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【場】『 大通り ―星見街道― 』

1 『星見町案内板』 :2016/01/25(月) 00:00:31
星見駅を南北に貫く大街道。
北部街道沿いにはデパートやショッピングセンターが立ち並び、
横道に伸びる『商店街』には昔ながらの温かみを感じられる。

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                 ミ三ミz、
        ┌──┐         ミ三ミz、                   【鵺鳴川】
        │    │          ┌─┐ ミ三ミz、                 ││
        │    │    ┌──┘┌┘    ミ三三三三三三三三三【T名高速】三三
        └┐┌┘┌─┘    ┌┘                《          ││
  ┌───┘└┐│      ┌┘                   》     ☆  ││
  └──┐    └┘  ┌─┘┌┐    十         《           ││
        │        ┌┘┌─┘│                 》       ┌┘│
      ┌┘ 【H湖】 │★│┌─┘     【H城】  .///《////    │┌┘
      └─┐      │┌┘│         △       【商店街】      |│
━━━━┓└┐    └┘┌┘               ////《///.┏━━┿┿━━┓
        ┗┓└┐┌──┘    ┏━━━━━━━【星見駅】┛    ││    ┗
          ┗━┿┿━━━━━┛           .: : : :.》.: : :.   ┌┘│
             [_  _]                   【歓楽街】    │┌┘
───────┘└─────┐            .: : : :.》.: :.:   ││
                      └───┐◇      .《.      ││
                【遠州灘】            └───┐  .》       ││      ┌
                                └────┐││┌──┘
                                          └┘└┘
★:『天文台』
☆:『星見スカイモール』
◇:『アリーナ(倉庫街)』
△:『清月館』
十:『アポロン・クリニックモール』
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536 斉藤刑次『ブラック・ダイアモンド』 :2019/01/02(水) 21:57:15
>>535

 「いやァ〜〜俺こんなッスけど、悩みまくりッスよ」

  「年末特番録画忘れたり、バイトで年下に怒られたり、
   知り合いが軒並み『インフルエンザ』に罹って連絡取れなかったり、
   親父は自営業なんスけど、最近ヒマそーだしよォォ〜〜」

気まずそうに後頭部を掻きながら小市民的な悩みを吐露する。
体が揺れるたびにチャラチャラとアクセサリーがうるさい。

  「おじ……オニーサンもパッと見、
   フツーの会社員ッつーカンジじゃねーケド芸能関連の人ッスか?
   俺、実はバンドやってんスけど、CDとか聴いてみてくんねーッスか?」

『おじさん』と言いかけてやめた青年は、黒い革のバッグからペラペラのCD-Rを取り出そうとしている。
実際の年齢は二人ともさほど変わりないのだろうが、門倉は年上認定されたようだ。

537 門倉『ソウル・ダンジョン』 :2019/01/02(水) 22:23:58
>>536(斉藤)
「へェ―― タイヘンそうだねェ〜〜〜」

自分から話を振ったにも関わらず、人の悩みにはあまり興味なさそうな返答の『門倉』。
あらかじめ運ばれた冷水にズズイと口をつける。

「いや、芸能関係なんてモノじゃあないよ。ただのふど………」

 何かを思い出したらしくしかめ面をする『門倉』。
   彼の悩みは仕事がらみの事なのかもしれない。

 「………まあなんであれ、せっかくの出会いだ。聴いてみよう。
  といってもさすがに今すぐは無理か。
   聴ける機器なんて今どき持ってはいないだろうからね」

 一応、CD-Rを受け取ろうとする。

538 斉藤刑次『ブラック・ダイアモンド』 :2019/01/02(水) 22:47:15
>>537
  「ま、仕事以外の悩みも色々ありますしねェ〜〜……
   お気に入りのファミレス店員が辞めちゃったりとか、色々ね」

最初の店員とのやり取りもちゃんと聞いていたようだ。
悪意は無いのだろうがニヤついている。

  「不動産屋ッスか?オニーサン、仕事で悩んでんスか?」

言いかけた部分を取りあえず無遠慮に拾っていく。
CDは、まあ宣伝のつもりでそのまま渡す。あまり意味はない。

539 門倉『ソウル・ダンジョン』 :2019/01/02(水) 23:07:18
>>538(斉藤)
「………」

 『斉藤』の意味ありげなニヤつきに少しの間、沈黙しつつも

「不動産屋……そう、だったんだがね」

 『斉藤』の問いかけに再び口を開く。

 「ちょっと店がね。
               その………『爆破』してね」

少し前に世間を騒がせた某不動産チェーン店のスプレー破裂事件。
その影に隠れるように『門倉』の不動産屋、『門倉不動産』も何者かによって爆破されていた。
(何となく心あたりがあるような気もするので『門倉』としては犯人捜しをする気はないのだが)
爆破といっても例の事件に比べるとささやかなもので、被害も軽微といえるものだった。
地方ニュースでちょこっとやった程度の事件性で怪我人すら出ていない―――
だがそれでも周辺の店舗への保障、そして何より、自身の店の補修は行わらなければならない。

「まあ、詳細は端折るがその『保障』に追われているというわけなんだ。
             だから稼がないといけない……いけないのだ」

                      ふゥ〜〜〜……

『門倉』は再度溜め息をつく。
そう言いながらもファミレスなんかでノンビリしているのだが。

540 斉藤刑次『ブラック・ダイアモンド』 :2019/01/02(水) 23:27:32
>>539

  「ばッ……」

    「『爆破』ァァ〜〜ッ!?」

  「そりゃ『大事件』じゃねェーッスかァァ〜〜ッ!!
   こんなトコでのんびりしてる場合じゃねェ〜〜ッスよ!!」

周りの客や店員が一瞬こちらに注目するのも構わず、大きな声で驚く青年。
少々オーバーリアクション気味ではあるが、素の反応なのだろう。
斉藤のような一小市民にとって、そういった出来事はそれこそ『ニュース』の中だけの出来事なのだ。

