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【まどか☆マギカ】まどか×さやかスレ避難所

1名無しさん@まどっち:2012/03/31(土) 22:36:44 ID:rs3BM.Wg0
まどか×さやかスレの避難所です
                        、___ , -―…―- 、
                               >一,ヘ     、  `ー 、
                              '   /   、 ヽ  .  、  \
                        / /  ,イ | | 、\ヾ  、  ヽ、
                          /,イ | ハ小 ト、 ヽ. \\ .   .   ’
                  __   . -‐…‐ァ/7  l ir‐i八.| ト卞寸、|`ヽ :.ァ   \ i
                 「ム>' /   i | i | |小   ヽ x云トハヽ   ヒア ヽ ヾ、
             ャ===ェュイ/ / | ヽ ヽ l ト、j,利   ` 以リ 灯|   爪   | 、 トヽ、
.             寸マイ/   |  |   .  | . ト屮、   弋ソ  jハ . |ソ小i ハjヽ
             /久∨ /  || ハ|   j 、.八"" r―‐ 、 """ _小 |〔リハル
            r-‐ュ_ィ/イ | || l i ト、 l├ ト、{> ぇ、 ノ  ィfユィハj ̄ミ、
           `フ¨, /' l.小. V⌒l ヽ ヽ|ソヽハオミ. ∧ト丁ト<ィ´     ー‐ぅ
.          ノ, イ/|l , ||{  ト,x_|ュ    '"¨ソ/ jュlリ ハjУ ><¨ ̄`くト\
.             /j 乂人ト、ミt V"`   、 ""イ/} ムイ//¨ヾv`ヽ    \ 、ヽ\__
             ムク' 'ヘVXヘ`""  r‐ 7 ' ィ /ムァタ   ノ’      ,イ  ヒ≦圭圭入
                {乂 // ≧=う‐≦ァ/イ r< 、ノ ̄¨ー    ムィ  Ⅵ圭入マ掛、
                   ´`|/  r歩ラュへヽマノ" ァク´   ` , 辷ネ¨   ヽ  Ⅷ圭圭Xく㌧、
                    ムへ、{i j リ/rヲ'  /   /    /   ̄    、 ⅧⅨ少圭圭圭t、
                 \ ヾヘ  ' {  入    . ィ、 _ __       . Ⅷ㌧圭圭圭圭圭>
                   ゝ .∧  l、  X〉ー-イ /.|  ヽ、         __`守㌧圭圭圭才
                   八  r}  从  l∨´  , . |    、\         {  寸抄守才´
                ,.。x≦灯 ¨}ヽ_,以ー ' jⅨ、 ゝ ,    }  `>-。、    \ `≧¨゚
                  ,佳壬≧K 仆、__人}=-ク ソ / .     λ 、    ノ  く/\  \
                 Ⅷ《圭圭λ`ーグ \   /   {    ト >           ゝtx、ヽ
              }圭}圭任沙、/ヽ、 `ー'   〉〉   j、           xタ井`ドx、
               {圭{圭歩へ>     ̄   _}ヽ   /ヽx、  /ィt、   ,.ィ%zz|:lllzz|:.:lllト、
              、-----寸才x           `ーヘ ’ //#zン%:.:.ヾxfチイlll:.:.:.:|:lll:.:.{zz#ヘ、>.、
              爪三三三ト、廴、   ,ィi       ,x=#=.V〃:.:./zzナzz/ナz:.:ノ#zzzz|:#z/:.:.:.lll:ハヽ〃ヽ
.             ヾュ_トィチ"ミzZヾx才#ヾ、  ,..ィチテ「l#ハヘ`ミソ:.:.〃:.:/〃/:.:.:lll:.:.:.:.:|lll/:zzzz#zハ∧/
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54名無しさん@まどっち:2012/05/05(土) 13:04:01 ID:lmyu1cGQ0
>>52
ふいたwww何てオチだw
書き上がったら投下してくれよー

55名無しさん@まどっち:2012/05/05(土) 17:27:40 ID:isokyQ120
R-18SSを前にして心が折れそう……文が出てこねぇ……

56名無しさん@まどっち:2012/05/05(土) 17:30:58 ID:hKKPjvVA0
妄想するだけで満足しちゃって文章出てこない日が続くことってあるよね…

57名無しさん@まどっち:2012/05/05(土) 17:35:33 ID:lmyu1cGQ0
妄想して文章にしても趣味に走りすぎて人に見せるのが恥ずかしい時もある
グロくもエロくもなんともないけど特殊な性癖だったり

58名無しさん@まどっち:2012/05/05(土) 21:49:21 ID:jW2ZyIto0
思うさま書いたらあまりに過激な内容になってしまって
死蔵しようと思ってたことはあったな
結局勢いで投下してしまったけど

59名無しさん@まどっち:2012/05/07(月) 21:39:14 ID:7IpEV4ug0
○月×日
 あたしは、見滝原に帰ってきた。といっても本物の見滝原ではなく、まどかが作った魔法少女と魔女だけのための天国。
現世で魔力を使い果たして力尽きたあたしは、まどかの手でこのまど界に導かれてきた。
 まどかはあたしのために新しい住まいを用意してくれ、あたしはここでゆっくり休めることになった。必要なものは
まどかの分霊に頼めば何でも揃えてもらえるし、なにをして過ごしてもいいという。
 あまりに至れり尽くせりで、正直自分が死んだって実感もわかない。なんとなしに聞いていた円環の神様が、実はあたしの
大親友のまどかだったってことにも驚いてる。なんだか混乱してるけど、とても疲れてるし、今はゆっくり休ませてもらおう。

○月×日
 それにしても、まどかはすごい子だ。あたしも含めたすべての魔法少女と魔女を救うために宇宙の法則すら書き換えて
しまうなんて。その上ここまど界に導かれてきたあたしたちの生活は快適そのもので、まどかに救われた子はみんな口々に
まどかに感謝していると言う。
 確かに魔法少女や魔女のなかにもいろいろ言う子はいるし、まどか自身も家族や友達と一生離れ離れになってしまったことは
あたしもあんまりだと思ったけど、まどかはそういうのも全部ひっくるめて心を決め、あたしたちを救ってくれた。本当に、
優しい子。あたしは、あの子の友達でいられたことを誇りに思うよ。

○月×日
 まど界での生活にも慣れて、ふと恭介や仁美は何してるかなあって気になって、渋るまどかを拝み倒して現世の映像を見せて
もらった。そうして現世の恭介が普段通りの生活を送っているのを目にした瞬間、あたしは気づいてしまった。
 あたしは、もう死んでしまったんだということ。もうお母さんにもお父さんにも、恭介にも仁美にも、マミさんにもほむら
にも杏子にも会えないってこと。
 今更実感したその事実に打ちのめされて、涙が止まらない。辛くて悲しくて、たまらない。戻れるものなら、あの場所に
戻りたい。誰か、助けて。

○月×日
 あたしを心配して、まどかは毎日様子を見に来てくれている。なのに、そんなまどかにあたしは当り散らしてしまった。
まどかは自分を犠牲にしてまであたしたちを救ってくれたのに、あたし、最低だ。
 全部納得したつもりで自分をごまかしていたあたしも、そのくせ実は全然納得していなかったあたしも、そのことを誰かの
せいにしたがっているあたしも、嫌で嫌でたまらない。本当に消えてなくなってしまえればいいのに。

○月×日
 今日から、まどかの家でまどかと一緒に暮らすことになった。自分の弱さをまどかにぶつけてしまわずにはいられないあたし
なんかと一緒にいたって、まどかには苦痛にしかならないはずなのに、無理やり連れてこられてしまった。
 まどかのいないうちに逃げ出そうとしても、すぐ分霊に見つかって連れ戻されてしまう。どうしてよ、どうしてあたしなんかに
構うのよ。もう、放っておいてよ。

○月×日
 まどかは、毎日あたしの泣き言を聞いてくれる。いつまでだってあたしの背中をさすって慰めてくれる。
 それに甘えてしまっているあたしが嫌だ。まどかの優しさを素直に受け入れられないあたしが嫌だ。もう、なにもする気力が
ないよ。

                 *

○月×日
 今日、久しぶりに笑った。まどかの「ええ!? 『一日一膳』って『ご飯があればその日一日大丈夫』って意味じゃないの!?」
という言葉に、自然にふふっと笑みがこぼれた。まどかもあたしも驚いてた。
 いつ以来だろ、笑うのなんて。あたし、まだ笑えたんだ。

60名無しさん@まどっち:2012/05/07(月) 21:42:32 ID:7IpEV4ug0
○月×日
 まどかが、泣いていた。パパとママとタッくんの名前を呼びながら、声を押し殺して。
 まどかの泣き声を聞いた瞬間、横っ面を張り飛ばされたような衝撃を感じた。あたし、なにを甘ったれてたんだろう。自分
一人が不幸なんだみたいな顔をして、まどかにもたれかかって。
 大切な人たちにもう会えないのは、まどかだって同じなのに。ほかの誰にも背負えない重荷を背負って、まどかは一人で
頑張ってたというのに。
 もう泣いてる場合じゃない。あたしが、少しでもまどかの支えにならなきゃ。

○月×日
 突然明るくなって料理やら掃除やら家の中のことをやりはじめたあたしを見て、まどかはびっくりしていた。無理して
空元気を出しているんじゃないかって心配してくれたけど、あたしはもう大丈夫だって言っておいた。
 まだ、完全に立ち直れたわけじゃない。時々、どうしようもなく悲しくなって涙が出てくることもある。けど、何かしていた
方が気がまぎれるし、まどかのためなら頑張れる。
 今までまどかにいっぱい助けてもらった分、今度はあたしがまどかに恩返しするんだ!

○月×日
 腕によりをかけた食事を用意してまどかの帰りを待つのが、あたしの日課になった。まどかがお勤めから帰ってきたら、
玄関で出迎えてやる。バカ話をしてまどかを笑わせながら、一緒にご飯を食べる。ご飯の後はまどかをお風呂に入れて、
お泊りの時みたいにまどかと一緒のベッドでおしゃべりしながら眠りにつく。
 これまでの生活が嘘のように、毎日が楽しくなった。あたしの変貌に最初は戸惑っていたような感じだったまどかが、
あたしを元気づけようと無理して笑っていたまどかが、心から笑ってる。落ち込んでいた時は何もする気力が起きなくて、
何もかもを憎んでいたあたしも、心から笑えてる。そんなことが、こんなにも幸せだったなんて。
 こんなことも忘れてたんだから、あたしってほんとバカだよねえ。

○月×日
 今日はまどかのお勤めがお休みだったので二人でまど界をデートして歩いた。河原や公園やショッピングモールも、
まどかと一緒に遊んだ場所はみんな現世のそれがそっくりそのまま再現されていて、あたしたちは何も知らなかったころの
ように遊び回った。
 ゲーセンでは一緒にプリクラをとったし、クレーンゲームではまどかにぬいぐるみを取ってあげた。おしゃれなブティックを
ウィンドーショッピングして、あれが可愛いこれがいいなどとはしゃぎまわった。ファーストフード店では、時間を忘れて
いっぱいおしゃべりした。
 遊び疲れて家に帰りついたとたんにあたしの膝で寝てしまったまどかを見ながら、あたしはまどかと友達でいられて、本当に
良かったと思った。まどか、大切なあたしの親友。ずーっと、一緒にいようね。

                 *

○月×日
 今朝まどかが出かけるとき、冗談で「いってらっしゃいのチューしよっか? なんだか新婚さんみたいで良くない?」って
言ってみた。「もう、さやかちゃんったら」と笑われるか、「からかわないでよぉ」って怒られるかのどちらかだと思ってたら、
まどかはなぜか顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。
「さやかちゃんがいいなら、その」とかしどろもどろになってしまったまどかを見てあたしが戸惑っていると、そのうち
「な、なんでもないよ! じゃ、じゃあ! 行ってくるね!」と言い放ってまどかは出かけていってしまったけど、あれは
いったいどういうことなんだろう。……まさかね。

61名無しさん@まどっち:2012/05/07(月) 21:53:29 ID:xw1T5tcY0
○月×日
 ここ最近、まどかの様子が妙によそよそしい。あたしから距離を取るようになったり、話しかけても赤くなって答えて
くれなかったり。そのくせしばらくすると寂しそうにこっちを見つめてくる。今までこんなことなかったのに、いったい
どうしちゃったんだろう。
 やっぱり、あたしのせいだよね。まどかのおかげで、あたしは自分を取り戻せた。家族や友達に会えないのはさみしいけど、
恭介のこともかなり吹っ切れてきたし、まど界での生活にもだいぶ慣れて楽しくやれるようになってきた。それは全部まどかの
おかげなのに、そのまどかをあたしは知らないうちに傷つけてしまったんだと思う。何が悪かったかちゃんと問いただして、
謝らないと。

○月×日
 今日、まどかを問いただした。まどかは最初こそ「なんでもないの」とごまかし続けていたけど、あたしが頑固に何度も
聞いたら、とうとう泣きながら理由を教えてくれた。
 まどかは、いつのころからかずっとあたしのことが好きだったらしい。一生自分の気持ちを打ち明けるつもりはなかったんだけど、
あたしの新婚さん発言のせいで「本当にそうなれたら」という気持ちに火がついてしまい、それがおさえられなくて態度が
ぎこちなくなっていたという。友達なのに、好きになってごめんなさいと何度も謝られた。
 あたしは、思いもかけない展開に頭の中が真っ白になってしまっていて、まどかに何も言ってあげられなかった。そんな
あたしを見て、まどかは泣きながら無理して笑顔を作って「このことは忘れて。わたしはもう、さやかちゃんとは会わないから」
と家を出て行こうとした。
 まどかが背中を向けた瞬間、あたしは思わずまどかの手を取っていた。ほとんど反射的に、まどかの恋人になってあげられる
かもしれないと言ったら、まどかは「気持ち悪くないの……? わたしのこと、嫌いになってないの……?」と目を丸くしていた。
 その目を見た時、あたしは初めて会った時のまどかのことを思い出した。突然差しのべられたあたしの手を取っていいのか、
降ってわいたような幸運に戸惑って、どうしていいかわからなくなっていたまどか。そんなまどかを、あたしはとても愛しく
思った。
 この気持ちは、たぶん恋とかじゃない。けど、まどかの気持ちには出来る限り応えてあげたい。まどかのために出来ることなら、
なんでもしてやりたい。だから、あたしはまどかの気持ちを受け入れた。まどかは「ごめんなさい、ありがとう」ってまた泣いた。
先のことはわからないけど、まどか、これからよろしくね。

○月×日
 昨日の告白以来、まどかの赤面症はかなり悪化した。今まで何気なくやっていた「はい、あーん」も照れてなかなか口を
開けようとしない。あたしが手を差し出すと、かなりの時間躊躇して、それからおずおずとあたしの手を握る。なでなでも
あたしの手が触れた瞬間はびくっと体を硬直させる。
 まどかの緊張があたしにも伝染して、なんだか家の中が気詰まりに感じられる。けれど、あたしの箸からご飯をもらった
瞬間や、あたしと手をつないだ瞬間、あたしの腕の中で頭を撫でられているときのまどかは、本当に幸せそうな顔をして、
その途端に空気がふんわりと柔らかくなる。よく知っているはずのまどかの笑顔なのに、何だかあたしもどきっとするような
色気が感じられる。もっとも、毎回その直後に感極まったまどかが泣き出してしまうので、じっくり眺めてはいられないのだけど。
 前途多難だけど、ちょっとずつ恋人になっていこうね、まどか。

                 *

○月×日
 最初の頃こそ、お互い緊張しまくりでガチガチになっていたあたしたちだけど、最近は随分と慣れてきた。
まどかは相変わらず「こんなに幸せでいいのかな」ってよく泣く。その泣き笑いの顔を見ると、あたしもいっそうまどかを
愛おしく思う。こんなあたしでも、まどかを幸せにできるんだって思うと、まどかにもっと色々してあげたくなってしまう。
 そして今日、あたしはまどかとキスをした。遊園地の二人っきりで乗った観覧車のゴンドラが、てっぺんにたどり着いたとき。
もちろん、お互いファーストキス。そのあとは、嬉しい嬉しいって泣き続けるまどかを抱きしめながら、閉園までずっと観覧車に
乗り続けていた。二人とも無言で手をつないで家に帰って、寝る前にベッドの中でもう一回。まどか、そんなに泣いてばかりだと、
おめめがとけちゃうかもよ?

