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【附田・佐伯】食戟のソーマネタバレスレ 避難所

1名無しさん:2015/11/26(木) 00:23:59 ID:c20lBS3M
週刊少年ジャンプ52号から始まった『食戟のソーマ』のバレスレです。

原作:附田祐斗×作画:佐伯俊(tosh)

・sage推奨。
・荒らしはNG推奨もしくは放置しましょう。荒らしにかまう人も荒らしです。
・アンチはアンチスレに。
・過度なファンもキャラスレに。
>>970を踏んだ人が次スレを立ててください。立てられない場合は指名を。
・発売解禁後は本スレを利用しましょう。
・原作さんは立ち入り禁止。

2ch現行スレ
【附田・佐伯】食戟のソーマネタバレスレ 108皿目
http://hello.2ch.net/test/read.cgi/wcomic/1447827720/

3名無しさん:2015/11/28(土) 02:21:52 ID:tKPdAyAI
せっかく避難所できたのに人来ないなー
今も尚スレがまともじゃないのに

4名無しさん:2015/11/30(月) 00:11:34 ID:Zgsr4h7E
今も残ってる人は現状にすっかり慣れてあまり移動する必要性を感じないのかもな

5名無しさん:2016/01/20(水) 22:49:21 ID:S7DdIwq.
全然バレないんだ

6名無しさん:2016/01/20(水) 23:35:04 ID:UeSL6EYQ
あくまで避難所だし基本無人だからな
ここに直接書かれることはまずない

7名無しさん:2016/01/30(土) 23:22:42 ID:BWGvP7mg
外から拾ってくるしかないみたいだね

8名無しさん:2016/02/05(金) 23:32:40 ID:eIWiKAJg
新キャラ大量投入きた

9名無しさん:2016/02/25(木) 23:13:11 ID:16Ziyk/2
まだ決着しないのは意外

10名無しさん:2016/03/04(金) 23:26:09 ID:fFEcNkYc
再来週には判定されそうだな
もう少しかかるかと思ってた

11名無しさん:2016/03/25(金) 12:38:45 ID:838E4F4U
他は全滅か

12名無しさん:2016/05/14(土) 23:55:50 ID:0Hh1AAlA
またソーマの負けか
予想はしてたけど

13名無しさん:2016/06/04(土) 23:48:12 ID:T4ZdyH2Y
発売が早まったのかと思ったらたまたまだった
相変わらず引っ張るな

14<削除>:<削除>
<削除>

15名無しさん:2016/06/23(木) 23:32:47 ID:/Wku0ZAg
本バレ確定したから貼っておこう

16名無しさん:2016/06/23(木) 23:33:55 ID:/Wku0ZAg
7 :名無しさんの次レスにご期待下さい@無断転載は禁止 :2016/06/22(水) 17:19:33.71 ID:cE0jz3Qa
雪の上にダイブする創真と吉野

一同「北海道だー!!」

雪を前にテンションMAXな一年生たち

えりな「浮かれているんじゃありません」
吉野「えりな…先生…!!」

えりなに怯える吉野

えりな「あなた方はここへ遊びにきたのかしら?」
吉野「すみませんでしたえりな先生!!」
えりな「えりなっちでいいわよ……」

えりな「ちょっとスパルタしすぎたかしら…出発前の勉強会」
秘書子「いいええりな様!すばらしい勉強会だったと思います!」

7日前

秘書子「進級試験は毎年北海道で行われるのが慣例となっている」
田所「地獄の合宿と似たような感じなのかな…?」
秘書子「たしかに似ているところもあるが大きく異なる点がひとつある」
秘書子「それは課題を1つクリアするたびにどんどん移動していくという点だ」
秘書子「南端からスタートし北へ北へと移動を続けながら各地で試験をクリアしていく」
ソーマ「北海道を縦断するってわけかぁ スケールでけーな」
秘書子「任意・またはランダムでルートが分岐するポイントが存在する」
秘書子「乗り越えなければいけない課題の数は計6つだ!」
秘書子「そして最後の試験が行われる旅のゴールはここ 北端の日本海沖に浮かぶこの離島だ」
秘書子「そして今年は例年と大きく状況がちがう セントラルによって試験のすべてが支配されている」

えりな「そう…だからこそあなた方は準備をしなければなりません」
吉野「えりなっち どこ行ってたの…」

ぎょっとする吉野

えりな「今日から出発までの一週間 私があなた方に対して」

白のブラウス、黒のタイトスカート、黒ストッキング、髪をアップにまとめメガネを掛け
指し棒を持った女教師スタイルのえりながやってくる

えりな「北海道講座を開きますわ!」
ソーマ(北海道講座…?)
吉野(なにその服エロイ!!)

えりな「少々厳しめに叩き込みますが一切の弱音を許しません」
えりな「ついてこれますね?」
一同「は はひ…」

17名無しさん:2016/06/23(木) 23:35:03 ID:/Wku0ZAg
8 :名無しさんの次レスにご期待下さい@無断転載は禁止 :2016/06/22(水) 17:19:55.11 ID:cE0jz3Qa
セントラルでは薊自ら生徒たちに指導していた

薊「我々が教えるやり方を踏襲していれば君たちは何も恐れることなく試験に臨める」
薊「愚かにもセントラルに抗う連中が不合格になっていく様を見ながらね…」

生徒たち(目が死んでる)「はい……!」

熱心に講義を続けるえりなを影から見つめる肉魅とアルディーニ兄弟

肉魅「えりな様……かっこいい…」

肉魅とアルディーニを見つけたえりなが一緒に講義を受けるように強要する

ソーマ「これがほんとに試験に役に立つのか?学園側が何かしかけてくるかもわかんねーのにさ」
えりな「…でも課題が出る以上 答えを捻り出す方法は必ずあるはずよ」
えりな「今まで君がやってきたようにね」
えりな「風穴をあけるのよ この人たちならそれが出来るはずだわ」

風呂上がりのソーマ

ソ-マ「薙切ぃ明日の勉強会の準備か?…お前もあんま根つめねーで風呂とか入って休めよな」
えりな「…幸平くん……別にこれくらい平気よ」
ソーマ「まぁそーだなー 俺らの進級はお前にかかってるわけだからな」
ソーマ「頑張ってもらうには越したことはねーもんな!」
えりな「…君もですからね」
えりな「他人事みたいにのんきだけれど…君も試験をクリアしなくてはダメですからね」
えりな「いいこと?」
ソーマ「…おいおいまさか薙切からそんなこと言われるなんてな〜」
ソーマ「合宿の時は俺が脱落するのを楽しむ〜とかなんとか言ってたのによ〜」
えりな「茶化さないで答えなさい」
えりな「…今の私はここにいるみんなが学園から去るなんてとにかく絶対嫌なの」
えりな「いっしょに二年生になるのよ わかったわね?」
ソーマ「……おうっ!あたりめーだろっ!」