   店員:「あ、あのォ〜………
       『ランチセット』とアイスコーヒーお持ちしましたァ〜……」

 「あ、スンマセン……!そこ置いといてください」

店員が怪訝そうな顔で配膳に来たのに気づき、声のトーンを落とし気味で受け取る。
門倉の注文も同じタイミングで届いたようだ。

541 門倉『ソウル・ダンジョン』 :2019/01/02(水) 23:44:56
>>540(斉藤)
「『大事件』―――そうだな、そのとおりだ。普通ならば。
 ただこの町じゃあ『大事件』ってほどじゃあないんじゃあないか?
                    中……いや、『小事件』程度さ。

  もしかしたらあのニュースの爆破も、『能力』の仕業かも―――なんてね」

訳知り顔でよく分からない事を語りだす『門倉』。
あるいは『能力』という言い回しに何かしら感じるものがあるかもしれない。

「おっと、そんなこんなでランチタイムだ。とりあえずは食べようじゃあないか。
 ノンビリしてる場合じゃあないというが、腹は減っては戦は出来ぬというしね」

  話の途中で来たランチに早速手を出そうとする『門倉』。

542 斉藤刑次『ブラック・ダイアモンド』 :2019/01/02(水) 23:58:43
>>541

  「いやね、最近思うんスけど」   カチャ カチャ

  「オニーサンの言う通り『フツー』に言えば……ッスよ、
   店舗が『爆破』!ッつーたら結構な事件ですよ、フツー」

        「ところで不幸なオニーサンにはコレをあげます」

ランチセットのハンバーグを齧りながら、
そしてセットのプチトマトを門倉の皿に勝手によこしながら、一般人の立場で話をする。

  「それこそ『能力』だとか、そういうのを抜きにすれば―――の話ッスけどォォ〜〜〜……
   ――――――………ん?いまアンタ『能力』ッて言った?」

門倉の風貌から「胡散クセ〜〜〜」ぐらいは思っていたが、
そこまで警戒心を抱いてはいなかった斉藤の箸が一瞬止まる。

543 門倉『ソウル・ダンジョン』 :2019/01/03(木) 00:12:38
>>542(斉藤)
「君がキライなんじゃあないのかそれは……」

よこされたプチトマトに軽くツッコみながらも、素直に頬張る『門倉』。
プチっと潰れ口から軽く種が出てしまったが、まあ些細な事だ。

「ん……んん、『能力』。
               確かに。確かにそう口にしたが―――」

アイスコーヒーを飲みつつ、『門倉』はじっと『斉藤』を見ている。
不用意な事を言った、というより、その言葉に反応している
『斉藤』に興味を抱いたようだった。

            「何か気になる事でもあるのかい?」

ちょっとズレてはいるものの普通に使う日本語ではある。
ただその言葉に特殊な意味を籠めている人種も居る。

  眼前の男がそれに当てはまる男なのかどうか―――
          ・ ・

544 斉藤刑次『ブラック・ダイアモンド』 :2019/01/03(木) 00:28:57
>>543

   「『能力』ッてのは、いわゆる―――――――

    ――――――『スタンド能力』ッてヤツですよ!(小声)」

僅かな警戒心が言葉を遅らせようだが、『スタンド』について言及する。
あまり大声で叫ぶようなことでは無いので小声ではあるが、
まあいざとなったら逃げるなりなんなりすれば良い。

門倉の言う通り『爆破事件』なんてのは『スタンド使い』同士が話をする上では
それほど『大事件』というワケでもない、という事を斉藤は知っている。

   「アンタもそうなのか?『刺青』とかそういう類の」

545 門倉『ソウル・ダンジョン』 :2019/01/03(木) 00:47:55
>>544(斉藤)
「………!」

『斉藤』の言葉に『門倉』は一瞬を見開き、そして黙る。
しかしその仕草は明確に語っていた―――『門倉』が『知っている』という事を。

「驚いたな………しかも、『刺青』の事まで知っているとは。
 得る方法はいろいろあるようだが………そこまで『一緒』なのか」

              グ イ  ン
                             シュウウ……

ほんの一瞬………まるで秘密を分かち合うように
『門倉』の体から半透明の『人型』が現れ、そして消えた。
注視している『斉藤』でなければ見落としてしまうであろう刹那の出来事だ。

「………『見せる』事を嫌う者も居るだろうけどね。
  人生は短いし、出会いは貴重だ。
     語り合える『仲間』が増えるのに越した事はない」

546 斉藤刑次『ブラック・ダイアモンド』 :2019/01/03(木) 01:08:39
>>545

   「やっぱ『刺青』――――かァァ〜〜〜……
    いやァ、世間は狭いッスねェ〜〜〜〜〜」

                 ズズ    !

特に危険人物では無さそうなので、自身もスタンドを一瞬だけ発現させる。
箸を止めていた斉藤の腕に、やはり半透明の『腕』が現れ、消えた。

  「ま、ヤバそーな相手だったら見せねーッスけどね……」

     「うおッ……や、ヤベ〜〜〜もうこんな時間か……!
      そろそろ俺は行くッス!バイトあるんで」

時計を確認すると斉藤は慌てた様子でランチの残りを頬張って、そそくさと帰り支度を始めた。

    「オニーサンも、その『爆破』とか、何か協力できんなら手伝いますよォォ〜〜〜
     ここで会ったのも何かの縁だし、『仲間』ッつーコトで!」
                                   グッ

別れ際にサムズアップし、特に声をかけられなければそのまま立ち去るつもり(会計は済ませるが)。
ちなみに、斉藤から渡されたCD-Rには一応連絡先らしきものが書いてある。

547 門倉『ソウル・ダンジョン』 :2019/01/03(木) 01:19:40
>>546(斉藤)
「ほう………」

『斉藤』の『腕』に興味深そうな声をあげる『門倉』。
そして―――

「ああ、もう少し話したかったがバイトならば仕方がないな。
 世の中、稼がないといけない―――」

再び自分の置かれた惨状を思い出したのか、顔が曇る『門倉』。

 「確かに縁、『運命』というものはある。また会える時を楽しみにしているよ」

 そのまま『斉藤』を見送る『門倉』。
  そして去った後は、一人でほんやりとランチを貪ったのだった。

548 鈴元 涼『ザ・ギャザリング』 :2019/01/04(金) 03:03:48
相も変わらず寒い日が続いていた。
星見駅の近くのベンチに和服の少年が座っている。
若草色の長着と羽織、白い足袋と木の色の雪駄。
黒い癖毛の後ろ髪を平織りのミサンガで結んでいる。
小さな尻尾のようになった髪が、彼の動きに合わせて揺れている。

