長谷川文春 - 1477703393 - したらば掲示板

1：名無しさん：2016/10/29(土) 10:09:53: 安っぽいジャーナリスト話でフィクションです。
特定の組織・団体を指し示す物ではありません。
2：名無しさん：2016/11/03(木) 19:30:20: 📖長谷川文春　プロローグ📖

　長谷川文春(ふみはる　37)は経済や時事ネタのルポライターをしている。
　物語はとあるフランチャイズに加盟してその被害にあった人からの相談で始まる事となる。
　被害にあった人物はそのＦＣ本部と民事調停を行ったが取りつく島が無かった。
　文春は後々フランチャイズ事業の深い闇へと引き込まれていく事になる。
　映画で見た『ブレア・ウイッチ・プロジェクト』の魔物が住む森の深い闇へと引き込まれる様に・・・
　
　※この物語はフィクションです
　　特定の組織・団体を指し示す物ではありません
　　万が一類似する組織・団体・個人が有っても、それはあくまで他人のそら豆です
3：名無しさん：2016/11/03(木) 19:30:57: 📖長谷川文春　第一話📖

　長谷川文春(ふみはる　37)はフランチャイズ加盟被害者のニセ太子堂（40）と話をする事になった。
　ニセ太子堂が言うには加盟前に受けた説明と加盟後実際に起きた事が180度違うという主張だ。
　ＦＣ事業の将来性は明るく近隣の加盟店は全員年収1000万以上で辞めた加盟店は無いと言われていた。
　実際には少ない仕事に同業者や加盟店が殺到しており、近隣の加盟店の経営も虫の息だった。
　後に判った事だがニセ太子堂が本部から付与された店舗名は通算で４代目にあたるそうだ。
　多数有ると言われた本部紹介は全く受注できそうな気がしない入札制が採用されていた。
　ニセ太子堂は加盟期間で本部紹介を受注できたのは１件のみである。
　又、地味にきつかったのはチラシの強制購入と新商品説明会や技術審査すら有料だった事。
　ニセ太子堂は半年でパンクして多額の違約金を請求される事になる。
　文春は浮世離れした話にどこかリアリティを感じなかった、たが本部紹介に入札制を導入する
　ＦＣ本部には興味を覚えた、入札制とは仕事が潤沢にある所では成立しない仕組みだからである。
4：名無しさん：2016/11/03(木) 19:31:29: 📖長谷川文春　第二話📖

　長谷川文春(ふみはる　37)とフランチャイズ加盟被害者のニセ太子堂（40）の話は続いていた。
　ルポライターの文春は色々な人々から相談を受ける。
　一方の話を聞くだけでは真実に辿りつけない事を知っている。
　フランチャイズとはいえ、半年ではまだ助走期間で満足の行く結果を得るのは難しいのではとの疑念も有る。
　この時はまだ文春は開業屋と言う言葉を知らなかった。
　高額な機材や材料費、わざわざ国内で販売していない機材を用意して市場価格の数倍で売りつける。
　材料についても市販品のラベルを張り替えて数倍の値段をつけている。
　文春はまだフランチャイズ事業の深い闇の一丁目にいた。
5：名無しさん：2016/11/03(木) 19:32:02: 📖長谷川文春　第三話📖

　長谷川文春(ふみはる　37)とフランチャイズ加盟被害者のニセ太子堂（40）の話はハード面（契約や機材費）
　からソフト面（サポート等）になり、場の空気は一変した。
　ニセ太子堂が営業を行った半年で担当ＳＶから受けた連絡は３回のみ、いずれもチラシの購入を催促する内容。
　本部から不定期に来るメールも販促品の購入を促す物ばかりで、いずれも加盟直後のニセ太子堂をケアする類の
　ものでは無かった。
　開業直後と言えば新規加盟店が成功するか否かを決定づける大切な時期でここが全てと言っても過言は無い。
　フランチャイズ本部はこの時期に最大限のサポート・ケアを行わなければならない。
　開業期間内に、ニセ太子堂が現場で困って担当ＳＶに電話をしたが、全て留守電で折り返しは一度も無かった。
　文春はルポライターの直感でこのＦＣ本部にきな臭い物を感じるのであった。
6：名無しさん：2016/11/03(木) 19:32:40: 📖長谷川文春　第四話📖

　ニセ太子堂（40）はフランチャイズ本部に対して民事調停を行ったが、そのＦＣ本部からの誠意ある回答は
　何も無く法外な解約料を請求され途方に暮れているのである。
　長谷川文春(ふみはる　37)はその後、同様の被害にあった加盟者とコンタクトを取ったが皆同じ証言を行った。
　文春はこのヤマに事件性が有ると感じざろう得なかった。
　付き合いの有る出版社にこの話を持ち込んだ所、担当者は興味を示し文春は本格的にフランチャイズの闇に
　切り込む事となった。
　最初に当該フランチャイズ本部に取材を申し込んだが、一切の取材を拒否された。
　当該フランチャイズ本部の対応は想定内であり、文春は次の一手を打つ事となった。
　加盟説明会への潜入である。
　そこに起用される人物とははたして・・・
7：名無しさん：2016/11/03(木) 19:33:10: 📖長谷川文春　第五話📖

