したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

(^з^)

1いづな</b><font color=#FF0000>(sxleZbyI)</font><b>:2003/05/01(木) 15:18 ID:6gfmo7NE
突然失礼します。初めて掲示板を作りました。危ない感じがしますが、
全然危なくないです。ノリで作ったので思想的なものは何もありません。
感想いただけると有り難いです。

http://jbbs.shitaraba.com/sports/7143/

100AAANIME:2003/11/29(土) 00:01 ID:R33cyJXY
                        ,':::::::::i::::::::i:::::||::!.|::i   ゙i:::::::i::::::|゙i:::::i::::::::
                           l::::::::::i:::::::::i:::::!|::! l::i   ゙i,:::::i::::::l゙i:::::i:::::::
                       |::::i:::::i:::::::::i:::::|.!::! l:::!  u ゙、:::i::::::l ゙、::i::::::
        ,.、-──-、.,_           |:.:.i.:::.i.:.:.:.::i.:.:.:!|::! l::i    ゙、:i:::::゙!. ゙、i:::::
     ,、-'"´        `ヽ、.      |.:..i.:.:.i:.:.:.:.:i.:::::i!l::! ゙、:!    ゙i:::::::ゝ `‐、:
   /             \      !.::i::.:.i.:.::.:::i,、-' ´ __゙゙'''‐- 、  ̄´ ,.-''"
  /   多    |   私    ヽ    l::::i::::i:::::::::| _,.、‐i::o::::::i'ヽ、  、 / ,、-'i
  /         |           ゙i     i,:::i::::i::::::::l ヽ、`ー‐‐='ー   l. l  ‐-
 l     す   |   の      |    ゙、゙i:::i:::::::::|.  ^ ゛'゛゛      | |
 |            |          |.     ゙、゙i::::::::::::゙i.  :        | !
 |     ぎ   敵   夢      |     ゙i::::::::::::::゙i  .       | !
 .!                   |      ゙i::::::::::::::゙i  !      `''‐''´
  ゙、    る   が   に      、_    ,.:'´ ゙、::::::::::::゙、 o  ー=ニニニ=‐'
  ヽ                /´   ,.;'´   ミl::::::::::::::\  ゙゙';;;;ー-- -- ‐';;';
   \             は   /  ,,.;'´   三ミミl:::::::::::::::::::゙ヽ、:,:;;;,     ,; ,;
      \         ,、-'"   ;:'      二ミ,y'´⌒ヽ;:::::::::l`ヽ、     ,/:
        `''ー── '"´       ,:'    ニ 三',i´     l、::::::| ;:;;' `゙゙"´: : : :
                 ,、-';'       三,'       )::::! ''   : : : : : :

101AAANIME:2003/11/29(土) 00:01 ID:R33cyJXY
                        ,':::::::::i::::::::i:::::||::!.|::i   ゙i:::::::i::::::|゙i:::::i::::::::
                           l::::::::::i:::::::::i:::::!|::! l::i   ゙i,:::::i::::::l゙i:::::i:::::::
                       |::::i:::::i:::::::::i:::::|.!::! l:::!  u ゙、:::i::::::l ゙、::i::::::
        ,.、-──-、.,_           |:.:.i.:::.i.:.:.:.::i.:.:.:!|::! l::i    ゙、:i:::::゙!. ゙、i:::::
     ,、-'"´        `ヽ、.      |.:..i.:.:.i:.:.:.:.:i.:::::i!l::! ゙、:!    ゙i:::::::ゝ `‐、:
   /             \      !.::i::.:.i.:.::.:::i,、-' ´ __゙゙'''‐- 、  ̄´ ,.-''"
  /   多    |   私    ヽ    l::::i::::i:::::::::| _,.、‐i::o::::::i'ヽ、  、 / ,、-'i
  /         |           ゙i     i,:::i::::i::::::::l ヽ、`ー‐‐='ー   l. l  ‐-
 l     す   |   の      |    ゙、゙i:::i:::::::::|.  ^ ゛'゛゛      | |
 |            |          |.     ゙、゙i::::::::::::゙i.  .       | !
 |     ぎ   敵   夢      |     ゙i::::::::::::::゙i  :       | !
 .!                   |      ゙i::::::::::::::゙i  i      `''‐''´
  ゙、    る   が   に      、_    ,.:'´ ゙、::::::::::::゙、 、  ー=ニニニ=‐'
  ヽ                /´   ,.;'´   ミl:::::::::::::`'o.  ゙゙';;;;ー-- -- ‐';;';
   \             は   /  ,,.;'´   三ミミl:::::::::::::::::::゙ヽ、:,:;;;,     ,; ,;
      \         ,、-'"   ;:'      二ミ,y'´⌒ヽ;:::::::::l`ヽ、     ,/:
        `''ー── '"´       ,:'    ニ 三',i´     l、::::::| ;:;;' `゙゙"´: : : :
                 ,、-';'       三,'       )::::! ''   : : : : : :