「……ふぅ」

空に向かって息を吐くと、それは白い煙のようになってあがっていく。
少年はそれをただ静かに眺めていた。
煙草の煙のように薄く細いその白い筋が天に昇って消えるのを見つめている。

「綺麗……」

雲一つない晴天だった。
何ということのない一日である。
代り映えのしない日常を彼の視界が切り取っていた。
空に雲がかかったような表情で見ていた。

549 門倉『ソウル・ダンジョン』 :2019/01/05(土) 21:05:46
>>548(鈴元)

「……ふゥ〜〜」

まるで『鈴元』のため息に追従するかのように少し離れた場所から溜め息が聞こえた。
『鈴元』がそちらに目をやれば、同じくベンチに座る20代半ばの男が目に入るだろう。

栗色のソフトモヒカンに、ワインレッドのジャケット、マフラーを身に着けた人物。
『門倉良次』―――しばらくぶりに目にする彼は『鈴元』には気づいていないようだ。
何やら考え事をしているのか、散漫な印象を受ける。

550 鈴元 涼『ザ・ギャザリング』 :2019/01/05(土) 21:47:52
>>549

「ん……」

自分以外の存在を感じて視線を向ける。
あまり見過ぎては失礼だろうからそーっと覗き見るように。
遠慮がちな視線が泳いで男性の姿を捉える。

「あ」

ダメだと思いながらも声が漏れた。
自分はこの男性を知っている。
色々と縁が重なった結果、知っている人物に変わった男性。
もちろん、勝手知ったる仲、ではないが……
それでも全く知らない人という訳でなかった。
何だか心の中でモゾモゾと動くものがある。

(休んではる……ん、よね……)

声をかけていいものか、と思ってしまう。
何か疲れているのかもしれない、仕事の待ち合わせかもしれない。
そんな思考が頭の中に浮かんでいく。
ただ、そんな中でも自分の心に従ってみることにした。

「門倉さん……やんね?」

「なんか、お悩み事でも、ありそんな感じやけど……?」

551 門倉『ソウル・ダンジョン』 :2019/01/05(土) 22:15:29
>>550(鈴元)
「………ん?」

『鈴元』の呼びかけに『門倉』は首をかしげる。
残念ながらというべきか、思い出すのに時間がかかっているようだ。

「あ―――ああ、その恰好と言葉遣い………
 君はアレだ。
             ……す………」

必死こいて『す』まではなんとか出てきたらしいが、それ以上はけして進めない様子だった。

「―――ステキな男だね。人が悩んでいるのをみて声をかけてくれたわけか。
 そういえば、前も何か手伝ってもらった気がするよ。

     とりあえず
                    ―――あけましておめでとう」

『門倉』は何かをごまかすかのようにやや遅めの新年のあいさつをしてきた。

552 鈴元 涼『ザ・ギャザリング』 :2019/01/06(日) 01:23:18
>>551

「あけましておめでとうございます」

相手の話し方に若干の違和感を感じつつも挨拶には挨拶で返す。
話し方というか、なんとなく何か考えつつという感じ。
明らかに『す』から先に進めていない言葉が引っかかる。
突っかかるほどではないけど、引っかかりはする。
それぐらいの感覚が喉につっかえた小骨のように感じる。

「……その、よかったらお話聞きますけど。僕で良かったらやけど」

「まだ子供やけど話聞くくらいは出来るから」

553 門倉『ソウル・ダンジョン』 :2019/01/06(日) 02:02:38
>>552(鈴元)
「ああ―――ありがとう、………す、スズ……君」

最後の方は聞き取れないほどの小声だ。
どうやら名を忘れてしまった事をごまかしている(つもり)らしい。

「まあいい―――いいんだ。それで『悩み』というのはね。

 知っての通り………いや知っていたかどうかは定かじゃあないが、
 俺は『不動産屋』をやっている。だが、不幸な事件によって『店舗』が爆破してね、
 まとまった金が必要なんだ―――

  ………………一番いいのは。

  何気なく俺の前に現れた君が
  実は札束に火をつけて遊ぶくらいの『大富豪』で、戯れついでに
  俺に数百万ほどホイッと施してくれるという結末なんだが………」

唐突にそんな厚かましいお願いをしてくる『門倉』。
さすがに冗談だろうが、妙にねちっこいその視線は、
『あわよくば』という、一縷の希望を託しているようにも思えた。

554 鈴元 涼『ザ・ギャザリング』 :2019/01/06(日) 02:16:49
>>553

「……」

目を閉じてにっこりと笑う。
優しい笑みだ。

「不動産屋さんっていうのは、どっかで聞いたことある気ぃするけどぉ……」

詳しくは知らなかった。

「いや、それは……大変なんやねぇ……」

爆破という言葉に少し眉が歪む。
一体どういう経緯なのかというのは気になるが、そこに触れてもいいものかとも考えてしまう。
心の迷いが指に出る。
規則的な拍子で自分の手の甲を反対の手の指が叩く。

「残念やけど、僕は大富豪ではないんよ。鈴元の家のお金も僕のお金やないし」

心苦しそうな声と表情だった。
あわよくばという意志に気づいていないのか、もしくは気づいた上でこれなのか。
それは鈴元涼だけが知っている。

「えろうすんまへん。地主さんの知り合いとかもおらんでもないねんけど……富豪……多分そない急に言うて融資してくれはるんは……」

555 門倉『ソウル・ダンジョン』 :2019/01/06(日) 02:33:13
>>554(鈴元)
「そうか―――
          いや、そうさッ そうだろうとも!