回想おわり

18名無しさん:2016/06/23(木) 23:36:02 ID:/Wku0ZAg
9 :名無しさんの次レスにご期待下さい@無断転載は禁止 :2016/06/22(水) 17:20:14.38 ID:cE0jz3Qa
空港

司「もう一年生は到着してる頃だな」
もも「飛行機………こわい………乗りたくない………」
斎藤「わがままを言うな さぁ行くぞ」
もも「やだぁ……」

斎藤に引きずられるもも

機内

竜胆「っふー…長い旅が始まるぜー…」
竜胆「まぁタダで北海道旅行できると思えばサイコーだよな」

ガイドブックを読む竜胆

竜胆「ほらほら司ーこれ見ろようっまそうだぞー!」
司「竜胆……試験の事も忘れないでよ…」

極星寮

ふみ緒「一式行くんだね…」
一式「えぇ…かわいい後輩たちのためだからね」

むき出しの包丁を持ってキメ顔の一式

大量のハゲを引き連れて空港内を移動する久我

空港の屋上にてスマホで会話する女木島
「わかってる……おう…待ってろ……」

一年生を乗せたバスが試験会場に到着する

次週へ

19名無しさん:2016/06/23(木) 23:42:33 ID:/Wku0ZAg
画バレ
http://i.imgur.com/i53FYhG.jpg
http://i.imgur.com/Lil7kED.jpg
http://i.imgur.com/CJtll1D.jpg
http://i.imgur.com/J8Fldqn.jpg

20名無しさん:2016/06/23(木) 23:43:08 ID:/Wku0ZAg
画バレ②
http://i.imgur.com/rlMQevr.jpg
http://i.imgur.com/oJbR093.jpg
http://i.imgur.com/YBNbpVY.jpg
http://i.imgur.com/clAhF0D.png

21名無しさん:2016/06/23(木) 23:53:46 ID:Bwtd/vlk
乙!

22名無しさん:2016/06/30(木) 15:03:54 ID:pOWiEOJY
簡易バレ

試験は5人一組で行う
ソーマ班は創真・田所・吉野・アリス・黒木場の5人
反逆者は一か所にまとめて処分する方針らしい
えりなだけはソーマたちとは違う班に組み込まれる

お題となる食材は鮭
試験官においしいと思わせる鮭料理をだせれば合格
試験官「薊総帥の特別授業で習ったことを再現すれば合格ラインにとどきますからね」

他の班には最高級の鮭
ソーマ班には産卵を終えた体力のない最低品質の鮭があてがわれる

試験の終了時刻は日没まで
それまでに新鮮な鮭でも捕ってくれば?と煽ってくる試験官
「お前たちなんて遠月からいなくなれ」と他の生徒

そんな中なにやら秘策を思いついた創真・アリス・黒木場

創真「この部屋で一番美味い鮭料理を出すのは俺たちだ!!」

23名無しさん:2016/06/30(木) 17:44:41 ID:pOWiEOJY
水曜バレの物ですがしばらくここに投下しようと思います

24名無しさん:2016/06/30(木) 17:45:23 ID:pOWiEOJY
173話 不平等

■今、闘いが始まる


係員「一次試験は複数の部屋に分かれて行うチーム戦だ」
係員「5人一組の班でひとつの料理を作ってもらい合格ラインに届かなかった場合5人とも退学になる」
係員「班分けは学園側ですでに決定しているので係員の誘導に従い移動しなさい」

創真「で……ウチの班はこのメンバーか」

創真・田所・吉野・アリス・黒木場の5人

創真「うはーこりゃまたずいぶん露骨に仕分けられたなオイ」
吉野「ハハ…私たち反逆者はバッチリひとまとめにされてるって事だね…」
田所「アリスさんまで…!」
アリス「ふふ…望むところよっ 薊叔父様にぎゃふんと言わせるいい機会だもの」
アリス「ところでアナタ達えりなから北海道講座を受けたんですってね!」
アリス「私に頼めばえりななんかよりも〜〜〜っと役に立つ事教えてあげたのにっ」
吉野(たしかにアリスっちも女教師モード似合いそうだ…)
創真「他の寮生とかタクミたちは別の部屋か」
田所「そうみたいだね それに水戸さんや新戸さんも…たぶん皆私たちみたいに同じ班にまとめられてるんだろうね…」

係員「えりな様!えりな様はこちらの班でございます」
係員「さぁどうぞ」
生徒A「きゃっ…えりな様!」
生徒B「光栄ですわっよろしくお願い致します!」

吉野「そしてえりなっちは私たちから切り離して無事2年生に進級させる…ってわけか」

25名無しさん:2016/06/30(木) 17:45:59 ID:pOWiEOJY

広井「はーいどうも〜 私がこの部屋の試験官を務めるわ 遠月学園講師の広井です」
広井「この部屋でお題となる食材は『鮭』!」
広井「私が認めるレベルの美味しさの鮭料理を作ることが出来ればクリアとするわ」
ソーマ「鮭……ねぇ…?」
吉野「おおおっ!鮭!こ…これはラッキーなお題なんじゃないの?」
吉野「だってウチの班には魚介のスペシャリスト黒木場くんがいるんだよ〜!?」
吉野「こないだだって黒木場くんセントラルの2年と鮭料理で食戟して勝ったんだもんね!それに恵だって港町育ちだし!」
吉野「この課題だったら私達にも合格の目あるかもしんない!!いける…いけるでー…!」
広井「全員薊総帥の特別授業は受けたわよね」
吉野「…え?」
吉野「そ そんなの私たち受けてない…」
広井「その時に習った料理を再現すれば問題なく合格ラインにとどきますからおちついて調理を進めること!よろしいわね?」
アリス「ふうんそういう事ね…なんてわかりやすい嫌がらせっ」
吉野「ふ ふんだ!そんな陰湿なやり口ぜったい跳ね返してやんよー!!」
田所「うん…!とにかくおいしい品を作れば合格できるんだったら…なんとか頑張れば…!」

ソーマ「……けど何で鮭なんだろーなぁ?」
アリス「確かにそうね」
田所「……え?どういう事?」
黒木場「鮭の旬はなんと言っても秋だ」
黒木場「冬に入っちまった今の時期から漁獲量は減りはじめ…身の質もだんだん落ちていく」
黒木場「なのに鮭がテーマっていうのは…すこし違和感ですねお嬢」
アリス「そういうことっ」
田所「あ 確かに…言われてみればそうだね」
吉野「けど心配なさそーだよ!ホラ見て!」
田所「わっ…!すごい…!!」
吉野「配られてる鮭どれもとびっきりの上物ばかりだよー!」
吉野「よくこの時期にここまでのモノをこんだけの数揃えられたよねー さすが遠月学園」

