■掲示板に戻る■ ■過去ログ 倉庫一覧■
穂乃果「さっきトラックに轢かれてさー」
-
真姫「今なんて言ったの? トラックに?」
穂乃果「轢かれたんだよ。部室来る前にぽーんと」
絵里「部室来る前にって……外に出たの?」
穂乃果「ううん。スマホ見てた私も悪いけどさ。廊下走ってくるんだもん、避けらんないよね」
真姫「怪我は?」
穂乃果「ん?」
真姫「トラックにはねられたのよね? 怪我は?」
穂乃果「特にないけど」
真姫「ない?」
-
真姫「トラックに轢かれて怪我無いことあるの?」
穂乃果「毎朝牛乳飲んでるからね」
穂乃果「こう見えても」
絵里「牛乳を信頼しすぎよ。かすり傷一つないの?」
穂乃果「無いねぇ……うん、無い!」バサバサ
真姫「ヴェェ……気持ち悪い」
絵里「駄目よ真姫。先輩に気持ち悪いなんて言っちゃ!」
絵里「確かに穂乃果は言動が時々アレだし、なんだかバカみたいな表情をしていることもあるわ。正直知的に問題がある方じゃないかって疑ってる時もある」
絵里「でも、気持ち悪いは流石に失礼よ!」
穂乃果「真姫ちゃん、こいつ殴っていいかな?」
真姫「駄目よ、こんなのでも先輩だから」
穂乃果「そっかぁ」
-
絵里「けど廊下をトラックが走ってるなんて由々しき事態ね」
真姫「冷静に考えたらそこよね」
真姫「なんで学校の中でトラックが走ってんのよ」
絵里「生徒会の方では何も聞いてないわよ。この件について生徒会側に一切非はないから」
真姫「なんでちょっと言い逃れしようとしてんのよ」
穂乃果「別にいいよ。結果的に怪我無かったし」
真姫「ま、確かにそうよね……轢かれた穂乃果がそう言うなら、この件はこれで終わりってことで」
ガチャッ
凛「お待たせにゃー」ボタボタ
真姫「血塗れの奴が来たわけだけれど」
-
絵里「どうしたのよ凛、そんな血塗れで」
穂乃果「生理来ちゃった?」
凛「凛まだ来てないよ」ボタボタ
真姫「ちょっ!? ハイラナイデ! 床に血落ちてるから!!」
凛「いやー、なんかさ。さっき廊下で暴走トラックに轢かれちゃって」
凛「色々あってこれもんにゃ」アハハ
真姫「いやアハハじゃなくて!! 病院! 病院よ今すぐ!!」
絵里「痛くないの?」
凛「どうだろ?」
穂乃果「分かんないの?」
凛「んー……」
真姫「分かんないわけないでしょ!? これだけ血が出てるのに!」
凛「ごめんね……凛、頭悪いから……」ポロポロ
絵里「泣かないでいいのよ、凛。あなたの頭が悪いのはあなたのせいじゃないわ。親のせいよ」
穂乃果「謝んなよ真姫ちゃん! 凛ちゃん泣いちゃったじゃん!」
真姫「えっ……ご、ごめんなさい」
穂乃果「うんうん、ちゃんと謝れたね! これでこの話はおしまい! 蒸し返したら穂乃果怒るよ!!」
真姫「釈然としない……」
-
凛「まぁ怪我はなさそうだし病院はいいや」
真姫「じゃあ何処から血が出てんのよ」
穂乃果「夢とか?」
絵里「希望とか……」
真姫「凄い嫌な夢と希望」
凛「凛の夢は世界から魚を根絶やしにすることだし、あながち間違ってもないけどにゃ」
穂乃果「応援するよ、その願い!」
凛「へへっ、ありがとうね」
絵里「ふふっ、穂乃果も先輩らしくなってきたじゃない。微笑ましい光景ね」クスッ
真姫「片方血にまみれてなければね」
真姫「いや血にまみれてなくても微笑ましくはないけど」
-
ゾンサガ?