               そうだろうとも………」

 『門倉』は少しだけ肩を落とすが、ほどなくして再度語り出す。

「正月だからといってそんな『お年玉』が
 簡単に転がり込んでくるとは俺も思っちゃあいない。
       むしろもうあげる側の年齢だしね―――

 だから『お年玉』は自らの手にする………ッ
 そう思ってツテを使って、『お金』になりそうな話を探したんだ。
 そして一つの依頼を受けた。
 不可思議な『呪い』を解決してほしいという特殊な依頼だ。

             …………あれ、そういえば、君はどうだったっけ?」

『門倉』の話がふと止まる。
『鈴元』が『門倉』をみやると、彼の体から霊体のような『腕』が重なるように出ている。
『スタンドの腕』………これをこれみよがしにヒラヒラと動かしている。

 おそらく『鈴元』がこれが視える存在かどうか確かめようとしているのだろう。

556 鈴元 涼『ザ・ギャザリング』 :2019/01/06(日) 20:16:57
>>555

「……」

鈴元涼はお年玉を貰える歳だ。
姉からも、兄からも、京都からこの街に来てくれたお弟子さんやお手伝いさんからもだ。
申し訳ないという気持ちと嬉しい気持ちが半々である。
自分からお年玉を得る、ということがどういうことか、門倉が何をしたのかは予想出来ないが、大変なことがあったのだろうと考えた。

「え、あぁ、はい」

鈴元の傍に経つ霊体。
『ザ・ギャザリング』
そういう名前を付けられた存在。
儚く、消え入りそうな姿。
人の形をとったもの。

「あの、呪いってどういうことなんやろ?」

557 門倉『ソウル・ダンジョン』 :2019/01/06(日) 21:05:48
>>556(鈴元)

「―――ああ、やはり君も『使える』身か。やはり『刺青』?」

『君はどこ中?』みたいなノリで軽くスタンドの出自を確認しつつ、『門倉』は更に語る。

「そして『使える』のならば、話を進めよう。
 といっても俺も得ている情報は少ないんだけどね。

  依頼元は、とある『美容外科クリニック』。
  かなり評判のいいクリニックでいつも予約一杯って感じだったらしい。
  『だった』と表現したのは、今はそうではないという事だ。

  少し前から、そのクリニックの患者の『顔』が―――
                     『崩れる』というトラブルが起こっているらしい。

  それだけきくと、『手術失敗』したんじゃあないの? と思ってしまうんだがね。
  どうやらそういう事でもなく、その『症状』はしばらくすると収まるとの事らしい。

  それをそのクリニックの『院長』は『呪い』と称して解決する術を探っているというわけさ。
  『呪い』をかけられる『心当たり』があるのかないかは不明だが―――

                           ・ ・
   ともかくそれを解決するのが今回の俺たちの『仕事』というわけだね」

※ミッションの誘いとなります。危険度は高くない推理系ミッションの予定です※
※当然、断って頂いてもまったく構いません※
※開催される場合、門倉『ソウル・ダンジョン』はNPC的な参加となりますl※
※当然、このミッションによって門倉がいわゆる『リアルマネー』を得る事はありません※

558 鈴元 涼『ザ・ギャザリング』 :2019/01/06(日) 22:37:51
>>557

「ま、まぁ。そうです、けどぉ」

困ったように笑いながら言葉を返す。
背中にある咲いた桜の刺青。
色々困ることもあるが、後悔はない。
自分の目では見えないところにあるというのもいい。

(美容外科……)

美容外科でお金になりそうな話。

(受けに来る人を増やす、とかなんかなぁ)

顧客が増えるのは病院にとっていい事だ。
だからスカウトというか、人を集める仕事かと思っていたが、真実は違うらしい。

「顔が崩れる」

思わず復唱してしまう。
尋常ではない事だ。
そして、実際に門倉が依頼を受けたということはそれは事実なのだろう。

「呪いかぁ」

確かに、呪いと言えるだろう。

「……たち?」

たち。
たち、と言われてしまった。

「……」

少しの沈黙。
それから柔らかな笑みを浮かべて言った。

「分かりました。これもなんかの縁やし、そのお話受けさせてもらいますぅ」

「よろしゅうね」

559 門倉『ソウル・ダンジョン』 :2019/01/06(日) 23:04:03
>>558(鈴元)
余談になるが門倉の刺青も『背中』にある。ドアノブ。
まあ背中を見せ合う事など基本ないだろうから完全な余談である。

「フフフ―――『たち』と言ったのに少々驚いているようだね。

 無理もない無理もない。だが………

                       ――――え?」

『鈴元』が語り出す少しの沈黙の間にさらに言葉を重ねた『門倉』。
しかし、『鈴元』から帰ってきたあっさりとした返答についマヌケな返しをしてしまう。

「あれ、あれ、い、いいの!? いいのかい? そんなに即答してしまって。
 これからあの手この手で説得にあたろうと身構えていたのに………」

『門倉』の悩みというのは『依頼を受けたものの一人では心もとない』という事だった。
こんな町なので有象無象の『解決すべきこと(ミッション)』は溢れている。
しかし、『門倉』は今まで単独でそういった事案に立ち向かった事はない。
そういうわけで『どうしたものか』と悩んでいる時に、声をかけてきたのが『鈴元』だったというわけだ。

「いや――― いいんならいいんだ。問題はまるでない。
 じゃあ俺の方で依頼元と交渉してアポはとっておくから………
                    後日、君に連絡させてもらうよ」

『門倉』はそう言って『スマホ』を取り出す。『連絡先』を交換したいという事だろう。
『鈴元』に迷いがなければ、このまま『連絡先交換』を行い、『仕事』の誘いを待つ事になる。

560 鈴元 涼『ザ・ギャザリング』 :2019/01/07(月) 00:23:56
>>559

「ええよ。門倉さん、困ってはるんやろ?」

説得されるまでもなく鈴元の心は決まっている。
自分が求められたならそれに応えるだけだ。
そういう心持ちで動いているのだ。
それ以外の感情は大きくない。

「はい。待っときますぅ」

スマホを取り出し、連絡先を交換しておこう。

561 門倉『ソウル・ダンジョン』 :2019/01/07(月) 00:42:07
>>560(鈴元)
互いの連絡先を交換する二人。
その際に『門倉』は抜け目なく『鈴元』の名前を再確認した。

「ありがとう! いや、ありがとう、鈴元君。
 初夢にタカもナスビも富士山も出なかったが
   そんなもの見なくても新年早々、君に会えた―――

      俺は素でツイてる、そういう事だね?

