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美琴板なんだし美琴のSS書こうぜw
1
:
美琴大好き
:2011/07/30(土) 02:30:17 ID:qOoEjA7U
美琴板発信のSSも乙なものかと
141
:
美琴大好き
:2011/08/19(金) 00:21:06 ID:E/pc8KIo
食蜂「んーん?こっちの話よこっちの……それじゃあね御坂さん」
美琴「え、あ、ああ……、って、ちょ、アンタ!結局何の用だったのよ!
え、て、てか、ちょ、ちょっと待ちなさいよ!」
食蜂「えー、何かしら?こっちはもう、御坂さんに用なんてないんだけどぉ」
美琴「え、えっとその……だ、だから…その…」
食蜂「?」
美琴「さっきの『忠告』もだけど…その……助けてくれて、ありがとう。
…確かに今の私じゃあ、あの男達に返り打ちにあってただろうし……あの子も助けられなかった
……一応、お礼言っとくわ」
142
:
美琴大好き
:2011/08/19(金) 00:40:42 ID:E/pc8KIo
食蜂「………ぷ……あはははは!」
美琴「え、え?…な、何よアンタ!?なんで笑うわけ!??」
食蜂「あはは…だってぇ…もう、しっかりしてよ御坂さん。私が、御坂さんを助けるわけがないじゃない…」
美琴「は?」
食蜂「…だから、最初に言ったでしょぉ?あれはものまね…普段やってる御坂さんの『戦法』を、まねて、皮肉っただけよ…
ちなみにその後の話は『忠告』なんかじゃなくて御坂さんを怒らせようとして『挑発』しただけなんだけどぉ
そんなことも気づかなかったのぉ?」
美琴「……ああ……いや、まあ、そーよね……そういや、アンタはそういう人間だったわよね……」
食蜂「…あははは……御坂さんってば、案外おもしろいこと言うのねえ…
…それじゃ今度こそ御坂さん……せいぜい頑張って」
……………
143
:
美琴大好き
:2011/08/19(金) 00:44:01 ID:E/pc8KIo
今日はここまで。また次回
144
:
美琴大好き
:2011/08/19(金) 01:38:14 ID:7Nvra/RQ
乙にゃんだよ
みさきちの甘ったるい声が意外とハマるんだよ
145
:
美琴大好き
:2011/08/19(金) 22:02:10 ID:bKgX/5So
乙です!
早めの更新期待
146
:
美琴大好き
:2011/08/19(金) 23:54:05 ID:d4d1u/8U
……その一連のやりとりを路地影からみつめていた洪庵博巳。
洪庵「(御坂美琴が能力を失って6日目……
ようやくアイツの無様にくずれさる場面に、偶然にも立ち会うことができたと思っていたのに……!!
なんでよ、なんで!?どうして、あの食蜂操祈が御坂美琴を助けるわけ!!??
あ、ありえないわ、そんなこと!?ただでさえ、アイツに味方する人間が多くてイライラしてたところなのに…!!
なんで食蜂操祈までもが、御坂美琴の味方をするのよ!?…なんでよ、一体、なんで…)」
…………
美琴「(……結果的にとはいえ……まさか、アイツに助けられるだなんてね…)
……さて、私もそろそろ公園に行って特訓しないと…」
?「お姉さま!!」
美琴「え?」
147
:
美琴大好き
:2011/08/19(金) 23:58:14 ID:d4d1u/8U
美琴「……って、黒子!?どうしたのよ、アンタ、何でこんなところにいるのよ!?」
黒子「どうしたのよ、じゃないですわお姉さま!!お姉さまが放課後、校内のどこにもいらっしゃらないから、ずっと探していたんですのよ!
んもう、これからは一人で行動することはなるべく避けて、黒子と行動を共にするように、以前注意したではございませんの!」
美琴「え、あ、ああ、そうだっけ。けど、まあ黒子。私だって、都合というものがあるし…たまには一人で行動したい時だってあるんだけど」
黒子「いいえ、いけませんわお姉さま!今のお姉さまが一人で行動するだなんて、とっても危険なんですの!
特に近頃は、お姉さまの例の噂も外部に着々と広まっているようですし……!いつ、わけのわからない連中がお姉さまを襲って来ても、おかしくない状態なんですの!!」
148
:
美琴大好き
:2011/08/20(土) 00:00:03 ID:d4d1u/8U
美琴「ああもう、分かった、分かったわよ。けどまあ、そんな心配しなくても大丈夫だって…
能力失って6日目だけど、別に、危険なことなんで全然なかったしさ…あはは」
美琴「(今さっき起きたことは、黒子には黙っておこう……)」
黒子「お姉さま!その楽観視がいけないんですの!!だいたいお姉さまは……ん?」
美琴「…どうしたのよ、黒子?」
黒子「いえ、なんだか誰かに見られているような視線が……ほら、あそこの路地影に誰か…」
美琴「え??」
……
149
:
美琴大好き
:2011/08/20(土) 00:03:53 ID:d4d1u/8U
……
洪庵「!!」
洪庵「(や、やばい!!気づかれたか!??は、早くこの場を立ち去らないと…!)」
たったった…
路地から走りさる洪庵…
………
黒子「今、…あそこの路地から誰かが走って逃げて行きましたわ…!
…しかも常盤台中学の制服を着ていたようですけど……」
黒子「(まさか……!)」
美琴「あれ……ていうか、あれって確か………
……洪庵さんじゃないかしら」
黒子「……え?」
150
:
美琴大好き
:2011/08/20(土) 00:06:03 ID:d4d1u/8U
美琴「ほら、洪庵さんよ、洪庵博巳さん。黒子知らなかったっけ?あの3年生の……」
黒子「あ、ああ……そういえば聞いたことあるような……確か、お姉さまと同じ『電撃使い』の……」
美琴「そうそう、……あんなに急いでどうしたのかしらね…」
黒子「……………、………ええっと、お姉さま、……その、…お姉さまは、洪庵さんとお知り合いなんでしたっけ??」
美琴「……え?え、えっとまあ、知り合いというわけじゃないんだけど…
…まあ、…うん、昔……ちょっと、ね」
黒子「……………お姉さま?」
151
:
美琴大好き
:2011/08/20(土) 00:13:42 ID:d4d1u/8U
…………
学園都市郊外
洪庵「はあはあ……」
洪庵「……こ、ここまで来れば大丈夫かしら……?……顔は見られてないわよね…
くそっ……くそっ……!!うかつだったわ!!」
洪庵「……確か、途中で来たやつはジャッジメントの白井黒子……もしあんな奴に疑われでもしたら……!」
食蜂「えー、大丈夫じゃないかしらぁ?
……だって別にぃ、遠目に『監視』してたくらいじゃ、あなたが犯人だっていう証拠にはならないでしょお?」
洪庵「!!……んな…!」
152
:
美琴大好き
:2011/08/20(土) 00:15:06 ID:d4d1u/8U
中途半端ですが、今日はここまでで…眠い
153
:
美琴大好き
:2011/08/20(土) 00:20:32 ID:3L8Hj7Cw
乙です。
たしかに心理掌握がその気になれば、真犯人は一発でわかりますね。
154
:
美琴大好き
:2011/08/21(日) 00:59:05 ID:fR0.9/fw
洪庵「な……、あなたは食蜂操祈…!!い、いつの間に……!!
……い、いや……そ、そんなことより、は、犯人って……!?いったい何の話を……!!?」
食蜂「あっ、ごめんごめん。そういうのいいからぁ。
私に対してぇ、そういう『ごまかし』とか無駄なことくらい……あなたも常盤台の生徒だったら、わかってるわよねえ?」
洪庵「………は、はは…い、いや……私には貴方が何を言ってるのかさっぱりだわ…」
食蜂「だからあ、無駄なんだってば。私の能力にかかれば、あなたに犯行の手口から動機まで、この場で、大声で自白させることだってできるのよぉ?