-
凛「血なんてのはねぇ、拭けばいいんだよ」ゴシゴシ
絵里「タオルが真っ赤になったわね……」
穂乃果「まるで血を吸ったみたいに赤いね!」
真姫「血を吸ったのよ」
穂乃果「……生意気言うのはこの口かな?」チュッ
真姫「!?」
穂乃果「けど実害出ちゃったねぇ、廊下トラック」
絵里「生徒会として注意喚起した方がいいかしら」
凛「放っとけばいいよ、トラックの癖に人を殺す実力もないんだから」
絵里「それはそうだけど……」
真姫「いや……人が死んでからじゃ遅いのよ? 本当に分かってる?」
絵里「分からないわよ。今までの人生の中で、廊下を走るトラックについて考えたことないもの」
穂乃果「まぁね」
凛「凛はトラックについては考えたことあるけど、廊下について考えたことはないんだ」
真姫「廊下について考えたことがない? トラックはあるのに?」
凛「トラックは登下校の時しか見かけないでしょ? でも廊下は学校にいる間、結構な頻度で見かけるんだよ」
凛「凛はレア感が無いものに思考を持って行かれたくないにゃ。凛が認識していないと存在できないのに、レア度まで低いなんて」
真姫「さらっと独我論染みたこと言い出しわよこいつ」
-
凛「そういう意味では、凛はトラックの認識をブレさせたから血が出ただけで助かったのかもね」
凛「廊下をトラックが走ってきて、轢かれる瞬間凛はトラックをプリンだと認識したんだよ」
絵里「ぷりん?」
凛「うん、だってトラックが廊下を走ってくるわけないにゃ」
穂乃果「それはそうだね」
真姫「でも、なんでプリン……?」
凛「凛はこの前学校にプリンを持ってきたんだ。昼ごはんのデザートにしようと思って」
凛「だから凛にとっては、廊下にはトラックよりもプリンの方が存在している確率が高い。だって実際にプリンは廊下を通ったことがあるんだから」
絵里「確かに……やるわね、凛!」
穂乃果「それでどうなったの?」
凛「結果から言うとトラックだったよね」
真姫「そりゃそうよ。トラックだもの」
-
凛「凛はプリンだと認識したトラックに轢かれたに過ぎないにゃ。でも、トラックをプリンだと認識したおかげで凛の脳はプリンにぶつかった衝撃しか認識しなかったんだよ」
真姫「だから痛がってないんじゃない! 脳を騙してるだけよそれ!!」
凛「欺瞞だね」
絵里(むっ……凛ったら欺瞞なんて賢そうなこと言って! 私より頭良さそうじゃない! やるわねー!)
絵里(今度闇討ちしてやろうかしら)フフッ
穂乃果「まぁいいじゃん、結果的に凛ちゃん痛がってないんだし」
真姫「何一つ結果オーライじゃないのよ、全く……」
穂乃果「まぁまぁ、押さえて押さえて……うっ!!」ギュルルルッ
-
絵里「どうしたのよ急に唸って」
穂乃果「お腹が痛い……」ギュルルルッ
凛「なんで?」
穂乃果「お腹が痛いからお腹が痛いんだよ……」ギュルルルッ
凛「なんで?」
穂乃果「なんでだろう?」
凛「突き詰めると分からなくなることってあるよね」
穂乃果「だねぇ」アハハ
真姫「早くトイレ行きなさいよ」
穂乃果「なんで?」
