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ユミル「今日も空が高いな」

1 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/09(水) 01:19:12 ID:auma0kAI0
ss初投稿です!
深夜で板違いが発覚したのでこちらに。

進撃のssですが…オリキャラが主人公です。嫌いな方はそっとじで。

ネタバレ注意でお願いします。

242 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/09(水) 22:43:43 ID:auma0kAI0
ー第一兵站拠点ー

エルド「もう直に日が暮れる…。少し遅れているか…」

グンタ「仕方無いだろう…。この班はほぼ新兵だ…。慣れていないしな」
オルオ「ガキ共を見ろよ…。すっかりバテてるぞ?」

ミカサ「エレン?アルミン?大丈夫?」

エレン「…どうって事ねぇよ…」

アルミン「まだ行けるよ…」

ジャン「しかし…流石に効くなぁおい…。前はまだ壁内だったからな…。重圧が半端じゃ無い」

マルコ「そうだね…。俺なんて初めてだから…少し気持ち悪いよ…」ウッ

アニ「あんた達大丈夫かい?…ほら。水だ」

マルコ「ありがとう…」

ジャン「しかし流石は先輩方…顔色一つ変えてねぇぞ…?」

ユミル「ヒストリア?大丈夫か?」

ヒストリア「う…うん…。少し疲れただけから…」

レオン「流石にユミル達は慣れているな…。凄ぇよ…」

ユミル「お前はもっとシャキッとしろっ!…ったく…。コニー達を見習え!」

コニー「…へへっ…!サシャ!どっちがより多く巨人を狩れるか勝負するか?」

サシャ「…コニー?それは木ですよ?」

ヒストリア「…サシャ?それは馬だよ…?」

ユミル「……………」

レオン「無理もねぇわな…。初めての壁外だ…。誰でもバテるよ…。あの人位だろ…?元気なのは…」

ハンジ「ねぇっ!リヴァイッ!さっきの子見た!?中々ハンサムだったよね!?巨人の顔ってどんな理屈で決まるのかなっ!?気になるなぁ…!ライナーッ!何か知ってる!?」バッ

ライナー「…えっ!?どうでしょうか…。やはり元の顔が反映されるのでしょうか…?(近い…)」

リヴァイ「うるせぇぞクソメガネッ!!少しは大人しくしてろっ!」

ハンジ「えぇ〜!!いいじゃないかチョット位…。アニッ!アニは何か知ってる!?」グイッ

アニ「…ッ!?えっ…と…。すみません。私も詳しくは…(近い…)」

ユミル「…まぁあそこ迄元気な必要はねぇけどよ…」

グンタ「兵長っ!そろそろ移動しますか?」

リヴァイ「あぁ。全員…出発するぞ」

一同「ハッ!」

リヴァイ「もう日が暮れる…。速度を落として進むが…各自火を絶やさずに索敵に集中しろ」

マルコ「あのっ…!万が一巨人と遭遇した場合はどうすれば…?」

ハンジ「平地であればあまりに不利だ…が、逃げられない以上討伐するしか無い…!その場合は速やかに伝達しろっ!」

マルコ「…ハッ!」

243 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/09(水) 22:44:41 ID:auma0kAI0
コニー「実際よ…平地で立体機動なんて難しいよな…」

サシャ「えぇ…。ですが…やるしか有りませんよっ!」

リヴァイ「…行くぞ!」ダッ

一同「よっしゃぁっ!」ダッ
――――
―――
――

ートロスト区ー
ー調査兵団本部ー

エルヴィン「これは…ウォール教の大主教様自らお越し頂けるとは…」

大主教「白々しい…。あの時の議会での事…忘れた訳ではあるまい?」

エルヴィン「…二人を差し出せ…と?」

大主教「そうだっ…!あれから一週間は経つぞっ!?一体何時迄待たせるつもりだっ!」ダンッ

エルヴィン「と言われましても…主犯であるリヴァイ兵士長を始めとする班員が行方不明となっていまして…目下捜索中です」

大主教「貴様が匿っている事など容易に想像がつくわっ!!」

エルヴィン「…お言葉ですが…。私に一日中監視を付けているからこそ、そんな事は不可能だという事を…一番ご理解頂けると思いますが?」

大主教「…くっ…。もう時間がないというのにっ…!」

エルヴィン「…もう間もなく攻撃が始まると…?」

大主教「…そこまで分かっているなら何故隠す…?」

エルヴィン「…隠してなどいません。この危機も手を取り合えば切り抜ける事が可能な筈ですっ!」

大主教「黙れっ!貴様等に何が出来るっ!」

エルヴィン「議会は…ご自身の事しか頭に無いのでは?」

大主教「何っ!?…口を慎めよ…?エルヴィン。貴様の処遇など…どうにでもなるのだぞ?」

エルヴィン「…本当に民の事をお考えなら我々は協力するべきですっ!」

大主教「…貴様はもう少し賢いと思っていたがな…。これで失礼する…」スッ

エルヴィン(…議会も焦っているのか…。各自注意を促さなければならないな…。どういう行動に出るか分からん…)

244 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/09(水) 22:45:21 ID:auma0kAI0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ーマリア南区ー

リヴァイ「ようやく半分迄来たか…?」

ハンジ「思いの外順調だねっ!…少し物足りない気がするなぁっ…!」

リヴァイ「黙ってろっ!クソメガネッ!」

ジャン「生きてるぞっ!!俺は生きてるっ!」

マルコ「あぁ…!後もう少しだっ!」

オルオ「おい新兵っ!油断してんじゃねぇっ!!お家に帰る迄が壁外調査だっ!」

グンタ「だが…一人の欠員も無いなんてな…」

エルド「やはり…ライナー達の力が大きいだろう…」

ペトラ「うんっ!感謝してるよっ!三人共っ!」

ライナー「…有難う…ございますっ!」グッ

ユミル「おいっ!泣く事ねぇだろ…?」

ライナー「俺でも役に立つ事が出来たっ…!せめてもの償いだっ!」

アニ「…あぁ。そうだね…」

ユミル「……………」

サシャ「後は…無事に帰るだけですね…!」

コニー「おうっ!最後まで油断は出来ねぇけどなっ!」

エレン「……………」

ミカサ「…エレン?どうしたの?」

エレン「いや…。結局ライナー達の言う通りだったんだなってさ…。しかも…父さんが外の世界の人間だったなんてっ…!」

アルミン「…地下室の記録の話しかい?」

エレン「あぁ…。何処の国も変わらねぇ…。只…平和に生きたいだけなんじゃねぇか…!この国もっ…!外の国もっ…!」

アルミン「…そうだね。皮肉な話だよね…。平和の為に戦争するなんて…。でも…君が支配の力に目覚めれば…この戦いは終わるさ」

エレン「…結局俺は何も出来ていないがな…」

ミカサ「でも…レオンはエレンが力を持っているのは間違いないって言っていた…。レオン?違わない?」

レオン「あぁ…。まぁ最初から使いこなしていた訳じゃ無いがな…」

アルミン「やっぱり何か…条件が?」

レオン「…あの時は…コニー「マズイッ!巨人が出たぞっ!!」

リヴァイ「チッ…!各自至急出発するぞ!ライナーッ!アニッ!やれるか?」

ライ・アニ「ハッ!」ガリッ
ドゴォォォンッ

リヴァイ「ヒストリアッ!俺から離れるなよ!二人に気を取られている内に進むぞっ!」

レオン「話は後だっ!!逃げんぞっ!」ダッ

245 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/09(水) 22:46:07 ID:auma0kAI0
アルミン「う…うんっ!」

エレン「あの二人は大丈夫なんだろうなっ!?」

ミカサ「エレンッ!前を向いてっ!」

ユミル「マズイッ!前からも来たぞっ!」

リヴァイ「オルオッ!エレンに付けっ!…ミカサッ!前の奴等をやるぞっ!」ダッ

ハンジ「私も行くーっ!!」ダッ

ペトラ「分隊長っ!?」

オルオ「ハッ!」ダッ

ミカサ「くっ…!ハッ…!」ダッ

ユミル「ヒストリアッ!私から離れるなよっ!」

ヒストリア「皆大丈夫かなっ!?」

ペトラ「…今は自分の心配をしなさいっ!」

ヒストリア「は…はいっ!」

ジャン「最後に…やられてたまるかよっ!」

リヴァイ「…らぁっ!!」ギュルッ

ミカサ「…ハァッ!!」ザシュッ

レオン「しかし…あの二人は本当にスゲェな…」

オルオ「兵長が凄いのなんて当たり前だろっ!バーカッ!」

エレン「…ッ!?また来ましたっ!」

オルオ「チッ!エルドッ!どうするっ!?」

エルド「…エレンとヒストリアは固まれっ!!ユミルッ!ペトラッ!二人を頼むぞっ!…オルオッ!グンタッ!やるぞっ!」ダッ

オルオ「おうっ!…新兵っ!ションベン漏らすなよっ!」ダッ

レオン「ハッ!(そりゃあんただろっ!)」ダッ

アルミン「ハッ!」ダッ

マルコ「俺達も行こうっ!」ダッ

ジャン「おうよっ!ミカサに良い所見せてやるぜっ!」ダッ

アルミン(マズイ…!陣形がバラバラにされてしまった…)

ジャン「アルミンとレオンは注意を引けっ!俺とマルコでやるっ!」ジャキッ

レオン「おうよっ!…頼むぜっ…!黒王号っ!」パシュッ

ペトラ「私達はこのまま逃げ切るわよっ!」

246 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/09(水) 22:46:57 ID:auma0kAI0
エレン(今回は自分の我が儘を通す訳にはいかないっ…!俺達を逃がす為に戦ってくれているんだっ…!俺とヒストリアだけでも…生き残るっ!)

