したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

【妄想】着ぐるみ小説スレ第12章【連載?】

1名無しさん@着ぐるみすと:2020/05/13(水) 13:07:57
【ルール】
■執筆者以外の人はsage進行でお願いします。
■あなたが作ったオリジナルの文章を募集します。
■長い文章は何回かに分けて連載してください。(何話でも可)
■1回の投稿では30行以内で書いてください。
■執筆者は識別の為、名前欄には『必ず』ペンネームとトリップを入れてください。
■1度使ったトリップは変えないでください。
■題材が着ぐるみならどんな内容でもOKです。(アダルト可)
■文章を読んだ人はこのスレに感想を書いてください。(任意)
■関連・過去スレは>>2-10の辺りに記載します。

2名無しさん@着ぐるみすと:2020/05/13(水) 13:15:33
【妄想】着ぐるみ小説スレ第8章【連載?】
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read_archive.cgi/anime/9756/1359121685/
【妄想】着ぐるみ小説スレ第8.5章【連載?】
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read_archive.cgi/anime/9756/1360227486/
【妄想】着ぐるみ小説スレ第9章【連載?】
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read_archive.cgi/anime/9756/1397911167/
【妄想】着ぐるみ小説スレ第10章【連載?】
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read_archive.cgi/anime/9756/1425269239/
【妄想】着ぐるみ小説スレ第11章【連載?】
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read_archive.cgi/anime/9756/1457114349/

3綾子はやり手のキャリアウーマン。 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/13(水) 13:44:57
仕事に明け暮れて疲れ切った綾子は、休憩に入ったカフェで居眠りをしてしまう。
気がつくと体がハイヒールと同じ黒の光沢あるエナメルに包まれる。
頭の先から足の先まで全て覆われてしまった綾子。

気がつくと周りがざわついて自分を見ている。
自分の変わり果てた姿に気づいた綾子は急いで家に帰る。

エナメルの継ぎ目を見つけた綾子は継ぎ目を解き脱出を試みるのだが

4綾子はやり手のキャリアウーマン。 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/13(水) 17:45:22
黒いエナメルのハイヒールに黒のタイトスカートのレディーススーツを身に纏った姿が綾子の定番スタイル。
髪は後ろで一本に纏め、ビシッとしていて清潔感もある。
綾子は社内でも一二を争うやり手のキャリアウーマン。

そんな彼女もいつしか仕事に追われて疲れ切っていた。
綾子は、休憩に入ったカフェで居眠りをしてしまう。

注文したブラックコーヒーにはあるものが仕込まれていた。
それは地球外生命体のウィルス。

疲れから抵抗力が落ちていた綾子は簡単にウィルスに侵入されてしまう。
眠っている間にどんどん体を侵食されていく綾子。
ウィルスはハイヒールの素材であるエナメルを増幅し足元をブーツに変え、そのまま綾子の体を取り込んでいく。

気がつくと綾子の体はハイヒールと同じ黒の光沢あるエナメルに包まれていた。
頭の先から足の先まで全て黒のエナメルで覆われてしまった綾子。
着ていたスーツは黒のエナメルに変化していた。

気がつくと周りが好奇の目で自分を見て、ざわついている。
自分の変わり果てた姿に気づいた綾子はどうしていいか分からずに持ち物のカバンとダウンコートを手にして店を飛び出した。
綾子に接していたカバンとダウンコートも黒いエナメルに覆われていることに気も留めずに。

5綾子はやり手のキャリアウーマン。 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/13(水) 17:46:49
動けばギシギシと音を立ててしまうが、とにかくダウンコートを羽織り、フードを深く被りカフェを後にした。

変わり果てた体を隠すように家に向かう綾子だったが、急げば急ぐほど体が擦れて大きな音を立てる。
ダウンコートを着たのだが、こちらもいつのまにかエナメルの黒いダウンコートに変わってギシギシと音を立てて周りの注目を集めてしまう。

【もう訳が分からない】
綾子は頭を大きく降って地下鉄へと駆け込んだ。
ダウンコートのフードを深々と被り、人目につかないようにして急いで家へと向かう。

ホームで電車を待つ間も周りの声が気になる。
それはそうだろ、全身エナメルの黒尽くめ、自分もそんな人がいたら見てしまうだろう。
中にはスマホで綾子を撮影する人もいた。

【早く電車来て!】
綾子の思いに反して中々やって来ない電車。

ホームに滑り込んできた電車に素早く飛び乗った。
だが、電車の中でも状況は変わらない。
むしろどこへも逃げることのできない状況下で好奇の目に晒され続ける。
下を向いて一心不乱に最寄り駅に到着するまで周りの好奇の目と声に耐えた。

6綾子はやり手のキャリアウーマン。 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/13(水) 17:47:43
最寄り駅に着くと雨が降り出していた。
ギシギシと音を立てながら走り、必死に家を目指す。
途中、足と一体となったブーツで足がもつれて何度も転びそうになりながらもなんとか家に辿り着くことができた。

誰かに追われている訳でもないが急いで玄関の錠をかけると、そのままドアを背に崩れるようにその場に座り込んだ。


【なんなの?いったい?】
叫ぼうとしたが声は出なかった。
周りの目を気にして自分の外見以外の状況に気づいていなかった。
口の中にはゴムのようなモノが入っており、呼吸は楽にできるが声は出せない。

玄関の姿見に映る姿をゆっくりと立ち上がり確認する。

帰宅時、無我夢中で走り息はかなり荒くなっていた。
目の所に開いた細かな穴からの呼吸、何度もエナメルが顔に張り付く。
その度にエナメルの下の綾子の顔が浮き出る。

家に帰って改めて自分の置かれた状況を確認した。

7綾子はやり手のキャリアウーマン。 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/13(水) 17:48:53
冷静になり全身を確認すると、エナメル素材の継ぎ目が糸で縫われていることに気がついた。
カッターを用意し、一つ一つ丁寧に体に傷をつけないように縫われている箇所の糸を切っていく。

足の縫い目の糸を全て切り、ブーツと一体となった足を取り出した。
しかし、その足は綾子のものではなかった。
ピンクがかった肌色だが質感はゴム。

パニックになりそうな自分を必死に抑えて綾子は、体を傷つけないように丁寧に縫い目の糸を切った。
しかし、出てきたのは体は足と同じピンクがかった肌色のゴム。
全てのエナメルを取りは除いて出てきたのは髪は無くのっぺら坊の顔。
顔も体も人らしい凹凸はあるものの、穴が一つもない。
鼻も口も耳もお尻もそしてアソコも。

【なんなのよ!一体!】
大声で叫んだつもりだったが、声は出なかった。

8綾子はやり手のキャリアウーマン。 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/13(水) 17:50:24
そのままリビングのソファで横になる綾子。
テレビをつける。
目はないがちゃんとテレビは見ることができた。
悲しみに暮れるが涙は出ない。
声を上げて泣きたいがそれもできない。
そのうち、疲れから綾子はウトウトし始めた。


“ ギシ ギシギシ ギシギシ ギシ “

カフェから始まった悪夢を彷彿させる音。
綾子はソファから飛び起きた。
“ギシギシ“

両手を見ると肌色のゴムではなく、黒いエナメルに覆われている。
足はブーツに戻っていた。
【何コレ!元に戻ってるじゃない】
顔を押さえ頭を振る綾子。

綾子の後ろには黒いスーツにサングラスをした長い黒髪の女が2人。
施錠したはずの部屋の中にいつの間にか入ってきていた。
2人の女は綾子に大きなビニール袋を被せ封をする。
【何するの?】
これも声にならない。


必死に振り解こうとするが、寝起きでエナメルに覆われている綾子は思うように動くことができない。
その間に女たちはどこからか取り出したドライヤーのようなものでビニール袋に熱を加える。
ビニール袋はどんどん収縮し綾子の動きを封じていく。

手足を曲げ体を小さく丸めた状態にされた綾子。
脱出しようにもビニール袋は収縮硬化して全くダメだった。
女たちは持参したスーツケースにビニール袋で密封され動けなくなった綾子を詰めるとそのまま部屋を出て行った。
部屋ではただテレビの音だけが虚しく響いていた。

9綾子はやり手のキャリアウーマン。 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/13(水) 17:51:20
スーツケースをある場所へと持ち帰った女たち。
「個体AYK-03を回収して参りました」
「ご苦労」
部屋の奥に座る大柄な男が女たちに声をかけると、女たちは一礼して部屋を出て行った。

個体AYK-03は体を維持できなくなっていたので回収した。
個体AYKとは地球外生命体で、人間の血液や遺伝子を組み込むことで人間として生きていけるか実験を行った。
人間よりも能力は高く、見た目もスタイルも良く完璧と思われたが、自分の体を制御できず負荷をかけ過ぎ、体を維持できなくなった。
ただ、体は維持できなかったが、心は人のまま維持できることが分かりたいへん有意義な結果を得られた。

fin.

10名無しさん@着ぐるみすと:2020/05/14(木) 23:46:15
着ぐるみ要素どこ?

11綾子はやり手のキャリアウーマン。 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/15(金) 20:08:06
【あとがき】

エナメルラバーフェチで名の知れたセクシー女優 渚 夕子がフェティシズムの監修を行った。
駆け出し女優 夕凪綾香は撮影を通して夕子色にどんどん染められていった。
そんな彼女だからこそこの話の主人公 綾子を演じることが出来た。

冒頭に出てきた全身エナメル姿はエナメルスーツを着てから、縫製し綾香を完全にエナメルスーツへと閉じ込めて撮影が行われた。

もちろん、ワンテイクとはいかないシーンもあり何度も取り直しが行われたが、完全密閉されたエナメルスーツを着ての撮影は想像を絶する。
すぐにはエナメルスーツを脱ぐ事の出来ない状況に綾香の体力面の心配もかなりされていた。
それで替え玉という案も出たが、綾香は自分から志願し綾子を演じ切った。
そんな綾子役に情熱を傾ける綾香はまた夕子色に染められ自らリアリティを追求していく。
このエナメルスーツを自ら解体するシーンでは、中に実際にラバースーツも着込んで撮影に臨んだ。
そしてそのラバースーツは当然のように脱着用のファスナーのないものを着て。
脱着用のファスナーのないラバースーツは、綾香がラバースーツを着た後、開口部を接着剤で完全に封をし出られない状態にした。

綾香か情熱を傾けて演じたこの作品は残念ながら、ヒットはしなかったが、綾香自身は満足していたと聞いている。

12名無しさん@着ぐるみすと:2020/05/16(土) 07:33:22
>>10 と同じこと考えたけど映画の話か。
新しい展開で面白いけど、ここの住人が求めているのってメイキングだよな。
あとがきを参考に雑誌のレビュー風に読んだ感想を書くなら

「綾子はやり手のキャリアウーマン。」はキャリアウーマン綾子が、
休憩で入った秘密組織が運営するカフェでコーヒーを飲んだことにより
不運にも地球外生命体に侵食される実験台にされ、
体が全身ゴムとエナメル質に変化していくというインディーズ映画
監修は、エナメルラバーフェチで名の知れたセクシー女優 渚 夕子で
主演は新人の夕凪綾香が綾子を1人で演じ切る。
撮影に際し綾香は完全に縫われた状態のエナメル質の全身タイツを長時間着用しなくてはならず、
最初は「怖い、前が見えない」と嘆いていたが、夕子のアドバイスもあり徐々に彼女は全身タイツの魅力に取りつかれていくようだった。
後半では全身タイツを破りゴム質の体になるシーンもあったが、彼女は体当たりでラバースーツに入ることを志願
ラバースーツと全身タイツという二重の密閉空間に閉じ込められた彼女だったが、弱音を吐くことなく汗だくになってクランクアップを迎えた。
映画は都市部のインディーズ系映画館で5月6日より公開

で、添付画像にキャリアウーマンのときの綾子役の綾香
撮影中の様子(スタッフに付き添われ駅でエナメル質全身タイツで演じる綾香
全身タイツを脱ぎラバースーツになる綾香)
クランクアップの様子(汗だくで顔だけ出して花束を受け取る綾香)

でどうでしょう?

13綾子はやり手のキャリアウーマン。 ◆dkf/aF6sqI:2020/05/16(土) 14:45:20
>>12
いい感じです!
文才がありますよ。
是非、小説を書いてみて下さい!

私は文才がないので、話を書いても面白いものが書けなく、ワンパターンになってしまうので、今回は少し違った形で書いてみました。
ご指摘ありがとうございます。

14名無しさん@着ぐるみすと:2020/05/16(土) 17:06:24
>>13
いいえ、④で済ますのもいいですが
こうやって映画本編と公式メイキングとして書いた小説に
ちょっと加筆させてもらって妄想レビュー記事としてヤジを飛ばすのも面白いかなって(笑
話のイメージそれたらごめんなさい。

小説はココ以外でいくつか書いてます。
またレビューかかせてください。

15名無しさん@着ぐるみすと:2020/05/16(土) 18:58:41
>>14
是非アドバイスお願いします。

16名無しさん@着ぐるみすと:2020/05/26(火) 23:23:33
テスト

19名無しさん@着ぐるみすと:2020/07/02(木) 19:21:25
誰かー

20名無しさん@着ぐるみすと:2020/07/06(月) 00:18:17
神、新作きた!今回、甘くていいわ

21名無しさん@着ぐるみすと:2020/07/06(月) 00:19:51
>>20
えっと…どこに?

22名無しさん@着ぐるみすと:2020/07/07(火) 05:12:52
pixiv ももびかな

23名無しさん@着ぐるみすと:2020/07/08(水) 19:31:58
>>22
だね。新作あがってるね。
ちなみに、ももびさんじゃなくて、ももぴさんだよ

24名無しさん@着ぐるみすと:2020/07/23(木) 21:08:18
新作こないかな…
せめて雑談だけでも

25名無しさん@着ぐるみすと:2020/09/14(月) 21:39:31
新作待ってます!

26名無しさん@着ぐるみすと:2020/09/25(金) 20:34:06
こっちにも投稿してくれないかな…

27キャンペーンガール ◆GmgU93SCyE:2020/09/26(土) 12:47:38

美里は大学を卒業し、就職したが人間関係が上手くいかずにすぐに会社を辞めてしまった。
食べていくためには働かなくてはならない。
そこで始めたのがキャンペーンガールの仕事、容姿に自信のあった美里はすぐに採用された。
仕事は低時給の常にある仕事か、高時給だが不定期にある仕事かの選ぶように言われた。

美里は日雇いで高時給な仕事を選択した。
高時給な分、辛かったり恥ずかしかったりすること、そして一度仕事を受けると辞めることが出来ないことも契約書に盛り込まれており、美里は書類に捺印した。

28キャンペーンガール ◆GmgU93SCyE:2020/09/26(土) 23:31:44

数日後、仕事の連絡が入った。
場所は電気街にあるアダルトショップ。
裏口付近に依頼主の社員 溝口がいた。
名刺を受け取り挨拶をして、裏口から入り控え室で説明を受ける。
会社名にはラテックスの文字が入っていた。

美里は水着ならいいが、裸になるのは困ると考えていたが、ここまできたからにはもう拒む事は出来ない。

アダルトショップの控え室に入り、溝口の説明を聞く。
今日は着ぐるみを着て客寄せ役と聞かされて、美里はホッとした。
集まってきた客に溝口がサンプル品を配り試供してもらう事が目的との事。

時間もないので早速着替えてもらうからと渡されたのは、肌色のラバー製の全身タイツ。
着る時にコレを使ってと、ドレッシングエイドも渡された。
下着は脱いだ方がいいか聞いた美里に対して、溝口は汗をかくと思うので替えがないなら脱いだ方がいいかも知れないとの事。

29キャンペーンガール ◆GmgU93SCyE:2020/09/27(日) 10:05:12

更衣室とは呼びがたい単にカーテンで仕切られたスペースで裸になる美里。
抵抗はあったが、時間がないので足からドレッシングエイドを塗り、ラバー製の全身タイツに素早く足を通していく。
腕も通し、フードを被ろうとして美里は戸惑い動きを止めた。
全身タイツだから顔の部分がくり抜かれていると思っていたがそうではない。
顔の部分まですっぽりと覆ってしまうタイプのもの。
恐る恐る頭を入れて見ると細かな穴から外が見える。
それに呼吸できるように口や鼻の辺りも細かい穴が開いている。
美里は心を決めて頭を突っ込んだ。
腰から首元まであるファスナーを閉めて完了。
備え付けの姿見を見る。
そこには美里のボディラインがくっきりと出た肌色のマネキン。
一見すると美里の裸にも見えなくないが、体毛はおろか顔もない。

30名無しさん@着ぐるみすと:2020/09/27(日) 16:07:23
期待!

31名無しさん@着ぐるみすと:2020/09/27(日) 18:05:07
支援!

32キャンペーンガール ◆GmgU93SCyE:2020/09/28(月) 00:46:08

ラバー製の全身タイツの程良い圧迫感に快感を覚える反面恥ずかしさもあり、なかなか更衣室から出られなかった。

しかし、溝口の慌てた様子の声で意を決して美里は足を踏み出した。

更衣室から出るとそこには巨大なリアルペニスがあった。
もちろん、これは被りモノの着ぐるみ。
しかも美里の体型を考慮したように細身になっている。
当然、これを着ることになるのだが、美里は躊躇している。
しかし、遠慮なくコレを履いてとあるものを手渡す溝口。

それは着ぐるみの足の部分。
足先が亀頭になったデザインで、ハイヒールになっている。
つまりこれを履くと両足がペニスになってしまう。
おまけにこの後、巨大なリアルペニスも被らなければならない。
美里は全身タイツの中で涙が溢れてきた。
『恥ずかし過ぎる』

33キャンペーンガール ◆GmgU93SCyE:2020/09/28(月) 23:31:17

そんな美里の表情が見えない溝口は容赦なく、着ぐるみを着ることを催促をする。
美里は声を出さずに泣きながら、両足をペニスに変えていった。
ペニスズボンは美里の胸のすぐ下まであり、腕もズボンの中へと収めた。
体をグルッとプラスチックの返しの付いた部品が、胸から腰まで5つの輪になっている。

「コレってなんですか?」
美里が質問すると、溝口は巨大なリアルペニスを持ち上げ、着ぐるみの中を見せる。
「内側にも同じものがあるだろう、コレとソレを噛み込むようにしてこの着ぐるみは着るんだ」
そう説明し、そのまま美里に被せていく。
“カチッ、カチッ、カチッ、カチッ、カチッ“

プラスチックのパーツが全て噛みあった音がした。
「これで簡単には外れないから大丈夫だ」

美里の正面は裏スジになっており、そのスジの間から外が見えるようになっていた。
近くにあった姿見で自分の姿を確認する美里。
その姿は亀頭部分は赤黒くテカリがあり、その下には血管の浮いた棒、しかも中が女性である事が分かる。
美里の張り出した大きな胸や腰の括れ、キュッと上がったお尻が容易に想像出来てしまうシルエットだった。
おまけに足元はハイヒール。

34キャンペーンガール ◆GmgU93SCyE:2020/09/29(火) 21:55:36

美里は恥ずかしさと悲しさでその場に座り込んでしまった。

その姿を見た溝口が声を掛ける。
「まだ、仕事じゃないぞ、今からが仕事だ」

美里は力なく立ち上がると、溝口の後について行き会場となる5階のイベント会場へエレベーターで移動した。

会場には既に客が集まっていた。
客の目的はセクシー女優。
撮影は順調に進み終盤を迎えていた。
巨大なリアルペニスが現れると客は騒めいたが、セクシー女優は驚くことなく、リアルペニスに体を絡ませてくる。

セクシー女優とリアルペニスの撮影が進み終わり際に、溝口が客たちに何かを配り始めた。
それはコンドーム。

そしてセクシー女優は準備されていた大きなコンドームを取り出すと包装を剥いで中身を取り出した。
美里は嫌な予感しかしない。
「みんな、コンドームも使ってね!」

セクシー女優がそう言うと、客たちは溝口が配布したコンドームを各々掲げる。
「使い方はこうよ!」
そう言って大きなコンドームを持ち上げると、配布終えて戻ってきた溝口も手伝い、セクシー女優とともに巨大なリアルペニスにコンドームを被せていく。

35キャンペーンガール ◆GmgU93SCyE:2020/09/30(水) 01:05:49

巨大なリアルペニスはピンク色をしたコンドームに包まれていく。
巨大なリアルペニスは二股に分かれている所辺りまでコンドームを被せられた。
ちょうど、ミニスカートを履いたように。

この大きなコンドームは実際のものと同じように作られている。
巨大なリアルペニスよりもサイズは小さいが、伸縮性があり被せていくと伸びて、ピッタリと巨大なリアルペニスを覆う。

実際の使用なら問題ないが、巨大なリアルペニスには美里が入っている。
当然だが、コンドームを被せられると呼吸がどんどん苦しくなっていく。
コンドームの先の空間は美里が呼吸するたびに膨らんだり縮んだりを繰り返す。

コンドームをなんとか外そうと体をよじるが、両手が使えない美里には、このコンドームを外す術がなかった。
体を揺すりコンドームを必死に脱ごうとするがしっかりと太もも辺りで留まっている。

36キャンペーンガール ◆GmgU93SCyE:2020/09/30(水) 22:35:34

声を出して溝口に助けを求めようとした美里を邪魔するように、セクシー女優が抱きついてきた。

「可愛い!」
抱きつかれた位置が悪い、裏スジの呼吸穴のある場所。
呼吸が完全に阻害された上、声も出せなくなってしまった。
体を揺すり抱きつかれたのを解こうとするが、ハイヒールを履いていて力が入らない。

どんどん苦しくなり、意識が遠のいていく美里。
そのまま、舞台に倒れたが溝口もセクシー女優も巨大なリアルペニスに気には留めず、客たちを見送る。

客の中にはコンドームを被せられ倒れた巨大なリアルペニスを心配する声を聞きながら美里は意識を失った。

美里が気づいた時には元の控え室に帰ってきていた。
セクシー女優はおらず、溝口だけだった。
コンドームは裏スジの部分だけが破られ、呼吸は確保されていた。

「お疲れ様、今日の給料だ」
溝口はそう言うと、コンドームの破られた所から給料袋を差し込んだ。

「今日は忙しいんだ」
そう言って着ぐるみを着たままの美里を裏口へと誘導する。

38名無しさん@着ぐるみすと:2020/10/01(木) 15:54:50
支援

39名無しさん@着ぐるみすと:2020/10/01(木) 21:11:33
ラバー製の全身タイツってそれラバーだよ
全身タイツ違う

40キャンペーンガール ◆GmgU93SCyE:2020/10/01(木) 23:53:49

「え!まだ着替えていないんですけど」
美里が訴える。
「気絶している時間が長かったので、時間がなくなったんだ」と溝口。

「君の荷物はコンドームで落ちないようにしておいたから」
そう言われて美里は頑張って俯くと、給料袋の下に美里の着替えとカバンが見えた。

「え、でも、私、これじゃあ、帰れないです」
と美里は訴えたが、溝口は構わず裏口から出ていく。
美里も慌ててその後について裏口から出る。
「じゃあ、また頼むよ」
そう言うと溝口は行ってしまった。

外は少し暗くなってきているが、人通りは多く着ぐるみは目立ち過ぎる。
ましてや巨大なリアルペニスとなればなおさらだ。

途方に暮れてその場に座り込む美里。
「どうしよう?」
一人暮らしの家に帰った所で両手が使えなくては鍵も出せないし、助けてくれる人もいない。

座り込んでいろいろ考えている間も、何人か通り過ぎ奇異の目に晒される。

41キャンペーンガール ◆GmgU93SCyE:2020/10/04(日) 01:50:56

そんな美里の中にある名案が浮かんだ。
【この仕事を紹介してくれた会社の事務所がすぐ近くであることに、そこへ行けば助けてもらえる】

美里はジッとしていても状況が好転しないので、意を決して立ち上がり事務所へと向かった。

道のりはそんなに遠くないが、奇異の目に晒されて進むのは裸で歩くよりも辛かった。
驚かれたり、笑われたり、指を差されたり。
それでも美里は
『あと少し、あと少し』
心の中で念じて事務所を目指した。

42キャンペーンガール ◆GmgU93SCyE:2020/10/04(日) 01:52:33
11
幸いこんな格好をしているので、誰も近寄って来ない。
『次の角を曲がれば事務所だ』
ラストスパートとばかりに足早になる。
角を曲がって事務所のビルが見えた。
その時、赤い点滅が僅かに視界に入る。
そんな事には構わず、ビルへ急ぐ。

あと少しという所で体を叩かれた。
振り向くとそこには警官の姿。
その後ろには多数の野次馬。
「君、ちょっと署まで来てくれるか」
警官はパトカーの後部座席を開いた。

言い訳をしようとした美里に、強い口調で警官は遮りパトカーへと押し込む。
着ぐるみを着ていても細身で小柄な美里はパトカーに簡単に収まった。

警官に逆えず、事務所の入るビルを見ていると美里の担当者が帰っていく姿が見えた。
美里は諦めて警察に連行されていった。

43キャンペーンガール ◆GmgU93SCyE:2020/10/06(火) 22:27:23
●12
警察署に連行された巨大なリアルペニス。
連行された罪状は公然猥褻。
警察は当初、巨大なリアルペニスの着ぐるみを着て歩く愉快犯だと思っていた。
更に給料袋と女性もののカバンも盗難品だと疑っていた。

取り調べで美里は泣きながら、事の経緯を説明し泣き崩れた。
警察官は細身にハイヒールだったので、女装した男だと思っていたが状況が変わった。

婦人警官2人が別室で対応することになり、男性警官は申し訳なさそうに去っていった。


さて、疑いは晴れたが美里はまだ、着ぐるみの中。
美里を着ぐるみから出すべくやってきた婦人警官。
「このコンドームって破ってもいいの?」
「はい!」
カッターを使ってコンドームが切り裂かれると、給料袋と美里の着替え、それにカバンが落下した。

美里は少しだが、拘束が解かれた。
「ありがとうございます、少し楽になりました」

「あなた、よくこんなので我慢してたわね、辛かったでしょ」と優しい言葉をかけられると嬉しくて涙が出てくる。

美里が泣いていると、「大丈夫よ」と励まされて、さらに涙が止まらなくなり声を上げて泣いた。

44名無しさん@着ぐるみすと:2020/10/07(水) 22:16:40
続く?

45キャンペーンガール ◆GmgU93SCyE:2020/10/08(木) 00:02:32
●13
落ち着いた所で、着ぐるみを脱がせる作業を再開する。
「これってどうやって着たの?」
婦人警官の質問に美里は胴体部分にあるプラスチックパーツを噛み合わせて着ている事を説明する。

「ちょっと失礼するわね」そう言うと婦人警官は下の方から手を入れた。
「なるほど、こうなっているのね、なんとなく分かったわ」

2人とも仕組みは分かったので、外しにかかるが上手く離せない。
何度もやってみたが、全くダメだった。

「ちょっと待っててね」
1人の婦人警官がそう言うと、先ほどの男性警官を2人連れてきた。
計4人で前後左右から同時に作業を始める。
始めはてこずっていたが、最終的にはリズム良く簡単に外すことか出来るようになった。

5つ全てを外した時点で、男性警官は退出した。
巨大なリアルペニスを外すと、美里が出てくる事を考慮した婦人警官の配慮だった。

しかし、出てきたのは肌色ののっぺらぼう。
婦人警官は2人とも驚いていた。
それでもようやく両手が使えるようになった美里はペニスズボンを自分で脱いだ。

肌色のマネキンとなった美里に、「1人で大丈夫?」と婦人警官。
美里は「はい!」と返事すると、婦人警官は部屋を出ていった。

46キャンペーンガール ◆GmgU93SCyE:2020/10/08(木) 22:59:45
●14
肌色の全身タイツを脱いで、本来の美里に戻ると、ようやく自分の服に着替えることができた。
長時間、着ぐるみに閉じ込められていたので汗臭さとラバー臭さをデオドラントシートで拭き取る。

着替え終わったので、部屋の外で待ってくれている婦人警官に声をかける美里。

「あら、こんな可愛い子が入っていたの」
「可哀想に酷めにあったわね」
と優しい言葉に目が潤む。

「所で着ぐるみはどうする?こちらで処分しようか?」
婦人警官の言葉に一度は頷いてしまったが、「やっぱり持って帰ります」と返事をした。

もしも、返却を求められた場合、処分していたら弁償を求められても困ると思ったから。

婦人警官は着ぐるみとラバー製の全身タイツを入れた段ボールと一緒に美里を自宅へと送り届けてくれた。


おしまい

お粗末様でした

47名無しさん@着ぐるみすと:2020/10/10(土) 23:51:53
乙!ありがとう!

48名無しさん@着ぐるみすと:2020/10/16(金) 19:40:18


49名無しさん@着ぐるみすと:2020/11/23(月) 00:03:03
誰かー

50名無しさん@着ぐるみすと:2020/12/23(水) 02:33:38
ウルトラマンたちが障害物競走をする話はどうだろう?
女ウルトラマンたちの中の人は陰謀により、脱げなくなってしまうといった感じで

51名無しさん@着ぐるみすと:2020/12/23(水) 18:35:00
クリスマスネタお願いします

52名無しさん@着ぐるみすと:2020/12/24(木) 20:46:47
>>50
昔あったトカゲのやつとウルトラマンとバス旅行するネタで屁して寝ろ。

53恋人は……:2020/12/24(木) 22:14:52
「ビラ配りですか?」
「そ、今月24日。言わずもがなのクリスマスイブにサンタの扮装をして商店街のビラを配んの」
12月初旬。
舞台袖にて彼女たちは話し合っていた。
一人はポニーテールに高身長の女性。
もう一人は低身長でショートカット、
猫のような釣り目がかわいらしい少女……にも見える成人女性だ。
彼女たちはとある地方劇団のメンバーである。
小さいほうは並外れた演技力、芸大出身の友人を持ち、
小道具の調達もできるというこの劇団になくてはならない存在だ。
そんな彼女に大きいほうの彼女は声をかけた。
クリスマスイブにサンタの格好で商店街のビラを配ってくれないかと。
「商店街の会長もこっちに出資してくれてるし、
 クリスマスといえばかき入れ時なんでウチでも何かできないかってなったんだって。
 他のメンツにも声はかけてみたんだけども、みんな予定入ってるみたいでさ、
 無理にとは言わないけどお願いできない?」
「そう言われましても……」
クリスマスといえば確かに子どもにとってはサンタクロースだが、
大人の恋人がより一層仲を深めるにはもってこいのイベントだ。
丁度一か月ほど前、小さい彼女にも『恋人』ができた。
本来であれば、『彼』と一緒に過ごしたいところだが……。
「何時までですか?」
「夕方5時から夜の7時くらいまでかな」
「なるほどなるほど…………」
『彼』が退社して家に着くのが夕方6:30位。色々考えて1時間位待たせる感じになる。
が、小さい彼女は口元に笑みを浮かべる。
「いいですよ」
「本当!?いやぁよかった」
「その代り、衣装は自分で用意したいです。それでいいですか?」
「あ、ああ。構わないよ」
「ありがとうございます!」
小さい彼女はビラ配りを亮諾した。
勿論考えがあってのことだ。
早速、芸大出身の友人に連絡を取る。
「あ、あたし。ちょっと頼みたいことがあってね……」

54恋人は……:2020/12/24(木) 22:16:16
そして来る12月24日。
子どもたちはサンタクロースのプレゼントを待ちわび、
大人のカップルはその仲を深める日。
即ちクリスマスイブ。
「お待たせしましたー」
商店街の面々が待つ中、
大きなキャリーケースを引きずって、
ベンチコートを身に纏った小さい彼女は現れた。
「おーこんな可愛らしい子がサンタ役とはびっくりだ。
 今日はヨロシクね」
サンタ衣装を纏った商店街の会長のオジサンは気さくに挨拶をする。
「あれ?あたし以外の人は?」
「え?誰も来てないよ?
 でも、劇団一の役者って聞いているからオジサン大いに期待しちゃうよ」
「結局あたし一人かい!」
思わずツッコんだ。
「はは。元気のいいお嬢さんだ。で、サンタの衣装ってのはどうしたの?」
「あ、ちょっと待ってくださいね」
すると、彼女はおもむろにベンチコートを脱ぐ。
「おお……それはちょっと刺激的すぎじゃない?」
ベンチコートの下にはミニスカのサンタ衣装があった。
肩の部分がはだけており、腰のベルトが引き締まった身体を強調している。
「勿論、これじゃないですよ。これは『彼』だけに見せる特別衣装です!
 って、オジサンにも見せちゃいました!」
(ちょっとうっかりさんかな?)
少し不安になりながらもオジサンは彼女の挙動を見つめる。
「こほん。気を取り直して、これがあたしのサンタ衣装です!」
そして彼女は持ってきたキャリーケースを開ける。
「おぉ……」
立派な正統派のサンタ衣装。その下には肌色の何かが折りたたまれている。
「サンタの体形を再現するための肉襦袢、
 それにシリコンで出来た仮面(マスク)です」
「本格的だね……」
驚きに目を丸くしてオジサンはそれらを見る。
彼女は肉襦袢の背中のファスナーを下し、その中に四肢を入れていく。
見る見るうちに彼女のほっそりした肉体は小太りの体系へと早変わりした。
その上からサンタ衣装を着れば、身体は完全にサンタのそれになる。
小太りのサンタの上に少女らしい可愛い顔が乗っているのは何とも奇妙な様である。
「あとは……これを被って……」
次にシリコン樹脂でできたリアルなサンタのマスクを手に取る。
芸大時代にルームメイトで今は特殊メイクを生業としている友人の自信作である。
笑ったような柔和な表情に、刻まれた皺。
霜焼けのようにほんのり赤く染まった鼻とほっぺた。
その下は白い髭でおおわれている。
後ろのジッパーを開けて、それに顔を滑り込ませる。
目、鼻、口を合わせ、後ろのジッパーを閉め、その上から赤いナイトキャップを被れば、
子どもたちの憧れ、サンタクロースの完成である。
「おお。スゴイ本当のサンタさんみたいだよ!」
「ほっほっほ。顔型から造ったから表情も動くんじゃよ」
好々爺の声を出して彼女は言った。
「え!?声まで変えられるのすごすぎない?」
「練習すれば誰でも出来るもんじゃよ」
「……なんかオジサンのサンタ衣装のクオリティの低さが恥かしくなってきたよ……。
劇団一の役者とは聞いていたがこれほどとはね」
オジサンは驚いて口がふさがらなかった。
「さて、子供たちが待っているからのう。早く行こうとしようか」
(そして、配り終わったら『彼』の家に行って驚かせてやるんだー)
なんて、サンタのマスクの下で彼女はほくそ笑むのだった。

55恋人は……:2020/12/24(木) 22:17:53
「わーサンタさんだ!」
「ほっほっほ。良い子にしておれば、今夜プレゼントをあげるからね。
 ママさんはこれをどうぞ」
「あら、このお店こんなに安くなってるんだ。行ってみようかな」
彼女の演じるサンタクロースはおおむね好評だった。
親子連れは物珍しさに子供が来て、親御さんにチラシを配る。
予定よりも早く配布分のチラシが無くなってしまうほどだ。
「うーん。サンタさん、チラシの追加をしたいんだけどもいいかな?」
「任せなさい。まだまだやれますよ」
「ありがとう!それじゃオジサンちょっとコピーしてくるね!」
商店街のオジサンがその場を離れ、一息つく。
時計を見ると6時を指していた。
(もうそろそろ彼が帰ってくる頃かな?ここら辺を通ったりして……)
そんなことを考えていた時に、大声が響いた。
「やい!偽物サンタ!」
視線を向けると、男の子が立っていた。
日が落ちてそろそろ夜になる頃合いだが、親の姿はなかった。
迷子だろうか。
「どうしたんじゃ?ボク?迷子かい?」
「うるさい!」
そう言うと、男の子はサンタのひげを引っ張り始めた。
「正体を現せ!偽物めー!」
「ちょ……やめなさい!」
今、彼女の顔型から作ったマスクはぴったりとフィットしているが、
一度ズレなどすれば子供号泣必至のグロ画像になってしまう。
とはいっても、サンタクロースの格好で子供を叱りつけるというのはよくない。
(も〜どうすればいいのよ!?誰か助けて〜)
サンタの顔の下で、彼女は困り果てていた。

56恋人は……:2020/12/24(木) 22:21:18
12月24日
子どもたちはサンタクロースのプレゼントを待ちわび、
大人のカップルはその仲を深める日。
即ちクリスマスイブ。
そんな日にため息交じりで駅の改札を潜る男が一人。
「はぁ……」
この日、何の変哲もない都内で働くサラリーマンの彼は、
定時で帰宅し、2か月ほど前に出来た『彼女』と夜を過ごす筈だった。
実際トラブルもなく定時に帰宅することは出来たのだが、
『彼女』から一つのラインメッセージが送られていた。
「ごめーん。劇団で急用ができちゃった……。
 今日はちょっと会えないかも」
なんて文言にテンションをダダ下がりしながらも、
「いいや。仕事なら仕方ないよ。明日会えるなら会おう」
そう返事を送って帰路についたのだった。
『彼女』は地元の劇団に所属する女優の卵である。
看板役者ということで、中々多忙のようだ。
(そうだとも。ハロウィンの時とは違って彼女持ちの余裕がある。
 今俺はあの時のように怨念をまき散らす孤独な男ではないのだ。
 帰りにチキンとケーキでも買ってゆっくり過ごすさ)
そんなことを自分に言い聞かせながら、
彼は自販機で甘ったるいホットコーヒーを買っていた。
駅前の商店街はイルミネーションで飾られ、多くの人が行きかっている。
そんな中、子供の大きな声。それを中心にした人混みが目についた。
「正体を現せ!偽物めー!」
近づいてみると、男の子がいた。小学校の高学年くらいだろうか。
そして、サンタクロースがいた。
赤い服、赤いナイトキャップを纏い、ひげを生やした小太りの老人だ。
柔和な表情を浮かべた顔には皺が深く刻まれ、
ほっぺ、鼻がしもやけのようにほんのり赤く染まっている。
これぞサンタというイメージ通りの人物だ。
そんなサンタのひげを男の子は引っ張りながら言う。
「おまえ、偽物だろう!サンタなんていないんだ!ボク知ってるんだからな!」
「や、やめるんじゃ……良い子じゃから……」
イメージ通りのしわがれた老人声で弱弱しくサンタは静止するが、
年頃の男子の勢いに完全に負けてしまっている。
周りの聴衆はあたふたしているが行動に出ない。
仕方がないと彼は前に出た。

57恋人は……:2020/12/24(木) 22:22:49
「おいこら少年!何があったか知らんがやめなさい!」
大人の男に力強く呼び止められて驚いたのか、
男の子のひげを引っ張る力が弱まった。
「なんだよおっさん。あんたは関係ないだろう」
彼をにらみつけて男の子は言った。
「いやいや関係ありますとも。
 サンタさんには俺も小さいころ沢山おもちゃ貰ったからね」
「大人は嘘ばっかりだ。サンタなんていないんだ。ボクは知ってるんだからな」
「ふむ。どうしてそう言えるんだ?」
「見たんだよ。パパがボクがサンタさんに頼んだものを買っているところをさ。
 それで、そのことを言ったら「サンタなんて本当はいないって知ったんだ。
 いい加減お前も大人になれ」とか言ってさ……」
サンタの真実を知ってひねくれてしまったらしい。
子供心に今まで信頼を置いていた親が自分をだましたと知ればこうなるか。
親がいないところを見るに迷子かはたまた家出か。
どちらにせよ不安な状態で、最近否定された『サンタ』が目の前に現れたので、
絡んだという状況らしい。
中々に面倒だが、予定もなくなって暇だったので、どうにかしようと彼は思った。
「確かに君のパパは嘘つきだな。
 だってサンタは本当はここにいるのにいないなんて嘘ついたんだから」
「え!?」
男の子とサンタは驚いた顔で彼を見つめる。
(いや、サンタのじーちゃん。あんたは驚いちゃダメでしょ。)
そんなツッコミを心の中でしながら彼は言った。
「いいか。サンタはここにいるだろう?ならどうして『いない』ことが本当だと思ったの?」
「そ、それは……お父さんがいないって言ったから。
 それに、考えてみればおかしいじゃん!
 一晩で世界中の子供たちにプレゼントを配るなんて絶対不可能だよ!
 そんなサンタが、こんな商店街でチラシを配ってる暇もないし!」
「そう。一晩で世界中の子供たちにプレゼントを配るなんて不可能だよね?
 だから、サンタさんは皆の親御さんに頼んでるんだよ。
 自分の代わりにプレゼントを子供たちにあげてってね」
「!?」
目を丸くして男の子は聞いている。
「昔は子供が少なかったし、今みたいに最新のおもちゃがあるわけじゃないから、
 それこそ子供たちの欲しいものを聞いてサンタさんがそれを配ってたんだ。
 でも、今は子供がたくさんいるし、おもちゃも新しい物がどんどん出てる。
 だから、サンタさんはそのお仕事を君たちのパパ、ママに任せてるんだよ。
 で、空いたクリスマスの時間はこうして商店街のチラシを配ってるわけ」
「じゃあ、なんで『サンタなんていない』って嘘をついたのさ?」
「そうだね……パパもサンタさんのお仕事の代わりをするの疲れてたんじゃないかな?
 だって、キミの欲しい物を買ってきてサンタさんのフリをしてあげても、
 いつだって感謝されるのは『サンタさん』だろ?
 それに加えてキミはパパがおもちゃを買っているときどんな風に問い詰めたワケ?」
「そ、それは……」
「サンタさんも、毎年キミに上げるプレゼントも、確かに『嘘』だったかもしれない。
 でもね、それらは全部キミのためについた優しい嘘だ。
 だから、パパさんやサンタさんを責めるのは違うんじゃないかな」
そう彼が言い終えた時、丁度中年位の男性が駆け寄ってきた。
「翔太!こんなところにいたのか!」
「パパ……!」
やはり不安だったのか、男の子は父親に駆け寄り抱きしめたうえで泣きながら言った。
「パパ……今までありがとう……それにごめんなさい……」
男の子の父親はお礼とお辞儀をするとそれを抱えて去っていた。
「メリークリスマス。いつまでも夢を大切に」
そんな親子の背中に彼は声をかけるのだった。

58恋人は……:2020/12/24(木) 22:24:17
「ありがとう。ワシ一人じゃどうしようもなかったんでな」
「子供のことならどうにかしてほしかったけども、
 まぁあの状況でサンタさんが子供を叱りつけるのはナシだよね。
 イメージ壊れるし」
何とか男の子の騒動が収束した後、サンタクロースは彼に礼を言った。
「子供の夢を守るってのもオトナの役目って奴ですよ。
 とりあえずあの子の中にある『サンタクロース』は守れたんで良かったですかね。
 ところでおじいさん。あなた誰?商店街にいたっけ?」
「見ればわかるじゃろう。サンタクロースじゃよ。ほーほほ」
「サイですか。ま、それならそう言うことにしときましょ。
 あー俺はもう帰るんで、これでも飲んで頑張ってください」
先ほど自販機で買ったホットコーヒーは未だ暖かかった。
それをサンタと思しき老人に渡す。
「俺も小さい頃はお世話になったんでね。これくらいの恩返しはしなきゃでしょ。
 んじゃ。メリークリスマス!」
サンタに背を向けて彼は去っていく。
「……そう言うところがたまらなく好きなんだよなぁ……」
彼に聞こえない小さい彼女自身の声で『サンタ』は呟き、再び老人の声を作る。
「ありがとう!お礼に今夜必ずお前さんのところにプレゼントを持って行ってあげるから楽しみにしとるのじゃ!」
「俺、大人だけど良いんすか?」
「特別じゃよ!」
特に意味もないホラだと思った彼は笑いながら手を振り後にした。
「んじゃ期待せずに待ってますよ!」
返事をした背中を長いことサンタクロースの彼女は見つめていた。
そこへ、チラシをコピーしに出かけていた商店街のオジサンが戻ってくる。
「ごめんごめん。コンビニ混んでて遅れちゃった。
 追加のチラシ、コピーしてきたよ」
「任せなさい!もうひと踏ん張り頑張るぞい!」

59恋人は……:2020/12/24(木) 22:25:33

それから一時間後。
ケーキとチキンを買い、
ソーシャルゲームのイベント周回をしていた彼のマンションのチャイムが鳴る。
「誰だろう?」
彼がドアを開けるとそこにはサンタのおじいさんがいた。
「え!?サンタさん?何で俺の住所知ってるの?」
「サンタじゃからの。良い子の住所位は知っとるよ」
純粋な子供ではない彼の脳裏には色々な思考が駆け巡る。
(ひょっとして新手の強盗じゃないだろうな?)
なんて思ったのもつかの間。
「約束したじゃろ?必ずプレゼントを届けるとな……」
そう言ってサンタのおじいさんは頭の後ろに手を回す。
じいぃというジッパーのような音と共に、おじいさんの顔面がぐにゃりと崩れた。
「!?」
シリコン樹脂でできた作り物のサンタクロースの被り物。
その下から汗まみれの自分の恋人、『彼女』の可愛らしい顔が現れる。
「メリークリスマス!プレゼントはあ・た・しってね!どう?驚いた?」
「……っ!?」
あまりの出来事に脳の処理が追いつかない中、更に彼女は背中に手を回す。
小太りなサンタの身体は抜け殻のように地面に落ち、
その中からミニスカートのサンタ衣装に包まれた彼女の細い四肢が現れる。
「ははは。まだ何が起こってんのかよくわからないや……」
「簡単な話だよ。あなたも、あたしもサンタクロースだったの」
「は?俺が?」
「そ、あなたはあたしにプレゼントをくれたじゃない」
そう言って彼女は空の缶コーヒーを彼に見せる。
「だから、あたしたちは両方サンタさんだったのです!」
「そう言うもんかなぁ……?」
「細かいことは気にしない!入っていいでしょ?」
「そ、それはもちろん!チキンやケーキもあるから……」
彼と彼女の聖夜は更けていく。
誰かを想い、贈り物(プレゼント)を渡す。
これはそんなサンタクロースたちのお話。

おしまい

60恋人は……:2020/12/24(木) 22:32:57
というわけでいかがだったでしょうか?
普段、掲示板ではROMに徹している者ですが、クリスマスということで、
某松任谷○実様の名曲よりインスピレーションをいただいて書かせていただきました
慣れない投稿ということもあり、お見苦しい点はあるかもしれませんが、
楽しんでいただけたらと思います
因みにこのカップルの馴れ初めも短編小説としてあります
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=10313120
合せて読んでいただければより楽しめるかと思います
何だか宣伝みたいになっちゃったなw
それでは皆様、メリークリスマス!

