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【個】『アポロン・クリニックセンター』
25
:
小石川文子『スーサイド・ライフ』
:2017/06/10(土) 20:02:08
時間は数日前に遡る――。
その日、私は新病棟を訪れていた。
自身の怪我の治療ではなく、『ある人』を見舞うために。
「――すみません」
「『遊部玲実』さんの病室はどちらでしょうか?」
あの事件で行動を共にした少女。
彼女の負傷は自分以上に大きなものだった。
少しは良くなっているといいのだけど……。
教えてもらった病室へ向かい、私は扉を開ける。
しかし、そこに彼女の姿はなかった。
リハビリ中なのか、それとも散歩でもしているのか。
とにかく――その日、私は彼女に会うことはできなかった。
その代わり、ささやかなお見舞いの品と、書き置きを残しておくことにした。
書き置きの内容は、以下のようなものだ。
『ご無沙汰しています。その節はお世話になりました。
お怪我の具合はいかがでしょうか?
勝手ながら、お見舞いの品を置かせていただきました。
どうか、一日も早い回復をお祈りしています。
小石川 文子』
手紙の傍らには、リボンでラッピングされた小さな麻袋が置かれていた。
その中には、乾燥させたラベンダーの花とアロマオイルを混ぜたものが詰められている。
手製のサシェ(香り袋)だ。
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