ほくそえむ広井とそれをみつめる創真

26名無しさん:2016/06/30(木) 17:46:38 ID:pOWiEOJY
係員「ほら君たちの班はこれだ」
創真「……?」
黒木場「ダメだな……こいつは」
黒木場「こいつは『ホッチャレ』…!」

※産卵後の鮭は「ホッチャレ」と呼ばれ、通常は食用にされない

黒木場「産卵を終えて体力の落ちた…味の品質最低レベルの鮭だ…!」
田所「!!?」
吉野「な…なな何で私たちの班だけ…!」
吉野「ちょっと試験官さぁん!この鮭…」
広井「さぁ材料は各班に行き渡ったわね?」
吉野「シカトしないでくれませんかー!!」
広井「ただ今の時刻は…お昼ちょっと過ぎたところね 制限時間は」
広井「今日の日没までにするわ♥」
広井「さぁ調理開始!最高の鮭料理を作ってちょうだい!!」
吉野「嘘でしょ…!始まっちゃった…」
創真「なるほどな…」
創真「他の部屋でも同じように」
創真「反逆者たちがこんな目にあわされてるってわけか……!」

他班の様子
肉魅と榊が同じ班
秘書子と青木・佐藤が同じ班
伊武崎とタクミが同じ班

広井「私たちが用意した食材に不満があるなら今から別の鮭を探してきてくれてもいいわよ?」
広井「何なら自分たちで漁獲してきてくれたって構わないわ」
広井「でも知っての通り鮭の旬は過ぎかけている!これだけの上物をこの部屋に独占して集めることができたのは」
広井「北海道の…ひいては日本全国の食材流通ルートにつよい影響力を持つ遠月学園だからこそ!」
広井「そう……とどのつまり…今から合格ラインに届く鮭を手に入れるのはぜったいに!ぜったいに不可能なのよぉ〜〜〜!!!」

高笑いをする広井

27名無しさん:2016/06/30(木) 17:47:36 ID:pOWiEOJY
田所「………!」
吉野「どどど…どうしよう幸平ぁ!!?」
創真「あぁ……」
創真「とりあえず……この鮭は夜食にでもしようぜ もったいないし」
吉野「おお そだね……ってそんな事言ってる場合かー!」
吉野「何とかなんない!?いつもみたいに安物の材料を超美味しく化けさせる技とか使ってさぁ!」
吉野「この鮭でもメチャクチャ美味しくなる調理法がなにか……!」
創真「う〜〜〜〜む……さすがにこれは厳しい気がするぜ」
創真「何てったって一年間のうちでいっちばん脂がのってない状態の鮭だもんなぁ」
黒木場「…幸平が選抜決勝でやった熟成テクも今回はムリだしな」
黒木場「糠でも麹でも…じっくりと熟成させるには数日かかる」
黒木場「日没までじゃどうしようもねぇ」
吉野「そんな……じゃあ…どうすれば…?」

生徒A「見ろよ慌ててるぜ」
生徒B「うん…ふふっ自業自得だよ薊総帥に逆らったんだから」
生徒たち「薊様に従っていれば間違いないセントラルに反抗する生徒は遠月からいなくなればいいんだ…!!」

吉野「ほんとにヤバいよ……!」
吉野「私たちこんなところであっさり退学になっちゃうの……?」

そんな彼らを見つめるえりな

えりな「………」
広井「えりなお嬢様が気に病むことはございませんわ」
広井「あの者たちは落ちて当然なのですからね」
広井「きっとこれでお父上もご安心できますわよ」
広井「えりな様についていた悪い虫が駆除できるのだから」

28名無しさん:2016/06/30(木) 17:48:37 ID:pOWiEOJY
吉野「こ……こんなのってないよぉ!!素材を好き勝手にされてそれで不合格になっちゃうなんてズルいにもホドがあるっしょー!!」
吉野「これで退学なんて………そんなの酷すぎるじゃんかーーーー!!」

えりな「気に病む…と言いましたか?皆目見当がつきませんわ」
広井「………?」
えりな「私が気にかけなければならないことなんてこの部屋には何ひとつ見当たりませんもの」

創真「薙切が何か言ってたな…勉強会で…」
創真「確か名前は」

創真「なぁ薙切 アレ……探せばあると思うか?」
アリス「確実にあるわね 北欧で学んだ私が言うんだからまちがいないわよっ」
創真「黒木場今から探すってなると調理時間わりとギリギリになると思うけど…」
黒木場「舐めてんの化テメェ…魚介の扱いで俺が遅れをとると思ってんのか」
吉野「え……?え?」
田所「創真くん……?」
創真「これでもう退学だって決めつけるにはまだ早えーぜ」
創真「見てなよみなさんこの部屋で一番美味い鮭料理を出すのは俺たちだ!!!」

■見出した、勝機!!

次週へ

29名無しさん:2016/06/30(木) 20:04:11 ID:My/wBvtk
乙乙
ありがとう!

30名無しさん:2016/06/30(木) 23:03:36 ID:Qt2dBR0k
乙です

31名無しさん:2016/07/06(水) 07:43:46 ID:uxUIM.rg
お?先週来てたんだな
今週期待

32名無しさん:2016/07/06(水) 15:05:55 ID:7/jUKJTI
174話 時をかける鮭

繋がる2号連続センターカラー第1弾!!
今週と来週2枚のカラーを合わせて1枚の絵になる模様 今週は右半分、創真・タクミ・田所・竜胆の笑顔

■立ちはだかる不可能に挑め!!

広井「何て言ったの…!?この部屋でいちばん美味しい鮭料理を出す……ですって!?」
創真「おーし…とにかく急ぐっきゃねーな」

会場を後にする創真班

創真「散れお前ら!!!」
アリス「ちょっと!自分がリーダーみたいな言い方しないでよねっ」
アリス「あくまで共闘関係なんだからっ!!」
広井「な……ッ!?ほんとうに今から鮭を手に入れるつもりなの!?」
広井「この時期に漁獲される上物はすべて学園がおさえている!!いったいどうやって」

吉野「ね ねぇ幸平どういうこと!?」
田所「今からどうやって…」
創真「お前らも薙切せんせーの勉強会で聞いたろ?」
創真「食材の"特別な冷凍法"について!」
吉野・田所「あ……!」
創真「俺らにも勝機は残ってる!とにかく探すんだ!!」

他の生徒の料理を食べている広井

広井「……んん〜〜〜ッ!!すばらしいわァ」
広井「これぞセントラルの真の美食!よくぞ完璧に調理してみせましたね」
緊張気味の生徒「は…はい…ありがとうございます…!」
広井「さぁ他の班の皆さんも焦ることはないわよ〜〜?」
広井「制限時間はたっぷりありますから確実に薊総帥の教えに従って調理すること!いいですね〜?」

33名無しさん:2016/07/06(水) 15:07:17 ID:7/jUKJTI
えりな班

えりな以外の生徒が調理を進めている
えりなはすみっこの椅子の座って腕組みをしている

生徒A「ポワロは横にではなく縦にカットし食感を…」
生徒B「さっと加熱したあとギリギリ沸騰してないコンソメに入れてアンフュゼ…20分!」
生徒A「えっと……ここで確か…」
生徒B「ちょっと待って!その前にしばらく置くんじゃなかった!?身に冷風をあてながら…」
生徒A「そ…そうだった!あぶねぇっ…」
生徒C「あれ…?何でここでフォンを足すんだっけ…?」
生徒D「薊総帥が授業でそう言ってただろ!!いいから早く入れろよ!」

そんな彼らを冷ややかな目でみつめるえりな
えりなに目を向ける広井

広井(残念だけどあなたのオトモダチとはこれでお別れですね)
広井(悪く思わないでくださいねえりな様…これもあなたとセントラルの未来のためなのですよ)
広井(今頃あの5人は魚市場か漁港でも走りまわってるのでしょう でもどうせ無駄足よ)
広井(日没まであと30分…!!)