61恋人は…… ◆dczyYe4XLs:2020/12/24(木) 23:23:20
あ、コテハンつけ忘れました。
しかも余裕で30行超えてるし……色々お騒がせしてスイマセンorz

62名無しさん@着ぐるみすと:2020/12/25(金) 09:44:34


63名無しさん@着ぐるみすと:2021/01/17(日) 20:01:18
あけましておめでとうございます

64受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI:2021/02/05(金) 06:40:38
A1-KAW-A10R1 通称A1は今、私の横で会社の受付をしているAIロボットのこと。
ちなみに私は28歳独身、彼氏無し、通称アラサー女こと工藤 朝陽。
もちろん、受付をするぐらいなのでスタイルも顔も自他共に認めるほどなのだが、私に見る目がないせいか独身で30歳を迎えそうだ。

3ヶ月までは横で一緒に受付をしていた同期は結婚し寿退社していった。
一人での受付業務はきついと上司に直談判した結果がこのAIロボットだ。
人間と違ってよく働いてくれる。
電話こそ取れないが、来客の案内を巧みにこなしている。

65受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI:2021/02/05(金) 06:41:30
花形である会社の受付もやる人が少なくなり、ロボットに取って替わられるのかと思うと少し寂しく思う。
にしても、銀色と水色のプラスチックパーツに覆われたロボットではやはり人間様には劣ると私は考える。
しかも、3時間毎に1時間の休憩が必要なのだとか。
時間になると、総務の課長自らAIロボットを回収に来て、私にいろいろとAIロボットのことを聞いてくる。
変な動きをしなかったか?私がロボットを壊すようなマネをしなかったか等。

相当このAIロボットにはお金がかかっていると私は見ている。
なので、課長に嫌味を言ってやった。
「AIロボットでも、もう少し人間らしくした方がいいでは?」と。
課長は頭を捻り、考えながらAIロボット固定具にしっかりと固定し回収していった。

66受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI:2021/02/05(金) 06:42:30
そんな日が続いたある日、私の言った通り“人間らしく“なったA1が運ばれてきた。
全身人工皮膚に覆われ顔はリアルフェイスで、髪は肩にかかる程度で少し茶色、私と同じ制服を纏っていた。

「どうだ、人間らしくなっただろう」
課長は自慢気に言ってきたが、リアル過ぎて不気味ですと返してやった。

リアルフェイスとなったA1、音声は以前と変わらないが、接客時の“笑顔“と待機時の“素の顔“の機能が追加された。

67受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI:2021/02/05(金) 06:43:30
バージョンアップはあったものの、その後は何も変わったことはなく、受付業務は続いていった。

ある日、私とA1の受付近くで新しく設立された子会社の勧誘イベントが行われた。
これは社内外に周知してもらう為のイベント。
イベントと言っても、男女のスタッフ1名ずつと着ぐるみが一体の計3名でビラやポケットティッシュを配る程度のものだった。

A1を運んできた課長からは何かあれば、イベントのフォローをするように釘を刺された。

こんな日に限って来客はなく、暇。
そんな時、事件が起きた。

68受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI:2021/02/05(金) 06:44:53
子会社のキャラクターの着ぐるみが倒れた。
着ぐるみはビニール製で膨らませるタイプのものだが、常時エアーを送り続けるものではなかった。
さらにイベントをやっているところは私のいる常に陰となる受付とは違い、常に陽が当たる場所。
エアーで膨らむタイプの着ぐるみで中の人の負担が少ないものだとはいえ、その中の人の体調が朝から優れなかったこともあり倒れてしまったようだ。

私が駆け寄ると既に着ぐるみからエアーは抜かれて中の女の子が出されていたが、顔色が悪い。
私と女性スタッフでその子を医務室へと運ぶ事になった。

幸い来客も少ない為、内線電話を来客者に見えるところへと置き、内線番号一覧をその横へ置く。
私が受付を離れる時、いつもやっている事だ。

69受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI:2021/02/05(金) 06:45:56
どうしていいかわからずに、呆然と突っ立っている男性スタッフのところへA1を連れていくと、「これに着ぐるみを着せていいから」と言い残すと私と女性スタッフは着ぐるみの中の女の子を医務室へと運んだ。

幸い着ぐるみの中の女の子は大した事はなく、医務室でしばらく休む事になった。
一安心し受付へ戻ると、A1は着ぐるみを着せられたようで、人とは違う不自然な動きをする着ぐるみがいた。

そして、程なくしてまた事件が起こった。
今度はA1が倒れてしまった。
原因はおそらくオーバーヒート。
陽の当たる場所で通気性の悪い着ぐるみを着せていたから。

“ああ、今日は全くなんて日だ“
心の中で呟くと、イベント場所へと走る。

70受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI:2021/02/05(金) 06:47:14
頼りない男性スタッフはまた呆然と突っ立っている。
「すみません、お借りしたロボットを」
申し訳なさそうに女性スタッフが声を掛けてきた。

取り敢えず課長が来るまでに一次対応し、復旧すればドヤされずに済む。
受付裏の小さな控え室へとA1を女性スタッフと運び入れる。

女性スタッフには戻ってもらい、復旧作業に入る。
応急処置マニュアルは課長から貰っているが、以前のいかにもロボットの方だったがやるしかない。

71受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI:2021/02/05(金) 06:48:22
まずは髪の毛。
軽く引っ張ってみるが取れ気配がない。
てっきり、両面テープでくっつけているとおもっていた。
ならばと、髪の毛を頭皮に沿って触ってみる。
「あった」指先に異物を感じた。
その部分を髪を開いてみる。
固定具が見つかった、全部で4箇所。
それを全て外すと、髪が外れた。

次は人工皮膚だが、どうなっているか分からない。
正直、髪を外すとファスナーが出てくるのだろうと思っていた。
分からないので私と同じ受付の制服、ブラウスを脱がせてみるが、ファスナーは存在しない。

「一体どうなってるの!」私は床を叩いた。

72受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI:2021/02/05(金) 06:49:33
ヤケだ、スカートを脱がせハイヒール、パンストも脱がせたA1を犯すが如く荒々しく。
パンストに絡まりショーツも脱げた。

髪の毛がなく人工皮膚だけとなったA1、人で言う裸の状態にして私は冷静になった。
スカートで隠れていた腰の辺りを一周する切れ目に気がづいた。
パンストを勢いよく引っ張ったことで、切れ目が現われたのかもしれない。

服を脱がせる要領で上半身の人工皮膚を脱がせる。
薄く伸縮性のある人工皮膚は脱げて、以前のいかにもロボットのA1に戻った。

応急処置マニュアルにはまずプラスチックパーツを固定するビスを外すように書いてある。
ブラスドライバーで指定されたビスを外していくとプラスチックパーツが外れた。

73受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI:2021/02/05(金) 06:51:00
プラスチックパーツの下から現れたのは金属の枠組みと基板や細かな配線。
文系で機械オンチの私にはサッパリ分からない代物だ。

マニュアルにはオーバーヒート(異常発熱)による場合は、ベースとなる黒いゴムも熱くなっていると説明があり、黒いゴムに恐る恐る触れてみる。

黒いゴムに触れてみると確かに熱い。
ヤケドするほどではないが。

涼しい場所で、暫く冷却することで機能が復旧するとも書いてある。

暫く様子を見ていたが、復旧する感じがしない。
“えらいものを壊してしまった(汗)“
“弁償かなぁ?“
心の中で呟く。

74受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI:2021/02/05(金) 06:51:45
少し凹んだが、独身だし分割ででも弁償しようと腹をくくる。
冷却して復旧すればラッキーだし。

「さあ、仕事しよう!」自分に言い聞かせるように立ち上がろうとした時、A1が私の腕を掴んだ。
顔もなく金属の枠組みと配線剥き出しのロボットが腕を掴んできたのだ、もう恐怖でしかない。
「きゃあ!」私は力いっぱい悲鳴をあげた。

しかし、A1は私の腕を掴んだまま、いつもの電子音でこう言った。
「アサヒ ワタシ ノミモノ ホシイ」

75受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI:2021/02/05(金) 06:52:51
「へ?」
思わず変な声が出る。
掴まれた腕にそれほど力はなく、オマケに『アサヒ』って私のことを呼んだ。
普段は『クドウ サン』と呼んでくる。

これまで3ヶ月間、一度も『アサヒ』なんて呼ばれたことも呼び捨てにされた事もない。
熱で故障したのかとも思ったが、他におかしい事がある。

自分の要望伝えてきた事、そしてその要望が『ノミモノ』

改めてA1の顔の部分に私の顔を近づける。

金属の枠組みと配線で分かりにくいが、ベースのゴムは人間のように呼吸している。

76受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI:2021/02/05(金) 06:53:55
こうなれば仕事そっちのけで、A1を調べる。
ツンと尖った胸の金属の枠組みの内側のゴムに触れてみると、何やら勃起したものに触れる。
指に挟んで転がすようにしてから、摘み引っ張って離す。

「アァァァン」と変な電子音。

私を掴んでいた手を解くと、A1の背後に周り金属の枠組みの間から手を入れてベースとなる人型の黒いゴムの胸を鷲掴みにして優しく揉んでやる。

A1は私に体を預けて気持ち良さそうに胸を揉まれる。

私にはもう何となく全てが分かり始めていた。

77受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI:2021/02/05(金) 06:55:18
こんなことをよくやって敏感に感じる人間を私は1人だけ知っている。
そう、数ヶ月前まで私と一緒に受付をしていた相川伊織。

仕事終わりに胸の大きな彼女の胸を揉んでは戯れていた。
黒いゴム越しではあるが、この感触は彼女。

金属の枠組みと配線に隠された股のところに手を持っていく。
顔もなく機器が剥き出しの容姿のA1は、私から逃れようとするが、力が入らないようだ。

股の部分は一本線が走っている。
それをなぞるように、指を走らせる。
黒いゴムから電子音の吐息が漏れる。
「フゥゥ ァァァァァン」
さらに指の動きを早めていくと、体を捩って逃れようとするロボットらしからぬ行動に出た。

しかし、私はA1をガッチリホールドすると、指の動きをさらに速めた。

78受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI:2021/02/05(金) 06:56:18
A1は首を振りながら必死に抵抗する。
どんどん速まる私の指に耐え切れなくなったようで言葉が漏れる。

「アサヒ ダメ ヤメテ ワタシ ワタシ コワレチャウ」
それに対して「A1どう?私のテクニックは、気持ちいい?」

「スゴク イイ デモダメ アサヒ ワタシ イッチャウゥゥゥゥ アァァァァァァ」
感情の込もった電子音の後、A1は大きく体を揺らした後動かなくなった。

黒いベースの人型のゴムからは激しい呼吸音が聞こえる。

79受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI:2021/02/05(金) 06:57:50
A1は間違いなく、相川伊織。
なんで気づかなかったんだろう。

アイカワイオリ
A IKAWA IOR I
“ I “を1に、“O “を0に換えると
A1-KAW-A10R1
となる。

それになぜ寿退社した筈の伊織が復職したのか。
ここからは彼女のことをよく知る私の想像だが、すぐに離婚したが、そのまま受付に戻る気まずさと彼女のプライドから課長と相談の上、A Iロボットとして復職したのではないか。

逝ってしまい動けないでいる伊織。
気を失っているようで全く動かない。

私は悪戯を思いつき、カバンを漁る。

80受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI:2021/02/05(金) 06:59:17
私のカバンにはたまにムラムラした時に使うローターが入っている。
それを掴むとA1の股へとセットして固定する。

そしてA1を元に戻す作業にかかる。
プラスチックパーツをドライバーで取り付ける。
人工皮膚だが、上半身を前後反対に着せる。
これでプラスチックパーツの空間で呼吸は出来るが電子音が聞こえにくくなると考えた。
手の部分は指を無理やりねじ込んだ。

しっかりと上半身部分の人工皮膚を着せてからブラウスを着せてショーツ、パンスト、スカート、ハイヒールの順に履かせていく。
最後に上着を着せた。

上半身が180°回転しているのと、髪がない事以外はいつも通りだ。
髪を取り付け、ローターの電源を入れた。

81受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI:2021/02/05(金) 07:00:23
なんとも奇妙なA Iロボットが動き出す。
人工皮膚に妨げられて声が少し漏れる程度。
近くで耳を傾けると何か言っている。

「アサヒ ゴメン ダマス ツモリ ナカッタノ 」
電子音で言われても、どことなくふざけているようで真実味に欠ける。

「ウゥゥゥゥゥゥ ダメ ダメ ダメ イッチャウ コワレルヨ コワレチャウ アァァァァァ アサヒ」
また、A1は動かなくなった。


その後、A1は定刻に課長に回収されていった。

82受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI:2021/02/05(金) 07:01:33
翌日、私が受付に行くとA1が既にいた。

私を見つけると一礼し、「オハヨウゴザイマス」と電子音ぽく挨拶したが、明らかにいつもと違う。

私が首を傾げるとA1は人工皮膚を脱ぎ始めた。
中から出てきたのは相川伊織。
髪の毛を軽く直すと「久しぶり」と。

私は伊織に「久しぶりじゃないわよ」と返したが、少し考えて「面と向かうのは久しぶりかも」と言って笑った。

「今日からまたよろしく」伊織の言葉に私も「こちらこそ」と返した。

来客が来た。
「いらっしゃいませ」声を合わせて頭を下げる。
そのタイミングで伊織がローターを返してきた。
「もうぉ!」私の呟きに2人で笑顔になり来客を迎えた。


おしまい

83花見 ◆dkf/aF6sqI:2021/02/05(金) 07:06:55
私、早川沙織はOLになって7年目。
つい最近彼もできて、結婚秒読みかと思いきや、彼の収入もそれほどよくないためまだ当分先の様相。
で、話は戻るけど7年目ともなると、新人OLの指導を任されることもしばしば。
その上、イベントの段取りや盛り上げまで一緒に考えなくてはならない。
そんなお話。
昨年入社した新人OL 野畑桜、名前に桜が入っていることから彼女は花見の仕切りを上司から命じられた。
何も要領が分からない彼女の指導にあたっている私が花見の仕切りも教えることとなった。
まずは桜の開花予想を調べ、候補日をある程度決める。
場所をネットから調べ、花見会場の下見。
そして宴会の準備といった具合。
盛り上げるのは、上司や同僚のモノマネ、手品やカラオケなのだが、盛り上げる前に既にお酒がまわり勝手に盛り上がっているのが通例であった。
こうなるとセクハラ上司が現われる。
コンプライアンスが取り沙汰される世の中とはいえ、やはり体に触ってくる輩はいる。
そこで思いついたのが、彼の職場で着ぐるみが借りられないかというもの。
仕事が終わってからの夜桜、私はあまりお酒が飲めないので寒くて仕方がない。
着ぐるみなら、セクハラもされず寒さ対策になる、しかもみんなが盛り上がってくれるのではと考えた。
早速彼に連絡、一度彼の上司 上原夏子に確認してみるとの答え。
彼からの連絡をしばらく待った。

84花見 ◆dkf/aF6sqI:2021/02/05(金) 07:07:49
程なくして、彼から連絡が来た。
私の頼みならとはいかず、条件が提示されて返って来た。
また、イベントがあるのでその着ぐるみに入ってくれたら着ぐるみを用意してもいいとのこと。
着ぐるみにも慣れておきたし、忙しい彼とも会えるので、承諾することにした。

彼に会社の花見で使用できそうな着ぐるみと伝えていたが、まさか桜の木の着ぐるみ、いや木ぐるみとは思ってもいなかった。

春限定ビールのイベントで桜の木ぐるみとして、1日3回大型商業施設を回る。
土日のイベントを4回こなした。
その桜の木ぐるみの予備が幾つか用意されていたが、ほとんど着ぐるみを、傷めることなくイベントは終了。
予備の桜の木ぐるみを2つもらうことができたが、その分日当は安くなっていた。
私も小さいが、桜も私より少し背が高いくらいなので着ぐるみには問題なく着れると思っていたが、実際に着てみると体の凹凸が私よりも凄くピッタリとした着ぐるみは彼女のボディラインを浮き彫りにした。

そんな着ぐるみで花見はスタート。
顔の所だけ丸くくり抜き、皆と楽しく飲んだり食べたりしながら、過ごす。
セクハラ上司も登場したが、着ぐるみの上から触られても全く問題なかった。

花見が終わり、帰る時には着ぐるみを気に入った桜はそのまま着て帰ると2駅だけであったが、酔った勢いもあり着ぐるみを着て帰ってしまった。
良かったのか悪かったのか分からないが。
私は当然着ぐるみを脱いで帰りました。

終わり

85名無しさん@着ぐるみすと:2021/02/07(日) 00:02:00


86名無しさん@着ぐるみすと:2021/02/07(日) 10:09:46
乙、受付ジョウなんか読んだ記憶があるんだけどどこでだろ?

87名無しさん@着ぐるみすと:2021/02/07(日) 17:45:48
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/anime/9756/1457114349/986

前のスレのコレでしょ

88リアルロールプレングゲーム〜濃厚接触?〜 ◆dkf/aF6sqI:2021/02/07(日) 23:06:56
1.
冒険者たちがモンスターを倒してお宝をゲットするリアルロールプレイングゲーム。
その名も【ドラゴンソード】
冒険者は感染対策として、フルフェイスのヘルメットを装着し、剣と盾を持ってステージへ向かう。

さまざまなドラゴンモンスターが冒険者の行手を阻む。
そしてラスボスのドラゴンは胸にお姫様が取り込まれ、お姫様の上半身だけは見えている。
脚は2本だが腕は4本生えている。
倒されそうになると取り込まれたお姫様が「ヤメテ、コロサナイデ」と懇願する。
冒険者がひるむとラスボスにやられてしまう。
見事ラスボスのドラゴンを倒すとお宝ゲットとなる。

ドラゴンモンスターたちは全て着ぐるみでリアルな戦闘ができる為、冒険者を魅了していた。

着ぐるみのドラゴンモンスターも感染対策は万全でガスマスクをして外部からの空気はフィルターを通して取り込む仕組みになっていた。
ただ、これは着ぐるみのドラゴンモンスターの操演者たちにとってはかなりの重労働になることは間違いなかった。

89リアルロールプレングゲーム〜濃厚接触?〜 ◆dkf/aF6sqI:2021/02/07(日) 23:07:39
2.
俺、陽山圭佑は今、ラスボスであるドラゴンの着ぐるみの中にいて、冒険者たちと戦闘中だ。
コロナ禍だという事で、着ぐるみの中はガスマスクを着用。息苦しい中戦闘を続けている。

冒険者もまた感染予防の為、フルフェイスのヘルメットを被り、防具を着け、模造の剣で襲いかかってくる。
ドラゴンの着ぐるみは分厚く作られていて、剣で殴られても痛くない。
しかし、ある程度時間が経つと倒されなければならない。

インカムから「今です!同時攻撃です!』の声。
ゲーム進行のアナウンスに合わせて、前面から3人の冒険者たちの同時攻撃を受けて俺は尻餅をついた拍子に俺の勃起した肉棒が柔らく温かいものに包まれる。
「あぁぁ」と可愛らしい喘ぎ声が着ぐるみ内に漏れた。

可愛らしい喘ぎ声を掻き消すようにラスボスドラゴンに仕込まれたスピーカーから『ヤメテ!コロサナイデ!』と女性声優の音声が流れる。
その声に動じる事なく冒険者たちは倒れたラスボスドラゴンにトドメとばかりに襲いかかってくる。

90リアルロールプレングゲーム〜濃厚接触?〜 ◆dkf/aF6sqI:2021/02/07(日) 23:08:57
3.
俺はなんとか立ち上がろうとするが、冒険者の1人に後ろから蹴り倒される。
前へ倒れた衝撃で俺の肉棒は温かいものへ深く突き刺さる。
「んうぅぅ」喘ぎ声とも呻き声とも取れる声が漏れた。

冒険者たちは前のめりに倒れたラスボスドラゴンをそのまま袋叩きのかたちで激しく追い討ちをかける。
俺の肉棒はさらに温かいものの中へと深く入っていく。
「ダメっ、逝っちゃう」必死にトーンを抑えた声が聞こえてきた。
その声を聞いて「俺も」

ラスボスドラゴンは冒険者たちの手によって倒された。
その後、冒険者たちの手によってラスボスドラゴンを倒した証拠を写真に収める。
そして冒険者たちは宝物を手に入れる。
宝物はゲームアプリ【ドラゴンソード】の超レアアイテム。

91リアルロールプレングゲーム〜濃厚接触?〜 ◆dkf/aF6sqI:2021/02/08(月) 22:45:31
4.
「えー、俺がですかぁ?」
俺は先輩に聞き返した。
「やった事ないですよ、ラスボスのドラゴンなんて」

膨れっ面の俺を先輩は諭す様に言う。
「何事も経験だから」
先輩はコロナが蔓延する前の最終の戦闘で足の靭帯を切る大怪我をした。
なんでも一緒に入っていた人(小柄な男性)がバランスを崩した事が原因であったようだが、先輩は彼を責めることはしなかった。
しかし、先輩とパートナーを組んでいた小柄な男性は責任を感じて辞めていった。

そして、コロナ禍でしばらく営業していなかった【ドラゴンソード】だったが再開することになった。

先輩の足はいまだ治らず、ラスボス役に俺が抜擢された。
イマイチ納得できないが、社歴的には俺は先輩に次いで長く仕方なく引き受けることにした。

因みに以前はサブボスでなかなかいい仕事をしていた事を付け加えておこう。

92リアルロールプレングゲーム〜濃厚接触?〜 ◆dkf/aF6sqI:2021/02/08(月) 22:46:13
5.
まず、先輩からの説明。
サブボスと違い2人で操演するため、身軽に動いて冒険者の攻撃を避けることができない。
攻撃をたくさん受ける分、着ぐるみは分厚く作られているということ。
分厚く作られているので、中はかなり暑くなる。
さらに、今回から着ぐるみの中に2人で入り密になるため、感染対策のため今までと違うインナーを着用することになったと説明を受けた。

演技については他のキャラクターと同じでインカムの声に合わせて適当な所でやられるというもの。
ただし、竜の怪物に取り込まれたお姫様が命乞いをして冒険者たちがひるんだ時は反撃してもよい。

「さて、感染対策のインナーなんだが…」
と先輩は端切れが悪い。
「どうしたんですか?」
俺が質問すると、先輩はダンボールからビニール袋に入った黒いモノを取り出した。
「これなんだけどな、感染対策用にと考えていたモノとは微妙に違ってて」

「どう違うんですか?」
先輩は黒いモノをビニール袋から取り出し広げる。
ゴムの匂いに混じって甘い匂いも感じる。
足先から頭の天辺まですべて覆ってしまう黒いゴムのインナースーツ。

「ゴムの全身タイツのインナーってことですか?」
俺の質問に
「それはそうなんだが見てくれ」
そう言うと股と口の所にコンドームのようなものが付いている。
「口の所は切り取ってしまえば、呼吸がしやすくなるんだが、問題は股の所だ」
俺は頭を傾げる。
「この部分を切り取ってお前のブツを放り出す訳にもいかねぇだろ」

「大丈夫ですよ、俺のデカいからサイズピッタリかもしれないから着てみますね」
俺はインナースーツを手に取ると着替えを始める。
「ところでこれ着る時は裸の方がいいんですか?」

「そうだなぁ、今まで以上に汗かくから脱いだ方がいいかもな」
「了解しました」
俺は全裸になりインナースーツに足を通していく。
内側には滑りを良くする為のベビーパウダーのような粉が塗してあったが、ピッタリしていてなかなか苦戦する。
途中先輩にも手伝ってもらいなんとか着る事ができた。

93リアルロールプレングゲーム〜濃厚接触?〜 ◆dkf/aF6sqI:2021/02/08(月) 22:46:59
6.
インナースーツのピッタリ感で少し気持ち良くなり、半勃ち状態の俺のアソコは程よくコンドームに収まった。

マスクの口の部分のコンドームを切り取ってからマスクを被る。
見た目には目も鼻も穴が開いていないように見えたが、細かな穴が開いており仮にコンドームが付いていても視界も呼吸も確保できることが分かった。
「閉めるぞ」
先輩の声と共にお尻の上辺りから首元まで背中にあるファスナーを閉めてもらう。

ピッタリ感がもう一段パワーアップする。
体にインナースーツが張り付き、まるで第二の皮膚といった感じ。
動かしてみると遊びは全くなく自分の体がゴムでコーティングされたみたいに感じた。
我慢してた半勃ちだった俺のアソコは完全に勃起し、上を向いている。

それを見た先輩は
「お前はMだな、気持ちいいのか?」
と茶化してきた。
俺は動揺しながらも
「初めての経験なんで、体が変に反応しただけですよ」と返した。

インナースーツの外側もベビーパウダーが塗してあり、見た目がイマイチだ。
先輩に聞いてみる。
「見た目ってこんなもんですか?」

それに先輩は答える事なく、インナースーツが入っていたダンボールの中を物色している。
そして取り出したスプレーを俺に見せる。
「これを塗ると見栄えがよくなるらしいぞ」
先輩は不敵な笑みを浮かべる。

どこからか出てきたタオルとスプレーを持ち、先輩は俺に襲いかかってきた。
スプレーしては俺の体を磨く。
確かにスプレーした箇所は光沢が出て、どんどん見栄えが良くなっていく。

94リアルロールプレングゲーム〜濃厚接触?〜 ◆dkf/aF6sqI:2021/02/08(月) 22:47:51
7.
最後に俺のアソコを磨こうとする先輩を必死で制止する。
「ここは自分でやりますから!」
それでもなお襲いかかってくる先輩を抑えて、タオルとスプレーを取り上げた。
先輩のおふざけなのか、それともそっちの気があるのか分からないがとにかく防ぐことができた。

ただでさえ興奮しているので、今他人に扱かれたら逝きかねない。
取り上げたスプレーとタオルでゆっくりと自分で磨いていても逝きそうになる。

そんな俺に先輩は声をかける。
「ラスボスのドラゴンの着ぐるみの中はゴムで出来ているから、それ塗っておくと着やすいぞ」
そう声をかけると部屋を出て行ってしまった。

「ふぅぅ」大きく呼吸する。
1人になった部屋でアソコを磨く作業を続ける。
『ダメだ、気持ち良過ぎて逝ってしまいそうだ』
そう思った時、扉が開いて先輩が顔を出す。
ビクッとした俺に
「オナるなよ!」
「しませんよ!」
先輩は再び何処かへ行ってしまった。
しかし、また先輩が戻って来るのではと、しばらく扉を見つめていた。

95リアルロールプレングゲーム〜濃厚接触?〜 ◆dkf/aF6sqI:2021/02/08(月) 22:48:44
8.
先輩が戻ってきたのはかなり経ってからだった。
俺のアソコも落ち着き、インナースーツのコンドームの中で動き回れる程に縮んでいた。

「相方も準備できたから、行くぞ!」
「え、この格好のままでですか?」
俺が聞き返すと、先輩は手を打って
「忘れてた」と言って俺にガスマスクを強引に被せてくる。
「そうじゃなくて」と俺は必死に抵抗したが、スプレーを振った俺の頭部は滑りがよくいとも簡単にガスマスクを被せられた。

普段は更衣室から出る時は着ぐるみを着て出るのだが、こんな体のラインが丸分かり、しかもゴムのインナースーツを着ているのだから尚更。
男でも恥ずかしい、いや恥ずかし過ぎる。

それでも無理矢理引き摺り出された部屋の前には既にラスボスであるドラゴンの怪物の着ぐるみが台車に乗せられて準備されていた。
恥ずかしさから、すぐに着ぐるみに入ろうとして気づいた。

誰か入っている?
黒光りする背中が見える。
中の人も俺と同じゴムのインナースーツを着ているようだ。
先に入っている人はドラゴンに取り込まれたお姫様を操演するので、前屈みになっているので誰かは分からない。
仮に着ぐるみから頭が出ていたとしても俺と同じなら、インナーを被りガスマスクをしているからどちらにしても分からないだろう。

96リアルロールプレングゲーム〜濃厚接触?〜 ◆dkf/aF6sqI:2021/02/08(月) 22:49:25
9.
「失礼します」
俺は着ぐるみの中へ足を入れた。
中の人の足に触れ生温かい感触が、インナースーツを通して伝わってくる。

ラスボスのドラゴンの着ぐるみの足は2本なので、2人で息を合わせて動かす事になる。
『上手くいくかなぁ?』と思うと同時に先輩の言葉が思い出された。
『ラスボスはほとんど動かず、動いてもその場で一歩か二歩程度だ』という言葉を。

先輩の言葉を信じるしかないなと思いながら体をドラゴンの中へと沈ませていく。

途中、中の人のお尻に俺の縮んだアソコが擦れた。
『すごく柔らかくて気持ちいい』
とは思ったが、中の人は男性の可能性もある。
『ここは仕事に集中!』
自分を戒める。

ドラゴンの羽根のついた腕に俺の腕を通す。
通しやすい様に先輩がいろいろとフォローしてくれた。
最後に頭を通そうとすると、先輩がドラゴンの内側の脇腹辺りからホースを取り出し、俺のガスマスクへ接続、ホースの先はドラゴンの尾っぽに繋がっており、そこから空気を取り込むのだとか。
ホースの接続が済むと頭を入れ、背中のファスナーを閉めてもらう。
最後にファスナーが隠れるように仕上げをして完成。
そのまま台車に乗せられてラスボスステージへと運ばれる。
「よろしく!」俺はガスマスク越しにくぐもった声で先に着ぐるみの中にいた相方に声をかけた、聞こえるか分からないが。

俺の声に相方は微妙に頷いたような気がした。

97リアルロールプレングゲーム〜濃厚接触?〜 ◆dkf/aF6sqI:2021/02/08(月) 22:51:11
10.
さて、台車で運ばれて立ち上がる。
声をかけていないのに、妙に息が合う。
先輩が離れて程なくして、一組目の冒険者たちが現れた。

襲いかかってくる冒険者たちの攻撃をドラゴンの大きな羽根でいなし、そして反撃もする。
しかし、身軽な冒険者たちには当たらない。
冒険者と違い2人で操演する動きにくい着ぐるみでは、やれることもたかが知れている。

それでも冒険者たちを苦しめる程、ラスボスの動きは軽快だった。

俺は相方の正体が分かったような気がした。
その正体はサブボスを演じている時の相方である河相美咲。
サブボスは大小(大が俺で、小が美咲)のドラゴンのコンビネーション攻撃や防御があり、お互いがお互いを守りフォローしながら冒険者と戦うことから、ある意味ラスボスよりも手強いと評判になっていたほど。

そんな美咲が俺と今一緒に着ぐるみに入っているとしたら、ラスボスの軽快な動きも説明がつく。
ラスボスを倒せずに躍起になって、攻撃してくる冒険者たちを意図も容易く払い除ける。

だが、この後急にラスボスの動きが悪くなる。
その原因は俺にあった。
相方が美咲であると考えただけで、俺の理性は崩壊し始めた。
体の擦れ合う気持ち良さを堪えていたのだが、一緒に着ぐるみに入っているのが、美咲だと思うと今まで抑られていた勃起が抑えられなくなってしまった。

大きくなった俺のアソコが(おそらくは)美咲のお尻の割れ目に沿うように
撫でる。
俺だけでなく当然、美咲の動きも悪くなる。
そこへアナウンスが流れる。
「今です、同時攻撃です」
アナウンスの攻撃に合わせて冒険者たちが攻撃を繰り出し、ラスボスドラゴンはやられてしまった。

98リアルロールプレングゲーム〜濃厚接触?〜 ◆dkf/aF6sqI:2021/02/08(月) 22:51:45
11.
ラスボスドラゴンは運営スタッフの手により、透明のビニール袋に頭から詰められ脚首辺りで袋を縛られる。
そして、手早くその袋内の空気を吸引して真空パックする。
そのまま逆さ吊りにし、冒険者たちの勝利の証として真空パックされたラスボスドラゴンを背景に記念撮影をする。
もちろん、ラスボスドラゴンの操演者の呼吸口が尻尾にあることを知っているスタッフはビニール袋の外へ尻尾を出す。

冒険者の中には真空パックされたラスボスドラゴンの心配をしてくれる人もいた。
スタッフからは「ラスボスドラゴンは死んでおりますので、お気になさらないで下さい」と声がかけられた。

99リアルロールプレングゲーム〜濃厚接触?〜 ◆dkf/aF6sqI:2021/02/08(月) 22:52:32
12.
美咲と一緒に着ぐるみに入っていることに興奮し、調子良くゲームは進んでいき、あっという間に本日最後の冒険者たちを迎えることになった。

美咲のことを考えると俺の興奮は止まない。
現に美咲ではないかと思ってから俺のアソコは勃ちっぱなしだ。

なぜなら、俺は美咲の事が大好きだからだ。
だが、付き合うどころか、告白もしていない。
仕事のパートナーとして、関係を崩したくないというのは建前で、本音はフラれるのが怖くて告白出来ていない。

そんな美咲と密着して着ぐるみに入れるなんて、夢のようだった。
このまま着ぐるみの腕で美咲を抱きしめたい気持ちを抑えて最後の冒険者たちに対峙する。

最後の冒険者たちはなかなかの強者。
というよりこちらの体力が落ちてきているようだ。
「今です、同時攻撃です」のアナウンスに合わせて冒険者たちが勢いよく攻撃してきた。
その攻撃を避け切れずに俺は尻餅をついた。
そのはずみで俺のアソコは美咲の股の奥へと侵入。
“じゅっぷ“
妙な音を立てたかと思うと俺の勃起した肉棒が柔らく温かいものに包まれる。
「あぁぁぁぁぁ」と可愛らしい喘ぎ声が着ぐるみ内に漏れた。
おそらくだが、女性用のインナースーツは男の凸に対して凹になっているのだろう。

可愛らしい喘ぎ声を掻き消すようにラスボスドラゴンに仕込まれたスピーカーから『ヤメテ!コロサナイデ!』と女性声優の音声が流れる。
その声に動じる事なく冒険者たちは倒れたラスボスドラゴンにトドメとばかりに襲いかかってくる。

100リアルロールプレングゲーム〜濃厚接触?〜 ◆dkf/aF6sqI:2021/02/08(月) 22:53:44
13.
俺はなんとか立ち上がろうとするが、冒険者の1人に後ろから蹴り倒される。
前へ倒れた衝撃で俺の肉棒は温かいものへさらに深く突き刺さる。
「んうぅぅぅぅぅ」喘ぎ声とも呻き声とも取れる必死に我慢するような声が漏れた。

冒険者たちは前のめりに倒れたラスボスドラゴンをそのまま袋叩きのかたちで激しく追い討ちをかける。
俺はなんとか動けるように肉棒を引き抜こうとするが、上手く抜けない。
それどころか追い討ちで、俺の肉棒はどんどん温かいものの中へと深く入っていく。
それだけでなく、俺の肉棒を離さないようにグッと強く締め付けられる。
「あ、ダメっダメっ、逝っちゃうぅぅぅ」
必死にトーンを抑えた声が聞こえてきた。
その声を聞いて俺も更に興奮し「俺もぉぉ」
インナースーツ越しに着ぐるみの中で美咲と交わった。

ただでさえ、呼吸が苦しく暑い着ぐるみの中で交わってしまったので、2人とも動く力はなかった。

ラスボスのドラゴンは倒された後、頭から袋を被せられ脚首の辺りで1つに縛られ真空パックされる。
袋内の空気が抜かれるとまだ収まりきらない俺の肉棒がまた美咲の中へと誘われ、膨張し始める。
「え、ちょっと、ダメっ、また逝っちゃう」
美咲の小さな声は届く事なく今まで以上にピッチリと真空パックされた事で、俺の肉棒はまた美咲の中へ深く深く刺さり込んだ。
真空パックされ逆さ吊りにされたラスボスのドラゴンをバックに冒険者たちは記念撮影をする。

真空パックされたラスボスドラゴンの中で、何が起こっているかも知らずに。

101リアルロールプレングゲーム〜濃厚接触?〜 ◆dkf/aF6sqI:2021/02/09(火) 23:00:54
14.
最後の冒険者が退場すると、先輩が台車で迎えに来てくれた。
しかし、真空パックされたまま台車に載せられる。
俺の肉棒は美咲にしっかりと刺さったまま。
台車の振動が俺と美咲を気持ちよくさせるが、全く身動きは取れない。

台車の振動が止まる。
何度逝ってしまったかもう判らない。
もう少し揺れが続けば、おかしくなってしまいそうなところだった。

真空パックを解かれたが、体は動かない。
俺の背中の辺りで先輩が作業をしている。
少し経って背中に冷たい空気を感じる。
先輩の腕が入ってきて、ガスマスクに接続されたホースを外す。
「おつかれ!大丈夫か?」
ガスマスク越しで聞こえにくくはあるが、その声に俺は頷くと、美咲と一緒になっていたい気持ちを押し殺してゆっくりと立ち上がる。

立ち上がる際“じゅっぽ“と音を立てて、俺の肉棒は美咲の体を離れた。
何事もなかったように、俺は立ち上がりガスマスクを取ると先輩に「お疲れ様です」と挨拶し、チラッと視線を美咲に向けた。
美咲はグッタリして動かない、いや動けないのだろう。

先輩からは「初めてで疲れただろう、ゆっくり休んでから帰っていいぞ」と声をかけてくれた。
俺はその言葉に頷き、美咲のことを気にしながらも控え室へと入った。

102リアルロールプレングゲーム〜濃厚接触?〜 ◆dkf/aF6sqI:2021/02/09(火) 23:02:19
15.
背中のファスナーを自分で下ろしゴムのマスクを脱ぐ。
「ぷはぁ」汗で顔に張り付いていたゴムのマスクを外すと顔いっぱいで新鮮な空気を感じる。
感染対策とはいえ結構たいへんだ。
しかし、そんなことより美咲のことが頭から離れない。
思い出すだけで、あれだけ何度も逝ったにも関わらず勃起してしまう。
パイプ椅子に腰を下ろし、背もたれにもたれかかり天井を仰ぐ。
「ふぅぅぅ」
大きく息を吐いた時、部屋の外から声が聞こえてきた。


先輩と女性の声、ラスボスドラゴンの中の人が着ぐるみから出てきただろうか。
台車を押す音と共に話し声は徐々に遠ざかっていく。
俺は椅子から立ち上がると、部屋の扉を開けた。
ラスボスドラゴンの着ぐるみは台車に載ったままで、先輩がそれを押している。
先輩は台車の着ぐるみの中の人と話しているようだ。
【誰だったのか確認したい】
その一心で俺は先輩の元へ勢いよく駆け出した。

俺が部屋から出てきた事に気づいた先輩が歩みを止めてこちらを向いた。
そして先輩の陰から台車に乗っている人も顔を出した。
その顔を見て俺は愕然とし、歩みを止めた。
「どうした?」
先輩の問いに俺は動揺し過ぎて何も答えられない。
「いえ、あのー、聞こうと思ったことあったんですが忘れちゃいました、また思い出したら聞きます」
「そうか、じゃあおつかれ!」
台車に乗っていた人は笑顔で黒いゴムに覆われた手を振り、そのまま2人は廊下の角を曲っていった。

俺はただただその後ろ姿を見送った。

103リアルロールプレングゲーム〜濃厚接触?〜 ◆dkf/aF6sqI:2021/02/09(火) 23:03:21
16.
「マジかぁ!」
俺は顔を手で覆って、その場に立ち尽くす。

先輩の陰からちょこんと顔を出したのは、間違いなく姉ちゃんだった。
同じ会社で事務をしている姉は先輩と付き合っているので、2人仲良くしているのは当たり前。
ただ、先ほどまでラスボスドラゴンを一緒に操演していたのが、姉ちゃんだとは夢にも思わなかった。

姉ちゃんなら俺と息が合うのも頷ける。
何より不慮の事故とはいえ、姉ちゃんに挿入してしまった。
ゴムのインナースーツ越しとはいえ。
俺はものすごい背徳感に襲われていた。

男のケツの穴にぶち込むより、やってはいけない事をやってしまった。
俺はその場に倒れてしまいそうなほど力の入らない体で更衣室を目指す。

頭の中を巡ることは家に帰ってから、姉ちゃんになんて言われるか。
なんて謝ればいいか。
そんやことだけが頭の中を巡っていた。

104リアルロールプレングゲーム〜濃厚接触?〜 ◆dkf/aF6sqI:2021/02/10(水) 22:43:17
17.
フラフラと更衣室まで戻りドアの取っ手に触れようとしたその時、俺の腕が掴まれる。
俺の腕を掴んだのは3本指のドラゴンの手。
俺の肩ほどの高さの小さなドラゴンは俺の腕を掴んだまま隣の更衣室へと強引に引き入れる。

頭が混乱している俺はされるがまま。
そして部屋に入ると、その小さなドラゴンは俺にぎゅっと抱きついてきた。
もう、何が何だか分からない。

ラスボスドラゴンを一緒に操演し、交わったのが美咲だと思っていたのが実は姉ちゃんで、背徳感に襲われ呆然としていたら、今度はサブボスドラゴンの小さい方に抱きつかれた、もう全く頭がついていかず大混乱。

そう思っているとサブボスドラゴンがしゃべった。
「圭佑このままでいさせて」

その声はくぐもってはいるが、間違いなく美咲。
俺は嬉しくて堪らないはずなのに美咲を抱く腕にイマイチ力が入らない。
サブボスドラゴンの背中は開いたままで、その中は俺と同じゴムのインナースーツを着ているような感触。
こちらも感染対策が必要だったのかと、頭の中で考えるも、浮かんでくるのは姉ちゃんを犯したという事だけだった。
そのまましばらく、美咲の言う通り静かに抱き合う。

105リアルロールプレングゲーム〜濃厚接触?〜 ◆dkf/aF6sqI:2021/02/10(水) 22:44:30
18.
いつも大人しく消極的な美咲だが、今日はいつもと違い大胆だ。
まるで、着ぐるみを着た時のように。
まあ、今もドラゴンの着ぐるみを着ているのだが。
抱き合うのをやめて俺と少し距離を取ると、ドラゴンの着ぐるみの頭だけを脱いだ。
中は俺が先ほどまで被っていたゴムのインナースーツのマスクと同じで、口のところは切り取られている。
「圭佑好き!」
突然の告白に驚いていると、俺の首に腕を絡ませて口づけをした。
美咲の顔はゴムに覆われていて見えないが、美咲からは俺がよく見えているのだろう。
熱い口づけを交わしながら、美咲は着ぐるみを脱いでいく。
引き締まった美咲の体はスタイルがよく、黒光りするピッタリとしたスーツに包まれていると、どこか妖艶なエロさを感じる。

俺のアソコが美咲のエロさに反応して大きくなる。
当然、美咲にも気づかれた。
すると、美咲は俺の前でかがむと俺の肉棒を扱き始めた。
そしてそれを口の中へ。
美咲の口の中で俺の肉棒はどんどん大きくなっていく。
ゴムに覆われているためか、感じ方が尋常ではない。
「ヤバっ、逝きそう」
俺が天井を仰いだ時、美咲の手が止まった。

106リアルロールプレングゲーム〜濃厚接触?〜 ◆dkf/aF6sqI:2021/02/10(水) 22:45:18
19.
美咲は立ち上がるとドアの方へ歩き出す。
そして、扉の鍵をかけると俺の方へ走って戻ってきて俺を押し倒す。
長机に押し倒された俺の上に、美咲が覆い被さる。
「一人で逝っちゃあ、ダメだよ!」
「さっきの着ぐるみの中みたいに2人で逝こ」

その言葉を聞いて俺は言葉を失い、間抜けな顔になっていたに違いない。
「美咲、さっきの着ぐるみってラスボスドラゴン?」
「そうだよ!ずっと圭佑のオチンチンにお尻撫でられてたから、興奮しちゃってて」
そこまで話すと顔が見えないのに美咲は恥ずかしくなったのか自分の顔を隠すように俺の胸に密着してきた。

俺は姉ちゃんとヤッないことを安堵し、美咲だった事を喜び強く美咲を抱きしめた。
この後はご想像の通り。
何度か美咲と交わった後、2人で一緒に帰った。

ただ、美咲は恥ずかしさからか、俺に面と向かうことができずほとんど顔を見せてくれなかった。
それはそれで、俺はそんな美咲が大好きだ。

107リアルロールプレングゲーム〜濃厚接触?〜 ◆dkf/aF6sqI:2021/02/10(水) 22:46:18
20.
後で先輩に聞いたのだが、姉ちゃんが着ぐるみに入っていたのは、感染対策をしたことで、操演者がどんな感じかを上に報告するためだとか。
しかし、あの日帰ってきた姉ちゃんは凄く機嫌が良かったことから、俺と美咲のように先輩と何かあったのだろう。

何はともあれ、すべて丸く収まった。
めでたし、めでたし。


おしまい

108名無しさん@着ぐるみすと:2021/02/18(木) 22:33:26
乙!

109名無しさん@着ぐるみすと:2021/03/09(火) 20:08:04
メイドロボ着ぐるみとえっちどう?

