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リリカルなのはクロスSS木枯らしスレ2
1
:
魔法少女リリカル名無し
:2013/06/03(月) 18:42:50 ID:yNAUiMQM
さるさんや規制をくらってしまった方用の代理投下スレです
47
:
聖王のおまる(増量版)-28
◆b0oj18fZ9A
:2013/12/30(月) 22:27:02 ID:.nepKEUE
「……ドゥーエ姉」
「…あまり経ってないのに、久しく思えるわ、セイン」
耕耘機を止め、セインの方向を向く彼女。
ドゥーエは、そこに居た。以前とは全く違った立場と姿で。
短期間で、まるで何年間も使い古したように汚れたツナギ服と、草の日除け帽子。
彼女の印象とはまったく合わない装いを、彼女は着ている。
「…みじめな姿でしょう?
誰も想定できなかった“あんな出来事”で、
あれだけ仕組んできた一切が潰れ、全てを諦めて放り捨てて、この有様……」
荒れてしまったこの土地を、再び緑化しなければならないという懲役。
いつ終わるか、わからない。
しかしこの過酷な義務を選んだのは、ドゥーエ本人。
「…あのさぁ、ドゥーエ姉、その…確かに“こやし”は土地にあるんだろうけど、
そう苗植えたり種蒔いたりしたって実らないんじゃ――」
「実るわ」
…スカリエッティの研究所から確保・救出された一部以外、
ほぼ全ての“名も無き妹達”は研究所ごと、この地の遥か深淵へと沈んでしまった。
巨大な物体の衝突後、時間経過による地盤の崩壊が原因である。
「ここの土地に…生まれないまま散った、名も無い妹達が眠っている」
彼女はまた、耕耘機のエンジンを動かし始めた。
人とは異なる体ながら、人と同じ哀しみを知った彼女。
赤い夕日に照らされながら土を耕す彼女の横顔は、寂しげだった。
その姿を見るセインは「どこの世紀末救世主だよ」と言いかけたが、口に出すことはなかった。
人として、新たな道が始まった者。
心を蝕まれ、闇の中で彷徨っている者。
寂れた道を選び、過去を清算しようとする者。
しかし、戦闘機人のうちの1体――クアットロ――のみ、行方は解らない。
彼女はどこへ逃げたのか。いや、原型も残らないほど大破して死亡したのか。
どうなったのかは不明である。真相はもはや闇の中へ。悪臭の闇の中へ……―――
―――と、こんなわけで、機動六課の初めての大事件処理体験は、
クソミソな結果に終わったのでした…
〜 〜 〜 〜 〜
「―――坊や、どうしても自分で歩いて行くのかい?
もう長く歩けるような歳でもないんだろう?」
広い草原の一箇所に、老いた女性ひとり、
そして、荷を背負ったみずぼらしい男もひとり。
「あの時…泣いて、泣くだけ泣いて……
何も要らなくなり……何やら、肩が軽くなりました…」
「そう………。
それで、行き先はどこへ?」
「とりあえず……東へ」
「そして……行けるだけ、行けたら……
野垂れ死に、いたします……」
男の顔は、終始おだやかだった。
―――人は何かを捨てて前へ進む。
この無限大の宇宙、数多の人々の名の中に、レジアス・ゲイズという名があった。
そして、かつてその名を持っていた人の、
なか゛い たひ゛か゛ はし゛まる ・ ・
48
:
聖王のおまる(増量版)-29
◆b0oj18fZ9A
:2013/12/30(月) 22:28:06 ID:.nepKEUE
― ― ― ※ ― ― ― ― ― ― ― ―
〜 エピローグ 『IV』のゆくえ 〜
・ ・ ・ ・ ・ ・ 〜
コンクリート製の汚れきった水路。その端にしがみつき、汚水から脱出した者がいた。
「…ぐ……え゛ぇっ!!ガハッ、げほ、あ゛…っ…はっ、はっ…!」
彼女が意識を取り戻したのは、何処かの、狭い下水道。
それ以外は、何も解らない。
「うぇぇぇぇッ…!おぇぇぇぇぇ…!ゲホォッ、ェホォッ!」
行方不明の扱いとされた戦闘機人ナンバーIV――クアットロ――は、
汚れきった濁流の中で目を覚まし、這い上がって、吐き、咽び、また吐いた。
正直、気分はいいものではない。最悪だ。悪臭を伴った汚水の中という寝醒めの上、
口の中にはドブネズミが入り込んでいたのだから!