62名無しさん@まどっち:2012/05/07(月) 21:55:27 ID:xw1T5tcY0
○月×日
 また、まどかを泣かせてしまった。そのつもりはなかったんだけど「これからもずっと一緒にいようね」って言ったら、
プロポーズだと受け取られてしまったらしい。
 でもまどかとずっと一緒にいたいのは本心だしと思った時には、あたしは「そうだよ。結婚しよう、まどか」と言っていた。
我ながら調子がいいというかいい加減だと思うけど、あたしはまどかをもっともっと幸せにしてあげたい。代わりにはなれない
かもしれないけど、まどかが永遠に失ってしまった家族に代わって、あたしがずーっとまどかを支えていてあげたい。心から
そう思ってる。
 そう言ったら、いよいよまどかが泣き止まなくなった。なんだか、あたしと付き合ってからまどかは泣いてばっかりだね。

○月×日
 昨日の初夜、まどかと初めてした。今までになく緊張しまくってたし、うまくできた自信もないけど、まどかは涙を流して
喜んでくれた。
 まどかはすべての魔法少女と魔女の神様だし、あたしの大切な親友でもあったから、なんだかそういうことをするのには
ちょっと抵抗があったけど、まどかもあたしとすることを望んでくれた。まどかと一つになって、本当の幸せってこういうのを
いうのかな、なんて恥ずかしいことも考えたりした。
 愛してるよ、まどか。

                 *

○月×日
 最近、よく眠れない。昼間ぼーっとしてしまうことも多いし、訳もなく突然涙が出てくることもある。
 参るのが、原因が全然わからないこと。心配事は特にないし、生活に不満もない。婦婦生活も問題ないし、幸せすぎて
困ってるくらいなのに。
 そんなあたしを見て、まどかも心配してる。まどかに迷惑をかけてるのも心苦しいし、早くよくならなくちゃ。

○月×日
 あたし、嘘をついてたんだ。まどかにも、自分にも。
 それがわかったのは、まどかの顔を見るといつも胸がずきりと痛むことに気付いたから。まどかの笑顔を見ると、あたしは
どうしようもなく落ち着かない気持ちになるから。心臓はばくばくと鳴り続け、足に力が入らなくなるから。
 あたしは、まどかのことが好きでまどかの恋人になったわけじゃなかった。まどかを愛してるから結婚したんじゃなかった。
あたしは、ただ誰かにそばにいてほしかっただけ。「まどかのため」なんて言いながら、あたしはまどかの気持ちを自分の
都合のいいように利用してたんだ。
 告白もプロポーズも成り行き任せだったし、そもそも現世では男の子の恭介を好きだったあたしが、そんな簡単に女の子の
まどかを好きになれるはずなんかなかったのに。
 体は正直だね。あたしが自分を騙し続けてごまかしてきたことを、心の奥底に沈めたはずの罪悪感を、あたしがずっと目を
背け続けてきたことを、あたしに気付かせてくれた。

○月×日
 明日、まどかに言おう。そして、別れよう。
 あたしは、まどかのことを好きなふりをしていただけなんだって。このまま結婚生活を続けていても、いつかまどかを不幸に
するだけだって。あたしには、まどかに好きでいてもらう資格なんてないんだって。
 本当、あたしって最低の人間だ。真実に気づいてしまっても、そのまま自分を騙し切ればいいのに、それすらもできない。
結局、最初から最後まで自分の都合でまどかを振り回して。
 まどかは、泣くよね。怒るよね。ぶたれても、引っかかれても、なにされても文句は言えない。許してもらえるなんて思わない
けど、謝ることしかできない。
 ごめん、まどか。本当に、ごめんなさい。

63名無しさん@まどっち:2012/05/07(月) 21:57:06 ID:xw1T5tcY0
○月×日
 ちょっと待って、考えがまとまらない。あたしの気持ちを伝えたら、「さやかちゃんは、自分に嘘をついてるんじゃなくて、
わたしに恋してるんだよ」ってまどかには言われたけど、どういうこと?
 あたしの体調不良は、まどかに恋するがゆえの恋患い? それが本当だとしたら、あたし、もしかして勘違いでめちゃくちゃ
恥ずかしいことをまどかに言って、まどかはそれを知ってて、でもあたしh#$Aど%(字がぐちゃぐちゃで読めない)

○月×日
 自分の気持ちを自覚してから、まどかの顔が見られない。まどかがあたしの方を振り向くと、その場がぱあっと明るくなる。
まどかが微笑んでくれるだけで心臓が跳ね上がる。まどかに抱きつかれたら、幸せすぎて死んじゃいそうになる。
 耳元でささやかれた声が、一日中耳に残ってる。まどかのベッドの残り香が、胸いっぱいに広がって切なくなる。まどかに
握られた手を洗うのがもったいなくて、一日中片手だけで生活したりもしてる。
 今日、街で魔法少女を導いてきたばかりのまどかを見たよ。神々しくて、この世のものとも思えないくらい綺麗で、優しい
微笑みで。導かれてきた子が安心しきってるのがわかった。あたし、まどかのことが好きすぎて、おかしくなっちゃいそうだよ。
 キスなんか考えただけで頭がオーバーヒートしそうで、絶対無理。あたし、なんであんな大胆なことまどかに出来たんだろう。
 あれ、ちょっと待って。あたし、キスだけじゃなくて毎晩まどかを抱いくぁwせdrftgyふじこ(やっぱり読めない) //

○月×日
 寂しいよ、まどか。まどかの出かけた後の家はこんなにも広くて寒々しいよ。
 毎朝、まどかが出かける瞬間が一番辛い。そんなことあるはずないのに、もうまどかが帰ってこないんじゃないかって不安に
なる。知らないうちにまどかに嫌われてて、まどかともう会えないんじゃないかなんてバカなことを考えちゃう。
毎日が不安でしょうがないよ。いつかまどかがこんなあたしに愛想を尽かすんじゃないかって、まどかがあたしなんかより
ずっと美人な魔法少女に出会ったら、あたしは捨てられるんじゃないかってそんな考えばっかり頭の中をぐるぐる回ってる。
まどかに捨てられたら、あたし絶対に生きてなんていられない。
 まどか、まどか、まどか。こんなに好きなのに。一緒に暮らしてるのに、結婚してるのに、全然まどかに手が届いてる気がしない。
まどかはあたしのこと大好きだよって言ってくれるけど、明日も好きでいてくれるか、一時間後は、一分後はって怖くてたまらない。
 まどか、好きで好きでしょうがないの。早く帰ってきてよ。


仁美「さやかさんの部屋に隠されていた日記ですが、ここまでにいたしましょう。本当はまどかさんにもお見せして喜ばせて
   差し上げたいところですが、さやかさんに知られたら恥ずかしがられるどころではすみませんものね。この日記の内容は、
   私一人の胸にそっとしまっておくことにしますわ」(粛々と全文コピーをとりながら)

64名無しさん@まどっち:2012/05/09(水) 19:08:28 ID:bXIfomwk0
◎NGExのススメ ※Jane向け
 ツール→設定→機能→あぼーん→NGEx→「まどさやスレ荒らし対策」と入力→追加
 【対象URI/タイトル】タイプ:含む キーワード:まどか×さやかスレ
 【NGWord】タイプ:正規(含む) キーワード:過疎|…・・・
 最後に、左下のボックスで「透明あぼーん」を選んで「OK」

コレに気づく人は少なくなるだろうが対策の対策される可能性を少しでも落とすためにこちらに書き込み
本スレではコレの話題は出さないでいただきたい

65名無しさん@まどっち:2012/05/09(水) 22:11:09 ID:HuB6oDMM0
うあー!SS書き上がらないよー!
屋上の百合概念さんとか変なこと思いつかなければよかった・・・

66名無しさん@まどっち:2012/05/14(月) 18:44:53 ID:RJY2TCfY0
さやかちゃんがツンデレをやってみたら
「まどかのことなんか全然好きじゃないんだからねっ」
「えっ……?」
「恭介のお見舞いに行くついでに一緒に帰ってるだけなんだから、勘違いしないでよねっ」
「うう……」
「学校でも馴れ馴れしく話しかけないでくれる?」
「ひうっ……うん……ぐすっ……」
「……まどか?」
「ごめんなさい……わたしなんか、さやかちゃんの友達でいる資格ないのに……」
「えっ(あ、しまった、泣かしちゃったぁ!)」
「勘違いしちゃってごめんなさい……もうさやかちゃんには話しかけたりしないから……」
「あの、その、えっと」オロオロ
「今までありがとう……わたしのこと、忘れてね……。もうさやかちゃんに迷惑かけたりしないから……さよなら」
「まどか、待って! 今のは嘘だから! つい口が滑ってあんなこと言っちゃっただけだってば!」
「でも、わたし、さやかちゃんに何もしてあげられなくて……そんなわたしが、さやかちゃんの友達でいる資格なんか……」
「そんなことない!撿 まどかはあたしの友達だよ! 」
「さやかちゃん、優しいね……でも、慰めてくれなくていいよ……わたしなんか、なんの役にも立てないこと自分でよく知ってるから……」
「ちーがーうー! あたし、まどかのこと大好きだよ! まどかは誰にでも優しくって、人の痛みのわかる良い子だよ! あたし、なれるものならまどかになりたいよ!」
「でも……」
「まどかは、いてくれるだけで雰囲気が優しくなるの! あたし、まどかに何度救われたかわからない! ロッキーが死んだ時だって、まどかが一緒にいてくれたからあたし立ち直れたんだよ!」
「本当に……? わたし、さやかちゃんの友達でいていいの……?」
「当ったり前よ! こっちこそ、まどかと友達でいられて嬉しいよ。だからお願い、泣き止んで? ごめんね、さっきのはあたしの本心じゃないから」ギュッ
「うん……ありがとう、さやかちゃん……」
「(まどかを泣かせて、何故か感謝されて……あたしってほんとバカ……)」

まどっちがツンデレをやってみたら
「さやかちゃんのことなんか全然好きじゃないんだからねっ」
「おっ?」
「一緒に帰って噂されると恥ずかしいし、学校でもなるべく話しかけないでよねっ」
「なになに、こんどはなんの遊び?」
「遊びじゃないよっ! わたし、本気だからね!」
「うんうん、それで?」
「それで? じゃないよ! わたしが嫌がってるのに頭撫でたり抱きついたり、わたしずーっと迷惑してたんだから!」
「ほうほう、それから?」ナデナデ
「撫でないでって言ってるでしょっ!? とにかく、もうわたしに構わないで!」
「えー? なんでよー?」ギュッ
「離してー! そんなの決まってるでしょっ!? わ、わたしが、さやかちゃんのこと、だ、だ、大っきらいだからだよっ!」
「……」
「(い、言っちゃった……あそこまで言うつもりなかったのに……さやかちゃん怒ったよね……?)」
「でもあたしは、まどかのこと大好きだよ?」
「えっ……」
「こーんなちっさくて愛くるしくてさ、気立てもいいし人に気遣いができるし、こんな良い子なかなかいないよ?」
「うう……///」
「それに、一生懸命ツンデレしてる姿も可愛かったしね?」
「つ、ツンデレじゃないよっ! わたしはほんとに……わっぷ」ギュムッ
「うん、かーわいい♪ 嫁が可愛くてさやかちゃんは幸せですよー」ナデナデ
「は、離してよぉ……///(さやかちゃんには敵わないなぁ……)」

67名無しさん@まどっち:2012/05/15(火) 07:52:08 ID:Md4pkR3M0
>>66
おつー!
かわいいなあ
泣いちゃうまどっちは可愛いけど、いつか自信つけて、さやかちゃんみたいな反応できるようになれるといいね
女神っちはそうなのかな?

68名無しさん@まどっち:2012/05/25(金) 16:56:13 ID:4flyhtNU0
暫くごたごたしてて来られませんでしたが、来てみたら思い切り規制中・・・。
とりあえず避難所利用させて頂きます。
溜まってるSS速く読みたい。
落ち着いたらまた本スレの方に変な絵を投下するかもなので、
生温かく見て頂けると幸いです(汗
はやくまどさや分補充したい・・・。

http://dl7.getuploader.com/g/madosaya/107/ms27.jpg

69名無しさん@まどっち:2012/05/25(金) 19:07:52 ID:0UpSWMSE0
かわゆい乙乙

70名無しさん@まどっち:2012/05/25(金) 19:22:01 ID:LBd15uYM0
>>68
乙!
照れてるのに恋人つなぎの手は放さないまどっちw

7168:2012/05/26(土) 08:44:01 ID:0WSq41QA0
本スレの方に貼って頂いた方、ありがとうございました!