そりゃあ、レベル5クラスの『電撃使い』だったら、電磁バリアーで私の能力を防ぐことも可能だけど……レベル4のあなた程度の実力じゃあねえ………くすくす…」
洪庵「………!!(この……くそ女……!!御坂美琴だけじゃなく、コイツにも薬をしこんでおくべきだったか……!)」
155
:
美琴大好き
:2011/08/21(日) 01:01:19 ID:fR0.9/fw
食蜂「やだ洪庵さん…そんな怖い顔しないでよぉ。勘違いしてもらっちゃ困るけどお、
別に私は御坂さんの味方でもなんでもないしぃ……あなたをどうこうするつもりなんてさらさらなんだからさ。
洪庵「…………」
食蜂「……けど、まあ、それにしても……つまんないわよねえ……」
洪庵「は?」
食蜂「だからあ……御坂さんよ、御坂さん。てっきりもっと、『都落ち』して絶望してる御坂さんが見れると思って期待してたのにぃ…
…御坂さんってば、ぜんぜん『心』が折れてないんですもの……そこが一番肝心なのに……おもしろくないわよねえ……ねえ、洪庵さんもそう思うでしょお?」
洪庵「……………、は、はは…食蜂さん…やっぱり私には、貴方が何を言ってるのか全然わからないわ…」
156
:
美琴大好き
:2011/08/21(日) 01:02:41 ID:fR0.9/fw
食蜂「あははは……なんだあ、まだシラを切るつもりなのね…それなら、別にそれでもいいけどお……けど、おもしろいわよねえ洪庵さんって…」
洪庵「……なんですって…?」
食蜂「だってぇ、なんだか今見る限りでは、御坂さんをワナにかけたはずの貴方のほうが、とっても追いつめられたような顔してるからぁ」
洪庵「………!!」
157
:
美琴大好き
:2011/08/21(日) 01:07:38 ID:fR0.9/fw
食蜂「御坂さんのこと、だまって傍観してたら、どんどん落ちぶれると思ってるのかもしれないけどぉ、このままいったら、落ちぶれちゃうのは貴方のほうかもねえ…くすくす…」
洪庵「ちょ…!!なん……アンタ、一体何を言って……!!」
食蜂「あ、…でもぉ、成績優秀とはいえ、所詮は『地方人』のあなたが、これ以上『落ち』ちゃったら、今度はどこに住むことになるのかしらあ…
…それはそれで見てみたい気もするけどね……くすくす……あ、ごめんごめん長話しちゃって……それじゃあね」
洪庵「…………」
洪庵「(あのクソアマ……!ふざけやがってええぇぇぇ!!……御坂美琴の次はてめえの番なのに……何余裕かましてやがんのよぉ、なめやがってええ!!)」
洪庵「(……だが、あの食蜂操祈の前に御坂美琴だわ!…確かにレベルが陥落してからは、黙って見てりゃあどんどん落ちぶれると思ってたが……予定変更だわ!!
こうなったら、こっちから仕掛けて、とっとと……つぶしてやる!!)」
………
158
:
美琴大好き
:2011/08/21(日) 01:18:41 ID:fR0.9/fw
そのころ……
学園都市 郊外
上条「あ、あの!…そこの常盤台の制服着たそこの君!ちょっといいかな!!」
食蜂「……んー?なにかしらあ?」
上条「…ええっと、多分常盤台の生徒なら大丈夫だと思うけど、御坂美琴って知ってるよね?」
食蜂「…………」
食蜂「………えーー、御坂さんならぁ、とっても良ーく知ってますけどぉ、それがなにかあ?」
上条「あ、その口ぶりはもしかして、御坂の知り合いだったりする?あのさ、アイツのこと、どこかで見かけたりしなかった?
実は俺、アイツのこと探してるんだけど、全然見つからなくて…」
食蜂「(………)」
159
:
美琴大好き
:2011/08/21(日) 01:23:26 ID:fR0.9/fw
食蜂「えー、探してる、って、なんで探してるんですかぁ?もしかして、御坂さんの彼氏だったりするのかしらぁ?」
上条「は?……い、いや、彼氏って…?そんなんじゃ全然ないけど…いや、ただ俺はアイツに用があって…」
食蜂「ふーーん………
まあ、知ってるから教えてあげてもいいけどぉ……その代わり、ひとつお願いがあるんですけどぉ」
上条「お、お願い?なんだよ??」
食蜂「わたしとぉ、今から握手してもらえますかあ?」
右手をつきだす食蜂。
上条「はあ?あ、握手?……べ、別にいいけど……ほら、これでいいか??」
160
:
美琴大好き
:2011/08/21(日) 01:35:26 ID:fR0.9/fw
食蜂「ええ、……ふふ…
……きゃあーーー、誰かぁーー、痴漢よ痴漢……!助けてぇーー!」
上条「…!!は、はああああ!??」
ざわざわ……
「なんだ、なんだ…?」
「高校生が、常盤台の女の子を痴漢だって…?」
「手をつかんで無理やり連れ去ろうとしてるぞ…やべえよ、ジャッジメントに連絡したほうが…」
「あ、いや、パトロール中のジャッジメントが来たみたいだぞ」
…………
上条「え、……あ、あのう…」
ジャッジメント「ちょっと君、その女の子をどうするつもりなんだ?……ちょっとジャッジメント支部まで一緒に…」
上条「あ、あのその、お、俺は…………ふ、ふ、不幸だあーーーーーー!」
ジャッジメント「ちょ、おい君!待ちなさい!!おい!!こら、逃げるなあ!」
…………
食蜂「あはははは!!……今のはちょっとだけ楽しかったかしら。
……あーあ、けどぉ………何か他にもっと、おもしろいことないかしらねえ…」
…………
161
:
美琴大好き
:2011/08/21(日) 01:37:59 ID:fR0.9/fw
短いですが…今日はここまで。
162
:
美琴大好き
:2011/08/21(日) 01:57:55 ID:JsEgW472
乙です!…上条さん…早く美琴に会ってやれよ
163
:
美琴大好き
:2011/08/21(日) 02:04:11 ID:1su9UMIk
乙!上条さんwwww
164
:
美琴大好き
:2011/08/21(日) 12:06:12 ID:xpEFtoPo
みさきち上条さん初対面で全く能力効かないのに驚かないのか、大物だな
テレパス系は遠隔じゃ効かないのは6巻より推定、接触なら別だが
165
:
vp2dn1b
:2011/08/21(日) 13:51:56 ID:dhIruwYE
??UGG ブーツ
http://www.bag-shoe.com/
UGG 正規品
http://www.brand-styles.com/
UGG
http://www.sakurashoes.com/
166
:
美琴大好き
:2011/08/21(日) 14:09:57 ID:4dEgPxkU
みさきちたんが原作初登場時くらい大物感たっぷりで嬉しい
167
:
美琴大好き
:2011/08/23(火) 21:05:27 ID:RwJLT3gM
どうなるか楽しみだ
168
:
美琴大好き
:2011/08/27(土) 17:24:38 ID:9Yg5jdgs
待ってます
169
:
美琴大好き
:2011/08/28(日) 00:24:17 ID:fGE4Il7I
ひさしぶりの更新
…………いまから数年前…
学園都市郊外
男1『オラ!いいからとっとと財布だせってんだよ!モタモタしてんじゃねえぞ、クソガキども』
男2『そーそー、痛い目にあいたかねーだろ?ひひひ…』
児童1『な、なんでアンタたちにお金を渡さないといけないのよ!』
児童2『そうよ!私たちこれから、遊びにいくんだから早くそこどいてよ!』
男3『はああ?お譲ちゃん達よおお、それが人にぶつかってきた奴が言う態度かよ!?』
児童1『だ、だからそれはさっきから何度も謝ってるじゃない!』
男2『はああ!?なんでもかんでも口で謝ればいいって思ってたら大間違いだぞコラ!』
男3『そーそー、ホントに謝罪する気があるのなら、やっぱ物でしめしてくれねえとよぉ…』
男1『へへ…最近の小学生はそれなりに持ってやがるからな…おら、いいからとっとと出しやがれコラ!』
美琴『ちょっとアンタ達!なにやってんのよ!!』
170
:
美琴大好き
:2011/08/28(日) 00:40:26 ID:fGE4Il7I
児童1『み、美琴ちゃん!?』
美琴『私の友達に何するつもりなの!!痛い目に会いたくなかったら、その子達からとっとと離れなさい!』
男1『なんだあ、この生意気な糞ガキは!?』
男2『はは!正義のヒーロー気取りかよお譲ちゃん…!漫画やアニメの見すぎじゃねえーの?ひひ…』
男3『生意気なガキだ。オイ、ついでにコイツからも金巻きあげてやろーぜ!』
美琴『なんで、アンタ達にお金を渡さなきゃなんないのよ!アンタ達なんか、私の電撃で倒してやるんだから!』
ビリビリビリィ!