102AAANIME:2003/11/29(土) 00:02 ID:R33cyJXY
                        ,':::::::::i::::::::i:::::||::!.|::i   ゙i:::::::i::::::|゙i:::::i::::::::
                           l::::::::::i:::::::::i:::::!|::! l::i   ゙i,:::::i::::::l゙i:::::i:::::::
                       |::::i:::::i:::::::::i:::::|.!::! l:::!  u ゙、:::i::::::l ゙、::i::::::
        ,.、-──-、.,_           |:.:.i.:::.i.:.:.:.::i.:.:.:!|::! l::i    ゙、:i:::::゙!. ゙、i:::::
     ,、-'"´        `ヽ、.      |.:..i.:.:.i:.:.:.:.:i.:::::i!l::! ゙、:!    ゙i:::::::ゝ `‐、:
   /             \      !.::i::.:.i.:.::.:::i,、-' ´ __゙゙'''‐- 、  ̄´ ,.-''"
  /   多    |   私    ヽ    l::::i::::i:::::::::| _,.、‐i::o::::::i'ヽ、  、 / ,、-'i
  /         |           ゙i     i,:::i::::i::::::::l ヽ、`ー‐‐='ー   l. l  ‐-
 l     す   |   の      |    ゙、゙i:::i:::::::::|.  ^ ゛'゛゛      | |
 |            |          |.     ゙、゙i::::::::::::゙i..         | !
 |     ぎ   敵   夢      |     ゙i::::::::::::::゙i  .       | !
 .!                   |      ゙i::::::::::::::゙i. :       `''‐''´
  ゙、    る   が   に      、_    ,.:'´ ゙、::::::::::::゙、 、  ー=ニニニ=‐'
  ヽ                /´   ,.;'´   ミl:::::::::::::ヽ。  ゙゙';;;;ー-- -- ‐';;';
   \             は   /  ,,.;'´   三ミミl:::::::::::::::::::゙ヽ、:,:;;;,     ,; ,;
      \         ,、-'"   ;:'      二ミ,y'´⌒ヽ;:::::::::l`ヽ、     ,/:
        `''ー── '"´       ,:'    ニ 三',i´     l、::::::| ;:;;' `゙゙"´: : : :
                 ,、-';'       三,'       )::::! ''   : : : : : :

103AAANIME:2003/11/29(土) 00:02 ID:R33cyJXY
                        ,':::::::::i::::::::i:::::||::!.|::i   ゙i:::::::i::::::|゙i:::::i::::::::
                           l::::::::::i:::::::::i:::::!|::! l::i   ゙i,:::::i::::::l゙i:::::i:::::::
                       |::::i:::::i:::::::::i:::::|.!::! l:::!  u ゙、:::i::::::l ゙、::i::::::
        ,.、-──-、.,_           |:.:.i.:::.i.:.:.:.::i.:.:.:!|::! l::i    ゙、:i:::::゙!. ゙、i:::::
     ,、-'"´        `ヽ、.      |.:..i.:.:.i:.:.:.:.:i.:::::i!l::! ゙、:!    ゙i:::::::ゝ `‐、:
   /             \      !.::i::.:.i.:.::.:::i,、-' ´ __゙゙'''‐- 、  ̄´ ,.-''"
  /   多    |   私    ヽ    l::::i::::i:::::::::| _,.、‐i::o::::::i'ヽ、  、 / ,、-'i
  /         |           ゙i     i,:::i::::i::::::::l ヽ、`ー‐‐='ー   l. l  ‐-
 l     す   |   の      |    ゙、゙i:::i:::::::::|.  ^ ゛'゛゛      | |
 |            |          |.     ゙、゙i::::::::::::゙i..         | !
 |     ぎ   敵   夢      |     ゙i::::::::::::::゙i.         | !
 .!                   |      ゙i::::::::::::::゙i. .       `''‐''´
  ゙、    る   が   に      、_    ,.:'´ ゙、::::::::::::゙、 .  ー=ニニニ=‐'
  ヽ                /´   ,.;'´   ミl:::::::::::::ヽ。 ゙゙';;;;ー-- -- ‐';;';
   \             は   /  ,,.;'´   三ミミl:::::::::::::::::::゙ヽ、:,:;;;,     ,; ,;
      \         ,、-'"   ;:'      二ミ,y'´⌒ヽ;:::::::::l`ヽ、     ,/:
        `''ー── '"´       ,:'    ニ 三',i´     l、::::::| ;:;;' `゙゙"´: : : :
                 ,、-';'       三,'       )::::! ''   : : : : : :