110名無しさん@着ぐるみすと:2021/03/27(土) 17:51:11
素晴らしいれ

111名無しさん@着ぐるみすと:2021/05/02(日) 23:05:57
残念ながらいいアイデアがない

112名無しさん@着ぐるみすと:2021/05/07(金) 22:53:07
保守
誰かー

113名無しさん@着ぐるみすと:2021/05/25(火) 01:15:55
小説読みたい…

114名無しさん@着ぐるみすと:2021/06/08(火) 11:29:39
やばし

115週末 ◆zEHLoba/D2:2021/06/12(土) 22:16:01
あるOLの週末


6月某日
今年は梅雨入りが遅く、昼間は30度を越える夏日だった。
夜になって多少涼しくはなったが、湿度が高くジメジメする日だった。


午後10時頃
あるマンションの一室、部屋主の女性が帰ってきた。
彼女はドアをロックし洗面所に向かうと、持っていたバックを下し、
付けていたマスクをゴミ箱に捨て、手洗いうがい、顔を洗った。
鏡に映った彼女の顔は、週末の残業からか疲れているようにみえる。
捨てたマスクの内側には汗のせいで崩れたファンデーションがびっしり付いていた。

116週末 ◆zEHLoba/D2:2021/06/12(土) 22:17:08
着ている物を全て脱ぎ、洗濯用のカゴに入れる。
ブラウスにはその日の暑さを表すように、ところどころ汗染みができていた。
そして裸のままトイレに行き、用を済ませ手を洗った。
このままお風呂に入るのだろうか?


彼女は裸のまま洗面所に置きっぱなしだったバックをリビングに持っていく。
バックの中からスマホを取り出して、
クローゼットの奥からトートバックのようなものを持ち出す。
そして何故か寝室に向かってしまった。

117週末 ◆zEHLoba/D2:2021/06/12(土) 22:18:25
それから数十分・・・彼女は寝室から出てこない。
もしかしてお風呂にも入らず、疲れてそのまま寝てしまったのか?
寝室は昼間の湿度が残り、少しじっとりしている。
部屋には布団が敷いてあり、
その布団の周りにキャラクターもののぬいぐるみが沢山置いてあった。
布団の上には1m以上ある大きなのテディベアも座っていた。
それらが天井の小さなオレンジ色のLEDライトで薄暗く照らされている。
しかし彼女の姿はない。


部屋の隅には先ほど彼女が持っていたトートバックが置いてある。
その隣には透明なケースが置いてあり、中に彼女のスマホが入っていた。
ケースにはダイヤル付きの蓋がついていて、
デジタルの液晶に「11:55」と表示されている。
現在時刻は午後10時35分。
ケースのか時計はかなり時間がずれているようだ。

118週末 ◆zEHLoba/D2:2021/06/12(土) 22:21:22
するとケース内のスマホ画面が急に点灯した。

「んぅ…」

同時にどこからか女性が唸るような声が聞こえた。

「ふぅ…ふぅ…んっ…」

女性のくぐもった声、そして何かが振動するような音がする。
スマホ画面には「前 弱 1」と表示されている。

ブブ!…ブブ!…ブブ!…ブ!………

1分ほどで振動音が止まった。
ケース内のスマホの画面も暗くなっていた。

「くっ……ふぅ…ふぅ………」

振動が止まると女性の声は聞こえなくなり、
寝室に再び静寂が訪れた。

119名無しさん@着ぐるみすと:2021/06/12(土) 22:56:59
やった!

120週末 ◆zEHLoba/D2:2021/06/13(日) 00:00:29
午前0時
またケース内のスマホ画面が点灯した。

「んぁっ!」

また女性の唸る方な声がした。
何かが振動するような音がする。
が、先ほどの振動音より少し大きく、パターンが違うようだ。

「くぅ…んっ…んっ!んぅぅ…くぅぅ!」

女性の声も先ほどより大きく、少し苦しそうだ。
スマホ画面には「後 強 5」と表示されている。

121週末 ◆zEHLoba/D2:2021/06/13(日) 00:01:14
音の発生源は・・・あの大きなテディベアからだ。
テディベアの中からくぐもった女性の声がする。
振動音はというと・・・テディベアの股のあたりからする。


寝室から消えた彼女はなぜかテディベアの中に入っているようだ。
わざわざこんな蒸し暑い中、分厚いファー生地でできたテディベアに、
しかも股部分に振動する何かをつけた状態で。

「んっ!…んぅぅ!…くぅぅ!んん!」

彼女の声はさらに大きくなっていく。
先ほどまでは姿勢を保とうとしていたが、明らかにテディベアの背中が反ってきた。

ギュイン!ギュイン!ギュイン!ギュイ…

振動音が止まった。
ケース内のスマホの画面も暗くなった。

「ふぅ!ふぅ!んっ!…ふぅ〜ふぅ〜ふぅ〜……ふぅ…」

テディベアがうな垂れて肩で息をしているのがわかる。
一回目の振動では無かったくらいに呼吸が乱れているようだ。
しかし、しばらくすると少し姿勢を元に戻し、
呼吸をしているのがわからないくらいに動かなくなった。
飽くまで彼女はテディベアを演じているようだ。

122週末 ◆zEHLoba/D2:2021/06/13(日) 00:01:50
テディベアの顔には呼吸穴や覗き穴があるかわからない。
エアコンもつけず、全身を分厚いファーで包まれている彼女は
きっと汗まみれになっているだろうと容易に想像できる。
あとこのテディベアは彼女が入るには手足の長さがあまりにも短い。
手足を折り曲げた状態で入っているのだろう。


テディベアの背中には着ぐるみ特有のジッパーがついていた。
上下から閉めるダブルジッパータイプのようだ。
スライダーが首元で合わさり、
両方の引き手の穴には直径10cmほどのリングが通されている。
そのリングには錠が付けられていた。
この錠が外れない限り、彼女はテディベアから出ることはできない。
錠には液晶がついていて「10:25」と表示されている。
スマホが入れられているケースの液晶は「10:30」と表示されている。

123週末 ◆zEHLoba/D2:2021/06/13(日) 02:59:50
午前3時
彼女はまだテディベアの中に入っている。
さすがに疲れたのか頭が前後にコックリコックリしていた。
どうやら寝てしまったようだ。

ケース内のスマホ画面が点灯した。

「むぐぅっ!?」

テディベアはビクン!と背中を大きく反らせた。

「むぅ!むぅむぅ!ぐむぅ!」

テディベアは手足を少しバタつかせた。
突然の刺激に慌てているようだった。

「んっ!…んぐ!…んぅ!!ふぅ〜ふぅ〜…ふぅ…」

テディベアが急に暴れなくなった。
しかしテディベアの肩は大きく上下に揺れていた。
スマホ画面には「前 中 15」と表示されている。

124週末 ◆zEHLoba/D2:2021/06/13(日) 03:00:29
数分後
未だに振動音が止まる気配はない。
そしてテディベアの中からも彼女の呼吸音と唸るような声が聞こえる。

ブー!…ブー!…ブー!…ブー!…
「ん…ん…ふぅ…ふぅ…んっ!…ふぅ…ふぅ…ふぅ…」

テディベアは時折り足をモゾモゾさせたり、背中をビク!と反らせたりするが、
座った状態を保とうとしている。
相変わらず肩は上下に揺れている。
しかし次第に肩の揺れの間隔が短くなってきた。


急にテディベアの頭が垂れ、足もビクビク震えてきた。
そして次の瞬間

「うぅん!んっ!…くぅ!!」

彼女は今まで一番大きな声を出し、背中を大きく後ろに反らした。

125週末 ◆zEHLoba/D2:2021/06/13(日) 03:01:05
「むぅぅ…ぐっ!…ふぅ!ふぅ!ぐぅぅ…」

唸るような声を出しながら反った背中を元に戻そうとしている。
しかし腰のあたりがビクビクと引くついている。
振動は止まらない。

「ふぅ…ふぅ…んっ!んっ!……んぅぅぅ!!」

再び彼女は大きな声をあげ、背中を大きく後ろに反らした。
そのまま後ろにコロンと倒れてしまい、テディベアは仰向けになってしまった。
体はビクビクと痙攣している。
振動は止まった。
スマホの画面も暗くなった。
部屋の中には彼女の荒れた呼吸音が残った。

126週末 ◆zEHLoba/D2:2021/06/13(日) 03:01:35
しばくすると彼女の呼吸もだんだん落ち着いてきた。
テディベアは仰向けの状態から足を上げ、反動をつけて起き上がろうとしている。
何回かチャレンジし、なんとか上体を起こすことができた。

「ふぅ!ふぅ!ふぅ!ふぅ〜ふぅ〜…んぅぅ…」

かなり体力を使ったのか、テディベアは頭をうな垂れ、肩で大きく上下に揺らしている。
また寝落ちしたりして寝転んでしまうのだからずっと寝ていればいいものの…
テディベアが座っている姿勢に何かこだわりを持っているようだ。

127週末 ◆zEHLoba/D2:2021/06/13(日) 10:14:56
午前10時
彼女がテディベアになってから半日経とうとしていた。
部屋の温度も湿度も夜よりもだいぶ上がってきている。


深夜3時から今に至るまでに1時間〜2時間おきくらいでスマホの画面が点灯し、
振動を加えられていた。
合間合間で頭をコックリコックリ揺らしていたが、
振動のたびに中断されてしまっていた。
テディベアの中の彼女はほとんど眠らせてもらえない状況だった。


テディベアの頭がぐったりとうな垂れている。
だいぶ疲労がたまっているようだ。

128週末 ◆zEHLoba/D2:2021/06/13(日) 10:15:47
ケース内のスマホ画面が点灯した。

「ぐっ!…うぅぅ!」

テディベアはビクン!と反応した
テディベアの股から二つの異なった振動音がする。
スマホ画面には「前後 強強 30」と表示されている。

ギュイン!ギュイン!ギュイン!ギュイン!…
ブー!…ブー!…ブー!…ブー!…
「ぐぅっ!…ぐぅぅぅ…んっ!んぅ!んぅぅ!」

振動音と呼応するように彼女の唸り声も大きくなる。
体をビクビク震わせ、なんとか体勢を保とうとしている。
しかし呼吸もすぐに荒れてしまい、肩の動きも大きくなってきた。
そして…

「んっ!むぐぅっ!んぅぅ!!!」

彼女大きな声をあげ、背中を大きく後ろに反らした。
まま後ろ仰向けになり、ビクビクと体を痙攣させている。

129週末 ◆zEHLoba/D2:2021/06/13(日) 10:16:33
しかし振動は止まらない。

「んん!んぐぅ!むうぅ!ぐぐぅ!!!」

テディベアは体をビクビクと痙攣させながらも、腰をひねったり、
手足をバタバタさせている。
そのたびにテディベアの中から彼女の唸り声が聞こえる。

今までテディベアがここまで暴れることはなかった。
これまでで一番強い刺激なのだろう。
彼女はテディィベアを演じきれなくなっていた。


「んん!あぐぅぅ!んぐぅむ!!」

獣じみた唸り声をあげながら、体をゴロゴロと横転させている。
何度も何度も背中を大きくビクンと反らせながら。
しかし振動は止まらない。止められない。
テディベアの中に振動原があるから、
彼女がテディベアから出ない限り、この振動から逃れるすべはない。

130週末 ◆zEHLoba/D2:2021/06/13(日) 10:17:18
30分後…

「うぅぅぅぅ!うぅぅぅ…ぐぅ!…うぅぅぅ…」

あれから何度も体を痙攣させ、彼女は大きな声をあげた。
今は暴れる体力もなくなり、体をビクビクさせながら
うつ伏せになって低い声を出している。

ギュイン!ギュイン!ギュイン!ギュイン!………
ブー!…ブー!…ブー!…ブー!………

振動が止まった。
ケース内のスマホの画面が暗くなった。

パチン!

どこかで何かが外れるような音がした。

131週末 ◆zEHLoba/D2:2021/06/13(日) 10:18:00
「う…ふぅ…ふぅ…むぐぅ…」

テディベアの中がモゾモゾ動いている。
しばくすると背中のダブルジッパーの間から指が出てきた。
両方のスライダーの引き手を繋いでいた錠は外れていた。


だんだんジッパーが開いていく。
そしてジッパーが大きく開き、
テディベアの中からゆっくりと彼女…いや肌色ののっぺらぼうが出てきた。
どうやら全身を肌色のタイツで覆われているようだ。

132週末 ◆zEHLoba/D2:2021/06/13(日) 10:19:07
タイツは全身じっとりと汗染みができていて、テディベアの中の暑さを物語っていた。
しかもタイツの上から猿轡を咥えていて、口周りが唾液でねちょねちょに湿っている。
タイツ姿の彼女はその場にゆっくり立ち上がる。
何故かタイツの上から黒いゴム製の下着をつけていた。


彼女はうなじのあたりに手を回すと、ゆっくりと猿轡を取った。

「ぷはぁぁ!…はぁ…はぁ…はぁ…」

涎がねっとりと抜け殻になったテディベアに垂れ堕ちた。
そしてゴム製の下着に手をかけ、ゆっくり下ろしていく。

「んっ…んっ…あっ…あぁん!はぁ…はぁ…はぁ…」

下着の内側にはピンク色の太い梁型が二つ付いていた。
タイツは股の部分がジッパーで開いて、
下着を履いていた部分は汗とは違った光沢の液でぐちゅぐちゅになっていた。
下着を下す間も梁型と陰部が糸でつながっていた。

ピピ!

そうしている間にスマホが入っているケースが鳴った。
ケースの蓋の液晶は「00:00」と表示されている。

133週末 ◆zEHLoba/D2:2021/06/13(日) 10:20:02
「う〜〜〜〜ん〜〜〜〜」

彼女はその場で背伸びと屈伸をし、ガチガチになった体をほぐしていく。
そして頭に手をやり、全身タイツのジッパーをうなじあたりまで開けた。
マスクに手をかけ、ゆっくりと顔を出した。

「ぷはっ!ふぅ〜〜〜…涼しい…」

しかしそこに現れた顔は部屋主の彼女ではない、別の女性だった。
昨日寝室に入った彼女はいったいどこに行ってしまったのだろうか?

134週末 ◆zEHLoba/D2:2021/06/13(日) 10:21:28
タイツ姿の女性が部屋内をゆっくり見まわした後、
寝室のクローゼットの前に立ち、扉を開いた。
そこには大きなパンダのぬいぐるみが入っていた。

「パンダ脱がすから出てきてください」

女性がパンダに声をかけると、パンダは頷いて四つん這いで布団の方まで歩き出した。
パンダが布団の上に座ると、
女性はパンダの背中についているマジックテープをバリバリバリ!っと一気に開いた。
そしてパンダを脱がすと、中からまた肌色ののっぺらぼうが出てきた。
しかし普通の全身タイツではなく、手足を折り曲げた達磨女状態のタイツを着ていた。

「はぁ…はぁ…暑い〜…脱ごうと思ったけどテープが固くて中から開かなかったや。
 入るのは簡単なんだけどね、チャック下ろしてもらっていい?」

パンダの中の女性も全身じっとりと汗で濡れていた。
タイツのジッパーを下し、マスクを取ると、汗まみれになった部屋主の彼女が出てきた。

135週末 ◆zEHLoba/D2:2021/06/13(日) 10:22:35
「ふぅ〜涼しい〜・・・あっ下までチャック下ろしてもらっていい?」
「・・・はい♪」

少しの沈黙の後、タイツの女性はニコっと笑って部屋主の彼女のスライダーに手をかけた。
そして何故か再びマスクを被せ、ジッパーを閉じてしまった。

「ちょっとちょっと!なにやって・・・むぐぅ!」
そしてさっきまで自分が付けていた猿轡をタイツの上から噛ませ、
ぎゅっとうなじの部分のベルトを絞った。
部屋主の彼女は折れ曲がった手足で抵抗するが、羽交い絞めにされて何もできない。


「むぐ!むぅ!むぐぅ!」
「昨日は帰りも遅かったのに、私を1回も熊さんから出さずにプレイに移行しちゃいましたよね?」
「むぅ!?」
「それにおもちゃの振動パターン…結構きつかったんですよ?特に最後のが♡」

そう言って女性は達磨女状態の彼女にまたがり、股間のジッパーを開いた。
刺激されていないというのに、彼女の陰部はぬらぬらと汗とは違う何かで湿っていた。

136週末 ◆zEHLoba/D2:2021/06/13(日) 10:23:16
そして女性は彼女に先ほどまで自分が履いていた梁型付きのゴム製下着を履かせ始めた。

「むぅぅ!むぅぅ!むぅ!」
「ほらほら、お尻の力抜いてくださ〜い」
「んっ!んっ!ううぅ!」

にゅる!ズプッ!

「うぅぅぅ!!!!」

彼女の中に二つの梁型が入ってしまった。
女性は下着を丁寧に腰まで引き上げた。

137週末 ◆zEHLoba/D2:2021/06/13(日) 10:24:28
「じゃあ今度はくまさんになりましょうねぇ〜」
「む!?・・・んぐぅ!むぅぅ!!!」

彼女は言葉にならない声で拒絶するが、達磨女タイツを着ているため抵抗できない。
あっという間に彼女はテディベアの中に入れられ、ジッパーを閉められてしまった。

「私の色んな液でべとべとになってますけど我慢してくださいね〜」
「うぅ!むぅぅ!うぅぅ!!!」
「振動パターンはどんなのがいいですか?さっき私がやったのと一緒にします?」
「んぅぅ!!」
「じゃあ鍵つけますよ?これが付けられちゃうと自分で脱げないですからね〜♪
 何時間がいいですか?こっから半日とか♪」
「!・・・いぁ・・・いいぃあ!いあうあぅ!!!」


 楽しんでくださいね♪先輩♡
 
 カチッ!




138名無しさん@着ぐるみすと:2021/06/17(木) 18:51:07
おつ!

139名無しさん@着ぐるみすと:2021/06/22(火) 16:39:18
素晴らしい!

140名無しさん@着ぐるみすと:2021/08/23(月) 00:56:01
まだ待ってる

141名無しさん@着ぐるみすと:2021/09/06(月) 22:27:22
だーれーかー

142名無しさん@着ぐるみすと:2021/11/11(木) 19:06:28
エロ少なめで、こんなストーリーはどうだろう。
特撮プロダクションに、いかにも可憐な美少女(15〜16歳くらい)が「私、怪獣役者になりたいんです」と言ってやって来る話。

この少女、物心つく前からテレビのウルトラシリーズが大好きで、ウルトラシリーズの怪獣になるのが夢だったのだという。
中学までは両親の手前我慢していたのだが、半年前に両親が事故で亡くなり、高校にも行かずに夢をかなえにやって来たのだという。

プロダクション側は当然のように困惑するが、本人はどうしてもあきらめない。
仕方なく(あきらめさせるつもりで)小柄な怪獣のスーツに入ってもらい、演技させてみたら、これがなぜか上手いという設定で。

なお相手役は、スターになりたいのに嫌々怪獣役者をやっている青年(20代前半)。エロはラストで結ばれるシーンだけで。

143名無しさん@着ぐるみすと:2021/11/11(木) 20:49:43
着ぐるみメイドさんとたわむれたい

144名無しさん@着ぐるみすと:2021/12/20(月) 14:34:42
>>142
こういうの好き

146名無しさん@着ぐるみすと:2021/12/27(月) 13:50:17
河童の話とか書いてた方、今はpixivに投稿してるみたいやんね
純愛系から理不尽系まであってめちゃ好み

147名無しさん@着ぐるみすと:2022/01/12(水) 23:33:00
夢見る漢の家ってサイト期待してたけど
割とすぐ更新停止してしまった…
どこかにまだ見ぬ楽園があったりしませんかね

148M.E:2022/02/23(水) 00:40:34
恋した彼の願いと私 第一幕
梅雨明けの晴れた日、私は初めて彼の住まいを訪れました。実家が裕福と聞いてましたが、一人暮らしのその住まいもとても広いものでした。
一年前私から告白してから、あちこちで語り合い、くちずけも交し合いましたが・・室内で二人きりになったことはありませんでした。
「来てくれてありがとう。今日はあること・・僕の秘密を聞いて欲しいんだ。打ち明けるかどうか、とても迷った。ずっと隠し通そうかとも思った。でも秘密のままでは君に済まないし、僕自身が我慢できないんだよ。」
いったいなにを打ち明けるというのでしょう。私は彼のこわばった顔を見つめて不安な気持ちになりました。
彼はPCを操作し、「これを見て。」とつぶやきました。
モニターにあらわれた動画は・・セーラー服の女子高生のようです。でもその顔は・・人間の顔ではなく人形・・マネキン人形のようなもので、半袖から伸びた両腕もあきらかに生身の肌ではなくプラスチックのような質感のものです。
でもその人形は動いていました。やがてセーラー服を胸の上まで手でめくりあげて胴をあらわにしました。その乳房・・ピンクの乳首のついた乳房も腹も肌色の光沢のあるなにかでできていました。
「これはね、マネキン人形のようなゴム製のタイツ・・着ぐるみをつけた女性の動画なんだ。」
そんなもの・・そんな人、そんな着ぐるみなんて・・想像もできませんでした。
「僕はこういったものが好きでたまらないんだ。とても特殊な趣味だけど、今はどんなものでもネットで仲間と知り合うことができる。僕も同じ趣味の集まりに参加でき、楽しむことができている。」
彼はちょっと黙ってから、私の目を見ずに続けました。
「そのほかに体験したいことがあるんだ。以前ミステリ小説を語り合った時、“人でなしの恋”という作品を教えたら、後で読んだといったよね。」
確かにその小説は読みました。すると・・すると・・もしや彼が私に伝えたいのは・・
「君に・・君に人形になってもらいたいんだ・・」

149M.E:2022/02/23(水) 23:58:24
恋した彼の願いと私 第二幕
“人でなしの恋”とは百年近く前に書かれた江戸川乱歩の小説です。
語り手の女性は新婚の夫が夜に母屋を出て庭の土蔵の二階に行くのを知り、一階に潜むと夫の声が聞こえます。・・妻には済まないと思いながら、私はこうして、夜毎にお前の顔を見ないではいられぬのだ・・女性は相手の女を見ようとするのですが土蔵からはいつも夫しか出てきません。土蔵を調べ、大きな美しい女人形を見つけます。夫の恋人はこれだと知った女性はその人形を・・
そんな小説に今ここでふれ、私を人形にしたいと言う彼とは・・
「あの小説の男性が心を奪われたのは本当の人形だよね。僕は実際の女性が姿を変えた人形に心を惹かれてしまったんだよ・・」
「僕は前に一度好きになった女性に同じ告白をしたことがある。その人はサブカル好きを公言してるさばさばした女性だったから、理解してもらえるかと思ったけどダメだった。”犯罪者と紙一重じゃない”と言われてしまった・・」
私はどんな返事をすればいいのでしょう。人形になってなんて・・着ぐるみを着た経験なんてありませんし、お面は・・こどもの時、友達からアニメキャラのお面を被せられて恥ずかしかった記憶だけがあります。
普通の着ぐるみだったらまだしも、あの動画のようなゴム製のタイツとお面なんて・・
「どうだろう・・一度だけでもいいんだ・・僕の願いをかなえてくれるのは無理だろうか・・」
私は一年前、彼に告白した時のことを思い返しました。たとえ断られても、言えずに後悔するより・・と勇気を出したら、彼の返事は彼も私が好きだったというもの・・その時の嬉しさは忘れられません・
彼と気持ちが離れたくない・・私のすべき返事は・・
「わかりました。いいです。私、あなたの頼みを聞きます。人形の着ぐるみを着ます・・」

150名無しさん@着ぐるみすと:2022/02/24(木) 03:32:46
支援!

151M.E:2022/02/25(金) 00:56:34
恋した彼の願いと私 第三幕
私は服をすべて脱ぎ、裸身を彼に晒しました。でもここに来る時想像していた彼と抱き合うためではありませんでした。
彼は私の身体隅々、手足の指から鼻・耳の穴まですべて計測して数値をPCに入力していきました。
やっとその作業が終わると、私は抱かれることもなく服を着て、彼の車で自宅に戻りました。
翌日から私たちがあっても人形の話題には触れないまま、二月が過ぎた夏の終わりに私は再び彼の家を訪れました。
案内された部屋は大きなベッドがあり、壁には床から天井まである鏡がありました。
ベッドに置いてあるのは人のぬけがらのように不気味な光沢の肌色タイツでした。
「これは首から下がすべてひとつづきのボディスーツで、ファスナーはなく背中の首下に少しの切れ目があって、そこから足と胴、腕を入れていくんだけど・・裏地のない一枚のゴムだから滑りが悪く、乱暴に引っ張ると裂けてしまうんだ。だからパウダーかオイルを塗らないと着られない。今日はオイルを使うよ。
私はタイツの胴体をまくるようにして切れ目に左足から入れていきました。両足を合わせるだけでもとても大変で、胴体と両腕を合わせるのは自分一人では無理だったと思います。
彼の手を借りてなんとか隅々までぴったりフィットさせることができると、「着心地はどうかな?」と声をかけられました。
「良くはないです。ぴっちりしてゴムに締め付けられるようだし、暑苦しく感じますね。」
「すまない・・次はこのマスクだよ。スーツとはちょっと材質が違うやや厚手のゴム製で、後ろの切れ目から被り、鼻と耳の穴・唇をはめて固定し切れ目の穴の紐を締めてウイッグを着けて完成だよ。」
私はお面に頭を入れました。耳・鼻・唇の内側にはめこまれる部分がついていて気持ちがわるく、紐が締められると首から上すべてが密着しました。目は外側に作られていますがまつ毛があたってまばたきしずらく感じます。かつらも被せられました。
「鏡で見てみてよ。どう思うかな?」
鏡にむかって立ち、お面の小さな穴から自分の姿を見ました。以前見た動画よりもっとあやしく感じられました。顔を寄せると、緑の瞳にあいた穴の奥に本当の瞳が見え、口を動かすと赤いゴムの唇のあいだから歯が見えました。
「とても綺麗ですけど、自分がこの中に入っていると思うと、やっぱり気持ちが悪いです・・」
「そうか・・じゃ、次はその上に君の服を全部着てみて。」
変な頼みの連続です。私はブラジャーとショーツ、それに他人の家に行く時ぐらいしか着けないパンストをまた着けました。肌色のゴムに覆われた脚に肌色透明ナイロンストッキングを履くなんて・・初めて肌色ストッキングを履いた時の恥ずかしさを思い出しました。
服を全部着て鏡を見ると、綺麗なマネキン人形そのままのようで、不気味さはやわらぎました。
「それじゃあ、これからドライブに行こうよ。」

152M.E:2022/02/26(土) 00:41:58
ドライブ!このままで外出すれば、どんな人に目撃されるかわかりません。それは・・
「恥ずかしい・・いやですよ・・この姿を見られるなんて・・」
「お願いだよ。ほら、このサングラスで眼を隠せば、ちょっとぐらい見られてもわからないよそのリアルなマスクなら。」
そうでしょうか・・また鏡を見ると、ストッキングの両脚はまだしも、両腕もゴムの肌・・そばに寄られたら・・
「ね、いいだろ」押し切られて彼の愛車に乗り込みました。ポルシェ718ボクスターとかいう彼自慢のオープンカーです。夏も冬も屋根を開けてドライブするのです。やはり今日も・・
走り出すと風が当たります。お面を被って風を受けるなんて・・信号待ちでは、顔を伏せてしまいました。
見覚えある場所で止めると「このカフェは以前来たよね。ここに寄ろう。」降りて歩き出してしまうのです。
残っているわけにはいかないいかないのでしかたなく降りましたが、引き留めようと声をかけました。
「店員に見られるの恥ずかしいですよ!」彼は歩きながら「ここは照明も暗いし、隅の席に座れば目立たないよ。」といって店に入ってしまったので、私も入るしかありません。
「なにを頼もう。例の着ぐるみ仲間の集まりで、同じようなマスクを着けての食事を見るとたいていの料理は食べられるみたいだ。ビッグマックなんかを頬張るのは難しいだろうけど。」
「アイスクリームならいいよね。僕もそうしよう。」店員が来ると、そちらに顔を向けられません。
このお面を被ったままでもアイスクリームなら・・いえ、予想以上に食べにくいのです。スプーンで口に入れる時、舌の上まで運ぶのではなく、唇でしゃぶるように食べていたんだと気がつきました。
はめ込まれたゴムの唇では難しいのです。唇からクリームがこぼれてもわからない・・指で触っても指もゴムなのですから・・
「もう戻りましょう、外は暑くて気分が悪くなったりしたら・・それにトイレに行きたくなるかも・・」
「そうか・・でもトイレはね、そのボディスーツを脱がなくても着たままちゃんとできるんだよ。」
そうです・・このタイツはお尻の割れ目から前方にゴムの切れ目があるのです。ということはつまり、できるのはセックス・・性行為も・・
戻って車から降りた時、私は暑苦しさがもう耐えられないような気分になっていました。
「ごめんよ・・早く脱ぎたいよね・・でも・・でも最後にもうひとつだけお願いが・・」
彼の最後の願い・・それはもう聞く前にわかっていました・・
「僕に・・僕に抱かれてくれないだろうか・・その姿のまま・・」

153M.E:2022/02/27(日) 00:33:09
恋した彼の願いと私 第五幕 (前回題を書き忘れました。前回が第四幕でした。本文も九行目にひどい誤植が・・すいません。
私は黙り込んで彼を見つめました。顔面を紅潮させた彼・・それを見ている私の表情を彼はわかりません・・無表情のゴムに覆われているのですから。
「嫌です・・嫌です。それは・・だって・・だって私は・・まだバージンなんです!なのに・・初めての経験がこんな・・こんなものに入れられて・・」
お面の内側に涙が流れ・・というより肌とゴムの境に広がるのを感じました。
「そうなんだ・・それは嫌だよね・・わかったよ。もういい。忘れて。」
彼にうながされ、自分の服を脱いでいきました。それを見ていた彼が突然・・
「ね、キスだけ、くちずけだけはどうかな、マスクを取る前に、お願いだよ!」
もうどうしたらいいのでしょう。でも、この全身に密着したゴムは自分一人で脱ぐのは無理そうで、もしかしたらこのお面だって取れないのかも・・
もう彼が手伝ってくれなければどうすることも・・私はお面を被ったままのキスを承知しました。
私たちはベッドに並んでこしかけました。上半身を脱いだ彼は左手を私に廻し、顔を重ねてきました。目の穴の前に彼の目がせまり、唇がゴムの唇を吸って舌があいだに・・
ゴムの唇のあいだから彼の舌を受け入れていると息苦しくなったので顔を離しました。そこでお面の狭い視野に映った光景は・・股間を露出した彼が右手をそこに当てていたのです!
「いや!」悲鳴をあげて彼を突き飛ばし、ベッドから離れました。
向き直ると、突き飛ばした彼は両膝と両手を床についてうつむいています。そして嗚咽をもらし、涙が床にしたたり落ちています。
「ごめんね・・ごめんね・・」身体を震わせて泣いている彼を見つめていた私は・・突然激情にかられ叫びました!
「いいです!いいです!抱かれます!私、このまま抱かれます!人形に入れられたまま抱かれてもかまいません!」

154M.E:2022/02/27(日) 23:48:22
恋した彼の願いと私 第六幕
服をすべて脱いだ彼が私になにか差し出しました。それはスキン・・コンドームでした。初めて見たそれの封を切ってピンク色透明なゴムを取り出しました。
ベッドに腰かけた彼の前にひざまずいて手と顔を近ずけると、眼の穴から彼の・・彼のものだけが見えました。それに・・スキンを装着していきました。
彼にゴムのスキンをはめている私の両手にもゴムのスキンがはめられているのですが・・
私はベッドの上に足を投げ出してすわりました。その足のあいだに彼がお尻をおろし、私の足の外側に膝を立ててすわりました。
「僕の首の後ろで指を組んでよ。」そう言って彼が私の乳房・・ゴムにつつまれた乳房をつかみました。それからいろいろな愛撫が始まりました。私の体のあちこち・・ゴムの耳やゴムの乳首をしゃぶりました。
だんだん激しくなる愛撫をゴム越しに感じていると彼は右手で私の下半身をさぐりました。
「いいかい・・いいかい、いれるよ・・いれるよ!」彼のものを、私はついに突き立てられました!
彼は激しくうごき、受け入れた私の体も激しくゆさぶられました。
痛みではない、不思議な感覚を感じます。いままでおぼえのないこの感覚は、快感というものなのでしょうか・・
彼は腰を動かしながら、私の顔を・・ゴムのお面をずっと見つめています。私はお面の中でどんな表情をしているのでしょうか。
不思議な感覚はどんどん強くなってゆき、私はお面の口を開いて声をあげてしまいました!
「ああっ!ああああああっ!」

155M.E:2022/02/28(月) 23:18:56
恋した彼の願いと私 第七幕
ひときわ大きく揺さぶられた時、彼は力を絞りつくしたのか、腰の動きをやめました。私の肩から手を離し、私の中から抜け出ました。
彼と離れた私はすこしのあいだ横たわっていました。起き上がると、彼はスキンを外して股間を拭いていました。ティッシュの箱を示されて、私も下半身をぬぐいました。彼の汗でゴムの肌も濡れています。
ベッドに腰かけた私は疲れてしまい、お面に手のひらをあててうつむいていました。そこに彼の声が・・
「ありがとう・・ありがとう・・つらい目にあわせてごめんなさい。もうずいぶん長くその中に入ったままで苦しいよね。もうすぐ出してあげるよ。僕の夢はかなった。もうこんなことはしない。これが最後にするよ‥」
彼の言葉を聞きながら、私は思っていました。・・これが最後のはずがない・・・彼と一緒にいれば、私はまたこの中に入らなければならない・・人形にならなければ、彼は私を抱かない・・いや抱けない・・
私はもう普通の恋人ではなく、人形の恋人・・そうだ、以前なにかで見たラブドール・・セックス人形なんだ・・
私は立ち上がって鏡の前に行き、またお面の眼の穴から自分を見つめました。かつらの髪が乱れ、彼の汗に濡れたゴムの体はまさににラブドール・・あやしく美しいラブドールです。
・・ああ綺麗だわ・・でも内側の私は・・顔には涙と汗でお面が張り付いてる・・身体はぴちぴちのゴムで蒸れて、汗まみれでしょうね・・とても苦しいけれど、この姿が好きになってきたかもしれない・・
・・私はこれから、ここで彼と一緒に暮らしていけるかもしれない・・彼の願い・・私はいつもゴムのラブドールの中に入ったままで彼のそばにいてあげるわ。私は動いてしゃべる生きてるラブドールなのよ・・
・・そしてラブドールのまま彼と抱き合い、ラブドールとして彼と共に暮らすんだわ・・
完結・・?

156名無しさん@着ぐるみすと:2022/02/28(月) 23:58:40
乙…?

157名無しさん@着ぐるみすと:2022/03/06(日) 02:48:09
ウルトラマンショーに参加した女性。
その中で一人の女性が着ぐるみのまま帰って行った。
あの着ぐるみは彼女の自前だとか。
たしかに他のウルトラマンの着ぐるみと違い彼女の体にピッタリフィットしていた。
そしてファスナーの開閉を行う後頭部から腰まであるヒダもしっかりと接着されていた。
会場に来る時もリハーサルも当然着ぐるみのまま。
ダメ元で連絡先の交換を申し出ると快く交換に応じてくれた。
親しくなりデートをすることになったのだが、やはり彼女は着ぐるみのままやってきた。
なぜ、着ぐるみを脱がないのか聞いてみた。
彼女は火傷を負い、人前に顔を晒せないのだとか。
それでもホテルに誘い、初めは強引に脱がそうとしたが、嫌がる彼女をみてそんな自分が嫌になり辞めてしまう。
しかし、今度は彼女が自分から着ぐるみを脱ぎ始める。
どんな女性か期待していたが、中からはリアルドールの着ぐるみが出てくる。
驚いているとリアルドールは静かに昔の話を始める。
その話は何故か自分も知っている話だった。
主人公の少女とその少女が好きだった男の子の話。
2人しか知らない話ばかりを聞いていてだんだんと分かってきたことがある。

彼女は小中学校時代の同級生。
火傷は負っておらず、極度の恥ずかしがり屋であった。
だから、人前に顔を出さないことも納得ができた。
確かに昔から自分の後ろに隠れていることが多かった。
リアルドールの話から彼女も自分を好きでいてくれていたことに気づいた。
連絡先交換の後の電話でも、俺のことをよく知っている感じがしたのは気のせいではなかった。
リアルドールを脱がせると、子どもの時とは比べ物にならないくらいの美人が真っ赤な顔で出てきた。
恥ずかしそうな顔をして。
苦しくなかったか尋ねると、彼女は恥ずかしいよりはと小さな声で答えた。
昔の面影の残る彼女をぎゅっと抱きしめた。

みたいなもの読みたいです。

158名無しさん@着ぐるみすと:2022/03/08(火) 22:11:26
つまんね

159MO:2022/03/10(木) 22:13:44
急に思い立って書きたくなったので妄想小説を初投稿させていただきます
お手柔らかによろしくお願いします(^^;

160MO:2022/03/10(木) 22:14:44
【1/5】美少女マネキンによって自分の居場所を見つけた19歳女性の話

「美麗(みれい)っっっ!」
「そんな見た目で彼氏なんかできるわけないのに、夜遅くまでどこに出かけてたの(怒)」
「ほんと期待こめて美しい名前をつけたのに誰に似たのかしらね」

これは、私の家庭内での日常だ。
可愛いと言われたのは3歳まで、ただし記憶はない。成長につれて顔のパーツのバランス
が崩れて、目は小さく、鼻は低く、あごもない。唯一頭が小さく小顔で華奢でエイリアン体
型というところが救いか?両親はどちらも芸能活動して結ばれたこともあり美男美女。重
要視する価値観は見た目であり、その歯がゆさゆえに私は突き放されて、親の愛情をしっか
ら受けないまま育ってきた。学校生活では「美麗」というハードルが高すぎる名前が故に、
男からはいじられ、女からは仲間外れにされてきた。

私は生きてる価値あるだろうか。
それはまわりの身内や周囲の人が言ってるだけであろう。もっと、多種多様にアイデンティ
ティを出せる広い世界へ。美麗はSNSでライブ配信をやってみた。

視聴者数1、、、2、、、
美麗「みてくれてありがとうございます」
チャット「はぁっ!?なんでその見た目でライブ配信できると思った!?」
美麗「うっっっ(泣)」
そう、私には内にも外にも居場所がない。

161MO:2022/03/10(木) 22:15:26
【2/5】美少女マネキンによって自分の居場所を見つけた19歳女性の話

そんなある日、美麗は少しでも外見を磨くために意を決して、時代の最先端をいく港区の美
容院に初めて行ったときのこと。
「ここが、ハリウッドスターや女優や通う美容院かぁ〜〜〜」
美容院の内装はスタイリッシュな空間でこだわり抜かれたインテリアで囲まれている。
「はぁ〜いい匂い、息をするだけでも幸せ」
そこで運命の出会いを果たす。
美麗の目に飛び込んできたのは、8等身の均等のとれた美少女モデル!?
いやっ、よ〜く近くでみるとマネキンだっ、ウィッグも被せてある。
「かっかっ可愛い」
雷に打たれた衝撃だ。
スタッフ「お客様、可愛いでしょ。こちらは世界的なマネキンデザイナーのマカロン・ビネ
ガー氏が制作した従来とは一線を画すマネキンとなっております。
「通常のマネキンはプラスチックの硬い素材で作られますが、こちらはシリコン素材を用
いり、よりリアルに可愛さを追求したマネキンとなっております」
美麗は何を思ったのか唐突に「これって着れるんですか?」
それを聞いたスタッフはあっけにとられた表情をした。

162MO:2022/03/10(木) 22:16:00
【3/5】美少女マネキンによって自分の居場所を見つけた19歳女性の話

「Oh! ワンダフル!ガール!?」唐突に美容室の店内に声が響いた。
その声は、あの世界的マネキンデザイナーのマカロン・ビネガー氏だ。
ちょうど個展のPRで来日して色々なところに顔を出しまわっていた奇跡的なタイミング
だ。
なにやら美麗を指さして何か通訳に話している。
そして通訳が私に言った。
「マカロン・ビネガー氏があなたにこの美少女マネキンをぜひ着てもらいたいと」
後々に聞いた話、なぜ、私が指名されたかというと、日本人離れした体型、顔のパーツ、頭
の小さなサイズが、美少女マネキンを着るのにベストであったこと。
まさに “シンデレラ” のガラスの靴だ!

私も本能で 着れるか 聞いたぐらいなので、脊髄反射でOKした。
私は更衣室に通された。そこで恥ずかしながら全裸となり、なにやら美少女マネキンを着る
前に体のすべりをよくするためにベビーパウダーを全身にまぶされた。また顔には透明の
液体を塗られた。これは美少女マネキンの顔と連動させる為のノリということらしい。その
工程を経て私はいよいよ美少女マネキンに身を通す。着る入口は股間部分の僅か10cmの切
れ目から。着るのに1時間はかかっただろうか。最後に股間のチャックを締める。もう、そ
こには人間の面影は一切ない。美麗は美少女マネキンに同化したのだ。しかし、通常のマネ
キンと違う部分として、表情が中の人として連動して出るのだ。ピンホールからの視界はや
はり通常からは1/3程度になるが、視界は良好。外からは中の人の瞳は見えない構造とな
っている。白いシリコンの素肌の上から、世界の名だたるブランドの服が着させられる。

163MO:2022/03/10(木) 22:16:28
【4/5】美少女マネキンによって自分の居場所を見つけた19歳女性の話

「Wow!ブラボー!」マカロン・ビネガー氏の声が店内に響き渡る!
実はマカロン・ビネガー氏、大の着ぐるみフェチであったという。それで、自分が作った美
少女マネキンをインテリアとして置いてたのではなく、いつかベストサイズの女性が来る
であろう日の為に置いてたということだ。それが、たまたま今日で奇跡的な出会いの場面と
なった。

美麗自身もこんなに褒められることは人生初めてのことだ。
熱いものがこみ上げるし、股間からも汗に混じった何かの液体も出てきた。

そして、自分の姿を全身でみて見る。興奮して頭が沸騰して、体温は40℃はいっただろう
か。そのまま気を失うほど、可愛くて、美しくて、ハリウッド映画の主演女優に出るような
見た目で、もう言葉にならなかった。そのままうずくまって、両手でシリコン素材の顔を抑
えた。

マカロン・ビネガー氏とハイタッチして、抱き合う。抱き合ったときに、シリコンの擦れる
音でギューッとなった。
そして、マカロン・ビネガー氏から一言
「Give you a present」
そのまま美少女マネキンをプレゼントされた。着ているブランドの服ももらえるとのこと。
なんて日だ。

164MO:2022/03/10(木) 22:16:52
【5/5】美少女マネキンによって自分の居場所を見つけた19歳女性の話

美麗はテンションがあがり、多くのみんなに見てもらいたいと思い、SNSでライブ配信を
あの時以来、久しぶりにはじめる。
視聴者数10、50、100、500、ついに1000超えた!?
チャット①「えっうそ、マジ神」
チャット②「待って、待って、待って、可愛すぎて死ぬ」
これまでの人生、満たされることがなかった承認欲求がドバドバ満たされる。

その後、美麗は両親に非対面で実家を離れることを告げ、
一人暮らしをはじめ、四六時中美少女マネキンに包まれるスーツを過ごす
美女省マネキンを脱がなくても済むように、排泄の小も大もしないように食事はとらず、注
射で栄養を最低限補給。股間の10cmの切れ目も改造を行い、いつの間にかなくなってい
た。なぜ、そこまでするのか、、、

そう、私は自分の居場所(美少女マネキンの中)からこれ以上離れないため。

165名無しさん@着ぐるみすと:2022/03/10(木) 23:53:04


166名無しさん@着ぐるみすと:2022/03/11(金) 00:45:08
初投稿お疲れ様です。
美少女着ぐるみに閉じ込められる描写が良かったです。
次回作も期待しています。

167名無しさん@着ぐるみすと:2022/07/30(土) 22:46:27
投稿お待ちしております

168M.E:2022/08/05(金) 00:01:52
恋した彼の願いと私 第八幕
私は彼を誤解したのでしょうか・・
想像もつかない奇妙な流れで私のバージンが失われたあの日。
バスルームで彼の手を借りラブドールの中から抜け出すことができ、ようやく人間の姿に戻った私は・・
彼に送られ自宅に戻ってからは今日の体験は夢ではなかったのだろうかと考えたりしていました。
すぐ翌日彼に会いましたが昨日のことは全く話題にあがりませんでした。
数日後には彼の家で当たり前のようにくちずけをかわすと自然にベッドに誘われ、そのまま抱き合い再度の体験をしました。
彼は人形しか抱くことができない人なのではと思った私の想像は間違っていました。
それからひと月ほどのあいだ私たちはあの日のことがなかったかのように度々愛し合っていたのですが・・
私の心に不思議な感情が湧き上がってきたのです。
あの時奇怪な状態で抱かれていた最中の感情の昂ぶり・・それが普通に抱き合っていても湧き上がってこないのです。
またあの妖しいゴムのラブドールの中に入れられて抱かれたら今度はどうなるのか・・
とうとう私は、こちらからその話題を口にしてしまいました。
「私、またあのゴムのスーツの中に入って人形に・・ラブドールになってみたいんです・・」

169M.E:2022/08/05(金) 23:49:25
恋した彼の願いと私 第九幕
「本当、本当かい!」彼は歓喜というより悲鳴のような声をあげました。
私は顔を紅潮させていたはずですが、彼は蒼ざめたように見えました。
「君がそう言ってくれたら・・でも無理だ・・とずっと思ってたんだ・・」
ちょっと笑顔になると「でも君はラブドールなんて言葉も言ってくれるんだね」
「僕からはラブドールとは流石に呼びにくいなあ・・じゃあ、ラバードールとならいいかな」
「一週間にまたラバードールになってもらうことにしたいな。その時君としたいことを考えたいんだ。もし君自身に希望があったらいつでも言ってきて」
そして私たちは普通に抱き合ってから別れました。
約束の日の約束の時間・・私はあの人間のぬけがら、妖しいゴムの人形に体を入れていきました。
今回はなるべく私だけでゴムのスーツを全身ぴっちり包んでみようと努力しました。
お面を合わせ終わると彼が首に巻くシルバーのアクセサリーを差し出しました。
「これでマスクとスーツの境が綺麗に見える。それにウイッグも前回のショートボブからロングにしようよ」
装着を終えた私は鏡の前に立ちました。見えたのはもちろん、あまりにも美しく妖しいゴムのラブドールです。
私はゴムの指でゴムの唇を撫で、ゴムの乳房をさすりました。
・・・この中に私が入ってる・そう思うとなんて不思議な気持ちになるんだろう・・・
鏡に見入っていると彼の声がしました。
「それで今日は、これから海に行こうと思うんだ」

170M.E:2022/08/07(日) 00:19:54
恋した彼の願いと私 第十幕
「え!海ですか!」私にさせたいのはなんだろう・・予想もしてみましたが、まさか海とは・・
「君の水着も用意したよ。天気もいいし、楽しめると思う」
「でも、海水浴場じゃあ大勢人がいて・・目立ち過ぎてしまいますよ」
「カメラで撮影をして、なんか聞かれたら映画を製作中、詳細は秘密とか言ってはぐらかすよ。たちの悪いやつにからまれなければ大丈夫」
「君は日焼け止めはいらないし、暑かったら海に入ればいい。毒クラゲにさわっても、全身ゴムで保護されてて安全だよ!」
私たちは水着の上に服を着てボクスターに乗り、海に向かいました。
浜辺に駐車して服を脱ぎ、海水浴客のいる砂浜に歩いて行きました。
私の姿を見た人は当然びっくりしています。どよめきのような声も聞こえてきます。
私はもう羞恥心など忘れたように堂々とゴムの顔を上げゴムの腕を振って歩きました。
彼はカメラを掲げて後についてきます。振り返るととても嬉しそうな表情です。
サンダルを履いたゴムの足を波に浸し、海水を掬ってゴムの肌に振りかけてみました。
ラブドールの中で蒸されている体を肩まで海に浸かって冷やしました。
撮影をしている彼に若い男女二人が近寄って来ました。
「あのー・・これって、何の撮影なんですか・・」

171M.E:2022/08/08(月) 00:37:54
恋した彼の願いと私 第十一幕
「ちょっと今は明かせないんですよね〜」彼が男性に返事をすると、女性のほうが私を指して言いました。
「あのなんだかものすごい着ぐるみ、中に入ってるのは本物の女の人ですよね・・」
私は思い切って二人に近寄り、お面の中からしゃべりかけました。
「何のことですか?着ぐるみ?私って変に見えますか?中の人なんていませんよもちろん!」
二人はまだいろいろ知りたがっていましたがあきらめて離れていきました。
「君も大胆になってきたね・・びっくりだな〜」しばらく撮影を楽しむ彼、私もいろんなポーズをとってゴムの体をくねらせてみました。
車に戻るとタオルでゴムの体を拭き、服を着て海辺を後にしました。
「知り合いがやってるレストランで、午後の中休みの時間に入れてもらえるように頼んであるんだ。そこでゆっくり食事をしよう」
着いてみると、ちいさなお店で「くつろぎ」という看板がかかっていました。
「店名のとおりリラックスできる美味しいお店だよ。マスターは和洋中何でも作ってくれるんだ」
準備中の札が掛かったドアを開けると、「いらっしゃい」と声がして男性女性二人のかたが出迎えてくれました。
「こちらマスターと奥さん。でもね、奥さんは普段ここにはいないんだ。実は売れっ子の漫画家さんなんだよ。出来たら取材させてほしいそうなんだ」

172名無しさん@着ぐるみすと:2022/08/08(月) 19:32:58
支援!

