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生徒会の一存のエロ小説を創作してみるスレ part13

452一星龍 ◆ge7VYjoSAc:2013/04/29(月) 15:33:07
「惜しい」
「何がだよ?」
あたしは横から体温計が何度を示しているのかをみる。
38,2℃と出ていた。
「あと1℃低ければ深夏だったのになぁ」
「いや、あたしがそんな形で出ても嬉しくねえから!」
むしろ逆にあたしが鍵の病ませているみたいで軽くへこむ。
ともあれ昨日の尋常じゃない熱に比べればかなり症状はよくなっている。

あれ?
いや、違う! 昨日の尋常じゃない熱のせいで感覚が鈍っていたけど、38℃も結構な高熱じゃねえか!
「鍵! 何で起きてんだよ!」
「え!? いや、だって深夏が起こしたんだし」
「うるせえよ!」
「えー」
「っていうかまだこんな高熱なのに何でおまえこんなハイテンションなんだよ!」
「深夏が来たから精一杯のボケでおもてなしをしようかと」
「別に精一杯のボケとかいらねえから! っていうか早く寝ろ!」
「だがことわガボフッ!」
鍵の顔面にあたしの拳をジャストミートでくれてやった。
「冗談言ってる場合じゃないだろ!!」
「そう思うんだったら、殴るなよ……」
なんだか鍵がごちゃごちゃうるさいけど、無視だ。
ああ、どうしよう。えっと、昨日あたしがずっと看病していて4℃くらい熱が下がったんだから、少なくとも今日一日中寝かせていれば…………いや、待て、もしかしたら熱が上がるかもしんねえ! あ、じゃあもうあれだ、今日は学校休んで。
「却下だ」
「鍵!」
「却下だ」
「今日あたしも学校やす、ってまだなにも言ってねえのに却下すんなよ!」
「だから却下だって言ってんだろ!」
っていうかよくあたしの考えてること当てられたなこいつ。
「ったく、俺を誰だと思ってんだよ」
「え? カ○ナ? それともシ○ン?」
「違えよ! 深夏にこの台詞吐いた時点でその返答が帰ってくるのは予測できたけど!」
「あたしもなんか、条件反射的にそう答えなきゃいけない気がしたぜ。でも、鍵っ」
「大丈夫だって、こんぐらいの熱じゃ俺は屁でもないから」
「でも、鍵、昨日言っただろ? あたしだって鍵のために何かしたいって」
「それとこれとは話が別だ。おまえが学校休んでまで俺の看病する必要はない」
「なっ!? そ、それじゃあ昨日までと一緒だろ! 鍵はあたしの看病なんていらないかもしんないけど、あたしは鍵のためにっ」
「…………あ〜、深夏を泣かす気はなかったんだけどな」
「な、泣いてなんかない!」
「それじゃあ目元のそれはなんだよ」
「へ? う、こ、これはっ!」
あわてて目元をゴシゴシ擦る。
「そりゃ、俺だって本音を言えば深夏にいてもらいたいって思ってるけどさ。それとは別に深夏には学校行ってもらいたいし」
「だったら、いいじゃん。あたしだって鍵の看病したいし、鍵だってあたしが側にいてほしいなら万事解決じゃん」
「……そんなこと言って深夏も俺と一緒にいただけとかなんじゃないのか?」
「そっ、そんなこと……ちょっと、だけしか思ってない……」
「おい」
「で、でもっ! ちゃんと鍵の看病する気だって満々なんだ!」
「深夏。たとえば俺とおまえの立場が逆だったら俺は深夏の側にいるっておまえと一緒のこと言ったんだろうさ。でも逆に深夏も俺と同じ立場なら学校に行けって言うだろ?」
「そりゃ、たぶん……そうかもしんないけど」
「だからおまえがどんな気持ちでいるのかは分かる。俺だっておまえの立場なら同じことがしたい。でも、そこを曲げて頼んでるんだ」
「……」
「そんなに無理な相談か?」
「おまえは……いつもそうだよな」
ほんとにいつもそうだ。


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