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51vixen ◆vixen/Ot0k:2007/12/28(金) 22:04:39 ID:NHr9Yz0c
「そうですか……」

これ以上の会話は期待できないだろう。
相変わらず無表情の彼を尻目に、私は再度目線を外へ向けた。
鳥が楽しそうに踊っている。 今の私には縁遠い光景だ。
そのまま何時間経ったのかはわからないが、突然彼は口を開いた。

「今宵は楽しい夜になりますよ。 きっと……ね」

背筋が凍ったのかと一瞬錯覚した。
いつもは無表情である彼が、満面に薄気味の悪い笑みを湛えているからだ。
危険だと、心が警鐘を鳴らしていた。
本能で身構えた私を見て、彼はまた無表情に戻る。

「相変わらず勘のよろしいことで」

「何を企んでいるのですかっ!?」

「クーデターによる実権掌握と言えば分かりますか?
 閣下は強い。 本当に何でも一人でやるお方ですからね。
 先ずはアナタを狩って閣下の怒りを付く他、成功の兆しなどない」

そう言って彼は指を弾いた。
小さな破裂音が響き、部屋は炎に包まれる。
もう一度指を鳴らすと魔方陣が描かれ、そこからは巨大な三頭犬が出現した。

「これで逃げ場は封じました。 アナタが"地獄の番犬"に勝てれば、どうとでもなるでしょうが。
 まぁゆっくり殺してくれる筈なので、楽しんでいただきたい」

悪趣味なことを言ってから彼はそこから消えた。
空間転移の魔術だろうか。


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