         なんだか勇気がわいてきたな。フフフ―――」

 『門倉』がそんな事を言いつつベンチから立ち上がる。

「じゃあ、そういう事で、そろそろ俺は帰らせてもらうよ。
        機が来たら連絡するからね。くれぐれもよろしく頼むよ」

        新春の寒空の下、『門倉』は軽くスキップをしながら去っていく。
こうして『鈴元』は、新年早々よく分からない『呪い』とやらに対峙する事となったのだった。

562 小角 宝梦『イル・ソン・パティ』 :2019/01/10(木) 01:53:32

大通りの『オープンカフェ』に小さな『探偵』がいた。
白銀の髪、鹿撃ち帽、インバネスコートなど、
いかにもな外見だが……顔立ちに覇気は皆無。

(……うう、雰囲気で外の席にしてみたが、
 あまりに寒いぞ……よく皆平気な顔をしてるなあ)

     ポンポンポン

ポケットに入れたカイロを叩く音だ。
 
         (それにしても……)

「『不動産屋爆破事件』……だとぉ?
 こ……この町にも魔の手が迫っていたとは」
 
          パラパラ 

手帳をめくりながら、思わず声に出してしまった。

街中で聞きつけたウワサを、
勝手に『事件』とか言ってるだけだ。
不可解ではあるが……なにも『証拠』はない。
聞いたのは『不動産屋で爆発があった』事だけだ。

(まあ、スプレー缶とかが爆発したんだろうけどね……しかし、
 そんなにいっぱいスプレー缶を開けたくなるものなのかなあ)

本人的にも事故の可能性は高いと思うのだが、
こういう『ポーズ』から入るタイプ、ということなのだ。
ちなみに今はもう、ほとんどの席が埋まっていて、
それが小角が未だに外に留まっている理由でもある。

・・・『相席』という形でこいつと相まみえる理由にもなり得る。

563 三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』 :2019/01/10(木) 21:52:09
>>562

「お向かい、失礼します」

    ペコリ

ずっと歩いて少し疲れたので、カフェにやってきました。
探偵さんの向かいの席が空いているみたいです。
挨拶してから座りました。

     ビクッ

そのすぐ後に、『爆破事件』という言葉が聞こえました。
そういう話を聞くと『死』を連想してしまいます。
とても怖いです。

     ササッ

なので即座に目を瞑り、両手で耳を塞ぎました。
怖い話を聞くと、ついやってしまいます。
いつもの癖です。

      ……スッ

もう怖いところは終わったでしょうか?
薄く目を開けて、両手を少しだけ離してみます。
終わっていたら嬉しいです。

564 小角 宝梦『イル・ソン・パティ』 :2019/01/10(木) 22:29:50
>>563

「ああ、かまわないとも。
 好きに座りたまえ……ふふん」

         スイッ

「わたしのテーブルじゃないからね」

机に広げていた本を滑らせ引き寄せる。
いわゆる『推理小説』だ。ほとんど新品のように見える。

「……??」

「な、なんだい、きみは……!
 わたしの顔を見るなり、
 いきなり目を閉じたりして……」

    「あっ、それに耳まで!」  「ううむ」

謎に直面し、思わずうなる小角。
フクロウのような丸い目がやや細まる。

「むむむ……も、もういいのかね?」

爆破事件の話には思い至らないが、
その事自体は、もう口にしていない。

「きみぃ……いきなり謎めいているぞ。
 いったいどうしてわたしを怖がったりするんだ。
 自慢じゃあないが、あまり怖がられたことはないのに」

         「あ、これがメニューだよ」

    ススッ

手元のメニュー表を得意顔で滑らせて渡す。
最初の本といい、机の上を滑らせるのがマイブームなのか?

565 三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』 :2019/01/10(木) 23:23:18
>>564

怖い話は終わったみたいです。
ゆっくり目を開けて、両手を離しました。

「はい、もう大丈夫です」

「失礼しました」

     ペコリ

「ありがとうございま――」

     スカッ

メニューがテーブルから落ちてしまいました。
受け止めるのが少し遅かったみたいです。

     スッ

メニューを拾い上げて、軽く手で払っておきます。

「これを下さい」

店員さんを呼び止めました。
ココアを注文します。

「お姉さんは怖くないです」

「怖い話が苦手なので、ついやってしまいました」

「ごめんなさい」

    ペコリ

566 小角 宝梦『イル・ソン・パティ』 :2019/01/10(木) 23:50:07
>>565

「な、なに、怖い話……?
 わたし、お化けの話なんかしたかい?」

         「……ああっ!」

「つまり、わたしの推理によると……
 きみは爆破じ……お、おほんっ。
 『怪事件』の話の事を言っているのだろう!」

ややばつの悪そうなどや顔という、
器用な顔を作りつつ机の下を覗く。
落ちたメニューを目で追っていたのだ。

          ススス

そして拾われたメニューと共に顔を上げる。

(お……お姉さんかあ。
 なんだかいい感じの響きだぞ!
 わたしをそう呼ぶやつはそうそういない)

「ま、気にする事はないさ……
 誰にでも怖い物の一つくらいある。
 むろん、このわたしにだってあるとも」

         フフン

怖い物が結構ありそうな顔だが、
探偵だしそうでもないのかもしれない。

「事件の話を迂闊にしてしまった、
 わたしも悪かったよ。おあいこだね」

「……それにしてもココアか。わたしも頼んだよ。
 寒い日に外で飲むのはココアが一番だと思うんだ」

567 三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』 :2019/01/11(金) 00:20:49
>>566

    パッ

爆破事件という言葉が聞こえかけたので、反射的に目を閉じて耳を塞ぎました。
でも、すぐに終わったので、また目を開けて手をどけます。

「癖なので、つい」

顔を上げて、探偵さんの方を向きました。
カールした睫毛と巻き毛が軽く揺れます。

「すみません」

   ペコリ

性別の分かりにくい顔立ちですが、小さいので子供なのは確かです。
何かの発表会にでも着ていくような、キッチリしたブレザーを着ています。

「そう思います」

「お姉さんもココアを注文したんですか」

「ココア仲間ですね」

そう話す声は高い声です。
やはり性別は判断しづらいです。

「お姉さんが怖いものはお化けですか?」

「さっき、そう言われていたので」

568 小角 宝梦『イル・ソン・パティ』 :2019/01/11(金) 00:44:12
>>567

「か……かまわないよ。気にしなくても」

(なにか……爆破にトラウマがあるのかもしれないぞ。
 ここはお姉さんとして、冷静に触れないようにしておこう)

        (……それにしてもだ)

自分がお姉さんだとする。
この相手は『お嬢さん』なのだろうか?
『お坊ちゃん』でも不思議はない気がする。

「……」

(な、難題だぞ、これは……!
 間違えるのは失礼もいいところだが、
 なんということだ……まったくわからない!
 まつげが長いし……そんなの証拠になるもんか!)