真姫「いや……お腹痛いのよね? トイレ行ったらいいでっしょー」
穂乃果「うーん、お腹痛いのかな……」ギュルルルッ
真姫「痛いって言ってたじゃない」
穂乃果「凛ちゃんと話してたら忘れちゃったよ」ギュルルルッ
真姫「こっちは忘れられないのよ。漏らす前に行ってきなさいって」
穂乃果「もう遅いよ」
穂乃果「出るよ。推定10秒後に」
-
真姫「ヴェェ!?」
絵里「ちょっ!? ここ部室よ!?」
凛「トイレ以外で漏らしたら人生終わっちゃうにゃ!!」
穂乃果「もう無理だよー! 出る! 出ちゃうっ!」ギュルルルッ
絵里「何かないの!? 受け止められそうなもの!」
凛「この前のバーベキューで使った紙皿あるにゃ! ほら、真姫ちゃん受け止めて!!」
真姫「えっ!? なんで!?」
穂乃果「真姫ちゃん早く!! パンツ脱ぐから!」ヌギヌギ
真姫「えっ、えっ!?」サッ
穂乃果「いくよっ! ちゃんと受け止めてね!!」ムリムリムリムリッ
真姫「ヴェェェェ!!!」
-
穂乃果「ふぅ……お腹痛いのなくなったよ」
絵里「ティッシュあるわよ」
穂乃果「ありがと」フキフキ
真姫「この歳まで生きてきて、先輩のうんこを紙皿で受ける日が来るとは思わなかったわ……」
真姫「臭いし……早く捨ててきなさいよ」
穂乃果「えっ、真姫ちゃん捨ててきてよ」
真姫「なんで私なのよ!」
凛「受け止めたのは真姫ちゃんでしょ?」
真姫「責任は生産者にあると思うのよ」
絵里「なんでもいいから早く捨ててきて。部室にうんこの臭いが染み付いちゃうじゃない」
絵里「ほら、真姫! 急いで! 先輩命令よ!」
真姫「私、生まれ変わったら絶対あんたらの後輩にはならないわ」
真姫「キチガイ共め」テクテク
-
真姫「しかしうんこを捨てると言っても……トイレよね?」テクテク
真姫(紙皿の上にうんこ載せてるの誰かに見られたら人生終わるわよね……)
真姫(さっと行ってさっと流しちゃいましょ)
花陽「あれ、真姫ちゃん先に部室行ったんじゃ……」
真姫「ヴェッ!? 花陽!?」
花陽「何持って……うんこ!?」
花陽「な、なんで紙皿の上にうんこなんて盛ってるの!? そこは食べ物を盛るところだよ!?」
真姫「違うのよ! 穂乃果がうんこしたのよ!」
花陽「穂乃果ちゃんのうんこをモッチャッタノォ!?」
花陽「た、食べるの? 真姫ちゃんってそういう趣味?」ドキドキ
-
真姫「違うわよ! 捨ててこいって言われたのよ!」
花陽「大丈夫だよ、私秘密にしておくから……」ダッ
真姫「だから違っ……あぁ、もう……」
花陽「……」ダッダッダッ
花陽「…………」ダッダッダッ
花陽「もう我慢できないよ……真姫ちゃんが穂乃果ちゃんのうんこ食べてる!!!」
真姫「ヴェェェェエエ工!!!?」
花陽「みんなーっ!!! 真姫ちゃんが!!!」
真姫「花陽ォォォォッ!!!?」
花陽「穂乃果ちゃんのっ!! うんこ食べてるゥゥゥッ!!!」
花陽「うんこォォォォッ!!!!」
真姫「待ちなさい花陽!!」
花陽「ひいっ!! うんこ持って追いかけてくる!! 真姫ちゃんがうんこ持って追いかけてくるゥゥゥッ!!!!」
-
ウンコォォォッ!