173M.E:2022/08/09(火) 00:27:21
恋した彼の願いと私 第十二幕
奥さんが手を差し出したので握手をすると、「感触は違いますね〜綺麗なゴムの手なんですね」
早速質問攻めにあいそうでしたが・・
「すいません、ちょっと・・トイレを借りたいんです」
ラバードールになったまま小用をすますのは二度目です。戻るとみんなは熱心に話し込んでいます。
「何を作ってもらおうか。マスクを被ったまま美味しく味わえるのは何かな」
「パスタなんかどうです?僕のペペロンチーノはけっこう評判いいんですよ」
私はお面の顔でうなずきました。「大丈夫、食べられると思います」
マスターがみんなにペペロンチーノを作ってくれることになりました。
私は奥さんと話しをしました。聞いてみたら、私の知っている漫画作品の作者さんでした。
「ちょっとスケッチさせてください。でも私の描く似顔絵は似てないって言われて・・リアルなデッサンはあんまり・・セクシー系は苦手なんですけど」
「すごく綺麗なお面ですよね・・ちょっと触ってもいいですか?」
「どうぞ、この通りゴムの唇もかなり自由に動かせるんです。パスタも美味しくいただきますよ」
みんなでパスタを食べました。私もなんとかフォークを口の中に運んで残さずいただきました。
「あんまり冷房が効かないんですよ・・全身ゴムのボディスーツじゃあすごく暑いでしょうね」
「今日はもう3時間以上このラバードールの中に閉じ込められてるんです。でもまだ頑張ります」
マスターが言いました。「こんなにセクシーで綺麗なラバースーツなら君も作ってもらったらどうだい。ダイエットにもなるよ」
「ふーん、旦那が先にイケメンラバードールになったら考えてもいいよん」
漫画の話なども話題にして過ごし、やがてお店を後にしました。
彼の住まいに戻るともう夕方でした。もう一度飲み物と食べ物を軽く取った後彼は・・
「それじゃ、君がそのラバードールになったままでまた抱かせてもらっていいかい・・今度はちょっと違ったやりかたをしてみたいんだ・・」

174M.E:2022/08/10(水) 00:16:57
恋した彼の願いと私 第十三幕
彼はキャスターをロックオフしたベッドを壁の大鏡の前に寄せて固定しました。
私と彼は服を脱ぎ全裸になりました。もちろん私はゴム製の全裸なのですが。
またゴムの指でゴムを彼のものに装着し、一緒にベッドに上がりました。
「鏡にむかって、膝をついて座ってください。僕は背後から、後背位で君を抱きしめるよ」
「そうすると、抱かれている君の姿を僕たち二人が一緒に見て感じることができる。きっと前回より素敵な体験が味わえるはずだ・・」
私は鏡の直前に座りました。お面の眼の穴からは私を封じ込めているゴムのラブドールが見えます。
・・これが今の私・・この身体で彼を受け入れるのね今から・・
背後から彼の手が私のゴムの肌を愛撫し始めました・・彼の視線は鏡の私の姿・・生きているラブドールを見つめています。
やがて彼の腕が背後から私の身体を抱き上げてきました。
そしてついに彼のものが持ち上げられた身体の下から入ってきました!
受け入れた私の身体は激しく揺さぶられました。でも私はお面の中からずっと私のゴムの身体を見つめていました。
そして下半身の奥で感じる感覚とともに、別の不思議な感覚を覚えるのをお面の中で考えていました。
・・やっぱりそうだ・・生身の肌を触れ合って抱き合うより、こうしてゴムに封じ込められラブドールにさせられて抱きしめられるほうがずっと感情が昂ってくる・・
・・もう私はこの禁断の、アブノーマルな行為から離れなれない・・
私の眼は、妖しく揺れる、輝くゴムの肌の美しい身体から一瞬も離れられません。
・・ああなんてセクシーなんだろう・・このセクシーなゴムのラブドールの中に私が入っている・・なんて素敵な体験なんだろう・・

175M.E:2022/08/11(木) 00:32:16
恋した彼の願いと私 第十四幕
やがて脱力した彼は私の身体から抜け出して後ろに下がりました。
私はベッドに掌をついて荒い息をしていました。それでも鏡にまっすぐ顔を向けていました。
お面の中からの視線をラブドールの自分の姿から離すことはできませんでした。
ティッシュボックスを差し出されてやっと気持ちが落ち着きました。
「ありがとう、最高に楽しかったよ。今日はもう、10時間以上ラバードールの中に入ったままだよね。つらいだろう、ごめんね」
「脱がしてあげるよ。さあ、浴室に行こう」
私はゆっくりと彼に向き直りました。
「いいえ、私、まだこのラバースーツを脱ぎたくないんです・・」
「ええっ!それは、いったいどういうことなんだい!」
「このまま、ラブドールの中に入ったままで朝まで眠ってみたいんです・・」
「ゴムにぴっちり閉じ込められて眠ったら、どんな夢を見て、どんな目覚めを迎えるのか体験したいんです・・」
彼は泣いているような表情でちょっとのあいだ黙っていました。
「わかったよ。じゃあ、このベッドで一緒に寝よう、夜明けまで」
「冷房があれば、ラバードールに入ったまま眠っても大丈夫かな。そばに飲み物も用意しておくよ」
「照明は半分つけておいて、隣の僕がラバードールの君の姿を見ながら寝ることができるようにするよ」
「もし苦しくなったら、いそいで僕を起こしてね」
こうして私は、ゴムのラブドールの中に入ったままベッドで一夜を過ごすことにしました。
はたして、このままで眠ることができるのでしょうか。眠りに落ちたら、ちゃんと目覚めることができるのでしょうか。
・・私はラブドールになって眠るの。明日目覚めたら、人間ではなくなっているでしょう・・
・・全身をぴっちり覆うゴムの皮は私の肌に癒着してもう取れないの・・
・・私は一生ゴムのラブドールの中に入ったままで生きていくことになる・・
・・でもいいの。この輝くゴムの肌が私の身体になり、この美しいゴムのお面が私の顔になるんだもの・・
了・・?

176M.E:2022/08/11(木) 23:47:01
拙作「恋した彼の願いと私」を読んでいただけたかたに、あいさつ兼いいわけ兼ざんげを申し上げます。
私は以前にもこちらに投稿していて、過去ログが見つからないのですが第4章ぐらいの時で。
着ぐるみメイドに買い物や犬の散歩をさせる・・という話でした。
けっこう好意的な感想があって気をよくしたものでした。
今年2月23日から28日まで初めて18禁描写もいれた本作を投稿してみたところ、ほとんど反応がなかったので残念でした。
もっとも、掲示板という形式がもうはやらなくなってしまったのでしょうがないですね。
なので第七幕で打ち切るつもりだったのですが・・ある知人に直接宣伝したところ。
本人だけでなく奥さんもあの変態小説をホントかウソか面白かったと・・続編をお願いされたのです。
それで今月なんとか第十四幕までもっていきましたが。
苦しまぎれに知人がモデルの夫妻を登場させてしまったのです。
・・フィクションです、人物・団体は架空のものです・・とかいっても実際の夫妻をよくご存じのかたが読んだら偶然でないのはまるわかりです。
今のうちにあやまっておきます。ごめんなさい。
そして、ついでながらこの作品を書くきっかけになった動画を紹介したいと思います。
Uniform X Restricted EX Dollと検索して最上段に表示される、透明感の顔は人形カラダはリアルな娘、という動画を見てください。
本来は20分の有料動画ですが3分だけ無料で視聴できます。
私はこの映像があまりにも素晴らしく感じてしまい、このような作品を投稿してしまったのです。
それでは失礼いたしますが、やはり感想をよせていただけましたらありがたく存じます。

177名無しさん@着ぐるみすと:2022/08/12(金) 21:15:15
M.E様 お疲れさまです。
拝見させていただきました。
当初は全くフェチ耐性がない彼女が、嫌々ながらも彼の為にと思って
ラバードールを体験をきっかけに、好きになっていく様は良かったです。
実際にもピッチリ感を体験することで、全身タイツやラバーが好きになる女性は
いますので、そことリンクしてみることができました。
彼氏の直球なリアクションと感情はうぶさが表れて良かったと思います。
当時の自分を重ね合わせてみることができました。
描写も実際にマスクやタイツを持っているか、
もしくは知識が深くないと書けないところですので玄人目線からも想像が容易かったです。
もし、今後も投稿して頂けるのでしたら、時代背景(90年代〜20年代)が分かると、
より人物の価値観や環境が想像しやすく、物語に入り込みやすいのかなと思います。
あとはセリフが整い過ぎているのかなと思いますので、
もっと心の底から出てくる言葉で生々しいやりとりが欲しかったりもします。
今後の作品投稿を期待しております!

178M.E:2022/08/13(土) 00:21:38
早々に感想をよせてくださいましたかたに深く感謝申し上げます。
私は小学生のころ女子の水泳帽に興奮した記憶があってずっと「かぶりもん」が大好きなのです。
長じてからはラバーコスチュームの専門店をさがしてあるいたりしました。
しかし、「アズロ」などの専門店は私が見つけたころはもう最盛期の勢いはなく、ほどなく閉店してしいきました。
実際に手に入れたのは飴色透明なマスクとグローブが一揃いくらいだけで、実際の体験はほとんど試せませんでした。
この投稿作の彼氏は私自身を投影していますが、女性から惚れられる・裕福というところはまったく違うのが現実なのです。
いっぽう惚れた女性から「犯罪者と紙一重じゃない」と言われたのは実体験なのであります。
つまり、こんな体験ができたらどんなに嬉しかっただろうという私の夢想をそのまま、ひねりなしに作った話なのです。
下書きなしで文章を考えながらぶっつけ入力し、分載の区切り最後だけ引きを考慮して工夫はしましたが、あまり推敲もせず投稿したので・・
たしかにセリフは紋切り型だったかなと反省するところですね。
そんなわけで、新たな作品を創作となると・・よほど能力を絞り出さないと当分のあいだ無理であります。プロの作家さんは偉いな〜と常々感心しております。
次の投稿は期待なさらずに長い目で・・
ありがとうございました。失礼いたします。

179名無しさん@着ぐるみすと:2022/08/13(土) 23:42:26
好きになった入口はそこからなのですね!
私もかぶりもんが好きで、今では考えられないクオリティーなのに
大仏マスクを購入しただけで武者震いしました。
たしかに男性のリアクションや女性側のセリフだけが、リアルだったので、
もしや実体験?と少し思ったりもしました。
私も何人もの彼女にマスクやタイツをお願いした経験がありますが、
生理的に受け付けない子もいましたし、彼氏の為ならと受け入れて望み通りの役になってくれる
子もいました。現実はなかなか理想通りっていうのは難しいもので、
彼女、妻子に全て求めるのも負担になりますし。
それを作品として昇華して頂くことは欲に素直に向き合い素晴らしいと思います。
私も創作の作り手としての経験がありますので、すぐに新たな作品を作るのは
すごく労力とモチベーションがないとできないのは重々承知です。
無理なさらず、また気が向いたときにでも大丈夫です(^-^)

180M.E:2022/08/14(日) 15:49:22
ー彼氏の為ならと受け入れて望み通りの役になってくれる子もいましたー
なんといううらやましいお話でしょう。どんな役になってもらえたのか、詳細が聞きたくてたまりませんよ。
ー私も創作の作り手としての経験がありますー
体験を小説化してこちらに投稿していただけたら・・と願わずにはいられません。
無理でしょうか。是非ともご検討を切にお願いいたします。
小説化までは贅沢でも、実際の体験だけでも・・お頼み申し上げます。

181名無しさん@着ぐるみすと:2022/08/14(日) 21:36:15
当時の彼女(複数)とのそのような行為の写真と動画は残っていますので、いつでも記憶を呼び起こし直接会っての話することは可能ですが、
そこは禁断の扉で、別れ際にそういった行為のデータは全て削除するように念を強く押されたこともあり、
その事実を文章として外部に出すということは、やはり人として躊躇します。
そういったことがあり、その経験を基に今のフィクションでの創作活動あるのかなと思っています。
掲示板ではあまり投稿はしないですが、界隈の中のどこかに創作活動を投下しています。
すみませんが、ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

182M.E:2022/08/14(日) 23:06:20
ご事情うけたまわりました。そういったわけであればいたしかたありませんね。
以前はネット空間でのかぶりもん界隈もあちこちさまよっていたもんでしたが、近頃はさがしまわる熱意が失われていたところでした。
初心にかえってほかでも同好の士の創作をのぞいてみます。
もし心境に変化がございましたら、こちらにも投下をよろしくお願いいたします。

183名無しさん@着ぐるみすと:2022/08/16(火) 22:23:51
投稿ありがとうございます
良かった、もう誰もいないのかと思ってました

184名無しさん@着ぐるみすと:2022/09/06(火) 20:39:40
着ぐるみの小説ってこことpixivと道場以外だとどこで読めますか?

185名無しさん@着ぐるみすと:2022/11/06(日) 23:32:35
保守

186名無しさん@着ぐるみすと:2022/12/17(土) 23:49:25
>>176
ここの掲示板も荒らしが出ている時は良かったですが、年々人も減っていき、書いていてもリアクションがなくて、私も昨年9月からはpixivに移動しました。
私も5章から11章までは書いていましたが、最後の方は自分1人だけだったような感じになり寂しかったです。久々に覗いてみたら、私と同じラバーフェチ作品があり読ませて頂きました。また、ちょくちょく覗きに来ようと思いますので新作期待しています。

187名無しさん@着ぐるみすと:2023/01/20(金) 23:48:18
みんなどこに行ってしまったのか…

188名無しさん@着ぐるみすと:2023/01/21(土) 08:05:01
そういうのは着ぐるみ小説投稿BBSの管理人に言えば?
ここの管理人と同じなのかどうかは知らんが
このスレで宣伝して住人を誘導して引き連れて出て行ったんだろ?
分裂したらそりゃここの人の数は減るだろうに
ネタが枯渇したらここで小説を催促って…経緯を考えたらそれもう荒らしだから
今はpixivがあるんだしメッセージでも送ってみたらどうだ?
数年に一度くらいで人が来たら読んでお礼を言う
ここを使うのはその程度でOKだよ

189名無しさん@着ぐるみすと:2023/02/08(水) 10:28:24
今twitterで着ぐるみ小説とかないのかなと思って検索したらこういうの見つけた

したらば掲示板は通信制限かかっててwi-fiからは投稿できないことがあって
それを解消するためにできたのが着ぐるみ小説投稿BBS

調べたけどそういう書き込みを見つけられなかったし
同じしたらばなら基本仕様は変わらないはずだが
ここの管理人がわざわざそういう設定にしてたってことなの?

この板のコスプレスレッドで実名叩きが横行しててワード規制?みたいなのが酷すぎて小説を投稿しても弾かれて
コスプレがある板とはたもとを分けたほうがいいから小説投稿BBSが作られたんだと思ってたんだが

190名無しさん@着ぐるみすと:2023/04/02(日) 16:12:11
管理人が代わったとかで緩くなったらしいけど
一時期は嵐対策と思われる通信制限で書き込めない時があった

191名無しさん@着ぐるみすと:2023/04/03(月) 07:30:18
今もみちゃで暴れてる連中が実名出して誹謗中傷繰り返す→管理人がワード規制→小説が投稿できなくなる

こういう流れだな

192マネキンの中には 前編:2023/04/09(日) 00:23:51
とある衣服店。
閉店の時間を迎え客一人いない店内を薄暗くした照明で照らしている。
レジ横の関係者以外立ち入り禁止と書かれた扉が開き、一人の女性が出てきた。
スラッとした手足に整った体と顔。手入れの行き届いた長い髪が照明に反射する。
モデルと言われても納得できる彼女はここの店長で名前は羽生薫子。

羽生は商品が並んだ陳列された棚の間を歩いていく。
それぞれの棚の端には商品である服やズボン、帽子などの小品を着させたマネキンが置いてある。
その中で頭から足まである全身タイプのマネキンの前に羽生は立ち止った。

男型の球体関節式マネキンで他の男型のマネキンに比べ筋肉質なフォルムである。
手足は太く、胸板も厚い。身長もそれにふさわしいくらい大きい。
他のマネキンとは毛並みが違うせいかある意味この店の看板キャラクターになりつつある。

顔には表情が付いておりアメコミのヒーローのような濃ゆい顔つきである。
見開いた目で白い歯を出して笑っている。

羽生はその見開いた目の奥を覗き込むようにして独り言を話始める。
「ふふっ。お疲れ様。今日もいい笑顔だったわ。」
羽生は手にしていたヘッドセットを耳に装着する。
そしてヘッドセットのスイッチをONにする。

「お疲れ様、美羽。生きてる?」
「-------」
「ああ、よかった。ちゃんと生きてる。お疲れ様。」
「-------」
「ふふっ。もごもご何言ってるか分かんなーい。」
「------!!」
「ああもう、わかってるわよ猿轡噛まされてたら喋れないわよね。」
そう言って羽生はマネキンの唇をなぞる。
「ねぇ出たい?」
「----」
「そうよね〜。一日中マネキンの中に閉じ込められて声も上げれずにずーとここに立たされてるもんねぇ〜。そりゃあ出たいよね。・・・・けどさ、もうちょっと私と付き合ってよ。」
「----!?」
「大丈夫大丈夫。残業代は出すからさ。」
羽生はポケットから小さなリモコンを取り出してマネキンの顔に近づける。
「これな〜んだ?」
「---!?----!!」
「ふふっ。恐らく美羽が考えてるソレだよ。美羽の中に埋めたアレのリモコン。お昼気持ちよかったでしょう?イケメンの男2人の前でイッタ気分はどう?」
「-----!!-----!!」
「そうかそうかそんなに欲しいか。」
「-------!!!」
「うふふ、美羽は嘘が下手だなぁ。嫌がってる声出しても私には分かるのよ?貴方の本心がね。」
羽生はリモコンのスイッチを入れる。
普段は店内に軽やかなBGMをかけているのでお客も気づかないが、閉店して店内BGMがない今目の前のマネキンから微かに機械の作動音が鳴っている。
しかしマネキンは微動だにせず、その屈強な体を見せつけている。
「----!-----♡----!?」
「どう?気持ちいでしょ?ついでにお胸に付けた玩具も動かすね。ポチッとな。」
「----!?-----!?----------!」
「うふふ、逃げようとしてもダメよ。というか逃げれないか。外側からマネキンにピッタリと包まれて動かせても紙一枚分くらいしか動かせれないもんねぇ。ちゃんと感じてね♡」
「------♡!?-----!-----!!」
「はぁぁいいわ!いい!今のあなた最高!!」
羽生はリモコンを投げ捨てるとその場で身に着けていたものを脱ぎ去り、ヘッドセットだけを残し生まれたままの姿になった。
そしてそのまま自分自身に行為を始めた。
ヘッドセットから流れてくる美羽の甘き声をBGMに羽生の行為が熱くなっていく。
「----♡ --------♡」
「んっ・・・・まだ・・・・ぁん、逝かないでよっ・・・・・んn♡・・・・逝くなら・・・・・・うんんっ♡・・・一緒・・にねっ」
そしてお互いにボルテージが上がり絶頂した。
店内に羽生とそしてマネキンから微かに声が鳴り響く。

193マネキンの中には 後編:2023/04/09(日) 00:24:39
羽生はその場で満足したようにへたり込む。
しばらくするとヘッドセットから聞こえる声にハッとする。
「------!------!!------!!」
羽生は慌てたように何かを探し始める。
「ゴメンゴメン。今止めるから待ってて。」
「-----!!----!!----」
「ああもう分かってるって!暗くてどこにリモコン落としたか分かんないだよ!」
「----♡ -----!!♡」
手探りでようやくリモコンを探し当てる。
「あった!!」
急いでリモコンのスイッチを切る。
無事スイッチは切れたがその直前にマネキンは逝った。
「ま、まあ寸止めよりはマシでしょ?」
「------!!」
「う〜、本当にゴメン。」

その後羽生は脱ぎ捨てた衣服を着直しバックヤードから台車を持ってきた。
慣れた手つきでマネキンを台車に積んでバックヤードに運んでいく。

それから30分過ぎたころ。店の裏口か二人の女性が出てきた。
「もう!!今度からは近くにリモコンは置いといてください!!」
「は〜い。次から気を付けま〜す。サーセンシター。」
反省の色が見えない羽生の隣には顔を赤らめた松木美羽がいた。
美羽も手足が細くスタイルもいい。
手足が細いお陰であのマネキンの中に入れるくらいだが、さすがに普通のマネキンだとマネキンの手足が細すぎて入らないので入るように設計した結果あのような筋骨隆々なマネキンが生まれた。
「ねえ、明日も入るでしょ?」
羽生は笑顔で美羽に問いかける。
「ええ〜。あれ結構キツイんですよぉ。一日中姿勢が固定されて凝るし店長はイジメてくるし」
そう言って美羽は大事な所を隠すような仕草をする。
「でも美羽はそれが快感に感じるんでしょ?」
「それは・・・そうですけど・・・・」
美羽の顔がは照りだす。

そして二人の姿は賑やかな街に紛れていった。

194名無しさん@着ぐるみすと:2023/04/09(日) 05:28:03
掲示板で見るのもいいね

195名無しさん@着ぐるみすと:2023/04/09(日) 07:56:00
泣きそう、乙です!

196名無しさん@着ぐるみすと:2023/06/28(水) 21:20:06
供給が足りない…お恵みを…

197雨の日の散歩って気持ちいいよね:2023/07/08(土) 22:32:28
ある雨の日。
時計を見れば深夜の2時を指していた。
私はベッドの上で背伸びをして深呼吸をする。
窓のカーテンを開けて外の様子を伺う。
深夜で雨の日ということで人が出歩いているようには見えなかった。

「お。ちょうどいいくらいに雨脚がいいね。」
私は独り言を口にしクローゼットに向った。
クローゼットを開けるとこの季節には着ないコートなどの衣服が並ぶ中、私は奥の方に隠すように掛けているあるモノを手にする。
それはウルトラの母の着ぐるみ。
それとセットのグローブとブーツ。

先程まで着ていた衣服と下着を脱ぎ去り生まれたころの姿になった私はウルトラの母の背中にあるヒダに指を刺しこむ。
ぺリペリと音を立ててヒダの中のチャックが姿を現した。
そのチャックを下げて爪を立てないように足を通していく。
このウルトラの母の着ぐるみはグローブとブーツとは別に手袋と靴下が一体になった設計をしており、
全身を余すことなく包み込む代物である。
足首より先はわざとサイズが小さくして作ってあるため通すのに苦労する。
ただ伸縮性に優れているので足先まで通し終えるとぴっちりと私の足に張り付いてフィットする。

両脚を通し終えたら股下の所までたくし上げる。
そして引き出しから取り出したローターを敏感な箇所に押し当てる。
流れてくる感覚を我慢して着ぐるみをお腹の下の所まで上げる。
着ぐるみの股下がローターがズレるのを防いでくれて落ちることもない。
ただし常に押し込まれた状態になっているので着ぐるみを脱がない限りローターを取り除けない。

次に腕を通していく。
手首の先は先程説明した通り手袋と一体になっており指の1本1本丁寧にはめていく。
シワは後で伸ばすとしてこれで腕は通し終わった。

私の胸の辺りに垂れているマスクを手に取り顔を沈めていく。
マスクには視界を得るために目元に細いスリットが開いている。
目の位置を合わせたら開いている片手でお尻の位置にあるチャックに手をかける。
少しずつチャックは上がっていき、チャックが通過する箇所が体に張り付くように絞められていく。
チャックが完全に上に上がり切ったらヒダで包むようにしてチャックを隠す。

電源が入っていないとはいえ先程から動くたびに刺激してくるローターのせいで呼吸が荒れている。
呼吸用にマスクには口元にスリットが開いているが、とても細く満足できるほどの空気が吸えない。
だけど窒息するほどのことではなく、それが逆に私に苦痛を与える。

呼吸を整え、グローブとブーツを持って玄関に向かう。
事前に用意していたウエストポーチを装備してブーツを履き始める。
指先が覆われているため紐を編み込む作業に手間取るがなんとかうまくいった。
次にグローブに手を通す。
グローブの手首の辺りにチャックがついておりそれを閉めることで手首から抜けなくなった。
厚手のグローブなので細かい作業は向いていない。

玄関の姿見用の鏡にはどこからどう見てもウルトラの母が立っていた。
だけどその中身は裸で秘部にローターを仕込んで呼吸を荒らしながら感じる痴女が入っている。
ウルトラの母の中は暑く、全身からすでに汗が流れ始めている。

私は傘立てからお気に入りの傘を手に取り、玄関の扉の鍵を開ける。
慎重に頭だけを外に出し様子を伺う。
外は今も雨が降っており、誰かが出歩いているようには見えない。
車道も大きな道から外れた所にある住宅街なので車の通りも全くない。

私は深く深呼吸をする。
「スー・・・ハ〜・・・・・よし。行ってきます。」
一歩前に踏み出し傘をさす。
玄関の鍵を施錠し、鍵をウエストポーチにしまった。
入れ替えるように中から小型のリモコンを出して電源を入れる。
電撃が流れるように快感が押し寄せる。
漏れた声は雨音に消され、この声に気付く者はいないだろう。
息苦しさと押し寄せる快感に頭をぐちゃぐちゃにされながらも思考を巡らす。


きょうはどこまでいこうかな
 
                             おわり

198名無しさん@着ぐるみすと:2023/07/09(日) 20:08:51
乙おつ

200名無しさん@着ぐるみすと:2023/09/09(土) 07:44:24


201名無しさん@着ぐるみすと:2023/09/09(土) 07:47:10
保守
戦隊モノのアレは着ぐるみでいいんだろうか

202名無しさん@着ぐるみすと:2023/09/09(土) 08:16:52
ここに貼ってください

203名無しさん@着ぐるみすと:2023/09/09(土) 12:48:59
主人公たちのスーツ…
スーツかあれ!

204名無しさん@着ぐるみすと:2023/11/09(木) 03:17:52
10章冒頭の夏樹と兄の「ぬいぐるみ」の話の続きはどこかにありますか?

205名無しさん@着ぐるみすと:2023/11/10(金) 22:33:57
>>204
見た事ないなぁ…
あれ良かったから続き読みたいよね

206名無しさん@着ぐるみすと:2023/11/17(金) 08:54:43
そうですよね、続きが読めることを期待しているのですが...
教えていただきありがとうございます。

207名無しさん@着ぐるみすと:2023/11/29(水) 00:10:05
小説の供給が少なくて干からびそうだ

208ぬいぐるみ 姉妹編:2024/01/03(水) 22:40:41
私は仕事を終え家に帰宅した。
「ただいまー」
玄関のドアを開けて自分が帰ってきたことを伝える様に声をだすが家の中は静まり返っている。
私は疲れた体で2階の自分の部屋に入り部屋着に着替える。
そして1階の洗面所で手洗いうがいをしたらもう一つの仕事に取り掛かる。

再び2階に上がり一緒に住んでいる妹の部屋に入る。
妹の部屋は趣味のぬいぐるみ収集で至る所に動物のぬいぐるみが置かれている。
私はその中の壁にもたれ掛かったクマのぬいぐるみに近寄る。

「・・・・フフッただいま。」
私はクマのぬいぐるみの口にキスをするように押し当て、クマのぬいぐるみの口の中にあるチューブを探す。
チューブの先端を見つけたらそのままそのチューブを噛み締める。

ほんの数秒の沈黙の後変化が起こった。
ぬいぐるみから籠った声が上がる。
「ん・・・・んーーー!んんーーーーー!!」
次第にその短い手足を振って抵抗し始める。
ポカポカと柔らかいクッションのような腕が私の体に当たる。
私は噛んでいたチューブを離す。
「ああ・・・かわいい。」
チューブの先端からは何度も空気が出入りする音が部屋に響く。
それと同時にぬいぐるみの体は肩で息をするように上下している。

「どう?空気おいしい?」
私は意地悪そうにぬいぐるみの顔を覗き込む。
「でももうちょっとだけ頑張ってね。」

次に私はピンク色のリモコンを取り出した。
そして【弱】でスイッチを入れる。
するとぬいぐるみの体が少し跳ねる。
「んっ!!・・・・」
私はすかさずぬいぐるみの口を押え
「ダーメ。お人形さんは喋らないんだよ?もし声出したら今晩は解放させないよ?」
ぬいぐるみは小刻みに震えながら何とか耐えようとしている。
「いい子いい子。あと10分耐えれたらイかせてあげるし解放してあげる。きっと中は暑くて汗びっしょりでしょ。」

私にとっては10分はあっと言う間だ。だけど時間の感覚が分からないぬいぐるみからすれば物凄く長く感じるであろう。
時折チューブから「フー・・・フー・・・」と荒い呼吸音が聞こえるが声は必死に殺しているようなので大目に見よう。
ぬいぐるみの下半身は時々腰を振っているのか動いている。
(うふふ、イキたいんだろうけど無駄な足掻きね。存分に味わいなさいイキたいのにイケない感覚を。)


『ピピッピピッピピッ』
あらかじめセットしていた10分のタイマーが鳴る。
ぬいぐるみは小刻みに震えている。
私はぬいぐるみの耳元に近寄入り、
「お疲れ様。約束通りイカせてあげる。声もだしていいわよ。」
私はリモコンの【強】を押す。
するとぬいぐるみの体が跳ね上がり、体がピンと仰け反る。
「んんッ!ムん!?んンーーーーー!!!」
イッたのかぬいぐるみはぐったりと倒れる。
それを私は観察しながら満足していた。

209ぬいぐるみ 姉妹編:2024/01/03(水) 22:41:37
「はぁ〜変態だな、私も桜も。」
私は形状が人形であればイジメることに興奮を覚え、妹の桜は自分を人形のように扱うことに興奮を覚える体であった。
初めは桜が人形のフリをして私が枕を桜の顔に押し付けて呼吸制御プレイをしていたが、
気づけば桜をぬいぐるみの中に閉じ込め拘束し、尚且つ苦しいプレイを強いるようになった。

私はリモコンのスイッチを切り後片付けに入る。
クマのぬいぐるみの背中にはチャックが隠れており降ろしてやる。
すると熱気が開けた隙間からもれる。中がどれだけ暑いかと考え、桜がそれに耐えてる姿を想像すると私のとある箇所が熱く感じる。
私は背中の隙間に腕を突っ込み、桜のわきの下を通って羽交い絞めするようにして掴んだら引っ張りあげる。
ぬいぐるみの背中から出てきたのは桜・・・の姿をした黒い塊。
素肌の上から黒いラバースーツを頭の天辺から足の先まで覆い、両手足は折りたたんだら革製バンドで拘束する。
頭は耳に細かい穴と口のチューブ以外空いておらず、鼻には栓がしているため口からしか空気が吸えず、チューブは細いせいで吸える空気の量は限られる。
口の中にはマウスピースとチューブが連結しおり、マウスピースが舌を押さえつけるので言葉を発することができない。
秘所にはバイブを固定しており、伸縮性のあるラバースーツがバイブを押さえつけて離れることはない。
逆に暴れれば暴れるほどラバースーツがバイブを押して苦しめる。

後頭部にあるチャックを上げると桜の綺麗な髪が姿を現す。
湯気が上がり酸っぱい匂いが広がる。
「・・・・ん・・・・・・」
意識が戻ってきたのか桜が目を覚ます。
「口開けて。全頭マスク取るから。」
「・・・うんん・・・・・」
桜が弱々しく口を開く。
全頭マスクと一体型のマウスピースから透明な糸が引く。
濡れた前髪がぴったりとおでこに張り付いてて美しいと私は感じた。

桜にストロー付きのスポーツドリンクを渡すとあっと言う間に飲み干した。
少し休憩させたら一緒に風呂場に行き、中で汗で張り付いたラバースーツを脱がすのに協力した。

それから30分後。
「今日はコンビニ弁当だけど、桜が好きなオムライス売ってたから買った。」
「わぁ!ありがとう!おねぇちゃん大好きっ!」
家の中では和気あいあいと仲の良い姉妹が幸せの夕食をしていた。

「次はもっとイジメたいな・・・ねぇ桜は次何されたい?」
「う〜ん?おねぇちゃんに任せる。」
「そう。じゃあ楽しみにしてて。」
「うん。」

                                終わり

210ぬいぐるみ 姉妹編:2024/01/03(水) 22:43:28
新年あけましておめでとうございます。
駄文ですが少しでも面白いと言っていただければ光栄です。
それではまたいつか。

211名無しさん@着ぐるみすと:2024/01/03(水) 22:44:29
あけましておめでとうございます!
ありがとうございます!

214ごむらばpixiv ◆dkf/aF6sqI:2024/01/12(金) 22:20:18
マグロ女 【足マグロ編】


【マグロ女】
皆さんはこの言葉を聞いてどんな事を想像しましたか?

【マグロ女】とはエッチのときに、ただ寝ているだけで何もしないことを【マグロ】と言います。
由来は、ベッドの上で寝転んでいるだけの姿が、まるで市場に陳列されている冷凍マグロのようだというところからきているという説が有力なようです。

私が遭遇した【マグロ女】は皆さんの知っているものとは違いました。



とある風俗店へ友人に連れて来られた俺、竹之内 司(たけのうちつかさ)は一番安いコースを探していた。
友人はこの風俗店の常連ですぐにいつもの女の子を選択し個室へと案内されていた。

メニューの下の方にあったのが
【マグロ女】しかもその下にはさらにメニューと料金が記されていた。

  足マグロ(足フェチの方向け)
  手マグロ(手フェチ、指フェチの方向け)
  手マンマグロ(女性器を弄りたい方向け)
  ヤリマグロ(ただただヤリたい方向け)
  解体マグロ(体験してのお楽しみ)

その中で俺は【足マグロ】コースを俺は選択した。
理由は二つ、値段が一番安かったことと足フェチであること。

準備が整ったという事で部屋へ案内されるのだが、女の子を選択させてもらえなかった。
一番安いコースなので、それも仕方なしと割り切って個室へ。

個室に入って一人掛けソファーで女の子を待つ。
一番安いコースなのでブサイクかオバさんが来るのだろうと思っていたが、個室の扉はノックされない。
俺がソファーに座って待っているのは、とんでもないのが来たらすぐに帰ろうと思っていたから。
しかし、5分経っても誰も現れない。
“いったい、どうなっているんだ!”
そう思い、ベッドを見ると膨らみがある。
“え?!もしかしてベッドですでに待機するタイプ?“
そう思いベッドに近づき布団を捲った。
ベッドの上のモノを見て俺は言葉を失う。
「へ、マグロ… ?」

ベッドに横たわっていたのは紛れもなくマグロ。
本物と見間違えるクオリティのマグロから銀色の足が生えていた。
「【足マグロ】ってこれ?」
俺は驚きから固まってしまう。
どう見てもリアルなマグロの着ぐるみを着た女性が着ぐるみから足だけ出してベッドに横たわっているだけだった。

俺が布団を捲っても全く動かない【足マグロ】を注意深く観察する。
この【足マグロ】の着ぐるみにはファスナーなどは全く見当たらない。
そして、単にマグロの着ぐるみから足を出しているだけだと思ったのだが、どうも違う。
マグロの下腹部の尾に近いところから銀色の艶っぽい足が本当に生えているのだ。
というのも足と着ぐるみの境界はなく、突然変異で生まれてきたのではないかと思うほどであった。

その艶っぽい足に触れてみる。
生暖かく人であることは間違いなさそうだ。
触った感じはゴムのような感触だった。
俺が触れても全く動かない【足マグロ】をどう扱えばいいのか困惑してしまう。

215名無しさん@着ぐるみすと:2024/01/16(火) 11:28:19
支援!
これ好き

216名無しさん@着ぐるみすと:2024/01/18(木) 22:04:47
着ぐるみ小説の神のpixivに、似た着ぐるみがあったなあ

217ごむらばpixiv ◆dkf/aF6sqI:2024/01/19(金) 23:50:43
着ぐるみ小説の神って、ももぴさんですか?

218名無しさん@着ぐるみすと:2024/01/20(土) 07:41:30
ラバースーツの方じゃないかな

219名無しさん@着ぐるみすと:2024/01/20(土) 15:21:31
神って言ったらももぴさんでしょ
魚人観察記録の事だと思うよ

220ごむらばpixiv ◆dkf/aF6sqI:2024/01/20(土) 21:48:49
なるほど、魚人観察記録探してみます。
それでは以下、続きです。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓

取り敢えず、5本指に分かれた足の裏をくすぐってみる。
【足マグロ】はピクっと反応して、俺の手から足を遠ざける。
反応が可愛くマグロの中の人も可愛いのだろうと連想させる。
何度か足の裏をくすぐると、膝を曲げて体を丸めるようなポーズを取ったが、少しすると足を伸ばしてきた。
次はマグロの尾っぽに近い内ももに触れてみる。
ゾクッとしたのか、さっきよりもリアクションが大きい。
そんな内ももを優しく撫でると、ギュッと閉じていた股がゆっくりと開いてくる。
気持ちいいのだろうか。
そんな柔らかい内ももに顔を挟まれてみたいと思ったが、マグロの尾っぽが行手を阻む。

次に俺が思いついたのは“ひざ枕”だった。
横たわる【足マグロ】の体を起こそうとするが、【足マグロ】に腕は生えていない。
なので体を起こすのにも胴体を抱き抱えるようにして起こそうとしたが、またも尾っぽが邪魔をして座らせることはできなかった。

結局、ベッドに横たわるしかできない【足マグロ】。
仕方なく俺は艶っぽい足を撫でながら別の使い方を考える事にした。

冷静になって周りを見るとブーツやハイヒールストッキングなんかも用意されていた。
「なるほどね、これを履かせたりして楽しむのか」
俺は呟くとパンストを手にした。
「パンストはダメだろ!」
思わず呟いたが意外にもパンストの真ん中辺りに切れ込みが入っていて、マグロの尾っぽを通すことができた。
そして、銀色に輝く足にパンストを履かせていき、マグロの尾っぽから少し上までパンストを履かせることができた。

見た目はかなり滑稽だが、パンストを履かせてもなお銀色の光沢感はかなりのものだった。

次に俺が手にしたのはピンヒールのニーハイブーツ。
黒光りするエナメルのニーハイブーツはなかなか街中ではお目に掛かることはない。
そんなブーツを【足マグロ】に履かせていく。
このエナメルのニーハイブーツはこの【足マグロ】の中の人がオーダーしたようにピッタリとしていた。
筒の部分と太ももがピッタリ過ぎるくらいピッタリで履かせるのには、かなり苦労した。
ふくらはぎ辺りの内側にあるファスナーを閉めて黒光りするエナメルブーツを履かせ終えると、【足マグロ】が少し動いた。
その際、エナメルブーツが擦れて『ギチギチ』と音を立てるのが堪らない。
俺は足フェチであり、ブーツフェチ、さらにはエナメルフェチでもある。

女の子の顔が見られないのは残念だが、リアルなマグロの着ぐるみを着た女性の美脚を遠慮なく堪能できることに俺は満足していた。

ブーツ越しに足を触ってみても動かない。
逆にポーズを取るとそのまま動かなくなる、マグロだから。

一通り楽しんだ後、俺はずっとベッドで横たわっている【足マグロ】を立たせてみたくなった。
ベッドの端まで足首を持って引っ張っていく。膝から下がベッドに垂れ下がる形になると、俺は【足マグロ】の背後へと周り彼女を立たせる。

【足マグロ】は立ち上がったがフラフラとしている。
ブーツはピンヒールのうえ、エナメル生地が固く上手く膝が曲がらないのでバランスが取りづらそうだと思っていると二、三歩前に歩いて背後のベッドの端にマグロの体をぶつけて、その場に女の子座りをしてしまった。
【足マグロ】の中の人は焦ったに違いない。
なんとか体を立て直そうと、体を前傾にしてみたが腕がないので変な形の前屈になってしまった。
だが、そこから体勢を立て直して膝立ちして立ち上がろうと試みるが、マグロの頭が滑って床に寝そべる形になってしまった。

それをただただ見ていた俺は言葉を発することなく床で立ち上がろうとする【足マグロ】を眺めながら興奮していた。
これはこれでいい感じかも。
その後も床で立ち上がろうと蠢めく【足マグロ】を見ているうちに時間となってしまった。

そして思った。
次回は【手マグロ】を体験してみようと。

221名無しさん@着ぐるみすと:2024/01/28(日) 23:29:13
イイねいいね

222 ◆zEHLoba/D2:2024/03/23(土) 03:23:22
以前投稿したものを某サイトにのせることにしました。
無断転載ではないので一応ここにお断りを入れときますね。

223名無しさん@着ぐるみすと:2024/05/05(日) 15:34:25


224名無しさん@着ぐるみすと:2024/08/05(月) 22:49:28
だれぞー

226名無しさん@着ぐるみすと:2024/08/30(金) 01:08:32
ストレートに書くけど、insidedollのレッスル・ヒロインの1〜3話って持ってる人居ない?
URLはこれだと思うんだけど。

http://insidedoll.dip.jp/story_t361.html
http://insidedoll.dip.jp/story_t362.html
http://insidedoll.dip.jp/story_t363.html

227ウミガメ:2024/09/01(日) 03:47:46
早朝の砂浜に一台のワゴン車が停まった。
運転手が周りにまだ誰もいないことを確認すると助手席にいた男と共に後ろに積んだある物を降ろす。

そのある物を砂浜まで運びこむ。
それはウミガメ…の人形。リアルな造形である。
男がポケットからリモコンを出すとスイッチを押す。
するとウミガメはヒレや頭を揺らして動く。時折声のようなものが聞こえるが波の音にかき消され、意識しなければわからない。

男はウミガメの頭に近づくと、
「早く見つけてもらえるといいな。」と言い残すとワゴン車に乗り込んだ。
ウミガメは必死にヒレを動かしワゴン車に向かって動くがほんの少ししか進めない。

ワゴン車はそのまま走り去る。
ウミガメは呆然とする。

ウミガメの人形に見えるそれは人間が入っている。
中身は少女。アルバイトと騙され、男達にこの何日間も玩具にされていた。
そして今日、言うことを聞けば解放してやると言われ指示に従った結果今に至る。

ラバースーツを着させられ、肘と膝を折り畳んでラップで巻かれた。ウミガメの甲羅を外して中に入れられたあと甲羅を閉じられている。
自力では脱ぐことはできず、助けを呼びたくても猿轡をされているためまともに声を上げれない。

少女の頭にはゴーグル状の機械がつけられており、ウミガメの目に見える小型カメラを通して外の風景を見れる。

少女の体には男達に挿れられた玩具によって常に侵されている。

少女は誰かに見つけてもらうべく短いヒレで砂を蹴る。


少し離れた砂浜の入口に立て看板があった。
『関係者以外立ち入り禁止』『開発土地』『休止中』『無期限』



228名無しさん@着ぐるみすと:2024/09/01(日) 18:32:35
おつ!