ほくそえむ広井

広井(うふふ…これで薊総帥の言いつけ通りに反逆者の排除…成功だわ……♥)

気持ち悪い笑みを浮かべる広井

34名無しさん:2016/07/06(水) 15:08:10 ID:7/jUKJTI
試験会場に戻ってきた創真班

広井「悪あがきはすんだようねぇ」
広井「成果はどうだったか聞いてもいいかしら?」
広井「どうせ旬の過ぎた痩せた鮭しか手に入らなかったん…」
広井「……で…しょ…」

驚愕する広井

モブA「な!!?なんだ!?あの上等な鮭は!」
モブB「身の張りも皮の輝きも…どうみても超一級品だぞ!!」
広井「これは……トキシラズ………!!」
モブC「と……トキシラズだって!?」

ナレ:

鮭の本来の旬である秋ではなく"春頃から夏"にかけて水揚げされる鮭のこと
季節外れにとれるので『時知らず』と呼ばれ一日数尾しかかからないことも多く極めて貴重
トキシラズは"完全に成熟する前の鮭"……つまり腹に卵や白子を抱えていないためにその分の栄養が身にすべて行き渡っている!
すなわち身の質のみの話であれば一年間で一番美味い状態の鮭といえるのだ!!!

モブ「で でもおかしいじゃねぇか」
モブ「そうだ!夏に水揚げされる鮭がどうしてこんな冬に!?」

考え込む広井

広井「………」
アリス「フフ……先生もご存じでしょう?『ブライン法』を」

35名無しさん:2016/07/06(水) 15:08:43 ID:7/jUKJTI
ナレ:

『ブライン法』

"ブライン液"と呼ばれる0℃以下でも凍らない液体を用いた瞬間冷凍法のこと
対象となる物の温度を氷点下まで到達させる時間が圧倒的に短いため食材の
細胞膜を破壊することがない…
よって品質をまったく落とさず凍らせることが可能!!
いわば"時を止める冷凍法"である!!

アリス「科学と美食…それぞれの叡智が織りなす結晶といえる技術ですわ♪」

創真「やーしかしたった数時間でよくブライン法を取り扱ってる業者までたどり着けたよなー」
田所「そしてトキシラズの在庫があってほんとによかったよねぇ」
広井(…なんて事!!)
広井(正直トキシラズもブライン法も…美食業界ではありふれた知識と言っていいわ)
広井(けれどそれらをこの土壇場の限られた時間で入手するというのは並大抵の事ではない……!)
広井(食や流通に関する知識・行動力・交渉能力…そして運がなかったら不可能だったはず!)
広井(それを本当にやってのけたなんて……!!)
広井(…………………でも…)
広井(だからどうだと言うの?)
広井「うふふ…おほほほ……」
ゲス顔広井「試験内容をきちんと聞いてたかしら?制限時間の日没まで30分切っているのよ?」
広井「トキシラズ?ブライン法?そんなもの最先端の美食業界では常識!」
広井「モノを確保できた事には少し驚いたけど皿を出せなければ意味はないわ!!」
広井「試験結果には何の関係もないのよぉお〜〜!!」
創真「解凍具合はどうだ?」
黒木場「モノ自体は小ぶりだしもう大丈夫だろ半解凍だと楽に扱えるしな」
広井「?」
アリス「フフ……まさか幸平くんとチームを組むことになるなんてねっ♪」
創真「へへ……確かになっ 黒木場ぁとりあえず超速で捌き頼めるか?」
黒木場「誰に向かって言ってやがる…」

36名無しさん:2016/07/06(水) 15:09:26 ID:7/jUKJTI
調理を始める創真と黒木場

黒木場「俺に命令すんじゃねぇ!!」
創真「そりゃ悪かったね!!」
モブ「お……鬼速…!」

メインの調理を創真・黒木場・アリスが担当残りの二人がサポートに回っている

モブ(一瞬たりとも滞らない…本当にこいつら即席チームかよ……?)
よだれを垂らす広井(なんて…なんて分厚い脂の層と身の締まり!!)
広井(分厚いだけではない…トキシラズ特有の優美で上質な脂だわ!)

創真「おし…!完成だ!!」
創真「トキシラズの『幽庵焼き』だ」

※酒・みりん・醤油・輪切りにした柚子などを合わせたタレ(幽庵地)に食材を漬け焼いた料理

歓声を上げるモブ生徒

創真「さぁおあが」
アリス「おあがりになって♪」

にらみ合う創真とアリス
創真「なんだよ」
アリス「なによう」
広井「こ……!こんなもの…」
広井「こんなものぉおおおーーー!!!」

37名無しさん:2016/07/06(水) 15:10:09 ID:7/jUKJTI
料理を食べる広井

広井「……!!」
広井(『ガツン!』そして『ふわっ…!』上質すぎる甘い脂には舌がしびれてくるようなインパクトが!!)
広井(ほくほくと身に絡んだタレのまろやかさに柚子の風味がきゅっと香る!)
広井(最高に脂の乗ったトキシラズのパワーをひたすらどストレートに炸裂させているぅ〜〜ッ!!)
広井(なんて…なんてことなの…!!)
広井(学園とは勝手のちがう場所で食材に関する不条理をおしつければ簡単につぶれてしまうと思っていたのに!!)