104AAANIME:2003/11/29(土) 00:08 ID:R33cyJXY
ペル氏のAAを勝手にお借りしてしまいました。すみません。
さて、上手くいったような、いってないような。
AAズレてるもんなあ。やっぱ荒らしか、コレ。
Tabキー押しっぱなしでみてくだちい。

105ロビンさま萌えにより名無しです:2003/12/01(月) 17:33 ID:j.x2bHQI
見事!乙age

106ロビンさま萌えにより名無しです:2003/12/01(月) 19:54 ID:8vX5hv2Y
凄くスゴイ!!!お涙さまのポロッと零れ落ちる感じとか
うまく出てます。乙!

107ロビンさま萌えにより名無しです:2003/12/02(火) 03:09 ID:gkdBskGM
糞スレだし別にいいんじゃない?

専用ブラウザで画面の大きさをうまく調節してPageDownキーでスクロールさせると
綺麗にアニメーションして見えるw

108ロビンさま萌えにより名無しです:2003/12/02(火) 03:11 ID:gkdBskGM
・・・ってTabキー押しっぱなしって書いてあるじゃないか
逝ってくる

109ロビンさま萌えにより名無しです:2003/12/02(火) 12:06 ID:BzCu9n2o
アニメーションイイ!!
ちなみにその元AAはペル作ではありませんよ。

110104:2003/12/02(火) 13:50 ID:R33cyJXY
>>109
��(´Д`;)

>>元AA作者さま
失礼いたしました…

コントロールパネル>キーボード>速度タブで「表示の間隔」を調整するとアニメの速度が変えられます。

111ロビンさま萌えにより名無しです:2003/12/09(火) 19:40 ID:X2xLjmKU
test

112名無しさん </b><font color=#FF0000>(26DhHxtQ)</font><b>:2003/12/09(火) 20:28 ID:OtWskmgY
http://www.geocities.co.jp/Playtown-Part/1447/index.htm

マクロナウドへ逝こう。。。
チョッパー萌え。

113「ナイフと薔薇」:2004/08/09(月) 00:55 ID:A9XDYxHM
ギィ、と音がしてドアが開いた。
明るい雰囲気とも言えぬその空間では、男達の談笑が聞こえるわけでもなく、
数人が集まってちびちびと酒を呑んでいるだけである。
そんな所に、鍔の広いテンガロンハットを被った女性が華やかに入って来た事は、
好みに関わらず注目の的になるのも無理からぬことであろう。
一声掛けてみようかとも思った男もいたかもしれないが、
女は既に目当ての人物が居るらしく、迷いの無い足取りでカウンターに着いた。
「何にする?」
ぶっきらぼうな口調で店主が尋ねた。
商売女かもしれないと疑っているのかもしれない。
基本的に荒くれ者どもが集まる店なので避ける事も出来ない話題ではあるが、
自分としては目の届く範囲で商談をされることは不愉快極まりないのである。
「コーヒーで良いわ」
透き通るような美しい声が口元から零れ出た。
しかし店主はそんな旋律にも全く動じることなく、
「悪いがウチは酒場だ。そんな上等なものは無いね」
目も合わせずに、棚上にある無数の酒瓶を整理し始める。
「…じゃ、ブラッディ・マリー」
「健康的だな」
皮肉ったような笑みを女に向けた。
女と言えば全くの無表情で、自分に先ほどから向けられている、
周囲の下卑た視線にすら気付いているのか居ないのか。
ただ分かるのは、その女の容姿。
通った鼻筋、大きな黒い瞳。
光沢のある黒髪、艶かしい脚線美。
肉体から溢れんばかりの美しさに、気もそぞろになる男も居て当然であろう。
だが、店主を除いて誰一人として女に話しかけようとしないのはどうした事か。