        「ううう……む」

               「え?」

「ああ……ああ、そうだよ。
 わたしは甘い物が好きなのでね。
 知っているかね、きみ……
 甘いものは頭の働きをよくするのさ」

       フフフ

マグカップを傾ける。
漂って来る匂いは成る程確かにココアだ。

「……な、なんだ、よしたまえ。
 確かにお化けはあまり好きじゃあないが、
 べ、べつに怖いなんて一言も言っていないぞ……」

      「わたしのことを推理するのはよしたまえ……!」

怒っているという感じでもないが、どちらにせよ迫力に欠ける声だ。

569 三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』 :2019/01/11(金) 01:12:48
>>568

「そうでしたか」

「僕も同じです」

「お化け仲間ですね」

   ニコリ

そう言って、ほんのり笑います。
そういえば千草の『墓堀人』も、お化けに似てるかもしれません。

「お姉さんは物知りですね」

「知りませんでした」

感心した表情で軽く頷きます。
物知りな人は立派な人です。
そんな人を見習って、いつか自分も同じように立派な人になりたいです。

「お姉さんは探偵さんですか?」

改めてお姉さんの格好や手帳に視線を向けて尋ねてみます。
それから、探偵のお姉さんに期待の篭った視線を向けました。

「他にもお姉さんのお話を聞きたいです」

「――してくれませんか?」

探偵さんなら色々なことに詳しいと思いました。
千草の知らないことを教えてもらえたら嬉しいです。

570 小角 宝梦『イル・ソン・パティ』 :2019/01/11(金) 01:44:05
>>569

「まったく……仲間はココアだけで十分だろう」

           ズズ…

お化けはいるし、基本的にろくなものではない。

「……そう、わたしは頭脳派なのさ!
 知識なくして、謎は解けないのだからね」

(なんだかいい子だなあ。
 幾つなのかもわからないが)

人に褒められるのが好きだ。
自尊心がくすぐられるし、
気分がいい……裏も無さそうだし。

「わたしの話かい?
 ふふん……かまわないとも。
 存分に聴かせてあげよう」

       ニヤリ

ここに来て最大のドヤ顔だ。
小角は、乗せられやすい女なのだ。

       オヅノ ホウム
「まず、わたしは『小角 宝梦』というんだ。
 きみの推理通り『探偵』……の卵だよ。
 いずれは名だたる『名探偵』になる女さ」

       どさっ

「探偵が何を持ち歩いているか……気になるかい?」

         「気になるんじゃあないかい? きみ……」

テーブルの上にかばんを置いた。
こじんまりとしたかばんで、ふくろうのキャラの飾りが着いていた。

571 三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』 :2019/01/11(金) 02:05:19
>>570

「小角さん――ですか」

「はじめまして」

    ペコリ

「三枝千草です」

「三つの枝と千の草」

「――と書きます」

挨拶を返します。
礼儀正しく振舞うのは大事なことです。
こうして小さなことを積み重ねていけば、いつかは『夢』も叶えられると思います。

「僕も、将来は立派な人になりたいと思っています」

「小角さんを見習って頑張りたいです」

そして、視線はかばんの方に移りました。
ふくろうがお好きなんでしょうか。
そういえば、小角さんを見ていると何となくふくろうが思い浮かびます。

「とっても気になります」

「何が入ってるんでしょうか?」

興味深そうに目を軽く見開いて、かばんを見つめます。
ドキドキしてきます。

572 小角 宝梦『イル・ソン・パティ』 :2019/01/11(金) 02:20:55
>>571

「ちなみに私の名前は、
 小さい角で『おづの』だし、
 宝ものの夢で『ほうむ』だ」

「よろしく頼むよ、千草くん」

この『くん』は『ワトソンくん』のくんだ。
小角は今だいぶ『いい気になってる』。

「どんどん見習うといいともっ!
 ともに立派な大人になろうじゃあないか!
 わたしは毎日早寝早起きを守ってたり、
 なにかと『見習いがい』があると思うんだ」

       フフフ

小角自身、まだ自分は子供だと思う。
だがいつか大人になったときに、
見習いたい人はいる。自分もそうなりたい。

「よしよし、今見せてあげるから待ちたまえっ」

        ゴソゴソ

小角は、ふくろうのような顔の少女だった。
目は丸くぱっちり開き、顔の形も丸い。
彼女自身ふくろうに愛着でもあるのか、
幾つか『そういう柄』の小物が見て取れた。

そしてカバンから出てきたのは――――

「探偵といえばだね……『七つ道具』があるものだ!
 今は……まずはこれ、『ペンライト』だよ。
 細かいところを調べたりするのに便利だと思う。
 照らすのはスマートフォンでもいいのだが……
 強いライトのアプリは、充電の減りが早いからね」

小さいペンのようなものだ。説明通りの機能なのだろう。

             キラン

「いずれ『ペン型カメラ』とかにアップデートしたいなあ……」

夢を語りだす小角。中学生の資金力には限界があるのだ。
ともかく、どうにも胡乱さのわりに『マジの探偵道具』なのかもしれない。

573 三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』 :2019/01/11(金) 02:48:49
>>572

「早寝早起きは大事なことだと思います。
 毎日している小角さんは偉いです」

「僕は『考え事』をしていると時々夜更かしをしてしまいます。
 だから、まだまだです」

『理想の死に方』について考えていると、つい時間が経つのを忘れてしまいます。
昨日の夜も、いつのまにか遅い時間になっていました。
反省しないといけません。

「『ペンライト』――探偵さんらしいです」

「これがあれば調査に役立ちそうです」

「小さな手がかりも見つけられそうです」

出てきた七つ道具の一つに、じっと目を凝らします。
探偵さんのお仕事は詳しくは知らないですが、きっと立派なことだと思います。
だから、そのための道具には興味があるのです。