229ココナッツの千夏:2024/09/08(日) 17:57:52
「行ってくる。」
俺はソファに寝転がる妹の千夏に挨拶する。
「・・・・・」
千夏は無言で目も合わせない。
実は昨晩、俺たち兄妹は喧嘩をした。理由は千夏の朝帰り。
本人はコンビニのバイトと説明していたが、そのコンビニで働いていないことが偶然分かった。
改めて本人に聞くと話をはぐらかし始めた。
夜中のバイトで誰にも教えたくないとなると危ない仕事をどうしてもイメージしてしまう。
それで気付けば喧嘩に発展していた。

午前中は会議のための書類やデータ作成に追われ、午後からは後輩と共に外回り。
忙しい一日を終えた俺は定時で帰ろうかと思ったとき、先輩から飲みに誘われる。
正直今帰っても千夏と微妙な空気になることを想像した俺は先輩の誘いを受けた。
一次会は普通の居酒屋、二次会はキャバクラのような店だった。

そして三次会の店に訪れた。
「この店は特殊でさ。アンドロイドが対応してくれるんだ。」
先輩が鼻高々と話す。
「え?アンドロイドですか?」
この時代、科学が進歩しているとはいえアンドロイドは普及していない。
よくて料理を運ぶ輸送型のロボットだ。
「の設定な。当然中の人はいるよ。だけどSFチックというか近未来のようなリアルなフォルムで驚くぞ。」
「へぇ〜・・・・。」
期待と不安の混じった感情で店に入る。

『いらっしゃいませ〜♡』
女性型のアンドロイドが出迎える。
体のラインが出るぴっちりとしたスーツを着ているが、アーマーのような物がそれぞれの体の部位についている。
例えるなら戦隊ものの着ぐるみに近いかも知れない。
しかしリアルな造形で安っぽく見えない。装甲の繋ぎ目がキレイな所やマスクの首元の隙間が無くて機械的な少女の頭が被り物に見えず本当の頭に見える。
声は少し加工が入ってるのか機械チックな声である。

『本日ステージがあるため混雑しております♡後ろの席の案内になりますが、よろしいですか?♡』
それを承諾して席に案内される。
席に着き、周りを見渡す。
他にも少女型のアンドロイドがおり、それぞれフォルムが少し違う。
赤いアンドロイド、クウクウ。緑のアンドロイド、ジーン。青いアンドロイド、セイラなどがいる。
「どの子もかっこいいし可愛いだろ?」
「そうですね・・・。」
内心は複雑だった。確かに体のラインを見れば綺麗な女性が中の人であることは解るが、顔がマスクで隠れているのが理解できなかった。

『注文決まりましたかニャ?』
黒猫をイメージした猫耳の付いたアンドロイド、クロが話しかける。
背が低く、胸は控えめ。黒い尻尾を器用に動かしている。
『お客様どこを見ているニャ?・・・あ、この尻尾ですかニャ。優しくなら触っていいニャ。』
困惑しながら触ってみる。
表面はゴムのような柔らかさと弾力性があるが、芯があるような硬さがある。
『お、お客様、もっと優しく・・・。壊れちゃう、にゃ。』
クロは体をよじらせる。
「す、すまない。」
慌てて手を放す。
『にゃはは!お客様慌てすぎニャ。大丈夫、この程度じゃ壊れないニャ。』
よく見るとクロの手は肉球をイメージしたグローブを両腕に装着している。
どう見ても物を掴んだり、持つことができないように見える。そもそも繋ぎ目からして自力で脱げるのか疑問である。
「そのグローブってどうやって脱ぐの?」
クロは両手を見つめ、
『脱ぐ?何のことニャ?クロの手はこの手ニャ。お客様は面白いことを言うニャ〜。』
「あ、そういう設定か。ここ。」
改めてこのお店の設定を考える。
「いや、ごめん。忘れて。」
『了解ニャ!ところで注文は決まりましたかニャ?』
メニュー表を見る。
「・・・とりあえずコレとコレで。」
『かしこまりましたニャ!』
クロがさがっていく。

「面白いだろ?」
クロと俺が話をしているところを横で見ていた先輩が話しかける。
「まあ、そうですね。」

照明が少し暗くなり、前方のステージ上にバニーガール型のアンドロイド、バニーが出てくる。
『レディースアンドジェントルメーン!本日のステージはアイドルアンドロイド、白き歌姫!ココナッツちゃんだよ!歌って踊れるアンドロイドを見れるのはうちだけだよ〜!みんな、聞いてってね!
それではっ!ココナッツちゃん、どうぞ!!』
ステージの端から純白の装甲のアンドロイド、ココナッツが出てくる

230名無しさん@着ぐるみすと:2024/09/08(日) 23:26:41
期待してます!

231ココナッツの千夏:2024/09/09(月) 23:04:57
ココナッツの姿は丸みのあるフォルムで、コレといった特徴はないが幼さと可愛さが共存している。
『みんな〜!来てくれてありがと〜!』
観客から歓声があがる。
「すごい人気ですね。」
俺は驚く。
「この後の歌と踊りのパフォーマンスもすごいぞ。」
先輩がグラス片手に自慢してくる。

『それでは、お聴きください。ラブメモリー!』
音楽がかかりココナッツが歌い始める。ポップでエレクトロな曲。
ココナッツは歌いながら観客に向けて合図するようにステージを右に左に、そして振り付けの踊りをする。
「...なんか、凄くないですか?メタ的なことを言えば着ぐるみ着て踊ってますよね、あれ。」
クルっと回ったり、片足上げたりと本物のアイドルがやる振り付けで踊っている。
そして1曲目が終わる。

『ハァ…ハァ…フー!ちょっと初めから飛ばしすぎたかな?処理速度が落ちたかも〜。』
ココナッツがガックリとする。観客席からは笑いが起こる。
「...やっぱり大変なんだ。」
『だけど私頑張る!!続いて2曲目は〜、サイバーガールです!』
2曲目はあまりその場から動かないが振り付けはある。
マイク片手に身振り手振りでパフォーマンスする。
しかし疲れたような素振りも見せず疲れ知らずのアンドロイドに徹している。

(このココナッツの中の人は相当な覚悟と意地でやっている。こんなことを考えるのは野暮かもしれないけど、どんな人か気になる。)
頭の中でココナッツを感心する。

『〜♪...てことで、はい。サイバーガールでした〜。』
拍手と歓声に包まれる。ココナッツは恥ずかしそうに会釈する。
『みんなの声援が私のエネルギー源です!本当にありがとー!!』
より一層歓声があがる。
『それでは次が最後の曲です。』
観客席から「えぇ〜」とあがる。
『ごめんね〜。今の私だと3曲が活動限界なの〜。それ以上はエネルギー切れで動けなくなるから許して〜。』
へなへなと倒れるココナッツ。観客からは笑いが起こる。

『うふふ。最後の曲は私のお気に入りのオリジナル曲です。聴いてください。ふわふわ少女。』
「・・・・え?」
音楽がかかる。静かで先程の2曲とは真逆のしっとりとした曲。
その曲を俺は知っている。
子供のころから、すぐ近くで、隣で、妹の千夏が歌っていた千夏オリジナルの曲のうちの一つ。
休みの日になればアイドルごっこで母さん父さんと俺の目の前で千夏が楽しそうに踊った記憶が蘇る。
「な、なんで・・・・」
「ん?どうした?」
先輩が心配そうに俺の顔を覗く。
「あ、いえ、何でもないです…」
振り付けも一緒。機敏ではないし、適当につけた振り付けだけど、その曲に合う振り付けと踊り。
そして答えは一つしかない。
(ココナッツは千夏なのか?)
疑問が浮かび始める。
なぜ?どうして?
ハテナマークでいっぱいになる。

その時偶然近くをクロが通る。
「あ!すみません!」
クロがこちらに気付き対応する。
『ご注文ですかニャン?』
「あ、いえ。そうではなくてあのココナッツ…さんは何方がやってるとかは聞いちゃダメですよね・・・?」
クロはキョトンとする。
『お客様。当店では皆アンドロイドでございますニャン。中身とか、中の人とか、いません。・・・ニャン。』
クロは少し不機嫌な様子になる。
「す、すみません。そんなつもりはなかったんです。ただ頑張ってるなぁ〜、って。大変じゃないかなって本気で思ったんです。」
我ながら何を言ってんだと思った。クロが言う通りココナッツはアンドロイド。そう思うことにしようと決意する。

『…お客様の言う通り大変にゃ』
「え?」
『最初のころは1曲も持たなかったニャン。だけど努力・・じゃなくてアップグレードして今に至ったニャン。凄い奴ニャン。』
クロは腕を組み頷くように話す。
「そう、なんですか。...あの、ココナッツさんに伝言してもらっていいですか?」
『伝言ニャン?何ニャ?』
クロが不思議そうに見る。
「昨日は言い過ぎた。ごめん。って伝えてもらえますか。」
クロは少し考えた様子で、
『それはお兄さんの口から伝えた方がいいのでは?』
「・・・え?」

その時、ステージ側で騒ぐ声が聞こえた。

232名無しさん@着ぐるみすと:2024/09/10(火) 23:40:21
支援

233ココナッツの千夏:2024/09/14(土) 15:31:11
酒に酔った数人の客がステージ上に上がっていた。
「どうせ口パクだろぉ?」
酩酊した一人の男がココナッツに絡む。
『え?あの、』
ココナッツはどうしたらいいのか分からず固まる。
ステージ裏からバニー型アンドロイドのバニーが急いで出てくる。
『お客様。ほかのお客様に迷惑が掛かりますので席にお戻りを。』
バニーは男とココナッツの間に割り込み、冷静に丁寧に対応する。
しかし二人目の男が近づくとバニーに抱き着く。
『ひゃッ!お客様!?』
「いいケツしてるじゃねぇか。アンドロイドのくせによ。」
バニーのお尻をいやらしく触る
『ちょ、やめて!』
それと並行してココナッツにも魔の手が迫る。
「口パクじゃねぇなら証明しろよ。例えばそのマスクを外してよぉ」
嫌がるココナッツに対して男はココナッツのマスクを剥がそうとする。
『やめてっ!お願い!』
何とか逃げようとするが男の力が強く抜け出せない。

それを見ていた俺とクロ。
『あいつらっ!・・・え?』
クロが走り出す。だが俺がクロを追い抜いて走る。
「てめーら!!離れろやぁぁ!!」
まず最初にバニーに抱き着いていた男の顔面にパンチを叩き込む。男は鼻血を出しながら吹き飛ぶ。
そのまま減速せずにココナッツに馬乗りになっている男にタックルする。
「うわあぁ!なんだお前!?」
男は突然のことに恐怖する。
「それはこっちのセリフだ!よくもライブの邪魔を!」
暴れる男を羽交い絞めにする。
「千な...、ココナッツ!今だ、逃げろ!早く!!」
固まっているココナッツに声を荒らげる。
『あ、あ、わかった!』
バニーに支えられステージ裏に避難する。

その後は意外と丸く収まった。ほかの客の手を借りて暴れる男どもを鎮静化させた。
クロが心配そうに近づく。
『だ、大丈夫?うわっ、手が。今救急箱持ってくる!』
本気で心配しているのか語尾にニャンが付いていない。
戻ってきたクロの手は肉球のグローブを外していた。
『手を出すニャン。消毒するニャン。』
消毒液に浸したガーゼで血が出た患部に軽く当てる。
『・・・ありがとうニャン。助かったニャン』
「いや、当然のことをしたまで。それよりココナッツの方は大丈夫か?」
クロは顔を上げて頷く。
『大丈夫ニャン。少しショックを受けてるけど。』
「そうか...。」
クロは再び深く頭を下げる。
『すみませんでした。私達の考えの甘さで彼女を危険に晒してしまいました。』
クロは額を床に着けて謝罪をする。
「頭を上げてください。最悪なことにはならずに済んだので良かったです。今後は警備体制を何とかしてほしいですけど。」
『わかりました。上の者にそう伝えます。』
クロの表情はマスクで変わらなかったが、声の雰囲気で決意を感じた。

クロはバックヤードに戻って数分後、クロとバニーが戻ってきた。
『付いてきてほしいニャ。バックヤードに案内するニャ』

234名無しさん@着ぐるみすと:2024/09/23(月) 10:20:02
まちきれん

235名無しさん@着ぐるみすと:2024/10/07(月) 13:26:42
まだか!まだかと止まらない

236名無しさん@着ぐるみすと:2024/10/22(火) 22:21:35
お待ちしております…

237ハロウィンの裏で:2024/10/26(土) 13:41:46
ハロウィン。年一度の仮装パーティー。
街に行けばイベントで集まった仮装した参加者達がそこかしこにいる。
その中での出来事…。


「わぁ。みんなすごいね。」
人混みの中を青年は彼女と思しき人物の手を引っ張りながら掻き分けていく。
青年は簡単な悪魔の角のカチューシャだけを付けている。
それに対して彼女は頭にカボチャのヘルメットを被って、首から下は白い布を垂らしたようにしている。
「フフ。抵抗しても無駄だよ。この人混みの中じゃ誰も君の声なんか聞こえないし。それに…」
カボチャのヘルメットに顔を近づける。
「喋れないから助けなんて呼べないよ?」
青年は不敵に笑う。
「でも、逃げてもいいんだよ?だけどその時は…。」
垂れている白い布を少しだけ開く。彼女は嫌がるように身体を捩らせる。
「だよね〜。この下にある物を見られたくないよね〜?それに外すには僕の持ってる鍵じゃないと駄目だし。」

傍から見ればジャックオランタンの仮装に見えるが、問題はその中身。
それは黒いラバースーツを着させられた彼女がガチガチに拘束具で拘束されている。
革製のハーネスは彼女の身体に食い込み、歩くたびに軋んで締め付けていく。股に食い込んだベルトも動くたびに刺激する責具になっている。
両腕は後ろで拘束しベルトで固定されている。外から見える腕に見える物はダミー。
底に重りがついた厚底のブーツは脱げないように3本のベルトで固定されている。これを履かされての歩行は苦痛以外何でもない。
頭には黒い全頭マスクを被せられ、舌を固定する開口具を挿入されている。口から呼吸は出来るが舌を押さえつけられているため話すことは不可能。そして人間というのは舌を強く押さえつけられるとうめき声を上げれても大声は出せないのである。
今夜はハロウィン。ゾンビのマネをする輩がいるおかげで彼女がうめき声を上げても誰も気にしない。
今もうめき声を上げて助けを求めようとしているが、振り向く人はいるものの、格好とハロウィンであることを思い出してみんな笑顔で去っていく。
「残念だったな〜。今のおばあちゃん心配そうに見てたぞ。」
不敵に笑う。
「だから言ったろ?無駄だって。…じゃあ勝手に声上げた罰を与えなきゃな。」
ポケットに入れていたコントローラーの電源を入れる。
ジャックオランタンはピクリと揺れる。
「ほらほら。耐えないとみんなにバレちゃうよ?」
仮装で隠されているものは拘束具だけではない。
あらゆる責め具が彼女の身体につけられている。
下の穴はもちろん、胸に2つ仕込まれている。
垂れている白い布をめくれば何本ものピンク色のコードが丸見えである。

「さてと。」
青年は歩道にある街灯の柱にリードの紐を結ぶ。
リードは彼女が着ているハーネスにつながっているため逃げれない。ましてや両腕を拘束されているため自力では脱出できない。
「僕は少し離れたところで見ているよ。気付いてもらえるといいね」
青年は少し距離を離すと、コントローラーの強のボタンを押す。
『んおぉぉ…』
開口具のせいか変なうめき声になるが、誰も気にしない。
だって今日はハロウィンなんだから。


その後彼女は異変を感じた歩行者によって無事保護されるが、その間ずっと責め具によってイカされ、どんなに助けを求めても誰も気づかずに放置されていた。

「はあ〜。面白かった。来年は人間をどうしてやろうかな〜♪」
そうして悪魔は何食わぬ顔で立ち去る。

238名無しさん@着ぐるみすと:2024/10/27(日) 16:47:01


239名無しさん@着ぐるみすと:2024/10/31(木) 12:29:22
おつ!いい出来です

240着ぐるみのバイトだよ。:2024/11/24(日) 18:25:45
私は今、男達に囲まれている。
『ほらよ。前払いだ。』
テーブルに札束が置かれる。
「あ、あの・・・」
私は逃げたい一心で口を開く。
『まさか契約書まで書いておいてトンズラするつもりじゃないよね?その時は・・・・分かってるよね?』
男は笑顔だが目が笑ってない。
「・・・・わかりました。」
私は観念する。
『よかった〜。じゃあ準備してもらうかな。』

私は更衣室と呼ばれる部屋に案内される。
そこはコンクリートで打ちっぱなしの何もない部屋。
目の前にはブルーシートが敷かれており、その上には着ぐるみが置かれていた。
「半魚人・・・。」
鱗に覆われた肌、ギョロリとした目、水かきが付いた手足。
着ているものを全て脱いで半魚人のスーツの背中から体を潜らせる。
ウェットスーツのような感覚で、中はひんやりとしている。
事前に私の体の採寸が行われているためピッタリである。
半魚人のマスクの内側はダイビングのフルフェイスマスクに似た構造になっている。
マスクを顔に押し当てバンドを絞める。
背中のファスナーを閉めてもらうと鱗のカバーで覆い隠される。

マスクの内側には呼吸用の管があり、スーツの内側を通って腰のあたりから飛び出ている。
管が小さいので入ってくる空気も少ない。
(呼吸を乱さないようにしないと。)

しかしこれで終わりではない。
男達が今度は潜水道具を並べていく。

最初に手にしたのはドライスーツ。
男達にされるままドライスーツを半魚人スーツの上から着ていく。
ミトン状のグローブを履かされ固定される。
「あの、これ固定されたら脱ぐときは・・・」
『お前は気にするな。俺達の指示に従っていればいい。』
何も言わせないように言葉を被せてくる。
次に出てきたのは金魚鉢を逆さにしたようなヘルメット。
それを被らされると何本ものベルトで体に固定される。
そして明らかに酸素ボンベとわかるバックパックを背負わされる。
かなりの重さで歩くのがキツイ。
バックパックから伸びるホースをヘルメットに繋げると完成。

・・・かと思われたが、男達が私を羽交い絞めにする。
「何を?!」
男の一人がバックパックをいじると、ヘルメット内に水が送られてくる。
「いやぁぁ!!離して!」
私は暴れるが男達の力には抗えない。
ヘルメットの中は水で満たされる。
私は息を止めたが顔が濡れないことに気付く。
「あれ?息できる。」
どうやら半魚人のマスクが水の侵入を遮っているようである。

鏡で自分の姿を見る。
潜水服を着た半魚人。簡単に言うとそうなる。
水中で暮らしていた生物なんだから、海から出て陸で行動するなら潜水服ならぬ陸上服が必要だろとのこと。

私はそのままワゴン車に乗せられてどこかに連れていかれる。
それが何処なのか。なんの仕事なのか。それは分からない。
(短時間で〇げるって見たから応募しただけなのに・・・・)



                            終わり

241着ぐるみのバイトだよ。:2024/11/24(日) 18:30:34
皆さんも闇バイ〇には気を付けましょう。
それはそれとして先日見た夢を書いてみた。

242名無しさん@着ぐるみすと:2024/11/25(月) 23:05:16
おつかれー

ココナッツの千夏の続きが気になる!

243名無しさん@着ぐるみすと:2025/01/01(水) 22:12:47
あけおめー
もう新年か
はやいなぁ

244名無しさん@着ぐるみすと:2025/01/01(水) 22:13:36
お正月っぽいのだと門松🎍を脚で表現するやつ小説にしてほしい
くすぐりたい

245名無しさん@着ぐるみすと:2025/01/15(水) 23:58:40
ココナッツの千夏、続き期待中

246名無しさん@着ぐるみすと sage:2025/02/10(月) 11:19:16
誰かまだいるかな?
読んでくれる人がいるなら渋に投稿する前にここに上げてみようと思ってるんだけど……。

247名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/10(月) 11:41:18
いる!

248名無しさん@着ぐるみすと sage:2025/02/10(月) 12:43:36
>>247
ありがとう。それでは投稿しようかな。

249推しの正体は:2025/02/10(月) 12:51:38
読んでくれる人が居るみたいだったんで投稿します。しばらくしたら渋にも投稿します。感想貰えたらありがたいです。それでは、始めます。

推しの正体は(1/13)
俺は昔からヒーローが大好きだった。
幼い頃からテレビにかじりついて見ていたし、友達とヒーローごっこをして遊んだことも数えきれない。
でも、大人になるにつれて周りはヒーローへの興味を失い、俺だけが相変わらず夢中になっていた。

そんな俺にとって、地元のローカルヒーローガーディアンズのショーは特別だった。
本家大本のしっかりしたショーと違って、こっちのヒーローたちはもっと身近で、もっと温かい。
なかでも俺が心を奪われたのは、ヒロインの一人女戦士・サスティナ。

ショーのステージに立つ彼女は、凛々しくて力強くてめちゃくちゃかっこよかった。
鋭いキック迷いのない決めポーズ。
「平和のために戦うヒーロー」としての姿に、俺は何度も心を熱くさせられた。

最初はただのファンとして応援していただけだった。
でも、何度もショーを見に行くうちに、気がついたらサスティナ本人との交流が楽しくて仕方なくなっていた。

握手をするとき他のファンよりも長く手を握ってくれる。
俺が「今日のキック、めっちゃ決まってました!」と褒めると、誇らしげに胸を張る仕草をする。
気づけばグリーフィングの合間に俺の肩をポンっと軽く叩いてきたり、不意に背後から驚かせたり、腕を回して密着してきたりと、さりげないイタズラも増えてきた。

(……俺、めちゃくちゃ特別扱いされてないか?)

そのたびに心臓がバクバクするのを止められなかった。
サスティナが俺をからかうのが楽しいのか、ただの偶然なのか―――それは分からない。

でも、ひとつだけ確かなことがあった。

俺は、"サスティナ"というキャラクターだけじゃなくて、
その中の人―――スーツアクトレスの正体が知りたくなってきたのだ。

(サスティナの中の人って、いったいどんな人なんだろ……?)

そんなことを考え始めた時点で、もう俺はただのファンではなくなっていたのかもしれない。


でも、そんな俺の様子を面白がって見ているやつがいた。

須波結乃(すなみ ゆいの)。
俺と同じクラスで誰にでも分け隔てなく接するムードメーカーだ。
明るくて優しくてちょっとお節介なくらい気遣いができるタイプ。

ある日、俺が放課後の教室でスマホに入れていたサスティナの画像を眺めていたとき結乃がニヤリと笑いながら俺の背後に立ってきた。

「ねえ悠斗くんって、ヒーローショーとか好きなタイプ?」

「うわっ!? ……って、何だよ結乃、いきなり!」

「いやぁ、いつもガーディアンズのショーの画像とかSNSで見てるみたいだし。それにグッズとかも持ってるでしょ?女戦士サスティナのグッズ。 そりゃ気になるよ〜」

「えっ……ま、まぁね。ガーディアンズは地元のヒーローだし……」

「ふーん?」

結乃はどこか含みのある笑みを浮かべると、自分のリュックのストラップを軽く引っ張った。そこには、ヒーローショーのもう一人のヒロインキャラ、女戦士クリオスのアクリルキーホルダーがついていた。

「私もね、クリオス好きなんだ〜♪」

「あ、そうだったのか」

「うん! だからサスティナ推しの悠斗くんとは趣味合うかもね!」

結乃はそう言って笑いながら去っていった。

250推しの正体は:2025/02/10(月) 12:56:27
(2/13)前半

春から高校生になり、気づけば半年が過ぎていた。
新しい環境にも慣れてきて、気の合う友達と適当に話しながら昼休みを過ごすのが、俺の日常になっていた。

でも、そんな日常の中でも、俺には変わらない楽しみがある。
それは週末のガーディアンズショーに通うことだ。
子供の頃から大好きな特撮ヒーロー、そして俺の推し―――サスティナ。
今でも彼女の戦いを見るたびに心が熱くなるし、ショーの後の交流イベントも楽しみのひとつだ。

そんなある日、いつものように廊下を歩いていると、ふと視線の先に見覚えのある顔があった。

(……誰だっけ?)

ショートカットでどこかボーイッシュな雰囲気の女の子。

だけど制服姿からは女性らしさも感じる。すれ違いざまに一瞬、目が合った。
向こうもこっちを見ていた気がするけど直ぐに視線を外されてしまった。

(んー……どこかで見たことあるような……)
 
俺は無意識に振り返ったけど、彼女はすぐに角を曲がってしまいその後ろ姿を追うことはできなかった。

「どうした? 知り合いか?」

後ろから声をかけてきたのは、クラスメイトの白市(しらいち)だった。
俺は「あー……いや、なんか見覚えある気がしてさ」と適当に返す。

「長浜亜樹(ながはま あき)、だろ? 隣のクラスの」

「……ああ、そういえばそんな名前だった気がする」

「地味ってわけじゃねぇけど、あんまり目立たないよな。でも、よく見りゃ結構可愛いんじゃね?」

「……まぁ、そうかもな」

俺は曖昧に返事をしながら、頭の中で「長浜亜樹」という名前を繰り返してみる。

(どっかで聞いたことある気がする……でも、どこで?)

でもそれ以上は何も思い出せず、昼休みはそのまま終わった。

251推しの正体は:2025/02/10(月) 13:00:50
(2/13)後半

放課後、帰る準備をしていると、隣の席の結乃が俺の隣に椅子を引いて座ってきた。
「ねえ、悠斗くん。今日さ、廊下で何か考え込んでなかった?」
「え? ……まぁ、ちょっとな」
「ふーん?」
結乃は探るような笑みを浮かべる。
俺は何気なくカバンを閉めながら、ふと口を開いた。
「さっき、隣のクラスの長浜亜樹って子を見たんだけど、なんか見覚えがある気がするんだよな……」
「ああ、アキちゃんね!」
結乃はすぐに名前を出した。
「……え、お前知ってんの?」
「うん、けっこう前からの知り合いだしね〜」
「そっか……でも、俺はどこで見たのか思い出せないんだよな」
結乃は何か言いたげに口を開いたが、すぐに別の話題を振ってきた。
「それよりさ、悠斗くんって、最近ショーの話するとき、なんか前より真剣になってない?」
「ん? そうか?」
「うん。ほら、前までは『かっこいい』とか『戦闘シーンが最高』って感じだったのに、最近は『スーツアクトレスがすごい』って話が増えてるな〜って思って」
「……まぁ、気になってはいる」
結乃が思ったより鋭くツッコんできたので、少し言葉を濁す。
「ほら、同じ歳の女子高生がスーツ着てあんな動きしてるんだぜ? すごいと思わないか?」
「それはわかる! だって、視界は悪くて足元見えなかったりするらしいし、意外と動きにくいらしいよ?」
「え、やけに詳しいな……」
「そりゃ、好きだからね!」
結乃は笑いながら、自分のリュックについているクリオスのアクリルキーホルダーを軽く弾いた。
「私、クリオスも好きだからさ。ああいうサポートキャラって、実はすごく大変なんだよ。主役が映えるように、ちゃんと立ち回りを考えないといけないし」
「確かに、サスティナと一緒にいること多いもんな」
「でしょ? だから、悠斗くんみたいにスーツアクトレスに興味持ってくれるのは嬉しいんだよね〜」
「まぁ、純粋に尊敬してるっていうのもあるんだけどさ……」
「ん? けど……?」
「……最近、どうもサスティナが俺にだけ変な絡み方してくる気がしてさ」
「変な絡み方?」
結乃が興味深そうに首を傾げる。
「ほら、グリーティングとかでさ。他のファンよりも握手の時間が長かったり、肩をポンってされることが多いし……この間なんて、いきなり密着してきて……」
俺がそこまで言うと、結乃が口元を押さえて吹き出した。
「ぷっ……」
「なんだよ」
「ごめんごめん! いや、悠斗くん、それ自覚なかったんだ?」
「え?」
「うーん、じゃあちょっと考えてみよっか?」
結乃は俺の机の上に肘をついて、にやりと笑う。
「例えばさ、悠斗くんが言ったみたいに、普通のファンより長く手を握るとか、距離が近いとか……これって、単なるファンサービスの範囲なのかな?」
「そ、それは……」
「しかもさ、この前のイベントのときなんて、悠斗くんの腕に自分の腕回してギュッて抱き寄せてたでしょ?」
「っ!!」
「あと、耳元で何か囁くみたいな仕草してたし……悠斗くん、めっちゃ赤くなってたけど?」
「……お、覚えてるな……」
「そりゃね〜」
結乃はなぜか得意げに笑いながら、机の上で指をトントンと叩く。
「で、悠斗くんはどう思ってるの?」
「……いや、ファンサービスって言われたらそれまでなんだけど……」
「本当に〜? ほんのり期待してたりしない?」
「……っ」
思わず言葉に詰まる。俺は、サスティナというキャラが好きなだけだったはずなのに、いつの間にか、その"中の人"がどんな人なのかを知りたくなっていた。
「まぁ、悠斗くんがどう思うかは自由だけどね」
結乃はにこっと笑って立ち上がった。
「でもさ、もしかしたら悠斗くんは、もう答えに近づいてるかも?」
「……どういう意味?」
「ふふ、まぁそのうち分かるかもね♪」
結乃はそう言い残して、ひらひらと手を振りながら教室を出ていった。俺はひとり、静かに溜息をつく。
(……俺、やっぱりサスティナの中の人のこと、気にしすぎか?)
でも、その問いに対する答えは、まだ自分の中ではっきりしていなかった。
★☆★☆
一旦ここまで。続きは仕事終わりにでもあげます。

252名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/10(月) 13:28:16
ありがとうございます!!!!

253推しの正体は:2025/02/10(月) 22:06:27
推しの正体は(3/13)前半

色々制限に掛かってるんで詰め詰めになってます。読み難かったらすいません。


週末のヒーローショー。
会場は子供連れの家族や特撮ファンで賑わい、ステージの周りには熱心な観客が集まっていた。
俺はいつものようにステージが見渡せる場所を確保し、ヒーローたちの華麗なアクションを目に焼き付けていた。
「ガーディアンズ、戦士サスティナ、出撃!」
響き渡るアナウンスと共にステージに颯爽と現れたのは、俺の推しである女戦士サスティナ。
サスティナ―――紫と白のスーツに身を包み華麗なアクションで敵を翻弄する女戦士。
光沢のあるサテン生地のスーツはぴったりとフィットし、中の人の見事なボディラインを露わにしている。
腕には装飾の施されたガントレット、手には白いグローブ、腰には円形の光るバックルが特徴のベルトとタイトなミニスカート。
ミニスカートから伸びるしなやかな細い脚の先には装飾付きの白いブーツを履いていて、戦士としての気品と強さを兼ね備えていた。
そして何より、彼女の象徴とも言えるのが、紫と白のパーソナルカラーで構成されたカッコいいフルフェイスマスク。
金色に輝くバイザーが前面を覆い、サスティナの顔を構成している。
その立ち姿はまさに戦士そのもので、決して素顔を見せることのないマスクが、彼女の神秘性を際立たせていた。
「サスティナ……やっぱり最高だよなぁ」
俺は目の前で繰り広げられる戦闘シーンに心を躍らせた。
サスティナは敵を華麗に蹴り飛ばし、最後の決めポーズを取る。
太ももをやや前に出し、腕を高々と掲げるその姿―――これが俺の"推し"の決めポーズだ。

そして、彼女の隣に立つのが、もう一人の女戦士―――クリオス。
クリオス―――ピンクと白のスーツに包まれた、もう一人の女戦士。
サスティナと同じく、光沢のあるスーツはボディラインにぴったりフィットしている。
スーツのデザインはサスティナと共通している部分が多いが、パーソナルカラーが異なり、ピンクと白の組み合わせが柔らかい雰囲気を醸し出している。
ミニスカートとタイトなボディラインを強調するスーツが特徴的で、戦闘時もサスティナの横でしっかりとサポートしている。
そして、クリオスのマスクもまたフルフェイス。
顔全体を覆うピンクと白のデザインに、サスティナと同じように金色のバイザーが輝いている。
マスクのせいで中の人の表情は一切わからないが、仕草や動きだけで意思疎通を図ってくるのが面白い。

メインヒーローのガーディアンブレイブが中央で拳を突き上げる。
サスティナとクリオスはその左右に並び、互いに背中を合わせて腕を広げるような決めポーズを取る。
「ガーディアンズ、ミッションコンプリート!」
ガーディアンブレイブの掛け声に合わせ、ステージのヒーローたちがポーズを決めた。

俺は、その光景を目に焼き付けながら、胸の奥が熱くなるのを感じた。
やっぱり、この瞬間が最高に気持ちいい。

254推しの正体は:2025/02/10(月) 22:10:44
推しの正体は(3/13)後半
  
―――そしてショーが終わり、お待ちかねのグリーティングが始まった。
俺はサスティナとの写真撮影の列に並びながら、胸の高鳴りを抑えつつ順番を待つ。
(最近、サスティナがやたら俺に構ってくる気がするんだよな……)
気のせいかもしれないけど、なんというか……妙に距離が近い気がする。
そして俺の番が来た。

目の前に立つサスティナ。
スーツ越しでも分かるたわわに実った見事な双丘と引き締まったシルエット、隙のない立ち姿。
そして次の瞬間―――
サスティナは俺の右腕に絡みつくように密着してきた。
「っ!?」
突然の急接近に、俺は思わずのけぞった。
けれど、サスティナはまるで気にする素振りもなく、そのまま俺を覗き込むように顔を近づけてきた。
(ちょ、ちょっと待て!? 近い! 近すぎる!!)
声を出さない彼女は、ボディランゲージだけで俺をからかう。
俺の右肩に軽く頭をもたれかけたり、腕を絡めて密着したり―――まるで俺の反応を楽しんでいるようだった。

そして、そんな様子をすぐ横で見ていたのがクリオスだった。
サスティナと同じく声を出さない彼女は、興味深そうに俺たちのやり取りを眺めている。
(ちょ、何見てんだよクリオス……!)
すると、クリオスが一歩前に出てきて俺の前で腕を組んで首をかしげる仕草をする。
どうやら「サスティナが特別扱いしてるのが気になる」って感じのジェスチャーだ。
(いやいや、俺だって気になってるわ!)
サスティナはそんなクリオスの反応に気づくと、少し得意げな仕草をして俺の腕にさらにギュッと絡みついた。
「……おいおい……!」

サスティナが俺に密着してきて、心臓がバクバクしていると―――。
「む?」
隣にいたクリオスが腕を組んでこちらを見つめていた。
パーソナルカラーのピンクと白のフルフェイスマスクで表情は分からない。
でも、そのボディランゲージからは明らかに「なになに? 何してるの?」と言いたげな雰囲気が漂っていた。
(……ちょ、こっちもか!?)
クリオスはすっと俺の左側に回り込むと、俺の左肩に軽く手を置く。
そして、サスティナの肩をぽんぽんと叩き何かを伝えようとしているようだった。

サスティナは一瞬動きを止めたが―――次の瞬間、俺をサンドイッチする形でクリオスとじゃれ合い始めた。
「え、ちょ、なんだこれ!? やめっ……!!」
サスティナが俺の右腕に絡みついたまま、クリオスも左側から俺に寄りかかる。
スーツ越しでも分かる柔らかい感触が右側から伝わり、心臓が悲鳴を上げる。

クリオスの手が俺の左肩に置かれ、サスティナは反対側の腕を組むようにして俺に寄りかかる。
まるでヒロイン2人に挟まれるヒーローオタク……いや、もうこれ羞恥プレイに近いんだが……!
「ちょっと待って、これ写真撮るポーズじゃなくない!?」
俺が慌てていると、スタッフの人が笑いながら「はいはい、それじゃあ撮りますよー!」と渡しておいた俺のスマホを向ける。
(このまま撮るの!? いやいや、ヤバいって!)
だが、サスティナとクリオスはノリノリだった。
サスティナは俺の腕を組みながら腰を寄せ、クリオスはさらに密着しながらポーズを決める。

そして―――パシャリ。

「……終わった……」

俺の顔が完全に赤くなっているのが、自分でも分かった。
サスティナとクリオスは何もなかったかのように、軽くポーズを解いて俺から離れる。

その後、クリオスは俺の肩を軽くポンポンと叩き、サスティナも親指を立てるようにして「ナイスリアクション」と言わんばかりのポーズを取った。
(絶対楽しんでるだろ……)
俺は力が抜けたようにため息をつきながらも、もう1枚、別の意味で"思い出"になった写真をスマホに保存したのだった。

★☆★☆★

本日の投稿はここまで。続きは明日以降投稿します。

255名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/11(火) 13:28:54
たすかる

256名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/12(水) 20:51:41
ココナッツの千夏もまってます!

257推しの正体は:2025/02/12(水) 21:34:58
推しの正体は(4/13)
放課後、俺は教室でスマホを開き、SNSをチェックしていた。
タイムラインには、昨日のサスティナのヒーローショーの感想や写真が流れてくる。
ファンたちが「今日のアクション最高だった!」「サスティナかっこよすぎる!」と熱く語っていて、俺も思わず微笑む。
投稿された写真をスクロールしていると―――
「悠斗くん、またサスティナのチェック?」
横から不意に声をかけられ、思わずスマホを閉じた。
「うわっ!? ……って、結乃かよ! いきなり声かけんなよ!」
「さっきからずっと見てたよ〜? もしかして、前にも増してサスティナの"中の人"の方が気になってきてるんじゃない?」
「……まぁ、そうかもな」
俺は誤魔化すつもりもなく素直に頷いた。
最近、どうも"サスティナ"そのものよりも、彼女を演じるスーツアクトレスのことが気になり始めていた。
同じ歳の女子高生があのスーツを着て、華麗なアクションをこなしている。
しかも、俺には妙に距離が近い。
それを思うと、ただのファンサービスとは思えないし……。

(サスティナの中の人って、どんな人なんだろう……)

そんなことを考えていたときだった。
「おーい、結乃ー!」
俺と結乃の会話に割って入るように、隣のクラスの女子がこちらに近づいてきた。
ショートカットでボーイッシュな雰囲気だけど、どこか女性らしさも感じる顔立ち。
この間廊下ですれ違った娘だ―――でも少なくとも、これまで話したことはない。確か隣のクラスの名前は―――。
「あっ、アキ! いいとこ来た!」
結乃がにこっと笑って彼女を手招きする。
「悠斗くん、紹介するね。こっちは長浜亜樹(ながはま あき)、隣のクラスで、私の親友!アキ、彼はうちのクラスの竹原悠斗(たけはら ゆうと)くん」
「……ああ、初めまして?」
俺は軽く頭を下げると、アキはじっと俺を見つめてきた。
(ん……? なんか妙にこっちを見てくるな……)
「うん……初めまして、かな……?」
アキは少し意味深な口調でそう答えると、俺のスマホに目をやった。
「あれ……サスティナ?」
「あ、ああ。SNSで昨日のショーの感想とか見てたんだよ」
「へぇ、悠斗くんってサスティナ推しなんだ?」
「まぁ、そうだけど……」
そこでふと、俺はアキの肩に掛けていたリュックに目を向けた。
そこには、俺が持っているのと同じサスティナのアクリルキーホルダーが揺れている。
「長浜さんもサスティナ好きなの?」

俺が思わずそう言うと、アキは少し驚いたように目を瞬かせた。
「……アキ。その、長浜さんって呼ばれるとブルっと来るからアキって呼んで」
「じゃあ……アキもサスティナ好きなの?」
「……まぁね」

その返事は、妙に曖昧だった。
結乃がニヤリと笑いながら俺の肩を叩く。
「アキはね〜、昔からヒーロー好きなの!」
「そ、そうなんだ……」
なんとなく、俺はアキをまじまじと見つめる。
どこかで見たことがあるような気がするのに、記憶にはない。
(隣のクラスだし、どこかで見かけてたってことか?)
そんなことを考えていると、アキは軽く肩をすくめた。
「まあ、ガーディアンズの話ならいくらでもできるし……サスティナの話もしたいけど?」
「おっ、それいいね! 悠斗くん、サスティナの話ならいくらでもできるもんね〜!」
結乃がニヤニヤしながら俺を肘でつつく。

「お、おい……」
「だってさぁ、悠斗くん、最近"中の人"のことも気になってるんでしょ?」
「!」
アキの表情がピクリと動いた気がした。
「……まぁ、そうだな」
俺は素直に頷く。
「やっぱり、すごいと思うんだよな。同じ歳の女子高生が、あのスーツを着て、あれだけのアクションをこなしてるんだぜ? それに……」

言いかけて少し躊躇ったけど、結乃とアキは興味深そうにこちらを見ている。
「なんか、俺にだけ妙に距離が近い気がするんだよな……」
「へぇ〜、なんでなんだろうね?」
結乃がくすくす笑いながら俺の顔を覗き込む。
「さぁな……。でも握手の時間が長かったり、やたらと密着してきたり……」
「へぇ〜、悠斗くんはこれから"サスティナの秘密"をどんどん追っていくんじゃない?」
結乃が楽しそうに言うとアキはちらりと俺の方を見た。
俺はため息をつきながらスマホをポケットにしまった。
アキはそんな俺を見つめながら、小さく笑うと、リュックについたサスティナのアクリルキーホルダーを軽く指で弾いた。
「じゃあさ、悠斗はこのあと暇?よかったら、3人で駅前のマックでガーディアンズの話でもしようよ。あんたがどれだけサスティナのこと知ってるかテストしてあげる」
「……テスト?まぁ、いいけど」
こうして、俺とアキの交流が始まった―――。

258推しの正体は:2025/02/12(水) 21:43:50
推しの正体は(5/13)前半

アキと出会ってから、俺たちは何度か顔を合わせるようになった。
最初は結乃を通じて知り合っただけの「サスティナ推しの女子」だったが、ちょっとした会話を重ねるうちに、俺の中で彼女の存在が徐々に大きくなってきていた。

とはいえ、まだお互いに「友達」と言い切れるほどの関係ではない。
向こうもどこか俺との距離感を測りかねているような、そんな微妙な空気が流れている。

ある日の昼休み。
俺はスマホを手に、またいつものようにサスティナ関連のSNSを眺めていた。
ファンの投稿、イベントの感想、そして時折流れてくるスーツアクトレスに関する考察―――。かなり前のガーディアンズの公式SNSの投稿からサスティナにスーツアクトレスが俺と同い年の女子高生なのだけは分かっている。
(やっぱり気になる……サスティナの中の人、いったいどんな人なんだろう?)
ここ最近、俺の中でこの思いがどんどん強くなっていた。
サスティナのアクションのキレや、俺への特別な接し方。
それを見ていると、どうしても「中の人」に対する興味が尽きない。
「また見てるの?」
突然、横から声をかけられて俺は肩をビクッと跳ね上げた。
「あ、アキ……」
アキは俺の隣に立ち、ちらりと俺のスマホの画面を覗き込んでくる。
「サスティナのファンアートとか? それとも……」
彼女はニヤッと笑い、わざとらしく続けた。
「スーツアクトレスの考察?」
「うっ……」

まさにその通りだったので、言葉に詰まる。
アキはそんな俺の様子を見て、楽しげにクスクスと笑った。
「悠斗って、ホントにサスティナ好きなんだね」
「……まぁな。昔からヒーロー好きだし。ガーディアンズは身近なローカルヒーローで応援しやすいってのもあるし」
「ふーん、なるほどね」
アキは腕を組みながら軽く頷く。
「じゃあさ、悠斗ってサスティナのどんなところが好きなの?」
「え?」

突然の質問に俺は思わず固まる。
「ほら、アクションがカッコいいとか、キャラデザインが好きとか、色々あるじゃん?」
「ああ、それなら……」
俺は一瞬考え込み、できるだけ無難な答えを探す。
「やっぱり、華麗なアクションとキレのある戦い方だよな。スーツのデザインもカッコいいし、決めポーズもめっちゃ映えるし……」
「ふーん? それだけ?」
アキが意味ありげな笑みを浮かべる。

「え?」
「なんかさ、もっとこう……違うこと考えてる顔してたけど?」
「そ、そんなことないけど?」
「へぇ〜? たとえば、スタイルの良さとか?」
「ッ!!?」
俺は一瞬、飲みかけていたジュースを吹き出しそうになった。

「な、なんでそんなこと言うんだよ!?」
「だって、悠斗の視線。サスティナのスーツのシルエット見てること多いし。特に……胸とか、腰回りとか?」
アキはわざとらしく俺の顔を覗き込む。
「ま、まさか!? 俺がそんなこと考えてるわけ……!」
「そ〜んなに焦るってことは、やっぱり図星じゃん?」

アキはくすくす笑いながら、楽しそうに俺をからかってくる。
(くそっ……まさかこんなに鋭いとは……!)
「……別に、そういう目で見てるわけじゃ……ない……」
「ふーん?」

アキはじっと俺の顔を見て、さらに追い打ちをかけるように言った。
「まぁ、サスティナのスタイルがいいのは分かるよ。すごくメリハリあるし、ヒロインらしいしね?」
「……!!」
アキはなぜかちょっと誇らしげな表情を浮かべているように見えた。

259推しの正体は:2025/02/12(水) 21:44:50
推しの正体は(5/13)後半

(いや、でもなんでお前がそんな得意げなんだ……?)

