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【場】『 大通り ―星見街道― 』

501桐谷研吾『一般人』:2018/08/10(金) 02:19:17
>>500

「――なるほど、『三つ』だね。ご協力に感謝するよ」

身も蓋もない表現をすれば、『餌』のつもりだった。
彼は、『力を持つ者』を探しているようだ。
そして、僕も『力を持つ者』を探している。
もし、その事実を彼が悟ったとすれば、
僕の言う『ある人物』と『力ある者』の二つを、
結び付けて考えるのではないかと予想したのだ。
だからこそ、
この『情報』に食い付いてくれれば有り難いと思っていたのだが……。

(『予想外』だけど『想定以上』――。
 どうやら、僕が思っていた以上に『出来た』人物だったようだ)

「じゃあ、まず一つ目いいかい?
 僕は、まだ『特徴』については何も言っていないよ」

「『白い長髪で赤い目を持つ黒いワンピースを着た少女』
 を見かけたことがないか教えてもらいたい。
 しばらく前に、『歓楽街』の路地裏で少し話したんだ。
 『超能力』に関する話題についてね」

実際のところ、これは聞かなくてもよかった。
これはむしろ、質問に応じてくれた少年に対する『謝礼』のようなものだ。
どう受け取ろうが少年の自由だが『情報提供』と呼んでも間違いではない。

「それから、二つ目……この『超能力』の『概要』をご教授願いたい」

『鎖』は見えていない。
少年の前にいる警官にも。
少年の周囲を歩く人間達にも。


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