114「ナイフと薔薇」:2004/08/09(月) 00:57 ID:A9XDYxHM
それは、彼女が着いた席の隣。
つまりカウンターの最奥に腰掛けている男の所為であろう。
短く刈り込んだ頭、異常な程に隆起した筋肉、横一文字にしっかりと結ばれた口。
他の男とはまるで違う、人間を寄せ付けぬ雰囲気があった。
「ほらよ」
店主が、真っ赤な液体が並々と入ったグラスを女の前に差し出した。
女はありがとう、と一言呟くように答えて一口ついた。
「…俺に何か用か」
隣の男が突然言葉を発した。
女へ顔を向ける事もなく、空になった自分のグラスに目を向けたままで。
「ビジネスの依頼、といった所かしらね…」
女が男へ視線を投げかけた。
流し目のように向けられたそれは、並の男ならころりと
心奪われてしまいそうな程に艶かしい。
だが、当然とも言うべきか男はさしたる感動も覚えぬようだった。
「依頼内容は?」
腕を組んだまま、相変わらず顔すら合わせようともしないのは
自分の腕に対する絶大な自信の現れか。
当然、依頼内容次第では話を蹴る。
それどころか、この女の命を奪うことすら辞さないだろう。
「簡単に言うなら、我が社と契約して欲しいの。
幹部として貴方を迎え入れたいって事」
女の言葉に、初めて男は目を女へと向けた。
友好的なものは一切感じられず、殺気の塊のような視線である。
「悪いが、俺は徒党を組むつもりはねえ」
男が立ち上がった。
上着のポケットから無造作に紙幣を一枚取り出し、
カウンターテーブルの上に放る。
「また来る」
それは店主に向けた言葉だった。
男は女に一瞥すらくれず、そのまま店を出ようとした。
「…これ、ギムレットね。誰との別れの挨拶?」

115「ナイフと薔薇」:2004/08/09(月) 00:58 ID:A9XDYxHM
男の足が止まる。
振り返った視線の先には、先刻男が空けたグラスに目をやる女がいた。
「聞いてどうする」
先程と同じ、殺気の篭った視線。
だがその中に、今度は戸惑いと驚きが混じっているのを女は気付いただろうか。
「組織に入らないのは…また失うのが怖いから?」
女も振り返った。
彼女の不敵な笑みが、男の脳裏に過去を一瞬フラッシュバックさせた。

血と硝煙の臭いの中、己が腕の中で、崩れ落ちる細く小さな手。
『さよなら』
視界がぼやける。
後に残るのは、獣の咆哮と慟哭、そして無数の敵の死体だけ。

「!」
突然、空間が弾けた。
見ると女と男の間にあった椅子が全て真っ二つに裂けている。
いや、椅子どころか床も割れていた。
しかもよく見れば女の右袖も切れており、覗けた肌から真っ赤な血が滴っていた。
「よく考えて言葉を選ぶんだな。俺はお前をいつでも殺せる」
男の抑揚の無い口調が、かえってその不気味さを強調している。
「お、おいダズ!店で暴れるのは…」
店主が慌てて叫んだが、男の睨みに息を呑むに留まった。
が、男は溜息を一つつくと上着から今度は紙幣を数枚取り出し、
「すまんな。修理代だ」
今度は振り返る事も足を止める事も無く、ダズと呼ばれた男はそのまま店を去った。
女は暫く男の去った後の扉を眺めていたが、ふと思い出したようにニヤリと
微笑むと、右腕の傷をペロリと舐める。
その時の彼女の笑みは余りにも凄惨で妖艶この上なく、
店内の空気は完全に凍り付いていた。

116「ナイフと薔薇」:2004/08/09(月) 00:59 ID:A9XDYxHM
右手を横一文字に薙ぐと、合わせて目の前の扉が割れた。
暗殺にあまり小奇麗な方法とは呼べないが、
それはこの仕事が自分の仕業であることを依頼主に証明する為でもある。
奥に隠れるように蹲る、憐れで滑稽な標的。
「た…助けてくれ…」
哀願など、勿論男に何の感情も沸き起こさせるものではなかった。
「それは、俺じゃなく依頼主に言う言葉だ」
右手を振るう。
標的の男は悲鳴を上げる間も無く、
斬撃を五回同時に喰らったが如くその身体はバラバラになった。
血の滴が右手から流れ落ちている。
勿論、この豪放な暗殺者のものではない。
「大した能力ね」
「!」
男が驚いたのは、気取られる事無く
何時の間にかここまで近付かれていた事にだった。
聞き覚えのある声に振り返ると、
やはりあの昨夜会ったテンガロンハットの女である。
「しつこい女だ」
あの時も、雰囲気と佇まいからして凡夫ではないとは思っていたが。
これほど見事に気配を消す能力など、相当な暗殺者でもそうは持っていないだろう。
「諦めたとは言ってなかったわ」
むせかえるような血の臭いの中、女の笑みは崩れることも無い。
男は不愉快げに舌を鳴らした。
「ふん…頭が悪いのか?それとも」
男の右手の動きに合わせて、女のテンガロンハットが宙に舞った。
「俺をナメてるのか」
恐ろしいほどの殺気にすら、女には動揺した様子もない。
部屋の隅にある大きな木箱の上に腰掛け、脚を組んで頬杖をついたままである。
「さあ?」
宙を舞っていたテンガロンハットが、その動きを突然止めた。
そしてそのまま女の頭上へふわりと、生きているかの如く勝手に戻る。
「…お前も、能力者か」

