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【場】『 私立清月学園 ―城址学区― 』

1 『星見町案内板』 :2016/01/24(日) 23:57:56
『H城』の周囲に広がる『城址公園』の敷地を共有する『学び舎』の群れ。
『小中高大一貫』の『清月学園』には4000人を超える生徒が所属し、
『城郭』と共に青春を過ごす彼らにとって、『城址公園』は広大な『校庭』の一つ。

『出世城』とも名高い『H城』は『H湖』と共に『町』の象徴である。

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                 ミ三ミz、
        ┌──┐         ミ三ミz、                   【鵺鳴川】
        │    │          ┌─┐ ミ三ミz、                 ││
        │    │    ┌──┘┌┘    ミ三三三三三三三三三【T名高速】三三
        └┐┌┘┌─┘    ┌┘                《          ││
  ┌───┘└┐│      ┌┘                   》     ☆  ││
  └──┐    └┘  ┌─┘┌┐    十         《           ││
        │        ┌┘┌─┘│                 》       ┌┘│
      ┌┘ 【H湖】 │★│┌─┘     【H城】  .///《////    │┌┘
      └─┐      │┌┘│         △       【商店街】      |│
━━━━┓└┐    └┘┌┘               ////《///.┏━━┿┿━━┓
        ┗┓└┐┌──┘    ┏━━━━━━━【星見駅】┛    ││    ┗
          ┗━┿┿━━━━━┛           .: : : :.》.: : :.   ┌┘│
             [_  _]                   【歓楽街】    │┌┘
───────┘└─────┐            .: : : :.》.: :.:   ││
                      └───┐◇      .《.      ││
                【遠州灘】            └───┐  .》       ││      ┌
                                └────┐││┌──┘
                                          └┘└┘
★:『天文台』
☆:『星見スカイモール』
◇:『アリーナ(倉庫街)』
△:『清月館』
十:『アポロン・クリニックモール』
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390 鈴元 涼『ザ・ギャザリング』 :2018/07/17(火) 23:25:31
>>389

「ど、どっちもお兄ちゃんに誘われてやってるけど……」

特にやるのは家庭用の据え置き型のゲームだが、一応そういうのもしている。

「ぼ、僕もやで……?」

スタンド使いに出会うのは初めてではない。
何人ものスタンド使いと出会ってきたはずだ。
そんな気持ちで生きている。

391 高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』 :2018/07/18(水) 01:38:05
>>390

「まあまあ、コイツはお近づきの印に」

 瞬く間に『そこそこやりこんでそうな』フレンドコードが送られてきた。
 君はリクエストを承認することもできるし、あとからそっと拒否することも出来る。

 さて、学生の休憩時間は短い。
 そろそろ予鈴がなる頃だろうか。

392 鈴元 涼『ザ・ギャザリング』 :2018/07/18(水) 01:49:24
>>391

「どうも……」

その場でリクエストを承認する。
忘れてしまわないうちにしておくのがいい。

「……そろそろ、予鈴鳴る時間やね」

「せやから、その、別れんと、あかんね……?」

名残惜しいがそういう時間なのだろう。

393 高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』 :2018/07/19(木) 02:09:06
>>392

「まっ、同じガッコーだし、フレコも交換したし。
 また会おうと思えば、幾らでも会えるっしょ。
 案外、同じ顔見飽きてくるかもしんねーッスよ?」

 何せ、この町は狭い。
 一度名を交わしただけの少年と、もう一度会うことが出来るほどには。
 『スタンド使いは惹かれあう』が本当ならば、二度と会わないようにする方がむしろ難しいだろう。

 高天原には、再開の予感がある。
 別れにも、楽観的のようだ。

「はぁ〜〜〜〜〜ッ 午後はゼミかぁあ……」

 自動販売機に背を向け、去ってゆく。

394 鈴元 涼『ザ・ギャザリング』 :2018/07/19(木) 03:15:51
>>393

「うん。そうやね」

「僕も、そう思う」

そう、惹かれ合う。
だからこそ再開できるかもしれない。
そうでなくとも再開できるのかもしれない。
それは鈴元が決めることではない。

「ほな、さいなら」

高天原の背中を見送る。

「はぁ……」

出るため息は不満からくるものではない。
重い息が出る。
肺の中から息が出て、瞳からは涙が出そうになる。

「んぅ……」

(足りひん……なんかが、足りひん)

ほの暗い雲が心にかかる。
スタンド使いが惹かれ合うのなら、天はこの心の穴を埋めてくれる人を連れてきてくれるのだろうか。
運命を運んできてくれるのだろうか。

395 斑鳩 翔『ロスト・アイデンティティ』【高2】 :2018/07/31(火) 01:44:34
――7月の終わり
 遠くの光景を水蒸気が歪ませ、近くにはパステルカラーのプールサイドに陽光が照り付ける
 赤い小鳥の乗った携帯ラジオからの音楽は、セミの鳴き声と跳ねる水音に紛れて耳を上滑りするようだ
 塩素の香りがほんのりと鼻を衝く、ここは『私立清月学園 ―城址学区―』……のプール