「それにさ、スーツアクトレスの人ってすごいよね」

アキは少し遠くを見つめながら言った。

「何が……?」
「だって、あんなに動き回ってるのに、息一つ乱さず完璧なアクションをこなしてるんだよ? それにあのスーツって、意外と動きづらいんじゃない?」
「……そうなのか?」
「うん、色付きバイザーな上に視界も制限されるって聞いたことあるし……。スーツは伸縮性はあるけど、ぴったりフィットしてる分、激しいアクションするとぴったりフィットしたミニスカートがずり上がるし……」
アキはさらりとそんなことを言ってから、「ま、でもサスティナの人は本当にすごいよね」と締めくくった。

「へぇ……詳しいな」
「まぁ、好きなキャラだからね?」
そう言ってアキは微笑むが、その表情の奥に何か隠しているような気がした。

(……なんだろう、この違和感)

それに、さっきアキが「スーツアクトレスの人」じゃなくて、「サスティナの人」って言い方をしたのも引っかかる。

「……お前、まさかサスティナのスーツアクトレスと繋がってるとか?」
俺は冗談めかして言ったつもりだった。
するとアキは一瞬、驚いたように左足を引いた―――。
「……んなわけないじゃん?」
そう言ってすぐに普段通りの調子に戻ったけど、俺はその動きを見逃さなかった。

(……今、なんか無意識に反応してなかったか?)

そんな小さな違和感を抱えながらも、この時点ではまだ気のせいだと自分に言い聞かせていた。

でも―――その直感は間違っていなかったのかもしれない。

「そう言えばさ、サスティナのスーツって結構特殊な生地なんだよね。サテン生地っていうか……ツルツルしてるっていうか」
「え、そうなのか?」
「うん、動きやすくて滑らかな素材で、光沢もあって……」
アキはわざとスーツの肌触りを思い出すように指で空中をなぞりながら言った。
「……ところで悠斗ってさ、いつもサスティナにからかわれてるみたいだけど嫌がらないって事は、もしかしてもっとサスティナに触れてほしいんじゃない?」
「はぁっ!? な、なに言ってんだよ!」
「それか……サスティナのスーツに触りたいとか?」
アキの目がキラリと光る。
「〜〜っ!」
俺は声にならない悲鳴を上げた。
「もしかして、あのスーツに包まれた中の人のおっぱいの感触を想像した?」
「ぐはっ!」

俺は今度こそジュースを吹き出しそうになり、慌てて口を押さえる。
アキはそんな俺の反応を楽しむかのようにニヤニヤしながら腕を組んだ。
「まあ、男子って単純だよねぇ。スーツがピタッとしてるから余計気になるんでしょ?」
「……ち、違う!!!」
「ふーん? ほんとにぃ?」
アキは俺の肩をポンと叩いてから、笑いながら立ち上がった。
「ま、サスティナに密着された時の感想、また聞かせてよ」
俺の反論も聞かず、アキは去っていった。
(……あいつ、絶対俺のことからかって楽しんでるよな……!?)

俺は頭を抱えながら、その場にうずくまった。

260名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/12(水) 21:45:29
全力支援!

261推しの正体は:2025/02/12(水) 21:53:00
推しの正体は(6/13)

夏祭りの夜。
商店街のメインストリートは、たくさんの屋台と浴衣姿の人々で賑わい、夏の夜の熱気が漂っていた。
俺は、そんな雑踏の中を歩きながら、目的地であるヒーローショーの会場へ向かっていた。
(今日のイベント、アキは来てるんだろうか……)
いつもガーディアンズのイベントには一人で参加していたから、結乃達と仲良くなって一緒にガーディアンズのイベントに参加するのは今日が初めてだ。ガーディアンズショーの客席にサスティナ推しのアキがいるのは、もはや当たり前だと思っていた。でも、会場に着いて客席を見渡してみると―――
(……あれ? アキがいない?)
結乃はすでに席を取っていて、俺に手を振っていた。
「悠斗くん、こっちこっち!」
「おお、結乃。……アキは?」
「さぁ? 今日来るって聞いてなかったし……どうだろ?」

結乃は特に気にする様子もなく言ったが、俺の中には微妙な違和感が残った。
(サスティナ推しのアキが、このイベントに来ていない……? サスティナ推しと言う割には今まで一度もイベントで見かけたことがない。何か変じゃないか?)

そうこうしているうちにショーが始まった。
悪役たちが現れてガーディアンズたちと戦闘を繰り広げる。そして颯爽と登場するサスティナ。紫と白のスーツを身にまとい、鋭いキックで敵を蹴散らす。その動きの美しさ、力強さに俺は何度見ても心を奪われる。
でも、ここで俺はあることに気がついた。
(……あれ? クリオスがいない?)
サスティナとともに戦うもう一人の女戦士、ピンクと白のスーツをまとったクリオス。
普段ならサスティナと連携し、息の合ったコンビネーションを見せるのが定番だった。ショーのない握手会やグリーティングだけのイベントならクリオスかサスティナが欠けることは今までにも何度かあった。でもショーがあるときは必ず一緒に登場していた筈……。
なのに今日はクリオスが登場していない。
(どうしたんだ? 何かあったのか?)

隣にいる結乃に声をかける。
「結乃、今日はクリオス出てこないんだな」
「そうみたいだね〜。ま、サスティナが頑張ってくれるし、いいんじゃない?」
(……あれ? そんなに残念そうじゃない?)
結乃はいつもクリオス推しだと言っていたはず。
普通なら「クリオス最高!」ってテンションを上げるはずなのに、思ったよりあっさりした反応だった。

俺の中に、さらに小さな違和感が積み重なった。

ショーは無事に終わりお待ちかねの撮影会&握手会のグリーティングが始まった。列に並び、俺の順番が回ってきた。
サスティナと対面すると―――やっぱり距離が近い!
目の前にはサスティナ。
さっきまで華麗なアクションを決めていた彼女は、少し汗ばんでいて、スーツの光沢が汗を反射して微かに輝いている。
「……!」

次の瞬間―――

俺の体に柔らかな衝撃が走った。
「っ!? う、わ……」
サスティナが、突然俺に抱きついてきた。
しかも、前から。
柔らかな感触が胸元に押しつけられ、スーツのサテン生地越しに中の人の体温を感じる。
そのまま俺の肩に顔を預けサスティナにマスクが俺の頬に触れ、その向こうから荒い呼吸が聞こえてきた。
(えっ……!? これ、ヤバくないか……!?)
ステージでのアクションで疲れているせいなのか、それともわざとなのか。
サスティナはしばらく密着したまま動かなかった。その間はっきりと中の人の荒い呼吸が聞こえていた。

(お、落ち着け……! 俺はただ、グリーティングに来ただけなんだ……!)
心臓がバクバクとうるさい。
でも、そんな俺を無視するようにサスティナは俺の手を取った。
そして―――
自身のスーツに包まれた脚に触れさせる。
「……っ」
サテン生地の感触が指先に伝わる。
ツルツルとした質感。
それでいて、中の人の体温がほんのりと伝わってくる。
(サスティナのスーツ……なんか、思ったより柔らかい……)
俺がその感触に驚いていると、サスティナはさらに俺の手を自分の太ももへと滑らせるように動かした。
(な、何なんだよ……!? まるで、"触らせてる"みたいじゃないか……!)

不意に、俺の頭に浮かんだのは、アキの言葉だった。

「もっとサスティナに触れてほしいんじゃない?」
「……というか、サスティナのスーツに触りたいんじゃないとか?」
「ま、サスティナに密着された時の感想、また聞かせてよ」

まるで、今の状況を予見していたかのような言葉。
……いや、待て。
アキは俺がサスティナのスーツの感触を知りたがってるなんて、どこで分かったんだ!?
(こいつ……まさか、アキが……? いや、そんなはずは―――)

262推しの正体は:2025/02/12(水) 21:59:15
推しの正体は(6/13)後半

俺の混乱などお構いなしに、サスティナは俺の手を握ったまま、体を離していった。
彼女は満足げにポーズを決めると、「今のは特別サービスだからな?」と言わんばかりに俺の肩を軽くポンと叩いた。
(……何なんだよ、マジで……)
顔が熱い。
手の感触がまだ残っている。
でも、俺にはもう「ありがとうございました」と言うことしかできなかった。
俺が呆然としていると、次の順番にいたのは結乃だった。
「悠斗くん、今のすっごく楽しそうだったねぇ〜?」
「……いや、楽しいっていうか、なんかヤバかったっていうか……」
「ふふっ、サスティナってサービス精神旺盛だもんね〜」
結乃はまるで俺の反応を待っていたかのようにニヤニヤしながら言う。
「それにしても、結乃はクリオスがいなくて残念そうにしてなかったな」
俺が何気なく言うと、結乃は少し目を瞬かせた後、軽く肩をすくめた。
「あはは〜、まぁクリオスが居なかったのは確かにちょっと残念だけど……。まぁでも私、サスティナも好きだからね? 」
確かに、それ自体はおかしくないのかもしれない。
でも、結乃の反応がやけに自然すぎるのが気になった。
サスティナは俺との撮影が終わると、結乃の方へ向かった。
すると、結乃がまるで"待ってました"とばかりに両手を広げる。
(……え? 何、この流れ?)
そして―――
「わっ、ちょっとサスティナ!?」
サスティナは結乃に後ろから抱きついた。
いや、"ただの抱きつき"じゃない。
後ろからしっかりとホールドして―――
結乃の"豊満な胸"に手を押し付け、軽く揉むような仕草を見せた。

(おいおい、何してんだよ!?)

周りのファンは楽しそうに笑っているが、俺は違った。
(……これ、いつもサスティナとクリオスがやってるじゃれ合いと同じじゃないか?)
サスティナとクリオスは、いつもこんな風にじゃれ合っている。
特にサスティナは、クリオスの胸を後ろから揉んでちょっかいを出すことが多い。

でも、今日はクリオスがいない。
(……まるで、サスティナが結乃にクリオスの代わりを求めているみたいだ……)
しかも、結乃は特に驚くこともなく、むしろ馴染んでいるように見える。
(……結乃、なんでそんなに自然なんだよ? もしかして、サスティナの中の人と何か……?)
俺の中で結乃に対する疑惑も少しずつ膨らみ始めていた。そればかりか色々な疑念が一気に膨れ上がっていった。

すると、突然サスティナとじゃれあっていた結乃が俺の方を向いた。
「そういえば、サスティナ。悠斗くんがサスティナに何か聞きたいことがあるみたいだよ〜?」
結乃が茶々を入れるように、サスティナの肩をトントンと叩く。
サスティナは一瞬、こちらを振り向いたあとじっと見つめるように首を傾げた。

急な結乃のキラーパスにどう反応するか悩んでいると更に結乃がけしかけて来る。

「ほら、悠斗くん。いつもサスティナのことで気になってる事があるんだったら、思い切って聞いてみなよ!」
ここまで言われたら仕方がない。ダメ元で今自分の中で膨らみ続けている疑念をぶつけることにした。

「……あー、こんな事を聞くのはどうかと思うんだけど、サスティナのスーツアクトレスって、どんな人なのかなーって」

膨らみ始めた疑念と結乃の後押しを受けてサスティナに対し、意を決して疑問をぶつけた。俺の問いかけにサスティナはピタッと動きを止めた。
「……?」
すぐにリアクションを返してくれるはずの彼女が、わずかに間を置いたのがはっきりと分かった。

「いやさ、ほら……サスティナ、めちゃくちゃカッコいいじゃん? どんな人が演じてるのか、気になるんだよなぁ〜」
しまった、野暮な質問だった。そう思った瞬間だった―――
サスティナは、わずかに後ずさる。

その動きは―――驚いたときに反射的に左足を引く仕草。    
(っ!)

思わず息をのんだ。
この仕草―――アキの仕草と全く同じだ。
「…………」
サスティナは、慌てたように首を横に振ると、
人差し指を口に当て「それは秘密だよ」のジェスチャーをしてみせた。

「……そっか。まぁ、そうだよな。ゴメン、変なこと聞いて悪かったな」
笑って流したものの心の中では疑念が確信へと変わりつつあった。

263推しの正体は:2025/02/12(水) 22:00:29
今日の投稿はここまで。残りはまた後日にでも。

264名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/12(水) 22:52:18
ぐれいと!

265名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/13(木) 23:49:34
着ぐるみ小説増えてほしいけど、書けないんだよなぁ

266名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/14(金) 21:34:38
着ぐるみ小説好きな人達はどこに行ってしまったのやら

267名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/15(土) 00:57:43
自分はpixivです
リクエストとかでプチ副業中

268名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/15(土) 11:47:31
>>267
やっぱpixivかー
正直、もっと小説読みたい

269推しの正体は:2025/02/15(土) 15:51:11
推しの正体は(7/13)
イベントが終わり、俺は帰り道でスマホを開いた。
いつものようにサスティナの公式SNSをチェックする。

(今日はどんな写真が投稿されてるんだろ)

すると―――妙な投稿を見つけた。

「今日はすごく楽しかった! やっぱりお祭りは最高! 」

画像付きのその投稿は……サスティナのキャラの公式アカウントによるもの。

(……え? サスティナのアカウントって、こんな個人的なこと書くか?)

しかも次にタイムラインを更新した時には投稿が消されていた。

(……え、もしかして間違えて投稿した?)

つまりサスティナの中の人が"自分の個人アカウントと間違えて"投稿したってこと?

俺はなんとなく予感がしてすぐにアキの個人アカウントをチェックしてみた。
するとほぼ同じ内容のものが投稿されていた。しかもさっきのサスティナの投稿と同じ画像付きで。

(……これ、やっぱり……)

その瞬間、俺の中で"サスティナの中の人"に対する疑念が確信に変わった。

(アキ……お前、まさか……)

俺の心の中で、少しづつサスティナとアキの姿が重なり始めていた―――。

---

翌日、今度はアキと二人でガーディアンズのグリーティングイベントに参加していた。

昨夜、SNSでサスティナのアカウントに"誤投稿"があったことを見つけてしまい、その疑念が頭から離れなかった。すぐに削除されたとはいえ、スクショを撮る時間はあった。

(あの文体……誤爆したアカウント……どう考えてもアキのものと一致するんだよな)

偶然か? いや、そんなはずはない。

サスティナの中の人―――つまりスーツアクトレスはアキなのでは?
このイベントで確かめられるかもしれない。と思った矢先の事だった。今日のグリーティングにアキの方から誘われたのは。

「悠斗、なんか緊張してない?」
「そ、そんなことないけど?」

アキの言葉に思わず挙動不審になる。


会場に到着すると、ヒーローたちのグリーティングが始まっていた。
登場キャラは昨日と同じく主役ヒーローのガーディアンブレイブと、ヒールキャラのダークヴォルフ、そしてサスティナの3人だ。

そして、俺が最も注目していたのは、もちろんサスティナだった。

(昨日のイベントでのサスティナは……明らかにアキのクセが出ていた。でも、今日は隣にアキが居るしな……)

すると、アキが意外な行動を取った。

「あっ、悠斗! サスティナだ! 一緒に並ぼうぜ!」

「えっ……?」

アキが俺の手を引き、グリーティングの列へと並ばせた。
その笑顔はどこか"余裕"を感じさせる。

(なんでそんなに自信満々なんだよ……)

そして俺たちの番になった。

「サスティナ、こんにちは!」

アキは親しげにサスティナに駆け寄った。

サスティナは無言で手を振りアキと軽くハイタッチを交わす。

(……ん? なんか違う?)

俺の知っているサスティナとは雰囲気と言うかオーラと言うか何かが違う気がした。
その瞬間、あることに気づく。

(声が出ないのはいつも通りだけど……雰囲気が微妙に違う? 立ち振る舞いも……)

「ねぇねぇ、悠斗も一緒に撮ろう!」

アキに促され俺は戸惑いながらもサスティナの隣に立つ。

サスティナは無言のまま俺の肩にそっと手を置いた。いつものように腕を絡めてこない。
違和感が確信に変わる。

(……このサスティナ、昨日のサスティナとは別人だ)

270推しの正体は:2025/02/15(土) 15:53:41
推しの正体は(8/13)
俺は冷静にサスティナの仕草を観察する。
確かに昨日のサスティナとは微妙に違う。

だが、問題はアキだった。

今日のサスティナのスーツアクトレスが誰なのかは分からないけど、アキが妙に親しげすぎる。

そして―――次の瞬間、アキがとんでもない行動を取った。

「ねぇ、サスティナ〜!」

そう言うと、アキはサスティナの背後に回り、いきなり後ろから抱きついたのだ。

「!?」

俺だけでなく周囲のファンも驚いたように息をのむ。

(えっ、なにやってんだアキ!?)

サスティナは一瞬驚いたように硬直したが、すぐに"彼女らしい"反応を見せた。

腕を広げると軽くアキの手を振りほどき抗議するように指を振る。

そのやり取りを見た俺は、さらに混乱することになった。

(この光景……どこかで……)

思い返してみれば、サスティナはよくクリオスに抱きついてクリオスの胸を揉んだりしていた。
つまり、サスティナとクリオスがじゃれ合っているのと全く同じ光景だったのだ。

(まさか、昨日のサスティナはアキだったけど、今日のサスティナは……クリオスの中の人!?)

(それに今日は結乃はイベントに来ていない。つまり……?)

整理すると、こんな仮説が成り立つ。

1. 昨日のサスティナはアキだった
2. 今日は結乃は居ない
3. 今日はアキがサスティナと絡んでいる(=今日のサスティナは別人)
4. アキとサスティナの絡みが、サスティナとクリオスの絡みにそっくり
5. そして昨日のサスティナと結乃の絡みはその逆パターン
6. サスティナとクリオスが普段じゃれ合っていることを考えると……
7. 今日のサスティナの中の人は普段のクリオスの中の人でつまり、結乃……!?

(……そんなバカな……)

しかし、俺の考えを見透かしたように、アキがニヤリと笑って振り向いた。

「ほら、悠斗もサスティナと仲良くしなよ!」

俺の手を取り、サスティナの手に重ねる。
サスティナは軽く俺の手を握り返した。

(……この感触、昨日とは違う気がする)

でも、それ以上は分からなかった。

(結局、何がなんだか分からない……)

結乃が参加していないはずのイベント。
それなのにサスティナの挙動が昨日と違う。

俺の疑念は、ますます深まるばかりだった―――。

イベントの後、俺はアキにそれとなく探りを入れようとした。

「なぁ……アクトレスって、途中で交代したりするのか?」

「んー、どうだろ? でもサスティナはいつも通りだったじゃん?」

「……まぁ、そうだけど」

アキの表情はどこか余裕がある。

(やっぱり何か隠してる……)

この疑念を解消するには、もっと確実な証拠を掴むしかない。

そう考えながら、俺は次の機会を伺うことにした―――。


間が空いてしまい申し訳無い。とりあえず少しだけ。

271推しの正体は:2025/02/15(土) 18:36:04
推しの正体は(9/13)

放課後、いつものように教室で結乃と話していた俺だったが、今日は何となく意識がアキに向いていた。昨日のイベントでのやりとりが頭から離れなかったからだ。
(やっぱり、サスティナの仕草がアキと似てるんだよな……)
それにサスティナのSNSの誤投稿。すぐに削除されていたが、俺はしっかり見てしまった。
あの投稿の文体は明らかにアキの話し方と似ていた。
(でも……まさか、な……)
そんなことを考えていると、ふと結乃が俺の視線を追ってニヤリと笑った。
「悠斗くん、さっきからそっちばっか見てるけど……もしかして気になっちゃってる?」
「え、いや、そんなことは……」
慌てて否定するが、結乃の目は鋭い。
「ふーん……ま、別に気になるなら気になるでいいんじゃない?」
「だから違うって」
軽く手を振って否定するが、結乃はそんな俺の態度を楽し
んでいるようだった。

そこに、偶然か、それとも狙っていたのか―――アキがこちらにやってきた。
「何話してんの?」
「悠斗くんがアキちゃんのこと見てたって話」
「……は?」
アキは怪訝そうに眉をひそめる。
「いや、違うって! 結乃が勝手にそう言ってるだけで……!」
俺が焦って弁解すると、結乃はクスクスと笑って肩をすくめた。
「ま、冗談冗談。じゃ、私はこれで〜」
結乃はそう言うと、あっさりと去って行った。なんか、妙に俺とアキを二人きりにするような感じで。

「……で、何?」
残されたアキは、不機嫌そうに腕を組む。
「別に……ただ、ちょっと気になってただけだよ」
「気になる?」
「いや……その、アキってさ……サスティナ好きだったよな?」
「まあね。で?」
「……お前、土曜のイベント、なんで来てなかったんだ?てっきり土日どちらも参加するのかと思ってた」
俺の問いに、アキは一瞬ピクリと肩を動かした。
「……別に? たまたま用事があっただけ」
「ふーん」
俺は適当に流す。だが、アキの返答に違和感を覚えた。まるで何かを隠しているような、そんな気がした。

「それよりさ……」
アキは話題を変えるように、ふと懐かしそうな目をして言った。
「昔はさ、ちっちゃい頃とか男の子も女の子も関係なく結構一緒に遊んでたよね」
「まあ、そうだな」
「悠斗って、小さい頃ヒーローごっことかやってた?」
「そりゃあやってたさ」
俺は懐かしい気持ちで頷いた。小さい頃は毎日ヒーローになりきって遊んでいた。……たしか、一緒に遊んでた幼馴染もいたはずだ。
「ふーん……」
アキは、意味ありげな笑みを浮かべる。
「ねぇ、昔一緒にヒーローごっこしてた"アキ"って名前のやつ、覚えてない?」
「え?」
俺は固まった。

(……アキ? 俺が昔、一緒に遊んでた……?)

「え、でも……そいつ、男だったよ?」
「はぁ〜……やっぱりか」
アキは呆れたようにため息をつく。
「やっぱり悠斗、全然気づいてなかったんだな」
「ま、まさか……」
「正解。アタシがそのアキ」
「……うそ、マジで?」
「うん、マジ」

アキはケロッとした顔で言ったが、俺は動揺を隠せなかった。
「……いやいやいや、無理だろ! あの頃のお前、完全に男のノリだったし!」
「ひどいなぁ。アタシはずっと女の子だったんだけど?」
「……まじかよ……」
アキはニヤリと笑いながら、昔のことを振り返るように言った。

「実はアタシね、悠斗とヒーローごっこしてるの、結構楽しかったんだよ?」
「……」
「だから、ヒーローに憧れて……本物になっちゃった」

「……え?」

俺はその言葉にハッとした。

(本物になっちゃった……?)

その言葉の意味を考えようとしたが、アキはすでに軽く拳を俺に差し出していた。
「なぁ、悠斗。次のガーディアンズショー、絶対見に来なよ」
「……あぁ」
「絶対、だよ?」
そう言いながら、アキはにっこりと笑った。
俺は、その笑顔を見つめながら、心のどこかで確信し始めていた。
(……もしかして……)
だが、この時点ではまだ決定的な証拠はない。

次のイベントで、全てを確かめる―――。

272名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/15(土) 18:38:57
!!!!

273推しの正体は:2025/02/15(土) 18:46:09
15時台の投稿バタバタとしてて、最後の作者コメントと小説本文が分かりにくくなっててすいません。

いよいよ、サスティナの中の人の正体に迫りつつある主人公。更にアキからの衝撃の告白が……というところで残りは明日以降投稿します。
今のところ読んでみてどんな感じでしょう?
改行制限や文字数制限の関係上、改行を詰めたりしてるんで読みづらいかもですが、そこはご容赦のほどを……。

274名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/15(土) 18:48:39
読みやすくていい感じです
終わったらpixivにも投稿していただける感じですか?

275推しの正体は:2025/02/15(土) 19:27:38
>>274
ありがとうございます。終わったら再度見直してからpixivの方に投稿予定です。
相当前にも少しだけ着ぐるみ小説投稿してるんで、「あぁ、コイツか」ってなると思います。

276名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/15(土) 20:52:47
とてもとても良い。
最近お気に入りの着ぐるみの小説も見つけたし、まだまだ着ぐるみ小説は捨てたもんじゃないな。

277推しの正体は:2025/02/15(土) 23:55:25
>>276
ありがとうございます!

278名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/16(日) 00:14:41
④です!

279名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/16(日) 20:45:56
明日以降ということは、日曜日じゃないかもしれないということかぁ…!くっ…!(楽しみに待機してる勢)

280推しの正体は:2025/02/16(日) 23:26:22
推しの正体は(10/13)前半

午前中のショーが終わり、会場はグリーティングの時間に入った。
ファンが列を作り、お気に入りのヒーローたちと交流している。

グリーティング会場には、ガーディアンブレイブを始めとしたヒーローキャラ達が居て、サスティナ、クリオスも一緒だ。そしてダークヴォルフを始めとしたヒールキャラ達も立っていた。
ガーディアンブレイブはヒーローとして堂々とファンと握手し、ダークヴォルフはヒールキャラとして威圧的なポーズを決めている。
その中でサスティナとクリオスはファンに対して柔らかく手を振り親しみやすい仕草を見せていた。
クリオスはサスティナよりも少し控えめな印象だが、それでもその華やかなピンクと白のスーツが目を引く。
(……クリオス、やっぱり結乃だよな)
これまでの違和感や出来事を思い返す。
サスティナがアキであるとほぼ確信している今、クリオスの正体もまた、結乃以外に考えられなかった。
(……となると、やっぱり、あの時のサスティナは結乃が代役を務めてたってことか……)
思考を巡らせながら、俺はいつものようにサスティナの列に並び、順番を待っていた。
ただし、今までとは違う。

(もう確信してる……サスティナの中の人は、アキだ)

これまでの違和感、仕草、そして昨日のやりとり―――
全部をつなぎ合わせれば、答えは一つしかなかった。
ついに俺の順番が来る。
目の前には、紫と白のスーツに包まれた堂々たる戦士の姿。
サスティナは俺を見ると、軽く手を挙げる。
いつものように、俺に特別な視線を向けて―――

「……アキだよな?」

俺は意を決して、静かに問いかけた。
すると、サスティナの動きが一瞬止まる。
まるで時間が止まったかのような静寂。
(やっぱり……!)
俺は心臓の鼓動が早まるのを感じながら、サスティナの反応を待つ。
次の瞬間、サスティナはゆっくりと動き出し―――
静かに、俺との距離を詰めてきた。
(え……!?)
サスティナの顔―――フルフェイスのマスクが俺の耳元に迫る。
そして、マスクの奥からくぐもった声が聞こえた。
「……正解」

確信へと変わる瞬間。

俺は思わず息をのんだ。
しかし、サスティナ―――いや、アキは続ける。
「でも、ここではまだ秘密。いまはサスティナだから」
その声は、サスティナのキャラではなく間違いなくアキのものだった。
少しだけくぐもった声だったけれど、それでも俺にははっきりと分かった。
「午後からのショーも観てくれるよね?」
耳元でのささやき。
俺の耳をかすめるサスティナのマスク。
スーツ越しに伝わる体温。
全てが現実で、全てが紛れもない証拠だった。
サスティナは、俺の前から少し離れると俺が何かを言おうとする前に―――
軽く拳を握り、俺に向けて突き出した。
「……」
俺はその仕草を見て無意識に拳を握る。
そして、コツンと拳を合わせた。
それはまるで、昔俺とアキがヒーローごっこをしていた頃のように。
サスティナは何も言わず再びポーズを決めると、次のファンの方へと向かっていった。
俺はその場に立ち尽くし、今起こったことを整理していた。
(アキが、サスティナ……)

心の奥に熱いものが込み上げる。
俺は、午後のショーを見届けることを決意した。

281推しの正体は:2025/02/16(日) 23:28:57
推しの正体は(10/13)後半

午後のショーが始まるまでの間、俺の頭の中は完全に整理がついていなかった。
サスティナ―――いや、アキの言葉がずっと脳裏にこびりついて離れない。

(正解、か……)

ようやく得た答えだったけれど、それが何を意味するのかまでは、まだ整理しきれていない。

ただ、一つ言えるのは―――

俺は今まで以上に、サスティナの姿を目に焼き付けたいと思っている。
午前中のショーとは違い、午後のショーにはさらに多くの観客が詰めかけていた。
親子連れの子供たち、熱心なファン、そして俺のような“特別な気持ち”を抱えた者もいるのかもしれない。

そしてついにショーが始まる。

ステージに現れたのは、午前中と同じようにガーディアンブレイブを始めとするヒーローキャラ達とサスティナ、クリオス、そしてダークヴォルフを筆頭としたヒールキャラ達。

(……アキが、あのスーツの中にいる)
そう思うと、昼のショーとは全く違った感覚が俺を襲う。
いつも通りのカッコいいアクション、キレのある動き、力強い決めポーズ。

けれど、それらすべてが、アキ自身の動きなのだと知ってしまった以上、
まるで別物のように見えてしまう。

「サスティナ、頑張れーー!!」

小さな子供が声援を送る。
サスティナはその声に応えるように手を振り、鋭い回し蹴りで敵を蹴散らす。

(すげぇ……)

何度も見てきたはずのサスティナの戦い。
でも、今の俺にはまるで初めて見るような特別な光景に思えた。

その横で、クリオスもまたサポートとして動いている。
サスティナと背中を合わせて立つ姿は、まるで本物のバディのようだった。

(……ああ、間違いない。サスティナがアキなら、クリオスは結乃だ)
すべてのピースが揃った。
俺は、ショーを観ながら彼女たちがここまで辿り着いた道のりを想像していた―――。

282推しの正体は:2025/02/16(日) 23:34:28
推しの正体は(11/13)前半
午後のショーが終わると会場は再びグリーティングの時間に入った。
多くのファンが列を作り、お気に入りのヒーローたちとの交流を楽しもうとしている。

俺は列に並びながら心の準備をしていた。
午前中のグリーティングで、サスティナ―――アキははっきりと「正解」と答えた。
つまり、自分がサスティナのスーツアクトレスであることを正式に認めたのだ。
そして、午後のショーを経て改めて俺は彼女のすごさを実感した。
あのキレのある動き、華麗なアクション、堂々とした立ち振る舞い―――
すべて、アキ自身が培ってきたものだったんだと。
(……正直、まだ実感が追いつかないけど……)
そんなことを考えているうちに俺の番がやってきた。
目の前には、紫と白のスーツに身を包んだ女戦士サスティナ。
サスティナは、俺を見るなり少し身を乗り出し、指を振って「待ってたよ」とでも言いたげにポーズを取る。
そして、俺の肩をポンと叩くと、そのまま背後に回り込み―――

「……うおっ!?」
背中に柔らかい感触が押し付けられる。
サスティナは俺に密着するように腕を回し、まるでいたずらっ子みたいに俺の耳元へとマスクを近づける。
「……どうだった、午後のショーの感想は?」
くぐもった声が耳をくすぐる。
(うわ……ヤバい、ドキドキが止まらねぇ……)
サスティナのスーツに包まれたしなやかな体、マスク越しに聞こえるアキの息遣い……。
午前中と違って、もう"正体を知っている"俺には、これがアキの仕草なんだと実感できる。
俺は落ち着きを取り戻しながら答えた。
「……最高だったよ、マジで。午前中よりさらにキレてたし、決めポーズも完璧だった」
すると、サスティナは満足そうに胸を張りポンと俺の肩を叩いた。
(この感じ……いつものアキだ)
サスティナはゆっくりと拳を握り、俺に向けて突き出した。
「……」
俺も、その意図を理解して拳を握る。
そして、コツンと拳を合わせる。
その様子を、少し離れたところで見ている影があった。
―――ピンクと白のスーツに身を包んだ、もう一人のヒロイン戦士。
クリオス。
彼女はじっとこちらを見つめている。
まるで俺がサスティナと拳を合わせる瞬間を見届けるように。

俺はふと、サスティナのマスク越しに話しかけた。
「……なぁ、サスティナがアキってことは、クリオスは結乃なんだろう?」
サスティナは少しだけ考え込んだような仕草をした後、再び俺の耳元にマスクを寄せ、くぐもった声で囁く。
「さぁ?でも、アタシにやったみたいに、クリオスに直接聞いてみたら?」
サスティナのマスクの中でアキがニヤリと笑っているのがハッキリと分かる。

俺は少し戸惑いながらも、クリオスの方へと視線を向ける。
ピンクと白のスーツに包まれた彼女は、じっとこちらを見つめていた。

(……よし、ここまできたらもう確かめるしかねぇ)
意を決して、俺はクリオスの前に進み出た。

283推しの正体は:2025/02/16(日) 23:35:16
推しの正体は(11/13)後半

「なぁ、クリオス。お前の中の人……結乃、だよな?」
すると、クリオスは一瞬だけ動きを止めた。
まるで先ほどのサスティナと同じように、時間が止まったかのような静寂。
だが―――
次の瞬間、クリオスは俺の方に一歩踏み出し突然身体を寄せてきた。
「……っ!?」
光沢のあるピンクと白のスーツが密着し、サスティナよりもさらに大きな胸が俺の腕に押し当てられる。
そして、クリオスのフルフェイスのマスクが俺の耳元へと近づいた。

「……正解、って言ったらどうする?」
(……やっぱりか)
俺は確信を得たと同時に、クリオス―――いや、結乃が少し悔しそうに言葉を続けるのを聞いた。

「……あっさりバレちゃったね」
くぐもった、けれどどこか悔しそうな声が俺の耳をかすめる。
「そりゃあ、これまでのやりとりを見てれば、気づかないわけがないだろ」
俺は、そう答えるとクリオス―――結乃は少し息を吐くような仕草を見せた。

「まぁ……そうかもね」
それは、どこか不満げな少し悔しそうな響きを持っていた。
「……でも、なんかちょっと悔しいな」
俺は驚いたようにクリオス―――結乃の顔を見た。
「悔しい?」
「だってさぁ……アキの方が先にバレるなんて、ちょっと納得いかないじゃん?」
その言葉に、俺は思わず笑いそうになった。

「はは……結乃らしいな」
クリオスは少しだけ肩をすくめたように見えたが、すぐに俺の胸を軽く小突いた。
「ま、これで私も変に隠す必要なくなったし、今後ともよろしくね?」

そう言うと、クリオスはサスティナの方を見た。
サスティナはまるで「ほらね」と言わんばかりに、拳を握って俺の前に突き出した。
クリオスも、それに倣うように拳を突き出す。

俺は少しの間、二人を見つめ―――
ゆっくりと、自分の拳を握る。
そして、コツンと、サスティナとクリオスの拳に合わせた。
「……ああ、こちらこそ」
俺の言葉に、クリオスは満足そうに頷くと、軽くポーズを決めた。
その様子を、サスティナが横で見守っていた。
(……これで、全てが繋がった)
サスティナのスーツアクトレスはアキ。
クリオスのスーツアクトレスは結乃。

俺はついに知ってしまった。
俺が気になり続けていた、ガーディアンズショーの二人のヒロインの正体を―――。
そして、彼女たちは俺にとって、ただのヒーローキャラではなくなった。
(これからどうなるんだろうな……)
そんなことを考えながら、俺は改めて目の前の二人のヒーローを見つめた。

284推しの正体は:2025/02/16(日) 23:39:47
とりあえず今日の投稿はここまで。思っていたより、楽しみにしてくださる人が居てくれて嬉しいです。
応援ありがとうございますm(_ _)m

285名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/17(月) 00:41:53


286名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/17(月) 00:44:58
支縁

287推しの正体は:2025/02/17(月) 11:34:45
推しの正体は(12/13)前半

サスティナのスーツアクトレスはアキ。
クリオスのスーツアクトレスは結乃。
それが、今目の前にいる二人のヒロインキャラの正体だった。
俺はその事実を噛み締めながら、二人を見つめる。
でも、サスティナとクリオスは特に何かを言うこともなく軽く手を挙げると、すぐに別のファンの方へ向かっていった。
まるで"まだ秘密のまま"とでも言いたげに。
俺は立ち尽くしながら、彼女たちのグリーティングの様子を見守ることにした。

キャラになりきってサスティナとして、クリオスとして、子供たちと触れ合い、笑顔にしていくアキと結乃。
子供が「サスティナ、カッコいい!」と叫ぶと、サスティナはしなやかにポーズを決め、ガーディアンブレイブと一緒に決めポーズを合わせる。
クリオスも横で可愛らしくポーズを取り、子供の頭を優しく撫でる。

(……すげぇ)
俺は改めて、彼女たちの凄さを実感していた。
キャラのマスクを被り激しいアクションをこなしているのに、息苦しさや暑さ、動きづらさを全く感じさせない。
そして、ただファンサービスをするのではなくキャラクターとして完璧に振る舞い、子供たちの憧れになっている。
それが、スーツアクトレスとしてのアキと結乃だった。
俺は知らず知らずのうちに、彼女たちに対する尊敬の念を抱いていた。

★☆★☆★

しばらくして、お客さんが捌けるタイミングを見計らいサスティナとクリオスが俺の元へと再びやってくる。
サスティナは俺の前に立つと、何の前触れもなく腕を回し俺の肩を抱いた。

「……うわっ!?」
突然の密着に俺は反射的にのけぞるが、サスティナは気にすることなく俺を誘導するように歩き出す。
「ちょ、待っ……どこ行くんだよ!」
俺の抗議も無視してサスティナは俺を会場の端にあるテントへと導いていく。

後ろを振り返ると、クリオスが軽く俺の背中を押すように手を合わせ、追い立てるようについてきていた。
「……お前ら、なんか示し合わせてないか?」

288推しの正体は:2025/02/17(月) 11:51:13
推しの正体は(12/13)中

テントの中は、ヒロイン二人のための控えスペースらしくアキと結乃の私物が置かれていた。
バックや着替え、サスティナとクリオスのスペアのグローブやブーツ、そして水分補給用のドリンク類―――
いかにも"スーツアクトレスの裏側"という雰囲気だった。

(……すげぇな。こういう裏側、初めて見るかも)

そんなことを考えていると、サスティナは俺の正面に立つと、ゆっくりと手を伸ばしサスティナのフルフェイスマスクを外し始めた。

カチャッ……。

フルフェイスのマスクが外される。
マスクを外しインナーフードを脱ぐと、少し汗ばんで髪が乱れたアキの素顔が現れた。

改めて、目の前で"サスティナ"が"アキ"になる瞬間を目の当たりにした俺は、息をのんだ。
「……ふぅ」
アキはマスクを脇に抱えたまま、息をついた。
長時間キャラになりきっていたことで溜まった熱気と息苦しさから解放され、肩の力を抜く。
首筋に浮かぶ汗がキラリと光り、アキは無造作に乱れた髪を指先でかき上げた。
その仕草が妙に色っぽく見えて、俺は思わず目を逸らす。
(……ヤバい、なんか見てはいけないものを見てる気が……)
アキは俺に構うことなくテーブルに置かれていたペットボトルを手に取る。
グローブに包まれた手で器用にキャップを外し、のどを潤すようにゴクッ、ゴクッと喉を鳴らしながらスポーツドリンクを飲んだ。
「……っはぁ〜……っ!」
飲み終えるとゆっくりと息を吐き、額を軽く払うようにして汗を拭った。
長時間マスクを被りショーやグリーティングで動き回っていたせいか、その仕草には解放感が滲んでいた。
乱れた髪、汗でわずかに濡れた肌、喉を上下させる動き……。
今まで意識してなかったけど、サスティナとして戦っていたアキは、こうしてサスティナのマスクを脱ぐと妙に艶っぽく見えた。
(……分かってたはずなのに)
目の前にいるのはサスティナではなく、アキ。
けれど、サスティナのスーツに身を包んだままのアキは―――まるで"変身を解いたヒーロー"のように見えた。
俺の視線に気づいたアキはニヤリと笑い、ペットボトルをテーブルに戻すとマスクを脇に抱えたまま俺に歩み寄る。

「……どう? こうして直接見たサスティナの正体は?」
「……いや、なんか……言葉にならねぇ」
俺が戸惑っていると、アキはクスクスと笑いながら、さらに密着してくる。

「ん〜? もしかしてドキドキしてる?」
「っ……!?」
「ふーん……そっか。やっぱり悠斗って、単純だよね?」
顔を赤くする俺を見て、アキはさらにケラケラと楽しげに笑う。
その様子を横で見ていたクリオス―――結乃もいつの間にかマスクを外し、インナーフードも脱いでいた。
結乃もまた、長時間クリオスとしてステージに立ったり、ファンとのグリーティングをこなしていた。クリオスのマスクの中で溜まった熱気から解放され、ゆっくりと肩を回して息をついた。
その仕草には、疲労感とそれを乗り越えた充実感が滲んでいた。
「ぷはっ……あぁ〜、やっぱりマスク外すと息が楽ね」
結乃もアキと同じようにテーブルに置かれていたペットボトルを手に取ると、一気に口をつけて喉を潤す。
ペットボトルの透明な飲み口の先から、見え隠れする結乃の柔らかい唇。彼女もまた喉を鳴らしながらゆっくりと飲み干していく。
(……いや、待て。なんで俺はこんな状況で緊張してるんだ……?)
そんな俺の動揺を察したのか、結乃は悪戯っぽく目を細めた。

「もう、アキばっかり楽しんでずるいな〜」
「……結乃、お前まで!」
結乃はアキと同じように俺に近づき、ニヤリと笑う。
「それにしてもさ、悠斗くん、ずっとスーツ姿の私たちに釘付けだったよね?」
「……は?」
「うんうん。アタシらの着てるこのスーツ、ぴたっとしてるから胸の形とか、ボディラインとか、くっきりでちゃうもんね。そこら辺のフィット感とかめっちゃガン見してたもんね」
「っ……!?」
アキと結乃が俺を両側からじわじわと追い詰めるように距離を詰める。
「もしかして、サスティナのスーツに包まれたアタシの胸の感触、想像してた?」
「……!?」
結乃も続ける。
「私のクリオスの方がちょっと大きいんだけど、そっちも気になってたんじゃない?」
(……こ、こいつら……!!)
俺は両側から責められ、完全に逃げ場を失っていた。

289推しの正体は:2025/02/17(月) 11:53:11
推しの正体は(12/13)後半

テントの中、俺、アキ、結乃の3人は、ショーやグリーティングの裏話で談笑を続けていた。
「それにしてもサスティナのアクション、めちゃくちゃキレッキレだったよな!」
俺が興奮気味に言うと、アキは得意げに腕を組む。
「当然。アタシはプロだからね」
「いや、ホントすごいよ。てか、あんなに動いてて苦しくないのか? ……スーツ、結構タイトだろ?」
アキは軽く肩をすくめる。
「慣れれば平気。でもまあ、確かに息はしづらいし、暑いし、マスクの視界もそんなに良くない。特にバトルシーンのときは、動きながら敵の位置を把握しなきゃだから、感覚を研ぎ澄ませるのが大事かな」
「へぇ……やっぱりすげぇな」
俺が感心すると、横で結乃が口を挟んできた。
「サスティナだけじゃなくて、クリオスも頑張ってたんだけどな〜?」
「お、おう。クリオスも……ってか、そういやクリオスって、戦闘シーンはそんなにないよな?」
「もー、失礼なこと言うねぇ。クリオスはサポート役だから、あんまり戦わないけど、ちゃんと演技してるんだからね!」
結乃が頬を膨らませる。ハムスターみたいでちょっとかわいい。
「でもね、グリーティングではサスティナより子供たちに絡まれやすいの。やっぱりピンクと白の色合いが可愛いからかな?」
「確かに、クリオスはちっちゃい子達に人気あるよな」
そう言うと、結乃は「でしょ〜?」と満足げに頷く。
「それに、サスティナみたいにカッコよさで売ってるわけじゃないから、ファンにいじられやすいっていうか……あっ! そうだ、悠斗くん、グリーティング中ずっとサスティナにベタベタされてたでしょ?」
「っ……」
「ほらほら、あの密着プレイの感想、改めて聞かせてよ?」
結乃がニヤニヤしながら言う。
俺が何も言えずにいると、アキが追い討ちをかけるように言葉を重ねた。
「ねぇ、悠斗。サスティナのスーツのフィット感とか、触り心地どうだった?」
「いや、それは……」
「ほら、前に言ってたじゃん。"サスティナのスーツに包まれたボディラインがすごい"って」
「っっ!?」
「でしょー?」
結乃が同調するように笑う。

しばらくそんな話でからかわれたあと、結乃が先にクリオスのフードを被り、マスクを装着した。
「じゃあ、私は戻るね〜♪」
クリオスに戻った結乃は、俺をからかうようにポーズを決め、テントを出ていった。
俺はため息をつきながら、アキに目を向ける。
「アキも、戻るんだよな?」
「うん。でも、その前に―――」
アキはインナーフードを被り、サスティナのマスクを手に取ると俺に差し出した。
「……悠斗の手で、アタシをサスティナに戻して?」
「……え?」
俺は戸惑いながらも、サスティナのマスクを受け取った。
そして目の前のアキを見つめる。
「……悠斗はさ、これからもサスティナ推しでいられる?」
「は?」
「サスティナの正体を知ったら、サスティナとしてじゃなく、アタシとして見ちゃうんじゃない?」
「……!!」
「もしそうなら、アタシは悠斗の"特別なファン対応"をやめるけど?」
アキは挑発的な笑みを浮かべる。
俺はその言葉の意図を考えながら、ゆっくりと息を吐いた。
「……俺は、サスティナが好きだよ。変わらない」
「ふーん……」
「でも……サスティナが魅力的なのは、"中の人"が魅力的でカッコいいからだろ?」
アキの表情がわずかに変わる。
「俺は、サスティナのアクションが好きだし、決めポーズも好きだ。みんなが憧れるヒーローとしての姿も好きだ。でも、その魅力が生まれるのはアキがサスティナだからだ。結乃が代役してるサスティナじゃダメなんだ。俺が好きなのはアキがスーツアクトレスを務めるサスティナだけだ」
俺は、慎重に丁寧にサスティナのマスクをアキの顔に装着した。
「……ありがとう」
サスティナに戻ったアキは、一瞬動きを止め、そして―――
俺に正面から抱きついた。
「っ……!」

マスク越しにくぐもった柔らかな声が聞こえる。
「そっか……なら、悠斗はアタシの"特別なファン"だね」
「え?」
「自分を推してくれる特別なファンには、推されてあげるのが礼儀でしょ?」

マスク越しに、サスティナ―――アキはくすくすと笑った。
(……なんか、今まで以上に距離が近くなった気がする……!)

