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届かぬ光
1
:
凛
◆JWPaeN65Rw
:2010/10/13(水) 21:20:11 ID:OQA48WNg
――光も届かぬ、あの場所で 僕は君と約束しました。
約あのキャラ視点の詩,小説置き場。
詩,小説の投稿は凛のみです。
感想,アドバイス,リクエストは励みになります(`・ω・´)
気が向いたらしてやってください!
ただ完成するまでに時間がかかることは承知の上でいてください。
18
:
あとがき
:2011/11/25(金) 18:11:02 ID:jh65eeck
【純粋+苺花】その名前で、
短編すぎる短編小説募集第一段! 海からのリクエストの純粋+苺花です(-^〇^-)
苺花ちゃんの性格がわからなさすぎて困ったけど、ちーちゃんちーちゃんって純粋に寄ってくる苺花ちゃんまじ可愛い…
とにかくたくさんの愛は込めましたヽ(*´∀`)ノ
それにしても、もうこの二人かわいすぎてどうしようかと思った。ほんとに。
苺花ちゃんが唯一純粋のことを「ちーちゃん」と呼ぶので純粋的にはどうしたらいいのかが分からず、
適当にあしらったり性格的な面(明るいところなど自身と対照的な部分等)でも苦手なところがあったりしたので
今までそっけなくしてきたんですが、関わっていくうちに慣れてきたり今では愛称に愛着を持ち始めたり。
という内容でした! とってもわかりにくいね!
携帯で打つと結構打ってる気がするのに文字数少なすぎて短編とも呼べるのかわからない…(笑)
まあ、とりあえず純粋+苺花が好きだ! 好きすぎて困ってるよどうしたらいい!
海もこの二人かわいいって言ってくれたので嬉しかったです('∀`)
また機会があったら書かせてくださいな!
19
:
えいえんの夏(凜)
:2014/07/05(土) 19:01:43 ID:3ybb7hJg
釤永遠、母さんは弱いから守ってあげてくれないか釤
昔、いつだったか父さんにそう言われたのを覚えている。
「母さん、俺、昔父さんと母さんを守るって約束したんだ」
「貴史さんがいなきゃ意味がないのよ、あんたに守ってもらっても意味がない…」
母さんは震えた手で、鋭く光るナイフをオレの方へと向ける。
父さん、何でいなくなっちゃったの。
母さんに必要な人は俺じゃなくてあなたなんだよ。母さんを守るべき人は、あなたなのにどうしていなくなっちゃったんだ。
どうして、俺と母さんを置いていくの。
ねえ、唯一俺に愛をくれた父さん。教えてよ。
―――なんで母さんは、俺を愛してくれないの?
父さんの血が流れた俺を、母さんは愛してくれないみたい。どうしてかな。
「愛してくれなくても、よかったんだ」
本当は信じたくなんてなかったけど。それでも。
「あの人と同じ顔で、同じ声で、笑わないでよぉっ…」
愛されている、とはなんなのか。
何をされていれば『愛されている』ということになるのだろうか。例えば誰よりも贔屓されて優しくされているとか、甘やかされているとか、そういうことを言うのだろうか。
他人から『愛している』と言われれば愛されていると言えるのか。
どうすれば愛されることが出来るんだろう。何をすれば、『愛』を与えることが出来るのだろうか。
例えば、この暴力に抵抗しないでいれば愛を貰えるのだろうか。ずっと何も言わないままでいれば、いつか母さんは俺を愛してくれるのだろうか。
父さんを愛して愛して、あいして、あいして愛しておかしくなってしまったように、いつかそんな風に俺のことも愛してくれるのかな。
震えている手から、金属音を立ててナイフがするりと落ちる。しかし母さんは襲ってくるのを止めず、今度は細い指とするどい爪先が首に突き立てられた。半狂乱になった母の姿がうっすらとぼやけた視界にうつる。
――7月22日、オレの13歳の誕生日に、父は死んだ。
オレの誕生日だからと学校に迎えに来てくれて、一緒に帰っている最中だった。
信号が青に変わって、横断歩道を渡ろうとした瞬間――、父は居眠り運転をしていた車にはねられ、出血多量で即死だった。
父が死んだあの日から、母は壊れてしまった。
お前のために迎えにいかなければよかったんだと、オレを責めたてるようになった。
父が生きていた頃は優しくて愛が溢れていた家庭も、父がいなくなった途端に逆転した。
それでも不思議と絶望はしなかった。
母は父が亡くなる前から俺には冷たかった。父が仕事のときや寝ているときには俺に悪態をつき、父がいる前では本当に優しくて温厚な母だった。
父がいるときだけでも愛されていたんだと錯覚したかった。憎しみと、愛は紙一重だと知っていたから、尚更思い込むことが出来たのかもしれない。
「本当は子供なんていらなかったのよ。私は貴史(たかふみ)さんとずっと二人で過ごしていたかった。
二人の時間にあんたなんていらなかった、――あんたさえいなければ」
ねえ、母さん。
あなたは今どんな気持ちで、父さんと同じ顔のオレの首を締めているの。
父さんが死んでからろくに食べ物を口にしなくなったね。そんな白くて細い病人のような腕じゃ、オレの息を止めることなんてできないと知っているはずなのに。
あなたは悔しくて、歯がゆいんだろう。抵抗しようと思えば抵抗できるはずのオレが、苦しいとも嫌だとも何も言わず抵抗をしないことが、歯がゆいんだろ母さん。
「なんで貴史さんが死んで、あんたが生きてるのよ。何でなの、教えてよ……」
首を締めつけて抉る力が徐々に弱まっていくのが分かった。
弱くて、脆い母さん。オレが守ってあげなくちゃいけない。たとえ、何をされても大丈夫。だってオレは母さんに愛されているのだから。
「…母さん、ごめんね」
生きているのが、オレでごめんね。止めることができなくてごめんね。
謝ることしかできなかったけれど。
――だけど、本当は、
「……母さん、…オレのこと、愛して…」
ほんの一瞬だった。素早く拾いあげられた鋭いナイフが、腹へと突き刺された。
いたかった。かなしかった。みてほしかった。わらってほしかった。
愛して、ほしかった。
外で蝉がうるさく鳴いていた。小さく放たれた母さんの声はかき消されたが、口元が「ごめんね」と動いていたのをオレはちゃんと見ていた。
――これがオレの学園に来る最後の記憶だった。
20
:
えいえんの夏(補足)
:2014/07/05(土) 19:20:41 ID:Nnzkhop.
えいえんの夏
藍澤 永遠(あいざわ とわ)
12歳の誕生日に父(貴史)が死亡。その後1年間、母(夏未)と暮らすが虐待を受け続ける。
当時13歳、母(夏未)によってお腹を刺されて意識不明の重体に。
刺された場所が悪く、脳や身体への後遺症が残ると言われていたが驚異の治癒力を見せ、後にアリス発覚となった。
傷が完治しないまま、14歳で学園に入学。
藍澤 夏未(あいざわ なつみ)
永遠の実母。夫、貴史の亡き後に鬱病にかかるが病院には行かず、入院もしなかった。
病気にかかりながら約1年間永遠と暮らしていたが、永遠に虐待をし続ける。
永遠を刺したあと逃亡し、その後の行方は不明となっている。
実は永遠の名付け親。
藍澤 貴史(あいざわ たかふみ)
永遠の実父。享年38歳。
永遠の誕生日に迎えに行き、一緒に帰った帰りに居眠り運転をした車にはねられ出血多量で即死。
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