「……参ったな」

そして、プールサイドに足を付けている、水着の少年が 1人。

396 名無しは星を見ていたい :2018/08/02(木) 17:59:36
「――まさか、泳げないとは思わなかった」

(授業でもあったと思ったんだけど、記憶がどうも曖昧なのだよな…)

プールサイドから上がり、荷物を纏めて背負い込む


「見つからない内に、帰ろう、斑鳩
 先生方は兎も角、生徒相手だと説明が面倒だし、ね」

誰に言うでもなくそう独り言ちてその場を後にした。

397 今泉『コール・イット・ラヴ』【高1】 :2018/09/27(木) 17:04:30

                   ビュォオオオオ〜〜

もうすっかり秋の風になって来たような気がする。
中庭のベンチに腰かけて、私はお昼ごはんタイムだ。

「……」

      ガサゴソ

一人で。だって今はもう放課後だし。
お昼休みに食べるタイミングが無かったパンだけど、
賞味期限が今日までだから、ここで食べて帰る事にした。

                モク‥・ モク・・・

誰か食べる相手がいたらいいんだけど、もうみんな帰っちゃった。
他のクラスとか学年の人、いないかな。ラインで呼ぶ程ではないんだけど。

398 今泉『コール・イット・ラヴ』【高1】 :2018/09/29(土) 22:48:31
>>397
結局パンを食べ終えたあと、知り合いと合流して帰ったのだった。

399 日沼 流月『サグ・パッション』【高2】 :2018/10/22(月) 03:57:03

別に意味があっているわけじゃあない。
意味がある事しかしないわけではない。
そういうのに『反骨』したくてやっている。

                  チュン 
            チュン


「……」

    ゴロ

そいつは屋上にいた。
数カ所だけ流れに逆らってくるりと巻いているが、
それ以外はきっちり切りそろえた金とも銀とも言えない髪。

――――二年の『日沼 流月(ひぬま るな)』だ。
不良グループの一員らしいが、仲間はここにはいない。

            ガチャ

ドアを開けた>>400がそれを見る事になる。
昼ごはんを食べに来たのか、景色を見に来たのか、
前に来たときに忘れ物でもしたのか、理由はともかく。

                    ・・・意味は必要ない。

400 火野一稀『ザイセルフ』【高2】 :2018/10/22(月) 22:27:38
>>399

彼女は学生だった。
だけれど頭には模範的なという言葉はつかない。
黒い髪、気の強そうな釣り目。
制服は着ず、ジャージを着ていた。
ただ、それも下だけの話で上着は完全に私服だった。

「……」

屋上に続く扉を開けて、先客がいるのを知った。
別にそれを気にする必要はない。
少し遠い位置の床に座る。

401 日沼 流月『サグ・パッション』【高2】 :2018/10/22(月) 23:59:24
>>400

             ゴロ

  ちらっ

(確か――――『火野』さんだっけ)

同学年で、目立たない人間でもない。
名前は知っている。話した事は少ない。
 
           ゴロ

別に触れて欲しくないんだろう。
日沼にも別に用事はない……意味がない。
こういうのを『気まずい』というのだろうか。

だから日沼流月はなんとなく、この空気に『反乱』する。

「おい、挨拶くらいしろよ!
 って思ってるわけじゃないけど、
 どうせだしちょっとお喋りしたいわけよ」

        ザッ

           ザッ

「気持ちいい沈黙ってわけでもないでしょ?」

   ストン

ずけずけとわざわざ近付いて、そこで腰を下ろす。

402 火野一稀『ザイセルフ』【高2】 :2018/10/23(火) 00:10:45
>>401

>おい、挨拶くらいしろよ!

「あ゛?」

その言葉に大きく開かれた視線を向ける。
立ち上がろうとした瞬間、自分の思った言葉が続かなかった。
大きく息を吐いて、またその場に座る。
特に近づかれたことに対する抵抗はない。

「んだよ、日沼……だったか?」

火野の目が向けられ続ける。
瞳には一筋の線。
そこを境目に右側が黒、左側がこげ茶になっている。
左右で瞳の色が違う。
右目左目ではなく、右側左側という概念。

「暇してんのか?」

にっと歯を見せて笑った。

403 日沼 流月『サグ・パッション』【高2】 :2018/10/23(火) 00:52:16
>>402

「冗談、冗談。ぷぷ、挨拶なんて堅苦しいよ」

「流月は『日沼』で合ってるけど、
 あんたは『火野』で合ってたよね?」

     ジィ

「そう、その『目』!」

「それで覚えてたんだ。名前」

           ニヘ

どうとるかは火野次第だが、
悪意は感じられない顔だった。
目を逸らす事なく、日沼は続ける。

「ヒマじゃなきゃこんなとこいないって〜!
 『逆に』あんたはどんな用事があって屋上に来たの?」

「多分だけど、流月と同じじゃない?」   

もし何か用事があるなら言いがかりだが、
無いのであれば――ひまつぶしの相手がここにいる。     

「何話す? 別に話すんじゃなくって、
 なんかゲームするのとかでもいいけど」

     「火野の趣味って、そういえば知らなかったわ」

火野も、日沼の趣味を知る機会はほぼなかっただろう。
そう遠くないある時期までは真面目な感じだったとか、
そういうゴシップ的な噂であれば、耳に挟んだかもしれないが。