俺はドキドキしながら、サスティナの腕の中で固まっていた―――。

290推しの正体は:2025/02/17(月) 11:57:36
今夜中には何もなければ最後までアップしようと思います。
それまでもう暫くお付き合い下さいませ。

個人的にはフェチに全振りなSSも良いけどたまには青年誌レベルの全年齢向けにレベルを落とした甘いやつも読んでみたかったり。今回の作品は誰にリクエストする予定だった物を最終的に自分で書いちゃったものです。

291名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/17(月) 11:58:15
いえす!

292推しの正体は:2025/02/17(月) 20:53:38
推しの正体は(13/13)前半

グリーティングイベントが終わり俺とアキは並んで歩いていた。
夜の帳が降り始めた街は涼しくイベント会場の熱気とは違った静けさが広がっている。

「いやぁ、今日もハードだった〜」
アキは両腕を大きく伸ばしながら、満足そうに息を吐いた。
その仕草には、サスティナとして全力で駆け抜けた充実感が滲んでいる。

俺はそんな彼女を横目で見ながらふと苦笑した。
「お前、昼間あんなにバリバリ動いてたのに、まだ元気あるんだな」
「まぁね。鍛えてるし?」
アキは得意げに胸を張る。
……いや、待て。
いま俺、自然にアキの胸を意識しちまったじゃねぇか。
それに気づいたのか、アキはニヤリと笑い、俺の肩に腕を回してきた。
「ん? 何? もしかして、またサスティナのスーツ着てる時みたいに『サスティナのスタイル』に釘付けになってた?」
「ち、違う……!」
「へぇ〜?」
わざと顔を近づけてくるアキ。

近い、近い! いや、昔はこんな距離感が普通だったはずなのに……!
それに、いまはサスティナじゃなくて、アキなんだぞ!?
「……まぁ、いいけどさぁ。私はもう、悠斗には隠し事する気ないし」
アキは軽く肩をすくめると、俺の背中を軽く叩いた。
「昔みたいにもっと気楽に絡んでよ。悠斗が“アキ”としてのアタシを意識するの、なんか新鮮だし」
「……そりゃ、お前が女だったっていう衝撃がデカすぎるんだよ」
「なにそれ、失礼じゃない?」

アキは冗談めかしながらも、どこか懐かしそうな表情を浮かべていた。
そういえば、昔はこいつと一緒に遊ぶとき、性別なんて気にしたことなかったな。

「……なぁ」
俺は歩きながら、ふと口を開く。
「アキ、お前は……いつから、サスティナを演じてるんだ?」
「んー……高校に入る前くらい? 正式にスーツアクトレスとしてデビューしたのは去年だけど、結乃に誘われてガーディアンズプロジェクトに入ったのはもう少し前かな」
「結乃に?」
「そう。結乃が先にスーツアクトレスになっててさ、私を誘ってきたんだよね」
「……お前がスーツアクトレスになるなんて、全然想像つかなかったけど」
「ふふん、意外だった?」
「あぁ……でも、今のサスティナを見てると、お前だからこそできるんだろうなって思う」
「……悠斗」
「……アキは、やっぱり特別だよな」

俺がふと呟くと、アキは首を傾げた。
「ん? 何、急に」
「いや、お前ってさ……スーツアクトレスなのに、ただの演者じゃないっていうか……本物のヒーローみたいに見えるんだよな」
「なんか……そんなマジメに褒められると、逆に照れるんだけど……」
「俺は本気で言ってるよ」
「……そっか」

アキはしばらく黙っていたが、やがてふっと笑った。

「悠斗って、時々ズルいこと言うよね」
「ズルい?」
「だってさ、そんな風に言われたら、アタシ……もっともっと頑張りたくなっちゃうじゃん」
アキは少しだけ恥ずかしそうに、けれど嬉しそうに言葉を続けた。

「アタシはね、みんなに夢を与えられるヒーローでいたいの。でも、それって簡単なことじゃないんだよ?」
「まぁ……そうだよな。サスティナでいる時、お前はずっと戦ってるんだろ?」
「そう。体力的にも精神的にも、ね。夏場のショーとか、本当に死にそうなくらいキツいんだから。でもね―――」

アキは俺の肩を組みながら、ふっと笑った。

「悠斗が推してくれるなら、私はもっともっとサスティナでいたいって思うよ」
「……アキ」
「悠斗が推してくれる限り、アタシはずっとヒーローでいるからさ」
俺はその言葉に静かに頷いた。
そして、俺の中で決意が固まる。

―――これからも、俺はずっとサスティナを推し続ける。

それが、俺にできる“応援”だから。

293推しの正体は:2025/02/17(月) 21:05:45
推しの正体は(13/13)中

イベントの熱気が冷めても、俺の日常は変わらず続いていた。
けれどアキとの距離感は確実に変わっていた。
「おはよー、悠斗!」
朝の教室に入ると、隣のクラスからわざわざアキがやってくる。
以前なら考えられなかったことだが、最近はすっかり日常になりつつあった。
「……お前、なんで毎朝こっちにいるんだよ」
「別にいいじゃん、昔の幼馴染と仲良くするのに理由いる?」
「……まぁ、別にいいけど」
「ほら、結乃もいるしさ」
アキが振り返ると、結乃が軽く手を挙げた。
「おはよ、悠斗くん。アキが最近、悠斗のとこばっか行くから、私までついてきちゃった」
「お前らな……」

俺は苦笑しながら、二人を見た。
なんだかすごく自然に話してるけど、ほんの少し前までアキとはほとんど話してなかったんだよな。
そんなことを思っていると、アキが俺の机に腕を置きながらふと話を振ってきた。
「ねぇ、悠斗。次のショー、ちょっと会場遠いけどもちろん来るんでしょ?」
「あぁ……まぁな」
「さっすが、悠斗くん!やっぱり推し活は続けるんだ? 愛の力だねぇ〜」
ニヤリとした表情を浮かべた結乃が茶化すようにからかいの言葉を掛けてくる。
「ま、そりゃな。俺の推しはサスティナだし」
俺がそう言うと、アキは満足げに笑う。
「うん、よろしい」
「……なんか、お前に認められると妙な感じするんだけど」
「ふふ、推される側の気持ちを考えてる?」
アキは俺の肩を軽く叩きながら、ニヤリと笑った。
「でも、悠斗がちゃんと“推してくれる”なら、アタシも“推される側”として頑張らないとね」
「お、いいねそれ!」
横から結乃が乗っかってくる。
「悠斗くん、次のショーはクリオスの方もちゃんと見てよね?」
「え、いや、それは……」
「もー、サスティナだけじゃなくて、ちゃんとガーディアンズ全体を応援しないと!」
結乃が詰め寄ってくると、アキが軽く肩をすくめた。
「まぁまぁ結乃、悠斗はサスティナ一筋だからさ?」
「そうだけど〜。 ……じゃあ、次のイベントでは、サスティナだけじゃなくてクリオスとも絡んでもらおうかな?」
「……俺はサスティナを推してるんだが」
「そのサスティナは、アタシなんだけどね」
アキが意味ありげに笑いながら言うと、俺は思わず言葉に詰まる。
「うっ……」
(これ、完全にアキのペースに巻き込まれてる……)
俺が反論できずにいると、結乃が「ふふっ」と笑った。

「まぁ、今まで悠斗くんがサスティナにどれだけ釘付けになってたか、私たちは知ってるしね?」
「……!?」
「マスク被ってても、どこを見られてるのかって意外と分かるんだよ?」
結乃が得意げに言うと、アキが「それな」と頷く。
「アタシも、悠斗がサスティナのスーツのどこ見てるか、わかってたし?」
「なっ……」
「悠斗くん、ホントにわかりやすいよねぇ?」
「〜〜っ!!」
俺は頭を抱えながら、二人の笑い声を聞く。
くそ、なんだこれ……。
以前ならただの“からかい”で終わってたはずなのに、
今はそれ以上の意味を持ってしまっている気がしてならない。

だけど―――

(悪くない、かもな)

俺は苦笑しながら、改めて二人の姿を見た。
アキと結乃。サスティナとクリオス。

俺の気になっていた世界は、気づかぬうちに、ずっと近くにあったんだ。

そして―――

「じゃあ、次のショーも楽しみにしててね?」

アキが軽く拳を突き出す。
俺もそれに合わせて拳を握る。

コツン、と拳が合わさる音が響いた。

それは昔から変わらない合図。
そして、今も続く俺たちの関係の証。

俺は深く息を吐きながら、次のショーのことを考えた。
(……来週の会場はちょっと遠いけど、推しに会いに行かないとな)

そう、思いながら―――。

294推しの正体は:2025/02/17(月) 21:09:04
推しの正体は(13/13)後半

イベント当日。
俺はいつものように、最前列でガーディアンズショーを見つめていた。
「サスティナ……」
ステージ上で躍動する紫と白のヒロイン。
鋭い蹴りが敵を翻弄し、華麗なポーズで決める姿。
でも、俺にはもうそれが“アキ”であることがはっきりとわかる。
その動き、その姿勢、仕草の一つ一つに、彼女の存在を感じることができた。
(やっぱ、アキが演じるサスティナは最高だな)
俺は知らず知らずのうちに、笑みを浮かべていた。
ショーが終わり、グリーティングの時間になるとサスティナが真っ直ぐ俺の方に向かってくる。俺を見るなり、軽く手を挙げるサスティナ。
「来たね、悠斗」
俺にだけ聞こえるようにマスクを近づけて、くぐもったマスク越しの声でアキが話す。
「当たり前だろ。推し活は続けるって言っただろ?」
俺は迷いなく答えた。
「ふふっ、いい子」
サスティナは俺の肩を軽く叩くと、グッと身を寄せた。
「俺は、アキがサスティナだからこそ、サスティナを推すんだよ」
サスティナのマスクの奥で、一瞬息をのむような気配がした。
そして、ゆっくりと彼女は腕を回し、俺の背中に手を添えた。
「……じゃあ、推される側として、これからも悠斗を楽しませてあげる」
「おう、期待してる」
俺はサスティナの背中を軽く叩いた。
その瞬間、サスティナが俺の拳にそっと自分の拳を合わせる。

コツン―――

この合図が、俺たちの新しい関係の証だった。

イベントが終わり、俺は会場を後にする。
帰り道の途中、ふとスマホを見ると、通知が一件。
『サスティナ公式アカウント:今日も熱心な応援ありがとう!』
いつも通りの投稿。
でも、今日の俺にはその意味が違って感じられる。
俺はスマホをしまい空を見上げた。
俺の“推し”はこれからも俺の目の前にいる。
それは、これからも変わらない確かな事実だった。
(また、会いに行くからな―――サスティナ)
俺は、自然と笑みを浮かべながら歩き出した。


翌日。

学校に行くと、俺の席にアキが寄りかかっていた。
「おはよ、悠斗」
「……お前な、俺の席で何してんだよ」
「んー? ちょっと待ってた」
「待ってたって……」
アキはニヤリと笑う。
「ファンの元に推しが会いに来きてなにか悪い?」
「……は?」
俺は思わず絶句する。
「これからもよろしくね、“特別なファン”くん?」
アキはそう言って、俺の肩をポンと叩いた。
俺は、何も言えず、ただ苦笑するしかなかった。
(……こりゃ、当分からかわれるな)
でも、それが悪い気分じゃないことも、俺はもう知っている。
「ねぇ、悠斗。ところでさ、今日の放課後、ちょっと時間ある?」
「え? まぁ……あるけど」
「じゃあさ、付き合ってよ」
「付き合うって……どこに?」
アキはイタズラっぽく笑い、指を立てて俺に向ける。
「ショーの練習。悠斗なら、ちゃんとサスティナのこと見てくれてるでしょ?」
俺は、ふっと息をついて笑う。
「……推しのためなら、仕方ねぇな」
アキは満足そうに微笑み、俺の腕を軽く引いた。
「じゃ、決まり! ちゃんと見ててよ、アタシ―――いや、サスティナのこと」
「言われなくても」
俺は、推しのために、これからも全力を尽くすつもりだ。
そして―――

推しと共に歩むこの未来を、全力で楽しむと決めた。

(推し活、最高じゃんか―――)

295名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/17(月) 21:10:00


296推しの正体は:2025/02/17(月) 21:15:14
1週間ほどのお付き合い本当にありがとうございました。これで「推しの正体は」は全て投稿完了となります。
途中、色々とコメントを頂き本当に励みになりました。これから微調整してpixivの方にアップしようと思ってます。
何か質問等あれば出来る範囲でお答えします。明日の12時まで受け付けます。

297名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/17(月) 21:18:08
ココナッツの千夏は貴兄の作品でしょうか
続きが気になるのですが…
しつこくてすみません

298推しの正体は:2025/02/17(月) 21:43:35
>>2自分の作品ではないですね。すいません。
私もココナッツの千夏は続きが気になってます。
続きを読みたいですね。

299ココナッツの千夏:2025/02/18(火) 23:02:37
俺はバックヤードに案内される。
途中何人かアンドロイドとすれ違ったが、みんな俺に深々と礼をしていた。
『お客様はヒーローニャ。ココナッツはこの店では最近入った期待の新人ニャ。
努力家でどこか天然な所が可愛い奴でにゃ。みんなの妹的な存在ニャった。だから今回ココナッツを助けてくれたことは皆感謝してるニャ。』
するとバニーが前に出てきてお辞儀する。
『あの、私からも言わせてください。ココナッツちゃんを助けていただきありがとうございます・・。』
表舞台ではハイテンションな司会役のバニーは、今はお淑やかな雰囲気でいる。
改めてバニーの姿を見ると、バニーガールのコスチューム込みでもかなりピッタリとしたアンドロイドの衣装なので中の人のプロポーションの良さが分かる。
『バニーも助けてくれてありがとうニャ。あ。こいつステージ上では強気な態度で演じてるけど、中身がお嬢様だから。』
バニーが慌てて手を振る。
『先輩やめてくださいよ、身バレしちゃうこと話しちゃ。』
『大丈夫ニャ。この程度で身バレはしないニャ。・・・でも気を付けた方がいいニャ。バニーを本気で怒らせたら怖〜い社長のお父さんが出てきて・・・』
『先輩!!』
バニーがクロを黙らせようとクロの口をロンググローブで包んだ手で塞ぐ。
「あはは・・・。(聞かなかったことにしよう。)」

その後バニーは後片付けがあるようで別れた。別れ際バニーはもう一度頭を下げていた。

『ここがココナッツがいる控室ニャ。』
「ここが・・・。」
俺は緊張していた。この先にココナッツ、千夏がいる。
色々な思考が湧きたつ。
(何から話す・・・。無事かどうかの確認は絶対として。正体?隠してた理由?歌のうまさを褒める?いや・・・先に謝るべきだよな。)
俺は覚悟を決める。

『(クロはドアをコンコンと鳴らす)・・・ココナッツいる?私、クロよ。連れてきたから入るわよ?』

300ココナッツの千夏:2025/02/18(火) 23:13:10
ココナッツの千夏を書いてる者です。
え〜と・・・。ホントすんません!!
事故って昏睡状態でした。
目を覚ませば年越してるし、仕事始めだし、豆まきしてるしで驚きました。
最初は結構間が空いてるし、書き溜めしてたタブレットは破損したしで、もういいかな〜って
思いました。
ですが久しぶりに訪れたら楽しみにしてる方が少なからずいてくれたので、
ほんの少しだけ本気出します。
リハビリで書いてる感じなんでご了承を。あと諸事情で投稿が遅くなるのでそれもお許しを。

301名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/18(火) 23:26:14
>>300
そんな事情があるとは知らずに
何度も催促してしまい申し訳ありませんでした
楽しみにしています、無理はなさらず

302推しの正体は:2025/02/19(水) 16:01:11
>>300
なんとそんな事になっていたとは…。大変でしたね。
無理のない範囲で頑張られてください

303ココナッツの千夏:2025/02/19(水) 22:30:45
クロがドアをノックすると中から慌てた声が聞こえた。
「えっ!ホントに来たの!?ちょっと待って、心の準備が・・・」
部屋の中でドタバタと音が鳴っている。
『お前が連れて来ていいって言ったニャ。自分の言葉に責任持つニャ。』
クロは問答無用と言うが如く勢いよくドアを開ける。

部屋の中には純白の装甲に覆われたココナッツが椅子に座っていた。
なにか慌てていたのか息が乱れた様子で肩が微かに上下している。
先程のライブの時は遠目から見ていたので細部まで見れなかったが、
近くで見ると素人の俺でも分かるくらい完成度の高い着ぐるみだった。
関節可動部以外は装甲に覆われているのに重苦しい感じがしない。
体のラインにピッタリと沿って付いた装甲が肌のようにも見える。
マスクもよく見れば繋ぎ目が見当たらない。最初からそれが頭であるように。
そもそも他のアンドロイド達もデザインが違って個性が出ているが、共通して安っぽい着ぐるみっぽさがない。
戦隊モノやウルトラモノのようにチャックや繋ぎ目が上手い具合に隠されている。

『あれ?さっきマスク外してたニャン。なんで被りなおしたニャン?』
クロは不思議そうに首を傾げる。
俺はそんな疑問も思わず口を開く。
「千夏。俺も千夏に言わなきゃならないことが・・・」
『チガウヨ』
ココナッツが俺の言葉を遮るように言ってきた。しかもわざとらしい片言の言葉で。
『「え?」』

『ワタシハ、アンドロイド歌手ココナッツ。チナツ、ジャナイヨ。』
「いや、お前千夏だろ。こっちは分かってんだぞ?ダンスといい、歌い方といい、千夏だ。」
『チガウヨ。グウゼンダヨ。』
「千夏。もしかして喧嘩のこと怒ってる?」
『オコッテナイヨ。アンドロイドダカラ。』
だが明らかに怒っているという様子のココナッツ。

「俺が悪かった。少し言い過ぎたよな。だから、ごめん。」
頭を下げる。
『・・・・・。』
ココナッツはそっぽを向く。
そこにクロのド突きがココナッツの後頭部に放たれる。
『千夏さぁ。真面目に話そうか?腹立ってるのか知らんけど今日のトラブル助けてくれたのアンタのお兄さんだからな?さっきも言ったけど頭下げずともお礼くらい言え。・・・ニャン。』
『あ痛っ!せ、先輩?!そ、それは・・・。・・・はい。』
マスクで表情は分からないが、ココナッツは何か決意したように立ち上がる。
そして俺の前に立つ。
『助けてくれてありがとう、お兄ちゃん。お兄ちゃんが現れた時、私感動しちゃった。エヘヘ・・・。』
千夏の表情はマスクで隠れていたが俺にはわかる。あの憎たらしくも可愛らしい笑顔を。

304名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/19(水) 22:48:38
クロの口調がキャラを忘れた口調になるのが良いですね!
あと読み直したんですが、各キャラの外観の詳細な描写があるのがいいですね

305名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/19(水) 23:45:26
ココナッツの千夏の作者さんはPixivへの投稿はされてますか?
是非していただけると嬉しいのですが

306ココナッツの千夏:2025/02/20(木) 23:03:08
「改めて謝るよ。ごめん。」
俺は謝罪した。
『ううん。私があの時、変にはぐらかすから怒ったんだよね・・・。その、ごめんなさい。意地張って
無視したりとか・・・。』
ココナッツはモジモジと体を揺らす。

俺と千夏は一日ぶりに会話をした。
数か月前にこのお店で働き始めたこと。幼いころのアイドルの夢を思い出して目指したこと。いっぱい練習して着ぐるみを着た状態でもギリギリ踊って歌えるようになったこと。酔っ払い客に襲われたことはショックだけど立ち直れそうなこと。その他にも色々話した。

そして俺は気になることを聞いてみた。
「なんでコンビニでバイトしてるって嘘ついたの?」
それに対してココナッツはキョトンとする。
『え。だって本当のこと言ったらお兄ちゃん、絶対反対するでしょ?』
「・・・まあ、そうだけどさ。」
『でしょう?だから秘密にしたの。それに・・・』
ココナッツが黙り込む。
「それに・・・、どうした?」
俺はココナッツの顔を覗き込む。
ココナッツは顔を上げる。
『それに結果を出せるようになったら打ち明けようと思ってたの。やっぱり嘘をつき続けるのは辛いから。」
「千夏・・・。」
『・・・実はもう一つ隠してることがあるの。』
「え?」

ココナッツのこの後の発言の内容にいち早く気付いたクロが間に入る。
『ココナッツ。それはカミングアウトしちゃいけニャい。クロ達は似た者同士だからその秘密を受け止めれるけど、お兄さんに話したらそれこそ今後の関係にヒビが入るかもしれないニャよ?』
クロは焦っているようだった。いや、庇うようだった。

『大丈夫ですよ先輩。お兄ちゃんなら理解してくれるって信じてます。』
ココナッツは胸の前で手を重ねる。
『駄目ニャ。・・・私みたいに千夏が後悔してほしくない。』
ココナッツはクロの手を握る。
『その時はその時です。それにさっき言ったじゃないですか、真面目に話せって。』
『いや、あれはそういう意味で言ったわけじゃニャいよ・・・。』

「あの、なんか何が何だかって感じなんだけど、聞かない方がいい?」
『いいえ。お兄ちゃんには聞いてほしいの。私の秘密を。』
さっきまで止めていたクロは背中を向けている。まるでこの後の出来事を見たくないと言いたげに。

『私ね、着ぐるみに包まれることに快感を感じるの。それに、着ぐるみに包まれた人を見るとムズムズするの!』
「・・・え?」

307ココナッツの千夏:2025/02/20(木) 23:09:56
305さん。pixivは一様登録はしてるのですが、今迷っているんですよね・・・。

308名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/21(金) 01:39:32
キャプション、タグ付け、ページ分けが億劫でなければ載せて欲しい。
過度なR18がなければ他の小説サイト(カクヨム、アルポリ等)とかにも同時掲載するのもお勧め。

309名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/21(金) 09:55:21
ずっと思ってたんですけど、いつもここで「書き込みが少ない。誰か書き込んで」って言ってた人ってpixiv見てないんですかね?
pixivに投稿されてる分じゃ足りないからここに追加を求めてる感じですか?

一方で上の書き込みみたいにpixivに移動を促す人もいるじゃないですか
昔このスレにももぴっていう人がいて、一部の住人が「ももぴの小説は暴力的だ」と追い出して今はpixivで活動してて、ここが過疎る要因の一つになったわけだけど、安易に移動を促したらまた人がいなくなるのでは?

一番疑問に思うのはここで「書き込みが少ない。誰か書き込んで」って言ってた人が一向に移動を阻止しないことなんですけどね

310名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/21(金) 10:08:05
>>309
私の事ですかね、新年の挨拶とかした人です
pixivは見てるけど追加欲しい
移動を促すとまたここが過疎るのは確かにそうだなと、考えが足らんかったのは確かにそう
作者さんが気持ちよく書いて、それを読ませて貰えばいいやって気持ちだった
ここが賑やかになってワイワイ話せると良いなとも思うけど、pixivの読み返しやすさも魅力的で……
まぁ何考えてるの?って質問には何も考えてなかったとしか返答できない

311名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/21(金) 10:11:27
ココナッツの千夏の作者様
pixivにも投稿してほしいと言ってしまいましたが
それは読み返しやすくなるからという理由で言ってしまったもので、強制し、ここから追い出すなどという理由ではなかったことを伝えさせてください
書いてくれるだけでありがたい

312名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/21(金) 11:20:47
pixivの方が読み返しやすいのは概ね同意ですが、書き手としてはコチラのほうが何かしらのコメントで反応してもらえるのでありがたいです。
一長一短あるんで、どちらを軸にするかは投稿者次第と言うことで。
久しぶり少し活気がでてきたので、あまりぶつからず穏便に行きましょう。

313名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/22(土) 11:40:50
移動を促すっていうか露出場所を増やしてみては?って書いたつもりだったんだが伝わらなかったか
こんな過疎地にだけ書いて終わりにするのはもったいないし

314中年男性と不良少女:2025/02/22(土) 12:53:53
突然ですが小説投稿します。
ココナッツの千夏さん、間に入ってすみません。

315中年男性と不良少女:2025/02/22(土) 12:54:21
「んぅ………」
私は目を覚ます。
体に違和感を感じて自分の手を見て驚く。
「…んんっ!…ン?……(声が出せない?!)」
口の中に長い棒状の物があって言葉を発せれない。ゴムの味が口に広がる。
何がなんだか分からない状態だった。
まず私の体は中年男性のような太った体型になっていた。
裸の状態で下を向くとだらしなく垂れたお腹と男性器が付いていた。
だが変だ。この口の中にある物を吐き出そうとするが固定されているのか動かない。手で出そうと顔に触れるとプニプニした皮膚に当たるだけで、そもそも口枷になるような物が触っても分からない。
そもそも触覚に違和感を感じた。厚手のゴム手袋をしたような感覚。顔も含め全身が締め付けられるような感覚があるのだ。
そして私はある仮説を考える。
(もしかしてシリコンみたいなスーツを着させられている?)

一度冷静になろうと周りを見渡す。
窓もない小さなコンクリートの部屋。ふと全身を見れそうな鏡を見つける。
鏡で見ようと立ち上がろうとする。
「……うっ…!」
下腹部に異物感を感じる。私は薄々見当がついたがとにかく鏡の前に立つ。
中年男性。髪はボサボサで顔は不機嫌そうな顔をしている。目は瞬きをしておらず、表情は変わらない。短い無精髭を生やし、肌は荒れているようでとても清潔な男性には見えない。

口の中にある棒状の物をとろうと口に手を触れるが口は開かなかった。いやそもそも口に見えるこれはただリアルな口の形をしたマスクだった。
段々と感覚で状態を理解し始める。
(コレって頭にリアルなおじさんのマスクを被らされている…?)
私の鼻の中には管のようなものが入っており、その管の出口は中年男性顔のマスクの腫れぼったい鼻の穴に繋がっている。口は塞がれているためこの鼻の穴が唯一の呼吸路である。
視界もよく見ればレンズ越しに見えており、鏡で中年男性の瞬きしない目の奥をよく見ると私の瞳が透けて見えた。

体の方は体毛の一本一本までリアルで、一度だけお風呂上がりの裸の父親を見たことがあるのでそのリアルさに驚愕する。
出っ張ったお腹のせいで腰を捻れない。
腕は太く曲げるにしても動かしにくい。掌は私の手より一回り大きく完全に握る事ができない。
脚も当然太く、すね毛が生えている。
足首から下はまるで厚底の靴を履いている感覚がある。
……どこからどう見てもだらしない中年男性。でもその中には私が入っている。

背中を向けて鏡で見てみる。
太い首が可動域を狭めて上手く振り返れない。
しかし視界の端にソレが見えた。
(チャック…?)
首より下からお尻の上当たりに明らかに線のようなものが見えた。
私は後ろに手を伸ばす。しかし届かない。
可動域の関係で頑張っても届かない。
(……ふぅ…ふぅ……。ダメだ……。届かない。)
鼻からの呼吸しか出来ないので息苦しい。しかも鼻の管が細いので気を付けないと窒息してしまいそう。
口の中にある棒状の物を噛み切れるかやってみたが、弾力があるのに硬く不可能だった。余計にゴムの味が口の中に広がる。

316中年男性と不良少女:2025/02/22(土) 12:55:39
そして私はいよいよ男性器に触れる。柔らかくプニプニしている。色合いはグロテスクだが。
試しに引っ張ってみたその瞬間刺激に襲われる。
「ングッ……」
下腹部の違和感が増す。
(や、やっぱり、そうなんだ……。こんなことって、酷いよぉ……。)
私の中にバイブが挿し込まれていた。それだけじゃない。尿道に痛みも走る。
この男性器を模した物は内側で私の尿道と繋がっている。
そしてお尻にもバイブが挿し込まれていた。
強烈な不快感と異物感。
今すぐにでも出したくて力むが中年男性のスーツがそれを阻んで戻される。
そして力んだことで前のバイブを内側で掴んだ形になり悶える。
(う、うぅ……。なんでこんなこと…。)

私はなぜこんなことになったのか思い出そうとする。
妹と一緒に家に帰る途中だった。なんの変哲もない帰り道。でも今日は違った。
二人で横に並んで歩く。手を繋ごうと手を差し出すが妹は恥ずかしいのか一向に手を出さない。
「私、もう高校生なんだよ?恥ずかしいからイヤ。」
それでも隣で歩いて帰れるだけでも幸せだ。そう思った。
背後から気配がしたような気がした。
振り返ろうとした時、背後から布のようなもので口と鼻に押し当てられる。
「んんー!」
甘ったるいニオイがする。
異常事態でも私は妹の方を見た。なんとか逃さないと、と。
しかし妹ももう一人の人物によって同じように白いハンカチを口と鼻に押し当てられていた。
「ンっ!んーー!」
必死に手を伸ばす。妹も私に向かって手を伸ばす。指先が触れようとした時、私達の体は脱力して意識を失った。

(そうだ、知佳はどこ?!)
見渡すが居ない。
(どうか無事でいて……)

突然耳元で声が聞こえた。
どうやらイヤホンを耳に入れられていたようだ。
〔こんにちわ。遥さん。どうですか?男性になった気分は。〕
機械的に加工された声。
「んんん〜!!(誰なの?!)」
〔申し訳ありませんが口は塞がせてもらいましたので貴女の意見は聞けません。私の命令に従ってもらいたい。〕
私は立ち尽くす。一体何が始まるのかと。
〔貴女達にはゲームをしてもらいます。ああ、安心してください。ルールは簡単だから。誰にでも出来ますよ。…耐えれればね。〕
(……達?……まさか…。)
〔一緒にルールを聞いたほうが良いかな。それに会いたいでしょ?妹の知佳ちゃんに。〕

317中年男性と不良少女:2025/02/22(土) 12:57:10
鍵の開く音が鳴ると目の前の扉が開く。
男二人に連れられてきた幣袋を被らされた人物。
妹の学校の制服を着ていた事からすぐに妹の知佳だと思った。
だが少し違和感があった。
それは胸がとても大きいこと。そしてお尻も突き出るくらい大きく、太ももも太い。
私が知っている知佳は胸は控えめで健康的な体型である。
手足は拘束されていなかったが、手にはミトンのようなフワフワのミトンを履いており、脚のほうは太ももの下あたりまであるぴっちりとしたロングブーツを履いていた。
その体は小刻みに震えている。

男の一人が突き飛ばすようにその女子生徒の背中を押す。
女子生徒は突然のことで態勢を崩し床に倒れる。
「ムグッ……!」
男達は笑いながら退出し鍵をかける。
私は倒れた女子生徒を起こす。
「…ンッ……ンッ……」
女子生徒も状況が分からいのか幣袋の下で嗚咽している。
私は幣袋を取ってあげる。
女子生徒の素顔に驚いた。
笑っているのである。挑発的な表情で人を小馬鹿にしたような笑みを浮かべている。
髪の毛は茶髪で染めており派手な髪飾りを付けている。
人目で不良少女とわかる姿。男を誘惑し手玉に取り猫のように自由奔放であることが伺える。
間違っても知佳じゃない。
(誰なのこの子…?!なんで笑って…)

しかし私の顔を見た少女の反応は意外なものだった。
「……ンッ!ンン…!ンァンん!ンァンん!」
ひどく怯えたように後退りする。……挑発的な笑みを浮かべて。

318中年男性と不良少女:2025/02/22(土) 12:58:45
私は気付く。少女の目が瞬きしていないということを。
そして言葉を発せれないことに。
(ま、まさか…)
私は両手を広げて一歩前に出る。
しかし少女もまた胸を揺らして一歩下がり距離を離そうとする。
(知佳だよね…?そうなんだよね…?)
だが少女は怯えたようにしている。
(わ、私だよ。お姉ちゃんだよ…。)
近づくが少女は逃げる。
〔馬鹿だな〜。今の君の姿はなんだったかな?〕

今の私は中年男性のスーツを着させられている。
きっと向こうからしたら裸の中年男性が擦り寄ってきているようにしか見えない。
それでも私は必死にアピールする。
「ンッ……!ンンッ……!」
スーツを引っ張ってみるが掴めない。
〔無駄無駄。そのスーツは頑丈だよ?〕
私はなんとか手を動かして伝えようとする。
しかし動かしにくいので、殴りかかられたと誤解され部屋の角まで逃げられる。
追い詰められた少女は挑発的な笑みを浮かべながら体は小刻みに震えていた。

〔ハハハ。面白いな。遥ちゃんはいいリアクションをしてくれる。……ああ、そうだ。もっと面白くしようか。〕
(え?なにする気なの…?!)
すると中年男性のスーツに付いている男性器が膨らみ勃起し始めた。まるで怖がる少女を見て興奮するように。
「んん!んん〜!!」
少女は勃起して立ち上がる男性器を見てより一層パニックに陥る。
(い、いや…!違うの、これは勝手に…!)
男性器を押さえるが硬くなったソレは下がることがなかった。

(どうすれば……。あ!)
私は指で目元を指す。瞬きしていないことを伝えようとする。気付けばきっと誤解が解けると。
しかし少女はうずくまって顔を伏せる。
(見て!お願い!目を見て…!)
気付いて欲しくて少女と距離を縮める。
だが少女は両手で顔を覆い見てくれない。

私は方法を変えた。
私は少女から離れる
「……ン……?」
少女は挑発的な笑みを浮かべたままこちらを不思議そうに見ている。
私は背中を向ける。背中のチャックを見せる為に。
少女は静かに警戒して近づいてくる。
顔を覗き込み近づいてくる。
そして震える手で目に触れる。
中年男性の目がレンズであることを確認した少女はもう一度目を合わせる。
そして少女は辺りを見回して埃が積もった床を目にすると駆け寄り何かを指でなぞって書く。
たった一文字。【姉】。
私は自分を指差し頷く。
(やっぱり知佳なのね…!)
私と知佳は抱き合った。
端から見れば中年男性と不良少女が抱き合って見えるだろう。

319名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/22(土) 12:58:48
pixivで書き始めた作者がここに再投稿した例ってあるのかな?

320中年男性と不良少女:2025/02/22(土) 13:01:28
〈あ〜あ。面白くないなぁ…。〉
私と知佳はその声にビクリとする。
(知佳にもコイツの声が聞こえてるのね。)
〈面白くないから罰。〉
(え?)

私の中に仕込まれたバイブが動き出す。
(い、いやぁ…!止めて止めて…!)
私の体はバイブを排出しようと力むが、それが一層握る形になり悶える。
さらに分厚いスーツの壁が排出を阻み戻って来る。
(いやぁぁぁ!戻ってこないでぇ!)
知佳も同様に悶えて地面に倒れる。
〈知佳ちゃんには激しすぎたかな?その点、その程度で済んでる辺り遥さんはやり慣れてる?〉
「んんんん〜!」
〈そうかそうか。嬉しいか〉
わざとらしく煽られる。
(違う…!止めてお願い!イッちゃう…!ダメェ…!)

私はイッた。
スーツの中は汗や愛液でビショビショに濡れて不快である。
知佳も早い段階でイッたようで床に倒れている。
〈知佳ちゃんのほうが敏感だね。じゃあ知佳ちゃんにはコレもあげる。〉

急に知佳は不良少女スーツの肥大化した胸を掴み始める。そして悶えている。
(え?何?どういうこと?!)
掴んでいた手は次第に動かし始め、揉み始める。
「ンン……。んん〜!」

〈知佳ちゃんのスーツの胸にはローターが付いてる。動いたら微弱でね。焦らされて本人からすれば地獄だろうね。だけどスーツの胸を一定のリズムで揉むと出力が上がるんだよ。それを今教えたら速攻でやりやがった!ハハハ…。そんなにイきたいか。変態だな。だがここまで。〉
すると知佳は焦ったように揉み始める。

〈おいおい…!傑作だな。ローターを止めた途端に欲しがりやがった〜!ば〜か。そう簡単にイかせるかよ。イけない感覚を味わえよ。〉
「んん〜!」
知佳は悲しそうに慟哭する

〈さて、余興はここまで。ゲーム説明を始めようか?〉
そうだ。まだ始まってすらいなかった。
私達はスタートラインに立たされただけだったのだ。
一体なんのために?なんでこんな目に?
思考が追いつかない。でもやることは決まっている。
(妹を…、知佳を守る…。)

そして地獄が始まった。

終わり

321名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/22(土) 14:19:13
乙!

久しぶりすぎてどう盛り上げていいのかわからない

322ココナッツの千夏:2025/02/22(土) 22:52:47
今日は猫の日。なので「ココナッツの千夏」からクロを主人公としたお話です。


「・・・て。・・きて。・・・起きてください、黒井先輩。」
「・・・・んあ・・?」
私は目を覚ます。

「んあ?って・・・フフッ・・・・」
「笑うなよ〜。寝ぼけてただけじゃん。」

後輩の宇佐美とは一緒に暮らしている。
宇佐美はスゲーとこのお嬢様。
なんでか知らないが宇佐美の親から頼まれて報酬もはずむということで承諾した。
初めの頃は掃除もできない、料理もできない、買い物もできないと信じられないほど箱入り娘だった。
だが根気よく教えたら覚えていって今は立場が逆転。
「先輩!洗濯物はちゃんとカゴに入れてください!」
「先輩!お菓子を開封したまま放置しないでください!変な臭いがしてます!」
「先輩!もうワタシが料理するんで引っ込んでてください!」
とまあ、この有様。

「今日も先輩早く出るんですか?」
宇佐美がバナナを食べながら聞いてきた。
「まあね。千夏のダンス指導もあるし。」
「千夏さん頑張ってますね・・・。倒れたりしなければいいのですが。」

私は出掛ける準備をする。
「ワタシも片付けが終わったら向かいます!」
「あいよ〜。行ってきま〜す。」

空を見れば太陽が沈み始めている。マジックアワーと呼ばれるこの時間帯の空が好きだ。
歩いて5分。そこが私の仕事場。
秘密の通路から入って人目につかないように店に入る。
休憩室ではもう千夏がココナッツの姿になって練習に励んでいる。
「おつ〜。ココナッツは相変わらず早いね。」
ココナッツは私に声を掛けられ振り向く。
『お疲れ様ですっ!早くステージに立てるように頑張ってます!』
ハキハキと話しているが肩が激しく上下している。
「練習でバテて接客に支障出さないようにしてよ。」
『あ、はい・・・・』
「私が着替えてくるまで休憩してなよ?わかった?」
私は鋭い目つきで指示する。
『わ、わかりました!』
ココナッツはスポドリが入った水筒にストローを刺すと、器用に顔面の装甲の隙間に入れてチューチューと吸って飲んでいる。
「よろしい。」
私はそれを横目に更衣室に向かった。

私は黒猫をモチーフにしたアンドロイド、クロを担当している。
小柄な体形に猫耳、尻尾と愛嬌のある姿と語尾に「ニャ」とつけて元気に接客する姿が人気である。
「・・・・だり〜。」
本来の私は面倒くさがり。そしてダウナー。クロの設定とは真逆。
そもそもうちの店のアンドロイド役の子達は、ほとんどが本来の性格と役の性格が対極になっている。
ココナッツの場合は性格がほとんど変わらない珍しいタイプ。
「歌とダンスに集中させるためにそう設定したんだろうな。いや、元々ココナッツの性格に似ていた?・・・まあいいか、どうでもいいし。」

黒のラバースーツ。それが下地になる。
グローブとソックスと全頭マスクが一体になった特注品で背中のファスナーを開けることで着れる。
私の体に合わせて作られているので日々の体形維持が必須。これは他の子達にも言えること。
そもそもラバースーツである意味は汗や体臭を外に出さないため。なぜならアンドロイドは汗をかかないから。
その代わり熱が逃げづらく常に灼熱地獄である。まあ一様この後付ける装甲を模したパーツに冷却用ファンがついていてそこまで暑苦しくならないが気休めである。
仕事が終わって脱げばバケツをひっくり返したように溜まった汗が流れ出る。
熱中症を防止するため仕事中も細目にそれこそ数分おきに水分摂取をしている。
え?トイレはどうするのかって?それはノーコメント。
髪をまとめてスイミングキャップにしまうと、着ていたものを全て下着も含めて脱いでしまう。
ラバースーツに体を沈めていく。
垂れ下がる全頭マスクには目と口と鼻の穴が開いている。それぞれの位置を合わせたら背中のファスナーを上げる。
私は慣れているのと体が柔らかいので上まで上げ切れるが、何人かは誰かに上げてもらっている。

323ココナッツの千夏:2025/02/22(土) 22:54:22
次に体の各所に装甲パーツを装備する。バンドで固定し、バンドを隠すためにマグネットで着脱できるカバーを被せる。
私の場合は装甲パーツは少なめで、脇の下や腰、太腿などが露出して下地のラバースーツが見えている。
そして尻尾。尻尾はスカート状の装甲パーツに接続する形で固定する。尻尾の操作はこの後出てくる肉球グローブの内側に取り付けたコントローラーで行う。
鈴の付いた赤い首輪を巻く。ファスナーのつまみは首輪に隠れて見えなくなる。
次にヘッドパーツ。機械的な猫耳が頭についている。ヘッドパーツは前後に割れて開く。
目の位置を合わせて最中のように私の頭を挟み込んで閉じる。ただこのままだと繋ぎ目が丸見えなので目隠し用のパーツを上から取り付ける。猫耳の部分にはマイクが付いていてヘッドパーツを被っても外の音がクリアに聞こえる。
最後に肉球グローブ。モフモフである。片っぽずつ手を差し込んで手首の辺りにある装甲パーツと連結する。
普通では脱げないが、太腿に挟めば引っこ抜けて脱げる。
尻尾を操作するコントローラーは小指、薬指、中指で行う。最初の頃はうまく操作できなかったが慣れると自分の手足のように操作できた。
「着るだけでも萎える・・・。でも最高。」
装甲を撫でまわす。本当は胸やスカート下を触りたいが装甲が阻む。なんとも空しい感情になる。

そして仕上げ。スイッチを切り替えてクロになる。
『・・・ニャ!』
まずは発声練習。
『いらっしゃいませニャ!お好きな席に座ってニャ〜。・・・ニャン!ニャニャ!・・・頑張るニャン!』

再び休憩室に向かう。ココナッツは座っていたが私の姿を視界に捉えるとすぐ立ち上がる。
『にゃ〜ん!ちゃんと休んだかニャ?無理はしちゃいけないニャ〜!』
元気よく言葉を発する。
そしてダンスを教える。元々学生時代はダンス部に所属していたのでお手の物。
『違うニャ〜!ここでこう。そう。・・・そうニャ。上手いニャ。』
ココナッツは基本ができているのでこちらが指摘すればすぐ修正をかけて直してくる。素質はある。

そうこうしてる内に時間は進んで他のメンバーも出勤してくる。
そしてみんな開店準備をしながらココナッツにアドバイスやサポートをする。
ココナッツはみんなに可愛がられている。まあ末っ子の妹って感じ。
宇佐美も合流してバニーに着替える。

そして開店。
物珍しさでくる客、着ぐるみが好きな客、はては着ぐるみを作るのに参考にしたくて業者の客もくる。
それなりに忙しい。それこそ猫の手を借りたいときもある。
私は肉球を器用に使って料理やドリンクを運ぶ。
注文は完全に暗記。なぜならペンとメモが持てないから。
『ご注文のポテトニャ〜』
『8番テーブル注文待ちニャン』
『すぐにご案内するニャ!待ってるニャ!』
私を含めアンドロイド達は動き回る。

そしてココナッツのステージが始まる。
バニーの司会の下、ココナッツは踊り歌った。
最初は1曲披露するのがやっとだったが、最近は体力トレーニングの成果が出てきたのか3曲はギリいけるようになった。それでも体力はかなり削られ、ステージが終わった後は過呼吸になりかけていることもある。
(1曲でもいいからダンスパート減らすか・・・。ただクソババアがどう言うか。あのクソババア、ココナッツが過呼吸で苦しんでる姿を見て笑みを浮かべやがって・・・。ああクソ、頭下げたくねぇぇ・・・。)

仕事の合間を縫って休憩室に向かう。マスクを脱いだココナッツに水分補給を促す。
『大丈夫ニャ?接客いけそうニャ?』
『はぁ・・・はぁ・・・、大丈夫です・・!もう少しで呼吸が落ち着くんで・・・。』
『無理はするニャ。接客は先輩に任せるニャ。』
私は胸をポンポンと叩く。
その後もお客の相手をし、ココナッツも接客に合流し閉店時間まで頑張る。

『ありがとうございましたニャ〜!また来てニャ〜!』
元気よく最後のお客さんを見送る。
今日も1日が終わる・・・というわけではなく。これから後片付けと清掃活動が待っている。
客はもういないので私服に着替えても問題はないが、私達アンドロイドは装甲も外さず汗でべとべとに張り付いたラバースーツのままやる。理由は各々だが、私は一分でも多くこのままでいたいと思ってである。

片付けが終わればシャワータイム。更衣室に備え付けられたシャワー室で汗を洗い流す。
シャワー室は汗とゴムの臭いで充満している。
更衣室で私服に着替えて、みんな同時にタイムカードを切る。それがここでの一日の流れ。

私は宇佐美と一緒に帰る。
途中にある牛丼屋によって空腹を満たす。

324ココナッツの千夏:2025/02/22(土) 22:55:21
家につけば宇佐美はすぐにベッドイン。
私はベランダに出て缶ビールを飲みながら朝日が昇る風景を眺める。
風が心地いい。
黄昏ていると背後から宇佐美が抱き着いてくる。
「何?」
気怠そうに聞く。
「何でもないです。ただ黄昏ている先輩の顔が可愛いなあって。」
「なんだよそれ・・・。」

宇佐美が顔を近づけてキスをしようとする。しかも口に。
「おいおい。私、お酒を口にしちゃったからダメ。まだ未成年なんだから。」
「大丈夫ですよ。来月にはワタシも20なので誤差です。」
「それでもダメ。我慢して。」
宇佐美は渋々ベッドに戻る。
しばらくしてまた戻ってくる。
「今度はなに。」
「・・・キスできないなら、せめてこれだけは一緒に・・・。」
遊園地とかでよく見る動物の着ぐるみ。ブタとニワトリの二種類がある。
私達は時々こうやって秘密の遊びをする。
「ワタシがブタを着るんで・・・」
「いいよ。ブーブー言わせてあげる。子豚さん♡」

325名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/22(土) 22:57:47
ぐれいと!