男1『ははは!なんなんですかあ!?そのしょぼい電撃はあ!?』
男2『何が私の電撃で、だよ!そんなレベル1くらいの能力で俺達を倒すつもりだったのかよ!
ったく、とんだヒーローだなぁ!おら!』バキイ!
つき飛ばされる美琴。
美琴『きゃあ!!』
児童1『み、美琴ちゃん!!』
171
:
美琴大好き
:2011/08/28(日) 00:47:19 ID:fGE4Il7I
美琴『いたたた…』
児童2『み、美琴ちゃん、大丈夫!?』
男3『まったく力もねえくせにしゃしゃり出てくやがってよ…!
テメエみたいなガキ見てると心底腹がたっちゃうんだよなあ…!』
男1『そーそー、おとなしく財布を渡せば許してやろうと思ってたのによぉ、
しょぼいとはいえ、俺達に能力で歯向かってきやがって…!正義のヒーロー様にはちょっとキツイお灸をすえてやった方がいいみてえだな!!』
美琴に殴りかかろうとする男
美琴『……くっ!』
児童1『きゃああああ!美琴ちゃん、逃げ…!』
バリバリバリバリィィ!!
172
:
美琴大好き
:2011/08/28(日) 00:51:06 ID:fGE4Il7I
男達『ぐあああああ!!』ドサッ
児童1『……え?なに、今の…!?』
児童2『急にすごい電撃で、倒れちゃった……す、すごい、今の電撃、もしかして美琴ちゃんが…!』
美琴『え?い、いや違う、今のは私じゃなくて…』
?『3人とも大丈夫?怪我はないかしら?』
児童1『え、あ、貴方は……??』
173
:
美琴大好き
:2011/08/28(日) 01:03:44 ID:fGE4Il7I
?『それにしても…小学生からお金を巻きあげようだなんて、ホント下賤な連中もいることですこと』
児童2『も、もしかして、今の電撃は貴方ですか?…た、助けてくれてありがとうございます』
美琴『(……………)』
?『はん!この程度礼にはおよびませんけど…
…まあ、この界隈は、スキルアウトというそこに転がってる連中が沢山いるみたいですから…気をつけることですのね…
それでは、私はこれで……』
美琴『え、あ、あのちょっと!』
?『……なにかしら?』
美琴『そ、その……助けてくれて…ほんと、ありがとうございました……
そ、それでその……せめて……名前だけでも…』
?『洪庵……洪庵博巳というわ。
まあ、貴方も大したレベルじゃないようだけど、私と同じ『電撃使い』のようですし
縁があったらまたどこかで会うこともあるかもしれないですわね…それじゃあ今度こと私はこれで』
………
174
:
美琴大好き
:2011/08/28(日) 01:14:36 ID:fGE4Il7I
児童1『すごかったねー、私たちとあんまり歳変わらなそうなのに…
あんなに能力レベルも高くて、大人っぽくて…』
児童2『あ、そういえば私、洪庵、って名前なんか聞いたことある…確か『電撃使い』で今トップクラスのレベル4だって…
能力開発の為に洪庵さん専属の研究所があるとかなんとか……』
児童1『うわあ、すごいなあ……なんか、ホント私たちとは違う世界に住んでる、って感じだよねえ……ねえ、美琴ちゃん?』
児童2『あ、そういえば、美琴ちゃん、さっきは助けにかけつけてくれて…』
美琴『(……………)』
児童2『……美琴ちゃん??』
美琴『(洪庵……博巳さん……)』
美琴『(ホント、すごいなあ……あんまり私と歳も変わんなさそうなのに……
私もいつか努力したら……洪庵さんくらいの『電撃使い』になれるのかな…?
今はまだレベル1で全然ダメだけど……いつか…いつか必ず洪庵さんみたいな『電撃使い』になれたら……!』
……………
175
:
美琴大好き
:2011/08/28(日) 01:29:28 ID:fGE4Il7I
……………ふたたび現代
常盤台中学 寮
黒子「……それで、要するにその時助けてくれた人が、現在3年生の洪庵博巳さん、ということなんですの?」
美琴「ええ、……それにしても、あの時の洪庵さんのかっこよさって言ったらなかったわねえ…
今でも、昨日のことのように思い出すなあ……まさに、正義のヒーロー、って感じだったわよ」
黒子「……お姉さま、幼少の頃の思い出話を美化しすぎではないんですの…?
洪庵さんにしてみれば、単なる気まぐれで助けたに過ぎないかもしれないですし…」
美琴「えー、そんなことないわよ。だって私、その日以来、ずっと洪庵さんを目標にして能力開発頑張ってきたんだから。
私にとって洪庵さんは、まあ……言ってみれば昔から『あこがれ』みたいな存在なのよ」
黒子「…………」
美琴「ん?どしたの黒子??」
黒子「え、あ、ああ、いや……お姉さまが同世代くらいの方に『憧れ』をいだいているとか…
そんなことを言われるのは珍しいかったものですから……」
176
:
美琴大好き
:2011/08/28(日) 01:43:38 ID:fGE4Il7I
美琴「え…そ、そうかしら…??」
黒子「……今やお姉さまは、洪庵博巳を遥かに追い抜いてレベル5まで到達なさったお方…
そんなお方が洪庵さんにいまだに『憧れ』を抱いている、というのはいささか変ではないですの…?」
美琴「んーー?そりゃまあ、私がレベル5だった間は、表面上の能力レベルは追い越していたことになるんでしょうけど……
けど、まあなんというか……小さいころに憧れていた人って…いつまでも憧れの対象っていうか…。
実際、あの時助けてくれた洪庵さんの『正義のヒーロー』っぷりにはいまだに勝ててない気がするし…」
黒子「……………」
美琴「同じ常盤台中学に入って、一度でいいからちゃんと、話をしてみたいと思ってるんだけど、
やっぱり学年も違うしなかなか機会が………って黒子?何ぼーっとしてるのよ?」
黒子「……え、あ、ああ、ごめんなさいですの、ちょっと考え事をしていて…」
美琴「ふーん、まあいいわ、もう寝ましょ、明日も学校だし…」
……………
黒子「(…………お姉さま……ですけど、そのお姉さまが『憧れ』ている洪庵という女は……
ひょっとしたら……)」
…………
177
:
美琴大好き
:2011/08/28(日) 01:44:15 ID:fGE4Il7I
今日はここまで。また後日更新します。
178
:
美琴大好き
:2011/08/28(日) 01:50:48 ID:37lYkXg2
おっタイムリーで見れちまった!