404 火野一稀『ザイセルフ』【高2】 :2018/10/23(火) 01:42:40
>>403

「そうだろ? 皆、アタシの目を見るぜ」

「アタシの目を見てアタシを覚える」

目に対して侮蔑の感情を感じなかった。
だから、火野からすればそれは嬉しいことだ。
自分にとってこの目は宝物だから。

「アタシは暇だからきた」

特にしたい事もなかった。

「バイクとかが趣味だけど」

「アタシもお前のことあんまり知らねぇな」

「どっかのグループに入ったのは言わずと知れてるが」

405 日沼 流月『サグ・パッション』【高2】 :2018/10/23(火) 03:10:01
>>404

「バイクは、流月あんまり知らない。
 あんたのこと以上に知らないかも?
 今のところそこまで興味も無いのよね
 『反応』悪くてごめんだけども……にへ」

「流月はボウリングとか好きかな!
 マイボウルとか持ってる訳じゃないけど、
 いつかは買おうかな〜って思ってるし」

趣味の話に持ち込みかけたが、
グループと言われて日沼の目が光る。

「え? ああ、グループ。
 うん、『桜裏悲鳴(オリヒメ)』ね!
 知ってる? 結構有名なチームだけど」

知っていてもおかしくはない。
あまりハードではない不良グループだ。

「いきなりさ、一人でワルぶっても……
 それってただの『反抗期』でしょ?
 長い物には巻かれろじゃないけど、
 『反骨』するにもルールはあるというかさ」

              ヘヘ

「そういうのが知りたくて入ってわけよ」 

妙なマジメさだが、日沼の考えでは反骨と無軌道は違う。
軌道を外れるだけではなく、『異なる軌道』を知る必要があった。
ただ、桜裏悲鳴という流れに呑み込まれるつもりもないが。

「ちなみに……火野も割と、『不良』なイメージだけどさ。
 なんか入ってるの? チームとか、グループとか」

            「一匹狼でもイメージには反しないけど」

406 火野一稀『ザイセルフ』【高2】 :2018/10/24(水) 01:37:03
>>405

「ボウリングか、スポーツは好きだぜ」

体を動かすのは気持ちいい。

「おりひめね……」

「アタシは入ってねぇよ。いまいちピンとこねぇっていうか、合わねぇっていうか」

肌に合わないというか。
そういうタイプではなかった。
群れるのが嫌いとかそういう範囲だ。
仲間や友達は必要だが、つるむ相手は求めてはいなかった。

「喧嘩はそれなりにしたけど」

「楽しいのか、そのおりひめって」

407 日沼 流月『サグ・パッション』【高2】 :2018/10/24(水) 01:58:46
>>406

「スポーツ全般が得意ってわけじゃないけどね。
 ボウリングとか、ダーツとか、そういうのは好きかな」

「桜裏悲鳴のヤツらともたまに行くし。
 別に特別な事をするわけじゃないけど、
 ……楽しいかっていうと、楽しいかなァ。
 従わなきゃいけない『流れ』みたいなのもないし」

          にへへ

「ま、うちはあんま喧嘩とかないしィ……
 火野には肌合わないかもしれないわ。
 前まではそういうのもやってたらしいけど」

言葉は伝聞調で、実感も籠ってない。
実際、ここ最近『抗争』があったような話もない。

「で、火野……さっきからヒノヒノ言ってて、
 なんかこう『距離感』作ってる感じするわ。
 もうちょいカジュアルな呼び方にしようかな」

       「イヤじゃなければ、だけど」

「なんかあだ名とかある? 『ヒノッチ』とか。
 ぷぷ、それはちょっと安直すぎるか……ねー、ここでさ?
 私が作ってやる! って言えるほどはセンス無いのよ流月」
 
                 「あ、それか下の名前でもいい?」

408 火野一稀『ザイセルフ』【高2】 :2018/10/24(水) 04:50:26
>>407

「なるほどなァ……流れ、ね」

その言葉にあまり共感は出来なかった。
目の前の彼女と自分が同じ人間でありながら別人なのだと理解する。
人の中にあって流れを感じない時はなかった。
だからその流れの中で真っ直ぐに立つと決めた。
流れに逆らってでも真っ直ぐ歩くと決めた。

「多分……お前んとことはやってねェも思う」

わざわざ喧嘩をした相手の名前や所属している組織を聞き出したりはしない。
そういうのを必要としないのだ。

「別にあだ名とかはねェ」

そこまでの仲の相手はいない。
小学生の時でもあだ名はつけられなかった。

「別に下の名前でもいいけど、せっかくなら付けてくれよ」

「センスとかきにしねェし」

少し欲しがってみた。
人生を振り返る歳ではないが、いつか貰っておけばと思うかもしれない。
どうせなのだから、貰ってしまおうと思った。

「アタシも呼び方考えた方がいいか?」

409 日沼 流月『サグ・パッション』【高2】 :2018/10/24(水) 06:05:05
>>408

「流月、流れに『逆らう』のは好きなんだけどさ。
 ずっと逆らい続けなきゃいけないのは疲れるじゃん?
 それって、ただ逆向きに流されてるだけっていうか……」

「だから『流れ』が無い場所も欲しくなるわけよ」

               へへっ

日沼 流月の笑いはふざけた笑いで、
意味のない笑いなのかもしれなかった。
意味は、いらない・・・無くて"も"いい。

「へー、ないのね。それじゃせっかくだし考えようかな。
 ……『逆に』さ、フルネームで呼ぶとか考えたけど、
 それって流月が呼びづらいだけだから本末転倒だよね。ぷぷ……」