凛「ん? 今かよちんの声が聞こえた気がしたにゃ」
絵里「気のせいでしょ」
穂乃果「風が吹いたような音しかしないじゃん花陽ちゃんの声」
凛「聞こえた気がしたんだけどなぁ」
凛「今お前かよちんの悪口言ったか?」
絵里「しっかし遅いわねぇ真姫。どこまで行ってるのかしら」
穂乃果「トイレに流すだけなのにねぇ」
凛「真姫ちゃんもお年頃だからね。ひょっとしたら、穂乃果ちゃんの破廉恥な姿を見てコーフンしてヒートアップしてるかもしれないにゃ」
穂乃果「ええっ!? ま、真姫ちゃんって私のこと好きなのかな?」ドキドキ
絵里「女同士でも私は祝福するわよ」
凛「凛はちょっとやだなぁ。真姫ちゃんには幸せになってほしいもん」
穂乃果「どういう意味?」
凛「穂乃果ちゃん見るからに駄目人間だし真姫ちゃん幸せに出来なさそうだなァ、って意味だよ」
穂乃果「そっか、えへへ」
-
凛「けど絵里ちゃんが女同士でもオッケーだって言ってくれて嬉しかったなぁ」
絵里「あら、まさか凛も?」
凛「うん、凛もかよちんと結婚しようと思ってるから」
穂乃果「結婚!?」
凛「かよちんがいいよって言ってくれたらだけどね」
絵里「二人はどこまでいってるの? 答えにくかったら秘密でいいけど」
凛「付き合う前段階だよ」
絵里「ふぅん……ん?」
凛「まだ告白してないからね」
穂乃果「じゃあカップルでもなんでもないの?」
凛「けどかよちんは凛のこと好きだと思うんだよね」
凛「凛を見る目が獲物を狙う猛禽類みたいだし、凛のこと大好きって何度も言ってくれるし」
穂乃果「そっか……幸せになってね!」
絵里「応援してるわよ、凛!」
凛「ありがとうね、二人とも!」
-
真姫「待ちなさーい!!」
花陽「あわわ……なんで追ってくるのぉ!」
真姫「あなたが大声で喧伝すらからよ!!」
花陽「だってこんな面白そうなこと……花陽一人の胸に留めておくことなんて出来ませんっ」
真姫「何が面白いって……」
真姫(いや、先輩のうんこを紙皿に盛って歩いてる奴いたら相当面白いわね……)
真姫「……とにかく許さないわよ! 待ちなさい花陽!」
花陽「ダレカタスケテー!!」
ブォォンッ
真姫「ん?」
花陽「何、この音……えっ、トラック!? なんで廊下に……きゃっ!!」
ドゴォンッ
真姫「ちょ、花陽!?」
-
花陽「……」
真姫「花陽っ!? 花陽、目を開けなさい!!」
ブロロロッ
真姫「待ちなさい犯罪トラック!! もう三人も轢いてるのよ!」
ブロロロッ
真姫「止まる気は無いようね……これでも食らいなさい!!」ブォンッ
ベチャッ
ブロンッ
ガチャッ
理事長「何をするの!? 買ったばかりなのよ!?」
真姫「理事長……!? トラックを運転していたのは理事長だったんですか!?」
-
理事長「えぇ、そうよ。トラック運転の練習中でね」
真姫「何故トラックの運転を……?」
理事長「この学園は廃校の可能性が高い……それは知ってるわよね?」
真姫「えぇ、まぁ……張り紙もありましたし」
理事長「廃校になれば私の収入は無くなるわ。娘を食わせる為には手に職を付けなければならない……」
理事長「そこでトラックの運転を学ぼうと考えたのよ」
真姫「なるほど……」
真姫「で、でもなんで学校の中で!? もう三人も轢いてるんですよ!?」
理事長「あのね、この学園は誰のもの?」
真姫「誰のって、それは……」
理事長「そう、南家の……ひいては私のものよ。つまりここは南家の私有地」
理事長「私有地でトラックを運転しようがミントを蒔こうが大自然全裸オナニーしようが誰はばかることないのよ!!」
真姫「うっ……筋が通ってる……」
-
理事長「分かったら失せなさい。退学にするわよ!」
真姫「で、でも……せめて校舎内で運転せずに校庭でやれば……」
理事長「嫌よ、校庭でやると新品のトラックに土がつくじゃない!」
理事長「それに校庭には運動部がいるのよ。大会に向けて必死に頑張ってるのを、理事長だからって邪魔しちゃいけないわ」
真姫「理性のある大人め……!」
理事長「分かったでしょう? ここは私有地! そしてあなたたち生徒は私の所有物! 轢き殺そうがクンニされようが無問題! 士農工商音ノ木生徒! あなたたちに人権はないのよ!!」
真姫「ぐうっ……」ポロポロ
真姫「理不尽っ……有り得ないっ……」
真姫「不条理っ……不条理っ……」
理事長「ふん、もういいわね? 私はトラックの運転に戻るわ」
理事長「いい? 二度と私に逆らうんじゃないわよ。ふふっ……あーっはっはっはっ!!」
真姫「ぐうううっ!!」
理事長「はーっはっはっ」
ことり「あの……何してるの?」
理事長「はっはっはっ……ん?」
-
ことり「えっ、なにこのトラック……」
理事長「ち、違うのよことり。これは……」
真姫(理事長が怯えてる? これは……チャンス!)