アルミン「あぁっ!!ジャンッ!!マルコッ!!」パシュッ

エレン「…ッ!?」

ジャン「…ぐっ!!」ガシッ

マルコ「…がぁっ!!」ガシッ

レオン「マズイッ!(俺じゃ間に合わねぇっ…!!)」バシュッ

ヒストリア「ジャ…ジャンッ!!マルコッ!!」

ユミル「ヒストリアッ!!前を向けっ!!」

ヒストリア「でっ…でもっ!!」

ペトラ「…くっ…!!」

エレン「ジャンッ…!マルコッ…!…巨人共めっ…!ふざけじゃねぇぇぇっ!!」バチッ

ライナー「…ッ!?(これはっ!?)」ビリッ

アニ「…ッ!?」ビリッ

巨人「バァァァッ!!」ドシャッ

巨人「ガァァァァッ!!」ドスンッ

アルミン「…何だっ!?急に巨人が…巨人を…?」

ジャン「…うっ…!」ドサッ

マルコ「ぐわっ…!」ドサッ

レオン「…アルミンッ!二人を回収するぞっ!!急げっ!」ダッ

アルミン「…ハッ…!りょ…了解っ!」バシュッ

リヴァイ「…何だ?」シュー

ミカサ「向こうの巨人に群がっています…」シュー

ハンジ「何々っ!?どうしたのかなっ!?」

リヴァイ「どうでもいい…!さっさと離脱するぞっ!!」

ライナー「ゴホッ!…ゲホッ!アニッ…!合流するぞっ!」ブシュー

アニ「ガフッ…!…あぁ…!」ブシュー

コニー「また集まってきちまうぞっ!」

レオン「何が何でも生きて帰るぞっ!!木が…枯れちまうからなっ!」

ヒストリア「うんっ!!」

ユミル「おうっ!」

エレン「俺は…今何を…?」

ミカサ「考えるのは後。今は行動が先」

ペトラ「…ッ!?前方から…巨人接近っ!」

サシャ「またですかぁっ!?」

リヴァイ「このまま馬で駆けるっ…!遅れるなっ!」
――――
―――
――

247 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/09(水) 22:47:58 ID:auma0kAI0
ートロスト区ー
ー駐屯兵団本部ー
ー指令執務室ー

ピクシス「して…。リヴァイ達はまだ戻らんか…?」

エルヴィン「はい。まだ戻っておりません」

ピクシス「ふむ…。彼等が戻ったらどうするんじゃ?」

エルヴィン「知り得た情報次第ではありますが…。王政…いえ…議会と本格的に交渉に移りたいと思います」

ピクシス「そうか…。現王政を転覆させる事も有り得る…と言う事じゃな?」

エルヴィン「…はい。このままでは…滅亡を待つのみとなってしまいます」

ピクシス「…ふぅ…。武力行使だけは避けたいのぉ…」

エルヴィン「勿論です…が、向こうの出方次第では…。しかし…交渉が成功する可能性もゼロでは有りません。議会は恐らく…一枚岩では無いと思われます」

ピクシス「ほぉ…。和解を望む姿勢も見られる…と?」

エルヴィン「はい。どちらにしてもエレンの状況等に左右されますが…」
ピクシス「そうか…。しかし…ドガァァァァンッ!!!

エルヴィン「…ッ!?何だっ!?」ダッ

ピクシス「今の音は…まさか…!?」ガバッ

エルヴィン「…くっ…!私は本部に戻りますっ!壁が…破壊された模様ですっ!」ダッ

ピクシス「ワシも直ぐに出ようっ!!アンカッ!!」

アンカ「ハッ!全兵に非常事態宣言を発令致しましたっ!」

ピクシス「うむっ!駐屯部隊は住民の避難を再優先っ!精鋭班は調査兵団と協力し巨人の掃討に当たれっ!!」

アンカ「ハッ!!」バッ

ピクシス「よりによって…リヴァイ達が不在の時にっ…!」ギリッ

〜〜〜〜〜〜〜〜〜

男「主教様…。仰せの通りに遂行致しました…」

主教「これで少しは目が覚めるか…?最早時間が無い以上…なりふり構ってられんわ!」

ニック「…何を仰っているのですか…?主教様…?」

主教「ん…?おぉ…。司祭か…。聞いての通り街の浄化だ」

ニック「なっ…何を…?」

主教「馬鹿なゴロツキ共が我々の邪魔をしようとするからな…。これで少しは目が覚めるだろう?」

ニック「神聖な壁を…自ら破壊したと言うのかっ!?…巨人が目覚めたらどうするのですっ!?」

主教「フハハッ!…所詮貴様もゴロツキ上がりか…何も知らんと見える…」

司祭「何っ…?我々ウォール教の真の目的は…壁の巨人を覚醒させない様に…秘密を受け継いで行く事では無いのですかっ!?」

主教「その通りだ…。だがな…?もう時間が無いんだよ…。早く[座標]を使い巨人を覚醒させ…ティタン王国に攻め入る必要が有る…」

ニック「なっ…何だ…と…?どういう事だ…?」

主教「…少し無駄話が過ぎたな…。おい…」

男「…ハッ…」ガチャッ

ニック「…ッ!」

主教「心配せずとも直にそちらも賑やかになる…」
ドンッ

ニック「…がっ…ふ…」ドサッ

主教「これで大主教様もお喜びになる事だろう…」

248 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/09(水) 22:48:39 ID:auma0kAI0
〜〜〜〜〜〜〜
ートロスト区ー
ー第一防衛線ー

イアン「リコッ!項を狙えっ!…俺が足をっ!」バシュッ

リコ「了解っ!」

ミタビ「お前は引き付けろっ!俺が項を削るっ!」バシュッ

駐屯兵「了解っ!」

調査兵「お前はそっちだっ!!」ギュィィィ

調査兵「任せろっ!」ブシュッー

〜〜〜〜〜〜〜
ー作戦本部ー

エルヴィン(…リヴァイ達が居ない頃を狙いすました様な壁の破壊…。人為的か…?狙いはやはり…エレン達を炙り出す為か…?)

調査兵「団長っ!!戦況は芳しく有りませんっ!…このままではっ…!」ダッ

エルヴィン「…駐屯精鋭班と協力して住民が避難するまでの時間を稼ぐのだっ!避難が完了次第撤退するっ!」

調査兵「了解しましたっ!」パシュッ

〜〜〜〜〜〜〜〜
ー壁上固定砲班ー

駐屯兵「くそっ…!何で壁が急に壊れるんだよっ…!」

ハンネス「泣き言なら後にしろっ!!一匹でも多く此処で仕留めるんだっ!」ガチャガチャ

駐屯兵「…ハッ!」ドゴンッ

ハンネス(だが…嘆きたくもなるぜ…。何でまたっ…!ん…?あれは…)
〜〜〜〜〜〜〜〜
ー第二防衛線ー

駐屯兵「…先輩も皆やられたっ…!もう無理だ…!」

駐屯兵「諦めんなっ!まだ…生きてるだろうがっ!!立てっ!此処に居たって…がっ…!」ガシッ

巨人「…………」アー

駐屯兵「ひっ…!父さんっ!母さんっ!ゴメンッ…。何も恩返し出来なかった…うぅ…」ガシッ

巨人「……………」アー
グチャ

〜〜〜〜〜〜〜
ー第一防衛線ー

イアン「リコッ…!ミタビッ…!状況は…?」ゼェゼェ

ミタビ「俺の班はほぼ壊滅だ…」ゼェゼェ

リコ「私の所も…二人しか残ってないよ…」ハァハァ

イアン「撤退の鐘がもう鳴る筈だっ!…それまで此処を死守するぞっ!」
駐屯兵「班長…。私達…ここで…」グスッ

リコ「諦めてはダメだっ!!最後まで希望を持てっ!…また来たぞっ!

イアン「リコッ!お前等は後ろの一体を頼むっ!…ミタビッ!俺達は前だっ!」パシュッ

ミタビ「上等だっ!!ここ迄来たら…狩りまくってやるっ!」ダッ

リコ「あぁっ!」ダッ

駐屯兵「班長っ!下ですっ!!」

リコ「…ッ!?」ガシッ

ミタビ「…ッ!?リコッ…!」クルッ

イアン「リコッ!!」バシュッ

249 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/09(水) 22:49:14 ID:auma0kAI0
リコ(…くっ…!足が…潰れたみたい…。イアン…そんな顔しないで…。あなたのせいじゃないよ…。…えっ…?あれは…羽…?自由の…翼…?)
リヴァイ「らぁっ!!」ザシュッ

リコ「うっ!」ドサッ

リヴァイ「…無事か?…女」ガシッ

リコ「リヴァイ…兵士長…?」

イアン「リコッ!…リヴァイ兵長っ!有難うございますっ!!」

リヴァイ「礼はいい…。早く手当してやれ」バシュッ

ハンジ「総員散開っ!!群がっている所を一気に叩けっ!」

一同「ハッ!」バシュッ

〜〜〜〜〜〜〜
ー作戦本部ー

ピクシス「本当かっ!?ハンネスッ!!」

ハンネス「ハッ!…特別作戦班が…帰還しましたっ!!」

エルヴィン「指令。後はお願いします。私も合流します」パシュッ

〜〜〜〜〜〜〜〜

リヴァイ「エレンッ!ヒストリアッ!お前等は戦わなくていいっ!エルヴィンを探せっ!」

エレン「しかしっ!俺が…[座標]の力でっ…!」

エルヴィン「リヴァイの言う通りだ。エレンとヒストリアは私と来い」スタッ

エレン「団長っ!?しかし…エルヴィン「話は後だ。急げ」

ヒストリア「ハッ!エレンッ…!」

エレン「…くっ…!」

エルヴィン「無事だったか…。リヴァイ」

リヴァイ「テメェも…随分元気そうじゃねぇか…」

エルヴィン「フッ…。此処は頼んだぞっ!」バシュッ

エレン「…ご武運をっ!」パシュッ

ヒストリア「……………」パシュッ

エルヴィン「今回の件は…巨人にやられた物では無いと考えている…」

ヒストリア「…えっ!?それって…どういう意味ですか…?」

エルヴィン「壁は…人為的に破壊された可能性が高い。壁内の人間によってっ…!」

エレン「そんなっ…!!誰がこんな事をっ!!」

250 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/09(水) 22:49:59 ID:auma0kAI0
エルヴィン「…恐らく…議会によるものだと思われる。大分焦っていたからな」

エレン「…ふざけやがってっ!!団長っ!奴等は捕まえるべきですっ!…許せねぇっ!!」ギリッ

エルヴィン「落ち着けエレン…。向こうは君達二人が目的だ。感情的に行動すれば奴等の思う壺だ」

ヒストリア「しかし…どうするのですか…?」

エルヴィン「先ずは事態の沈静化が先だ…。君達が戻ってくれて助かったよ…。一度作戦本部に戻るぞ」

〜〜〜〜〜〜
ー作戦本部ー

ピクシス「おぉっ!!エレンに…ヒストリアッ!無事じゃったかっ!!」バンッバンッ

ヒストリア「ハッ!」

エレン「ハッ!」

ピクシス「して…エルヴィン。この事態…。どう収める?」

エルヴィン「それについては考えが有ります。レオンに聞いた話ですが…。向こうでトロストの壁が破壊された時は、例の大岩を使って塞いだようです…。ですので、今回もその作戦の決行を考えています」

ピクシス「成る程…。流石にライナーを使う訳にもいかんしの…。しかし…あの岩は掘り起こす事も叶わなかったぞ…?どうするのじゃ?」

エルヴィン「…エレン。出来るか?」ガシッ

ヒストリア「エレンに…やらせるのですか?」

エレン「…やりますっ!俺が塞いでみせますっ!」グッ

ピクシス「よう言ったっ!お主は男じゃっ!!」バンッ

エルヴィン「よしっ!指令。ヒストリアを頼みます!行くぞっ!リヴァイ達と合流する」

エレン「ハッ!」

〜〜〜〜〜〜〜〜
ーストヘス区ー
ー憲兵団支部ー

ヒッチ「ちょっとぉ…!壁が壊されたってマジィ?」

マルロ「…あぁ。そうみたいだな…。状況によっては…市民の受け入れを行うかもしれんそうだ」

ヒッチ「えぇぇぇっ!面倒くさぁ…」

マルロ「何を言ってるっ!市民を守るのが兵士の役目だろうがっ!」

ヒッチ「へいへい…。冗談みたいな頭して真面目な事言わないでよ…」

ベルトルト(…皆…。無事か…?)

