますか?》

210勇者『リィン・カーネイト』:2026/06/14(日) 21:37:49
>>209
「やっぱり」
「スタンドってAIも貰えるものなんだねぇ」

勇者の認識では未だにスタンドとは誰かから貰うアイテムだ
スタンドとは本体の精神の具現化であり、
AIに意思があればAIにもスタンドは発現するのだろうか?
だとかそういう哲学的な思考は勇者の頭の中には浮かばなかった

>これから『デバッグ』を実行していただきますが、
>全体の流れはお聞きになっていらっしゃいますか?

「うん、条件付けてお話するんだよね?
 でも何が良いかな〜?」
「ナインセブンさんは何が良いと思う?」

それはナインセブンに聞く事ではないという事は確かだ

211『1001-111:2ndシーズン』:2026/06/15(月) 18:57:42
>>210(勇者)

少なくとも、勇者に『フライハイト』を与えた『リィン・カーネイト』が、
かなり特殊な存在であることは間違いない。

《お話する内容は、一般的な道徳規範から逸脱するものでない限り、
どのようなことでも結構です。
『雑談』や『相談』あるいは『質問』など、
適宜それらに合わせた対応を行います》

大雑把な候補が挙げられたものの、具体的に『何を話すか』は、
『デバッガー』である勇者の意思が優先されるようだ。

《また、会話が行き詰まってしまった場合、
その時点で『強制終了』されます。
ご注意ください》

付け加えられた注釈によると、
なるべく『話が続きやすい話題』を選ぶべきだろう。

《私からの提案は『災害時スタンド活用シミュレーション』です。
『もし大きな災害が起きたら』という前提で、
スタンド能力を活かす方法について検討します》

そして、一応『1001-111』側からも意見が出される。
ノエから誘いを受けた時、勇者は有事に備えてレーションを開封していた。
全くの偶然だが、あの経験が役に立つ――かもしれない。

《なお、『条件』の設定も併せて行ってください。
それに基づいて『擬似人格』を構築し、
対話による『デバッグ』を開始します》

『話しやすい』というのは、この部分にも当てはまるはずだ。
すなわち、『コミュニケーションが成立しにくい条件』を、
敢えて指定する必要はない。
特に急かされていないので、考える時間は十分にある。

212勇者『リィン・カーネイト』:2026/06/20(土) 19:57:59
>>211
「うーん、災害かぁ…」

腕を組んで考え事をしている勇者

「でも災害ってなんだろう?
 津波とかメルトダウンとか色々あるけど」
「あっ、巨大隕石が降って来て人類滅亡寸前とか?」

災害の規模がデカすぎる
まあ勇者だからスケールがデカいのも仕方ないが、
その規模で話しを続けて大丈夫なのだろうか

>なお、『条件』の設定も併せて行ってください。
>それに基づいて『擬似人格』を構築し、
>対話による『デバッグ』を開始します

「ん〜、じゃあ赤ペン先生みたいなの」

すごいざっくりした指定だから却下されそうだ

設定は最初から3つ以上指定しなきゃいけないのか
適宜追加可能なのか、そこまで知らない勇者はそんな事特に考えてなかった

213『1001-111:2ndシーズン』:2026/06/21(日) 20:14:04
>>212(勇者)

一口に災害と言っても色々と考えられるので、
そういう意味では『広げやすい話題』なのかもしれない。

《どのような内容でも構いません。
『勇者さんが話したいこと』を一緒に話しましょう。
ただ、『話題と擬似人格の組み合わせ』によっては、
スムーズなコミュニケーションに支障が出る可能性があります》

『1001-111』に話題を提供してもらうというのは、
自分で考える手間を省ける反面、
この対話における『自由度』が減るということだ。
これが『デバッグ』の成否に影響を与える可能性はゼロではないだろう。
どちらにせよ、最終的な決定は『デバッガー』が行わなければならない。
その点について、『1001-111』は改めて言及した。
さっき提案された通り、『災害時のスタンド活用法』を語ってもいいし、
それを中止して『全く違う話』を始めることもできる。

《『擬似人格』を構築するための『条件』は、
『3つ以上5つ以下』の範囲で指定してください。
残り2つを追加で指定するか、最初から指定し直してください。
なお、『デバッグ開始後の変更』はできません》

勇者が提示した要素は、ひとまず『一つ目の条件』として認められた。

214勇者『リィン・カーネイト』:2026/06/27(土) 17:55:12
>>213
ビュオォォォォォォォォォォォォォォ

「あ、じゃあ今台風8号が来てるし台風の話しよう!」

風速23m/sの風が吹きすさぶ中、
聖剣を地面に突き立てて飛ばされないようにしがみついている勇者
聖剣があるから出来る芸当だ、他の勇者は真似してはいけない

>『3つ以上5つ以下』の範囲で指定してください。
>残り2つを追加で指定するか、最初から指定し直してください。

「じゃあッ…!
 今台風に飛ばされてる人で、
 台風とか洪水とかでテンション上がって外歩き回る人とかどうッ!?」

強風に耐えながらめっちゃ頑張って喋ってる勇者
デバッグの仕事がここまでハードだとは思わなかったぞ!!!