真姫「ことり、実は……」
チュンナチュンナ
ことり「三人轢いた上にトラック運転手に転向!?」
理事長「え、えぇ……」
ことり「何言ってるの!? バカじゃないの!? こんなトラックまで買って人に迷惑かけて……」
理事長「はい……」
-
流れ変わったな(流れとは…?)
-
?????
-
ことり「ちゃんと謝ったほうがいいよ? ただでさえ廃校まっしぐらなのに……」
理事長「はい……」シクシク
真姫「穂乃果はぴんぴんしてたからともかく、凛と花陽には謝ってほしいわね」
ことり「え?」
ことり「穂乃果ちゃん轢いたの?」
理事長「轢いたような気もするわね」
ことり「轢いたの?」
理事長「衆愚共の見分けなんてつかないわよ!! 理事長なんだから!!」
真姫「強者ゆえの傲慢」
ことり「最低だよ! 穂乃果ちゃんを轢くなんて!!」
理事長「トラックの前に飛び出してくるのが悪いのよ!?」
ことり「廊下でトラック運転してる方が悪いに決まってるでしょ!?」
理事長「かっちーん」
理事長「親に対してその口の聞きよう。もう怒ったわよ?」
-
ことり「こっちだって怒ってるんだよ!? 穂乃果ちゃんは……」
理事長「ことり」ヌギヌギ
真姫「ゲェッ!! ババアが生脱ぎしてるじゃない!!」
ことり「何してるの!? 廊下でパンツ脱ぐなんて……」
理事長「親を舐めた罰よ。舐めなさい」
ことり「え、やだよ」
理事長「舐めなさい!!」
ことり「やだ!! なんで母親をクンニしなきゃならないの!?」
真姫「目の前で何が起こってるのかさっぱり分からないんだけど」
理事長「舐めたくないと言うなら舐めなくてもいいわよ?」
理事長「その場合、海外への留学費用は全部ことりの自腹になるけど」
ことり「ぢゅん!?」
真姫「なによ……その程度ならいいじゃない。数百万もあれば留学くらいできるデッショー?」カミノケクルクル
ことり「真姫ちゃんとは違って私そこまでお金無いよぉ!」
-
真姫「月のお小遣いで1500万くらいは貰うでしょ……?」
ことり「貰わないよ! 一般家庭の世帯年収いくらだと思ってるの!?」
真姫「悲しいわね」
真姫「親ガチャハズレの凡愚共が必死に頭下げて、身体痛め付けて得る年収は私の小遣いの半分以下」
ことり「真姫ちゃん……最低だよ」ポロポロ
理事長「それで? 舐めるの? 舐めないの?」
理事長「早く決めなさい。お腹が冷えるじゃない」
ことり「臭いなぁ」ペロペロ
真姫「この光景を現実と思いたくない……」
-
ちくしょうここまで全員まともじゃねえ!