夜中に乙です続きも期待してるー
179
:
美琴大好き
:2011/08/28(日) 02:15:35 ID:9Yg5jdgs
乙です。
過去のお話も出てきて続きがますます楽しみです。
180
:
美琴大好き
:2011/08/29(月) 13:03:05 ID:XcaF6OlI
美琴のレベルダウンのSSは他にもみたことあるけど
この作者のが一番雰囲気よくていいわ
181
:
美琴大好き
:2011/08/29(月) 22:48:12 ID:tvJf.R9Y
翌日……
ジャッジメント支部
初春「……洪庵博巳さん。年齢15歳。レベル4の能力者にして現在、常盤台中学の中では御坂を抜いて第1位の『電撃使い』。
………元々、才能に恵まれていた方みたいで、能力開発に携わったかなり初期の段階からすでにレベル4に到達していたみたいです。
一時期は、専属の研究所もあって、『電撃使い』の中ではレベル5候補だったという噂すらあったみたいです」
黒子「……確かに洪庵、という名前、能力の種類が違うワタクシでさえ聞き覚えがあったとおもったら……それほどの方だったわけですのね…」
初春「……ところが、最初は『電撃使い』としてダントツで優秀だった洪庵さんも、その後の成長は芳しくなかったみたいで…
…後から成長してきた後輩の『電撃使い』と少しずつ距離が縮まっていったそうです…
ほどなくして洪庵さんの研究所は解散……どんどん世間から注目されなくなった洪庵さんを尻目に……急激な急成長で注目されはじめたのが……」
黒子「御坂美琴お姉さま、ということですのね……」
初春「ええ、洪庵さんの研究所が解散してから約1年後……御坂さんがとうとう『超電磁砲』としてレベル5に到達したそうです…」
佐天「…ええっと、要するにその洪庵さんって人は、御坂さんがレベル5になる前に注目されていた人で……
御坂さんより前の『電撃使い』のエースだった人、っていうこと?」
182
:
美琴大好き
:2011/08/29(月) 22:51:22 ID:tvJf.R9Y
初春「うーん、まあそういうことになりますかね…
……あ、いや、もちろん今でも洪庵さんが、優秀な『電撃使い』であることは変わりないんですよ?
なにせ常盤台中学に難なく入学できる実力はあるんですから…
…けど、やっぱりレベル5の御坂さんと比較してしまうともう……」
黒子「レベル4とレベル5の絶対的な壁……洪庵博巳とお姉さまでは、それはもう雲泥の差でしょうね」
佐天「白井さん、ひょっとして、その洪庵さんが自分を追い抜いた御坂さんを妬んで御坂さんに薬を盛った、ということですか?」
黒子「……その可能性もある、ということですわ。ただ、動機としては一番しっくりくるかもしれませんわね」
佐天「自分を追い抜いた御坂さんを妬んで、っていうことですよね……確かに動機としては分かりやすいけど……」
183
:
美琴大好き
:2011/08/29(月) 22:53:33 ID:tvJf.R9Y
初春「ええっとそれで白井さん……洪庵さんのことを調べるついでに、常盤台中学の他の『電撃使い』のことも調べてみたんですけど……実は少し意外なことがわかったんです」
黒子「意外なこと……一体なんなんですの、初春?」
初春「実は、今回の御坂さんの一件より前にも、常盤台中学に在籍していた『電撃使い』の人が、能力値が下がったっていう事件があったみたいなんです」
黒子「な、なんですって!?」
184
:
美琴大好き
:2011/08/29(月) 22:57:48 ID:tvJf.R9Y
初春「その事件が起こったのは、御坂さんが常盤台中学に入学する前の年なので…
…ええっと、2年ちょっと前くらいの話みたいなんですけど…
…当時、常盤台中学の『電撃使い』には2人のエースがいて、
一人はさっき話していた洪庵博巳さんで…もうひとりはその能力値が下がった当事者の子だったそうです」
佐天「その、つまり、御坂さんが常盤台中学に入学する前の年には、校内に洪庵さんと同じくらいの実力の『電撃使い』の子がいたってこと?」
初春「ええ、洪庵さんとその子の実力は均衡していたようで、その子は洪庵さんとは、いわばライバル関係にあったみたいですね」
黒子「…それで初春。そのライバルの方の能力が下がったっていうのは、一体どういう状況だったんですの?」
初春「ええっと、そのライバルの子は『身体測定』のある数日前に突如、能力値が低下したそうです…
…と言っても、今回の御坂さんみたいに劇的にレベルが下がったというわけではなく、ほんのちょっと能力値が下がっただけ見たいなんですけど…」
黒子「……………」
185
:
美琴大好き
:2011/08/29(月) 23:02:56 ID:tvJf.R9Y
初春「それでも結局、そのライバルの子は、数日後の『身体測定』では良い結果をだせず、成績は洪庵さんにボロ負けしたそうです。
…そのことがよっぽどショックだったのか、その子はそれ以降、みるみる能力値が低下し始めて…
…とうとう最後には、自主的に常盤台中学を退学したんだそうです」
佐天「そんなことがあったなんて……けど初春。その時は、その子の能力値が落ちちゃった原因を誰も調べようとはしなかったの??」
初春「その当時は、周りの人たちは、たまたまその子が調子をくずして自滅しただけって思っただけで、
とくにその子のレベルが下がった原因を追及する人はいなかったんです。
……けど、この事件、今にして思うと……」
黒子「今回のお姉さまと同じように……例の薬によって引き起こされた事件かもしれませんわね…
…しかも、その時も高レベルの『電撃使い』が標的にされた……」
佐天「うーーん、なんだか、そういう話聞いちゃうと、その洪庵博巳さんって人が、
自分が『電撃使い』のトップになるためにライバルを、薬で落としめようとしているように感じますね…」
黒子「(洪庵博巳……この間、郊外で見かけたとき、あれがお姉さまを遠目で監視してたのだとしたら…
……どうやら、限りなくグレーな人物かもしれませんわね)」
186
:
美琴大好き
:2011/08/29(月) 23:11:47 ID:tvJf.R9Y
黒子「……それにしても初春。よく一日でそれだけの情報を一人で調べましたわね」
初春「私だけじゃありませんよ、白井さん。固法先輩にも手伝ってもらったんですよ?」
黒子「固法先輩が……?」
初春「そうですよ。今は他の現場に行っていないですけど……いつも御坂さんには世話になってるし、って言って…
あ、それに他のジャッジメントの支部の人達も捜査に協力したいってさっき要請があったんですよ」
黒子「そ、そうなんですの…?」
初春「なんだかんだで皆、御坂さんにはお世話になってますしね。
あ、あと春上さんも何ができることがあれば手伝いたいって…」
黒子「…………」
187
:
美琴大好き
:2011/08/29(月) 23:29:12 ID:tvJf.R9Y
佐天「…けどさすがは御坂さん、レベル1になろうがなんだろうが、これだけの人が協力してくれるなんて、すごい人望だなあ。
うーーん、やっぱ木山先生の言うことは正しかったのかもしれないなあ…」
黒子「木山先生??木山先生がどうしたんですの?」
佐天「以前初春と、木山先生のところに御坂さんのことを相談しに行ったことがあったんです。
その時、木山先生が言ってたんです。御坂さんのことは、何も心配はいらない、見守るだけで十分だって……
御坂さんは『超電磁砲』としての力がなくなっても、
御坂さん自身がもつ本来の『強み』は全然失われていない、だから大丈夫だって……そう言ってたんです」
黒子「お姉さま本来の…『強さ』…」
佐天「木山先生の言うこと、その時は良く分かんなかったんですけど、今はなんとなくわかるなあって……。
御坂さんがこうやって皆から慕われるのは、『超電磁砲』っていう、レベル5の力に皆が魅かれているわけじゃなくて……
御坂さん自身が本来持っている、その『強さ』に魅かれているからじゃないかって……
だってそうじゃなきゃ、能力を失って、レベル1になった御坂さんにこれだけ沢山の人が協力してくれるわけないですもんね」
黒子「佐天さん……」
188
:
美琴大好き
:2011/08/29(月) 23:50:06 ID:tvJf.R9Y
初春「けどまあ、もちろん御坂さんを落としめようとしている人もいるわけですから、油断はできないですけどね」
黒子「ええ……木山先生がなんと言おうと、流石にレベル1になったお姉さまのことを黙って見守る、ということはできませんわ。
それに犯人探しも重要ですけど、何かお姉さまを元の能力値に戻す良い方法が見つけなければ…」
初春「ええ……『サイコダウナー』には、解毒剤だとかそういうたぐいのものは一切ないらしいし…」
黒子「『サイコダウナー』??……初春、一体なんのことですの、それは??」
初春「え?あ、ああ、ごめんなさい、言い忘れてましたけど…御坂さんが飲んだ薬の名前ですよ。
今さら、薬の名称が分かったところで何の役に立たないだろうと思って、特に報告してなかったんですけど…」
黒子「サイコダウナー…」
初春「……ちなみに『サイコダウナー』には製造時期によって薬の形状が微妙に違って、
初期型のものは通称α、中期型をβ、後期型をγと呼ばれているそうです。
そのうち御坂さんが服用したのは後期型のγらしくて……」
黒子「……はあ……初春…確かに、今さら知ってもどーーでもいいような情報ですわね…」
初春「んな……!だ、だから言ったじゃないですかあ!」
……………
189
:
美琴大好き
:2011/08/30(火) 00:04:19 ID:tvJf.R9Y
…………
黒子「(…………お姉さま本来の『強み』、か……)」
黒子「(確かに木山先生の言うとおりですわ…
…お姉さまの本当の強さが『超電磁砲』にないことくらい…ワタクシだって知っていますの…
お姉さまがレベル1になったくらいで……皆がそっぽを向くような、そんな人望のない人間でないことも知っている…
ですけど、ワタクシは……お姉さまがその『強さ』があるうえ、手に入れることができた『超電磁砲』という力を…
お姉さまが、長い年月を経て……それはもう…血のにじむような努力の末勝ち取ったその力を……取り戻してあげたい…!