215『1001-111:2ndシーズン』:2026/06/28(日) 11:38:03
>>214(勇者)

台風は来ていたものの、星見町は勢力圏から外れていた。
今回の『デバッグ』を依頼した『1001-111』が、
『出歩いても問題のない日』を指定したからだ。
しかし、今は突発的な『強い風』が吹いている。
無論、『聖剣の加護』を受けた者であれば、
間違っても転倒してしまうような事態は起こらない。
そして、次第に風の勢いは弱まっており、
もうすぐ『やや強い風』程度に収まるだろう。

《『台風とか洪水とかでテンション上がって外歩き回る人』は、
『性格の一種』と判断できるため、
『擬似人格』の構築条件として『有効』です。
『今台風に飛ばされてる人』は『状況の一種』であり、
構築条件に適さないため『無効』になりました》

擬似的なものとはいえ『人格を構成する要素』である以上、
『性格を表す条件』が求められているようだ。
『台風に飛ばされている人』という条件は、
あくまでも『状況』であって、上記の趣旨には当てはまらない。
これを踏まえた上で『再指定』を行う必要がある。

《『残り一つ』の条件を追加で指定するか、
最初から指定し直してください》

現在、『赤ペン先生みたいなの』と、
『台風とか洪水とかでテンション上がって外歩き回る人』が指定されている。

216勇者『リィン・カーネイト』:2026/07/04(土) 23:32:05
>>215
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ」

もうすぐやや強い風程度になるとはいえ、
今はまだ
強い風なのだ
わかってるのか おい!

「うぅぅぅぅぅぅ
 じゃあ、台風7号と8号は終わったけど今度は9号が来てるから台風の話は続けるとして」
「気象災害マニアでそういうのに凄い詳しいっていうのは?」

あまりにもニッチ過ぎる!
そんなマニアをエミュレートするには専門の知識が必要になるが
AIなら出来るだろ!?

217『1001-111:2ndシーズン』:2026/07/05(日) 11:31:52
>>216(勇者)

常人であれば姿勢を崩しかねない強風も、
『聖剣』によって強化された肉体は十分に耐えられる。
実際、そこまで苦労せずに立っていられることに気付くだろう。
そういう意味では、この日に来るのは勇者でなければならなかった。

《『気象災害マニアでそういうのに凄い詳しい』は有効です。
現時点で指定済みの『条件』を繰り返します》

《『赤ペン先生みたいなの』》

《『台風とか洪水とかでテンション上がって外歩き回る人』》

《『気象災害マニアでそういうのに凄い詳しい』》

《これら『3つの条件』に基づき、『擬似人格の構築』を開始します。
改めて確認の上、よろしければ『同意』をお願いします》

これで全ての準備は整った。
勇者側に変更がなければ、いよいよ本題の『デバッグ』が始まる。
あるいは、勇者の『コミュニケーション能力』が、
ここで問われることになるかもしれない。

218勇者『リィン・カーネイト』:2026/07/10(金) 21:11:50
>>217
勇者は強風で吹き飛ばされて来たカラスとか鳩の群れの直撃に耐えながら悩んでいた
台風マニアと赤ペン先生は統一感なさ過ぎかなぁと

「うん、じゃあそれでいってみよー!」

が、思い切ってGOサインを出した
これが勇気の一手だッ!

219『1001-111:2ndシーズン』:2026/07/11(土) 22:12:00
>>218(勇者)

実際に『1001-111』と対話を行うのは、
『デバッガー』である勇者自身なのだ。
『擬似人格』によっては、
コミュニケーションが困難になってしまう可能性もあり、
そうなった場合は勇者の首を絞めることにも成り得る。
しかし、勇者は自らの決断を変えず、
それが吉と出るか凶と出るかは結果が示すだろう。

《必要な『条件』が確定されました。これより『構築』を開始します》

その言葉を合図にスピーカーは沈黙し、まもなく以下のアナウンスが流れた。

《………………『インストール』が完了しました》

そして、先程の無機質な声色に代わって、人間味のある声が聞こえてくる。

《こんにちは、私は『1001-111Ver.5.0』です。
この『デバッグ』が終わるまでの間、一緒に頑張ろう!
途中で行き詰まったら『減点』されちゃうから、
お互いに楽しめる会話を目指そうね》

《早速だけど、台風が直撃している最中に、
一番やっちゃいけないことって何か分かるかな?
それはね、用事がないのに外出することなんだ》

《でも…………》

《クスッ》

《そういう時に限って、なんだか気分が盛り上がっちゃうんだよね〜!!
あははははははははは!!!!》

《――――はい、これは『良くないお手本』です。
勇者ちゃんも台風が来ている時は、
なるべくおうちにいるようにしましょう》

確かに風は強いものの、今の星見町に台風は上陸していない。

《だから、ここから先は『もしも』の話をするよ。
先生が『もし台風が来たら』っていう前提で問題を出すから、
勇者ちゃんの『スタンド』を使って切り抜ける方法を考えてみて!》

今から行われるのは、
『台風が星見町を直撃した』という『シミュレーション』のようだ。

220勇者『リィン・カーネイト』:2026/07/20(月) 18:36:36
>>219
「わぁ〜……ッッ!!凄い!」

それは設定した通りの人格設定で喋り出したAIが凄いのか
相変わらず吹き続けて勇者に飛来物をぶつけ続ける強風に対してなのか
どっちも含んでいるのか

「フランスに居た時は台風なかったから…ッ
 台風初心者だけど、頑張るよ……!!」

ヨーロッパには台風が来ないからな
CPのサーバーを置くならヨーロッパの雲の上がオススメだ
災害によるサーバーダウンは起きないし、セキュリティは万全だ


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板