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エレン「この長い髪を切る頃には」2

175進撃の名無し:2014/08/01(金) 14:24:40 ID:oClsVUdU0
でもエルヴィン先生は「向いてない」ってはっきり言ったって事は、やっぱりそうなんだろうな。

エレン「だったら、他に何が向いているって言われたんだ?」

アルミン「僕の場合は『弁護士』の方がまだ適性があると言われたよ。僕、ほら、ずる賢いところあるじゃない? あと口も悪いし。自分が可愛いし。姑息で陰湿だし。悪い事ばっかり考えるし」

エレン「おいおい、それはいい過ぎだぞ。自分で自分を追い詰め過ぎるなよ」

アルミン「うん。でも、事実だからしょうがないよ。でもそういう「自分を守ろうとする」感情っていうのは、誰にでもあって、弁護士の場合はそれの究極の職業とも言われたんだ」

エレン「自分を守る……」

アルミン「そう。そういう感情が分かる人間でないと、人の弁護も出来ないとエルヴィン先生は言っていたよ。確かに僕は口だけは自信があるから、そっちの方が向いているのかもしれないけど……」

と言って、アルミンはやっと両目を静かに開けた。

アルミン「正直言えば、凹んだよ。まさかこんな風に自分の希望を真っ向から否定されるとは思わなかったし。キース先生は「言い過ぎなのでは?」と言っていたけど。エルヴィン先生、全然平気な顔をしていたよ。「これでもオブラートに包んで話していますよ」だって。エルヴィン先生、普段と全く変わらない表情だったのが、逆にちょっと怖かったよ」

エレン「そうなんだ」

アルミン「うん。エルヴィン先生って、その辺の感情の「機微」みたいなのを余り気にしない性格なのかもしれないけど。なんていうのかな……マッドな印象を受けたよ。相手がどれだけ傷つこうが自分には関係ない。みたいな。だからこそ、人の適性を客観的に見つめる事が出来るのかもしれない」

そういう風に分析できるアルミンの方がすげえよ。

普通だったら「エルヴィン先生むかつくー!」で終わるんじゃねえか?

アルミン「そういう訳だから、ちょっと、今、頭の中、ふらふらしていてね。うん。進路についてはもう少し時間をおいてから改めて考えてみるよ」

エレン「おう。そうした方がいいな。エルヴィン先生が反対したって、本当に医者になりたかったら、医者になればいいじゃねえか。オレ、アルミンの方が医者になった方がいいとずっと思っていたんだし」

アルミン「僕はエレンの方が医者になった方がいいと思うけどね。適正あるって言われたんでしょ?」

エレン「頭が足りればの話だよ。オレ自身は『消防士』『レスキュー隊』『自衛隊員』のうちのどれかでもいいかなって思ってるしな」

アルミン「その辺も適正あるって言われたんだ。すごいね。幅が広いや」

エレン「んー『人の命を助ける仕事』についた方がいいみたいな事を言われたんだよ。多少危険でも、やっていけるんじゃないかって。まあ、オレ、自分の母親を目の前で亡くしているからな。やっぱり、人が死ぬところはもう見たくねえんだよ」

アルミン「そっか……」

エレン「でもぼんやりでも道が見えて来て良かったと思うぜ。後は時間をかけて絞っていくだけだ。勉強もして、体力もつけねえとな」

と言ってオレは立ち上がった。

エレン「そういえばアニはなんて言われたんだろうな? ちょっと聞いてみるか?」

アルミン「うん。聞いてみようか」

アニもアニで「うーん」と悩んでいる様子だった。


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