同じ能力者として、レベル5への道のりがどれほど、辛く、遠い道のりだったのか……ワタクシにはよく分かる……
そんなお姉さまの努力の結晶を……どこぞの『クズ野郎』のせいで失うなんてこと、絶対にあってはいけないことなんですの……!
きっとお姉さまは今日も、訓練に励んでいらっしゃるはず……レベル5という、あの遠い遠い、遠い道のりをまた一から歩みはじめている……!
ですけど、ですけど黒子はもう……そんなけなげなお姉さまのことを…これ以上見てられないんですの!
いくらお姉さまでも、このままでは、常盤台中学の退学はまぬがれない……
ですけど……ですけど……お姉さま……
一体、どうすれば………)」
……………
そのころ…
とある公園
ビリビリ……
美琴「ええっと、確か、こういう感覚で……えっと……」
ビリビリ……
……………
190
:
美琴大好き
:2011/08/30(火) 00:04:50 ID:tvJf.R9Y
今日はここまで。明日は無理かな。
191
:
美琴大好き
:2011/08/30(火) 00:21:54 ID:7Nvra/RQ
乙にゃんだよ
美しいんだよ!
次の更新が楽しみかも
192
:
美琴大好き
:2011/08/30(火) 00:52:02 ID:4dEgPxkU
乙です。
この作者は話の盛り上げ方を知っているな
193
:
美琴大好き
:2011/08/30(火) 02:00:17 ID:LVpzcuRo
乙です
そろそろ上条さん来るかな
公園にいるみたいだし
194
:
美琴大好き
:2011/08/30(火) 20:59:09 ID:9Yg5jdgs
乙です
195
:
美琴大好き
:2011/09/01(木) 23:19:40 ID:7U/dwOuM
…………その日の夕方
常盤台中学 女子寮前
寮監「……ほう。
要するに貴様は御坂の知り合いで、能力を失ったという御坂をお見舞いするためにここまで来たと…
そういうことだな?」
上条「え、ええ、そうなんですけど……ここ数日、ずっと探しているんですけど、なかなか会えなくて…」
寮監「……なるほど。事情はよく分かった……だがしかし、それはかなわぬ相談だな」
上条「え、なんでですか??……あ、もしかして、御坂の奴まだ寮に帰って来てないとか??」
寮監「……そういう話ではなく……貴様もすでに知っているようだが、今御坂は大変な状況にある。
かつての力を失い、今はレベル1相当の能力しかないと聞く」
上条「ええ、そう聞いたから俺は…」
寮監「そんな御坂のことを、今なら自分でも勝てると思い、知り合いを装って闇打ちしようというふざけた輩がいないとも限らない」
上条「あ!そうですよね!!アイツ、普段から人に会うたびにビリビリビリビリと……!
能力を失った今なら積年を恨みを晴らすことも……って……え……あ、あれ??」
196
:
美琴大好き
:2011/09/01(木) 23:37:29 ID:7U/dwOuM
寮監「なるほどな……思ったより早く、本性を現したな」ゴゴゴゴゴ……
上条「え、ちょ、ちょっと……ち、違……い、いい今のは単なる言葉のあやで…
お、俺はホントに御坂のことが心配で……!」
寮監「そもそも貴様がこの女子寮の前で、乙女のようにモジモジとうろちょろしていた時点で…
私は貴様を怪しいと踏んでいたんだ…」
上条「え、ちちち違いますって!そ、それは、やっぱ女子寮の中って入り口でも入りずらいなあ、って
思ってただけで……あ、ま、まあ前に一度、寮内に入ったことあるとはいえ……やっぱり…」
寮監「ほう……貴様……!!!すでに侵入経験があったか……面白い…
この私の目をかいくぐって、寮内に入るとは……なかなかやるじゃないか」ビキ…ビキ…
上条「え、えええーー!!」
197
:
美琴大好き
:2011/09/01(木) 23:38:09 ID:7U/dwOuM
上条「って、ちちち違…!!そ、そうじゃなくて、あ、あれは白井が……!!」
寮監「なるほど、御坂のルームメイトの名前もすでに調べ済みか……大した情報網だな……」ゴキ…ゴキ…
上条「…え、っていうか、なんですか、その構え!?物腰からしてめちゃくちゃできそうなんですけどぉ!!?
アンタほんとにただの寮監なの!??」
寮監「だが貴様、この私に正体がばれたのは運の付きだったな……もし5秒以内に立ち去らない場合は…」
上条「し、失礼しましたあーー!!」
…………
198
:
美琴大好き
:2011/09/01(木) 23:52:07 ID:7U/dwOuM
とある公園
公園のベンチに座る上条。
上条「……はあ……はあ…」
上条「あ、あの寮監……追って来てたりしないよな……まったく……まさか御坂んとこの寮監があんなどぎつい人だったとは……」
上条「それにしても……どうしたもんかなあ……これだけ探しても見つけられないとは……」
上条「(……………)」
上条「(御坂のやつ………ほんと、普段どうでもいい時にはよく会うくせに……肝心の会いたい時に限って全然……)」
ガンッ!!
上条「…って痛あ!!」
199
:
美琴大好き
:2011/09/01(木) 23:53:35 ID:7U/dwOuM
上条「な、なんだこれ!?『ヤシの実サイダー』の缶じゃねーか!?しかも中身が入ってるし!
…誰だよ一体、こんなもん俺に投げつけたやつは!??………って……
………え…………?」
………
美琴「………投げつけたんじゃないわよ。せっかくの美琴センセイのプレゼントを、アンタがしっかりキャッチしなかっただけでしょ?