少し考えるような顔つき手つきで、巻いた髪を指で巻き直した。
ネジが巻き直されるように、思い出したように手を打った。

「だから! 『ヒノッチ』でいいんじゃね? って思うわけよ。
 これくらいのが流月が呼びやすいし、覚えやすいでしょ?
 変にひねったあだ名より、呼ばれた時『反応』しやすいでしょ!」

           にっ

「決まりね、ヒノッチ」

と日沼は新しく笑って、あだ名らしきものが決まった。
ずっとそう呼ばれるのかは分からないが、そういう流れが出来た。

「……ん? 流月の呼び方は流月でいいけど?
 考えてくれるなら……楽しみにしてみよっかな!
 それとも逆に全然期待しないでいる方がよかったり〜?」

410 火野一稀『ザイセルフ』【高2】 :2018/10/24(水) 23:54:03
>>409

腕を組む。
流れや逆らうという言葉。
そこを大事にしている、というかそこにこだわりがあるのだろうか。

「ヒノッチ……あー、いいんじゃねぇかな」

特に断る理由もない。

「期待しないでいい」

「流月でいいなら流月でいいだろ」

411 日沼 流月『サグ・パッション』【高2】 :2018/10/25(木) 00:30:33
>>410

「ヒノッチ、クールだね〜。
 じゃあ流月って呼んでちょうだい。
 なんだかんだそれが自然だし」

    ヘヘ…

日沼は軽い笑いを浮かべる。
それから、下ろしていた腰を上げ、
スカートの埃を落としながら動き出す。

      ザッ

「じゃ、仲も深まったということでね、
 流月はあっちに寝に戻ろうと思うわ。
 でもなんか用事あったら起こしてね」

「『自撮りがツイッターで10リツイートされた』――――
 ってくらいの用でもいいよ。ぷぷ、そういう柄でもないか」

   ザッ

     ザッ

             ゴロ

そういうと日沼は元の位置に帰り、
元と同じような転がる姿勢に戻る。

つまり、お互い元の自分の目的に還るわけだが、
なにかまだ話したい事があるなら多分日沼は起きる。

412 火野一稀『ザイセルフ』【高2】 :2018/10/25(木) 23:29:30
>>411

「クールか? そうか」

火の文字を持つが案外クールなのかもしれない。
ぶっきらぼうなだけなのかもしれないが。

「分かったよ、流月」

寝に行く彼女を止めはしない。
火野は座ったまま目を閉じた。
風が吹いていた。
それ以上、火野は話さなかった。
彼女自身も暇をしていたのだ。
特にあてもなくたどり着いた屋上。
そして一時の会話。
それで十分だった。
だから、それ以上火野は話さなかった。
静かに眠った。

413 今泉『コール・イット・ラヴ』【高1】 :2018/12/19(水) 23:51:25

         ビュ   オオオっ

「寒〜〜〜〜っ」
「いや〜寒いですね! もう12月だもんなあ」

            『モウ少シ、厚着スベキデス』
            『帽子ナド 被ッテミテハ?』

「いや〜、だって1月とか2月はもっと寒いでしょ?」
「今本気で防寒すると、後がなくなるといいますか」

偶然一人で、通学路を歩いている。
これは帰り道で、空は少し暗いくらいの時間。

傍には先生が出てるから、もしかしたら目立っちゃうかも。
あんまり見える人っていないし、見えてない方が変な子だと思われそうだ。

変じゃないし、フツーなんだけど。

414 小石川文子『スーサイド・ライフ』 :2018/12/23(日) 16:38:24
>>413

   コツ 
        コツ 
             コツ

近くの脇道から靴の音が聞こえ、まもなく喪服を着た人影が姿を現した。
喪服の上から藤色のコートを羽織っている。
黒い帽子の下で、視線が少女とスタンドに向けられた。

  「こんにちは……」

  「また……お会いしましたね」

       スッ――

その顔に穏やかな微笑を浮かべて挨拶し、丁寧に頭を下げる。
そして少女の隣に立ち、共に歩き始めた。
向かう方向は同じらしい。

  「――今お帰りですか?」

冬の風は冷たく、暖かさが恋しくなる季節だ。
だけど、この凛とした空気を吸うと、心が引き締まるような思いを感じる。
だから自分は、どちらかというと冬が好きな方だった。