72名無しさん@まどっち:2012/05/28(月) 01:24:55 ID:oMgbXAlA0
>>71
また描いてくださいね!

73名無しさん@まどっち:2012/05/29(火) 02:05:59 ID:HWanZXH.0
"おやすみ"

その言葉を発する前に、さやかちゃんは部屋の電気を消した。
それはいつもより長い夜の始まり。少しいけない夜更かしの合図
 
 
さやかちゃんからのお誘いは、付き合い始めの頃を思い出す程度には久しぶりで、私は心臓が高鳴るのを自覚した
そのまま少しふるえる手でパジャマを脱ぎ、恥ずかしいところを照らす月から身を守るようにカーテンに手をかけた

「えっ、さやかちゃ――」

しかし、さやかちゃんの腕と唇によってその行動はいとも簡単に阻止され、その意思までもがそがれてしまった

「大丈夫だよまどか、もっと綺麗なまどかを見せて?」 

とても熱のこもったさやかちゃんの声。
どうやら今夜は、相当遅くまでの夜更かしを覚悟した方がよさそうだなと、舌を絡ませ合いながらも思ったのでした

 
「んっ……」

深い深い口付けの間にも、さやかちゃんの大きな手は、私の人並みより小振りな胸に触れる
私はずっとされるがまま。さやかちゃんのくちづけを、愛撫を、ただ必死に受け入れるだけ

そんなに、長くは、耐えられない

気づくと、私はベッドの上で寝かされて、さやかちゃんに見下ろされていた
月明かりに照らされる私の体を手で隠すことも出来ず、ただ、せめて恥ずかしさで染まった頬を隠すように、さやかちゃんから目を反らすことしか出来なかった

「まどか」

いつもとは違う声。一緒なはずなのに、違う声
聞くだけで安心するはずの声。その声に名前を呼ばれただけなのに、私の心臓は勝手に早くなって

「あっ……」

74名無しさん@まどっち:2012/05/29(火) 19:48:05 ID:HWanZXH.0
深夜のテンションで投下した挙句寝落ち、さらに訂正箇所が見つかったのでここまでです、すいません

75名無しさん@まどっち:2012/05/29(火) 23:20:47 ID:jy5KIhO20
わっふるわっふる
待ってるので修正したら投下しておくれ

76名無しさん@まどっち:2012/05/30(水) 07:26:34 ID:RqTxxpAk0
お待ちしてます。

77名無しさん@まどっち:2012/06/02(土) 20:21:05 ID:sbg0cKNsO
キマシタワー

78名無しさん@まどっち:2012/06/02(土) 23:07:28 ID:Trk3zIvM0
                      , i<´  ̄`´  ̄  ̄ .ヽ、  
                  、-_; ´  ,l  `   __ヽ   b;ュ、ヽ
                   ./  i /入 l、 ヽ \ `i  Bフ ; !
                  /l  l /_ ヽ l \!iii、!`、l  ノ-ヽ l ゝ
                  l l、/ ! !!i  `  lll!  .ノノ_;´,ノlv ノ
                ,;、  い , ,i,!!  、_ッ , ; ゙-彡vV VV
             _i.;==y-!!、 ヘ`i-: =_コ、フ_ ´Y, -´、丶
          ,〆´ ゙\j   ` ゞヽ┤,--!´-゚´>.-´`i iヽ
        /,〉'    `ゝ`!l\ . 、`ヽ. `、   /    / .i ヽ
    ___i ==〉  i  i、 ヽ、ヽ,,,ヽNヘ l:` !.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l_./ ._ヽ
  / ´ ,ズ/ . λ l `;;ii!'"、 i;ソヘノl          l、 /, -ヽ
. /  ´ 1 i. , i ! ヽ!   ヽ`入l丶 __ !、.:__.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l ミ/、 ヽ ヽ
/  ` -.! l,ノ、 l` ,;ii"  ο/)´_ヽ、   ` /i ̄lヽ    ヽ_i_レ、ッ´
l   _ __`.^、l`k゙、丶 .〆i´i-入 ´.l   〈=-- i_ ヽ.:.:.:.:.:.:.:`ー、´i- ´`丶
ヽ       `ヽ`kζ-!L i__`___/    〉(  ` ̄_`_`iー――−´一´ ̄
 \        `゙  `>-´  ` ̄`´丶 `(  ̄ _ __`ヽ
   ` ー―----−´              ̄   `´

79sage:2012/06/02(土) 23:11:20 ID:Trk3zIvM0
こっちもsageいるんだね、すみません。
規制中だけど作ってみた
小説の感想とか伝えたかったのにずっと規制が解除されない(涙)

80名無しさん@まどっち:2012/06/02(土) 23:48:42 ID:Trk3zIvM0
                      , i<´  ̄`´  ̄  ̄ .ヽ、  
                  、-_; ´  ,l  `   __ヽ   b;ュ、ヽ
                   ./  i /入 l、 ヽ \ `i  Bフ ; !
                  /l  l /_ ヽ l \!iii、!`、l  ノ-ヽ l ゝ
                  l l、/ ! !!i  `  lll!  .ノノ_;´,ノlv ノ
                ,;、  い , ,i,!!  、_ッ , ; ゙-彡vV VV
             _i.;==y-!!、 ヘ`i-: =_コ、フ_ ´Y, -´、丶
          ,〆´ ゙\j   ` ゞヽ┤,--!´-゚´>.-´`i iヽ
        /,〉'    `ゝ`!l\ . 、`ヽ. `、   /    / .i ヽ
    ___i ==〉  i  i、 ヽ、ヽ,,,ヽNヘ l:` !        l_./ ._ヽ
  / ´ ,ズ/ . λ l `;;ii!'"、 i ソヘノl          l、 /, -ヽ
. /  ´ 1 i. , i ! ヽ!   ヽ`入l丶 __ !、 __       l ミ/、 ヽ ヽ
/  ` -.! l,ノ、 l` ,;ii"  ο/)´_ヽ、   ` /i ̄lヽ    ヽ_i_レ、ッ´
l   _ __`.^、l`k゙、丶 .〆i´i-入 ´.l   〈=-- i_ ヽ.    `ー、´i- ´`丶
ヽ       `ヽ`kζ-!L i__`___/    〉(  ` ̄_`_`iー――−´一´ ̄
 \        `゙  `>-´  ` ̄`´丶 `(  ̄ _ __`ヽ
   ` ー―----−´               ̄   `´
何回もすみません。これでずれ直ってるといいんだけど‥(汗)
駄目だったら後日直す努力をします。

81名無しさん@まどっち:2012/06/03(日) 18:52:07 ID:/zWpiiz20
>>80
乙乙
可愛いじゃん
まとめWikiに乗っけていいかい?

あと、SSの感想だったら本スレのアンカー指定してこっちに書いてもいいんじゃないかな
書き手が見てるかもしれんし(というか俺は見てるw)、そうでなくてもレス転載してくれるかも

82名無しさん@まどっち:2012/06/05(火) 00:10:54 ID:gQThdZFY0
>>81
ありがとうございます。

下のは独り言
小説版実は今回が読むの初めてだったんだけど
まどかがこんなにさやか想いだったことを再認識できてよかったよ。
くすぐりの刑とかちょっとさやかちゃんをネタにしたり(あのまどっちが)とか仲良しさんだし、
特に出会いの話とロッキーの話、さやかちゃん大好きの連発シーンはいいね。
友達の定義も迷っていたけど、さやかちゃんを通して答えを出してるし。
まどさや要素もよかったけど他の子の活躍もよかった。
ここはどうかなとかもう少し説明の欲しいなと思ったシーンもあったけど、まどっちが好きな人が書いたようだし、
ちゃんとまどっち視点で書けていて、とにかく作者にはGJっていいたいよ。
さやかちゃん視点が気になる‥。
SSはほんと仲のいいのがみれていつも楽しみにしています。
今まで乙できなかった分、まとめて乙です。

83名無しさん@まどっち:2012/06/05(火) 01:16:29 ID:N.BbM3wU0
>>82
ああ、本編の小説版のことだったのね
これは失礼w

小説版はよかったよね
出会いとか、ロッキーとか、ケンカしたら謝るのはいつもさやかちゃんとか……
たしかにさやかちゃん視点もほしいところ

84名無しさん@まどっち:2012/06/07(木) 23:44:35 ID:bLFX5XS.0
日食

6月6日。見滝原を流れる姫名川の河川敷。
理科の授業がちょうどこの日にあり、あたしたちのクラスは先生に連れられてここに来ていた。
あたしとまどかは他のクラスメイトとは離れて、人目のつかない大きな木の根元に座った。
ここは涼しい風が吹いていて、ちょうど葉の隙間から太陽がのぞいていた。絶好の場所だ。
「わぁ!あれが金星なんだね。」
遮光板を顔に当ててまどかがうれしそうに言う。
「うーむ、あたしには見えないや‥」
あたしは遮光板をかざしたり外したりしながら太陽を見ていた。
その様子を見て、まどかが口を尖らせる。
「駄目だよ、さやかちゃん。お日様を直接見たら。それに、そんなに動きながら見てたらわからないよ。」
「なるほどなるほど‥お!本当だ。あたしにも見えた!」
遮光版を通して映る太陽の中に、小さな黒い点がぼんやりと見えた。
金環日食ほどの感動はないけど、金星による日食という珍しい現象をしっかり見ておこうと思った。

「はい、まどか。プレゼント。」
「え?‥この前のお返し?いいのに‥。」
この前の金環日食をみんなで見に行った際、なぜかまどかからプレゼントをもらっていた。
それはまどかが手芸部で作ったかわいらしいぬいぐるみだったのだけど、今はあたしのかばんを飾っている。
「わぁ、ありがとう。さやかちゃんがわざわざ作ってくれたの?」
「まあね。まどかのと比べたらずっと下手だけどね。」
「ううん、とってもかわいいネコちゃんだね。わたし、宝物にする!」
犬なんだけどね。まぁ喜んでくれてるから、いいけどさ。
少し恥ずかしくなって座ったまま大げさに伸びをすると、まぶたの奥がちかちかするのを感じた。
「ううっ‥目が痛い。」
「さやかちゃん、どうしたの?大丈夫!?」
「平気。太陽を見すぎたみたい。海水浴に行った時とかなることあるし、しばらく目をつぶって休んでたらなおるよ。」
まどかは立たずにあたしのほうに寄ってきて、あたしに体をそっとくっつける。
肩を貸すから休んでねって意味らしい。
「それじゃあ、ご好意に甘えて。」
そう言うと同時に、まどかにゆっくりともたれかかる。
まどかの肩に頭をのっけると、まどかの髪から甘い香りが広がった。
まどかの奴、さやかちゃんに相談もしないでリンスを変えたな。
あたしはふっと目を閉じる。
それにしても、まどかってお日様みたい。―ふわっとした優しい空気に包まれて、あたしは不意にそう感じた。
思えばいつもあたしについてきて、あたしが落ち込んだりしているときはそっと寄り添ってくれるし、悲しいときがあったときは
まるで自分のことのようにいっしょに泣いてくれるまどか。そして、今みたいにあたしを幸せな気分にしてくれるのだ。
あたしにとって、まどかはとても大切な存在だ。
まどかの横でずっとこうして休んでいたいと思う。

8584:2012/06/07(木) 23:46:45 ID:bLFX5XS.0
長く黙っていたものだから、まどかはあたしが寝たと思ったようだった。
「さやかちゃんはわたしのお日様だね。‥大好き。」
〜〜!!
ぽそりとまどかの口からこぼれ出た言葉に、あたしは声を失った。
いきなりすぎるよ、まどか。口に出して言う!?
そりゃあたしなんかに言ってくれてうれしいんだけど、目茶苦茶恥ずかしいって‥!
普段ならがばっと起きてまどかをくすぐりながらからかうのかもしれないけど、今日のあたしは妙に顔がほてっているのを感じ、
それをまどかに気づかれたくないと思った。
なので、まどかの肩に顔面を押し当てて顔を隠す。
まどかは一瞬びくっと反応したけど、あたしがずっとそうしていると、やがてあたしの頭に手を置いて、とてもゆっくりとあたしの
頭をなでてきた。
それはあまりにも気持ちがよくて、あたしは自分がどこまでも幸せな夢の中にいるのではと思った。
ずっとそうして欲しい、まどかを感じていたいと思い、あたしは寝たふりを続けた。
「次もいっしょに見に行こうね。」
ちょっと、次って確か100年後。
生きてたらあたしら、すごいよぼよぼのおばあさんだし、そもそも生きてるわけないって。
頭の中で突っ込みを入れると、あたしは少し現実の世界に帰された気がした。
それでも、顔中しわだらけになった二人が今日と同じように体を寄せてここにいる姿が妙にはっきりと浮かんできた。
そして、今日みたいに遮光板を掲げて太陽を見て―。
それはやっぱり幸せな光景なのだろう。
いけない。まどかとべったりしていることで、今日のあたしはまどかの妄想癖がうつったのかもしれない。
そんなことを考えていると、ことんとあたしの上に頭が落ちてきた。
あ。まどか寝ちゃった。
あたしは目を開けてその幸せそうな寝顔に、今さらながら優しく語りかける。
「あたしも同じだよ。次も絶対いっしょに見に行こう、まどか。」

8684:2012/06/07(木) 23:51:19 ID:bLFX5XS.0
その後あたしも眠ってしまったようだった。
携帯で写真を撮る音に目が覚めると、仁美が楽しそうな顔であたしたちの前に立っていた。
「そういえば仁美。あんたずっと姿なかったけどどこにいたの?」
「そんなことよりちょうど集合時間ですわ。(もうちょっと見ておきたかったのですが‥。)急いで戻りましょう。」
なんか今ごまかさなかった?
「ふに。あ、仁美ちゃん、おはよう‥」
まぬけ顔で目を覚ましたまどかを見て、後で独り言をからかってやろうかなと思ったけれど、もしかするとあれはあたしの
夢の中だったのかもしれないし、なんだかあたしも恥ずかしいことを考えていた気がして、やっぱりからかうのはやめようと思う。
あたしたち3人はもう一度遮光板を通して太陽を眺めてから、集合場所へと走った。

以上です。
昨日の金星による日食、見てみたけどよくわからんかった。
目がいい人は普通の遮光板で見えるとか聞いた

87名無しさん@まどっち:2012/06/08(金) 07:10:17 ID:Z/sY4jVM0
>>84
GJです
朝から幸せになった

8884:2012/06/08(金) 19:59:17 ID:fwJuXt5.0
本スレに転載していただいた方(時間帯から見て>>87?)、
どうもありがとうございました。