117「ナイフと薔薇」:2004/08/09(月) 01:00 ID:A9XDYxHM
能力者。
海に対して足枷となる悪魔の呪いと引き換えに、
様々な超常の能力を持った人間達の総称。
「貴方の能力も随分便利そうね…全身を刃と化し、触れる物全て切り刻む。
群れたがらない事の、それも一因かしら?」
男が頭を掻いた。
「気に喰わねえな。…何でもお見通しってなその態度がよ!」
弾ける空間。
二度、三度と周囲の物が真っ二つに裂けていく。
長らく使われていなかった部屋なのだろう、凄まじい量の粉塵が舞った。
「チッ」
辺りが晴れると、元居た場所に女はもう居ない。
背後からクスリと笑い声が漏れた。
「せっかちね。もう少し話を聞く気にはなれない?」
「なれねえな」
振り返り様に一撃。
その一閃も女はひらりと躱し、距離を取った。
「残念」
当たらなかった事か、それとも袖にされてることへの言葉か。
何れにしろ、男の気を荒げるには十分な言葉だった。
「どうやら、テメエは本当に死にてえらしいな」
両手の指が、全て鋭利な刃と化す。
それはつまり、同時に十の斬撃を繰り出せる事でもある。
「どうかしら。あなたに私が殺せる?」
女が胸元から何か取り出す。
一振りすると、それは長く伸びて一本の棒になった。
「鋼鉄製か。だがそんな棒切れ一本で、どこまで俺の攻めを防げるか」
男が地を蹴った。
一瞬で間合いを詰め、女に向かって斬撃を繰り出す。
ギィン!と嫌な音を立て、鋼の棒が男の右手を防いだ。
「見物だな!」
空いた左手が、女の無防備な右側面へと襲い掛かる。
「!?」
再びギィン!と音を立て、鋼の棒が男の左手も防いだ。
「二本持ってたのか」
「一本だけだと言った覚えは無いわ」
不敵な笑みを浮かべる女、男も笑いかけた。
「ならこれはどう受ける?」
左膝を女に向かって繰り出す。
当然のようにそれは、鋭利な刃物と化していた。
殺った、そう男が確信した瞬間。

118「ナイフと薔薇」:2004/08/09(月) 01:03 ID:A9XDYxHM
「二本だけだと言ったわけでもない…でしょう?」
男が驚いたのは三本目の鋼の棒があったからではない。
その三本目の棒を持っているのが、
女の胸元より伸びている謎の第三の腕だったからだ。
「面白い能力だな」
驚きはしたが、焦りは微塵も無い。
腕力の差は歴然、受け太刀の時は絶妙な力加減で
斬撃の威力を殺されたが、この膠着状態なら簡単に押し斬れる。
「ええ…この力は、貴方を決して逃さない」
女にも焦りの様子は無い。
何か策でもあるのかと訝った瞬間、
「うお!」
明らかに巨躯である男の方が吹き飛ばされた。
刹那、男が見たのは鋼の棒を持つ手が無数に増え、
その力でもって己を制したという事だった。
「…やりやがる。だが、逃がさねえのはこちらの方だ!」
力で押し切るのは止め、息も吐かせぬ連撃を繰り出す。
三本の棒と無数の腕が女の周囲を踊り、気持ちの悪い金属音が鳴り響き続いた。
男は気付いていた。
完全に防ぎきっている筈の斬撃だが、女がじりじりと少しずつ後退している事に。
持久戦に持ち込まれれば不利なのは明らかである。
そして。
「分かっているだろうが、俺は身体も鉄の硬度。
どうやってダメージを与える気だ?」
ニヤリと男が笑う。
女の目に、僅かに焦りの色が浮かんだように見えた。
「そろそろ終わりにするか。…死ね!」
振りかぶった右手を刃に変え、手刀に渾身の力を篭めて女へ突き出す。
流石の女もこれは防ぎ切れなかったか、扉を壊して表参道まで吹き飛ばされた。
「まあまあ楽しめたぜ。だがこれまでだ」
男がゆっくりと、蹲る女へと近付いていく。
観念したのか女はピクリとも動かなかった。
男が右手を振り上げた瞬間、
「うえええぇん!」
突然近くから子供の泣き叫ぶ声が聞こえた。
男が舌打ちし、その気が逸れる。
女はその瞬間を見計らったかのように、パッと跳ね起きてその場を離れようとした。
「逃がすかよ!」
女に向かって最後の一撃を繰ろうとしたが、その時男の動きが一瞬止まった。
泣き叫ぶ子供を抱えた女が、男の斬撃の前に盾にするように突き出していたのだ。
「チェックメイトね」