326名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/23(日) 00:59:19
クロの話面白かった。
強要するつもりはないけどクロの話はもっと見たいな。
過去編がありそうな伏線(千夏のカミングアウトに対して慌てているクロとか、宇佐美との馴れ初めとか)があるから気になる。

327名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/23(日) 08:35:49
嬉しすぎて泣きそう

328名無しさん@着ぐるみすと:2025/02/23(日) 16:04:16
中年男性の好き
無理やりなのがやっぱ好き好き大好き

329ココナッツの千夏:2025/02/25(火) 22:29:30
『私ね、着ぐるみに包まれることに快感を感じるの。それに、着ぐるみに包まれた人を見るとムズムズするの!』
「・・・え?」
突然のカミングアウトに俺は固まる。
『そもそもこのお店で働こうって思った理由が着ぐるみを着れるから。遊園地とか戦隊ショーでも良かったけど、体験入社してみてここに決めたの。それに夢だったアイドル活動もできるし・・・。』
ココナッツはもじもじと体を揺らす。

「つまり千夏は着ぐるみフェチ?」
『最初からそう言ってんじゃん。・・・・全身を包まれる感覚が好きなの。ただ、これ下地がラバースーツだからラテックスフェチなのかもしれないけど・・・。それでも全身を包まれることが好き。』
「そうなのか。」
俺はあっさりと答える。

『あの・・・、お兄ちゃんはここまで聞いてどう思った?』
ココナッツは意を決したように話し、俺の返答を待つ。

「・・・別にいいんじゃね?楽しいんだろ?」
『え?あ、うん。楽しいよ。きつかったり迷惑な客とか相手にしないとダメだけど、・・・ここにいる先輩達は優しいし、自分の趣味も叶うしで最高。とっても楽しい。』
「ならいいじゃん。俺は応援するよ。」
俺は親指を立てる。
それを見たココナッツは嬉しそうにした。
『ありがとう。実はね、軽蔑されないか心配だったの。』
「いや、それならなんでカミングアウトしたの?」

ココナッツは真っすぐと俺を見る。
『心配だったからあえて話したの。私自身すっきりさせたかったし。』
「そうか。」
俺はなんだか心のしこりが取れた気がした。

「あの、クロさん。」
俺は今も背中を向けているクロに話しかける。
『クロでいいニャ。』
ゆっくりとこちらを向くクロ。
『何ニャ?』
「・・・うちの妹、いえ、ココナッツをよろしくお願いします。」
俺は頭を下げる。
クロは少し驚きながらも
『任せるニャ!ビシバシと躾するニャ!』

クロがバシバシとココナッツの肩を叩く。
『アハハ・・・。お手柔らかに・・・。』
ココナッツは引き気味に笑う。

『それよりもニャ。なんでココナッツはマスクを被りなおしたニャ?喧嘩して顔を合わせづらかったからニャ?』
クロは顎に手を置く。
『いや、そうじゃなくて・・・・。私、汗かいてるし臭いかなって・・・。』
別にそういう趣味ではないがその場で息を鼻から吸う。
正直なにも匂わない。強いて言うならゴムの臭いか。
先程下地がラバースーツと言っていたので、それが原因か。
『このお兄ちゃん、クロ達の着ぐるみの構造が気になるようでチラチラいやらしい目で見てくるんだニャ。変態ニャ。』
クロは汚らわしい物を見るかのように上半身を仰け反らす。
「ち、違う!千夏、断じてそんな目で見ていない!なんというか好奇心でだ・・!」
ココナッツもクロに乗っかって同じようなポーズをとっている。
「ちがーう!信じてくれ!」

『ニャははは。面白い反応ニャ。・・・じゃあ特別に見せてあげるニャ。クロとココナッツのどちらを見たいニャ?』
『え。なんで私まで含まれてるんですか。』
ココナッツがクロの顔を覗き込む。

「じゃあ、俺は・・・・」

330ココナッツの千夏:2025/02/28(金) 22:49:06
「ココナッツの方を見てみたい。」
ココナッツに視線を向ける。
『え。私ぃ!?』
『決まりニャ!早速始めるニャ。』

ココナッツは手を振って距離を取る。
『何勝手に話を進めてるんですか!?恥ずかしいので嫌です!!』
するとクロが耳打ちするようにココナッツの耳元に顔を近づける。
『・・・・やってくれたら、この間話してたパンケーキ屋さん奢ってあげる。・・・駄目ニャ?』
『やります。ぜひとも。』
即答だった。

まずココナッツは胸のアーマーにあるカバーを開ける。
「へぇ。そこってそう開くんだ。」
カバーを開けると鍵のようなものが出てくる。
そしてその鍵をお面の横にある穴に差し込み回す。
するとほんの少しだけお面の前後に隙間ができて開く。
ココナッツはお面をさらに前後に開いて持ち上げる。
てっきりお面を外したら千夏の顔が現れると思ったが、実際は白いラバー製の全頭マスクだった。
目元と口と鼻の穴が開いている。露出している目元の肌は汗で湿っていることから、中がどれだけ暑いのか伝わる。
「よくこんなの着て踊れるな・・・。」

クロがストローの付いた水筒を千夏に渡す。
千夏はストローを咥えると喉を鳴らして飲み干す。
「ぷはっ・・・。生き返る〜。」

次にアーマー。それぞれのアーマーに隠されているカバーをとって、中にあるバンドのような物を緩めていく。
丁寧にアーマーを取り除くと、真っ白なラバースーツだけが残された。

『はい、男の人はここまでニャ〜』
クロがストップをかける。
『これ以上は見せられないニャ。理由はこの下には何も着ていないからにゃ。』
俺は再び白いラバースーツ姿の千夏を見る。
(それってつまり・・・)
「ちょっと!どこ見てるの、お兄ちゃん!変態!」
「わ、わりい。」
すぐに視線を逸らす。

千夏は後ろに手をかけ、背中にあるファスナーを首元まで降ろす。
汗で顔面に張り付いた全頭マスクを剥がして前に垂らす。
気のせいかも知れないが全頭マスクを剥がすときに湯気が見えた。
火照った顔でこちらを見る。
「満足したでしょ。それじゃ出てって。」
千夏に背中を押される形で部屋から追い出される。
「私服に着替えるから店の外で待ってて。」
『クロも着替えるニャ!』
そうして部屋のドアが閉まる。

331ヒトイヌの子:2025/03/03(月) 07:48:22
私が物心つく時には既にアレはいた。
お父様やお母様はアレを犬のマリアと呼んでいたが、小さかった私でもアレを犬とは思えなかった。
黒い毛のゴールデンレトリバー。
でも明らかに中に人がいる。体型や不自然に太い手足を見れば歴然だ。

朝起きたら地下室にいるマリアをメイド達が連れてきてお父様に渡し、マリアの首輪にリードを付けて朝の散歩をさせる。
ヨタヨタと歩く姿は犬とは別物だ。
散歩から戻ってきたらマリアをゲージに入れて仕事に出かける。
その間マリアは時折震えたりお腹を見せるように寝転がり暴れたりもした。
エサも与えられた。と言ってもメイド達によって無理矢理に口に入れられているようにも見える。
夕方、仕事から戻られたお父様によってこの日2度目の散歩。
散歩から疲れて戻ってきたマリアに無理矢理エサを食べさせる。
ジタバタと短い手足を振って抵抗するがメイド達によって押さえつけられる。
就寝時間になるとマリアは地下室に運ばれる。

これが大体の1日の流れである。
私は一度だけお母様に聞いたことがある。
「マリアって犬っぽくない。」
それを聞いたお母様はいつもの柔らかい笑顔のまま
「いいえ。マリアはイヌよ。誰が何と言おうと。」
その笑顔が怖かった。これ以上聞いちゃいけないと本能が悟った。
次の日から変化が起きた。
マリアへの躾が厳しくなったのだ。
マリアがうめき声をあげればメイド達によって黙らされ、散歩もヨタヨタ歩くようであれば容赦なく罰が与えられた。

そしてある日マリアは消えた。
でもその日は平常通りで、誰もマリアの事を口にしなかった。まるで最初からいなかったように。
だけど私は聞いてしまった。完全には理解できなかったけど、お母様の部屋の前を通った時に確実にお母様とメイド長の会話を聞いた。
「ざまぁ無いわ、あの小娘。淫乱女のくせして娘の親権返してくれだなんて。」
「旦那様は最後まで何も聞いてきませんでしたね。マリアの正体に気付いてはいましたよね?」
「当然よ。口が裂けても言えるわけないじゃない、黒歴史なんだから。まあ、でも私が揉み消してあげたんだから感謝の言葉を聞きたいけどね。」
私は逃げるように立ち去った。
理由は分からないけど、これ以上聞いたら何かが壊れる気がした。
今思えばもう少しあの場に留まって話を盗み聞きしていれば、まだ未来は変わっていたのかもしれない。

「奥様。それでなんですが、マリアのもう一人の娘の件ですが…。」
「本当にそれに関しては頭が痛むわ。まさかうちの使用人であんな状態の小娘に発情する輩がいるとは。」
「申し訳ありません…。」
「まあ、いいわ。とりあえず別荘にでも隠しておいて調教しときなさい。」
「奥様、それはさすがに…。子供には罪はありませんし…。」
「は?アリスは夫の子供なので仕方なく育てましたが、もう一人の方は穢れた子。愛するわけないでしょ?」
「そ、それは…。」
「生かしておくだけでも感謝してほしいわ。」





あれから時が経った。
私は無事に大学院を卒業した。
小さい頃の記憶は薄れ、あの時の記憶は夢か現実かすら考えることも無くなった。
今日は卒業を祝しての食事会。
お父様とお母様とで楽しく食事をした。
そしてデザートのプリンを食べ終わった時、お母様からプレゼントがあるとのことで部屋で待たされる。
しばらくして入ってきたのはお母様とメイド二人と、黒い犬だった………。

332ヒトイヌの子:2025/03/03(月) 13:05:36
続き投稿しようとしたらNGワードに引っかかるみたいなんでとりあえずこれで終わりでいいです。

333名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/03(月) 14:58:56
管理人に問い合わせたがNGワードは設定してないとのこと
掲示板レベルで禁止エロワードでもあるんかね?

334名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/03(月) 23:58:15
続き気になる!!

335ココナッツの千夏:2025/03/04(火) 22:38:12
俺は外に出るとクロから教えてもらった秘密の出入口に向かう。
そこは建物から2軒ほど離れた総合案内所。
「まさか地下で繋がっているとは・・・」

30分後。総合案内所の奥から何人か女性が出てくる。
「今日もワタシが一番アルね!・・・でもお腹空いてクウクウ鳴いてるねぇ〜・・・。」
「別に競い合ってないでしょ。イセラさんからも言ってやってくださいよ。」
「まあまあ。そうカリカリしないのジンちゃん。」
俺とすれ違う間際、彼女らが会釈する。
(もしかしてあの人たちも千夏やクロと同じ・・・・)

続いて眼鏡をかけた女性が出てきた。
その女性は入り口横のスペースに佇む。
(すごく綺麗な人だな。まるでお嬢様みたいな雰囲気だな。)
女性は俺の存在に気付いた。女性は両手を頭の上に立てる。
「ウサギ?・・・・あ。」
その後に言おうとすると、女性は人差し指で口をなぞる仕草をする。
(お口チャックですね・・・。)
俺は頷く。

その後も何人かとすれ違い、いよいよ。
「よ。待たせたな宇佐美。」
小柄な体形で、パッと見子供にも見える。
「んだよ。ジロジロ見んにや。」
言葉遣いが荒い。
(なんだこの可愛い生物は・・・)

「あー!お兄ちゃん、先輩のこと変な目で見てますよ!」
小柄な女性の後ろから千夏が出てくる。
「ちげーよ!」


朝焼けの空の下、俺と千夏、黒井さんと宇佐美は帰路についた。





336ココナッツの千夏:2025/03/04(火) 22:46:25
すごく急ぎ足で終わらせてしまいましたが、見てくれてありがとうございます。
あとエロ展開なくてごめんなさい。
一様クロが主人公の話は練ってあって、宇佐美と×××したりする話を書ければなぁ、と思ってます。

それではまたいつか。本当にありがとうございました。

337名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/04(火) 23:17:05
>>336
ぜひ読みたいです、いつかお願いします!!

338名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/06(木) 00:18:26
乙乙

339名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/11(火) 13:27:24
小説の投稿があるのは素晴らしく嬉しい事だが
みんなとワイワイ話したい
自分は近未来的着ぐるみアンドロイド風俗店の話読みたい
みんなは?

340名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/11(火) 18:21:01
未完作品を書いてほしい

341名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/14(金) 16:27:10
小柄ヒトイヌとお散歩のちえっち

342フッパーくんのヒミツ:2025/03/15(土) 23:05:05
『コンニチワ。僕ハ、フッパー。今日ハ僕ガ工場ノ中ヲ案内スルヨ。』
フッパーは白を基調としたロボット。
下半身は車輪の付いた脚部で、脚は一本になっているようなデザイン。
胸にはタブレットが付いており工場内のマップが表示されている。
手はミトンのようになっていて指の関節がないため飾りである。一応腕の関節は動くが、あくまでジェスチャーとして腕を上下させるに留まる。
頭は無機質な丸みのあるデザインで、センサーが搭載された大きな丸い目が特徴的。口はあるが見た目を良くしようとデザインされたもので常に笑みを浮かべたまま動かない。
昔流行ったペッパーくんをモチーフにしてデザインされたロボットである。

フッパーくんの横にはオペレーターが付き添いで歩いている。

『ココハ僕達ロボットノ、ボディーヲ造ッテイル工場ライン、ダヨ。』
時折オペレーターは手元のスイッチを押している。もしかすると手動で操作しているのかもしれない。

フッパーくんを先頭に工場の中を見学しているとフッパーくんが立ち止まる。
「今日は早いな…。」
オペレーターがフッパーくんの背後に回りバックパックを開く。
バックパックには装置やタンクが所狭しと詰まっている。その中に透明な液体が入ったタンクと黄色みがかった液体が入るタンクが見えた。
オペレーターは黄色みがかった液体が入るタンクを取り外す。
「あの、それってなんですか?」
見学に来ていた小学生の男の子が目を輝かせて興味津々に質問をした。
「ああ…。これは廃液だよ。機械だから熱を持つのは知っているよね?だから冷却水を通して機体を冷やしているんだ。ただ機体の中を通ると油とか色々混ざって黄色になるんだ。」
オペレーターは黄色い液体が入ったタンクを皆に見せながら説明する。

オペレーターはタンクの中身を捨てると再びフッパーくんのバックパックに戻す。
「それでは見学の続きをしましょうか。まだまだ紹介したい場所があるんですよ。ね?フッパーくん?」
『ウン!サア、ツイテキテ!』
フッパーくんは再び動き出す。

その後は一通り工場内を周り、見学会は無事に終了。とても楽しく為になる時間だった。
『ミンナ〜!今日ハアリガトウ〜!』
フッパーくんは手を振って挨拶をして皆を見送る。
ただその時のフッパーくんは表情は変わらないのにどこか悲しそうな顔をしていたような気がした。きっとそれは今日過ごした楽しい時間が名残惜しく感じた自分が見せた錯覚なのかもしれない…。





オペレーターも一緒に手を振り見送る。
最後の客が出入り口から出て観光バスに乗り込んだのを確認したオペレーターはフッパーに向き直る。

「………さて、メンテナンスの時間だ。」

343フッパーくんのヒミツ:2025/03/15(土) 23:26:27
2

オペレーターは手元のタブレットを操作する。
「自動パイロット解除っと……。」
フッパーの上半身が力なくうなだれる。

「気を失ってるのか…?脈拍は基準値だが…。」
オペレーターはタブレットを使ってフッパーに組み込まれた装置を起動させる。
フッパーの上半身がが突然動き出し、首を横に振る。両手は人で言うところの股を押さえている。

「疲れたフリしてんじゃねぇぞ?ゴミクズが。」
時折フッパーから声にならない慟哭が聞こえる。
フッパーは股のところを両手で掻きむしるような仕草をする。
突如フッパーは体を弓なりにして震える。下半身が重いのか倒れることはなく、今度は前側にうなだれる。
「ふっ…。イッたか。」
オペレーターはフッパーの顔を無理矢理上げて目線を合わせる。
「さぁ、行こうか?楽しい楽しいメンテナンスタイムだ。」
タブレットに表示されたメンテナンスルームと書かれたアイコンをタッチする。
フッパーの車輪が動き始めメンテナンスルームに移動し始める。

344フッパーくんのヒミツ:2025/03/15(土) 23:42:18
3

メンテナンスルームではフッパーは様々な装置に繋げられた。
その中には医療器具として使う装置も見受けられた。
フッパーの口にはチューブが挿入されておりチューブの中をドロドロした何かがフッパーの口の中に送り込まれていた。
胸にはコードの束が接続されていて脈拍のような波形がモニターに映っている。さらにピンク色のコードの先にはローターと書かれた装置とも繋がっている。

股にあたるところには上半身以上にコードやチューブが伸びている。
前側は透明な細いチューブ。その中を黄色い液体が外側に流れている。
2本のコードはダイヤルの付いた装置と繋がっている。ダイヤルには1から10の目盛りが付いている。
後ろ側は太いチューブがお尻にあたるところに接続されている。

両手は天井から伸びる作業アームによって手首をガッチリとホールドして動かせない。
首にはネックコルセットに似た金物で固定され、首を振ることも頭を動か

345フッパーくんのヒミツ:2025/03/15(土) 23:44:33
両手は天井から伸びる作業アームによって手首をガッチリとホールドして動かせない。
首にはネックコルセットに似た金物で固定され、首を振ることも頭を動かすこともできない。








失礼。打ち間違えた。

346名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/15(土) 23:51:40
支援

347フッパーくんのヒミツ:2025/03/16(日) 00:06:33
4

ペッパーのメンテナンスを担当する作業員2人と
オペレーターの3人でフッパーを眺める。
「それで今日の飯には何混ぜるんだよ?」
「そうだな〜…。精子ぶっかけお粥も飽きたし、新しいことしたいな。」
「…僕としてはフェイスカバー外してイヤイヤ精子ぶっかけお粥を食べさせたいな。そしてその表情を拝みたい。」

手元の装置にはマイクがオンされている。3人の会話はフッパーに内蔵されたイヤホンによって聴いている。
フッパーは無表情ながら何処か怯えたような表情にも見える。

「いやいや、表情が分からないから想像を駆り立てるんだろ?分かってないな〜。」
「まあでも見ないほうがいいぜ?汗だくだし、唾や涎で顔は汚れてるし、目は逝っちゃってるしな。」
「マジすか。じゃあやめます。」

オペレーターは何かを思いつく。
「あ。いいこと思いついた。」
廃液と説明していた黄色い液体が入ったタンクを取り出す。
「おいおい、まさか。」
「大丈夫なんすか?排泄物ですよね?お腹壊さないかな…。」
「お前、腹壊すって、ブッ…!(吹き出す)精子ぶっかけお粥食わせてる時点で何でもありなんだよ。それに仮に腹を壊したとして、コイツは自由に排泄できねぇよ。その痛みに悶え苦しむ姿、ヤバくね?」
オペレーターが履いているズボンのアソコがテントを張る。

348フッパーくんのヒミツ:2025/03/16(日) 09:24:31
5

フッパーの口に挿入されたチューブの先。天井にぶら下がっているタンクの蓋を開けると、オペレーターは黄色い液体を注ぎ始める。
タンクの中身はお粥、野菜、栄養剤などをミキサーで混ぜたもの。見た目は明らかに美味しそうには見えない。
そこに黄色い液体を注いで混ぜたことでより一層グロテスクになる。異臭も強くなり直ぐにタンクの蓋を閉める。

フッパーに見えるように空になった黄色い液体が入っていたボトルを掲げる。
「今日は自分のオシッコだ。喜べ。」
フッパーは微かに声を出すが周囲の機械の稼働音にかき消される。
スイッチを押すとチューブを通ってお粥がフッパーの口の中へと送り込まれる。
「全部食えよ?そしたらケツの方の弁を開けてやる。」
フッパーのお腹を撫でる。
「溜まって苦しいんだろ?ほら、食えよ。」

最初は進まなかったが、徐々にチューブの中のお粥が流れ始める。
「いい子だ。」

それから30分後。タンクの中にあったお粥が無くなる。
「よ〜し…。約束通り開通させてやる。だが、その前に。」
タブレットの浣腸と表示されたボタンをタップする。
装置の一つが稼働し始めフッパーのお尻に接続された太いチューブに半透明な液体が流し込まれる。
グングンとフッパーの中へと流し込まれ停止する。
「あと3分はこのまま放置だ。」

349フッパーくんのヒミツ:2025/03/16(日) 09:44:49
6

フッパーの口に挿入されたチューブの先。天井にぶら下がっているタンクの蓋を開けると、オペレーターは黄色い液体を注ぎ始める。
タンクの中身はお粥、野菜、栄養剤などをミキサーで混ぜたもの。見た目は明らかに美味しそうには見えない。
そこに黄色い液体を注いで混ぜたことでより一層グロテスクになる。異臭も強くなり直ぐにタンクの蓋を閉める。

フッパーに見えるように空になった黄色い液体が入っていたボトルを掲げる。
「今日は自分のオシッコだ。喜べ。」
フッパーは微かに声を出すが周囲の機械の稼働音にかき消される。
スイッチを押すとチューブを通ってお粥がフッパーの口の中へと送り込まれる。
「全部食えよ?そしたらケツの方の弁を開けてやる。」
フッパーのお腹を撫でる。
「溜まって苦しいんだろ?ほら、食えよ。」

最初は進まなかったが、徐々にチューブの中のお粥が流れ始める。
「いい子だ。」

それから30分後。タンクの中にあったお粥が無くなる。
「よ〜し…。約束通り開通させてやる。だが、その前に。」
タブレットの浣腸と表示されたボタンをタップする。
装置の一つが稼働し始めフッパーのお尻に接続された太いチューブに半透明な液体が流し込まれる。
グングンとフッパーの中へと流し込まれ停止する。
「あと3分はこのまま放置だ。」おい、弁を開けてやれ。」
作業員の1人が装置を操作する。

フッパーのお尻に接続された太いチューブから茶色い液体が流れ出す。それは装置の中へと吸引されていく。

「なあ、今一瞬赤いものが見えた気がする。」
「こんだけ乱暴に扱えば体内が傷付くのは当然だろうが。本来は排泄させてからのエサやりだろ?アンタのプレイはこの子の胃や腸に負担をかけすぎだ。」

メンテナンスルームの扉が開く。
一人の女性事務員がお盆に飲み物とおにぎりを乗せて入ってくる。
「残業お疲れ様で〜す。夜食持ってきました〜。」

350フッパーくんのヒミツ:2025/03/16(日) 09:47:34
ごめん、6が変な風に投下された。忘れて。

351名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/16(日) 09:51:38
りょ

352フッパーくんのヒミツ:2025/03/16(日) 09:55:32
6


残り1分を切った時、フッパーは今日最高の抵抗を見せた。体中を拘束されて指の一本も動けないはずだが、フッパーの体は揺れていた。
「あと30秒だ。我慢しろ。……流石に辛いか。」

そして3分を迎える。
「時間だ。おい、弁を開けてやれ。」
作業員の1人が装置を操作する。

フッパーのお尻に接続された太いチューブから茶色い液体が流れ出す。それは装置の中へと吸引されていく。

「なあ、今一瞬赤いものが見えた気がする。」
「こんだけ乱暴に扱えば体内が傷付くのは当然だろうが。本来は排泄させてからのエサやりだろ?アンタのプレイはこの子の胃や腸に負担をかけすぎだ。」

メンテナンスルームの扉が開く。
一人の女性事務員がお盆に飲み物とおにぎりを乗せて入ってくる。
「残業お疲れ様で〜す。夜食持ってきました〜。」

353フッパーくんのヒミツ:2025/03/16(日) 10:26:47
7



「お。ちょうど俺達も腹減ってたところだ。休憩するか。タバコも吸いたいし、喫煙室で食おうかな。」
「あ、俺もそうするかな。」
「僕も。」
オペレーターと作業員の3人はメンテナンスルームをあとにする。
メンテナンスルームに残ったのは拘束されたフッパーと女性事務員の2人っきり。

「…………。」
フッパーの周りを見て回り装置を手に取ったりもした。
「えげつな……。完全に玩具扱いだね。でも、ごめんね。私には貴女を助けることができないの。」

事務員はお粥が入っていたタンクを外すと流し台で洗い始める。
「ウプッ……。すごい臭い…。何入れたらこんなに臭いに、てか何日洗ってないのこれ。」
丁寧に洗剤を染み込ませたスポンジで洗う。
タンクを再びもとに戻すと、オレンジジュースをフッパーの前で見せる。
「飲む?お腹一杯ならやめるけど…、って返事できないよね。そうだな〜…。あ。」

事務員はフッパーの顔に耳を押し当てる。
「飲みたいなら、うめき声でもいいから声出して。」
「……ウウ……。」
「わかった。」

お粥が入っていたタンクに一缶分のオレンジを流し込む。
それはチューブを通ってフッパーの口の中へと吸い込まれる。

「……美味しい?」
「……ウ。」
「そっか。なら良かった。」

事務員は時計を見る。
「あと何分かはアイツ等戻ってこないと思うから、もう少し話そうか。…と言っても私が一方的に話すだけだけど。」

354フッパーくんのヒミツ:2025/03/16(日) 11:05:50
8


「貴女の弟くん、元気にしてたよ。ちゃんと行きたかった高校にも合格して青春を謳歌してるみたい。
なんで知ってるのって思うかもしれないけど、実は昨日来てたんだよ?それで色々とね。」

事務員はフッパーの股から伸びるコードに繋がったダイヤルのついたリモコンを手に取る。

目盛り1。
「お姉ちゃんと会いたいって言われたけど、機密性の高い部署だから会うのは難しいって説明したら渋々了承して帰ったよ。」
目盛り3。
「でも伝言は預かったよ。」
目盛り1。
「…『お姉ちゃん勝手に来てごめん』」
目盛り5。
「『お姉ちゃんのおかげで僕は楽しい高校生活出来てます』」
目盛り1。
「『母さんの入院代も工面してくれたと聞きました』」
目盛り7。
「『そのおかげで母さんは来週には退院できるそうです』」
目盛り10。
「『本当にありがとう。お姉ちゃんも体に気をつけて働いてね。また家族で食卓囲もうね。』」
目盛りMAX。
「『帰り待ってるから、じゃあね。』……以上よ。」

脈拍を示す表示された画面には小刻みに乱れる波形が示された。

「どう?気持ちよかった?あんな奴等と比べれば温いのかもしれないけど、あんま苦しくなかったでしょ?」
「ウ……ン。」

それから少し間をおいてフッパーから嗚咽に近い声が漏れる。
「……ウ、ウ…。」
フッパーは泣いてるようだった。
事務員はフッパーに優しく抱擁する。
「ごめんね…。ホントにごめん…。でもいつまでもこんな状態なわけないから、必ず一度は解放されるはずだから。頑張って。」

フッパーの頭は拘束されているので、そんなはずはないが頷いたように感じた。

355名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/16(日) 14:56:20
!!

356名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/16(日) 18:49:56
昔こういう合いの手入れる文化があって
連投規制を防ぐためらしいんだけど
もしかして今必要なかったりする?

357名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/16(日) 22:10:27
こういうの好きじゃない

358名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/16(日) 22:14:19
>>357
やめてくれよ…
それで衰退したんだから
好きじゃなくてもスルーすればいい

359名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/16(日) 22:26:30
個人的には中年男性とかフッパーくんの話って新鮮で面白いと思った。
着ぐるみ要素を取り込んだ拷問とか興奮する。

360名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/17(月) 07:48:47
ちゃんとした着ぐるみの話を書いてほしい
機械姦とか拷問とか特殊なプレイを書きたいならpixivでやってほしいな
あともう少し話をコンパクトに出来ないのかな?長い。

361名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/17(月) 07:58:25
私は好きだ
スルースキルを身につけてくれ

362名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/17(月) 18:58:57
続きはよ

363名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/17(月) 21:50:32
支援
読者様(笑)の意見などスルー推奨
書き手はモチベで動く生き物ということをまるで理解していない

364名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/17(月) 22:37:47
支援
気にする必要ないっすよ

365名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/18(火) 00:54:20
おいおい…まさか書くの諦めた感じですか…?
続き書いてくださいよ…

366名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/18(火) 20:11:04
せっかくいい流れ来てるのに
応援してるから書いて…

367名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/18(火) 22:38:20
最近、活気がありますね。
昔はこんな感じのやり取りがあって、【荒し】も結構いて、『おいそのさん』っていう人が小説の途中で割り込んできて【荒し】始めたら、いい作品だなんて言ってくれる方もいました。だから、否定的な意見があるのはいい作品だったということの裏付けだと思って頑張って下さい!

368フッパーくんのヒミツ:2025/03/18(火) 22:39:02
9

「な〜にやってんのかな、お二人さん?」
事務員はビクリとして振り返る。そこには夜食を終えたオペレーターと作業員の3人が立っていた。
「困るんだよな〜。そういうことされると。」
ゴミ箱に捨てたオレンジジュースの空き缶を拾われる。
「これ何?」
「そ、それは私が飲んだやつよ…。喉乾いてて。」
事務員は咄嗟に嘘を付く。ここでフッパーに飲ませたと言えば、恐らくフッパーは酷い目に遭う。

「ふ〜ん…。まあいいや。用が済んだなら帰ってくれませんかね。我々はこのあとも仕事が残っているので。」
冷たい視線。ここで逆らえばどうなるのか、事務員は背筋が凍る。
「……お疲れ様です…。」
絞り出すように口にすると事務員は出ていく。

再びメンテナンスルームには作業員2人ととオペレーター、そしてフッパーが揃う。

369フッパーくんのヒミツ:2025/03/18(火) 23:02:25
10

フッパーのマイクに聞こえるように話し始めるオペレーター。
「折角お前を庇ってくれたみたいだけど、お見通しなんだよね。」
フッパーの胸に搭載されたローターを起動させる。
「排尿プラグの弁を固定。俺の許可があるまで一切排尿をさせるな。」

フッパーのお腹を撫でる。
「さぞかし数日ぶりの甘味は美味かっただろうな?名残惜しいだろ?だから溜めさせてやるよ。」
尿道に挿入された排尿プラグの弁がロックされたことでどんなに力んでもオシッコがでなくなった。逆に力むことで尿道が刺激されて痛みと快楽に襲われる。
今は少量しか溜まっていないから耐えられても、少しずつ溜まった尿に圧迫されて苦痛に変わり始める。

「なんでバレたか?そんなの簡単。缶に口紅が付いてねぇ。あの事務員、派手なルージュの口紅を付けてた。なのに缶にはその痕跡がない。コップはここにも無いし持っていなかった。………となるとだ、必然的にお前だ。このタンクからも微かにオレンジの香りがする…。残念だが罰は受けてもらう。」

挿入されたローターやバイブも起動する。
フッパーの体は拘束されているが小刻みに震える。
「イったみたいですね。」
「そのまま続けろ。イキ地獄を味あわせてやる。」
「わかりました。脱水しないように経口補水液を摂取させます。」
ペッパーの口に繋げられたチューブに白く沈殿した経口補水液が流れ込む。
「オラ、飲め飲め。飲まないと溺れ死ぬぜ?」

370フッパーくんのヒミツ( 休憩中 ):2025/03/19(水) 00:44:55
どうも作者です。
まず長くてごめんなさい。
それと改めて読み返したら『あ。コレ着ぐるみ小説じゃなくて拷問小説だよな…。』と思い始めてしまい止めてしまいました。
ちなみに自分、背景ストーリーとか伏線考えるの下手なのでひたすらフッパーくんが拷問される描写ばっかりです。
嫌な人はスルーでお願いします。

371名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/19(水) 00:51:36
支援支援!

372フッパーくんのヒミツ:2025/03/19(水) 22:19:10
11



フッパーは経口補水液を飲み始める。
ほんの少しずつ、少しずつ飲み込んでいく。
しかし苦しみはここからだった。
フッパーの外装が膨らむお腹を圧迫し鈍い痛みを感じ始める。
さらに時間が経つごとに激しい尿意も感じ始める。だが排尿プラグで蓋をされているため出したくても出せず激しい残尿感と痒みに襲われる。
そしてあらゆる箇所に付けられた愛玩具によって望まぬ快感が体中を巡る。
イッてもイッても終わらぬ刺激に痙攣し始める。

「流石にこれ以上はまずいですよ…!完全に壊したら僕たちの首が飛ぶ…。」
「はぁ〜。仕方ねえな。ローターとバイブ停止。排尿プラグはそのままにしろ。少しでも苦しめてやる。」

フッパーは苦しそうに体を揺らす。
「無駄だよ身体揺すってもな。」

だがこの時フッパーが身体を揺すったのは苦痛から逃げるためでもあったが、それとは別に当然の神経系の反射が起きていた。
口に繋がるチューブをよく見るとフッパーの口から何かが逆流するように流れる。

「やばい…!嘔吐してる…!」

フッパーのお面の中ではすでに己の吐瀉物で溺れ始めていた。そして意識が遠ざかり視界がグニャリと歪むと手放してしまう。

373フッパーくんのヒミツ:2025/03/19(水) 22:37:06
12

「…………ン……。」
私は目を覚ます。
いつもの閉じ込められた感覚は無い。
数日ぶりに自分の手を見た。まだ痺れていて指の折り曲げに力が入らないけど動く。
口の中もスッキリしている。顎の痛みはあるけれど。
天井の照明が見える。直接見ているわけではないのにとても眩しく感じる。
下半身に触れる。今はなにも付けられていないようだ。ただお尻がスースーするしオムツを履かされているようだ。
脚も久しぶりに折り曲げた状態じゃない伸ばした
感覚に酔いしれる。
起きようとするが身体に力が入らない。
声を出そうとするが掠れた声しか出ない。

首に違和感を感じた。そっと触れてみると革製の首輪を付けられていた。そしてその首輪は鎖でベッドの支柱と繋がっていた。

「……は、…………ハハ………。」

内心今までの事は悪い夢で、私は今それから目覚めたとそう…思っていた。いや、思うようにして現実逃避をしていた。
だけどこの鎖に繋がれた状態を見て全てが現実であると脳が理解した途端、変な笑いが込み上げた。

374名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/20(木) 18:06:52
いや自分もAI使って面白半分に着ぐるみの小説書き出したから分かるけど、すんごい大変だよ。
ましてやそれを本職にしてる訳でもない。公開してくれてるのもご相伴にあずかってるだけと考え
たら文句垂れるだけってのがいかにおこがましいってのがよく分かる。

375名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/20(木) 22:53:51
pixivだと自分のアカウントに紐づくからコメント書きにくいんだよね
キグルミ趣味以外でも使ってるハンドルネームだし

376名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/20(木) 22:55:32
自分も覚悟を決めて小説書いてみたりAIに頼ってみたりしたが全然ダメだったことがある
書いてくれるだけでありがたい

377名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/21(金) 00:41:59
実際書いてみたはいいもののシナリオ考えるの怠かったりして途中で折れる人って自分以外にいたことに驚き
自分も怪獣着ぐるみの話を書こうとして、女の子が怪獣の着ぐるみを着る描写を書き終わったところ(物語のまだ10分の一にも満たない)でなんか満足して書く意欲が消えた経験がある

378名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/21(金) 01:09:24
自分の場合、前書きで力尽きたり、文章がキモくてどうしようもなかったり
上手い設定が作れなかったり

379名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/22(土) 01:54:13
怪獣の中に女の子が入った小説好きで自分で書いています。ついでにラバーフェチなので、全身ラバースーツの女の子に怪獣の着ぐるみを着せた小説を妄想し、1人興奮し自己満でかいています。
キモくていいと思いますよ。

380名無しさん@着ぐるみすと:2025/03/23(日) 00:32:33
AIはあらすじ考えてそれに基づいて文章を書いてもらう。
それを自分で加筆修正していく。台詞回しとか言い回しに詰まったら、そこの部分抜粋していい案ないか
聞いたら最適な答えを返してくれる。主導は自分でAIをサポートに回すとめちゃくちゃいいパートナーだけど。
あと都度都度感想求めるとめちゃくちゃ褒めてくれるので自己肯定感が増す。

381名無しさん@着ぐるみすと:2025/04/07(月) 21:13:39
せめていいアイデアでも出してリクエストしてみたいけど
ダメそう…

もふもふ着ぐるみ2体に挟まれて奉仕されるとか
4足着ぐるみをお散歩とか
ここから進まない

382名無しさん@着ぐるみすと:2025/04/19(土) 15:25:44
小説は書けないが
こんなの好きとかこんなの読みたいみたいな話をして盛り上がりたい
過疎ってると小説書き込みにくいだろうし

383名無しさん@着ぐるみすと:2025/04/19(土) 15:32:42
ウルトラ怪獣を操演する女の子が、5、6人のウルトラマンにフルボッコにされる小説を読みたいです。
怪獣役の人たちが休んだために、1人でやられる女の子は交代する怪獣もおらず、出ずっぱりでやられ続ける。
そんな女の子目線の小説が読んでみたいです。
よろしくお願いします。

384名無しさん@着ぐるみすと:2025/04/21(月) 09:51:16
怪獣の中は大量のウレタンのお陰でウルトラマンたちの攻撃は軽減させるが、飛び蹴りを喰らったり、持ち上げられて投げられたりして、舞台から落とされた衝撃までは吸収されない。

それ以上に大量のウレタンが怪獣の中の女性の動きを著しく制限し、暑さで体力を奪っていく。

ついに自力では立てなくなった怪獣を無理矢理立たせるとウルトラマンたちは戦意喪失のフラフラの怪獣に容赦なく攻撃を加え続ける。


それを見ているちびっ子たちはウルトラマンたちの活躍なに目を輝かせて応援をする。

ちびっ子たちの声援に後押しされたウルトラマンたちは連続攻撃を繰り出した。

助走をつけての飛び蹴りを喰らった怪獣は頭から舞台の下へと落ちた。

そこへ次々とウルトラマンが舞台の上から怪獣に飛びかかり膝蹴りなどを繰り出す。

完全に動かなくなった怪獣は呼吸をするのがやっとのようで胸が上下している。

そんな怪獣をウルトラマン3人掛かりで持ち上げると舞台の上へと戻す。
舞台上へ戻された怪獣はもう立つこともできない。

そんな怪獣を今度は舞台上にいたウルトラマン2人が黒い鉄の壁に磔にすると、舞台下から戻ってきたウルトラマンたちが次々に磔にされた怪獣に飛び蹴りを食らわせた。

もう怪獣をリンチしているだけにしか見えないが、ちびっ子たちはウルトラマンに声援を送っていた。

黒い鉄の壁に磔にされたまま攻撃を受け続ける怪獣に異変が。
背中から白い煙が薄らと立ち上る。
ナイロンの焼けたような臭いが立ち込めた。

季節は真夏、黒い鉄の壁は高温に熱せられ、怪獣の脱着口部分を溶かしてしまったのだろうか。

最後のウルトラマンが怪獣の中の女性の覗き穴と思しき場所へキックを入れると、怪獣は演技でもなんでもなく受け身を取ることなく前方に倒れて動かなくなった。

怪獣を倒したウルトラマンたちにちびっ子たちの熱い声援が送られる中、怪獣はピクリとも動かなかった。


ウルトラマンたちを演じたのは、同じ大学のゼミの仲間、そしてその誰1人として怪獣の中身を知らない。

怪獣の中身がゼミの仲間であり、彼らが密かに想いを寄せているマドンナであることに。

みたいな感じのを読みたいです。

385名無しさん@着ぐるみすと:2025/04/24(木) 22:46:06
いいね!

386名無しさん@着ぐるみすと:2025/04/25(金) 00:39:46
ウルトラマンショーが終わりテントへと引き上げて来たウルトラマンたちの後ろから、スタッフに肩を借りていないと倒れてしまう怪獣もテントへと引き上げて来た。
怪獣は自力では立っていられないため、スタッフは怪獣を椅子へと座らせた。

この後、ウルトラマンたちの握手会のため、スタッフは慌てた様子でテントを出て行った。

スタッフが出て行ったのを確認するとウルトラマンの1人が怪獣の着ぐるみが入っていた大きなビニール袋を怪獣の頭から被せると、別のウルトラマンが椅子の背もたれと大きなビニール袋を被せた怪獣をガムテープでグルグル巻きにしていく。

「やめて!死んじゃうよ!」

か細い女性の声はビニール袋の擦れる音に掻き消された。
体の横で腕を僅かに動かせるだけの怪獣の足は椅子の脚にラップを使って固定されて立てなくされてしまった。

握手会の時間が迫り、スタッフがテントにウルトラマンたちを呼びに来た。

すぐに出ていくウルトラマンもいたが、ビニール袋を被せて呼吸制御した怪獣に飛び蹴りを加えるウルトラマン。
その勢いのあまり怪獣は椅子ごと倒れたのだが、他のウルトラマンたちは怪獣を踏みつけながらテントを出て行った。

炎天下の中、テントに残された怪獣は1人椅子に固定され、呼吸制御された中でスタッフの助けを待つ他なかった。
ビニール袋がどんどん曇り、怪獣の中の女性の意識は薄れていった。


みたいなのが読みたいです。

387名無しさん@着ぐるみすと:2025/04/25(金) 00:40:01
ウルトラマンショーが終わりテントへと引き上げて来たウルトラマンたちの後ろから、スタッフに肩を借りていないと倒れてしまう怪獣もテントへと引き上げて来た。
怪獣は自力では立っていられないため、スタッフは怪獣を椅子へと座らせた。

この後、ウルトラマンたちの握手会のため、スタッフは慌てた様子でテントを出て行った。

スタッフが出て行ったのを確認するとウルトラマンの1人が怪獣の着ぐるみが入っていた大きなビニール袋を怪獣の頭から被せると、別のウルトラマンが椅子の背もたれと大きなビニール袋を被せた怪獣をガムテープでグルグル巻きにしていく。

「やめて!死んじゃうよ!」

か細い女性の声はビニール袋の擦れる音に掻き消された。
体の横で腕を僅かに動かせるだけの怪獣の足は椅子の脚にラップを使って固定されて立てなくされてしまった。

握手会の時間が迫り、スタッフがテントにウルトラマンたちを呼びに来た。

すぐに出ていくウルトラマンもいたが、ビニール袋を被せて呼吸制御した怪獣に飛び蹴りを加えるウルトラマン。
その勢いのあまり怪獣は椅子ごと倒れたのだが、他のウルトラマンたちは怪獣を踏みつけながらテントを出て行った。

炎天下の中、テントに残された怪獣は1人椅子に固定され、呼吸制御された中でスタッフの助けを待つ他なかった。
ビニール袋がどんどん曇り、怪獣の中の女性の意識は薄れていった。


みたいなのが読みたいです。

388名無しさん@着ぐるみすと:2025/04/25(金) 13:19:28
握手会が終了し、戻ってきたウルトラマンたちの足音で気づいた怪獣の中の女性。

助けてもらえると思った目の前にウルトラマンたちの銀色と赤の足が見えてゾッとしたに違いないだろう。
気づいてすぐにウルトラマンからの蹴りが飛んできた。
暑さと呼吸制御された怪獣の倒れていた椅子が元に戻された。
呼吸制御していたビニール袋が破かれて、空気が入ってくる。
ウレタンのたっぷりと詰まった怪獣の着ぐるみを着ているので、新鮮とは言えないが、ビニール袋の中で自分の吐いた息を吸うようは新鮮な空気だったに違いない。

ウルトラマンの着ぐるみを脱ぎ始める面々。
女性はやっと怪獣から解放されると思ったに違いない。
しかし、怪獣は頭部付近のビニール袋が破られただけで体は椅子にガムテープで固定されたままだった。

そんな怪獣に汗だくのウルトラマンたちの着ぐるみが被せるように載せられていく。
ウルトラマンの着ぐるみが怪獣の着ぐるみの呼吸穴を塞ぎ、僅かな呼吸穴からは表現し難い強烈な汗の臭いが入ってきた。

嘔吐しそうになるのを必死に我慢する怪獣の女性だったが、そんな女性にはダメ押しとばかりに、別の大きなビニール袋が被せられ、またガムテープで外れなくされるのだった。


みたいのが読みたいです。

389名無しさん@着ぐるみすと:2025/04/28(月) 12:57:38
すごいなぁ
アイディアあふれてるし肉付けしたら小説になりそう
いいなぁ


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板