89名無しさん@まどっち:2012/06/08(金) 21:40:24 ID:Z/sY4jVM0
ノシ
改めて乙でした

90名無しさん@まどっち:2012/06/10(日) 17:59:53 ID:lwpHTp5Q0
「つまりあんたもまどかなんだ?」
「そうだよー」
「で、えーとなに? さっきのやつみたいな魔女を倒して宇宙の寿命を伸ばす魔法少女ってのがいて、そっちの転校生もマミさんもそれだと」
「うん」
「それでまどかも契約して、因果がいっぱいあったから魔法少女の神様になれて、力尽きた魔法少女を導きすべての魔女を倒す存在になったと」
「そうそう!」
「それで、へ、平行世界だっけ? あんたはその一つからこの世界にやってきて……」
「そんなことよりも……」
 もう一人のわたしとさやかちゃんが話しているのをさえぎって口を開くと、二人がわたしの方を向きました。
「なに? まどか」
「なに? じゃないよ! なんであなたがさやかちゃんのお膝に座ってるの!? そこはわたしの特等席なのにぃ!」
 そうなのです。わたしたちは立ち入り禁止になっていたビルの区画を出て、デパートの一角にあるベンチに並んで座っているのですが、
さやかちゃんが腰を下ろすと、もう一人のわたしはさも当然のことであるかのようにさやかちゃんのお膝の上に乗ったのです。そして、
さやかちゃんも最初こそちょっと戸惑っていましたが、すぐにわたしにするときと同じようにもう一人のわたしの腰を抱きかかえて
落ち着いてしまったのです。
「そうだよ。さやかちゃんのお膝はまどかの特等席! だからわたしはここに座ってるの!」
「そうじゃなくて、そこはわたしの……っ!」
 得意気に言うもう一人のわたしに言い返そうにも、二人とも鹿目まどかなのだからどうにもならなくて、わたしはもどかしい思いをしていました。
そんなわたしを見て、もう一人のわたしはまたちょっぴり意地悪そうに笑いました。それがまた腹立たしくて、わたしはさやかちゃんに
八つ当たりしてしまいます。
「さ、さやかちゃんもさやかちゃんだよ! そんな、お膝に乗せてくれるなんて、わたし以外にはしてくれたことないくせに!」
「や、でもさ、この程よい重さとか抱き心地とか、まどかを乗っけてる時と全然変わらなくてさ。こっちのまどかの話はまだうまく飲み込めてないんだけど、
この子は間違いなくまどかだよ。それは確信を持って言える」
「えへへっ! さっすがさやかちゃん!」
 もう一人のわたしの頭を撫でながら言うさやかちゃんの言葉に、もう一人のわたしが嬉しそうに笑います。さやかちゃんが言うのなら、
この子がまどかなのは確かなことなのでしょう。けれど、そんなことよりもわたしは、さやかちゃんがわたしにしかしてくれないはずのことを
もう一人のわたしにしているのを見て、なんだかさやかちゃんを取られてしまったような気持ちになっていました。

91名無しさん@まどっち:2012/06/10(日) 18:00:29 ID:lwpHTp5Q0
 わたしに構わず目の前でいちゃいちゃしている二人をにらんでいると、横から別の声がしました。
「あの、ちょっといいかしら?」
 それは、先ほどの化け物たちが消えた後に現れた二人の魔法少女。一人は今日わたしたちの見滝原中に転校してきたばかりの暁美ほむらちゃん。
もう一人は同じく見滝原中の三年生の巴マミさんでした。
 化け物を一掃した後、さやかちゃんにひっついていたもう一人のわたしは、二人が現れると同時にすっ飛んで行き、二人を抱きしめて
「よかった、また会えたね!」と喜んでいました。マミさんの方はもう一人のわたしに見覚えはない様子でしたが、ほむらちゃんは
目の前で何が起こっているのかわからないような呆然とした顔をしていました。その後みんなで場所を移動したとき、その二人を引っ張ってきたのももう一人のわたしです。
 ほむらちゃんはベンチに座り込んだままずっと「どうして? こんなこと、今まで一度も……」などとぶつぶつ言っていて、いま口を開いたのはマミさんの方でした。
「あなたが魔法少女の神様だということは魔力でなんとなくわかるわ。それで、元の平行世界で私と知り合いだったのよね?」
「そうですよ。知り合いっていうか、マミさんはわたしやほむらちゃんの魔法少女の先輩だったんです! そうだよね? ほむらちゃん」
 急に声をかけられたほむらちゃんは、びくっと体を震わせてわたしたちの方を向きました。
「え、ええ……。私の能力で今まで何度も時間を巻き戻していて……過去の平行世界で魔法少女になりたての頃は、巴さんに魔法の使い方を教えてもらいました」
「そうなの……普通ならなんだかにわかには信じがたい話なのだけど、なんだか不思議と違和感はないのよね……」
 マミさんはしきりにうんうんと頷いています。ほむらちゃんはそんなマミさんをぼんやりと見ていましたが、急にはっと気づいたようにもう一人のわたしに尋ねました。
「それより、まどかが概念になったというのは、どういうことなの? まどかは契約してワルプルギスの夜を倒してしまったら最後……」
「ううん。それは大丈夫。わたしは『すべての魔女を生まれる前に消し去りたい』という願いで魔法少女になったから。つまり、わたしも、なの。どういうことか、わかるよね?」
「ええ。わかるわ……そうなのね……。結局あなたのいた世界では、私はまどかを救えなかったのね……」
「そんなことないよ。わたしはこれでよかったんだって思ってる。こうして、またほむらちゃんにも会えたんだしね?」
「まどか……」
 もう一人のわたしとほむらちゃんが話し込んでいる間、わたしはすっかり蚊帳の外でした。何の話をしているのかわかるようでわからないし、
二人ともそのことをわたしたちに説明してくれるつもりもないようです。
 所在がないのでわたしはふとさやかちゃんの方に顔を向けました。そのさやかちゃんは、なんだか難しい顔をして考え事をしているようです。
普段滅多にしないような真剣な表情のさやかちゃんを見ているとなんだか胸のあたりがきゅうっとなってドキドキしてきますが、
同時に腹も立ってきました。なぜなら、さやかちゃんはそんな考え事の最中にも無意識の行動なのかもう一人のわたしの頭を撫でる手を止めていなかったからです。
 わたしが抗議の声を上げようと思った瞬間、それより先にさやかちゃんが口を開きました。
「ねえ、その魔法少女ってさ、魔女と戦う代わりに何でもひとつ望みを叶えてもらえるんだよね? だったらさ」
「だめ」
 さやかちゃんが話している途中でもう一人のわたしが鋭く言い放ちました。
「えっ、だめって、なにが? あたしはその、誰かのケガを治してっていう願いでも叶えてもらえるのかなって……」
「だから、それはだめ! さやかちゃんは絶対に契約しちゃだめなの!」
 もう一人のわたしが、さやかちゃんの膝から降りてさやかちゃんの目の前に仁王立ちになりました。さっきまで上機嫌だったその表情は、
真剣そのもので他人が異議を唱えることを許さないかのような迫力に満ちていました。気圧されながらもさやかちゃんが反駁します。
「な、なんでよ? 何か資格とか、そういうのがいるわけ?」
「そうじゃないよ。そうじゃ……」
「じゃあ、なんでよ?」
「それは……」

92名無しさん@まどっち:2012/06/10(日) 18:03:42 ID:lwpHTp5Q0
 もう一人のわたしは、両手をきつく握りしめ唇を噛んで立ち尽くしていました。マミさんもほむらちゃんも口出しをしかねているような表情をしています。
特にほむらちゃんは苦々しい記憶を噛みしめるような顔をしていました。そしてなおもさやかちゃんはもう一人のわたしに問い続けます。
「ねえ、どうしてよ。あたしさ、自分の事じゃなくて、その、知り合いのことでちょっと考えてることあって、そいつのために願い事を使えたらって……」
 さやかちゃんが言うのは、もちろん上条君の事でしょう。天才バイオリニストとして将来を嘱望されながら、事故で永遠にその腕前を失ってしまった
さやかちゃんの幼馴染の男の子。本人は隠しているつもりですが、さやかちゃんは上条君のことが好きなのです。そのことを思うと、
わたしはとても息苦しいような、切ないようなそんな気持ちになります。
 わたしが胸の痛みをこらえていると、さらに何か言おうとしたさやかちゃんを制して、もう一人のわたしが重々しく口を開きました。
「……あのね、さやかちゃんが魔法少女になっちゃいけないのはね」
「うん」
「わたしがね」
「うん」
「さやかちゃんのお嫁さんになるためだよ!」
「……は?」
「だから、わたしは神様の力でさやかちゃんを連れてって、さやかちゃんと結婚するの!」
 もう一人のわたしが満面の笑みで言い放った言葉に、わたしの頭は完全にパニック状態になっていました。さやかちゃんを含め、
マミさんもほむらちゃんもみんなあんぐりと口を開けています。そんな状態から、真っ先に復帰したのは珍しくわたしでした。
「ななななに言ってるのっ!? あなたには、元の世界のさやかちゃんがいるんでしょう!?」
「さやかちゃんは何人いてもいいんだもーん! そのためにわたしはこの世界に来たんだよ!」
「なっ、なっ、なっ……」
 今度こそ、わたしは開いた口がふさがりませんでした。あろうことか、もう一人のわたしはいろんな平行世界からさやかちゃんを集めてきて、
さやかちゃんハーレムを作るつもりなのです。なんてうらやましいじゃなかったけしからないことを考えるのでしょう。
 わたしが何も言えないでいると、おずおずとほむらちゃんが口を開きました。
「あの、まどかは魔法少女の神様なのでしょう? 魔法少女以外を連れて行くなんて、できるの?」
「えへへ、それがね! さやかちゃんだけは特別なの!契約してなくてもさやかちゃんだけはわたしの力で連れて行けるんだよ!」
「ええーっ!? なによそれぇ!?」
「じゃあ、行こっか♪」
 もう一人のわたしがさやかちゃんの手を取ります。さやかちゃんはまだ呆然としていて、抵抗らしい抵抗もしませんでした。
それを見てわたしははっと我に返り、さやかちゃんのあいてる方の手をつかみました。
「ちょっとぉ、邪魔しないでよぉ!」
「だめーっ! さやかちゃんを連れて行くなんて、絶対にだめーっ!」
「えっ、えっ、ちょっと、なにこれあたしどうすればいいのぉ!?」
 わたしともう一人のわたしのさやかちゃんのひっぱりっこは、それから小一時間続きました。




キュゥべえの出番が全くなかったところで続きます
言い忘れたけど本スレの前スレ>>3の続きです
規制されてるとなかなか続きを書く気が起きなくて困る

93名無しさん@まどっち:2012/06/10(日) 18:09:12 ID:N2Tl1pMk0
乙ー
うらやまけしからないとか、ところどころ滲み出るまどっちの本音www

94名無しさん@まどっち:2012/06/10(日) 19:16:56 ID:pYAJnA9Y0
乙乙
新スレでいいですよね貼って置きます

95名無しさん@まどっち:2012/06/11(月) 03:12:13 ID:ynKxfVjY0
いつまで経っても規制が全く解けない・・・(泣
とりあえずスレ31の>>1000より
戦いの後クリームシチューとホットドッグを出してみました。

http://dl10.getuploader.com/g/madosaya/109/ms28.jpg

96名無しさん@まどっち:2012/06/11(月) 11:26:43 ID:tLp9F3gs0
>>95
いつも乙です!本スレに貼ってきます
コギさんの規制解除を祈って…

97名無しさん@まどっち:2012/06/11(月) 13:20:22 ID:oeXUf4y60
>>95
相手の好きなもの出してるのがいいよなー
乙です

98名無しさん@まどっち:2012/06/11(月) 15:09:34 ID:b572cBLI0
>>95
いつもかわいい絵を乙です
今規制中の人結構いるみたい

9995:2012/06/11(月) 22:50:00 ID:ynKxfVjY0
転載ありがとうございました。
避難所でも暖かいお言葉嬉しいです。

100名無しさん@まどっち:2012/06/12(火) 08:52:12 ID:63DKb5tk0
「さやかちゃん、おはよ。見て!このチラシ。」
「おはよ、まどか。なになに、まどさや愛の軌跡本‥?」
「まどかとさやかの友情物語だって。」
「すると、あたしの嫁のかわいい姿が拝めるわけだ。」
「かわいいとか恥ずかしいから言わないで。でも、愛の軌跡だって、楽しみー。」
「ちょ。どう考えてもそっちのほうが恥ずかしいって。っていうか書いた人誰よ。」
「えーと、糸ヨ水長三友って人みたい。はじめて聞いた。」
「あたしも。‥ちょっと待ってよ。この本15歳以上の方のみ購入可になってるよ。」
「うそ、それじゃあわたしたち、買えないよー。」
「がーん。(ってこれノンフィクションになってるけど一体誰が‥)」

本スレのリンク先もまだ確認していないので(15禁本はないと思うけど)。
本スレ113の作者評なら楽しみです。

101名無しさん@まどっち:2012/06/12(火) 19:20:55 ID:aoAbVSjo0
まどさや本読みたい・・・!
本スレでちょっと出てたまど羊とさや狼を落書き。

http://dl3.getuploader.com/g/madosaya/110/ms29.jpg

102名無しさん@まどっち:2012/06/12(火) 20:18:27 ID:TUpu8yjw0
あら可愛い
こういう感じの目もいいね
ぬいぐるみで欲しいわ

103名無しさん@まどっち:2012/06/12(火) 20:34:02 ID:ytQWbBEs0
>>101
まどっちの絵みたいな目だな
かわいい

104名無しさん@まどっち:2012/06/12(火) 22:12:16 ID:63DKb5tk0
>>101
かわいい、乙

105名無しさん@まどっち:2012/06/14(木) 00:39:57 ID:7Xkml.jY0
議論が荒れるなら自分の思う理想のまどさやを各自SSにして投下すればいいな!よしSS書くか
と思って前々スレのSS講座を見たら結末を最初に考えておくって書いてあって即詰んだ
結末考えるの一番苦手なんだよ・・・

106名無しさん@まどっち:2012/06/14(木) 00:40:39 ID:7Xkml.jY0
誤爆したー

107名無しさん@まどっち:2012/06/14(木) 02:09:34 ID:fxKuhf/o0
>>105
書きたい部分から書けばいいのよ
その結果結末がどう転がっても自分が納得いけばいい
前々スレで俺はそんな感じのことを書いたよ