-
理事長「んっ!!」プシャアアッ
ことり「うげっ! げほっ、げほっ」
理事長「ふぅ……これに懲りたら親に逆らうような真似はしないことね。いい?」
ことり「はい……」
理事長「じゃあ私練習続けるから。そっちの生徒共も失せなさい」
真姫「はい……」
ブロロロッ
ことり「ねぇ、真姫ちゃん」
真姫「なに?」
ことり「殺し屋の知り合いとかいない?」
真姫「残念だけどいないわね。いたらもう依頼してるわ」
ことり「そっか……」
-
ことり「またトラックが戻ってきても嫌だし部室行こっか」
真姫「目的のブツは処理出来たし……そうね」
真姫「ほら、花陽。部室行くわよ」ペチペチ
花陽「……」
真姫「花陽?」
ことり「どうしたの?」
真姫「……」ソッ
真姫「……参ったわね」
ことり「ちゅん?」
真姫「心臓が動いてないわ」
ことり「え……」
ことり「えぇぇぇぇぇっ!!!?」
-
ことり「花陽ちゃん死んじゃったの!?」
真姫「少なくとも生きてはないわね。心臓動いてないんだから」
ことり「あのトラックのせいだよね!? 絶対そうだよね!?」
ことり「私、人殺しの娘になっちゃったの!?」
真姫「理事長が殺人を犯したからには音ノ木坂も恐らく廃校……」
ことり「……」
真姫「……」
ことり「真姫ちゃん、提案があるんだけど」
-
裏庭
真姫「……」ザッザッ
ことり「……」ザッザッ
真姫「穴は掘れたわね」
ことり「真姫ちゃん、そっち持って。うん、足の方」
真姫「動かなくなった人間ってこんなに重いのね」
ことり「これが罪の重さってやつなのかな」
ポイッ
ザッザッ ザッザッ
ことり「……ごめんね、花陽ちゃん」シクシク
真姫「花陽……毎日ご飯を備えてあげるからね」
ことり「でも真姫ちゃん、花陽ちゃんを埋めようって提案によくノッてくれたね」
真姫「私もこの学園が好きだから」
真姫「それに……」チラッ
ことり「ちゅん?」
真姫「な、なんでもないわよ! ヴェェ//」
-
ことり「もしかして……真姫ちゃん、ことりのことが好きなの?」
真姫「ヴェェ!? チ、チガウワヨ!」
ことり「顔真っ赤だよ、髪の毛と同じくらい」
真姫「……べ、別に」
ことり「クスッ」
ことり「私も真姫ちゃんのこと、好きだよ」
真姫「……本当に?」
ことり「うん、本当に」
ことり(言って、真姫ちゃんを抱きしめる)
ことり(全ては偽りだ。口をついて出たデマカセでしかない。けれど……私と真姫ちゃんは罪を共有している)
ことり(私から離れた彼女がもし口を滑らせたら──その後を考えるのを私は好まない。だから、側にいる。側に置いておく)
真姫「ことり……」
ことり(死骸の上で口付けを交わす。永遠に続く悪魔の契約。甘くとろけるようにねじ込まれる罪悪)
ことり(絶望と肉欲に満ちた現世に呪縛を。見上げた空はどこまでも青くて、私は泣きそうになった)
-
一方その頃
海未「穂乃果のうんこの臭いがしますね」クンクン
にこ「何言ってんのよキチガイ」
希「あかんよーにこっち。令和の世ではそれはコンプラ違反や」
希「ちゃんと頭の出来がお弱い方、と言うべきやん」
にこ「頭の出来がお弱い海未」
海未「余計馬鹿にされてるような気がして興奮しますね」ボッキ
海未「破廉恥な!!」パンッ
希「!?」ヒリヒリ
にこ「はいはい、で何の臭いがするって?」
海未「穂乃果のうんこの臭いですよ」
-
希「どこからしてるの?」
海未「廊下の奥ですが……」
にこ「つまり海未、あんたはこう言いたいのね? 穂乃果が廊下の奥でうんこをしたと」
にこ「馬鹿じゃないの?」
海未「失敬な! 穂乃果はこんなところでうんこなんてしません!」
希「でも漂っとるんやろ? 穂乃うん臭が」