「ライトで照らしながら写真が撮れたら、とっても便利だと思います」

「もし新しくなったら見せてくれますか?」

夢を持つのは素敵なことです。
それが実現できるのは、もっと素敵なことだと思います。
小角さんにあやかって、千草の夢も叶えられたら嬉しいです。

574 小角 宝梦『イル・ソン・パティ』 :2019/01/11(金) 03:19:39
>>573

「き、きみぃ、ちょっとほめ過ぎだぞ!
 まったく……まったくだなきみは! ふふふ」

        ニコニコ

「考え事か……それは仕方ないね。
 わたしも謎を考えたりしてると、
 少し遅くまで起きてしまう事はあるよ」

夜を更かして考え事なんて、
なんだか知的な気もする。
小角はそれでも早めに寝るが。

「ふふ……いいだろう。まさにきみの言う通り、
 小さな手掛かり一つが答えになる事もある!
 きみぃ、さっきからなかなか鋭いぞ!
 もしかすると……きみも『頭脳派』なのかもね」

        「そう、写真まで撮れれば、
         もう一つの証拠も見逃さない!
         ……もちろんわたしの推理力も、
         それまでに追いつかせる予定だ!」

「わたしは、名探偵:『小角宝梦』になるのだからね」

高らかに語る小角の顔は非常にノっているが、
浮ついた夢ではない。『今考えた』事でもない。
『いつも考えている未来』を、口に出しているだけだ。

「ふふふ、当然見せてあげるとも、千草くん」

「あ! 連絡先を交換しておくかい?
 むろん、新しい探偵道具を買ったら、
 ちゃんと教えてあげるためにだが……」

千草と話すと気分がいいし、
それに……友だちになれる気がする。
友だちが多いわけじゃあないが……『欲しくない』わけじゃあない。

575 三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』 :2019/01/11(金) 03:54:42
>>574

「いいんですか?ありがとうございます」

    ペコリ

人との繋がりが増えるのは嬉しいです。
他の人達との関わりは、成長のきっかけになると思っています。
それを積み重ねていけば、目標に少しずつ近づいていけると信じています。

「よろしくお願いします、小角さん」

    スッ

自分のスマホを取り出します。
ケースは無地の白で、飾り気のないシンプルなデザインです。
連絡先の交換は問題なく済みました。

「僕にも叶えたい夢があります」

夢を語る小角さんの姿が、心に響きました。
それに応じるように、こちらからも夢という言葉を口にします。
『最終的な目標』と言ってもいいかもしれないです。

「いつか一緒に実現できたら嬉しいです」

苦しみや不安のない安らかな気持ちで穏やかに最期を迎える。
それが千草の『将来の夢』です。
その夢を叶えるために、まずは人から愛される立派な人物になることを目指します。

「――他には何が入ってるんですか?」

決意を新たにしたところで、またかばんの方に向き直ります。
次は何が出てくるんでしょうか。
楽しみです。

576 小角 宝梦『イル・ソン・パティ』 :2019/01/11(金) 04:04:34
>>575

「いいとも、いいとも。よろしくね千草くん。
 ぜひ一緒に夢を叶えようじゃあないか!」

「わたしたちは――――『夢仲間』だっ!」

        ニコニコ

小角宝梦は、まだ『名探偵』ではない。
三枝千草の、『夢を叶える』意味を推して知れない。

「よし、それでは次をお見せしよう!
 千草くん、探偵の道具といえば、
 たとえば何を思い浮かべるかね?
 ふふ……もちろん『麻酔銃』とかはちがうぞ!
 ああいうのは全部フィクションであってだね、
 知的な探偵とは少し違ってくるのだよ……」

「あ! あった」

     ゴソゴソ

          「――――じゃん! パイプだ!
           も、もちろん喫煙などしないぞ!
           なにせこれは『カカオパイプ』という、
           ちょっぴり特別なものなのでね……」

                 「甘さで知性を引き上げて……」

――――『探偵の夢』と『甘き死の夢』。

それは致命的なほど同床異夢であると気付かないまま、
それでも楽しげに、小角は夢の道具を語り明かすのだった。

577 平石基『キック・イン・ザ・ドア』 :2019/01/12(土) 23:20:55
歩いている。
筋肉質ではない。肥満でもない。しかし誰が見ても体は大きな男だ。
ポケットから携帯電話を取り出そうとして――

  チャラ

カラビナに纏めた鍵束がぽろりと落ちて、

「…」

   パシン

余人には見える筈も無い、『壊れた歯車をあしらった手』が、問題なく掴んで、ポケットに仕舞い直した。

578 鉄 夕立『シヴァルリー』 :2019/01/16(水) 22:18:37
>>577

>  チャラ

『チラ』

同じく歩いている中、擦れる金属音を耳にしてそちらを向く学生服の少年。
男が携帯電話を取り出す、と同時に同じポケットから何かを落としてしまったようだ。
電話で片手が塞がっている以上、拾うのには手間がかかるだろう。
代わりに拾ってあげようかと考え、そちらへと一歩踏み出そうとして。

「──────────」

落ちる前に、人間のそれとは違うデザインの手が何かを拾い上げる。それはカラビナだった。
いや、違う。重要なのはそこではなくて、今のは確かに。

「『スタンド』…?」

呟き、急に立ち止まってしまう。もし後ろを誰かが歩いていれば、ぶつかってしまうかもしれない。

579 平石基『キック・イン・ザ・ドア』 :2019/01/17(木) 23:02:48
>>578
「………」

『スタンド』と声に出した彼に、無言で視線を向ける。
警戒でも親愛でもない、単なる確認だ。
それから、鍵束を仕舞った『スタンド』の『腕』で

  ちょい ちょい

と、『後ろから人が来るから危ないよ、脇へ退けた方が良い』とジェスチャー。
隠そうとかそういう気がないヤツだ…。

580 鉄 夕立『シヴァルリー』 :2019/01/17(木) 23:26:49
>>579

「…っと」

『スタンド』の仕草に応じて、道の脇へ逸れる。
自分が急に止まったことにより驚いた主婦へと頭を下げて、道を譲った。
そして改めて、男へと向き直る。

「あなたは…『スタンド使い』なんですね?」「自分以外の人は、初めて見ましたが…」

581 平石基『キック・イン・ザ・ドア』 :2019/01/18(金) 00:11:50
>>580

「………」

話しかけられた大男は、暫くじっと相手を見つめる。興味。好奇。
『スタンド』も出したままだ。壊れた歯車を思わせる意匠の、人型の『スタンド』。

「お互い、『そう』だってことだな」「当然、この世で一人って自覚なんか無かったし、驚きは無い」
「でも割と早い段階だ」「一生のうちで何度、ってわけでもなさそうだな」