108名無しさん@まどっち:2012/06/14(木) 08:39:53 ID:7Xkml.jY0
>>107
そんなもんなのかー
結末以外の大体はできたんで、後は成り行きに任せてみるよ。ありがとう

109名無しさん@まどっち:2012/06/14(木) 23:41:32 ID:adXf7vds0
SS増えるのはいいことです。楽しみにしてます!
自分は妄想だけ貯まって全然文章にできませんけど・・・(汗

相変わらずの避難所生活ですが、
本スレ32の297より、海鮮まどさやサンドを描いてみたり・・・。

http://dl3.getuploader.com/g/madosaya/111/msh17.jpg

110名無しさん@まどっち:2012/06/15(金) 07:30:31 ID:xw2hES1Q0
>>109
可愛すぎて鼻血吹いた
大層乙である

111名無しさん@まどっち:2012/06/15(金) 10:52:48 ID:5iVSExzI0
仲良しが一番だよね

112名無しさん@まどっち:2012/06/15(金) 17:34:51 ID:0tknVNZ20
>>109
かわいい
仁美ちゃんもこうやってまどさやと仲良くなっていったんかな

113名無しさん@まどっち:2012/06/26(火) 00:11:03 ID:.gefPNdA0
33スレ105の者です。
先日のお詫びと言える程ではありませんが、軽く続きっぽいものをこちらに。
今更ながら騎乗位と正常位を勘違いしておりました。背の高いさやかちゃんだって女の子なのにね…。

[Illuminati続き]

―鹿目家リビング―

(ギッシ…ギッシ…ギッシ…)
「おー、今日もやってるねぇ〜。」
天井から届く真っ最中の音に、鹿目詢子と知久は思わず上を見上げていた。
「もう少ししたら晩御飯が出来るんだけど、今日さやかちゃんはどうするのかな?」
「お楽しみ中のトコに気の毒だが…そろそろ晩飯時だし声掛けてくっか。」
時刻は夕方七時前。陽もすっかり暮れ、鹿目家も多くの家族同様に一家団欒を迎える頃だった。
娘とその愛する人を邪魔するつもりは無いのだが、夕食の時間くらいは合わせて欲しいものである。
後で空気が気不味くなるのは承知の上で、詢子は階段を昇り二回にある娘の部屋へと向かった。

「…ううっ…酷い…酷いよ…まどかぁ…。」
辿り着いた部屋から聴こえる嗚咽にも似た声を詢子は不審に思う。
てっきり相思相愛による歓喜の矯正でも奏でられていると思ったが様子が違うらしい。
「えへへっ…またさやかちゃん制服汚れちゃったね。」
「やだよぉ…もう制服穢さないで…。」
「うぇひひ♪ さやかちゃん…そんなえっちな顔でもじもじするなんて、もしかしてわたしを誘ってるのかな?」
「ち、違っ…!」
(ぐちゅっ!)「―――うああっ…!」
ふと何か淫猥なものを含んだ水温が響き、ほぼ同時にさやかのものと思われる悲鳴が上がる。
「ほらぁ〜、だってまだまだこんなにお汁が出ちゃうんだよぉ?」
「やぁっ…言わないでよっ…!」
(ぐにゅっ)「さやかちゃん、おっぱいあったかぁい…♪」
「うあああっ…! やだっ…やめっ…駄目ぇっ…!!」
頑なに拒むさやかに身体の開示を強要するまどかは、相手の意思などお構い無しに胸元を弄んでいる。

ドア越しに一連の声と音を聞いた詢子は青くなった。
まさか愛娘が恋人に大してこんな事を仕出かすなどと思ってもいなかったからだ。
「(お、おい…これって完全に強姦だろ!?)」
娘の恋路には喜んで背中を押して来たつもりだが、これは断じて恋人などと呼べる関係ではない。
愛の無い一方的な仕打ちを咎めるべく、詢子は意を決してドアを強く叩く事にした。
(ドンドンドン!!)
『こらまどかっ!!さやかちゃんに何て事してんだい!!』

「わわっ!ママが怒ってるよぉ〜…。」
「へっ!? あっ、ち、違うんです詢子さん!あたし全然平気なんで…別に乱暴されてる訳じゃないっすよ!」
『はあ…???』
頬を涙で濡らしているかと思われたさやかから普通に返事が返って来た為、詢子は呆気に取られていた。
どうやら母の心配は杞憂に終わった様だ。

………………………………………………♭♭♭………………………………………………

114名無しさん@まどっち:2012/06/26(火) 00:15:33 ID:.gefPNdA0
「………つまり…無理矢理なのは全部演技だったってワケかい…。」
「たはは…お騒がせしてスミマセン。」
「さやかちゃんノリがいいからわたしもつい…。」
頭を掻きながら苦笑いのさやかは、部屋のドアを開けてまどかと共にすぐさま弁解していた。
さやかはこれと言って苦痛に満ちた様子も無く、むしろまどか共々嬉し恥ずかしそうにしているばかり。
「なんていうかその…普通に仲良くするのもいいんですけど、襲ったり襲われたりも意外といいかなーなんて…。」
「さやかちゃんが"無理矢理犯してみて"なんて言うからだよぉ…。」
「だ、だって…。まどかってば、最近また"する"のがすっごい上手くなってるからさ…。されてみたくなるに決まってんでしょ。」
「…はは……はははは…。」
惚気る二人を前にして、詢子は唯渇いた笑いを浮かべるしかなかった。

―鹿目家リビング―
「それじゃ、さやかちゃんも晩御飯食べて行くんだね?」
「あ、はいいただきます!」
結局さやかは自宅に連絡し、夕飯をご馳走になるついでにこのままお泊りする事になった。
前々からではあるが、鹿目家の食卓にお邪魔するのも見慣れた光景だ。
「あとあんたら明日はデートに行くんだろ?
 週末だからはしゃぎたい気持ちは理解るが、今日は夜更かししないで早めに寝るんだよ。」
「「はーい!」」
息もピッタリに良い返事をするバカップル。
詢子と知久は苦笑しつつも、この仲なら大丈夫だろうと信じて今日も娘達を見守るのだった。
「まろかー、さやかちゃ、よめー!」
「もう、タツヤまで〜。ところでわたしとさやかちゃん、どっちがお嫁さんなのかな…?」
「あー…なんかこの様子だとあたしが嫁になりそうだわ。」
「わーい!さやかちゃんはわたしのお嫁さんにしちゃうのだ〜♪」
「へへ、まどかとなら…あたしが嫁でもいいかな…。」

[Illuminati続き]
おしまい。

115名無しさん@まどっち:2012/06/26(火) 02:31:26 ID:6dyGqGWk0

でも親のいる時間帯でセックスは流石出来ないんじゃないかと
という訳でまどさやックスホテル編をですね…

116名無しさん@まどっち:2012/06/26(火) 10:42:59 ID:k4ztpF5o0
乙乙
早くもそんなプレイに手を出すとは恐ろしい子たち……

117名無しさん@まどっち:2012/06/26(火) 11:30:20 ID:KyEM4XKU0
乙乙です!
ママも気が休まらないな…

118名無しさん@まどっち:2012/07/18(水) 23:35:07 ID:anyrAqp60
バッドエンドの後のバッドエンドな話投下します
暗い話なので苦手な人はスルーしてください







「……久しぶり、まどか……。元気だった……? はは、早速バカなこと言っちゃった……元気ってことはないよね……。
 だって、まどかもう死んじゃってるんだもんね……。
 ……ごめんね、今まで来られなくて……。あの事件からもうひと月もたってるのに、全然気持ちの整理がつかなくて……。
 お葬式、立派だったね……。あの時は、途中で逃げるみたいに帰っちゃってごめんね……。なんかさ、まどかのママもパパも
 タッくんもいっぱい泣いてて……なのに、あたし全然涙とか出てこなくて……自分が悲しいのかどうかもよくわかんなくなっちゃって、
 それなのにお葬式にいちゃいけないような気がして……まどかに合わせる顔なんてなくって……。なんでかな、今も涙出てこないんだよ……。
 まどかのお墓見たら、絶対辛くなって号泣すると思ってたのに……なんか、何にも感じないんだ……。
 ……ごめん、まどか……。今日は帰るよ……また、来る」

「……おはよう、まどか……。ごめんね、朝早くから。昨日家に帰ってから、なんでかな、すぐにまたお墓参りしたくなって……。
 まだぴっかぴかだから必要ないとは思うんだけど、お墓の掃除させてもらっていいかな……。まどかには、なんにもしてあげられなかったから……。
 桜餅も持ってきたから、あとでお供えするね……。
 ……まどか、あんた今どこにいるのかな……。天国……? それともあたしに見えないだけでどっか近くにいるのかな……。
 知ってるかもしれないけど、学校はまだ休校中……。クラスのみんなも和子先生も死んじゃったし、
 他のクラスや学年も被害が大きかったから……。もしかしたら、廃校にするかもしれないって話も出てる……。
 まだ新しい学校だし、あたしも無くしたくないんだけど、見滝原中を見るだけで辛いって人もいるみたいで……。
 ……仁美もね、まだベッドから起きられないんだって……。こないだ5分だけ会わせてもらったんだけど、やつれて顔が真っ白になってて
 血の気がないの……。声も全然元気がなくて、別人みたいだった……。いまだにあの時の光景を夢に見て眠れないっていうし、
 あたしと話してるだけでまどかのことが思い出されて、悲しくなって涙が止まらないって……。
 ほむらも一体どうしちゃったのか、家にもいなくて連絡もとれないの……。あの子もあんたと仲良かったから、ショックだったんだと思う……。
 …………ねえ、まどか……。あんた、あたしのこと恨んでる……? 恨んでるよね……。あんたが『ほむらを助けに行く』って言った時、
 あたしがもっとちゃんと止めてれば、こんな、こんな、ことに、は……。
 ……うっ、うあっ……あああっ……ごめん、ごめんなさい……まどか、まどかぁ……。痛かったよね……? 辛かったよね……?
 あたしが、『助太刀してやろう』なんて、言わなければ……まどかは、死なずに……うああああああっ!」

119名無しさん@まどっち:2012/07/18(水) 23:36:25 ID:anyrAqp60
「雨やまないね……。まどか、寒くない? あたしはここにいるからね。雷鳴っても、怖くないからね。
 ……今日は来るの遅くなってごめんね。ここに来る前、仁美んち行ってきたんだけどさ……今日は特に具合悪いからって会えなかったんだ……。
 仁美は、あれからずーっとこんな感じだよ……。まどかのこと、今でも信じられない、信じたくないって……。
 だから仁美のとこはすぐ引き上げたんだけど、ここに来るまでにいろいろ考えちゃって……。あたしはなんなんだろうって……。
 仁美は今でも起きられないくらいにダメージ受けちゃってるのに、なんであたしは平気な顔して歩いてるんだろうって……。
 あのね……あたし、今朝はまどかの夢見なかったんだ……。いつもなら必ずまどかが出てきて、『助けて、助けてさやかちゃん』って泣いてて、
 あたしはどうにかまどかを助けようとするんだけど、いつも寸前のところで間に合わなくて目が覚めるんだけど……。
 今日は夢とかなんにも見なくって……あ、あたし、その、ことに気づいたっ、とき……! ほっと、しちゃったんだ……!
 今朝は辛い夢を見ないで済んだって、一瞬だけど喜んじゃったんだ……! ねえ、まどかぁ! あたし、ひどいやつだよね、最低だよね!?
 まどかはもう、辛いって感じることすらできないのに、あたし、自分が楽になりたいってことしか考えてなかった!
 まどかのこと悲しんでる振りして、自分のこと可哀想がってるだけだった! あたし、まどかの友達でいる資格なんかないんだよ!
 仁美はまどかのことちゃんと受け止めてるのに、あたしはまどかのこと守れもしなかったくせに、あたしは……まどかのこと忘れようとしてたんだよ!
 ねえ、まどか! お願いだから何か言ってよ! あたしのこと最低だって、許さないって、もう友達だと思わないって……!
 このままじゃあたし、まどかのこと忘れちゃう! だんだん罪の意識もなくなって、楽しいこととか嬉しい思いとかして、幸せとか感じちゃって!
 全然全部、まどかにはもうできないのに……! お願いだから、あたしにはそんな権利ないんだよって言ってよ! でないと……っ!
 あっ……ううっ……ああああっ……!」

「やっ、まどか。いつもお墓の前で泣いたりしてごめんね。あたしのしたことは、本当に何度謝っても謝りきれないのにね。
 だからさ、あたしここで寝泊まりすることにしたよ。まどかが寂しくないように、ずーっとここにいるから。
 ほら、テントと寝袋。前林間学校で使ったやつ持ってきたよ。ちょっと邪魔になっちゃうけど、お墓の前のスペース貸してね。
 大丈夫、心配しないで。学校はまだ再開する気配ないし、うちそもそも親も滅多に家にいないし、別にやることもないし。
 だから、ここでまどかと一緒にいるよ。まどかも、ここにいるんでしょ? まだ姿は見えないけど、そんな気がするんだ。
 こんなことが罪滅ぼしになるなんて思ってないけど、ばちでもたたりでもなんでもぶつけてくれていいよ。
 いっぱいおしゃべりしようね。いままでできなかった分、いーっぱい!」

「いやだ! あたしは絶対帰らないからね! あたしはまどかとずっと一緒にいるって約束したんだ! 離してよ! いいから離して!
 体壊すって、ちょっと風邪気味なだけだよ! こんなのなんでもない! それに、あたしが体壊したとしても、それがなんなの!?
 まどかは死んじゃったんだよ!? もう風邪ひくこともできないんだよ!? それに比べたら、体壊すくらいなんだっていうのよ!
 おかしい!? あたしはおかしくなんかなってないよ! おかしいのは母さんたちでしょ!?
 詢子さんも知久さんも、なんでそんなこと言うの!? まどかはいる、生きてる! だってここにいるもん!
 一人ぼっちで泣いてるんだよ! あたしにまどかをほっとけっていうの!? やだ、帰らないってば! 離せえええええ!」