ヒッチ「ねぇ…ベルトルトォ?アニとマルコはどうしたのよ?」

251 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/09(水) 22:50:31 ID:auma0kAI0
ベルトルト「…貴族の護衛で…別の区に行っているみたい…」

ヒッチ「こんな時に何やってんのよ…」

上官「おーい!ベルトルトッ!ちょっといいか?」チョイチョイ

ベルトルト「ハッ!」ダッ

〜〜〜〜〜〜〜〜

上官「………………」

ベルトルト「お呼びでしょうかっ!?」バッ

上官「…あぁ。まぁ…なっ!」ビュッ

ベルトルト「…ッ!?」ザッ

上官「…今のを避けるのか…。流石に優秀じゃねぇか…」ジャキッ

ベルトルト「…何をっ…!?」

上官「よく分からんが…お前を殺せば上に行けるらしくてな…。別にお前に恨みは無いが…死んでくれや…」

ベルトルト「…くっ…!(向こうはブレード…こっちは素手…。斬られた位じゃ死なないけど…。殺す訳にはいかない…!)」

上官「…オラッ!!」ビュッ

ベルトルト「うっ!」サッ

上官「そらっ!」ブンッ

ベルトルト「…フッ!!」バキッ

上官「な…に…」ドサッ

ベルトルト「ふぅ…。(でも…どうしよう…。支部長に引き渡す…?もう全員繋がってるのかな…。取り敢えず縛っとこう…)」スッ

マルロ「ベルトルトッ!此処に居たのか?…団長がお呼びだ…ぞ…?お前っ…!上官に何をしたんだ!?」

ベルトルト「これはっ…!違うっ!」

マルロ「お前達は最近よく団長に呼ばれるな…。何か…やっているのか?」

ベルトルト「そうじゃないっ!急に…襲ってきてっ…!」

マルロ「何故上官が急に襲ってくるんだ?幾ら何でも…いきなり襲いはしないだろうっ!?」

ベルトルト「だからっ…!…ナイル「マルロッ!ベルトルトはどうしたっ?」

マルロ「…団長っ!…それが…」

団長「ん…?…何故そいつが倒れているんだ…?」

ベルトルト「急に…襲われました…」

252 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/09(水) 22:51:09 ID:auma0kAI0
マルロ「だからって殺したのかっ!」

ベルトルト「殺してなんかいないっ!!気絶しているだけだっ!」

ナイル「…マルロッ…!下がっていい。この事は口外無用だ…。いいな?」

マルロ「しかしっ!」

ナイル「これは命令だっ!!」

マルロ「…ッ!?…了解しました…」スッ

ナイル「…お前を呼んだのもその事についてだ…。今日…また壁が破壊されたが…どうやら上の仕業らしい…。俺にはもう何が正義なのか分からん…」

ベルトルト「…ッ!?」

ナイル「…指名手配中のリヴァイ達を炙り出す気だったようだ…。お前も向こうに合流しろ。お前にも非公式に殺害命令が出ている」

ベルトルト「…そうですか。ですが…私は…殺されても…」

ナイル「ふざけるなっ!此処で意味もなく死んだら…お前が殺した奴等はどうなるっ!お前には…しっかりと罰を受けてもらうっ!…全てが終わった後にだっ!分かったらさっさと行け」バッ

ベルトルト「…ハッ!」ダッ
―――――
――――
―――

ーローゼ東区ー
ー廃墟ー
ー食堂ー

エルヴィン「皆ご苦労だった。残った巨人は壁上固定砲で掃討を行う…。よく無事に帰って来てくれた」

一同「ハッ!!」

エルヴィン「リヴァイ…。マリアは奪還出来たのか?」

リヴァイ「あぁ。しっかり塞いできたぞ。もっとも…巨人は残ってるがな…」

エルヴィン「壁が塞げれば時間の問題だ。しかし…本来なら英雄として讃えねばならない筈が…すまない」

エルド「団長っ!我々は名誉の為に戦っている訳では有りませんっ!…これから訪れる…自由の為に戦って来たのですっ!」

ハンジ「おっ!エルド良い事言うねぇっ!!」

エルヴィン「…そうだな。さて…エレン。君には無理をさせてしまった…。体は大丈夫か?」

エレン「はい…。問題有りません…。ぐっ…!」

ミカサ「エレンッ!大丈夫?」

エレン「あぁ…。問題ねぇよ。…地下室の…話をします」

253 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/09(水) 22:52:16 ID:auma0kAI0
エルヴィン「…頼む」

エレン「地下室には父の日記が置いてありました…。内容は…外の国…ティタン王国と…壁内が協力して発展して行って欲しいと言う父の願望が記してありました…」

ハンジ「ティタン王国…。それが敵国の名前か…」

ペトラ「でも…何故敵国との友好を願っていたのかしら…?」

エレン「…………」ギリッ

アルミン「エレン…」グッ

ミカサ「……………」グッ

エレン「それは…私の父は…その国の人間だからです…」

一同「…ッ!?」

エルヴィン「……………」

リヴァイ「……………」

ライナー「何…だと…?」

アニ「…本当かい…?」

エレン「あぁ。日記にそう書いてあったよ…。理由等は詳しく書いて有りませんでしたが…。和平について話合おうとしていた様です」

ヒストリア「じゃあ…エレンのお母さんは…?」

エレン「分からん…。何故か母さんについては書いてなかった…。どうすれば戦争を回避出来るか…。そればかり書いてあったよ…」

ユミル「……………」

マルコ「じゃあ…向こうの国も本当は戦いたくないのかな…?」

エレン「…それが国の意志なのか…父さんの物かは分からんが…。少なくとも父さんは戦争を回避したかったみたいだ…」

アルミン「だから…エレンが外に生きたいって言った時に…地下室を見せようとしたんだね…」

ジャン「…自分の意志を…受け継がせる為…か…」

リヴァイ「…それで?お前のやりたい事は何だ…?」

エレン「自分は…父の意志を継いで…戦争を回避したいです…」

グンタ「しかし…。向こうは臨戦態勢な訳だろ…」

エルヴィン「…議会は…自分の保身しか考えていない。今回の壁の破壊も…恐らく議会によるものだ」

サシャ「えぇぇっ!?人間が…壁を壊したんですか!?」

レオン「恐らく…それだけ切羽詰まっているんだ…。エレンとヒストリアを…何が何でも奪取したいんだろう…」

アルミン「だからってっ…!そんな我が儘のせいで…何人死んだと思ってるんだっ!!」ギリッ

ミカサ「アルミン…」

254 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/09(水) 22:53:24 ID:auma0kAI0
すみません。
今日は此処までで!
続きは明日の夜になると思います。

255進撃の名無し:2014/04/09(水) 23:47:49 ID:YWWcDFPE0
超期待。
頑張ってください。

256 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/10(木) 23:17:43 ID:o1rd/yZ20
少しですが再開します。

ホントは今日終わらせるつもりでしたが最新話を見て
少し最後の方を変えようかと…。

もう少し私のマスタベにお付き合い下さい。

257 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/10(木) 23:18:20 ID:o1rd/yZ20
エルド「それで団長…。今後我々はどの様に…?」

エルヴィン「議会と最終交渉だ…。議会も一枚岩では無いと思われる。交渉の余地は残っている筈だ」

コニー「あの…。交渉が上手く行かなかったら…どうするんですか?」

リヴァイ「戦うしかねぇだろ?」

ペトラ「人間を…相手にするんですか?」

エルヴィン「勿論それは避けるべきだ…。だが…最悪の場合という事もあり得る」

レオン「やるしか有りませんよっ…!向こうはなりふり構わなくなっています!このままでは…何をしだすか…」

リヴァイ「レオンの言う通りだ。頭がおかしい連中だ…。多少の武力行使はやむを得んだろ」

エルヴィン「…それは最終手段だが…その可能性もある事を忘れないでくれ。…明日だ…。明日…王都に向けて出発する…!」

一同「ハッ!」

エルヴィン「今日はもう休んでくれ…」

〜〜〜〜〜〜〜〜

レオン「……………」ボーッ

ユミル「おい。どうしたんだ?ボケっとして…」

レオン「おぉ。ユミルか…。眠れないのか?」

ユミル「そりゃお前だろ?…私は水を飲みにな…」

レオン「それもそうだな…。いやぁ…。遂にこの日が来たかぁっ!ってさ」

ユミル「何だそりゃ?…まぁよく生きてたわな…」

レオン「奇跡みたいなもんだよな…。俺みたいな一般人がここ迄生き残るなんてよ…」

ユミル「そうかもな…。でもよ…地獄みてぇな場所を変えたのは…レオン。お前だよ」

レオン「俺は何もしてねぇよ。只の一般人が…偶々未来を知ってたってだけだろ?」

ユミル「その未来が大きかったんだよ…。まっ!泣いても笑っても明日が運命の日だ…。やられるのが巨人じゃなくて、人間なんて笑えねぇからなっ!」

レオン「あぁっ!そうだなっ!」

ユミル「じゃあなっ!さっさと寝ろよっ!」スッ

レオン「おうっ!その前に…」グイッ

ユミル「うぉっ!何だよっ!?」

レオン「お休みのキスだ…」スッ

ユミル「…ッ!?っは…!急に止めろよっ!」グイッ

レオン「ハハハッ!お休みっ!」ダッ

ユミル「…ったく…//」スッ
―――――
――――
―――

258 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/10(木) 23:18:58 ID:o1rd/yZ20
ー翌朝ー
ー廃墟前ー