415 今泉『コール・イット・ラヴ』 :2018/12/23(日) 21:48:43
>>414

「あっ、どうもどうも。お久しぶり」
「ってほどではないか」

               『コンニチハ、小石川サン』

「こんにちは小石川さん。お元気ですか?」

            ニコニコ

思いがけない知り合いに会って、ちょっと驚く。
道が一緒なのかな? 意外とご近所だったりして。

「ええ、学校から出たところでして」

家まではまだけっこう、時間がある。

「いや〜、お話する相手が出来て良かったです!」
「今日ばかりは、一人で歩く羽目になると思ってたから」


               『先生モ イマスヨ 今泉サン』

「先生は特別枠ですよ!」
「テレビで言うと私と先生はMCと言いますか」
「今日のゲストが小石川さんって感じで」

それにしても今日は寒い。
寒さって、みんな同じように感じるのかな。
だったらそれは、フツーに良いことだと思う。

「小石川さんも、どこかにお出かけだったんです?」

416 小石川文子『スーサイド・ライフ』 :2018/12/23(日) 22:48:33
>>415

「私も、今泉さん達とお話ができて嬉しいです」

「今は何となく寂しい気分だったもので……」

歩調を合わせて歩いていく。
自分も、ちょうど誰かと話をしたい気分だった。

「ゲスト――ですか……」

「よろしくお願いしますね」

そう言って、緩やかに口元を綻ばせる。

「私は……この辺りを少し歩いていたんです」
 
「散歩をするのが好きなので……」

二人の間を静々と微風が流れる。
その風に乗って、仄かなラベンダーの香りが辺りに漂う。

「自然公園の方へ行くことも多いです」
 
「森林浴――のようなものでしょうか……」

自然公園の木々の中を散歩することは多い。
心が乱れている時は、自然の中で過ごすと気持ちを落ち着けることができる。

417 今泉『コール・イット・ラヴ』【高1】 :2018/12/23(日) 23:13:02
>>416

「私の場合、先生と二人分ですからね!」
「寂しいなんてのとは無縁にさせますよ」

         『ソノ通リデス』
         『ワタシハ “ココロ”ヲ 癒ス能力デハ ナイデスガ』
         『話セル トイウ事ガ ソノ代ワリニ ナリマスノデ』

「そんな大げさな事でも無いとは思いますが」
「えーと、よろしくお願いしますっ」

なんか重めな事を言い出す先生と、小石川さんと並んで歩く。

「散歩ですか〜、いいですね」
「森林浴もいいですね」
「森林浴、すごく小石川さんって感じ」

ラベンダー?だっけ、このにおい。
小石川さんって『花』のイメージがある。

「私、遊びに行くのってストリートの方が多くって」
「自然公園ってあんまり詳しくないんですよね」
「ピクニックとか、友達と行ったりはフツーにしますけど」

        『タマニハ 草花ニ 囲マレルノモ イイモノデスヨ』

「ですよね!」

「そこでなんですけど」
「小石川さんおすすめのスポットとかあります?」

418 小石川文子『スーサイド・ライフ』 :2018/12/24(月) 00:06:29
>>417

心を癒す能力ではない。
その言葉を聞いて、無意識に『コール・イット・ラヴ』へ視線を向ける。
見抜かれているような気がしたからかもしれない。

  「……今泉さんの先生は、いつも傍にいてくれるんですね」

  「素敵なことだと思います」

自分には、その人がいなくなってしまったから。
だけど、今は隣に知人の少女がいる。
彼女の存在が、心を過ぎる寂しさを少し薄れさせてくれていた。

  「そうですね……」

自分が好きな場所は、いくつかあった。
どこがいいだろう。
少し考えてから、言葉を続ける。

  「――自然公園の奥に、広い花畑があるんです」

  「夏は向日葵……秋はコスモスが見頃になります」

  「今の季節なら、もうすぐスイセンが咲き始める頃でしょうか……」

  「白い花が一面に咲いていて……とても綺麗な景色が見られますよ」

最初に思い浮かんだのは、その場所だった。
自分も、近い内に訪れるつもりでいた。

  「今泉さんは、どんな場所へ行かれるんですか?」

時には街の方に足を向けることもある。
けれど、それほど詳しいというわけではなく、あまり知っている方とは言えない。

419 今泉『コール・イット・ラヴ』【高1】 :2018/12/24(月) 00:52:42
>>418

「そうですかね?」

       『先生ハ ソウイウモノデスカラ』
       『役目ヲ 果タスノガ ヨロコビ デス』

「まあ、素敵に越した事はないですね!」
「ありがとうございます」

先生はフツーのスタンドとは多分、違う。
それは私がフツーじゃ無いってコト……じゃない。

きっと。

・・・きっと。

「お花畑ですか!」
「いいですね〜。そういうところでピクニックしたいな」
「ロマンチックすぎますかね?」

       『芸術的デ イイト思イマスヨ』
       
「芸術はあんまり分からないですけど」
「それこそ、ステキな感じになりそうですよねっ」

お花に詳しいとかじゃない。
けど、お花畑ってフツーにイイ感じだと思う。
なんで?っていうのは、私には分からないんだけど。

「私ですか? そーですね、色々行きますけど」
「小石川さんが好きそうなところだと〜〜〜」

「う〜ん」

「表通りの『うさぎカフェ』……は、
 お洋服が毛だらけになっちゃいそうだし」

「そうですねえ、小石川さん『スイーツ』とか好きですか?」

420 小石川文子『スーサイド・ライフ』 :2018/12/24(月) 01:40:33
>>419

これまで、それほど多くのスタンドを見てきた経験はない。
ただ、彼女と並んで歩く『コール・イット・ラヴ』は珍しいと感じる。
少なくとも、自分のスタンドとは違っている。
もっとも、『コール・イット・ラヴ』程ではなくとも、
『スーサイド・ライフ』も似た種類が多いタイプではないかもしれない。
いずれにしても、その両方が精神の形であることは共通しているのだろう。