120名無しさん@まどっち:2012/07/18(水) 23:37:01 ID:anyrAqp60
「まどか、大丈夫!? すごい地震だったね。あっ、石がちょっと傾いちゃってる。ん〜、だめだ、重くて動かせない……。
 明日になったら墓地の事務所の人に言って直してもらうから、ちょっとだけ辛抱してね。
 風も全然やまないや……。知ってる、まどか? 見滝原市の近くでいきなりスーパーセルが発生して、住民皆に避難勧告が出てるんだよ。
 あたしはあの日から部屋に閉じ込められて外出できないようにされてたんだけど、父さん母さんと市民体育館に避難した隙に抜け出してきたんだ。
 だって、まどかを一人に出来ないじゃない。雨足も強いし、こんな風も吹きっさらしの場所で、まどかが一人で震えてるって思ったらさ。
 ん? 安心した? よーしよし可愛いやつめー。今度こそ、絶対にあたしがまどかを守るからね、心配しなくていいからね。
 それにしても、すごい風……。地震もさっきから何度も来てるし、なんか気味悪いね……。あっ、あそこ、何か光った……?
 なんだろ、雲の中に何かでっかい化け物みたいなのが……まどかも見える? なんだろうね、あれ。周りを何かが飛び回ってるようにも見えるし。
 黄色いのと、赤いのと……緑色の光も見えるかな。あっ、光が一個消えた……? 他のも……。
 きゃあっ! また、地震……。風もいきなり強くなったし、雨も土砂降りに……。まどか、大丈夫? うん、あたしは大丈夫。あっ、危ない!
 うっぐ……大丈夫、怖がらなくていいから……またちょっと傾いちゃったけど、こうして支えていてあげるから……。ちょっとの間だから我慢してね。
 元に戻してあげるには、ちょっと力が足りなくて……。あたしは平気だよ、重くなんて、全然、ないから……。ううっ……。
 心配、しないで……。言ったでしょ……今度こそ、絶対に守るから……。絶対に、守ってみせるから……」

                 *

「え? なぜ美樹さやかを魔法少女に勧誘しなかったのかって? 決まってるじゃないか、美樹さやかの一番の願いはすでに叶えられていたからさ。
 美樹さやかの願いは『もう一度鹿目まどかと話をすること』。それを美樹さやかは、いもしない鹿目まどかの姿を頭の中で思い描き、
 まどかの声が聞こえると自分で自分に思い込ませることで叶えたんだ。
 もちろん、その鹿目まどかは美樹さやかの頭の中にしか存在しない。本当の鹿目まどかの魂は、もはや僕らにも回収できないエントロピーの彼方に消え去ってしまっている。
 それなのに、自分の空想を守るためにあんな重い石に押しつぶされて死ぬなんて、まったく君たちの考えることは僕らには理解できないよ」

121名無しさん@まどっち:2012/07/18(水) 23:59:43 ID:XlunQBrc0
>>118
GJです
こんな時までまどっちを守ろうとするさやかちゃんに惚れる
さやかの前に桃色の光が現れて‥って続けたくなるよ

122名無しさん@まどっち:2012/07/19(木) 00:38:20 ID:FfBxNXqw0
乙です
泣いた

123名無しさん@まどっち:2012/07/19(木) 01:53:24 ID:6VArPkb20
ヤバイな…これ…うん…
精神崩壊系はクる

124名無しさん@まどっち:2012/07/19(木) 07:29:13 ID:S8yHvEgA0
乙っす
たまにはこういうのもまた一興っすな

125名無しさん@まどっち:2012/08/07(火) 00:36:47 ID:RLT5vt1Y0
                                , - -:::=::::::─:::::、  密かに
                    , --、, -- 、     /:::::,::::::::::::::::::::::::::::::::::i>>1乙ですわ
                  〆      .  `ヽ /:::::i:::::::::::i:::::::::::::iヽ:::::::ヽi
                /       ´ l    i´l:::i:::::::::::::l:::::::/ i ヽ:::::i::::ヽ
               /     i   λ  、  i l i::::i ,,,,/l / /,,,  ヽ::::l::::ヽ
  、 n           l  i   /l  / ! ヘ i B  i.! レ´、/ レ./   `` i::::lヽ:::ヽ
  !.`、!ヽ〆´:: ̄::`::´::`ヽ l l  ,i-ァ l ノ、/--トメ、.l i l i 、____,    、_   Vl::::l::::/
  ,_!i、 /´::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽl ´/i/ ´   :_ '  ' l l l .l          ̄  l 人:::ヽ
./  !i ':::::::::::::i::::::i:::::::i ,::::::::::ヽ l --"´ .    ̄` .l l/ vヽ.```  `  ``  ノ/ }:::::}
i::::::::::::::i:::::.::l:::::__lヽ::::.l_i:::::i i::::l l ヽヽ ,.. .  ヽ`` ./レ ヽ::ノ::ヽ  `´  , ; 'i !::ヽ丶く
l:::::::::::::::l:::::l k'´::/ ヽノ``メ、l:::Nヽ、  ゝノ   .ノ V ζi´__ζ_ i`ミi´ i ,_- ┘、ヽ丶ヽ
レ:::::::::::λ::::l j`'__,,'   ,,`  l::::l YV`i - .i ´ノ`' ζ::/  i  ``フロ´´ヽ l  ヽ::::/人
.!:::::::::::λi::.l ´´、、  .  `゙`l::::l ィ=-=.'`コ!´,∠´. `ヽ ::/  li - イl l\ ノ :  ヽ::::ヽ
 !::::、jv l::.l、 `  、-, `` l: / <´ ̄ 》く、 、 `l  `/  ; !`- ´l l ̄l l`  ヽ  ヽ::::
 `'   .レ ` . 、 _ _ .  ´ !/  ,.ヽ´ ノl  lヽ、 l 、 /  /   .l l  l l   !   ヽ:
     .〆´゙ll´`_lL`コi`ヽ/  /i `´ l l ̄l l ` }/  ハ       ´  /ヽ   ヽ
     l  、》´, `iiヽ ,.`,.、./ .{   l l   l l   }  ノヽ`、         i  ヽ  ヽ
     l  ヽ__, ll ll,}´ヽ  i、 {   `     ノ  ./、  l         l   ヽ
     lヽ  ヽ〆´ヽ , i`´ ! l`        l /  、 l         .l    ヽ
      l ヽ    / ,ll   ! .l         .l    ` l         .l
      l ヽ,  /  / l !  ! l         l     .l         l

126名無しさん@まどっち:2012/08/07(火) 00:39:38 ID:RLT5vt1Y0
予想以上にひどかった(涙)
これは忘れてください
また別ので挑戦するよ‥

127名無しさん@まどっち:2012/08/07(火) 00:43:30 ID:MWJ8yoRk0
がんがれ>>126

128名無しさん@まどっち:2012/08/08(水) 19:40:10 ID:53at4r.s0
規制されたorz泣きたい

129名無しさん@まどっち:2012/08/08(水) 21:29:19 ID:GcuEA71o0
がんがれ>>128

130名無しさん@まどっち:2012/08/11(土) 21:20:26 ID:9kkpTX4c0
>>128
SSとか話題とか合ったら移転するよー

131名無しさん@まどっち:2012/08/17(金) 05:54:27 ID:j5Gu7/sM0
なんか規制かかっちゃってるんでこちらにご報告を。
まどさやWikiのほう36スレ878レス目まで、あと過去スレのほうちょろちょろと編集いたしました。
SS小ネタが多くて中々にやりがいのある編集でした。ただ単に溜め込んでただけとも言いますがw
それでは朝のおまけSS置いてきます。

天国、鹿目邸、寝室にて

まどか「う〜ん……」

少し苦しそうな声を出すまどか。

さやか「んんっ、んんぅ……」

これまたやや苦しげな表情のさやか。
だが無理もない。夏にふさわしく昨夜もしっかりと熱帯夜だったのだ。
寝苦しさを覚えても仕方ないことだろう。

だからこそ、この部屋に居るもう一人の少女(起床済み)の少女には目の前で起こっている出来事が理解できなかった。



エリー「なんであんたらこんなクソ暑い時に抱き合っていられんのよ……」



晩飯をたかりに来て、その後色々あってそのままなし崩しに泊まる羽目になった彼女の目に映ったものは、

さやか「んっ……まどかぁ」

時折苦しそうな寝息を立てながらもまどかの頭をゆっくりと撫で回すさやかと、

まどか「んん……んふっ、ウェヒヒ……」

さやかの胸にしっかりと頬を摺り寄せ、独特の笑い声を発するまどかの姿だった。

エリー「とりあえず(カメラで)撮って今度仁美に見せてやるか……」

ついでに二人をからかうネタにでもしよう。
二人のいろんな意味で暑っ苦しい姿を見たエリーはカメラを用意しながらそんな事を思っていた。


以上です。

132名無しさん@まどっち:2012/08/24(金) 19:50:03 ID:t0AzHcvk0
さやかちゃん大好き
さやかちゃん大好き‥

133名無しさん@まどっち:2012/08/25(土) 02:24:15 ID:ILu4kfT20
まどっちの寝言か
さやかちゃんはそれを眺めながら幸せそうに微笑んでるに違いない

134名無しさん@まどっち:2012/09/03(月) 00:28:23 ID:cSC3DmFk0
ずっと完全無視してるけど、まどさやスレの荒らしって
とりあえず他キャラdisだけ「NGお願いします」くらい書き込んだらいいのだろうか
流れ的に286、288、289は同一人物だと思うのだけど
>>290がやってたみたいに他キャラdisが入ってる場合だけ反応するみたいな感じで。
それか完全無視したほうがいいのだろうか
2ch歴短くてどうしたらいいのかわからない‥
どなたか教えてください

135名無しさん@まどっち:2012/09/03(月) 00:47:11 ID:GlFjrLzA0
>>134
286は推定無罪なので同一人物と考えない方がいい
まどさやスレにくる荒らしはほむら、杏子を黒、赤と読んで叩くのが特徴
同じタイミングで同一IDで他のキャラスレ(特にほむあん等のほむら、杏子が絡むCPスレ)も荒らしに来る事が多い
とりあえず徹底無視でNG登録しとけばいい、通報は如何すれば出来るのかは良くわからない

それと、テンプレに「キャラ叩は禁止、荒らしはNG登録して徹底無視」って入れた方が良さそうだね

136名無しさん@まどっち:2012/09/03(月) 00:47:21 ID:l7vV9RVA0
>>134
あれはアニキャラ個別板の外どころか2ch以外の掲示板でも
煽りと合いの手を入れる自作自演で1年以上荒らしまくっている異常者だよ
あなたに限らず誰かがレスを付けた時点でそのスレが荒らしの遊び場になる
お触り厳禁ってこと

スレには参加したいけど変なのは見たくないのなら
2ch専用ブラウザを導入して不快なIDをあぼーん機能で見えないようにすること

137名無しさん@まどっち:2012/09/03(月) 03:01:55 ID:qzD8Etzc0
>>134
「荒らしかもと思ったら、一切反応しない」のが鉄則
どんな形であろうと反応したら、それは荒らしを喜ばせることになるから

そもそもまどさやスレはスルースキル高い人が多いので、NG推奨しなくても反応する人は滅多にいない
わざわざ反論したりしてるのがいたら高確率で荒らしの自演なので、そいつも含めてスルーすること
荒らしが来たら、無視してまどさやするのが一番いいと思う

138名無しさん@まどっち:2012/09/03(月) 13:56:24 ID:TS5uNLrs0
ふえぇまた規制された…

139名無しさん@まどっち:2012/09/04(火) 00:28:51 ID:cOlnHuR20
>>135-137
アドバイスありがとうございます
今までどおり完全無視で行きます
自分もSS等で貢献するよ

>>138
早く戻れるといいね

140名無しさん@まどっち:2012/09/04(火) 22:13:11 ID:LEJ1HNq60
誤爆した自分が言うのもなんだが誤爆を拾ってSSっていう流れはもうなくなったのか
少し寂しいのう

141名無しさん@まどっち:2012/09/05(水) 00:56:25 ID:ZG.ayw2I0
どこ?
久々にそれでSS書いてみようかな

142名無しさん@まどっち:2012/09/05(水) 01:01:09 ID:ZG.ayw2I0
見つけた。318だよね?
けどこれは今までの中でも結構きつい誤爆だw 今は全然浮かばないけど頑張ってみるw

143名無しさん@まどっち:2012/09/05(水) 01:05:56 ID:4yv4FdVI0
きついってレベルじゃねーぞ!!

144名無しさん@まどっち:2012/09/05(水) 02:15:27 ID:wJ5NEvkY0
般若心経の初心者向けってことかこれ!?
難易度高ーよ!
俺も考えてみるけどさw

145名無しさん@まどっち:2012/09/05(水) 13:27:24 ID:rKknJGnA0
神 降 臨

146名無しさん@まどっち:2012/09/07(金) 05:51:55 ID:AZm.vyq60
もうSS出来てる早いw 乙!
誤字拾うのも久々に見れてよかったw