エルヴィン「さて…。内地からベルトルトも駆け付けてくれた…。行こうか」

一同「ハッ!」

ライナー「お前…いつの間に来たんだ?」

ベルトルト「…昨日だよ…。開いてなかったから外に居たんだ…」

ライナー「いや…声掛けろよっ!何してんだ!?」

ベルトルト「だって…」

アニ「…まぁベルトルトらしくていいじゃないか」フフッ

ライナー「…それはそうだが…」

オルオ「おいっ!ガキ共っ!何時迄喋ってんだっ!?」

ライナー「ハッ!」

エルヴィン「行くぞぉっ!!」ダダッ

一同「オォォォッ!」

〜〜〜〜〜〜〜〜
ー王都ー
ー王宮ー

大主教「で…?エレン達の消息は掴めたのか?」

主教「…ピクシスからの報告によりますとまだ発見には至っていない模様です…」

大主教「…チッ!何をしておるのだっ!」ダンッ

ロッド「少し落ち着き給え」

貴族「レイス卿…。随分悠長ですな…。時間はあまり残されておりませんぞ?」

大主教「左様。このままでは…。我々はまだ死ぬ訳にはいかんのだっ!」
ロッド「…………(何を言っている…。豚共め…)」

主教「しかし…。見つかるのも時間の問題だと思われます。見つけ次第…」

貴族「あぁ。二人以外は殺して構わんっ!」
バタンッ

憲兵「失礼しますっ!!」ゼェゼェ

貴族「何だ貴様っ!無礼なっ!」

憲兵「…エルヴィン・スミスが…議会に通せと…」

大主教「何とっ!…これは探す手間が省けたな…。通せ」

主教「宜しいのですか?」

貴族「構わん。色良い返事を持って来たのだろう」

憲兵「ハッ!」バッ

ロッド「…随分出来過ぎでは無いか…?」

貴族「何を言っておるっ!奴等も気付いたのだろう…。大人しく従うのが得策だとなっ!」
ガチャ

エルヴィン「失礼します」

大主教「随分待たせてくれたじゃないか…。で?二人は何処に居る?」

エルヴィン「…今日は最終交渉に伺いました…。我々に協力してくだされば…敵国の脅威を取り除いてみせます!」

貴族「貴様っ!!まだそんな戯けた事を吐かすかっ!」ダンッ

259 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/10(木) 23:19:49 ID:o1rd/yZ20
大主教「…まだ目が覚めんか?あれだけは足りんか?ん?」

エルヴィン「何故我々に協力して下さらないのですか…?挙句の果てには…壁を破壊するなどっ…!」

貴族「貴様等が何時迄もダダをこねるからよ…!大人しく我々に従えばいいものを…」

大主教「もうよい…。貴様は賢いから生かしておいたが…。首をすげ替えればいいだけだ…ここで死ね。おいっ!」パンッパンッ
ガチャッ

リヴァイ「今呼んだのはこいつらか…?」ブンッ

ミカサ「……………」ポイッ

レオン「……………」ブンッ

憲兵達「……………」ドサッ

大主教「なっ…何だっ!?お前等はっ!」

リヴァイ「何だはねぇだろ?俺達に…会いたかったんだろ?」

貴族「えぇいっ!憲兵は何をしているっ!」

〜〜〜〜〜〜〜〜
ー憲兵団本部ー
ー大講堂ー

ナイル「本日は王宮で第一憲兵団による機密演習が有るとの事だ。各自合図があるまで王宮には近づかない様にっ!」

一同「ハッ!!」

憲兵「ならよ…。さっきの続きやろうぜっ!」

憲兵「おう!金持ってんだろうなぁ?」

ナイル(俺が出来るのはここ迄だぞ…。エルヴィン…)

〜〜〜〜〜
ー王宮ー

ジャン「奴等なら来ねぇぞ?」

ミカサ「第一憲兵は皆寝てもらった…」

主教「…大主教様…。どうのように?」

貴族「貴様等…こんな事して…只で済む思ってるのか!?」

エルヴィン「我々も大変遺憾に思います…。ですが…このような方法しか無かったのも事実です」

大主教「くっ…。貴様等は何が目的だ…?金か…?土地か…?何でも欲しい物を言ってみろ!」

リヴァイ「ほぉ…。なら…自由を寄越せ。この壁の中は…百年間ずっとクソだった。テメェ等がクソみてぇな事しかしねぇからだ」

貴族「…自由だと?貴様等には十二分に与えてやっていただろう…?外に死にに行く事も許可してやっただろうがっ!」

260 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/10(木) 23:20:40 ID:o1rd/yZ20
ジャン「何だとっ!?」ギリッ

大主教「貴様等が寝惚けていられたのは誰のお陰だと思っておる?…我々が壁の秘密を受け継いできたからだ!何も知らない貴様等は幸せだっただろう!?…それらは全て我々が築き上げてきた物だっ!」

エルヴィン「はい。百年間もあのような強大な秘密を、ご自身で背負わなければならなかったご苦労は…我々の想像を絶する物でしょう…」

大主教「ならばっ…!何故邪魔をする!?貴様等は…馬鹿な人形のままで居ればいいのだっ!!」ダンッ

レオン「あー…。それは難しいでしょう…人間ですからね」

ロッド「…君が例の異次元の子供かね…?」

レオン「この国の最高権力者の方にまで知られているとは…光栄です。…そうですよ?私が別の世界の人間です」キリッ

貴族「貴様さえ来なければっ…!」ギリッ

レオン「それは関係ありませんよ…?私がもし来なかったとしても…時間がズレるだけで、結局この事態に陥ります…。議会の皆様は…庶民を侮り過ぎですね」

大主教「黙れっ!…貴様等は…纏めて極刑だっ!」

リヴァイ「どうやってだ…?お前等にはもうそんな力はねぇよ」

エルヴィン「我々は抗争を望んでいません。自ら身を引いて下されば、皆様の安全を保証致します」

貴族「何っ!?ならば…我々が断ると言えば…?」

エルヴィン「そうなれば仕方有りません…。我々も諦めます」

大主教「馬鹿がっ!ならば早急に此処から立ち去れいっ!」
ガチャッ

ハンジ「エルヴィン。…周囲の包囲は完了した」スッ

エレン「……………」スッ

ヒストリア「………………」スッ

ロッド「……(ヒストリア…)」

エルヴィン「…ご苦労。…本当に宜しいのですね?…エレンはもう既に力に目覚めています。あの力が有れば、我々は助かりますが…皆様は難しいかも知れません」

リヴァイ「自分が構わんと言ったんだ…。仲良く旧体制の元で死んでもらおう。…帰るぞ」スッ

ジャン「あぁ〜あ。残念だったな!」スッ

レオン「残りの時間…精一杯の幸が有らん事を…。アーメン…」

ロッド「…待て。…どういうつもりだ?エルヴィン」

エルヴィン「そのままですが…?皆様が旧体制にしがみついて離れない以上…我々は全力で逃走します」

貴族「何だと…?どういう事だ?」

261 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/10(木) 23:21:27 ID:o1rd/yZ20
リヴァイ「…お前等は俺達を殺すつもりだろ?実はこの間マリアを奪還してな…。落ち着くまで…マリアにでも隠れてるよ…」

大主教「何っ!?マリアを奪還しただとっ!?」ガタッ

エルヴィン「はい。まだ相当数の巨人が残っていると考えられますが…エレンの力が有れば、掃討は難しい物では無いでしょう」

レオン「壁内が攻撃されても、あの力が有れば我々だけは助かりますし?」

ロッド「…我々を脅すつもりか?…民の為と言いながら…やっている事は勝手極まりないが?」

エルヴィン「滅相も有りません。我々は自分達が出来る事をやるだけです。…もし争いが起きれば…王政や憲兵の失態は浮き彫りになります。そこで我々が事態を沈静化すれば…」

ロッド「……………」

貴族「こっ…この壁内に居るのなら!…力尽くで捕まえてやるわっ!」

リヴァイ「そうか。じゃあ頑張ってくれ。また会えるといいな」

貴族「くっ…」

エルヴィン「レイス卿…。あなただけは…他のお二方と違うような気がしてならないのですが…?」

ロッド「…………」

大主教「何を言っておるっ!我々とレイス卿は一心同体だっ!…そうですな…?」

ロッド「……………」

エルヴィン「何故です?最高権力者のあなたが…何故ウォール教に肩入れを?…巨人にしてもそうです。何故…エレンだけなのですか?敵国とはいえど…巨人化出来る人間が他にも居たにもかかわらず」

ジャン「確かに…!ライナー達には触れなかったな…」

ロッド「…フッ…。レオン…と言ったか?確かに私達は君達を見くびっていた様だ…」

レオン「ご理解頂き恐縮です」

大主教「レイス卿…。この期に及んで我々を裏切るおつもりですか?…そんな事が出来るとでも?」

リヴァイ「うるせぇジジィ共だな。…そこの三人をつまみ出せ」

レオン「ハッ!…お立ち願えますか?」グイッ

貴族「馴れ馴れしく触るなっ!…くそっ!」バタバタ

ミカサ「立ちなさい」ガシッ

大主教「ぐっ…!グエッ…」ズルズル

ジャン「ほら行くぞっ!」グイッ

調査兵「我々に任せろ。外で拘束しておく!」

262 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/10(木) 23:22:07 ID:o1rd/yZ20
レオン「宜しくお願いします!」

ジャン「有難うございます!」
ミカサ「……………」パッ

大主教「…ゴホッ…!ゲホッ…!」

主教「離せっ!!…自分で歩けるわ!」バシッ
バタンッ

リヴァイ「さて…。うるさい奴等は居なくなった。存分に喋れ」

ヒストリア「………………」

ロッド「…この壁を築いた一族を二つに分けた…それがウォール教とレイス家の始まりだ」

ユミル「なら…やはりあんた達はイズンの?」

ロッド「あぁ。我々の先祖はイズン様だ。そしてイズン様に二人の子供が生まれたが…巨人を操る事が出来るのは、片方だけだった…」

ロッド「…この壁内が割れるのを危惧したイズン様は…力の無い子供に、壁の秘密…つまり巨人の開放の力を与えたのだ」

エルヴィン「成る程…。それが現在のレイス家とウォール教の関係に当てはまる訳ですね?」

ロッド「そうだ。そうする事で力の均衡を保とうと考えたのだ」

レオン「成る程…。これはお互いが必要になる訳ですね」

リヴァイ「それで?何故エレンでなければならなかったんだ?」

ロッド「エレンが[座標]の可能性が高い事を知っていたからだ…。エレンの母親は…私の妹だからな…」

エレン「…何っ!?」

ミカサ「…ッ!?」

リヴァイ「…成る程。ヒストリアは何故だ?…妾の子供だろう?…今更子供が恋しくなった訳じゃねぇんだろ?」

ロッド「ヒストリアの母親はウォール教の血が入っているのだ…。壁の名前でも分かる通り…壁の巨人を開放する力を持っているのは、代々女なのだ…。私の直系であり…ウォール教の一族の血を持つヒストリアが必要だった…」

ロッド「ヒストリアには姉が居た…[座標]の力を持つな…。だが…元々病弱だった為に…病死してしまった…」

ロッド「そこでヒストリアを迎えに行ったのだ。しかし…私が力を独占する事を恐れたウォール教に邪魔をされてしまった…」

ユミル「…何だそりゃ…?ヒストリアは…道具じゃねぇんだぞ!?」

ロッド「…ヒストリア…。私は…お前を忘れた事は一度も無かった…。あの時…本当にお前を迎え入れるつもりだったのだ…」

ヒストリア「…………」グッ

263 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/10(木) 23:22:56 ID:o1rd/yZ20
短いですがここまでで!