押し流されていた間に何処かで失くしたのか、
固有武装のケープは失われ、トレードマークの眼鏡は、既に無い。
「…っ、……っ、生き…てる……?」
――いや、ここがいわゆる“冥界”なのかもしれない――とも、クアットロは考えを巡らせたが、
気持ちの悪い濁流と、ドブネズミが口中に入ってきたリアルな感触があるなら、
やはりまだ死んではいない――そう結論付けた。
「なんで、こんな所……」
――おかしい。
私は『ゆりかご』の中で、思い出したくもないほどにおぞましい体験を経て押し流された。
こんな都市部の地下水道のような場所にまで流されたにしても、場違いが過ぎる。――
戦闘機人としての機能をほぼ全て失っているクアットロは、
この場がどこなのか知るため、水路の汚い流れを嫌がりながらも、膝下まで浸かって探索し始めた。
49
:
聖王のおまる(増量版)-30
◆b0oj18fZ9A
:2013/12/30(月) 22:29:21 ID:.nepKEUE
だが、その時!
――― う お お お お お お お お ―――
「!」
遠くからふと、声が聞こえた。男の声だ。
――― ド ー ー ー ー ン ―――
誰の声か理解する間もなく、何かとてつもなく重厚な轟音が鳴る。
「な…なんなの……爆薬…?」
もしここが都市部ならば、何らかの強盗事件や紛争があってもおかしくはない――
クアットロの脳内分析では、――爆弾を使ったテロ行為――それらの可能性を考慮した。
しかし無慈悲にも、その考えは外れた。カスリもせず。
・ ・ ・ ・ ・ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
「何か……大きいもの……来……っ!?」
・ ・ ・ ・ ・ ド ド ド ド ド ド ド ド ド
「ぁ……あ……あ…あ、あ……!」
クアットロは、己が目を疑った。
イヤになるほどすぐ前まで味わった初体験だったのに、また遭遇した。
濁流に運ばれて、迫ってきたのだ。
茶色で、適度に柔らかく、悪臭を発する、巨大なとぐろ巻きの物体が―――!!!
「ウアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァ―――――――――!!!!」
逃げた。
下水に足を取られながら、全力疾走で。
“あの時”―――『ゆりかご』は最期の力を振り絞った、
むしろきばり出したかのようにわずかな次元震を起こした。
断末魔のようなその歪みは、ふたり分だけを別世界へと移すに至った。
それがこのざまである。
『おまる』になる事を拒み、『ゆりかご』のまま散ろうとした結果が、これである。
“ウン”がついてしまったのか?
彼女――クアットロ――は、ある土地へボットンと流れ着いたのだ。
その土地の名は、「浦安」………
〜 お わ れ 〜
※なお、“アゴの長い男”は『00事件』終結から5日後、エクアドルで発見されたという
50
:
◆b0oj18fZ9A
:2013/12/30(月) 22:30:15 ID:.nepKEUE
ごめんなさいやっぱり後半もまとめて投稿いたしました
「聖王のおまる(増量版)」これで全てです
51
:
◆b0oj18fZ9A
:2013/12/30(月) 22:33:54 ID:.nepKEUE
記し忘れましたがクロス作品は「浦安鉄筋家族」です・・・
本来なら最初の告知に記すべきだった
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