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【場】『 星見スカイモール ―展望楼塔― 』

417宗海『エトセトラ』:2019/01/22(火) 23:13:50
>>416
空気の変化を如実に感じる。
『詰み』の質問だから、出題者は容易く『投了』をした。
『写真』に触れていた手を両膝に置いて、静かに一礼をする。

     「では、折角ですから。
      頂いたお金は『ひなどり募金』に寄贈させて頂きます。

      本当、可哀想ですよね。
      国有の土地に『相談所』を建てるだけで、
      心の狭い『富裕層』に邪魔立てされるなんて――――」

手渡された『三万円』を恭しくも両手で受け取り、
手帳に挟み込みながら、出題者からの『質問』に耳を傾ける。

     「そう、ですね……。
      『秤』を3回使って『偽貨』を暴くクイズですとか、
      そういったものが近いのかしら。

      昔から『入院』が長くて、
      患者のおばあさんから貰う『懸賞雑誌』に、
      色々な知恵比べパズルが載っていたのよ」

此方の質問は当たり前のように答えられる。
淀みのない声調で語り掛け、静かに微笑んだ。

     「そうね。……『地上の縺れ』なのでしょう?

      この吹雪では、雪原に『カメラ』を設置しても、
      シャッターチャンスを『遠隔』で計るのは難しい。

      私はシャトルランが『10回』も出来ないくらい、『体力』がないから、
      真冬の登山なんて、……見ただけでも怖気が走るわ。

      それでも、『カメラマン』が登頂記念の写真に映らなかったのは、
      ――――愉しそうな彼女がいる『空間』を残したかったから、かしらね」

本当に『事件』があったから解らない。
だから、『核心』には触れず、一人だけ省かれた『集合写真』に思いを馳せた。
省かれたのではなく、自ら身を引いた、と信じるかのように。

      「――――それだけ、よ。
       細かい『動機』なんて解らなかったけれど、
       彼は、この場では『見る側』を選んだから、と」

      「これでいいかしら。
       無理に『動機』を当てはめるのは、趣味じゃないの」

手帳をスクールバッグに滑り込ませ、そっと立ち上がる。


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