創真「ちょ〜〜〜っと俺らのことを侮りすぎたんじゃないすかね試験官さん?」
創真「少なくとも俺はこんなことじゃへこたれないすよ」
創真「だってこんなの日常の一部っすもん」
広井「……!?」
創真「どんな状況でも良いモノを掴むため仕入れと格闘する」
創真「そんできっちり皿を出す 定食屋の仕事だ!」

悔しそうな表情の広井

広井「幸平創真班計5名!一次試験合格よッ!!!」

■創真班、必然の勝星

次週へ

38名無しさん:2016/07/06(水) 15:21:42 ID:v7nUIu7A
バレ乙です
カラーのメンバー考えると次はえりな、アリス、黒木場、司になるのか
葉山…

39名無しさん:2016/07/06(水) 15:21:47 ID:uxUIM.rg
乙でした

トキシラズを使ったのか

40名無しさん:2016/07/06(水) 15:31:12 ID:uxUIM.rg
猛者と吉野・・・なにもしてねぇ・・・

41名無しさん:2016/07/06(水) 17:27:04 ID:XlzzADNs
知ってたんなら念のために押さえとけよ全部って言ってる癖に

42名無しさん:2016/07/06(水) 17:40:05 ID:shZ4YWtQ
乙乙
100歩譲って吉野はリアクション要員扱いでも良いとしても、田所は同じ本戦メンバーで一応港町出身だろ
もう少し頑張れよ…

43名無しさん:2016/07/06(水) 18:25:54 ID:7/jUKJTI
巻末に予告があったので補足

一次試験終了!!明かされる進級試験の真意!?

44名無しさん:2016/07/12(火) 18:19:48 ID:me0/Dry2
第175話 遠月列車は行く

センターカラー えりな・秘書子・司・ももの4人

■解ける緊張…響く安堵の声。

『一次試験終了ーーーー!!』

モブA「ようし…やった!」
モブB「合格だ!」

北条「ふうっ…!」

北条と美作は同じ班だった模様

貞塚「ひひ……緋沙子お姉さまのお姿を適度な距離で診つづけるためにも落ちるわけにはいかないのよ ひひひひひ……」

吉野「き……切り抜けたぁ……!」
広井「くっ……」
広井「他の部屋はどうなったの!?」
係員「そ それが……!どの試験官も反逆者たちに"特別な"食材を割り当てましたが…」
係員「誰ひとり不合格にできなかったそうです!」
係員「どの生徒も…自力で食材を確保してみせたと……!」
広井「………!!」

吉野「あ……そうだえりなっち!」
吉野「やったよえりなっちー!あたしたちクリアしたよー!」

えりなに抱きつく吉野

えりな「何を笑っているの」

吉野を冷たい目で見下すえりな
おびえる吉野

吉野「ひいいいっ!!」
えりな「まだ一次試験を通過しただけでしょう 浮かれてる余裕なんてあるのかしら?」
創真「おーい薙切ぃお前も幽庵焼き食うかー?」
えりな「幸平くんは黙ってなさい!」
田所「そ そうだね…まだまだ気を引き締めなきゃ」
吉野「たしかに…今の課題も幸平やアリスっちがいなかったらクリアできたかわかんないし…」
吉野「こんな厳しい試練があと5回も続くんだもんね…!」

45名無しさん:2016/07/12(火) 18:19:55 ID:ZZ0dweDU
バレないのかな・・・

46名無しさん:2016/07/12(火) 18:20:38 ID:me0/Dry2
試験官たちが慌ただしく話し合っている様を厳しい目つきで見つめるえりな

吉野「よおし!祝福ムードは2年生になってから!北海道に来たからって観光気分でいる場合じゃないぜー!」

場内アナウンス:
『一次試験をクリアした皆様にお知らせします』
『二次試験の会場へは列車での移動となります』

創真「…へー!」

『北海道には遠月学園所有の鉄道が走っております』
『毎年この地で進級試験を行うのもその広大な移動網があるからなのです』

創真「おいおいうちの学校鉄道までやってたのか?ムチャクチャに金持ちだな…」

『これから別室にて夕食などを済ませてから乗車となります 到着は…明日早朝です』

田所「……え?」
田所「今夜乗って着くのは明日の朝…?」
吉野?「つーか私たち今夜どこに泊まるの?」

寝台列車の前に集合する一年生

吉野「うぉおおーーーーっ!!!」

係員「遠月学園が誇る豪華寝台列車『つきかげ』です」
係員「客室・ラウンジ・バースペース…すべてにおいて格調とくつろぎをご提供いたします」
係員「そうか目的地までごゆっくりお過ごし下さい」

吉野「北海道を…寝台列車で優雅に移動やて……?」
吉野「これが進級試験じゃなかったら…」

血の涙を流す吉野

吉野「最高の旅行だったにぎぎぎぎぃ〜〜ッ!!」
伊武崎(血の涙を…)
緋沙子「さ では就寝時間まで北海道講座の補習をおこなうぞ」
吉野「こんちくしょー!!」

車内に引きずられていく吉野と伊武崎

47名無しさん:2016/07/12(火) 18:21:19 ID:me0/Dry2
先ほどの吉野の言葉を思い出すえりな

吉野(こんな厳しい試験があと5回も――)
えりな(いいえ…それは違うわ吉野さん)
えりな(試験内容は北上するごとにより過酷さを増すにちがいない!!)
えりな(学園側はなりふり構わず反逆者たちをふり落とそうとしてくるはず!)

係員「ドアが閉まります ご注意ください」
係員「つきかげ…発車します」

えりな(そのためにやれること…今やっておかなければ!)

緋沙子の補習を受けるタクミ

タクミ(なぜオレまで…)

個室にて勉強会の準備を進めるえりなの所にイサミがやってくる

イサミ「薙切さーーーん」
えりな「アルディーニくん?」
イサミ「あ 勉強会の準備してるのー?」
イサミ「あのねーラウンジカーの天井から見える星空すごくきれいだよー息抜きがてら見てみてよー」
えりな「え?そ そう…わかったわ あとでね」
イサミ「それじゃあねー」
えりな「?」

榊「薙切さん!今いい?」
えりな「榊さん…?」
榊「エステルームのマッサージマシンがすごいのよ!」
榊「私すごく肩こりする方なのに一気に体が軽くなっちゃった!」
えりな「そ……そうなの…」
榊「薙切さんもよかったら使ってみて!疲れがとれるかもしれないから」
えりな「え えぇ・・・あとでね」

48名無しさん:2016/07/12(火) 18:22:05 ID:me0/Dry2
田所「あのぉ…は 入ってもいいかな?」
えりな(また来た……?)
田所「あのねこれ食堂車のスタッフさんからもらってきたの」
田所「玄米茶なんだけど…よかったら飲んでね」
田所「体が温まって入眠しやすくなるし玄米茶はカフェインが少なくて香りもいいからリラックスできると思うから」
田所「えっとね新戸さんが一応…毒見はしてくれたから……」

田所の回想

緋沙子「えりな様に差し入れ?よし私が毒見しようセントラルの陰謀が及んでいるかもしれぬからな!」
田所「戦国時代の家臣みたい…」

回想終わり

えりな「それでもし何か入ってたら緋沙子はどうするつもりだったのよ」
田所「えっと…それじゃあね薙切さん 明日もがんばろうねっ」
えりな「え えぇ…………?」

創真「よお薙切ぃ」
創真「小腹すいてねーか?鮭の皮揚げチップスくわねー?」
えりな「君まで来たのね…幸平くん」
創真「……ん?」
えりな「どうしてみんな私の所に来たのかしら…」
えりな「時間があるのならすこしでも体を休ませておいた方がいいのに」
えりな「田所さんなんてお茶まで置いていってくれたし…」
創真「あぁ…それならさっき田所がこう言ってたぜ」
えりな「………え?」