　長谷川文春(ふみはる　37)はニセ太子堂（40）達が騙されたフランチャイズ本部の加盟説明会に潜入させる
　人員をアルバイトで募集する事にした。
　数名の応募者から一番適性を感じた長谷浩二(45)を採用する事にした。
　長谷は中堅の商社を退職して現在求職中、中々良い勤め先が見つからずルポライターも選択肢に今回の
　募集に応募してきた。
　　※ご興味の有る方は『長谷川ビギンズ～長谷川チンドン繁盛記』をご覧ください
　これから登場する予定の阿靴専科‘通称　阿靴少年’を含めて、現在・過去・未来と長谷川に翻弄された
　人々のパラレルワールドが展開されていく。

　♪縦の糸はあなた横の糸は私　織りなす布はいつか誰かの　傷をかばうかもしれない♪
　　中島みゆき　糸より
8：名無しさん：2016/11/03(木) 19:33:49: 📖長谷川文春　第六話📖

　長谷川文春(ふみはる　37)が今行っているフランチャイズ調査のクライアントは近未来通信合弁会社という。
　有名人のスキャンダルや社会悪を取り扱うが、かなり際どい題材を扱う事で業界でも有名である。
　際どい題材を取り扱うのにはそれなりの理由が有る。
　ほとんどの記事はフリーランスを起用して、その責任区分も取材したフリーランスにその多くを持たせる。
　比較的、報酬が高額なのと取材対象に寛容な所から文春らフリーランスがネタを持ち込みやすい環境なのだ。
　近未来通信には文春が知らないもう一つの顔が有る。
　そのもう一つの顔、闇の顔と言っても良いだろうが、それこそが高額な報酬に繋がっている。
　文春はのちにその闇の顔を知る事となる。
9：名無しさん：2016/11/03(木) 19:34:24: 📖長谷川文春　第七話📖

　長谷川文春(ふみはる　37)は何回かのリハーサルを経てニセ太子堂（40）が騙されたフランチャイズ本部の
　加盟説明会に長谷浩二(45)を潜入させた。
　長谷は加盟説明会でなるべく気配を消し加盟希望者を演じてはいたが、中々ニセ太子堂達が受けた様な言質が取れない。
　悪徳であれば悪徳であるほど加盟希望者の見極めを精査徹底しているのが伺える。
　数回の加盟説明会を重ねて文春サイドと悪徳フランチャイズの攻防は持久戦に突入した。
　先に動いたのは文春サイドで、長谷に悪徳フランチャイズの怪しい説明に関してエビデンス（証明・確証）を要求させた。
　悪徳フランチャイズからのエビデンスは得られない上、長谷に対する加盟を催促する連絡も途絶えた。
　調査継続は難しい局面を迎えたのかと思われたが、文春もまた禁断の果実に手を染めていた。
　四国にいる自分のハトコに経緯を説明する事無くこの悪徳フランチャイズを勧めていたのだ。
　文春のハトコはニセ太子堂が加盟時に受けたのと同じ説明を聞く事となった。
　この事から悪徳フランチャイズの加盟店開発には、文春のハトコがＯＫで、長谷がＮＧの基準が存在する証明になった。
10：名無しさん：2016/11/03(木) 19:34:57: 📖長谷川文春　第八話📖

　長谷川文春(ふみはる　37)は加盟説明会に潜入した長谷浩二(45)の話を聞いた。
　長谷が言うにはその勧誘トークは絶妙に練り込まれた物で実態を知っていても取り込まれそうな気分になると。
　加盟希望者にも色んな人がいて、大きく３つに分かれる。
　1.一攫千金を目指してネット広告につられてきた人、2.あまり自分では物事を決められず言われるがままの人、
　3.慎重派で他との比較やネットの評判なども調査済みで質問なども他者に比べ的確な人。
　1.2.に関しては悪徳フランチャイズにとってはカモと言っても過言は無いだろう。
　長谷が言うには3.に対する加盟店開発者の勧誘トークが絶妙だったそうだ。
　悪徳フランチャイズ加盟店開発者が3.に対して説明するのは、簡単に言うと『潜在意識のすげ替え』。
　3.に対して、普通にやれば月300万の売上げが有るが、150万の売上げしかない加盟店のリストを見せながら、
　「この加盟店は大事な趣味が有ってフルには活動していない」と詳細且つ、もっともらしい説明をする。
　重要なのは目いっぱいやらなくても十分生活できる150万の売上げを確保出来るんだと誤認識させる事。
　多くの加盟希望者はこの勧誘トークですでに儲かった様な気持ちにさせられてしまうのである。
　文春は150万売上の加盟店自体が架空の存在なんだろうと推測した。
11：名無しさん：2016/11/03(木) 19:35:49: ここまでが『長谷川文春』の削除された書き込みです。
12：名無しさん：2016/11/03(木) 19:36:21: 📖長谷川文春　第九話📖