147名無しさん@まどっち:2012/09/23(日) 00:11:53 ID:jdaoQYSE0
 魔法少女と魔女の楽園、まど界。ここでは、現世で魔力を使い果たした魔法少女や、呪いをまき散らして人々に害をもたらす
ことしかできなかった魔女たちが、現世での因果のくびきから解放されて静かに心と体を休めている。
 現世での魔法少女の今わの際というものは、周囲の人々に看取られて心安らかに眠りにつく場合などめったにない。魔女との
凄惨な戦いの末に命を落とすのが魔法少女の常だったし、同じ魔法少女に命を奪われる例だって珍しくない。その上、ただ落命
したならばまだしも、絶望と恐怖から膨大な感情エネルギーの放出とともに魔女になってしまうのが多くの魔法少女の末路だった。
 魔女になってしまった魔法少女は、もう二度と魔法少女に戻ることはできない。希望を祈った分、それよりも多くの絶望を
抱えて、すべてを呪いながら生きるだけの存在になってしまう。しかも、魔女はいずれも絶望の源となる永遠に満たされない
願いを抱えている。それは好物であったり、理想であったり、愛する存在であったりと色々だが、決して手に入らないそれらを、
魔女は魔法少女に討たれるその日まで永遠に追い求め続けるのだ。
 そうした絶望や呪い、因果のすべてを引き受けて魔法少女と魔女を救済してくれたのが、鹿目まどかだ。誰よりも多くの
因果の糸を束ね、あのワルプルギスの夜でさえ一撃で葬るほどの膨大な魔力を持った魔法少女。彼女は有り余る魔力で世界を
丸ごと改変し、円環の理となって魔法少女と魔女を救い、その天国たるまど界を作り上げた。彼女のおかげで魔法少女は
絶命してなお呪いをまき散らす魔女にならずに済み、魔女は自分の意思を取り戻して叶うことのない永遠の絶望から解放された。
 鹿目まどかに導かれてきたまど界の住人は、来世に転生するまでの平穏なひと時を心行くまで楽しんでいる。鹿目まどかが
自分たちのために祈ってくれたことを知った魔法少女・魔女たちは、みな彼女に感謝している。なかには、ほとんど崇拝して
いると言ってもいいくらいに鹿目まどかを敬愛している者もいる。かくいう私もその一人だ。
 私は鹿目まどか……いえ、まどか様に導かれ、まど界にやってきた名もなき魔法少女の一人。魔法少女としての才能には
恵まれず、現世ではろくに魔女を倒すこともできずに命を落としてしまったけれど、今の私は現世で役立たずだった分まで
まどか様に尽くそうと思っていた。魔法少女や魔女をまど界に導いてくる円環の理のお勤めはまどか様にしかできないけれど、
私はまど界の運営や維持管理などまどか様の分霊がなさっている仕事を度々お手伝いして、まどか様に顔を覚えていただいた。
そして、まどか様は私がおそばにつき従うことを許してくださった。ああ、なんという光栄だろう。
 今、私は同じ志を持つ仲間の魔法少女たちと共に、まどか様がご自宅から出てこられるのを玄関先でお待ちしていた。
できることならば、まどか様にはこんな小さな住居ではなく、まど界中どこからでも見えるほど大きな宮殿を建てて差し上げて
そこに住んでいただき、身の回りのお世話もさせていただきたかった。けれど、まどか様は「それには及びません」と私たちを
気遣ってくださった。まどか様に尽くせるのならばどんな苦労も苦労などとは感じないというのに。
 そんなことを考えていると、まどか様の住居の玄関の扉が開いた。私たちお付きの者たちはさっと二手に分かれて道の両脇に
列を作り、その場に跪いて深く首を垂れる。ゆっくりとした、けれど確かな足取りの靴音が聞こえ、うつむいた私の視界の隅に
まどか様の白いおみ足が映った。なんて畏れ多い、とより深く頭を下げた。
「皆さん、いつもご苦労さまです」
 そうお声をかけていただくのは毎日のことだというのに、私の頬がかあっと熱くなる。優しさと気品に満ち溢れた、美しい
響きのお声。そのお声を聞くことができるだけで、私は有り余る至福を感じていた。私はその気持ちの何分の一かでもまどか様に
知っていただきたいと思い、声を張り上げた。
「きょ、恐悦至極に存じ上げ奉りましゅっ!」
 噛んだ。しかもよりによって時代劇のような芝居がかったセリフが口をついて出てしまった。まどか様はこんな私を呆れて
見てらっしゃるに違いない。私は許されることならその場に穴を掘って埋まってしまいたい気持ちになった。
「あなたのその気持ち、私も大変嬉しく思います。さあ、皆さんお顔を上げてください。参りましょう」
 ああ、良かった。まどか様は私のことを呆れてなどいらっしゃらなかった。そうとも、まどか様が他人を蔑んだりなどなさる
ものか。まどか様は凡百の魔法少女などとは違う、心の澄み切ったお方なのだから! 私たちは一斉に立ち上がり、まどか様の
後に続いて歩き出した。

148名無しさん@まどっち:2012/09/23(日) 00:12:37 ID:jdaoQYSE0
 今日は円環のお仕事はなく、まどか様がご自身の目でまど界を見て回るパトロールの日だ。その際にまどか様に万が一のことが
あってはならないので、私たちお付きの魔法少女が護衛と案内を務めさせていただいている。案内班はまどか様の後ろに付き従い、
決してまどか様の前に出るような不敬をしないように細心の注意を払いながら誘導をする。護衛班はまどか様の周囲を警戒し、
まどか様に危害を加える者からまどか様を守る。スケジュールは秒刻みで練り上げられているので、それを乱さないように
進行方向にいる他の魔法少女や魔女を進路から除ける誘導班の仕事も重要だ。特に、時折いる他人と一切かかわりを持とうと
せずにただ結界を広げてそこにいる魔女は厄介だ。その魔女がまどか様の行く手をさえぎっている場合には、強制的に排除する
ことも必要になってくる。また、まどか様のご負担を考えてパトロールの範囲はご自宅の付近だけに限定している。まどか様の
ご自宅の周囲500メートルは、常にちりひとつ落ちていない状態に保ってある。
 なぜこのような厳重な警備態勢を取るのかというと、魔法少女や魔女の中にはまどか様に救われた恩も知らずに、まどか様を
逆恨みしている者がしばしばいるためだ。特によほどやり残したことがあるのか、まど界に来てからも現世に強い執着を持って
いる魔法少女にその傾向が強い。魔力を使い果たして力尽きたのは本人の責任に他ならないのに、まどか様に「自分を現世に
戻せ」などと無理難題を吹っかけてくる輩もいる。そんな者どもをまどか様に近づけるわけにはいかない。そう、これはすべて
まどか様のおためなのだ。
 私たちはまどか様を先頭に列をなして歩いていた。後ろからですらまどか様のお姿を見るのは畏れ多く感じられたが、それでも
私は盗み見るようにまどか様のお姿を見ることをやめられなかった。純白のワンピースに包まれた美しいおみ足。風になびく
さらさらとしたピンク色の御髪。わずかに覗く強い意志を秘めたお顔。まどか様のすべてが偉大で、冒すべからざる高貴なものに
感じられた。
 誘導班がきっちり仕事をしたらしく、これまでのところ行く手に見苦しく結界を広げている魔女などはいなかった。道の両脇
からは「まどか様万歳」の声が幾重にも聞こえている。誘導班が機転を利かせて付近の住民を動員して叫ばせているようだ。
まどか様は無言で歩かれ、時折道の左右に笑ってお手を振られていた。今日のパトロールにもきっとご満足いただけている
ことだろう。
 パトロールも無事に行程の半分が過ぎていた。まどか様のすぐ後ろで各班に指示を出し、そろそろまどか様にお戻りいただかねばと
考えていると、背後の護衛班の中で騒ぎが起こった。振り向いて神聖なパトロールの最中に私語をするとは何事だと怒鳴りつけよう
とした瞬間、私のすぐ隣を誰かが風のように駆け抜けた。白い光がきらめく。
「鹿目まどか! 覚悟!」
 絶叫のような掛け声とともに鋭い金属音がした。まどか様の前にはサリーをまとった魔法少女が立っていた。よく見れば、
その手には刀身の湾曲した白刃が握られていた。
「まどか様っ!」
 私が叫ぶと同時に、サリーの魔法少女はまどか様に飛びかかり、その手に握った剣を振り下ろした。それをまどか様はいつの間にか
手にされていた弓で受け止め、弾き返した。サリーの魔法少女は一端距離を置いたが、体勢を立て直して再び剣を構えた。
その光景を見て、私は自分の仕事を思い出して叫んだ。
「曲者だ! 護衛班前へ! まどか様をお守りしろ!」
 指示を出すと同時に自らも武器を取り出し、まどか様をかばうために前に出ようとしたその時。
「お待ちなさい!」
 前を向いたまままどか様が声を張り上げられ、私たちはその場に硬直した。あっけにとられた私たちには目もくれず、
まどか様はサリーの魔法少女に話しかけた。
「あなたは、先日私が導いてきた魔法少女ですね?」
「……そうだ」
「なぜこんなことを?」
「知れたこと! 私にはまだやるべきことがある! お前を殺して私は元の世界に帰るのだ!」
 まどか様を殺すという言葉を聞いて、私たちお付きの魔法少女たちは一挙に殺気立った。次々に武器を構え、飛び道具を持って
いる者はサリーの魔法少女に狙いを定める。私は前に出てサリーの魔法少女とまどか様との間に立ちふさがった。まどか様の御前を
さえぎるのは極めて不躾だが、まどか様の身を守るためには仕方ない。私は声の限りに叫んだ。
「貴様! まどか様に救われた身でありながらそのご恩を忘れたか! まどか様は死に瀕した我々が魔女にならずに済むように、
御身を捧げて我々をこのまど界へ連れてきてくださったのだぞ!」

149名無しさん@まどっち:2012/09/23(日) 00:13:15 ID:jdaoQYSE0
 しかし、さすがにサリーの魔法少女もまどか様に刃を向けるだけあって、その程度で諦めるわけがない。
「黙れ! そんなおためごかしに乗るものか! 私は死んでなどいない、祖国のために戦い続けなければならないのだ! そこをどけ!」
 そう言って私に向かって白刃を付きつけたサリーの魔法少女を見て、私は一戦やむなしと判断した。サリーの魔法少女の目は
釣り上がり、呼吸は荒く顔色もどす黒いと言っていいほど真っ赤に染まっている。他人の話が耳に入るような状態ではないことは
明白だ。それに、こんな見苦しいものをこれ以上まどか様の御目にさらすわけにはいかない。今にも飛び掛かりたそうな指揮下の
魔法少女に指示して、サリーの魔法少女を武力で排除しようとした時、まどか様が驚くべきことをおっしゃられた。
「皆さん、武器を下ろして下がってください。私は彼女とお話ししたく思います」
「いけません! 危険です!」
 私は思わず叫んだ。背後の魔法少女たちも口々に「おやめください!」「早くお逃げください!」などと口走っている。しかし。
「下がってください、と申しました」
 まどか様の発せられたその言葉に、私たちは即座に跪いた。自分の意志で膝をついたというより、まどか様の言葉に込められた
威厳が私たちを跪かせた。私たちが動かないことを確かめたのち、まどか様はゆっくりと曲者の魔法少女に歩み寄っていかれた。
まどか様の言葉に意外そうな表情をしていたサリーの魔法少女は、すぐに気を取り直し、近づいてきたまどか様の首に手にした
白刃の切っ先を突き付けた。
「いい度胸だ。さあ、大人しく首を差し出せ」
「そうして差し上げても構いません。けれど、私の首をはねたところでまど界はなくなりませんし、あなたも元の世界に戻れはしませんよ」
「出まかせを言うな! 首をはねられて生きていられるとでも言うのか!?」
 まどか様の言葉にますます激昂し、今にもその言葉通りにしそうなサリーの魔法少女を私たちは食い入るように見つめていた。
内心はいてもたってもいられなかったが、まどか様のご命令は絶対だ、動くわけにはいかない。しかし、本当にまどか様に危害が
及びそうになったときは即座に飛び出して身代わりになるつもりだった。
「そうではありません。私が何を願って魔法少女になったか、ご存知ですね? 今の私は魔女を消し去り魔法少女を導くだけの
概念としてこの世界に存在しています。概念である私はいかなる手段でも殺すことはできません。未来永劫に死ぬことは許されないのです」
 まどか様の言葉に、あたり一帯が静まり返った、私たちお付きの魔法少女はもちろん、サリーの魔法少女ですら絶句している。
「……そして、あなたはソウルジェムが濁りきり魔法少女としての力を使い果たしたために今ここにいるのです。おわかりですか?
現世では、あなたはすでに亡くなっているんですよ」
 まどか様は淡々と事実を述べていかれた。それは、ここまど界にいる魔法少女や魔女はもちろん、現世でも魔法少女から魔法少女へ
口伝えに『円環の理』として受け継がれ、ほとんどの魔法少女が知識として知っている、まどか様が改変された世界の絶対のルール。
サリーの魔法少女が現世で生きていたころはたまたま知らなかったのかもしれないが、まど界にいれば否が応でも知っているはずの
ことだった。しかし、うなだれていたサリーの魔法少女は、予想もつかないことを言いだした。
「……その言葉が本当だという証拠が、どこにある」
 こいつはどこまで聞き分けがないのかと、私は憤激した。まどか様に罰せられるとしても、この場で私がサリーの魔法少女を
斬り捨ててやろうかと思った瞬間。
「この世界が、本当に魔法少女と魔女の楽園だなんて証拠がどこにある!? お前が私たちを騙していないという証拠があるのか!?
まど界なんてもの、夢の中のかりそめの世界じゃないのか!?」
「……」
「私は騙されないぞ! 私は知っているんだ! 鹿目まどか、お前のソウルジェムから生まれた魔女は、全世界の生命を自分の
作った夢の中に閉じ込め、覚めない夢を見せ続けるんだろう!? お前が今同じことをしていないと証明できるか!? 私たちが
ありもしないまど界などという楽園で幸せに暮らしているという夢を見させられ続けていて、現実には魔女の結界に閉じ込められて
そうとも気づかず夢の世界で死を待つだけの状態にされていないと誰が言いきれる!?」

150名無しさん@まどっち:2012/09/23(日) 00:13:50 ID:jdaoQYSE0
 再び、あたりは静寂に包まれた。サリーの魔法少女は肩で息をしている。何か言い返してくださるはずのまどか様は何も
おっしゃらない。それを見て、私は急激に不安になった。まさか、そんなことがあるはずない。サリーの魔法少女が言っている
ことは出鱈目だ。私がまどか様を信じなくてどうする。ああ、だけれど、なぜまどか様は何もおっしゃってくださらないのか。
まさか、本当にそんなことが? まさかまさかまさか。
 一瞬にも、何分間にも感じられた時間が過ぎたのち、静かにまどか様が口を開かれた。
「確かに、私が皆さんに夢を見せていないと証明する方法はありません。もしかしたら、私自身すらも夢を見ているのかもしれませんね……」
 私は目の前が真っ暗になった。まどか様ならきっと否定してくださるはず、そんなことあるはずがないと私たちに信じさせて
くださるはずだと思っていたのに。これから私は何を信じればいいのだろう。その上、まどか様は再びサリーの魔法少女の前に
無防備に体をさらされた。
「ですから、どうぞ私を殺してください。私は死にませんから、あなたが納得できるまで、いかようにも。それで、少なくとも私が
概念であることだけは信じていただけるでしょう」
 ああ、これでなにもかも終わりだ、と私がは頭を抱えて目をつぶった。サリーの魔法少女がまどか様を斬り倒す音が聞こえてくる
はずだった。しかし、いつまで経っても何の音もしない。恐る恐る目を開けてみると、サリーの魔法少女の白刃を握った手はだらんと
垂れ下がり、まどか様を斬ろうとする気配は感じられなかった。
「お前、一体なんなんだ……現世で出会った魔女は、どいつもこいつも禍々しさに満ち溢れて、そんな澄んだ目はしていなかった……。
私が刃を向けると必ず醜く抵抗した……。お前、本当に魔女ではないのか……?」
「ええ。信じていただく方法はありませんが」
「……畜生。私が斬るのは魔女と祖国の独立を邪魔する輩だけだ。無抵抗のやつを斬れるもんか……」
 サリーの魔法少女は、そう言って白刃を地面に取り落した。その場にどっかと座りこみ、顔を両手で覆ってうめくように言葉を絞り出す。
「くそっ、私は本当に死んだのか……? 祖国はどうなる……? 私がいなければ、独立は……」
 すっかり戦意をなくしたサリーの魔法少女を見下ろされていたまどか様は、おもむろに弓をスタッフに変化させ、それを使って
地面に魔法陣のようなものをお描きになった。その魔法陣が完成すると、地面の上に現世のどこかの映像が映し出された。
「あなたのお国は、ここですね? ご安心なさい、あなたの死後90年近くかかりましたが、あなたのお国は旧宗主国から独立を勝ち取っています」
 サリーの魔法少女は何を言われたかわからないといった顔をしたが、次の瞬間に勢いよく立ち上がった。
「ほ……本当に!?」
「ええ。私が現世にいたころ、あなたのお国は世界で二番目の人口を誇り、産業の発展も目覚ましいものがありました。お国の
代表的な料理は私のいた国にも伝わり、とても人気です。それもすべて、あなたが皆の先頭に立って戦い続けたおかげです。
あなたは今でもお国の英雄として尊敬されていますよ」
「そうか……よかった……よかった……」
 サリーの魔法少女は再び地面に座り込み、嗚咽をもらしはじめた。まどか様はその隣に腰を下ろし、サリーの魔法少女の背中を
優しくさすられている。それを見ていたわたしの目には、いつ知らず涙がたまっていた。他のお付きの魔法少女たちも一様に
まどか様の躊躇なく自分を捧げる無私のお心、魔法を使って現世の様子を見せてくださる限りない慈悲、自分に斬りかかった者すら
癒す優しさに心打たれていた。
 ああ、やっぱりまどか様は唯一無二のお方だ。まどか様を一時でも信じることができなかった自分が恥ずかしい。これからは
今まで以上にまどか様に尽くし、お助けすることを生きがいにして生きていこう。