………まったく、なーにヘトヘトのシケたツラしてんのよアンタは」
200
:
美琴大好き
:2011/09/01(木) 23:54:29 ID:7U/dwOuM
短いですがここまで。200get
201
:
美琴大好き
:2011/09/02(金) 00:01:18 ID:7Nvra/RQ
にゃっふー!乙にゃんだよ
やっと上条さんがやってきたんだよ
202
:
美琴大好き
:2011/09/02(金) 00:05:20 ID:9Yg5jdgs
乙です
203
:
美琴大好き
:2011/09/02(金) 00:29:01 ID:1NHjc3bk
やっとか上条さんw
続きが気になりすぎて困る
204
:
美琴大好き
:2011/09/03(土) 01:23:19 ID:I/VO1QXU
上条「な……ちょ………」
美琴「って、なーにハトが豆鉄砲食らったような顔してんのよアンタは…
そんな顔しなくても別に、たかがジュースごときで見返りなんか期待してないってば…たまたま、さっき自販機蹴り飛ばしたら、2本出てきただけのことだし」
上条「え、……あ、あのぅ、み…」
美琴「って、うわ!?何よアンタ、汗で身体中ビショビショじゃないのよ!?顔もなんか疲れたような顔してるし…
…はっはーん、さてはアンタ……まーたつまんない厄介事に巻き込まれたんでしょ?ホントアンタって奴はいつもいつも……」
上条「いやいやいやいやいやあああーーーー!!!そりゃこっちのセリフだからぁぁ!!
そんなセリフ流石の俺も、今現在超ド級の厄介事に巻き込まれてる最中の御坂さんにだけは言われたくなんですけどおお!!!」
美琴「え?え?…なになに?な、なによそれ?」
205
:
美琴大好き
:2011/09/03(土) 01:26:53 ID:I/VO1QXU
上条「いやだから、お前の能力の話だよ!!なんか噂では変な奴に変な薬飲まされて……って、あ、あれえ!?その反応、あれってもしかして嘘なのか!??俺の勘違い!??」
美琴「え、あ、ああ……なんだ…その話か……」
上条「なんだってなんだよ……はあ…なんだ、その反応からするとやっぱガセネタかよ…ったくあんなに走り回ってお前のこと探して損したぜ……」
美琴「……………、何よアンタ……もしかして、その噂を聞いて私のこと探してたわけ?」
上条「そーだよ、悪いかよ。そのおかげで常盤台の女の子に痴漢扱いされたり、寮監にしばかれそうになったり……大変だったんだからな…」
美琴「…………ふーーん……、…そーなんだ」
美琴「(……………)」
206
:
美琴大好き
:2011/09/03(土) 01:29:00 ID:I/VO1QXU
上条「…けどまあ、噂がガセだって分かって安心したよ。そりゃそうだよな。お前がレベル5じゃなくなるなんて、そんなことあるはずが」
美琴「………嘘じゃないわよ?」
上条「……へ?」
美琴「だから、噂は本当だ、って言ってんのよ」
上条「……え、ってことはまさかお前、本当にレベル5じゃなくなったのか!??本当に噂通りレベル落ちちゃったのかよ!?」
美琴「落ちたってもんじゃないわよ。大暴落よ。だ・い・ぼ・う・ら・く。
ホント、このままじゃ常盤台中学も退学になりそうだし、困ったもんよねえ」
上条「え、ちょ、常盤台退学って、えええ!!?」
207
:
美琴大好き
:2011/09/03(土) 01:31:46 ID:I/VO1QXU
上条「な、た、退学って!?マジかよ、そんな話は知らなかったぞ!?それで、能力値を元に戻す方法は何かねーのかよ!??」
美琴「……………、」
美琴「………さあ……?
とりあえず毎日、能力を取り戻すための特訓はしてるけど……どうなることかしらねえ…」
上条「おいおい……なんだよそれ……いつになく弱気じゃねーか御坂……普段のお前はもっとこう……」
美琴「…っていうか、もしかしたらもう……一生このままかもね」
上条「え………」
208
:
美琴大好き
:2011/09/03(土) 01:39:02 ID:I/VO1QXU
美琴「だってそうでしょ?私は元々レベル1の人間で……能力レベルで言ったら、レベル0のアンタとほとんど変わらない人間だったのよ…
そんな人間が元々レベル5だった、ていうのはいろいろな偶然が重なっただけだったのであって…
…いまさら同じ努力をしたところで、おなじ結果が得られるとは到底思えない」
上条「おいおい御坂……ちょっとまってくれよ……俺はお前が……」
美琴「けど、能力を失って……力をなくして……私ってばこの先どうやって生きていけばいいのかしらね……
能力を失ってから、黒子や周りの人間には、気を使わせないように強がっていたけど……もう限界だわ……
…ホント……どうしたら……」
顔をうつむき、手で覆う美琴……
上条「お、おい……御坂……お、お前……」
…………
209
:
美琴大好き
:2011/09/03(土) 01:44:50 ID:I/VO1QXU
…………
上条「だ、大丈夫だ御坂!!能力が失おうが何しようがお前はお前じゃねーか!!
別にレベル5じゃなくたって、お前の本当にいいところはそんなとこじゃないし!!」
美琴「…………」
上条「あ!ていうか、そもそも、レベルが元に戻らねーって、決まったわけじゃねーしよ!!
俺、能力のことはよく分かんねーけど、お前だったら絶対大丈夫だって!!俺が保障するし……」
美琴「………………」
上条「そ、それに…それに……!!もし万が一、お前の能力が一生元に戻らなかったとして…
…お前に危険がふりかかることがあっても心配するな!!
俺がなんとかしてやる!!俺がお前を守ってやるから!!
いや……お前とお前の周りの世界の人間は、俺が絶対に守ってやるから……!」
美琴「……………、」
210
:
美琴大好き
:2011/09/03(土) 01:45:30 ID:I/VO1QXU
上条「だから……だから……御坂……もう泣くのは……」
美琴「……ぷ」
上条「……ぷ?」
美琴「……あははははは!!!なーにマジになっちゃてんのよアンタは!!冗談よ、じょーだん!!」
上条「へ……?」
211
:
美琴大好き
:2011/09/03(土) 01:52:16 ID:I/VO1QXU
美琴「確かに能力を失ったのは確かだけど、別にそんな落ち込んでないしアンタに心配されるよーなことは何にもないわよ!!
この美琴センセイがこんなことくらいでナーバスになって、アンタなんかの前で泣いちゃうと思ってたの!?うぬぼれてんじゃないわよ!!」
上条「え、あ、あのお……み、御坂さん…?」
美琴「っていうか、何!?何よさっきのセリフ!?お前とお前の世界は〜、ってやつ!??
そんなさえない顔して何格好つけてんのよアンタは!!気持ち悪すぎんだけど、あははは…!!」
上条「んな……///////み、御坂…てんんめええええええーーーー!!!」ブチブチブチィ!!
212
:
美琴大好き
:2011/09/03(土) 02:09:00 ID:I/VO1QXU
上条「てめえ、御坂!!せっかく上条さんが、落ち込んでるお前を慰めようとして言った渾身のセリフをバカにしやがって!!
もうお前なんか困ってても絶対助けてやんねーからな!!ばーーかばーーか!!!」
美琴「あーーはいはい、何よ騙されたアンタが悪いんでしょ!?
…っていうか、アンタこそ、さっきみたいなキザなセリフ、軽々しく言ってんじゃないわよ」
上条「はあ、なんだよ!俺は別に軽々しく言ったわけじゃあ…!!」
美琴「あのねえ!それじゃ、もし私の能力が一生戻らないとしたら、一体どーするつもりだったのよ!?
一生、私とその周りの世界の人間を守っていくつもりだったのかしら!?バカも休み休み言いなさいよね!!!」
上条「そ、そんな言い方ないだろ!?だから御坂、俺はお前が元気になるならそれでも………って、あ、アレ、御坂さん…?
なんかお前よくみたら、さっきから顔がすげー真っ赤に…」
美琴「は、はあああ!!??な、な、なってないわよバッカじゃないの!!?