　長谷川文春(ふみはる　37)はニセ太子堂（40）が加盟被害に有ったフランチャイズが加盟者を吟味しリスクの有る
　加盟被害者には警戒、カモになる加盟被害者にはあらゆる手段を用いて加盟にこぎ着けている事を知る。
　後は証拠を押さえるフェーズへと移行するだけである。
　文春は自身の持てるノウハウで悪徳ＦＣ本部に揺さぶりをかけるが、なかなか決定的な証拠が押さえられない。
　悪い方向へのリスクヘッジは万全と言わざるを得ない。
　文春の事務所へも無言電話や怪文書などが増えてきており、ある組織・団体が文春のメンタルを折り来ている。
　糸口は、特に文春へ粘着してくる‘寿司ウマ野郎’なる人物からつながった。
　「寿司旨野郎被害者の会」なるスレッドからウィキリークスと呼ばれる阿靴専科(19)‘通称　阿靴少年’の事を知る。
　文春は特殊な方法を用いて‘阿靴少年’とコンタクトを取る事に成功した。
　直接会う約束を取り付け、三軒茶屋のレッツーマンゴーで会う約束をしようとしたがすでに閉店していた。

　※レッツーマンゴーは架空のお店です、31アイスクリームもどきのお店の様です
13：名無しさん：2016/11/19(土) 21:49:35: 📖長谷川文春　第十話📖

　長谷川文春(ふみはる　37)は阿靴専科(19)‘通称　阿靴少年’と埼玉県羽生市のイオンモールで会う事になった。
　‘阿靴少年’はまだ学生だが自身がバイトするドラッグストアサンシャイン池袋店の摩訶不思議な現状を的確に
　文春へ伝える事に長けていた。
　同席していた長谷浩二（45）も関心した表情をしている。
　魅力的な求人条件を出して求職者の興味を誘う方法や、実際の待遇における相違点を決定的な証拠として残していた。
　一番大きな事項は、数々の法令違反を行っている物的証拠を持ちそれが文春達に提供された事だろう。
　黒幕も炙り出された、長谷川ヒロシ‘通称　ヒロシ’と匿名‘通称　寿司ウマ野郎’の親子だ。
　‘阿靴少年’は最後に先輩から受け取ったバトンを誰かにつなぐのが自分の役割だと話した。
　そして、そのバトンは文春へと受け継がれた。
　話が終わった時、３人が食べていたフローズンヨーグルトはすでに溶けてしまっていた。
14：名無しさん：2016/11/28(月) 14:19:19: 📖長谷川文春　第十一話📖

　長谷川文春(ふみはる　37)が阿靴専科(19)‘通称　阿靴少年’から受けた情報や資料は悪徳フランチャイズを訴追するのに
　十分な物だったが、念には念を入れて長谷浩二（45）を使いより多くの情報に当てた。
　その過程で判ってきた事実も有る、この悪徳フランチャイズは行政が行う補助金を食い物にしている事だった。
　文春は以前に取材したＮＰＯ法人も同じ様な手法を使い公金を搾取するスキームを構築していた。
　そのＮＰＯ法人は弱者に寄り添うふりをして、当該施設や団体に圧力をかけて公金を引き出す。
　行政の補助金だけでは無く、弱者からも搾取するヤカラ達であった。
　権利は主張するが、義務は果たさないイリーガルな存在でハイエナの様な存在である。
　文春はこの悪徳フランチャイズが訪問マッサージ行為で行政の補助金を不正に搾取している証拠をも取得した。
　クロージング作業に入っていた文春にフランチャイズの底知れぬ闇が振りかざされた。
　そんな悪夢を演出するのが、近未来通信合弁会社である。
15：名無しさん：2016/11/28(月) 19:22:00: よほどの恨みあるようで・・まっ　もっと前向きな記事がいいな
みていて　なんか　寂しい
16：名無しさん：2016/12/10(土) 18:56:40: 📖長谷川文春　第十二話（最終回）📖

　長谷川文春(ふみはる　37)は積み上げた証言と阿靴専科(19)‘通称　阿靴少年’などから集めた証拠をまとめて
　近未来通信合弁会社の担当者に提出した。
　文春は自身の取材に手ごたえを感じており、ジャーナリストとしての達成感を感じていた。
　近未来通信合弁会社の担当者からも好感触と取れる反応が有り、フランチャイズの悪事は俗世間に公表されると思われた。
　文春の事務所に近未来通信合弁会社の担当者から電話が入った。
　担当者からはこの件はペインディングで、かかった経費といくらかの取材費の提示を受けた。
　文春は苦笑いしつつ、悟ったかの様にこの提案を了承した。

　文春はショットバーでバーボンを煽っていた、晴れない気分で
　隣にはすでに酔いつぶれている長谷浩二（45）の姿が有った。
　文春は以前の自分の姿を長谷に投影しつつ少し気分が晴れた、今風に言えばプロジェクションマッピングなのかな・・・
　少なくともフラッシュモブ（サプライズ）の様な事は自分には絶対に起きない事は自覚していた。

　おしまい
17：名無しさん：2016/12/30(金) 13:16:30: 来年は絶対、文集にでる。
間違いない。
18：名無しさん：2016/12/31(土) 15:47:55: いつ文春にでるのか楽しみ