★★★☆☆☆:「我が家の楽園」(You Can't Take It With You)
フランク・キャプラが3度目のアカデミー監督賞を獲った作品。
というだけにキャプラ好きとしてはかなり期待していたものの中身はやや粗い。
前半を観るとジーン・アーサーとJ・スチュワートのラブコメかと思うも、後半はエドワード・アーノルドの心理が話の核となってくる。
ライオネル・バリモアの語る我が家の良さも自由奔放な一家というだけであまり良さ自体は滲み出てこない。
とは言うものの「金よりも友情」のようなテーマをキャプラ作品らしい温かみでまとめてくれるから良い。
バリモアも決して前に出ず一歩後ろから助言する感じも良かったです。
★★☆☆☆☆:「フィリップ、きみを愛してる!」(I Love You Phillip Morris)
スティーブンが恋人フィリップに逢うために幾度も脱獄を試みるゲイを描いた実話。
スティーブンの狡猾かつ大胆な行動をジム・キャリーが上手く表現されていて良かったのですが
逆にフィリップからスティーブンへの想いが中盤からあまり感じ取れなかったです。
それにややフィリップへの愛と脱獄の作戦の形がどっちつかずで中途半端。
まあ面白いのですが、すがすがしいとも重苦しいとも言えない雰囲気なので感想は並以下。
★★☆☆☆☆:「狼たちの午後」(Dog Day Afternoon)
こちらも後に観た「スケアクロウ」のおかげで印象が薄くなってしまった。
と言ってもアルパチらしい演技に好感が持て、焦りと重苦しい雰囲気がノンフィクションであることを感じさせました。
ただそれがあまりにも重苦しく観てるのがやや疲れてしまった作品です。
★★★★☆☆:「ボビー・フィッシャーを探して」(Searching for Bobby Fischer)
実在の7歳の天才チェスプレイヤーであるジョシュ・ウェイツキンを題材とした作品。
チェスの映画とは言っても漫画「ヒカルの碁」に近いようなカメラワークで見せる面白みがあり
子供への教育姿勢や主人公の行動によって変わっていく親や先生などが良く描かれてたと思います。
ただAFIの感動映画ベスト96でしたが泣き所がよく分からなかったです、むしろ清々しく名作という印象。
★★★★☆☆:「オペラ座の怪人」(The Phantom of the Opera)
まず話が非常につまらない作品でした(原作批判かもw)。
個々の登場人物が何をしたいのか分からないし、どの歌のシーンも明らか冗長。
ただそれとは別個に歌唱力だけならミュージカル映画の中でも群を抜いて素晴らしい。
まあ鑑賞後サントラは買いましたが、DVDは買わないという次第ですね。
★★★☆☆☆:「ヘドヴィグ・アンド・アングリーインチ」(Hedwig and the Angry Inch)
前評判を聞いていたよりはあまり心に響いてこない作品でした。
別に話がつまらなかったわけではなかったですが、やや終盤「?」w
まあ音楽は良い曲揃ってますし、タイトルの由来がなんとも面白かったり。
個人的には歌ってるときに流れるアニメーションのシーンが結構好きです。
★★★★☆☆:「汚れなき悪戯」(Marcelino Pan y Vino)
マルセリーノの行動がイタリア映画らしい温かみを生んでいて
久々に全編通して飽きずに見れた作品で非常に面白かったです。
ただラストが…、民間伝承を元にした作品ならあのオチで良いのかもしれませんが
別の解釈をするとかなり怖い作品だったなと思います。