また明日〜

264 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/10(木) 23:57:13 ID:o1rd/yZ20
すみません。大事なこと書き忘れてました。
>>12
>>255

有難うございます!!
そう言ってもらえると嬉しいです!
宜しくお願いします!

265進撃の名無し:2014/04/11(金) 00:17:42 ID:0E7xOeZE0
乙。
その辺の小説よりいい作品だな。

266 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/12(土) 02:32:41 ID:N.OgCAmo0
>>265
そんな…。有難うございますっ!!

遅くなりましたが、再開します。
まぁ誰も居ないと思うけど…
これでラストです。

267 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/12(土) 02:34:11 ID:N.OgCAmo0
エレン「ちょっ…ちょっと待って下さいっ!!自分の母親が…あなたの…妹?どういう事ですか!?」

ロッド「グリシャから何も聞いていないのか…?」

エレン「父さんを…知っているんですか?」

ロッド「彼がティタン王国の人間だというのは知っているな…?私は…我々を狭い壁の中に追いやったあの国の奴等が許せなかった…。だから…何れは戦う時が来るのだ思っていたよ。そんな時に…彼はこの国にやって来た」

ロッド「彼は言ったのだ…。戦争など起こしても何も生み出さない…。自分は戦争を回避する為に此処に来た…とな。壁内が壁の巨人を放棄し、武装を解除すれば…お互いに争う理由も無くなる筈だと」

レオン「壁外の国にとって壁の巨人は…脅威以外の何物でも無いしな…」
ジャン「成る程…」

エルヴィン「そうでしたか…。しかしウォール教は協力を拒んだ…こんな所ですか?」

ロッド「私は彼の意見に同意したよ。お互いの文化の交流が持てれば発展が見込める…。更には…この狭い壁から開放されると…。だが…ウォール教は聞く耳を持たなかった…」

ロッド「そこで私の和平の証として…妹であるカルラを紹介したのだ…。何時か必ず和平を実現させようと誓い合った…」

ロッド「カルラが何かの力を持っていたのかは分からなかったが…その息子が巨人化したと聞いた時に…確証に近い物を感じた…」

ジャン「えぇと…。て…事はだぞ?ヒストリアと…エレンは…」

レオン「血が繋がっているって事になるな…(従兄妹って事か…)」

ミカサ「……………」ジッー

ユミル「…何だよ?エレンとヒストリアが血が繋がってちゃ悪いか?」

ミカサ「……別に」

エレン「…マジかよ…」

ヒストリア「…頭が付いていかない…」

エルヴィン「…レイス卿。もう迷う事は無い筈です…。勿論、和解交渉が先になりますが…。壁を…放棄しましょう。そうすれば争いは避けられ…互いが利を得る筈です!」

ロッド「…もう旧体制から脱却する必要があるのだろうな…。私達は退く…王家も我々の配下だ。どうとでもなる」

エルヴィン「市民の理解を得る為にも…国王に直接説明して頂きます。そして…レイス家が名実共に真の王家としてこの国を率いるのです!」

レオン「という事は…やはり…」チラッ

ヒストリア「…………………」

エルヴィン「あぁ。国王には…ヒストリアに即位してもらう」

ヒストリア「…えっ!?…そんな…国王なんて…出来ません…!」

268 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/12(土) 02:34:49 ID:N.OgCAmo0
リヴァイ「誰も出来るかどうかなんざ聞いていないが?」

ヒストリア「……ッ!?」ビクッ

リヴァイ「出来るかどうかじゃねぇよ…。やれ。それ以外無い筈だ」

ヒストリア「そんな…。無理です…!」

ユミル「本人が出来ないと言っているんです!…他の手を考えるべきです!」

リヴァイ「…何か勘違いをしてねぇか?…お前がダダをこねている間に勝機を逃がすかもしれねぇ。そうしたら…お前のせいで何人死ぬ…?」

ヒストリア「そっ…それは…」

リヴァイ「ただ…お前がさっさと決めれば、助かる命はどれ位あるだろうな?」

ユミル「…だから…!本人は出来ないと言ってるだろっ!!」ダンッ

リヴァイ「…うるせぇ奴だな。なら…此処から今直ぐ逃げろ。だが…俺達は絶対にお前を見つけ出して従わせる。…お前がうんと言うまで…痛めつけてでもな」

ヒストリア「…ヒッ…!」

エルヴィン「……………」

ハンジ「………………」

ジャン「あの…!幾ら何でも…それは…」

リヴァイ「…じゃあお前等全員死にたいのか…?…コイツが国王になれば助かる命が増えるらしい…。結構な事じゃねぇか。俺は人間が生きて行けるならば、キチガイでも何でも引き受けてやる。…そりゃ拷問の一つや二つはやらなきゃな」

ヒストリア「……………」グスッ

リヴァイ「どうした…?時間が無い!さっさと決めろっ!!」ダンッ

ユミル「ふざけんなっ!!…ヒストリア。嫌ならやらなくていい…。私が一緒に逃げてやる」ガシッ

リヴァイ「…ユミル。裏切るんだな…?」シャッ

エレン「おっ…おい…。これやばくねぇか…?」ボソッ

ミカサ「仕方が無い。ユミルが敵ならば…」

レオン「………………」

ユミル「ハッ…!今この場で巨人化したら…お前等に勝ち目は無いぜ?」スッ

ハンジ「おっ…おい!ユミルッ!よせっ!」

リヴァイ「…馬鹿が」スッ

ヒストリア「…止めてっ!!」

ユミル「…ヒストリア?」ピタッ

269 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/12(土) 02:35:43 ID:N.OgCAmo0
リヴァイ「……………」

ヒストリア「やります…!!…今度は国王をやればいいんですね…?分かりました!…やらせて下さい!!」グスッ

ユミル「おいっ…!お前何言って…」

ヒストリア「だって…!…私が一人が我慢すれば…皆助かるんでしょっ!?…今迄だってクリスタって役をやってきた…!もういいよっ!それで済むならそうするわよっ…!!これでいいですか…!?…うぅ…」ポロポロ

ユミル「………………」ギリッ

リヴァイ「一件落着じゃねぇか。話を進めよう…」

ジャン「……………」ゴクッ

エレン「……………」

ハンジ「リヴァイ…」

エルヴィン「…ふぅ…」

ユミル「…テメェ…いい加減にしろっ!」ダッ

レオン「はいストーップ!!」ガシッ

ユミル「離せっ!アイツは…許さねぇっ!!」バッ

リヴァイ「………………」

レオン「お前少し落ち着けよ…。ヒストリアも…。どうしたんだよ?」

ユミル「どうしただと…?テメェは何も聞いてなかったかよっ!?」グイッ

レオン「聞いてたよっ!…リヴァイ兵長が…俺達が助かる為なら、悪者を引き受けてくれるって話だろ!?」ガシッ

ユミル「はぁ…?お前…何言ってる?」

レオン「だってそういう事だろ?…この壁内で誰よりもその資格が有る奴を国王にさせようと背中を押して、更にその為に必要なら泥は全部被ってやる…。さっきの話を直訳すればこうなるわな?」

ユミル「………………」

レオン「…リヴァイ兵長が…口下手なのは今に始まった事じゃねぇだろ?それによ…?ヒストリア…。何故…やりたくないんだ?」

ヒストリア「何故って…私には出来ないもの…」

レオン「だから何で?…さっきも演じるみたいな言い方してたけどさ…。お前は…訓練兵の時のお前は演技だったのか…?」

ヒストリア「…アハハッ!そうだよっ!クリスタは私が生きて行く為に与えられた役で…全部演技だったの!…本当の私は…あんなにいい子じゃないもの…!」

ロッド「……………」

270 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/12(土) 02:36:44 ID:N.OgCAmo0
レオン「お前何言ってんだ?…クリスタだのヒストリアだの国王だの…別にどうでもいいだろ?そんなもんよ…。ヒストリアだからとか…クリスタだからとかじゃなくてよ…。お前がクリスタであり、ヒストリアであり、国王なんだろ?」

レオン「クリスタの時も、ヒストリアの時も…そして今も。お前はずっとお前だったよ…。顔は可愛いのに、意外と馬鹿な…普通の女の子だよ」
ヒストリア「………………」

ユミル「………………」

レオン「国王なんて最高じゃねぇかっ!成ろうとして成れるもんじゃねぇぞ?…何を気にしてんのかしらねぇけどよ…。こんなに怖いリヴァイ兵長だって…お前に忠誠を誓うんだぞ?」

リヴァイ「…チッ…」

ヒストリア「…だって…どうすればいいか分からないし…」

レオン「いやだから…。お前がやりたいようにやればいいだって!細けぇ所は周りにやらせてさ!…お前はこの国をどんな国にしたいんだ?外の国との交流が始まれば…もっと活気に溢れてくる!その時にお前はどうしたい…?」

ヒストリア「…皆と…仲間と一緒に…楽しく暮したい…!この国の人が…幸せに暮らしていけるようにしたい…!」

レオン「決まりだな。結局…お前は超が付く程の…お人好しなんだよ…。最初っから…ずっとな…!」

リヴァイ「おい…。何時迄仕切ってやがる…?」

レオン「…ッ!?失礼しましたっ!でも…中々優秀な通訳でしょう?」ニヤッ

リヴァイ「…さぁな…」

エルヴィン「…ヒストリア。やってくれるな?」

ヒストリア「…はい。もう迷いません…。この国の国王は…私です…!」
ユミル「いいのか…?」

ヒストリア「うん。ありがとう…。これからも…助けてもらうよ?」ニコッ

ユミル「…当たり前だろ?」ワシャワシャ

ヒストリア「…うわぁ…!ぐしゃぐしゃになっちゃう…!」

レオン「ふぅ…」

ハンジ「よくやった!レオンッ!」バシッ

レオン「イテッ!…有難うございます!」

エルヴィン「…レイス卿。貴方には裏方に回って頂き…ヒストリア女王陛下の補佐に回って頂きたいのですが?」

ヒストリア「………………」

ジャン「えっ…!?…まだ中央に置くつもりですか?」

271 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/12(土) 02:37:57 ID:N.OgCAmo0
エルヴィン「…あぁ。この方を除いて適任が居まい?」