151名無しさん@まどっち:2012/09/23(日) 00:14:26 ID:jdaoQYSE0
「ちょっとあんたたち、一体何ほうけてんの!?」
 突然鋭い言葉が私の鼓膜に突き刺さった。振り向くと、水色の髪をし、白いマントに身を包んだ魔法少女が今まさに私の目の前を
走り抜けたところだった。水色の魔法少女は、まどか様の傍らに立つとその腕を取って無理やり立ち上がらせた。またもまどか様に
無礼を働く輩かと私たちが身構えると、水色の光がまどか様の腕を包んだ。
「貴様、なにをする!? まどか様から離れろ!」
 私が叫ぶと、水色の魔法少女はきっと私の方をにらみ、私以上の大音声で言い返してきた。
「何をする!? 決まってんでしょ!? まどかの傷を治してんのよ! あんたたちこの傷が見えないわけ!?」
 水色の魔法少女が、光に包まれたまどか様の片腕を差し上げた。見ると、手首と肘のちょうど中間あたりに真っ赤な傷口が走って
おり、その傷が魔法によってみるみる回復していくところだった。気が付かなかった。サリーの魔法少女の剣を受け止めた時、
まどか様は負傷しておられたのか。そして、水色の魔法少女は誰も気づかなかったまどか様の傷に気付いたのか。
 傷が完全に治りきると、水色の魔法少女はゆっくりとまどか様の腕を下ろし、あろうことかまどか様の頭に手を置いて撫でた。
「嫌な予感がして家を飛び出したら、案の定だわ。もう大丈夫だよ、まどか。痛くない?」
「あっ、うん。ありがとう、さやかちゃん」
 私たちはあっけにとられていた。なぜなら、まどか様の声がさっきまでとは全く別人のように聞こえたからだ。さっきまでの
まどか様は慈愛に満ち溢れ軽やかな鈴の音のようなまさしく成熟した大人の声だったはずなのに、今水色の魔法少女に答えた声は
舌足らずで子供の声そのもので、水色の魔法少女に甘えるような響きすら感じられた。姿かたちは全く変わっていないのに、
まどか様の中身だけがそっくり別人に入れ替わってしまったようだった。
 そして、水色の魔法少女はというと、なんとまどか様のお体を自分に抱き寄せ、ぎゅっと抱きしめてしまった。まどか様も
なすがままになっている。まどか様の突然の変貌にあんぐりと口を開けているしかなかった私たちは、それを見て正気を取り戻した。
「貴様! さっきからまどか様に向かって度重なる無礼、もはや勘弁ならん! いったい何者だ!」
「うっさい! あああもう、やっぱだめだわ。絶対無理! あんたたちにまどかは任せられない!」
 水色の魔法少女はまどか様を抱きしめたまま叫び返してくる。
「あたしが何者かって? いいよ、名乗ってやろうじゃない。あたしの名前は美樹さやか。まどかの親友よ!」
 その名前には聞き覚えがあった。まどか様の現世での友人で、ともに魔法少女になった間柄であるという。しかし、ただの友人の
魔法少女ごときが、言うに事欠いてまどか様を抱きしめたり呼び捨てにしたりなどということが許されていいはずがない。
「その友人が、何の用だ! 現世からの友人だからと言ってまどか様に対する無礼が許されるとでも……」
「あんたたちこそ、まどかをなんだと思ってんの!? まどかはね、可愛い可愛いあたしの嫁なんだよ!」
 嫁え!? 嫁って、つまりこのさやかとかいう魔法少女とまどか様はそういう関係なのか!? 確かにまど界ではそういう形の
恋愛が一般的ではあるが、まさかまどか様がそんな下々の者のような不適切な関係を他人を持つはずがない。目の前の状況が
受け入れられず、私は完全にパニックに陥った。おそらくほかのお付きのお魔法少女も同様だったろう。私は自分を奮い立たせ、
どうにか言葉を絞り出した。
「ま、まどか様……この者はこう申しておりますが、まさか、それは本当ではありませんよね……?」
「あ、うん。さやかちゃんは、わたしの旦那様だよ?」
 急に地面がその場からなくなったような感覚を覚えて、私は足元から崩れ落ちた。そんな、まさか。まどか様は一体どうなさった
というのだろう。高潔で優雅で凛々しくなにものにも汚されないまどか様はどこへ行ってしまったのか。私が手をついた地面に
水滴が落ちる。ああ、私は泣いているのか。
「まどか様……まどか様ぁ……」

152名無しさん@まどっち:2012/09/23(日) 00:15:27 ID:jdaoQYSE0
 嗚咽混りの声をもらす私の頭上で、ため息をつく音が聞こえた。
「そのさー、『まどか様』ってのやめてくんない!? あんたたちがまどかにどんなイメージを押しつけてんのか知らないけど、
まどかは困ってるんだよ! 『いつも立派に見えるように振る舞わなくちゃいけなくて大変』って! 家の周りまで四六時中
押しかけてくるし、家を出りゃぞろぞろついてくるし! 『パトロールだって前は一人で空を飛び回れて楽しかった』って
言ってたのに、今はコースも決められて自由に歩くこともできない! まどかはあんたたちの自己満足の道具じゃないっての!」
 そんな、私たちは今まですべて良かれと思って、まどか様のおためを思って心を砕いてきたというのに、まどか様はそんな
ご不満をこのさやかとやらにこぼしておられていたのか。まどか様はさやかに抱きしめられたまま、さやかに顔を向けて言った。
「さやかちゃん、そこまで言わなくても……。この子たちだって悪気はなかったんだし」
「いーや! 悪気がないからって、まどか一人が犠牲になる必要がどこにあんの!? まどかはさ、本当はちょっとドジだけど
心優しい普通の女の子なんだよ!? 無理やり神様らしく振る舞わなくていいんだよ!」
「……うん。でも、ちょっとドジはひどいよぉ」
「そう? あたしが助けなきゃ一日に二回も三回もすっころぶくせに。そんで、その度にあたしに泣きついてくるさやかちゃんが
大好きな女の子! それがまどかなんだよ!」
「そそそそんなことないもん! わたしそこまでドジじゃないよぉ!」
「そんなことないの? まどかあたしのことが好きじゃないの?」
「えっ、そっちじゃなくて! わたしがドジだっていうほう……」
「じゃあ、あたしのことは大好きなんだよね?」
「あっ……その……うん……」
「うん、あたしもまどかが大好きだよ」
 そう言って、さやかはまどか様の顎に手をかけた。そのままくいっと上に持ち上げる。まどか様は目を閉じられた。ままままさか、そそそそんな!
 まどか様の唇にさやかの唇が重なるのを私は茫然と見つめていた。二人は私たちの目の前でたっぷり30秒は唇を重ねていた。
ようやく唇を解放された時のまどか様には、もはやさっきまでの威厳や神々しさなどは一切感じられなかった。好きな人に
抱きしめられてキスされて、顔を真っ赤にしながら嬉しそうにはにかむ一人の女の子がそこにいた。さやかはまどか様を
抱きしめたままこちらを振り返って言い放った。
「これでわかったでしょ。もう二度とまどかに迷惑かけないでね。帰るよ、まどか」
「あっ、うん……。でも、急にやめるのも可哀想だから、わたし時々なら今までみたいに神様やってもいいかなって……」
「だーめ! まどかがまどからしくいられないなんて、あたしが許せない! まどかはあたしが守るんだから、もうそんな真似しなくていいの!」
「でも……」
「いいから! 愛する旦那様の言うことが聞けないの?」
「……はいっ」
 太陽のようなまぶしい笑顔でまどか様に笑いかけるさやかに、まどか様も満面の笑みで答えた。さやかはまどか様をお姫様抱っこの
格好で抱き上げ、私たちを尻目に空へ飛び立っていった。私は、それを呆然と眺めていることしかできなかった。

153名無しさん@まどっち:2012/09/23(日) 00:16:06 ID:jdaoQYSE0
 その日の夜、私はまどか様の住居の庭に忍び込んでいた。目的はただ一つ、まどか様を私たちのもとに取り戻すことだ。
昼間この目で見たまどか様は何かの間違いだ。さやかはまどか様がご不満をもらしていたと言っていたが、それをまどか様ご自身の
口から聞いたわけではない。さやかが出鱈目を言っている可能性もあるし、何らかの事情でまどか様がさやかの言いなりになって
おられる可能性もある。そうならば、まどか様の一の家臣である私が身を挺してまどか様をお救い申し上げねばならない。私は、
庭の植え込みの陰に隠れて窓からまどか様の住居の居間を監視していた。
 家の窓に面した壁はほぼ全面がガラス窓になっているため、居間の様子は手に取るようにわかった。今はあのにっくきさやかが
テーブルの上に料理を並べているところだ。まどか様の姿は見えないが、行水をされているようだ。と、居間のドアの一つが開き、
まどか様が姿をお見せになった。女神衣装をアレンジした白いバスローブを身にまとわれ、長い髪をポニーテールになさっている。
ああ、湯上りのお姿はまた格別にお美しい。
 まどか様はゆっくりとさやかに近づいていく。家の中は二人っきりなので、今ならまどか様の本当のお姿を目にすることが
できるだろう。私はまどか様がさやかに命令を下し、さやかがそれに唯々諾々と従う光景を予想した。
 ところが、まどか様はさやかの前で意味ありげに微笑んだまま何もおっしゃらない。私は、口元が動けば何をおっしゃているか
大体のところはわかる。なのに、まどか様は両手を後ろ手に組んでさやかの前で左右に体を揺らしているだけだ。一体どうした
ことだろうとわたしがいぶかしんだその時、まどか様が背伸びしてさやかに口づけをした。そんな、バカな。
 さやかもまどか様の口づけに応え、まどか様を抱きしめてキスを受け止めている。今度は、たっぷり一分間は口づけ合っていた。
口を離した後、まどか様の唇が動く。きょ、う、の、さ、や、か、ちゃ、ん、か、っ、こ、よ、か、っ、た、よ。今日のさやかちゃん
かっこよかったよ!? まどか様は私がここにいることなどお気づきではないだろう。なのになぜ先ほどと同じ態度でさやかに
接しておられるのか。まさか本当にさやかと恋仲なのだろうか。
 二人はお互いはにかみあった後、向かい合ってテーブルについた。いただきますと共に食事に箸をつける。まどか様は私に
正対する向きでお座りになったため、まどか様の表情や口の動きは余すところなく見ることができた。まどか様は本当に美味しそうな
表情で次々に食事を口に運んでおられた。時折、おいしいという言葉が発せられる。さやかが何か言うと、その度に喜んだり
笑ったり、照れたり拗ねたりなさっている。こんなにくるくると表情の変わるまどか様は見たことがなかった。
 さやかが、どうやら自慢の出来らしい栗きんとんを箸でつまみ、まどか様の目の前に差し出した。まどか様は躊躇なくその箸に
ぱくつき、顔を赤くして幸せそうに笑っておられる。さやかがおいしい? と聞いたのだろう。まどか様がさやかちゃんに食べさせて
もらうと、おいしいしその上幸せとおっしゃった。その上、まどか様は席を立ってさやかの膝の上に腰を下ろし、そこからは
まどか様はすべてさやかの箸で食事を摂られた。さやかはこれっぽっちも嫌そうなそぶりを見せず笑いながら食事をまどか様の
口に運んでいたし、まどか様も頬が緩みっぱなしだった。
 私は絶望的な気分になっていた。どこからどう見ても、まどか様はさやかと愛し合っておられるようにしか見えない。私の
目の前で繰り広げられる光景のすべてが、私に否応なしに現実を突き付けていた。だが、私はまだ信じたくはなかった。
まどか様が私に気付かれていて、読唇術のできる私をからかっている可能性だって皆無ではない。私は、意を決して死角を
通りながらまどか様の住居の壁に近づいた。鏡で家の中の様子を確認し、耳を壁につける。そうすると、まどか様とさやか
の会話がかすかに聞き取れた。
「……ごちそうさまでした。流しにお皿持っていくね」
「まどかは座ってていいよ。あと全部あたしがやるから」
「でも、いつもさやかちゃんお皿洗ってくれるじゃない。たまにはわたしがやるよ」
「う〜ん、じゃあまあ、お願いしますか」
 さやかの仕方がないからやらせてあげるとでも言いたげな口調が腹が立つ。その上、まどか様に皿洗いなどという下賤の仕事を
させるなどとは何事だ。しかし、まどか様は嬉々として皿を洗っているようだ。嘆かわしい。と、その時家の中からバリンという
音が聞こえた。どうやら、皿が割れたようだ。まどか様の声がする。
「ああ〜……さやかちゃ〜ん……」


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