にこ「縮めないでよ。というかにこ達はスクールアイドルにこ、うんこの話なんてしちゃ駄目にこ♡」
にこ「もっと綺麗な話しましょ」
希「この前あんじゅの家に泊まったんやけどさ」
にこ「ふーん……ん?」
海未「A-RISEの? 交流があったんですね」
希「この前会った時に連絡先交換しといたんよ」
-
にこ「誘いなさいよ……」
希「ん?」
にこ「誘いなさいって言ってんのよ!! なんで希だけ泊まってんのよ!?」
希「いやウチとパジャマパーティーしよーって連絡やったし」
海未「仕方ないですよ」
希「それににこっち連れて行ったら、絶対あんじゅにえっちなことするやろ?」
にこ「あによ!? えっちなことして何が悪いの!?」
にこ「あんなえっちくさい見た目と声してる方に問題があると思うのよ。あんなん犯され待ちよ」
海未「最低ですよ、にこ」
希「もう絶対パジャマパーティー誘えへんやん」
-
希「あれやろ? ウチのことも性的な目で見とるんやろ?」
にこ「ん?」
希「ウチおっぱい大きいからなー。やーん♡ わしわしされてまうわー♡」
にこ「んふっwww」
海未「ふーっwww」
希「あのね、ウチも傷付くことはあるんよ?」
にこ「いやバリバリ性的な目で見てるけど」
海未「週に六回くらいはズリネタにしてますよね」
希「じゃあなんやったんやさっきの反応!」
希「もう二人と一緒にお泊りするのは無理やな。今後μ'sでどっか泊まることになったら真姫ちゃんと同じ部屋にしてもらうわ」
海未「まともですからね、真姫は」
にこ「希と同じ部屋にいてもファックに至らない精神力を持ち合わせているのね」
希「怖いなぁこのクズども」
-
にこ「それで、家に泊まってどうしたのよ」
希「いや、あんじゅってやっぱお洒落さんやん?」
希「部屋にコスメとか服とかいっぱいあってさ、ウチも色々教えてもらったわけよ。このファンデがノリがいいとか」
にこ「羨ましいわねぇ……生あんじゅの生コーチ……」
希「あー、かいらしいなー。女の子やなー思ってたんよ」
希「んで、一緒にお風呂入ることになってさ」
海未「ほうほう……」
希「あんじゅがバーって脱いだんやけど、あの、剛毛なんよ」
にこ「えっ!?」
希「こう……ちゃんと処理された上で、剛毛なんよ」
希「わっさぁいってるんよ。基礎部分が」
海未「あんじゅの基礎部分がわっさぁ……!」
-
希「いやね、毛の生え方はもうしゃーないやん。本人にどうこうできるもんでもないし」
希「やから見ないふりしてたんやけどさ、あんじゅがこう……腕上げたときにさ」
希「脇毛がさ……」
にこ「!?!!!?!?」←脳破壊にこにー
希「ちゃんと朝剃ったんやろうな、って分かるんやけど」
希「すぐに生えてきたんかツブツブに確かな存在感があってなぁ」
希「こんな可愛い子でも脇毛生えるんやなぁってちょっと興奮したよね、って話やん」
海未「可愛い話をするのではなかったのですか?」
希「あんじゅに脇毛生えてるんやから可愛いやろ」
海未「そういうものですか……」
にこ「あんじゅが剛毛……脇毛に存在感……」ブツブツ
海未「遠くの世界に行ってしまいましたね」
希「憐れやなぁ」
-
海未「しかし……」クンッ
海未「穂乃果のうんこの臭いが徐々に強まってきていますよ」
希「全然分からないんやけど」
海未「あの角を曲がったすぐ先からもう臭いが……」
ブロロロッ
希「……うおっ!? トラック!?」
海未「あのトラックから穂乃果のうんこの臭いが……っ!!」
希「ええっ!?」
にこ「あんじゅの脇毛……」ブツブツ
希「にこっち!? 危な……」
ドンッ
にこ「ぐえーっ!!」ポーンッ
海未「にこ!?」
希「あぁ……にこっちがトラックに……!!」
-
海未「にこ!? にこ!? 大丈夫ですか!?」
海未「……!」ハッ!