……あ、っていうか、ほらもう、寮の門限が近づいてるじゃない!?どーすんのよアンタのせいだからね!!」
上条「え、ちょ!!なんだよ、俺のせいじゃねーだろーが!!だいたい御坂、てめえが……!!」
ぎゃーーぎゃーーー…
…………
213
:
美琴大好き
:2011/09/03(土) 02:18:52 ID:I/VO1QXU
……
上条「……はあ……はあ……ちょ……もうやめようぜ……言いあいも流石に疲れた……」
美琴「ええ……そうね……流石にバカバカしくなってきたわ…」
上条「………まったく……それにしても、まあ、
能力を失った、っていうのはホント見たいだけど…とりあえずは、元気そうで安心したよ」
美琴「あ、あの……そのことなんだけど」
上条「ん?なんだよ??」
美琴「心配してくれて、ありがとう……正直、うれしかった」
上条「え、お、おう……?」
上条「(あれ……なんか超めずらしく素直…)」
214
:
美琴大好き
:2011/09/03(土) 02:33:52 ID:I/VO1QXU
美琴「…けど今回のことは、全然心配いらないから」
上条「え?」
美琴「……確かにアンタには、以前私ではどうしようもない事件を解決してもらって…助けてもらった経験はあるわ。
けどね……今回の事件、私はアンタに助けてもらわなくても大丈夫だから」
上条「…………いや、けど御坂、一体どうやって…」
美琴「あのねえアンタ……私を誰だと思ってんのよ?……そりゃあ確かにアンタには今まで全敗だけどさ…
私にはいままで培ってきた実力があるんだから……この程度の事件、アンタの力を借りるまでもないわよ」
上条「御坂……けど…」
美琴「ああもう、しつこいわねえアンタ……さ、もう帰るわよ、アンタも門限近いんじゃないの!?
それじゃあ、私こっちだから……」
上条「あ、ああ…それじゃあ……」
…………
215
:
美琴大好き
:2011/09/03(土) 02:36:00 ID:I/VO1QXU
今日はここまでで また明日(以降)に
216
:
美琴大好き
:2011/09/03(土) 06:16:31 ID:7Nvra/RQ
乙にゃんだよ
どうなっていくのかな
とても続きが気になるんだよ
217
:
美琴大好き
:2011/09/03(土) 07:43:47 ID:9Yg5jdgs
乙です。
続きを楽しみにしています。
218
:
美琴大好き
:2011/09/03(土) 10:24:54 ID:0opoq9Cg
乙!
顔真っ赤にして本当は嬉しくて嬉しくて仕方ない感じが最高に可愛いすなあ
次回も超期待です
219
:
美琴大好き
:2011/09/03(土) 15:32:28 ID:ERQBLeW.
美琴は本当に可愛いなあ
220
:
美琴大好き
:2011/09/06(火) 08:36:03 ID:89TiY5D2
美琴 自分なりの思惑がありそうだな
続き期待
221
:
美琴大好き
:2011/09/10(土) 21:27:34 ID:E7vwHYvA
まだかな?
222
:
SS作者
:2011/09/11(日) 23:57:16 ID:QQiqocdQ
いつも読んでくれている方ありがとうございます。
コメントも少しづつですが増えてきているような気がして、嬉しい限りです。
今週は、いろいろと忙しくて結局更新できませんでした…ごめんなさい。
来週はなんとか更新できるよう頑張りますんで、よろしくおねがいします。
223
:
美琴大好き
:2011/09/12(月) 10:02:25 ID:7Nvra/RQ
待ってるんだよ!
224
:
美琴大好き
:2011/09/12(月) 10:04:02 ID:ILAH8rWA
待ってる
225
:
美琴大好き
:2011/09/12(月) 19:43:45 ID:hn4HFfvY
待ってます
226
:
美琴大好き
:2011/09/17(土) 00:55:35 ID:wNHAZCGY
………
上条の寮
禁書「ふーーん、それで要するにとうまは、短髪のことが心配で心配で探しまわってて、
結局今日も夕ご飯の支度が遅れたってことなんだね、ふーん、ほほう」
上条「な、なんだよ、インデックスその目は……そんな怒んなよ……別に俺は…」
禁書「別に怒ってなんかないんだよ!!」
上条「全く…何そんなカリカリしてんだよ…夕ご飯の支度が遅れてくらいで…」
禁書「ふーんだ!!」
227
:
美琴大好き
:2011/09/17(土) 01:00:17 ID:wNHAZCGY
禁書「……でもなんか、ちょっと珍しいかもなんだよ」
上条「珍しい??……珍しい、って一体どういうことだよ、インデックス?」
禁書「だってお節介焼きのとうまが、相手に大丈夫、って言われたからってそのまま帰ってくるなんて…はっきり言って初めてのことかも。
いつもなら、相手の言うことなんて聞かないで、勝手にお節介焼いて勝手に病院送りになってるのがとうまのスタンダードなのに」
上条「な、なんだよ、スタンダードって!!俺は別に自分が病院送りになるのがスタンダードとか思ってないんだけど!!」
禁書「だって、はたから見たらそうとしか思えないだよ。それが今回は短髪に何のおせっかいも焼かなかっただなんて。
とうまにしてはちょっとおとなしいかも」
上条「え、ええ……俺ってはたから見たら、そんなふうに見られてるのかよ…」
上条「…………」
228
:
美琴大好き
:2011/09/17(土) 01:09:46 ID:wNHAZCGY
上条「(けど確かに、なんていうか……探して探して、ようやく会えた御坂があまりに…
……普段通りすぎて拍子ぬけた、ってうか……)」
上条「(…………)」
上条「(……俺は最初、吹寄からアイツの話を聞いたとき、さぞアイツが落胆していると思ってたんだ……
学園都市でも有数の、『超電磁砲』という能力を失ったわけだから……
だから、アイツの能力を取り戻すために、できる限り力になってやりたいと思った……)」
229
:
美琴大好き
:2011/09/17(土) 01:16:35 ID:wNHAZCGY
上条「(けど、今日実際に会ったレベル1の御坂は、普段の御坂と何ら変わりはなくて……
いつもと同じ、態度がでかくて勝気で自信満々な御坂美琴…)」
上条「(……その御坂に『大丈夫』っていわれたら……なんか本当に俺なんかの助けなんていらないような気がして……
あの『一方通行』の一件とは違って……強がりとかなんかじゃなくて……なんか本当にアイツの『レベル5』としての力強さを感じることができたから……)」
上条「(けど御坂……俺はレベル0だからよく分かんないけど……一度なくした能力を取り戻すのって、簡単なことじゃないんだろ?
一体どうするつもりなんだよ……何か俺達には分からない秘策でもあるのか……?
それとも……もう、能力なんて元に戻らなくてもいいって……そう思っているのか……??
……どうなんだよ御坂…………)」
230
:
美琴大好き
:2011/09/17(土) 01:21:44 ID:wNHAZCGY
…………そのころ
常盤台中学寮
バスルームから出てくる美琴
美琴「ふっふっふーん、ふっふふーん、ふっふっふーん♪……
美琴「あー、良いお湯だったわ!ほら、黒子アンタも早くお風呂はいっちゃいなさいよ、
冷めちゃうわよ、ほらほら」
黒子「え、ええ、それは分かりましたけど……ど、どうしたんですのお姉さま?」
美琴「え??……どうしたって、何が??」
黒子「い、いやですから……どうしてそんなに上機嫌なんですの??」
美琴「え、ええ?な、なに言ってんのよ黒子!!別にそんなことないわよ!!!」
黒子「そ、そうですの…?ま、まあ別にワタクシはお姉さまが元気なのは喜ばしいことですけど……
何か良いことでもあったんですの??」
美琴「だ、だから何言ってんのよ、別に元気でもなんでもないわよ!!