田所「薙切さん…ここ一週間ずっと付きっきりで勉強会してくれてるよね」
田所「今日の試験中も私たちの班の方をちらちら気にかけてくれたし…」
田所「私たち以上に気を張ってるんじゃないかなぁ」
田所「なんだか申し訳ないよ…私からも…何かしてあげたいなぁ…」

創真「ってさ」
創真「ま………みんな薙切にありがとうって思ってるって事じゃねーの?」

照れるえりな

えりな「べ……べつに私は感謝されることなんてないわよっ 私がやちたいようにやっているだけであって……!」

玄米茶を見つめるえりな

えりな(あったかい………)
創真「……お 雑木林を…ぬけるぞ」

窓の外に満天の星空

49名無しさん:2016/07/12(火) 18:24:22 ID:me0/Dry2
創真「なんかイクラ食いたくなってきたな…」
えりな「は?な なによ急に…」
創真「ほら何か似てるじゃん」
えりな「似ても似つかないわよ!」
えりな「まったく…!君に風流を愛でる気持ちというものがないのかしら?花より団子ここに極まれりねっ」
創真「なに言ってんだ 良い星空だなーとも思ってるのに」
創真「ちょうど鮭の皮かじってるから連想しちまったのかね…?」
えりな「ふふっ……もう何をいってるのよ」

えりな(今までは…幸平くんの顔がちらつくだけで気分を害していたし憧れだった才波様とこの男が親子なのだと思うと…)
えりな(美しい思い出が汚されたような気持ちになっていたけど)
えりな(こんな小さな部屋で幸平くんとふたりきりで会話してるのに今はそんなにイヤでは…ないわね……)

ホテルの一室

広井「きぃいいいっ!ありえないわ!!まさか誰も蹴落とせないだなんて……!」
広井(えりな様……貴女がなにか仕込んだの…?)
広井「二次試験では絶対に一人残らず不合格に……」

TV「本日のトップニュースをお伝えしました」
TV「続きまして明日の――」

TVを見て気持ち悪い笑みを浮かべる広井

広井「これだわ…!!」
広井「見ていなさい反逆者ども!一網打尽にしてあげるわっ!!」

■第二の試練に向け列車は行く―――

次週へ

50名無しさん:2016/07/12(火) 18:27:30 ID:ZZ0dweDU
ありがたい

51名無しさん:2016/07/12(火) 18:30:15 ID:29fFlW7E
乙乙

52名無しさん:2016/07/12(火) 18:34:29 ID:fRrb51OY
乙です
カラーはセントラル勢二人いるけど今週の竜胆先輩みたいに今度は上下に区切られてる感じなのかな

53名無しさん:2016/07/12(火) 18:35:35 ID:2ouj7d2Y
秘書子程度が補習ってw

54名無しさん:2016/07/12(火) 18:36:40 ID:XJbCjRFs
乙です
みんなかわいいなあ

55名無しさん:2016/07/12(火) 18:38:42 ID:me0/Dry2
巻末予告

始まる2次試験!!創真たちを襲う難題とは!?

56名無しさん:2016/07/12(火) 19:16:17 ID:byzi1eYo
広井ってあのババアか
また何か企んでるんだな

そしてソーマえりなの関係見てると和むわ

57名無しさん:2016/07/12(火) 19:20:33 ID:Z2elJDUY

やけに早いな

58名無しさん:2016/07/12(火) 19:29:29 ID:byzi1eYo
>>55
乙でした

続きまして明日のっていうのは恐らく「天気」だろうなぁ
一網打尽にしようとしてコイツ殺人まで犯すつもりじゃないだろうな

59名無しさん:2016/07/20(水) 14:31:29 ID:H4IxZ9kA
4bさん降臨待ち

60名無しさん:2016/07/20(水) 14:40:36 ID:.o7zgawQ
来たのかと思ったじゃねーかよ

61名無しさん:2016/07/20(水) 17:37:01 ID:Kuh9wWKs
176話 雪の日の悪戯

ナレ:
一年生たちを乗せた豪華寝台列車「つきかげ」は明け方頃次の目的地に到着した
北海道が擁する政治・経済の中心地―――札幌!
中心部には数多くの美食店が軒をつらね観光地でも大人気の繁華街である
そして二次試験はその市街地からバスで数十分…
緑豊かな山の中腹にポツンと建つとある洋館にて行われる

吉野「はぁ…札幌の街は見事にスルーかぁ せっかく観光地に来たのになぁ」
イサミ「のんびり散策とかしたいよね〜〜」
試験官「列車の長旅お疲れ様!よく眠れたかい?」
試験官「二次試験の講師を任された講師の遠藤だ」
試験官「さっそくだがルールの説明だよ!この試験は個人戦で行う」
試験官「さらに今回は食材ではなく…ジャンル縛りになるからね」
創真「?」
試験官「ずばりテーマは『麺料理』!」
モブ「麺……!」
試験官「北海道の麺料理といえばなんといってもラーメンの多彩さが有名だねぇ」
試験官「札幌ラーメン函館ラーメン旭川ラーメン等々…」
試験官「もちろんラーメンに限らずうどんや蕎麦の有名店も多数」
試験官「特に蕎麦については北海道が国内生産量断トツ1位なのを知ってたかい?」
試験官「土地が広大だからこそそれぞれの地域性が反映された多様な麺文化が育まれてきたんだねぇ」
試験官「今日はそんな麺料理にチャレンジしよう!」
創真「どれを作ってもいいってわけか…?」
田所「選択肢が多いと逆に悩んじゃうよね…」
試験官「ただしこの会場には最低限の食材しか用意してないんだよねぇ」
青木・丸井「え…?」
試験官「麺はあらゆる種類をそろえてあるよ 熟成が必要なものはバッチリ一晩寝かせてあるしね」
試験官「ネギなどのごく一般的な野菜類…出汁やスープも基本的なものは下準備してある」
試験官「でもそれだけじゃあ美食としては不十分だよねぇ」
試験官「足りない食材は各自で調達してきてもらう」
試験官「そうやってセントラルの教えに準じた美味を自分の手で構築し…俺をうならせる麺料理を一食分提供することがクリア条件!」
試験官「制限時間は3時間だ!」
モブA「ま…マジかよ ここにきて材料集めから!?」
モブB「けどタクシーを使えば市街地まで片道30〜40分で行けるし…」
モブC「中央卸売市場も近いし食材には事欠かないはず!」
モブD「いける……なんとかなりそうだぞこの試験も!!」
係員「これから数人ずつ各会場に入り順次調理を始めてもらう」
係員「運営の指示に従いまずは一番最初にスタートする組だけ移動しなさい」
係員「えりな様は最初のグループです こちらへどうぞ」

