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下書き

67【ver.1.80】(4):2018/04/25(水) 21:46:46
 オーバードライブ・モードの威力を目の当たりにしたことで、会議室に小さな波紋を生んでいだ。その余波が残っているなか、別の白衣の男が、状況を淡々と伝えた。
「被験体3号、闘気残量5パーセントを切りました。生命反応低下」
「よいでしょう。ソフィア強化改修型の研究開発計画は、この実証試験をもって完了とします」
 甲冑の女が、その美貌に似つかわしい優雅な口調で、満足の意を示した。最高幹部の言葉に、会議室の空気も幾分か緩む。
「ロールアウト待ちのソフィアは何体ありますか?」
「強化型は、この4号と5号が試験運用中、6号と7号がほぼ完成しております」
「わかりました。では、7号までの供用を認可します。被験体3号も、順次強化型に改修すること。廃棄待ちの2号は、改修の素材に用いて構いません」
 甲冑の女は、追加の指示を与えると、数人の腹心を伴って会議室を退出した。その美貌が、野心と欲望で醜く歪んでいることに気付いた者は誰もいない。
「人間兵器開発プロジェクト…、思わぬ拾い物でした。せいぜい、組織の――ひいては私の糧になるのです」
 甲冑の女――コードネーム【ウラヌス】は、かつてはクピードらと並び、ジェラード財団の【四天王】と称されていた。前回の闘神大武会で、クピードらがオリジナル・ソフィアに敗れ去ったことにより、組織の最高権力者となったウラヌスは、人間兵器開発プロジェクトすらも手中に収めていたのであった。


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