『補修』と『自傷』――ある意味では対照的とも呼べる能力。
それを持つ二人が並んで歩いているというのは、少し不思議な感覚を覚える。
もしかすると、これが『スタンド使いを結ぶ縁』というものなのかもしれない。

  「ええ、私も喫茶店で時々いただくことがあります……」

  「多いのは……甘さを抑えたシフォンケーキなどでしょうか……」

  「ハーブティーと合わせると、とても美味しいですよ」

自分の行動範囲は、そう広いものではない。
その中に、そういった品を扱う喫茶店がある。
静かな雰囲気が気に入って、今まで何度か足を運んだことがあった。

  「私の好みを気にして下さって、ありがとうございます……」

  「今泉さんのご自由に話していただいて大丈夫ですよ」

  「――私は、それで十分に楽しいですから……」

あまり悩ませてしまうのは申し訳ないと思う。
『コール・イット・ラヴ』の言葉通り、話しているだけでも心は癒されるのだから。

421 今泉『コール・イット・ラヴ』【高1】 :2018/12/24(月) 02:21:20
>>420

「小石川さんって何かとオシャレですよね〜」
「ラベンダーとか」「ハーブティーとか」

           『ステキナ ゴ趣味 デスヨネ』
           『先生トシテ 興味深イ デス』

「生徒としても興味深いです!」

それがイヤミにならないんだもんなあ。
オトナの女性、ってこういう感じなのかな。

「ん。えー、そうですか?」
「私の好み100%だと、逆にちょっと話し辛いっていうか」
「遠慮とかじゃなくって、フツーに」

遠慮なのかもしれないけど。
自分としては、そういうつもりってわけではない。

「でもそうですね、好きに話すなら〜っ」
「『パンケーキ』が美味しい喫茶店があるんですよ」
「あっ、これも表通りです」

「フツーのパンケーキって、割と派手っていうか」
「アイスとフルーツとクリームと、って」「賑やかじゃないですか」

頭の中に先週食べたパンケーキが浮かんでくる。
あれも、美味しかったんだと思う。

「そこのはもっとシンプル!」
「バターと蜂蜜とアイスクリームだけでして」

               『ミントモ ノッテマシタヨ』

「そうでしたっけ? あは、よく覚えてますね」
「ともかく、それをカフェオレと一緒に食べてる時は……」

               ニコ

「あっ美味しいもの食べてるな〜!って気持ちになりますねえ」

422 小石川文子『スーサイド・ライフ』 :2018/12/24(月) 03:08:36
>>421

時折頷きながら、少女の話に耳を傾ける。
あまり自分が知らない話というのは、やはり新鮮に感じられる。
そこが、彼女と自分の違いの一つなのだろう。

  「パンケーキも美味しいですね……」

  「家で焼くこともありますが……お店のようにはできませんね」

  「初めて作った時は、少し焦がしてしまいましたから……」

過去の失敗を思い出しながら、静かに微笑する。
あれは、自分が結婚する前のことだった。
思い返すと、あの頃が遠い昔のような気がする。
まるで何十年も経っているような錯覚さえ覚えるが、
実際はそんなに長い時間は経過していない。
少なくとも自分の記憶は、昨日の事のように鮮烈に残っているのだから。

  「私も……お店でシフォンケーキとハーブティーをいただいている時は、
   それと同じような気持ちを感じます」

  「美味しいものを食べて、幸せを分けてもらっているような……」

  「――今泉さんと似ていますね」

          クスッ

これまでと比べ、やや明るく笑う。
好みだけではなく、部分で自分と彼女が違うことは何となく察せられる。
それは当たり前のことで、何の不思議もない。
けれど、何もかもが違うとも言い切れない。
こうして話してみると、少なからず共通する部分も見つかるのだと、改めて思う。

423 今泉『コール・イット・ラヴ』【高1】 :2018/12/24(月) 23:21:11
>>422

「へぇ〜自分で作れるんですか!」
「ホットケーキなら作った事ありますけど」
「パンケーキはやった事ないなあ」

「……でも、なんだか意外ですね」
「小石川さんも、料理焦がしたりするんだ」「って」

          『誰デモ 失敗ハ アルモノデス』
          『驚クノハ 失礼 デスヨ』

「それはそうなんですけども」
「なんでも出来ちゃうイメージなので」

            アハハ

小石川さんってほんと、ソツがないイメージ。
だからそういうフツーな話もあるのは当たり前でも意外なんだ。

「あは、そうですねっ」

「美味しい物を食べた時の気持ちが、『幸せ』だって」

          『……』

「それって、とってもフツーで、素敵なコトだと思います!」

食べ物は美味しい。
美味しい物を食べたら、しあわせ。

その『フツー』は私にも、小石川さんにも同じことで。
それは私にとって、すごく素晴らしくってステキなフツーだ。 

「っと、そろそろ家ですね。小石川さん、お話楽しかったです!」

424 小石川文子『スーサイド・ライフ』 :2018/12/25(火) 00:12:01
>>423

「散歩の途中で知らない道に入って、迷ってしまったこともありましたから……」

「しっかりしないといけませんね」

     クス

「今泉さんの言われた通り、美味しいものを食べると幸せになれます」

「そんな時は、自分が感じた幸せを、今度は誰かに分けてあげたいと――
 私は、そう思うんです……」

「私と言葉を交わしたことで少しでも今泉さんが楽しかったと思って下さったなら、
 私も嬉しく思います」

そうして幸せを繋げていくことができたとしたら、それは素敵なことだと感じる。
大げさなことでなくてもいい。
日常の中にある、ほんの少しの些細なことの積み重ねを、
これからも続けていきたいと思う。