62名無しさん:2016/07/20(水) 17:38:10 ID:Kuh9wWKs
創真「で……この三人がいっしょの会場かぁ」

創真・田所・タクミの三人

タクミ「フ…どちらが美味い品を出せるか競ってやってもいいぞ幸平!」

係員「次の三名!C会場へ」
係員「つぎ!F会場へ」
係員「次!」

吉野「あれ……?なんか…」
肉魅「反逆者たちはずいぶん後に回されてるな…」

ほくそ笑む遠藤試験官
係員「では最後の三名…会場へ」

創真「あの―――係りの皆さん?お題が麺料理なのに…肝心の麺がもう一つも残ってないっすけど?」
悪い顔の遠藤「……言ったはずだよ?"足りない食材は各自で調達してくる…"それが今回の試験だとねぇ……」
田所「み…見て!」
田所「小麦粉とか米粉とか…麺の材料になるものもほんの少ししか残ってないよ…!」
創真「はは-ん…今回はこう来ましたか まさか食材すらよこさねーとはなぁ」
タクミ「フン…このためにオレたちを最後に回したというわけだな だが特に問題ないだろう」
タクミ「これだけの大都市だ…製麺所を見つけるのも容易いはず」
タクミ「出汁や調味料が揃っているならあと3時間で完成させることは余裕!オレたちの腕ならな!」
創真「いい麺が手に入らなかったら最悪小麦粉かそば粉だけは調達してこなきゃだな」
創真「ラーメン・うどん・蕎麦のどれを作るにしてもいざとなったら手打ち麺だ」
田所「そ そうだね…麺を寝かせて熟成させる事はできないけど熟成なしの麺に対応する味作りをがんばれば…何とかなるはずだよ!」
創真「おーし!そうと決まれば早速行動開始だ!!」

遠藤のスマホに着信

広井「どう?私が提案したとおりに進んでるかしら?」
遠藤「もちろんさ広井さん」
悪い顔の遠藤「これで反逆者たち全員おしまいだねぇ」

63名無しさん:2016/07/20(水) 17:38:58 ID:Kuh9wWKs
洋館の外は猛吹雪だった

『予報でお伝えしていましたとおり正午頃から降り始めた雪は依然勢いを増し続けており札幌でも近年まれに見る大吹雪となっています』
『海も大荒れ!飛行機は全便欠航で…』

田所がスマホでタクシーを呼ぶも…
「町外れの山の中ぁ!?いや〜この積雪じゃそこまでタクシー回すのは無理だねぇ」
「除雪車が動くのを待つしかないなぁ…申し訳ないけども」

田所「い…移動手段が絶たれちゃったーーーー!!」
タクミ「ハハ……小説や映画だと100%殺人事件が起こる状況だな…」
創真「タクミ…」
創真「じゃーんけーん!!」
タクミ「!? いやいやいや歩いていく気か!? ムリだろう遭難したいのかキミは!!」

試験官控室にて足を組みワインをあおる遠藤

悪い顔の遠藤(ふふふん…反逆者たちを後回しにしたホントの目的はこれだった訳だよ)
遠藤(一次試験を突破したって聞いたときはマジかよ…?って驚いたけど終わってみれば楽な仕事だったな)
遠藤(さらば反逆者たちよ!セントラルに栄光あれ!)

遠藤に内線

係員「遠藤講師!!反逆者たちが…なぜか…その…」
係員「と とにかく今すぐ来てください!!」

64名無しさん:2016/07/20(水) 17:39:43 ID:Kuh9wWKs
慌てて会場にやって来る遠藤

創真「タクミ!材料自分の分確保したらこっち回してくれ!」
タクミ「田所さんの分も要るんだ!使いすぎるなよ」
遠藤「な……!?」
遠藤(ちょっとちょっと何でこいつら普通に調理はじめちゃってるの?麺はもう無いんだぞ!!)
遠藤(いや……実は麺が余っていたのか…?)
遠藤(もしかしてこの吹雪の中調達してきた!?まさか!ありえない!!)
創真「なんて顔してんすか?試験官さん 俺たちをこの程度で止めようなんて無理な話っすよ?」
創真「何てったってこちとらこんなガキの悪戯みたいな嫌がらせなんかより100倍キツいしごきを受けといたんでね」

北海道へ出発する数日前――

ふみ緒「あんたたち!勉強会もいいけれど今夜はこれくらいにしときな!」
ふみ緒「本番までに疲れを残さないようにすることも必要だよ……」

ぎょっとするふみ緒
傷つきボロボロになった寮生たちが床に倒れている
彼らの側に恐ろしいオーラ放つ女教師えりなと秘書子

ふみ緒「ふふ……どうやら本気で仕込みにきてるようだね…!」
ふみ緒「これが食の魔王の血族が施す味のスパルタ教育ってわけかい…!!」

回想おわり

創真たち以外の反逆者も調理を開始している

創真「まぁ見ててくださいよ」
創真「最高の一椀ビシッと出しますんで!!」

次週へ

65名無しさん:2016/07/20(水) 17:43:17 ID:.o7zgawQ
乙でした
ババア面倒くさいなぁ

66名無しさん:2016/07/20(水) 17:45:29 ID:MwRCGi62
乙乙
またもやえりなの指導のお陰とか
ハワイで親父に教わった並の万能設定だな

67名無しさん:2016/07/27(水) 17:25:22 ID:UkdPNBOg
第177話 立ちあがる女騎士(ジャンヌ・ダルク)

■それはまるで手品――!?

遠藤(麺は一本も残ってない!外は大吹雪!!なのに麺料理を出してみせるだって!?)
係員「ま…まるで麺が用意されているかのように淡々と準備を…」
遠藤「ふ…ふん!虚勢を張ってるだけだろうさ!!」
遠藤「この状況で彼らが合格するなんてありえないんだからねぇ…!」
遠藤「すでに一般の生徒たちは皆クリアしている あとは反逆者一同をふりおとせば俺の仕事はおわりさ!」
遠藤「おしまいおしまい!俺は控え室に戻ってるよ」
係員「遠藤さん!!内線が……」
遠藤「今度はなんなの!!」
係員「いえその…D会場なのですが」
係員「それにどうやらA会場もB会場も全部…し 信じられないのですけど…」
遠藤「………!?」
係員「反逆者たちが次々と麺を完成させていきます!!!」
遠藤「なァアーー!!?」
創真「なんて顔してんすか?試験官さん 遠藤さんっていいましたっけ」
創真「遠藤さぁん…俺らを落としたいなら会場に―――」
創真「コレを置いちゃ駄目っすよ」

じゃがいもを手に取る創真

遠藤「じゃがいも……?」
遠藤「…あ……っぁあーーーー!!まさか……ッ」
遠藤「まさか!!?」
創真「そう "豪雪うどん"さ!!」

ナレ:

豪雪うどんとは!!
北海道でもかなりの豪雪地帯として知られる倶知安地方の家庭料理である
倶知安町はじゃがいもの一大生産地でありこのうどんは名産品種「男爵芋」から精製される
デンプンを活かす品として誕生した!
その麺成分は――――
実に95%ものジャガイモデンプンで成り立っているのだ!!