ロッド「…願ってもない事だ…。ヒストリア…。お前には苦労を掛けた…。辛い目にも合わせた…。今更許してくれとは言わないから…側に置いてくれないか…?」

ヒストリア「…今更貴方を父親とは思えません…。でも…それでもっ…!私にとって…たった一人の…お父さん…だか…ら…!」ポロポロ

エレン「……………」グスッ

ミカサ「エレン?どうして…泣いているの?」

エレン「…ッ!?ばっ…!泣いてねぇよっ!」ゴシゴシ

ミカサ「……?」

エレン「あの…!ところで…父さんは何処に居るかご存知では有りませんか?」

ジャン「あぁ。それもそうだよな!」

ロッド「すまないが…。私は分からないな」

エレン「そうですか…」

ユミル「……………」

レオン「…お前はどう思う?」ボソッ

ユミル「…何がだ?」ボソッ

レオン「…エレンの父親だよ…。やっぱり…自分で…」

ユミル「…どうだろうな。可能性は高いと思うが…」

レオン「…これは黙っていた方がいいと思うんだが…」

ユミル「お前がそう思うならそうしろ…」

エルヴィン「…これで死んでいった仲間も報われるだろう…」

ハンジ「…ウォール教はどうするの?…壁の秘密は彼等が握っているのだろう?」

ロッド「それについては心配無い。…流石に開放の方は分からなかったが…先日ようやく見つけたのだ。壁の巨人を…消滅させる方法を…」

エレン「そんな事が…可能なのですか!?」

ロッド「作ることが出来たのだ…。消す事が出来ない方が変であろう?」

リヴァイ「それで…?その方法は?」

ロッド「[座標]能力者と術者が交わり…シーナの門に血を捧げるのだ」

ジャン「能力者と…」

レオン「術者が交わるぅ…?…それって…(近親相姦…?)」

ミカサ「反対っ!!!断固反対っ!!!!」バンッ

ユミル「おいっ!おっさん!適当な事言っていると只じゃおかねぇぞ!?」バンッ

272 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/12(土) 02:39:10 ID:N.OgCAmo0
エレン「なぁ…。それってどういう事だ?」

ミカサ「エレンは何も分からなくていいっ!!」

ヒストリア「どういう意味?」

ユミル「お前は何も知らなくていいんだ…!」

ロッド「…何を騒いでいる?…お互いの指を少し切って…それで行えばよかろう?」

レオン「あー…」

ジャン「成る程…」

ユミル「……………」

ミカサ「……………」

リヴァイ「…マセガキ共が…。お前等には少し刺激が強すぎたか?」

ミカサ「くっ…」

ユミル「チッ…」

エルヴィン「ならば…新王政下に忠誠を誓えないなら…地下に幽閉する他あるまい」

ハンジ「まぁ…。殺されないだけ感謝して貰わなくちゃね!」

エルヴィン「ならば…遠征の準備を進めなくてはならないな…」

ハンジ「うん…。ライナー達が居るとはいえ…マリアのまだ先だ…。それなりの覚悟は必要だろう…」

ロッド「くくくっ…!ハハハッ!」

ヒストリア「…ッ!?どうしたのですか?」

ロッド「…エルヴィンッ!つくづく食えん男だなっ!…エレンはまだ覚醒しておらんのか?」

エルヴィン「…えぇ。申し訳ありません…。私はつくづく…博打打ちでして…」ニヤッ

ロッド「我々が勝てる筈もなかったか…。これだけ優秀な人間が…庶民に居たとはな…」

リヴァイ「…なら…戻って各自休んでおいた方がいいな。包囲ももう解除しても構わんだろ?」

エルヴィン「…あぁ。我々も戻ろう…」
バタンッ

アルミン「……………」ハァハァ

ライナー「おいっ!…落ち着けアルミンッ!戻ろうっ!」ガシッ

エレン「アルミン…?どうした?」

アルミン「……ッ!」ガチャッ

ライナー「おっ…おいっ!」

273 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/12(土) 02:39:50 ID:N.OgCAmo0
リヴァイ「おいガキ…。どういうつもりだ?」

アルミン「…間に合ってよかった…。長かった…本当に長かったよっ!!」ギリッ

エレン「おい…。どうしたんだよ…?何で…ライフルを…ヒストリアの父さんに向けてんだ…?」

ロッド「………………」

ミカサ「……………」スッ

アルミン「来ないでっ!!」

ミカサ「…ッ!」ピタッ

アルミン「…二人は覚えているだろう?…五年前の…馬鹿な作戦を…」

エレン「…奪還作戦…」

エルヴィン「そうか…。君のおじいさんは確か…」

アルミン「そうですっ!あの作戦のせいで…お爺ちゃんは…。お前等王政に…殺されたんだっ!」

ジャン「…どうしたんだよ…?お前は…こんな事する程…馬鹿じゃねぇだろ?」

ロッド「…あの作戦の犠牲者の遺族か…。仕方あるまい?あぁでもしなければ…全員飢え死にだったぞ?」

アルミン「黙れっ!!内地の貴族が…もっと協力してくれればっ…!」

ハンジ「取り敢えず落ち着くんだ…。それを…こっちに渡しなさい」

レオン(オーマイガッ!…一難さってまた一難かよ…!)

アルミン「…僕は…この時の為に兵士になったんだっ!…本当に…会いたかったよっ…!お前にっ!!」ガチャッ

ライナー「お前の頭なら…もっと他の方法も考えつくだろ!?…いいから落ち着けっ!」

アルミン「アハハッ…!五年間ずっと…コイツをどうやって殺すかって事しか考えてなかったよ…!…あのキツイ訓練だって…この時を思えば耐えられた…!」

ヒストリア「止めてよ!アルミン…。こんな事しても…」

ユミル「ヒストリア…。よせ…」

ヒストリア「こんな事しても…お祖父様は喜ばないよっ!?」

アルミン「…何で知ってるの…?」

ヒストリア「…え?」

アルミン「…お爺ちゃんが喜ばないって何で分かるの?…何処かで会ったの?…なら…僕にも会わせてくれよっ!怒っていたっていい…!もう一度…お爺ちゃんに会えるならっ!!…ヒストリアは知ってるんだろ?何処に居るか…。だったら早く教えてくれよっ!!」ガンッ

ヒストリア「…ッ!?」

274 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/12(土) 02:40:29 ID:N.OgCAmo0
リヴァイ「おい。アルミン…。丁度、今話しが纏まってな…。近い内に壁外遠征が決まった訳だ…。此処で殺せば…お前を放って置く訳には行かなくなるんだが?…余計な仕事を増やすんじゃねぇよ」

アルミン「心配いりません…。コイツを殺したら…直ぐに捕まります…」
エレン「なぁ…。お前言ったよな?一緒に外を探検しようって…。あれは…嘘だったのかよ…?」

アルミン「ゴメンね。エレン。僕は一緒に行けそうにないや…。僕の代わりに…しっかり探険して来て…」

エレン「…くっ!…お前がまだ…適当な冗談を言ってる可能性がまだ…有るからっ!!…それをこっちに渡せっ!今ならまだ間に合うっ!!」

ミカサ「エレンッ!落ち着いて…!」

レオン「こりゃ仕方ねぇな…」

エレン「はぁ!?…何が仕方ねぇんだよっ!!」グイッ

レオン「うーん…。憎しみってさ…自分にしか消せねぇんだよな…。今…一番苦しいのは…本人だ…。こんな事しても…何にもならないって分かってるのに…苦しくて…辛くてしょうが無い…。だから…復讐に燃えちまう…。分かるよ…。俺もそうだったからな…」

エレン「……あぁ?」

アルミン「…何?そんな事言ったって…無駄だよ?」

レオン「だから分かってるよ。その炎は他人には消せないんだよな…。自分で納得するしかないんだよ…」
バタバタッ

コニー「アルミンは見つかっ…た…か…?」ダッ

サシャ「居たんですか?コ…ニー…?」ダッ

コニー「おいライナー…。どうなってんだよ?」

ライナー「どうもこうもねぇよ…」

アルミン「二人共…。心配かけてゴメンね…。今もう終わるから…。レオン?君がどんな復讐に燃えていたのかは知らないけど…僕には関係無いよ…」

レオン「あぁ。もうしょうが無いと思うぞ?」

エレン「しょうが無い事あるかよっ!!アルミンッ…!親友として…一生のお願いだ…!お前を人殺しになんてさせる訳にはいかねぇんだよっ!!」

ミカサ「私からもお願い…」

アルミン「………………」

レオン「…後悔は無いんだよな?」

アルミン「…あぁ」

ハンジ「ちょっと…。エルヴィン?どうするの…?」

275 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/12(土) 02:41:26 ID:N.OgCAmo0
エルヴィン「………………」

リヴァイ「……………」

レオン「…もし…あの世で爺ちゃんに会っても…胸を張って今日の事を報告出来るんだよな?…お前は…今日の事を自慢出来るんだよな…?」

アルミン「……ッ!」

レオン「もし…爺ちゃんに自慢出来る事なら…俺達は止められねぇよ…」
ユミル「…………」

ヒストリア「……………」

エレン「…アルミン…」

アルミン「…ずるいよ…。レオンは…。その話は…反則だよ…」ガシャッ

コニー「…よしっ!」バッ

アルミン「そうやって言えば…出来無い事を…知ってて言うんだ…」ポロポロ

レオン「…そんな事ねぇよ…。覚悟はしてた…」

アルミン「…お爺ちゃん…。…ウワァァァァァッ…!」ガクッ

エレン「…くっ…!」ガシッ

ミカサ「アルミン…」スッ

エルヴィン「レイス卿。これも旧体制が招いた悲劇です…。この件は誰も悪くない…。それで宜しいですね?」

ロッド「私はもう権力者では無いんだ…。異論は無い」

ユミル「無茶しやがって!」バシッ

レオン「…別に狙った訳じゃねぇよ…」

ヒストリア「でも…間違いが怒らなくて…本当に良かった…」

エルヴィン「では包囲を解き戻ろう…。また忙しくなる…」

一同「ハッ!」

276 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/12(土) 02:42:06 ID:N.OgCAmo0
〜〜〜〜〜〜
ー王宮前ー