海未(トラックを運転しているのは理事長……!? それに、後ろに付着しているあの茶色い物体は……)
希「にこっち! 今救急車呼ぶからな!」
にこ「の、ぞみ……うみ……」
希「喋ったらあかん! あぁ、くそっ!! 血が止まらん!!」
にこ「わた、しが……しんだ、ら……」
にこ「こころ、たちを……おねが……」
にこ「……」
海未「にこ……にこ!? 冗談はやめてください!!」
希「あかんて……そんなんおかしいやん……」
希「なんで廊下を走ってる野良トラックに轢かれて、にこっちが死ななあかんねん……!!」ポロポロ
-
海未「ぐ……ううっ……!! 仇は取りますからね……っ!!」
その後海未は警察へと通報した。
駆け付けた警官により、トラックから回収された付着物は確かに穂乃果のうんこだと確認された。
親鳥は生徒のうんこを車に擦り付けて走るのが趣味の変態と噂され心を病み、音ノ木坂は理事長不在で廃校となった。
それから10年が経った。
-
凛「……」
穂乃果「あ……凛ちゃん、また音ノ木坂の跡地にいたんだ」
凛「かよちんを待ってるんだ」
凛「かよちんが戻ってきたときに、学校が無くなってたらびっくりするでしょ?」
凛「凛が説明してあげないと」
穂乃果「うん……」
穂乃果「そう、だね……」ポロポロ
凛はずっと待ち続けている。
あの頃の輝いていた思い出とともに、花陽が帰ってくるのを。
ずっと、ずっと待ち続けている。
今はもう、何もなくなった土地で。
廊下をトラックで走るのはやめよう。
こんな不幸を生み出さない為に──
理事長「出来たわよ、音ノ木坂の宣伝ビデオの脚本」
理事長「これで生徒数も爆増ね!」
真姫「スポンサーとして言わせてもらうわ。あのねぇ……」カミノケクルクル
真姫「完璧よ。きっと音ノ木坂も人気校になるわ」
理事長「そうよね!」
廃校した。
終わり
-
ガチャ
かのん「ただいまー」
マルガレーテ「せっかく買い物に付き合ってあげたのにランチしないって……」ムスッ
かのん「まあまあ……ほら、もう用意してくれたみたいだよ」
マルガレーテ「えっ、あっ……?」
マルガレーテ「冬毬にすみれ先輩と可可先輩?来てたのね」
冬毬「こんにちは、マルガレーテ」ペコッ
すみれ「待ってたわよ」
可可「待ちくたびれたデス」
マルガレーテ「いったい……?」キョトン
すみれ「あら?かのんが言いふらしてないのね、珍しいじゃない」
可可「珍しいデス!」
冬毬「秘密を即座に漏らすルーズリップスの風上にもおけませんね……」ウーン
かのん「ちょっと、あんまりじゃない!?」ガーン
-
>>43
失礼いたしました。
誤爆です、ごめんなさい
-
草(臭)
-
意味不明な内容なのにスラスラ読める文才すごいよ
-
現実は真姫ちゃんの方がトチ狂っていたか…
-
風邪ひいた時に見る夢たすかる
-
古き良き狂った時代のSSを思い出す
-
乙
奇才だ
-
懐かしい雰囲気になるお話
良きかな
-
爆笑した
■掲示板に戻る■ ■過去ログ倉庫一覧■