119「ナイフと薔薇」:2004/08/09(月) 01:03 ID:A9XDYxHM
トン。
女がその隙間から、先程の鋼鉄の棒の先端で男を突いた。
「何だ…こりゃ…力が、抜ける…?」
全身に力が入らず、膝から崩れた。
思い至った事がある。
『海楼石』と呼ばれる、能力者の力を封じる石の存在。
「チッ…抜かったぜ」
この状態で攻撃を受ければ、鉄の身体の恩恵を受ける事は出来ない。
確かにチェックメイトだと男は理解して笑った。
だが。
「ごめんなさい、怖い思いをさせて。大丈夫?」
泣き叫んでいた子供も、女の優しい笑顔に少し落ち着いたのだろうか。
首をコクリと一度頷かせると、走り立ち去った。
「…一つ訊いて良いか?」
「何かしら?」
振り返った女の顔からは、もうあの優しい笑みは消えていた。
「俺が斬撃を止めなかったら、どうするつもりだったんだ」
確かに、子供相手には少し気持ちが鈍る。
だがそんな事、この世界の誰も知らないはず。
子供は殺さない、などという甘い殺し屋ではないのだ。
「その時は、死んでいた。それだけよ…私も、あのコも」
そう言って微笑んだ女の笑みは、ゾクリとする程の冷たいものだった。
「くく…敵わねえな」
男が困ったように首を振る。
「俺の負けだ。アンタの会社とやらと契約しようじゃないか」
「ありがとう。感謝するわ、ダズ・ボーネス」
女が武器を退いた。
男の身体にみるみる力が戻っていくと、勢いよく立ち上がって女への距離を詰めた。
だが女は全く怯まず、ニコリと笑顔を浮かべる。
男もニヤッと笑った。
「一杯やりながら話そうじゃねえか。…ギムレットには早すぎるが」
「美味しいコーヒーを入れてくれる店があるわ」
「そりゃ良い。何て店だ?」



「『スパイダーズ・カフェ』…」





120ロビンさま萌えにより名無しです:2004/09/21(火) 21:20 ID:B0Ts72PI
おーカコイイ〜
ボキャブラリーも豊富でイイネイイネー<自分のボキャブラリーが貧相なのでw
読んだ人で感想言いたい人は大抵萌えスレの方に書いちゃっただろうし
これが投下されてから日もたつので、私はこっちに感想を。

結構正々堂々とスパスパの実に立ち向かって行ったのは個人的に驚きだった。
対スパスパで勝つにはどうすればいいか、ってのは時々考えてた。
で、「こっちのいる場所を知らせない、分からせない」ってのが条件で
そんでもって、まず目を潰すよな…とか。
姑息方面wにしか考えてなかったんで、ほぉおーっと思った。
ドラマ的に面白いのは、やっぱり正々堂々だったり、過去のトラウマいじりだったり、
そうやって知的に攻略することなんだろうなぁ。
そこが膨らんでこそのドラマであって、人間的背景が見え隠れして、全体が奥深くなるもんだし、ってな。

これからもなんか思いついたら投下よろしゅう。
宣伝ageしてもいい?

121ロビンさま萌えにより名無しです:2004/10/09(土) 04:15 ID:o381w1Sw
ウマイ!!

