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【ミ】『忘れじの瑕、コメットテイル』

1『幸せ兎』:2019/03/08(金) 22:34:41

覚えていて悲しんでいるよりも、忘れて微笑んでいるほうがいい。

                     クリスティナ・ロセッティ


   ≪  ザザ――――z__________________ .....  ≫

   
     「…………」
                       
                    「キミも、そう思う?」

        「いいや」

    「おれは――――悲しくっても、覚えてたいよ」

                       「……この景色を。
                         いくつになっても。」

  「はは。理由なんて。だって、生まれ故郷だぜ。この――――」

                           ≪ザザ  ――――― ≫
 
                                       ≪    プツン≫

―――――――――――――――――――――――――――――

★ここは『薬師丸』がGMのミッションを行うスレです。

☆過去スレ(星見板)
【ミ】『ハッピー・ハッピー・コメットテイル』 
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【ミ】『コメットテイル幸福奇譚』
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【ミ】『コメットテイル、禍福の星巡り』
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★過去スレ(黄金板)
【ミ】『黄金色ハッピーテール』 
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【ミ】『黄金色ハッピーテール』 #2
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1439137290/

88『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/04/06(土) 16:48:31
>>84(黒峰)

バスに戻ると、ちょうど添乗員がまだ外に面々を呼びに行った。
笹井もすでに座席についていて、おもむろにスマホを見せてきた。
ウェブブラウザアプリの検索画面だ。暇つぶしに見ていたらしい。

「ちょっ、あんたこれ見てよ。これ。
 『観覧車』があるサービスエリアあるみたいよ。
 普段高速乗らないから、こーゆ―のテンション上がるわ」

通るかもしれないが、さすがに遊んでいく時間はない気はした。
まあいずれにせよ、そろそろバスも先へと進むことになるだろう・・・

>>85(小石川)

「小石川さん……優しいんですのね。
 とても素晴らしい考え方と思いましてよ。
 けど、まあ……普通のサービスエリアですし、
 外に目印になる子も立ってますから、
 さすがにここで逸れる方はいないでしょう」

「おっしゃる通り、心配しすぎも心の毒ですわ」

窓の向こう、天雨の視線の先――――
快活そうな外ハネの少女(そうではない外ハネの少女もいる)が、
建物方向を見ながら立っているのが見えた。
目印になっているのかどうかは測りかねるが、
とりあえずバスに乗客は戻ってきているし――――
ここでいきなりリタイヤ者が出るような悲劇はなさそうだ。

「3人……ああ、ええと、後ろから三番目の列の。
 そうですわね、自分たちだけで参加するツアーは、
 『遠足』や『修学旅行』とはまた違うでしょうし」

「この旅の思い出を、10年後に語り合えるような……
 そういう素敵な旅路になれば、この上ないですわね」

笑みを浮かべながら、小石川の言葉にうなずく天雨。
彼女らが、今の小石川の年になるのは10年以上後だろう。

――――10年。長い時間だ。何もかもが変わる時間……
それでも変わらない『情』があれば、それほど素晴らしいことはない。

89『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/04/06(土) 16:48:44
>>86(宗海)

「そうですか……あ。そろそろ出そうですね」

「『迷子』になった人がいなければいいのだけど」

そのあとも多くの乗客はバスに戻り、
まだ戻ってきていない者を添乗員が呼びに行った。
刈崎の懸念は幸いにして杞憂で、全員戻ってきている。

>>87(ヨロズ)

「私は『包(くるみ)』――――それじゃ、また」

そういうわけで、買い物袋を持ってバスに戻った。

「あ、お帰りなさい」

     「何か買ったんですかぁ〜?」

先に戻ってきていた『大丸』たちに声をかけられる。

>城井

「『ミステリーツアー』参加者の方、
 そろそろバスのほうお戻りくださ〜〜い」

添乗員が小走り気味にやってきて、
車内に戻るように誘導された。
武谷は城井に『皆まで言うな』とばかりに、
コーラの缶を手渡して同じくバスへと戻る。

>全体

添乗員に誘導され、まだ買い物をしていたものも、
あるいは別の用を片づけていたものも、
数分後には車内に揃った。また『旅路』が動き出す。

サービスエリアに何か危険があるでもなし、
当然ではあるが全員無事な様子であり、
違うとすれば一部、多少荷物が増えている程度。

――――――再び、バスが走り出した。

                ブロロロロ・・・

「 バスは今、どこに向かっているのかァ〜〜〜
     みなさん、気になりますよね〜〜〜〜〜 」

             「 少なくとも 」

    「 半分は過ぎましたのでぇ〜〜〜 」

                 「 到着をお楽しみにお待ちくださぁ〜〜い 」

片道『3時間』から『3時間半』といったところだろうか?
そこそこ長いが、日帰りでもない『バス旅行』なら、特別超長距離でもない。

とはいえもうしばらくかかるし、その間常に話し続けるのも相当疲れるだろう。
特にやることがないなら、仮眠をとるなり、一人の世界に入るなりしてもよさそうだ。

             ブォォォーーーーーーーーーーーーー ・ ・ ・ ・ 

                            ――――何事もない進路が、続く。


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