『スタンド使い』であることの肯定と、思っていた以上に『引かれ合う』確率は高いことへの興奮が伝わる。
四割がた『独り言』のような感じだ。

「ヒライシだ」「名前だ。平石という」

『二人称』で呼ばれるのを好まない平石は、ひとまず名乗る癖があるのだ。

582 鉄 夕立『シヴァルリー』 :2019/01/18(金) 00:21:08
>>581

「平石さん、ですね」
「オレは鉄 夕立(くろがね ゆうだち)と言います」「よろしくお願いします」

相手が名乗られたのに応じて、こちらも名前を告げて頭を下げる。
年上への礼節は欠かせないものだ。
それにしても、いい体格をしている男性だ。以前はスポーツでもやっていたのだろうか。

「・・・・・」

そして、相手の『スタンド』へと目をやる。
自分の『スタンド』とは同じ人の形をしているが、姿はかなり別物だ。
ところどころ、欠けた歯車が見えるヴィジョン。と、そこまで見た所でふと思う。

「こういう場合は…オレも『スタンド』を見せるのが礼儀と判断しました」
「敵意はありません」

「───『シヴァルリー』」

スタンドの名を呼び、傍に立たせる。同じく人型で、騎士のような装いをしたそのヴィジョンを。

「平石さんは、『音仙』さんに聴いて頂いたのですか?」

583 平石基『キック・イン・ザ・ドア』 :2019/01/18(金) 00:48:48
>>582
「鉄君か。そうか、こちらこそ」

相手の『スタンド』そのものには、特に興味があったわけではないのがわかるだろう。
『シヴァルリー』を見て、単純に『驚いた』顔をしたからだ。
『礼儀ってそういうものなの?』って感じの顔だ。

「『音仙』?」「いや…違う。そういうのじゃない」

あの『部屋』を覚えている。そこで起こったことも。
だが曖昧だ。名前も声も、茫漠とした記憶でしかない。自分だけがそうなのか、他人がいないのでわからない。
ただ確実なのは、『キック・イン・ザ・ドア』がともに在ること。それだけだ。そして『何が出来るのか』。

「…鉄君」「これは純粋に、オレ個人の気の迷いで聞くんだが」

「そこを車が走ってるだろ?」「あれの一台――」「『暴走』させるって言ったら、君、オレを止めるかい?」

平石も『スタンド』も、動いてはいない。
可能かどうかも分からないことを、初対面の人に、しかし奇妙な『落ち着き』すら感じられる声色で…平然と、問う。

584 鉄 夕立『シヴァルリー』 :2019/01/18(金) 01:16:52
>>583

「…一方的に『スタンド』を見てしまって、失礼をしたかと思いましたが」
「考え過ぎだったようで何よりです」

特に気にしていない風の平石に、ほっと胸を撫で下ろし、微かに笑う鉄。
『音仙』───あの人は『心の声』を聴くと言ったが、ならばスタンドは精神の顕在化と言えなくもない。
それを見られるのが嫌な人も、あるいはいるかもしれない。彼がそうでなくて良かった。

「………なるほど」「やはり、という所ですが」
「あの人の携わっていないところにも、『スタンド』はあるのですね」

腕を組み、独り言のように呟く。
つまり全ての『スタンド使い』をあの人が把握しているわけではない、か。
しかしそれなら─────。

>「…鉄君」「これは純粋に、オレ個人の気の迷いで聞くんだが」

>「そこを車が走ってるだろ?」「あれの一台――」「『暴走』させるって言ったら、君、オレを止めるかい?」

「…はい?」

思考を中断し、平石の問いに鉄は思わず聞き返す。ややあって、困惑したような様子で答えた。

「・・・・・・・・・・」
「あの車が『自動運転』で、平石さんの『所有物で』」
「ここが平石さんの『私道』であるなら、オレは止めません」

「ですが、そうでない場合は…できる範囲で、止めさせて頂きます」
「ただ、あなたがそんな事をしない事を、何より願っていますが」

はっきりと宣言して、唾を飲む。心臓の音がどんどんと大きくなるのが分かった。

585 平石基『キック・イン・ザ・ドア』 :2019/01/18(金) 01:49:44
>>585
沈黙。
荒唐無稽――と言い切れないことを鉄夕立は知っている。
『そういう能力』ならば『それが出来る』ことを、スタンド使いならば知っている。
『止める』ことも。

「……勿論」
「ここは『公道』だし、『他人の車』だし」「…『人が乗ってる』」

淡々と、一つずつ確認するように言葉を吐いて、

  ス ッ

「だから当然、『出来てもやらない』。気の迷いって言ったじゃないか」
「でもだったら、と思うんだよ。自然、『だったら』、『何で』、ってね」
「悪かった、自分でも答えられないことを聞いて、意地が悪いしマナー違反だな」

スタンドを仕舞い、からかうような真似をしたことを詫びる。

「うん、初めて『他のスタンド使い』と出会ったから、はしゃいでしまった」
「立ち話ですまなかった。もし、今度、会うことがあったら」「何かおごるよ。じゃあな。『鉄』君」

微笑んで、そのまま立ち去る平石の、しかし『大通り』をゆく車列に向けた眼差しが、いやに醒めていたのは
『ただそういう風に見えただけ』かもしれないし、『思い込み』かもしれないし、『そうではない』のかもしれない。
平石基の脳みその中身など、平石基にしか分からない。ひょっとすると、本人にもよく分かっていないのだ。


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