エルヴィン「皆ご苦労だった…。また明日から遠征準備で大変だが…真の自由は目前だっ!!心して掛かってくれ!」

一同「ハッ!!」バッ

レオン「何だか…今になってドっと疲れたな…」

ユミル「そうだな…」

ヒストリア「レオンには色々教わったから…」

レオン「俺は思った事を言っただけだよ…。お前はもっと自分を誇って行こうぜ!」

ヒストリア「うんっ!そうねっ!」
ドーンッ

ユミル「…ッ!?…銃声だっ!伏せろっ!」ガバッ

ヒストリア「…キャッ!」ドサッ

ミカサ「…居たっ!逃がさないっ!」ダッ

エルヴィン「全員無事かっ!!」

ユミル「…お仕置きが足らなかったのか…?…ん?レオンッ!何時迄寝てやがるっ!」

レオン「……………」

ユミル「…おいっ!…何してんだ?…おいっ!」ユサユサ

ヒストリア「…嘘っ…?」

エレン「おいっ!どうした?」

ユミル「…嘘だろ…?…これからじゃねぇかよ…。何してんだよっ!!」
アルミン「…そんなっ…!」ガクッ

エルヴィン「……………」

リヴァイ「…何時迄遊んでやがる…?早く行くぞ」

アルミン「…ッ!?」

エレン「…兵長…。流石にそれは笑えません…」

リヴァイ「あ?何言ってやがる…。笑わせるつもりなんざねぇよ」

ペトラ「………………」

オルオ「………………」

エルド「…幾ら何でも…」

グンタ「………………」

エルヴィン「…リヴァイ…。気持ちは分かるが…言い方がな…」

ハンジ「エルヴィンまで…何て事を言うんだっ!」

サシャ「流石に…付いていけません…」

リヴァイ「…チッ…」スッ

ユミル「…何か?」ギロッ

リヴァイ「おい…。お前が何時迄もふざけているせいで…すっかり悪者にされちまったぞ…?こんな形で悪役になるのは…不本意なんだが?」

ユミル「…何を言っているんですか?」

レオン「……別にふざけていた訳では無いんですがね…」ムクッ

ユミル「……は?」

一同「……は?」

277 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/12(土) 02:42:49 ID:N.OgCAmo0
ユミル「…お前…どうして…」

エルヴィン「彼は丁度そこに躓いて…転んだだけだよ…」

一同「ハァァァァッ!?」

レオン「いやだって…!起きようとしたら何だか…起きにくい雰囲気だったから…!ゴメンナサイッ!」テヘペロ

ミカサ「…話は聞いた。こればかりは擁護出来ない」スッ

エレン「あぁ…」スッ

レオン「あらら…?エレンさん?ミカサさん?おーい…」

ヒストリア「…はい。これ…。そこで気絶した兵士が持ってたよ」スッ

ユミル「おぉ。悪いなヒストリア。…よっと」ガチャガチャ

レオン「…あのー…?ユミルさん?何を…?」

ユミル「あ?ライフル用意してんだよ」ガチャ

アルミン「ダメだよっ!ユミルッ!」スッ

レオン「…ッ!流石はアルミンッ!分かっ…アルミン「ちゃんと弾を込めなくちゃ!…はい!」スッ

レオン「」

ユミル「おっ!悪い!…さてと…。おら…逃げねぇと体に穴空くぞ?」ガチャッ

レオン「…ヒーッ!助けてぇっ!!」ダッ

ユミル「待てこらぁっ!!!」ダッ

レオン「オルオさんっ!助けてっ!」グイッ

オルオ「…ッ!?おいっ!俺に隠れるなっ!こら…!ガキッ!」バタバタ

ペトラ「…本当によく分からない子ね…」

リヴァイ「何時迄遊んでるっ!帰るぞっ!」

オルオ「ハッ…!」

レオン「ほらっ!…削がれるぞっ!?」

ユミル「…チッ…。覚えてろよ?」スッ

レオン「……………」ジッ

ヒストリア「少しは懲りた?…どうしたの?手なんか見つめて?」

レオン「…ッ!?あっ…あぁ。何でも無い…。ゴメンなっ!」バッ

レオン(…時間…か…)
――――
―――
――

278 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/12(土) 02:43:30 ID:N.OgCAmo0
ーローゼ東ー
ー廃墟ー
ー倉庫ー

ユミル「何だよ…。こんな所に呼び出しやがって…」

レオン「ん…?まぁ偶にはゆっくり喋りてぇなぁ…ってさ」

ユミル「…?何時にも増して変な奴だな…」ドサッ

レオン「…ヒストリアは?落ち着いてるか?」

ユミル「あぁ。もう吹っ切れたみたいだぞ?…また…助けられたな…」

レオン「…俺は何もしてねぇって…。お前等の力だよ。…思えばあっという間だった…。お前等と過ごした三年半…辛い事や…苦しい事が沢山有った…。でもよ…嫌な時は無かった…。礼を言うのは俺の方だよ…」

ユミル「…何だ?急に…気持ち悪いな…」

レオン「気持ち悪いは無いだろっ!?…此処に来るずっと前からお前に夢中だった…。こっちに来て色々な経験したが…俺は今でもユミルに夢中だ…。本当に…ありがとな…」

ユミル「…お前どうした?…悪い物でも食ったのか!?」

レオン「…どうやら夢の時間は終わりらしい…。俺も…もう目覚めの時が来たみたいだ…」

ユミル「…はぁ?……ッ!?お前…体がっ…!」

レオン「何だか薄くなってきてるよな?…ちゃんと生きて帰れればいいんだが…。俺はお前達に出会えて幸せだったよ…。お前は…どうだった…?」

ユミル「…そんなもんっ…!幸せだったに…決まってん…だろ…?」ポロポロ

レオン「ありがとな…。最後に一つお願いがある…」

ユミル「…また…キスしてとかかよ…?」

レオン「キスはしてもらうが…そうじゃない…。あのさ…」スッ

ユミル「…あぁ。そんな事かよ…。分かった。楽しみにしてるぜ」

レオン「あぁ。後…木を枯らさないでくれよな?…頼んだぜ?」

ユミル「任せておけ…。あの木になる果物って…何なんだ?」

レオン「あぁ…。あれはな…………」スーッ

ユミル「聞いてんのか!?」バッ
シーンッ

ユミル「くっ…。…ウワァァッ!」ポロポロ
―――――
――――
―――

279 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/12(土) 02:44:13 ID:N.OgCAmo0
ー翌朝ー
ー食堂ー

ヒストリア「あっ!もう…何処に行ってたの?夜中から居なかったでしょ?」

ユミル「…レオンが…帰って行ったよ…」

ヒストリア「えっ!?…レオンって…?」

ユミル「はぁ?何言ってんだよっ!?レオンだよっ!レオン・パルマーッ!」

ヒストリア「…えぇと…。どうしたの?少し落ち着いてよ…」

ユミル「…チッ…!おいっ!ライナーッ!…レオンって知ってるよな!?」

ライナー「何だ急に…?レオン?そんな奴居たか…?ベルトルト?」

ベルトルト「ゴメン…。知らない…」

ユミル「…はぁ…?(どうなってやがる…。誰も…レオンを…覚えてない…?)」

リヴァイ「…飯の時位…静かに出来ねぇのか…?」

ユミル「兵長は…レオンを…知っていますよね?」

リヴァイ「レオン?誰だそりゃ?…さっと飯を食え…。今日も忙しいぞ」
ユミル「……(ははは…。マジかよ…。私しか覚えてねぇとは…。レオン。そっちでも…達者でやれよ…)」
―――――
――――
―――
――

おいっ!レオンッ!起きろっ!!…レオンッ!!

レオン「…はっ…!此処は…」

フィル「レオンッ!!」ガバッ

レオン「…フィルッ!?どうして此処に…?」

フィル「…お前は交通事故にあって…一ヶ月間寝たきりだったんだよ…!…さっき丁度…動いた様な気がしたから…呼び掛けてたんだ…」

レオン「…一ヶ月!?(向こうじゃ三年経ってた筈だが…。軸が違うのか…)」

フィル「あぁ…。先生にも意識が戻るか分からないとか言われちまうし…。本当に良かったっ…!!」グスッ

レオン「ありがとな…フィル…。ところでさ…進撃って…今どうなってんの?」

フィル「起きて早速それかよ…。それがさ…丁度お前が事故にあった日かな…?何でも作者が怪我しちまったとかでさ…。一ヶ月間休載になったんだよ…。だから…再開は来月からだな!」

レオン「アハハハハッ!そうか…そうだったんだ…」バンッ

フィル「…ッ!?…何だよ急に…」ビクッ

レオン「いや…何でも無い…(…結局神様の気まぐれかよ)」

レオン(元気でな…。ユミル…)
―――――
―――
――

280 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/12(土) 02:46:03 ID:N.OgCAmo0
男「全く…。陛下は何処に言ってしまったんだ…」コッコッ

隊員「…ッ!?お疲れ様ですっ!ボット隊長っ!」ビシッ

マルコ「やぁ。お疲れ様…。陛下を見なかったかい?」

隊員「ヒストリア様ですか…?私は存じません…!」

マルコ「そうか…。ありがとう。下がっていいよ」

隊員「失礼ますっ!」ビシッ

マルコ(ふぅ…。毎度毎度…。あ…。今日はそうか…あそこだっ!)ダッ

〜〜〜〜
ー丘ー
ー果実の木ー

ユミル(…結局…アイツが残した物はこれだけだったが…。毎年の今日…何故か皆、此処に集まる…。名目は開国記念日だが…本当は…)

女「あっ!居た居た…。こんな所でサボっていたら…隊長に怒られますよ?」

ユミル「…これはヒストリア女王陛下…。陛下こそ…また黙って出て来たのでは?隊長が探し回っていますよ…?」

ヒストリア「フフフッ…。…今日は普通に喋りましょ…!特別な日だしねっ!」

ユミル「そうだな…。もう五年か…。早いものだな…」

ヒストリア「そうね…。最初はどうなるかと思ったけど…皆のお陰で何とかなってるもんねっ!」

ユミル「いや…。実際お前はよくやってるよ…。陛下…」

ヒストリア「…むぅ…。からかってない…?」

ユミル「何処がだよ!?」
ガラーンッ ガラーンッ

ヒストリア「あっ!…旅団が帰って来たみたいね!」

ユミル「あぁ。恐らくアイツ等も来るだろ…」

281 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/12(土) 02:46:45 ID:N.OgCAmo0
〜〜〜〜〜〜〜
ー王国入口ー
ワーッ ワーッ