122仲間:2006/02/06(月) 01:38:25 ID:fV7lBxco
「残念ね。……私には、仲間なんて要らないの」

凍てついた言葉が、耳を貫いた。



“仲間”

for St.Robistmas☆2006.2.6



彼女がコーヒーを飲む為にダイニングに向かうと、
テーブルには不機嫌な顔を隠そうともしない少女が着いていた。
頬杖を着き眉間に皺を寄せたまま、忙しなく人差し指でテーブルを鳴らしている


「機嫌、直ってないみたいね」
彼女が微笑みすら浮かべてそう尋ねても、少女は剣呑な口調を崩そうとする筈も

無く。
「あったりまえよ!まったく、あいつらときたら……」
怒気に煽られたのか、少女の橙髪が少し浮き上がった。
ふわりと跳ねた柔らかな髪を見て、何だかそれが微笑ましくて。
怒り心頭な塩梅の少女とは対照的に、彼女の笑顔はたおやかだった。
「大体アンタも悪いのよ!したり顔して『空島』とか言い出すから!」
矛先は当然彼女にも向けられる。
大本の原因は彼女にあるらしいので、当然といえば当然だが。
「あら、嘘は言ってないわよ私」
悪戯っぽいような微笑み。
いつもの大人びた、いや実際に仲間内で一番の年長者だが、
落ち着いた彼女とは打って変わったその仕草に、少々驚かされたものの。
「嘘、だなんて私も思ってないわよ!ただあんまり突拍子も無い事を
しれっと、さも常識みたいにアンタが言うから!」
だから、と続けようとして言葉に詰まった。
そもそも少女は自分が何故こんなにも憤慨しているのか、
正確に理解出来ていないからだった。
「詳しく」
彼女が己が黒髪を撫で上げて、テーブルに着いた。
その手にはいつの間にかコーヒーカップが2つ握られていて。
「聞かせて。お茶請けには丁度良いかもしれないわ」



少女が時に声を荒げ、時にテーブルに拳を叩きつけながら話す内容を、
彼女は時折カップに口を付けながら黙って聞いていた。
「成る程」
聞き終えて、ただそう一言呟いた。
だが、やはりというか彼女のその反応は少女の御気に召すようなものでは無かっ

たようで。
「成る程、じゃないわよ!一体全体、あいつらどういうつもりなのかしら。
あれだけバカにされた上に、全くの無抵抗で相手にされるがままなんて!」
説明の途、あの時の状況を思い返しているうちに、
少女は自分の心情を理解するに至っていた。

『分からない』のだ。

船長の少年が手を出すなと命令した事も、
仲間の剣士が何の反論もせずにその命令に従った事も。
大切な仲間が理不尽に傷めつけられたこともさりながら、
仲間が得心しているのに自分だけが理解出来ていないという、
奇妙な嫉妬心、そして疎外感。

それが少女を苛つかせている原因なのだと。

「なんか理由があるんなら言ってくれれば良いのに!
二人して分かったような顔して、全く……」
寂寥にも似た感情に気付いて、語尾が弱くなる。
所詮、自分の無いものねだりに過ぎないのだろうか。
「確かに、不合理ね」
「でしょう!?」
なので、彼女の同意は少女の口調に活気を取り戻させた。

だが。

123仲間:2006/02/06(月) 01:40:15 ID:fV7lBxco
「でも、分かるような気もするわね」
「えぇ!?」
翻した彼女の言葉は、少女を驚嘆させる。
「航海士さんも、海への造詣は深いようだけど……男って生き物への理解は、まだまだね」
そう言って微笑んだ彼女の視線に、真っ直ぐに射抜かれたようで。
「何よ、それ」
少女は言葉に窮したように、ただ不平を呟くことしか出来なかった。
彼女は視線を外さず、ふと問い掛ける。
「信じられないの?あのコ達の事」
心底を見透かされたかのような問いに、少女は息を呑んだ。
この気持ち、どこかで感じたことのあるような。
ふと少女の脳裏に、明け透けな笑顔を浮かべた養母の顔が浮かぶ。
ああ、これが大人の女性ということなのだろうか。
「そういう訳じゃ、無いけど」
ふて腐れたように呟いたものの、二の句は継げられられそうも無い。
そんな少女の内心を知ってか知らずか、彼女が笑みを浮かべる。
何だかすっかり毒気を抜かれてしまった。
とその時、突然の破壊音が響く。
「あら、何か騒がしいわね」
振動でテーブル上のカップが倒れそうになるのを、
卓上に現れた2つの手が支えた。
何やら甲板の方で、怒号が響いている。
「もしかして、敵襲!?……こうしちゃいられない!」
慌てて立ち上がり、駆けていく少女。
その背を見送った後、少し冷めてしまったコーヒーに再び口を付けた。
仲間。

『残念ね。……私には、仲間なんて要らないの』

そう告げたのは、いつ、誰に対しての言葉だったのだろう。
数え切れぬ程の裏切りと、死の匂いの中で生きてきた自分にとっての『仲間』。
この船、この場所は、とても居心地が良い……。