「こちらこそ、楽しい時間を過ごすことができました」

        スッ……

少女とスタンドに向き直り、丁寧に頭を下げる。

「またいつか、お話できることを楽しみにしています」

「今泉さん、『先生』――それでは……」

           コツ……
                コツ……
                     コツ……

別れの挨拶を告げて、前に向かって歩き始める。
少女のスタンド『コール・イット・ラヴ』は、心を癒す能力ではない。
けれど、自分は彼女に少しだけ心を癒したもらえたような――
何となく、そんな気がしていた。

425 今泉『コール・イット・ラヴ』【高1】 :2018/12/25(火) 22:55:14
>>424

「それもフツーに意外なエピソード〜っ」

小石川さんってもしかして、結構お茶目なヒトなのかも。
そんな事を考えたりする。フツーに口には出さないけど。

「ほんとにとっても楽しかった、ですよ」
「小石川さんみたいなお姉さんって知り合いにも少ないし」
「お話してくれることも新鮮ですし!」

「はい、またお会いしましょーっ」

             『小石川サン、サヨウナラ』
             『オカラダニハ オキヲツケテ』

先生は頭を下げる。
私は手を振る。

     スタ

            スタ

こうして、私はフツーに楽しい一日を終える事が出来たのだった。

426 今泉『コール・イット・ラヴ』【高1】 :2018/12/25(火) 23:22:32

それとはまた、別の日のこと。

「寒〜〜〜〜っ」

冬休み期間が始まった。
けど、私は学校に来ている。
大声では言えないけど補修ってやつ。

「…………」

補修だから友達もあんまり来てない。
普段遊んでてもみんな勉強してるんだなあ。

まあ、私もまずかったのは国語くらいだし。
フツーに他の教科は『セーフ』だったわけで。

         スタ

            スタ

なんとなく、まだ学校を出る気分にもならないし、
それに今日補修だからって遊び断っちゃったし、
あてもなく真冬の城址公園を、フツーに歩いてみたりする。

427 今泉『コール・イット・ラヴ』【高1】 :2018/12/28(金) 00:08:49
>>426(撤退)

そしてフツーに帰ったのだった。

428 ゼンチ『イースト・ミーツ・ウェスト』【高2】 :2019/01/10(木) 03:00:23

      ザッ

          ザッ

「……」

雪が降っていた。
白と黒で揃った姿が、
今日は白に偏っていた。

(おや)

      チラ

(雪だるま)

自分も作ろうと思った。
座り込んで雪を集める。

  ベシャッ
      ベシャッ

人は今少ないが、
ここは中庭で、
隅の方でもない。

人の目につく可能性はそこそこあった。

429 石動織夏『パイオニアーズ・オーバーC』【中3】 :2019/01/10(木) 22:48:22
>>428
「おっ……雪だるまか?」
シャチのような頭の少年が一人現れた。
「こんな寒いってのに元気だねぇ」
ゼンチに気さくに話しかける。

430 ゼンチ『イースト・ミーツ・ウェスト』【高2】 :2019/01/10(木) 23:23:17
>>429

「ええ、雪だるまです」

    ベシャ

「寒いうちしか、
 出来ませんから。
 ……手は冷たいですが」

織夏に振り向く。

「――――初めまして」

挨拶する。
群れるのが好きというわけではないが、
『縁』については一つでも多い方がいい。

「月並みな言い方ですが、
 随分お洒落な髪型で」

(これはまるで、
 『シャチ』のような。
 あるいは『サメ』?)

「セットは、ご自分で?」

そして話題を探すのだ。
ゼンチなりの『コミュ力』ってやつである。

431 石動織夏『パイオニアーズ・オーバーC』【中3】 :2019/01/10(木) 23:35:32
「はじめまして。俺は石動織夏(いするぎ おるか)
その格好からすると先輩学年かな?」

「手が冷たい、か……ちょっと手を出してみな」

「実は俺ちゃん、魔法使いでね。手をちょっと温めるおまじないぐらいはできるんだ」

「ああ、この髪型?
クセ毛だよ。なんか放っておくとこの髪型になっちまうんだ。」

432 ゼンチ『イースト・ミーツ・ウェスト』【高2】 :2019/01/10(木) 23:59:29
>>431

「ええ、高等部二年生――――
 善知鳥 雷(うとう らい)です。
 お気軽に、『ゼンチ』とお呼び下さい」

「改めてよろしくお願いします、石動さん」

       ペコリ

雪を弄ったまま話すのも悪い。
やや不出来な雪だるまを背に、
立ち上がって石動に向かい合う。

「マホウ」

「……魔法ですか?
 それは、いったい」

(――スタンド?
 すぐそう決めるのは、
 良くない気もしますね)