68名無しさん:2016/07/27(水) 17:26:23 ID:UkdPNBOg
タクミ(まず男爵いもを蒸して皮をむく!!)
創真「あちちっ…」
田所(ホクホクのマッシュポテトにしたら水・塩・小麦粉をくわえて生地を練っていく!)
創真「けどさすがに小麦粉の量が足りなすぎるな だけどそこは…」
創真「片栗粉で代用だ!!」
遠藤「うっ……!!」
遠藤(打ち粉として用意していた片栗粉…これも原料はじゃがいも!)
遠藤(普通麺には使わない材料だが…豪雪うどんとなれば話は変わる!!)
遠藤(麺をまとめるつなぎとして機能し…デンプン質たっぷりのもちもちした生地ができあがる!!)
遠藤(しまった…!しまった!俺とした事が!)
遠藤(麺の材料になりうる粉類は軒並み弾いたつもりだった!!)
遠藤(だがじゃがいもという可能性を見落としていた……!!)
遠藤(……………だが…だからどうだというんだい?)
遠藤(その麺にネギでも刻んで「シンプルなかけうどんの完成さ!」とでも言うつもりなら考えが甘すぎるよ)
遠藤(それでは俺の認める合格ラインには届かないからねぇ!)
遠藤(他の生徒は市街地まで出て高級食材もろもろを調達し美食たりうる麺料理の一品を作り上げ合格したんだ!)
遠藤(麺が確保できただけで調子にのってくれては困るねぇ!!)

回想・えりなのスパルタ教育

えりな「いいこと!?じゃがいもは極めて汎用性の高い食材!」
えりな「いかようにも応用が利く魔法のような野菜なのです!」
えりな「その特性を理解し立ち回ることができれば窮地に陥った時必ず!あなた方を助けてくれるわ!!」
えりな「男爵芋がもつデンプン量はおよそ16%…じゃがいもの中でも多く含んでいます」
えりな「煮崩れし易いためホクホクとした仕上がりの料理に向いているわ」

回想おわり

田所(だったら……あれを作るといいかもしれない…!)
タクミ「幸平!麺作りの他にも仕事はまだまだあるぞ!けっして遅れるなよ!」
創真「おうっわかってらーい」

手際よく調理を進める3人

69名無しさん:2016/07/27(水) 17:27:07 ID:UkdPNBOg
創真「完成だ!!」
創真「北海道講座印のスペシャル豪雪うどん!!」
遠藤「んん…!?」
遠藤(トッピングに使えるものはネギか紫蘇くらいしかないと思っていたのに…あれは…もしかして………)
創真「麺がのびないうちに食べてくれます?」
遠藤「んぬぁ……」

麺をすする遠藤

遠藤(う……うほぉあぁあ!!)

おはだけする遠藤

遠藤「まずスープ!!何なのこのまろやかさ!!」
遠藤「麺ともよく絡まる適度なとろみ!広がりのある旨味……!!」
創真「じゃがいもをすり下ろして加えたんですよ そのおかげで良い具合にとろみが出てるんです」
遠藤「そして…!問題のトッピングは!?」
遠藤「ぐふぅうう…!!やはり"芋もち"…だったかっ!!ほくほく…!もちもち!!表面はこんがりパリッと……!」
遠藤(この芋もちがとろみスープと絡みつつ つるんとした麺と対照的な食感で満足感を高めてる!!)
遠藤「何てことだ…この一椀のなかにじゃがいものあらゆる表情が詰まっている……!!」
創真「そのとおり!これは」
タクミ「これは男爵芋のデンプン質・食感・そしてうま味すべてを器に凝縮させた……」
タクミ「極上のじゃがいも麺というわけだな!!」
田所「私も完成しました!……審査お願いします!!」

遠藤(うううっ…!!どの部屋の反逆者連中も…男爵芋の特性を変幻自在に使いこなし!!)
遠藤(見事なオリジナル豪雪うどんを完成させている〜〜〜ッ!!)
遠藤(それにしてもこれを即興でやりとげたなんて……!?)
吉野「えりなっち!!」
吉野「やったよー!!えりなっちの『北海道講座〜じゃがいも編〜』のおかげでクリアしたよー!」
吉野「私…一人でもできたよぉ…えりなっちのおかげで……うぉおおーー!」
えりな「泣くんじゃありません」

微笑むえりな

70名無しさん:2016/07/27(水) 17:27:52 ID:UkdPNBOg
遠藤「えりな様さえ余計なことをなさらなければこんな生徒たちすぐに振り落とせる雑魚のあつまりだったのに……」
遠藤「えりな様のご慈悲で生きのびただけじゃないか!!薙切えりな様の入れ知恵さえなければ〜〜!!」
えりな「それは違いますわ」
えりな「私が教えたのはあくまでじゃがいもの持つ特性について…」
えりな「豪雪うどんを軸に"どのようにじゃがいもを活かすか"を閃いたのは彼らです」
えりな「確と覚えておきなさい」
えりな「この方たちはあなた如きの手に負える料理人ではありませんわ」
遠藤(馬鹿な……!聞いてないよ!?)
遠藤(反逆者たちがここまでしっかり一枚岩となって団結してるなんて!!)
遠藤(太刀打ちできる…わけがない!この恐るべきリーダーシップ!)
遠藤(まるで………まるで…ジャンヌダルク)
えりな「私についておいでなさい」
遠藤(セントラルの支配から遠月を奪還する神聖なる騎士団長!!!)

甲冑を身に着けFateのセイバーがよくやるポーズを決めるえりなのイメージ

遠藤「ご………合格だよ…………ッ!!」
一同「おっしゃーーーー!!!」

合格し安堵する一同

係員「反逆者全員…二次試験を突破……はい 彼らを手配いたします」

■見えた光明、新たな影…!!

次週へ

71名無しさん:2016/07/27(水) 17:28:38 ID:GfQLG7g.
乙です!

72名無しさん:2016/07/27(水) 17:29:33 ID:mPbFwFjY
乙です

>係員「反逆者全員…二次試験を突破……はい 彼らを手配いたします」

ついに葉山が来るか?

73名無しさん:2016/07/27(水) 18:17:43 ID:fiY0cfbg
乙です
しかしジャガイモ麺にジャガイモ汁に芋もちって……
美味しいのかそれ

74名無しさん:2016/07/29(金) 22:06:18 ID:PT4zsa82
美少女ゲームパッケージ風カバー気になるな
次はアリスと秘書子達いるだろうか


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