いつかあの言葉を、彼らに告げる時が来るのだろうか。

彼女は頭からそんな思考を振り払うと、少女の後を追って部屋を後にした。



FIN

124ロビンさま萌えにより名無しです:2006/02/06(月) 03:10:15 ID:f2I8ri8c
乙GJ!!
今週号が出た今だから書ける話だぁね
話書ける人はうらやましいなぁ

125ロビンさま萌えにより名無しです:2006/02/06(月) 17:31:29 ID:qhuDo/EE
乙でした

126ロビンさま萌えにより名無しです:2006/02/06(月) 19:51:39 ID:Zt35w6.E
GJ!!
切ないよな・・・

127ロビンさま萌えにより名無しです:2007/07/25(水) 00:10:36 ID:bfchoX9w
ワンピースプラネタリウム用アニメ〜宇宙っておもしれえ!星空島編〜

まずはじめに
プラネタリウム用の番組というのは、実はどの番組もほとんど動きません。
アニメというより、止め絵のスライドショーという感じです。
今回のワンピースも、背景なしのキャラ全身絵が各キャラ数枚用意されていて、
場面ごとに使い分けています。
枚数の多さは
ルフィ、ナミ>ロビンさま>チョッパー、ウソップ>サンジ、ゾロ>フランキー
位だったと思います。
なお、声優は小林優子さんでした。

あらすじ
今回の航海で、麦海賊団は“星空島”という不思議な島にたどり着きます。
この島でルフィ達を待ち受ける冒険とは?

128ロビンさま萌えにより名無しです:2007/07/25(水) 00:10:49 ID:bfchoX9w
本編
ゴールド・ロジャーのあの台詞と、ウィーアー!で始まります。

激しい嵐に襲われ、8人のメンバーを乗せたTS号は航路を外れ、
とある島に辿り着きます。
するとそこに一人の男が現れ、ここは5つの島から成る「星空島」であること、
脱出するには、5つの島をそれぞれ巡らなければならないこと、等を教えてくれます。
男に導かれ島を巡るTS号と8人の冒険の始まりです。

ここから先はプラネタリウムが投影する星や星座とそれらの動きが、
ストーリーの進行と連動します。
クルーはいつもの調子です。
ただただ食う話しかしないルフィ、楽しみつつルフィにつっこむナミ、感動しまくるチョッパー、
驚くウソップ、こういう時はおとなしいサンジとゾロ、まだ出番の少ないフランキー、
そしてやっぱりロビンさまはまとめ役でした。

129ロビンさま萌えにより名無しです:2007/07/25(水) 00:53:26 ID:bfchoX9w
島を巡っていくうち、難問が発生します。
空に浮かんでいる「黄金の羊」を捕まえないと次の島に進めないのですが、
とても動きが素早くて捕まえられないというのです。

ゴムゴムの網でも、黄金好きのナミにも、
言葉がわかるチョッパーでも捕まえる事ができません。
「どうやら私の出番ね。トレスフルール!」
ロビンさまキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
あっさりと捕まえてしまいました。
羊をだっこしているロビンさまがとても可愛いです。

130ロビンさま萌えにより名無しです:2007/07/25(水) 01:11:30 ID:bfchoX9w
今度は太陽系の惑星を巡る島に到着です。
水星、金星、地球、火星、木星…
それぞれ違う表情を見せる惑星に皆うっとりです。

そして土星。
「土星の輪って、素敵なデザインね。」
萌え台詞キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!

最後の島では、全天で唯一動かない星を探す事になります。
そこに飛び込む事で、この星空島から脱出する事が出来るのです。
闇雲に手を伸ばすクルーたち、ですが間違ってばかり、
しかも一つ間違うごとに星の動きがカオスになっていきます。

ここでこの番組中最萌えなカットを見ることができます。
背後で星々がカオスに動く中、ロビンさまが微笑みを浮かべながら
宙に浮かんでいる(飛んでいる?)のです。
羽が付いていたらまさしく女神か天使です。

で、なぜロビンさまが浮いていたのかまったく覚えていません…
記憶が飛びました。
どうやって脱出したのかは見ていませんでした。

脱出後は男と別れて出航です。

131ロビンさま萌えにより名無しです:2011/03/04(金) 15:25:46 ID:???
3Dカメラで撮ったおっぱいエロすぎw
すれ違いおっぱい@ともも
ttp://oppai.upper.jp

132ロビンさま萌えにより名無しです:2011/06/15(水) 17:16:40 ID:???
勃起不全のおっさんvsヤリマン娘w※画像有り
ttp://yariman.zxq.net


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板