「エエ、では、そうですね。
 ……お願いしてみましょうか」

      ゴソゴソ

(危険は、感じませんし)

左の手袋を外して、手を出す。
もう片方は『タトゥー』があるので。
まあ、隠してはいるのだけど。

「……エッ」

「クセ、ですか。
 それはまた……
 お似合いではありますが」

実際似合っていたので、
セットだと思ったのだ。
まさか天然だったとは……

433 石動織夏『パイオニアーズ・オーバーC』【中3】 :2019/01/11(金) 00:13:53
「ウトウさんか……確か鳥の名前だったっけ。俺がオルカだから動物つながりってわけだ」

「ちちんぷいぷい……」
人魚のような姿のパイオニアーズオーバーCを発現。

「お手手パチン」
〈オーオオオオオオ…………〉
その涙の『泡』をゼンチの手にパチンと当てる。

「ほい、これでちょっと温まるはずだぜ」
パイオニアーズオーバーCの能力の副次効果だ。

>1.気体、液体、炎、電流など『不定形物』の中を『水中』と同じような感覚で『泳ぐ』事が出来る。
>2.『不定形物』から直接にダメージを受ける事もない。毒等の影響も受けない。

炎などの高温はもちろん冷気などの低温で直接ダメージを負うことがなくなるという副次効果。
固体である雪の冷気は防げないが、寒風の冷気は十分防げるだろう。

「ポカポカしてこないかい?」
ゆえに寒風を無視できる程度に体が温まってくるはずだ。

434 ゼンチ『イースト・ミーツ・ウェスト』【高2】 :2019/01/11(金) 00:30:58
>>433

「鳥、らしいです。
 実物を見たことは、
 実はないのですが」

「オルカ――――ああ!
 シャチの仲間の、ですね。
 『奇遇』に感じます」

などとのんきな事言ってると、
あれよあれよとスタンドが出た。

「……!」

(『人魚』とはなんとも、
 珍しいヴィジョンですが)

     パチンッ

「これ、は……!」

   ポカ ポカ

「不思議な感覚です。
 『魔法』は伊達じゃない、
 といった所でしょうか」

「どうもありがとうございます」

(ありがたい……とはいえ)

こうも簡単にスタンドを見せるのも、
実際いかがなもの、なのだろう。

「その、石動さんは――――
 普段から『魔法』をお使いに?」

おせっかいなようだったが、気になった。

435 石動織夏『パイオニアーズ・オーバーC』【中3】 :2019/01/11(金) 00:39:59
「まぁ、な。
魔法が使えそうな時は結構使っちまってる。
使えるものは使う主義なんだ、なんかおかしいかい?」

「おっと、俺が魔法使いなのはちょっとだけヒミツな?」

436 ゼンチ『イースト・ミーツ・ウェスト』【高2】 :2019/01/11(金) 01:03:40
>>435

「いえ」

「隠すつもりがあれば、
 問題はないと思います」

        コク

「もちろん、言い触らしません。
 しっかり秘密をお守りします。
 このゼンチにお任せあれ」

小さく頷く。
そして。

「お返しになるかは、分かりませんが」

         シュル

左手に手袋を付け直す。

「私も、『魔法使い』です。
 自慢の『魔法』を持っていまして」

          メギャァ ―――ン

「愛銃、『イースト・ミーツ・ウェスト』」

「人気が無いとはいえ、
 見せびらかすには、
 少々物騒ですので……
 『一目』だけでご容赦を」

一瞬だけその手に現れた、
緑の鱗に覆われた『拳銃』。

・・・今はもう、雪を掬うただの手だ。

「――――さて」

「私はもう少し雪だるまを。
 この魔法が、解けないうちに」

「石動さんは、どうなさいますか?」

437 石動織夏『パイオニアーズ・オーバーC』【中3】 :2019/01/11(金) 20:15:51
「銃の魔法……そういうのもあるのか!」

「せっかく声かけたんだ、俺も雪だるま作っちゃうぜ!」
自分にもパイオニアーズの泡を当てる

「雪だるまを作ろう〜♪」
鼻歌を歌いながら雪球を転がしていく

438 ゼンチ『イースト・ミーツ・ウェスト』【高2】 :2019/01/11(金) 21:23:16
>>437

「先輩風を吹かせるようですが」

「人魚、動物、器具、銃。
 色んな魔法がありますよ。
 とても、興味深い事に」

多くの力を目にしてきた。
一期一会かもしれないが、
記憶には残り続けている。
優しい力も、恐ろしい力も。

「アッ」

「転がした方が……
 丸くしやすそうですね。
 手で丸めるよりも」

      ゴロゴロ…

「〜〜〜♩」

やや調子外れの鼻歌と共に、
同じように雪玉を転がしていく。

作ったってすぐ無くなるものだけど、
これは記憶の中だけじゃあなく、
明日の朝また来るまでは残っててほしいと思う。

439 石動織夏『パイオニアーズ・オーバーC』【中3】 :2019/01/11(金) 21:42:48
「色んな魔法、か」

「じゃあ、雪だるまを長持ちさせるような魔法もあるかもしれないな」
雪だるまを作り上げ、そんなことをつぶやく。


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