漁師「あっ!!ジャン団長っ!!この間教えてもらった場所!…大物がバンバン釣れましたぜっ!」

ジャン「おう!オヤジッ!俺が言った通りだろ?」

漁師「何時も有難うございます!…また新鮮なの卸させて頂きますよ!」
ジャン「おう!楽しみにしとくぜっ!」

店主「おぅ!サシャちゃん!またいい肉仕入れたんだ!近い内に食べにおいで!」

サシャ「お肉ですかっ!?行きますっ!直ぐに行きますっ!」

店主「アハハッ!旦那と仲良くなっ!」

サシャ「はい!有難うございます!」

マダム「あらアルミン君…。元気?最近冷たいじゃない…」

アルミン「ゴメンね…。マダム。最近忙しくてさ…」

マダム「また遊びに来てね…。待ってるから…」

アルミン「うんっ!またね〜」

ジャン「…お前って本当に年上キラーだよな…」

アルミン「う〜ん…。狙ってる訳じゃないんだけどね…」

女子1「エレン団補よっ!!エレンさーん!」フリフリ

エレン「あ…ははっ…」フリフリ

ジャン「…何でコイツばっかりっ…!」ギリッ

女子2「…あんまり振ってると…部隊長が小石投げ付けてくるわよ…!」
女子3「…でも…今日は居ないみたい…?」

女子1「チャンスよっ!!手紙…渡すんでしょっ!?」グイッ

女子3「うっ…うんっ!」ダッ

女子3「あのっ…!イェーガー団補…。あの…アッカーマン部隊長は…居らっしゃらないんですか…?」

エレン「ん…?あー…。まぁ…うん。ゴメンな。ミカサに用事か?」

女子3「いえっ!…イェーガーさんに…そのっ…えっと…」モジモジ

女子1「…アッカーマン部隊長とはどういうご関係ですか!?」グイッ

女子3「ちょっ…ちょっと…!」

エレン「ミカサと?えーと…。その…まぁ…」

ジャン「…伝令っ!」

伝令「ハッ!」ダッ

ジャン「立体機動を許可する!今、エレンが女の子相手に鼻の下を伸ばしているとミカサに伝えろっ!」

エレン「…ッ!?おいっ!ジャンッ!どういうつもりだっ!…止めてくれよ?」

伝令「あの…。えっと…」

282 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/12(土) 02:49:55 ID:N.OgCAmo0
アルミン「ちょっと…。団長と団長補佐に挟まれたら可哀想だよ…。今のは忘れていいよ…。参謀長として立案しよう」

伝令「…ハッ!有難うございますっ!」ビシッ

ジャン「…チッ…。此処で権限使うなよな…」

女子1「あのぉ…。今のはどういう…」

女子3「……………」グッ

エレン「あぁー…。ミカサは今家で休んでるんだ…。その…妊娠してるから…。結婚してるんだ…俺達…」ポリポリ

女子1「…あちゃー」

女子2「…………」ポンッ

女子3「おめでとうございますっ!これからもお幸せに!…失礼しました!」バッ

エレン「おっ…おう…。有難う…//」

ジャン「チッ…!何でコイツばっかり…」

アルミン「ジャン…ドンマイじゃん…」ポンッ

男の子「わぁーっ!本物のヒメイル旅団だっ!」

エレン「…おっ…。フッ…」フリフリ

アルミン「…昔を思い出すね…」

エレン「あぁ…」

男の子「ねぇジャンッ!今日は丘に行くんだろ?」

ジャン「あぁ?何だガキンチョ?何で知ってる…?それにな…ジャンじゃなくて、ジャンさんだろ」

男の子「はぁ?ジャンはジャンだろ?それにガキンチョじゃねぇよっ!」
ジャン「…このガキッ…!」ピキッ

アルミン「まぁまぁ…。団長。子供にムキにならなくても…」

エレン「お前…親はどうした?」

男の子「家に居るよっ!」

エレン「そうか。で?一緒に行くか?…あの丘まで」

男の子「うんっ!行くっ!」

ジャン「ったく…。何で俺達がガキのお守りなんざ…」

アルミン「まぁまぁ…。それよりも…何処かで見た事ある様な気がするんだよなぁ…」

283 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/12(土) 02:50:25 ID:N.OgCAmo0
〜〜〜〜〜
ー丘ー

マルコ「…やっぱり此処に居ましたか…。探しましたよっ!陛下っ!」

ユミル「まぁ…いいじゃねぇの」

マルコ「…王室騎兵隊、副隊長の君がそれでは困るよっ…!」

ヒストリア「ごめんなさい…。マルコ隊長。私が勝手な事をしたばかりに…」

マルコ「いや…。その…分かって頂ければ…それで…」

ユミル「…今日は特別な日だから…喋りは無礼講だぞ?」

マルコ「あのね。君みたいにコロコロ変えられないの!」

ライナー「これは…皆さんお揃いでしたか…!」

ヒストリア「まぁ…。ブラウン主席外交官…。ようこそ…ヒメイル王国へ…」スッ

ライナー「陛下自らお出迎えとは…恐れ入ります…」

アニ「久し振りだね…」

ベルトルト「お久しぶりです」

ユミル「おうっ!お前等も元気そうじゃねぇかっ!」

ジャン「だからっ!ジャンさんだってのっ!」

男の子「うるさいなぁ…。細かい男はもてないぞ?」

サシャ「あーっ!バレてしまいましたねっ!」

ジャン「キーッ!!」

エレン「おいジャンッ!子供にムキになるなよっ!」

アルミン「アハハハッ!…あれ陛下に…ライナー達ももういるよ?」

ヒストリア「お帰りなさい。団長。ご苦労様でした…」

ジャン「陛下。只今戻りました!」

男の子「あっ!ヒストリアだっ!」

ジャン「流石にな…言って良い事と悪い事があるんだよ…!」

ヒストリア「いいよ別にっ!子供の言った事だからねっ!」

ユミル「……ッ!?」

サシャ「…どうしたんですか?」

ユミル「えっ…?いや…(似てる…。そっくりだ…。まさかコイツが…)」

ユミル「なぁ…お前。名前は?」

男の子「レオンだよっ!…レオン・パルマーッ!」

ユミル「…ッ!?…プッ…。アハハハハッ!」

サシャ「あれ…?ユミルが壊れちゃいましたっ!?」

ユミル「そうか…。お前がレオンか…(ったく…待たせやがって…)」
―――
――


284 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/12(土) 02:50:59 ID:N.OgCAmo0
レオン『キスはしてもらうが…そうじゃない…。あのさ…。また…俺はお前に会いに来ると思うんだよ…。孫の孫のそのまた孫の…みたいな感じで…転生を繰り返してさ…。そしたら…もし俺が忘れてても…お前は覚えててくれよ…。絶対…また会いに来るからさ…二千年後の…お前にさ…?』

――
―――

ユミル(本当に来たが…まだガキじゃねぇかっ!)

ヒストリア「ユミルッ!?大丈夫?」

ユミル「あぁ!大丈夫だっ!」

コニー「おーいっ!悪ぃ!家畜の世話で遅れちまった!」

サシャ「もう…!遅いやないのっ!」

コニー「悪かったってっ!」

アルミン「相変わらず仲いいね!」

ミカサ「お待たせ…」

エレン「ミカサッ!?お前…平気なのか?体は!?」

ミカサ「エレンは心配性。少しは運動もしないとダメなんだって」

アニ「へぇ…。結構目立ってきたね…」

ミカサ「えぇ。エレンに似て…暴れん坊…」

レオン「あれっ!ミカサッ!妊娠してんのか?」

ミカサ「…?誰?この子は…?…何処かで見た事がある…?」

アルミン「あぁーやっぱり?僕もそんな気がするんだけど…。思い出せなくてさ…」

ユミル「あぁ…。お前等は多分会ってるよ…。ずっと昔のコイツにさ…」
サシャ「そうなんですか?」

ライナー「そう言われりゃ…そんな気も…」

アニ「…何だか腹立つね…」

ベルトルト「…………」

マルコ「あぁー…。まぁ…うん…」

エレン「そうかなぁ…」

ジャン「ケッ!俺はこんなに生意気なガキは知らねぇなっ!」

ヒストリア「うーん…。そんな気もするんだけど…」

レオン「まぁいいんじゃない?…忘れるって事はさ…大した事じゃないんだって爺ちゃんが言ってたぞ?」

285 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/12(土) 02:51:39 ID:N.OgCAmo0
ユミル「…そうかもな…」

コニー「おっ!もう実が生り始めてるぞ!?」

サシャ「ホンマや…。早く食べたいですねっ!」

マルコ「相変わらずだね…」

エレン「これ…何ていうんだっけ?」

アルミン「えっと…確か…」

レオン「りんごだよっ!」

コニー「あぁーそうだっ!」

ヒストリア「よく知ってるわね…。レオン」ナデナデ

レオン「…エヘヘ…。まぁね!」

ライナー「…何時迄鼻の下伸ばしてやがる…!」ギリッ

レオン「うわぁっ!あそこのおじちゃん怖い!」ギュッ

ヒストリア「よしよし…。ライナー?まだ子供なんだから…」ギュッ

ベルトルト「おじちゃん…。ドンマイ」ブフッ

アニ「ドンマイ」ポンッ

ライナー「くっ…。スマン…」

レオン「…………」ニヤリ

ライナー(コイツ!分かってやってやがるっ!)

ヒストリア「…ねぇレオン?皆で私の内に集まるんだけど…貴方もどう?」

レオン「うんっ!行く!王様のお家ってどんななの?」

ヒストリア「…あまり変わらないよ?」

一同(いやいやいやいや…)

ヒストリア「じゃ行こっか…!」

レオン「うんっ!」

ユミル「………………」

ヒストリア「……?ユミル?どうしたの?」

ユミル「えっ?あぁ…いやさ…」
―――――
――――
―――

286 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/12(土) 02:52:12 ID:N.OgCAmo0
フィル「退院早々遅刻なんて笑えねぇぞっ!レオンッ!」ダッ

レオン「だよなっ!…あれ…?」

フィル「何してんだよっ!遅れちまうぞっ!」

レオン「いやさ…」

ユミル「今日も空が高いなってさ!」

レオン「今日も空が高いなってさ!」

ーーー完ーーー

287 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/12(土) 02:58:26 ID:N.OgCAmo0
くぅ〜疲れました!www ←言ってみたかった。

12月に構想を練って…当初は1月には終わる筈だったのに…
もう4月の半ば…それでこの出来…。才能が無いんですねわかります。


まぁ個人的には結構面白いんですけどね… ←え
応援のコメントくれた方めっちゃ嬉しかったです。
有難うございましたっ!!
有難うございましたっ!!
大事なことなので(ry

288進撃の名無し:2014/04/12(土) 04:19:55 ID:4HKQSCTQ0
すごく面白かった!
濃い内容なのにテンポの良さと読みやすさですっかり読みふけってしまったよ
また読み返してこよう
乙でした!

289進撃の名無し:2014/04/12(土) 17:32:22 ID:FotsV8mY0
設定とかオリキャラの名前とか色々中二やったけど悪くはなかった

290 ◆HOZlQYR1MY:2014/04/12(土) 18:01:59 ID:N.OgCAmo0
>>288
>>289

上がってると思ったら…有難うございますっ!!

本当にコメントあると嬉しいですね!
書き終えたのにチラ見しちゃうわ…。

またどこかで〜ノシ

291進撃の名無し:2014/04/17(木) 00:50:53 ID:30n/kcsU0
マジキチ乙


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