良いことなんて別になかったわよ!!」
黒子「そ、そうですの…」
231
:
美琴大好き
:2011/09/17(土) 01:25:34 ID:wNHAZCGY
黒子「……ま、まあそれはそうと、……その、お姉さま」
美琴「……?何よ」
黒子「ええっとその……、いや、なんでもないですの。
く、黒子もお姉さまの言うとおり、冷めないうちにお風呂にはいってきますの」
美琴「え、ええ……??」
232
:
美琴大好き
:2011/09/17(土) 01:42:37 ID:wNHAZCGY
湯船につかる黒子
黒子「…………」
黒子「(…お姉さまに言うべきかしら…
…お姉さまに例のナントカいう薬を盛った犯人の捜査状況を……
要注意人物を教えてやればお姉さまも警戒するだろうし……結果的にお姉さまを危険な目にあわす可能性を少なくできるかもしれない……)」
黒子「(………いや、犯人かもしれない人物が同じ常盤台中学の生徒だと知ったら、ショックを受けるかも…
…いや、カンの良いお姉さまのことですから……それくらいのことはもう気づいているかもしれないですわね…)」
黒子「(ですけど……その人物が、かつて自分を助けてくれ、目標としていた洪庵博巳だと知ったら……)」
黒子「(………)」
233
:
美琴大好き
:2011/09/17(土) 01:59:52 ID:WEDjcbhc
黒子「はあ……」
黒子「(お姉さまの能力を元に戻す方法も見つからず……、今のお姉さまを守る手立ても上手くできず……)」
黒子「ほんと、…このままじゃお姉さまの『露払い』失格ですわ……」
……………
234
:
美琴大好き
:2011/09/17(土) 02:19:50 ID:WEDjcbhc
……………
今から数年前のお話……
とある研究所
科学者A『…はい、これが今週の分だ。いつも言ってるが一日に服用する回数・量は必ず守るように。
暴走した能力を抑えるだけでなく、自身の本来の能力値を下げてしまう可能性があるからね』
洪庵『はい、わかりました………すいません、あの一件以来、能力開発を中断してもらって』
科学者B『なあに、最近は少し、我々も君にオーバーワークさせすぎたからね。
過剰な能力開発で少し、疲れているんだろう。その「サイコダウナー」を処方すればじきに元の状態に戻るさ』
洪庵『ええ……そうだといいのですけれど……』
235
:
美琴大好き
:2011/09/17(土) 02:21:24 ID:WEDjcbhc
研究所を後にする洪庵
洪庵『(くそ……くそ…!!)』
洪庵『(この私が……まさか実験中に能力を暴走させてしまうとは……おかげでそれ以来、どうにも自分の能力が上手くコントロールできなくなって…
…あげく、こんなわけのわからない薬を処方するハメになって……!!)』
洪庵『(ほんと、ふんだり蹴ったりだわ!!……、
けどこの「サイコダウナー」とかいう薬を服用するようになって、少しづつ能力のコントロールが上手く……)
……ん??』
洪庵『このさっきもらった「サイコダウナー」……普段、もらっていたタイプと若干形状が違う……??』
洪庵『……………、思い出したわ…、確かこれは研究者の間で「γ型」、と呼ばれているタイプのもの…
…私が普段飲んでいる「β型」とは違う…、きっとあの研究者が間違ったのね。
β型と取り替えてもらいたいけど……どうしよう、まだ研究所にいるかしら?もう帰ってしまったかも……』
236
:
美琴大好き
:2011/09/17(土) 03:02:52 ID:M8gBhrO6
研究所に戻る洪庵……
洪庵『良かったわ、まだ研究室の明かりがついている。よし、さっそくβ型にとり替えてもらって………ん??』
研究室から聞こえてくる会話
……………
科学者A『……まあ、もったいないといえばもったいないが……もう限界だろうな』
科学者B『ああ、あんな薬に頼らないとダメになった時点で程度が知れてる』
………
洪庵『(何を話しているのかしら……??)』
そのまま立ち聞きする洪庵
…………
237
:
美琴大好き
:2011/09/17(土) 03:05:04 ID:M8gBhrO6
…………
科学者A『洪庵博巳はもうダメだな』
科学者B『まったく……かつてはダントツで優秀な「電撃使い」だったのにもかかわらず…
期待はずれもいいとこだぜ』
科学者A『かつては優秀な「電撃使い」か……まあ確かに洪庵は、一時期「原子崩し」や「心理掌握」とも肩を並べたともいわれていたほどの能力者だからな』
科学者B『おいおい……そりゃホントの大昔の話だろ…今や、その2人は学園都市を代表するレベル5…
……かたや洪庵は、初めて能力開発を受けたときからレベルは横ばいのまま…いまでもレベル4のままだ』
科学者A『まあな……おかげで、かつて洪庵よりレベルの低かった「電撃使い」が成長してきて、
今や洪庵と同程度の「電撃使い」なんてそれほど珍しくないしな。その時点で洪庵の利用価値はもう薄れてきてはいるな』
238
:
美琴大好き
:2011/09/17(土) 03:15:43 ID:M8gBhrO6
科学者B『……けど知っているか?いま上層部の間でひそかに注目を集めている「電撃使い」はとあるレベル3の小学生だそうだ』
科学者A『はあ?なんだそりゃ??レベル3の小学生??なんでそんな子が注目を集めているんだ?」
科学者B「その子は、能力開発の初めはレベル1だったそうだ。……だが、大層な努力家だそうで、成長スピードも異例のスピードらしい。
いずれは、その子がレベル5まで到達する、という噂が流れているくらいだ」
科学者A「はは!そりゃ流石にガセネタだろうな!かつてレベル1だった能力者がレベル5になったなんて事例、聞いたことがない!!
どう考えたって、そのうち成長が止まるに決まっているだろ!」
研究者B「そりゃあまあ、普通に考えればそうだが……」
研究者A「100歩譲ってレベル5に到達することが演算に基づいた事実だとしてもだ。そりゃいったい何時の話になるんだ??
レベル1がレベル3になる道のりとレベル3がレベル5になる道のりはまるで違うんだぞ?
素養のないレベル3無勢が、努力や根性だけでそこまでの道のりを走り切るのは1千年か1万年後か……
「きっと、「惑星探査機ボイジャー」に乗せた異星人向けの手紙の返信を待つ方が、よっぽど気の短い話だぜ』
239
:
美琴大好き
:2011/09/17(土) 03:37:20 ID:ckQaDWP.
科学者B「……だが他の噂じゃ、その子のDNAマップを手に入れた、という話も聞いたことがあるし…
…注目を集めているのは確かみたいだぜ」
科学者A「へえ、ホントかよ………名前は?その子の名前はなんていうんだ??」
科学者B「確か……「御坂美琴」、って言ったか……少なくとも俺は、今の洪庵博巳よりは期待できると思っているが…」
科学者A『そりゃまあ、もはや洪庵に利用価値はないんだから当然の話だな。奴のデータもすべて把握ずみだし……
いずれ、この研究所も解散だろうな。
……とはいえ、洪庵博巳はよくやってくれたさ』
科学者B『良くやってくれた?そりゃ、一体どういうことだ??』
科学者A『なんせ、能力開発を受け始めたときの能力値が高いからと言って、『素養』のある優秀な能力者ではない、
ということを身をもって教えてくれたのだからな……
奴の時代はもう終わったが、今後、奴以外の誰かが能力開発を行う上で貴重なデータを残すことができたんだ。
洪庵博巳にしてみれば、後輩の『電撃使い』のお役に立つことができるんだ。
むしろ喜ぶべき幸運な話じゃないか』
…………
240
:
美琴大好き
:2011/09/17(土) 03:56:55 ID:ckQaDWP.
洪庵「」がばあ!!!
ベットから飛び起きる洪庵
……
洪庵博巳の寮
洪庵「はあ……はあ……」
洪庵「(くそ………また……あの夢か………)」
洪庵「……………」
ぷるるるる……(携帯の音)
電話の主『おい!!いつまで待たせるんだ!!約束の時間はとっくに過ぎてんだぞ!!
早く来いってんだよ!!それとも今さらおじけづいた、ってのかよ!!』
洪庵「やれやれ、全くうるさい連中ねえ……、アンタ達みたいな野蛮人にそうして私が指図されなきゃいけないわけ?」
電話の主「な、なんだとお!!
洪庵「っていうか、だれがおじけづくですって??
言われなくても行ってやるから、黙って待ってなさいよ…」
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