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夏美「今日は納豆の日だから晩ご飯は納豆ですのー!」ニャハー
-
冬毬「アグリーです姉者」マゼマゼ
マルガレーテ「……」
冬毬「どうしたのですか?マルガレーテ」
マルガレーテ「……さいわ……」
夏美「?」
バンッ
マルガレーテ「くさいわよ、これ!?この私に腐った豆を食べさせる気!?」ハナツマミ
夏美「ナッツー!?」ガーン
マルガレーテ「豆が変な色してるし、糸引いてるし、3日間洗ってない靴下みたいなにおいがする!!」クワッ
冬毬「マルガレーテ、落ち着いてください」
冬毬「これは日本の伝統的な食べ物で、美味しいのですよ」
夏美「ダマされたと思って食べてみるですのー」ニコッ
マルガレーテ「……自分自身をだまして食べるものなんて、たかが知れてるわ」フンッ
マルガレーテ「この腐った豆が日本の伝統食なんて、ホント野蛮ね」
夏美「……」プルプル
冬毬「あっ……」
夏美「プッツーン、ですの!!」
-
ドンッ
夏美「こんの、ごじゃっぺがぁ!!」クワッ
マルガレーテ「なっ、なによ……!」
夏美「納豆は水戸生まれ、茨城の心ですの!」
夏美「源氏の棟梁、源義家が発見してから900年間──それからずっと今まで受け継がれた由緒正しい、最高の食べ物ですの!!」
夏美「貴族向けのお高いクラシック音楽とチョコレートが有名なだけの、浅い文化の国が納豆を侮辱するなんて、思い上がりもいいとこですの!」
マルガレーテ「なんですってぇ!?」
夏美「やっぱり納豆の美味しさなんて、ガイジンに理解できるわけないですの」ツーン
冬毬「姉者、落ち着いてください……!」
マルガレーテ「理解できなくて結構よ!こんな腐った豆、こっちから願い下げよ」ツーン
冬毬「マルガレーテ……」
二人「フンッ!!」プイッ
冬毬「どうすれば……」
-
ナチュラルに鬼塚家の食卓に混ざるマルガレーテ
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ブチ切れすぎだろw
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まぁまぁ2人とも落ち着くっすよ
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どっちの気持ちもわかる
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毎日こういうドタバタ劇が鬼塚家で繰り広げられてるんだよね
なんやかんやで家の納豆枯らして一悶着やる
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食べ合わせ的にはアグリーしかねるけど生卵かけて食べるとふわっふわで美味しいぞ
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タレを多めにかけて全く混ぜないまま箸で割ったやつをご飯に乗せて食べるとおいしい
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続け
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なにせオーストリア(ウィーン)はNATOにも加盟してないくらいだからね
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可可が臭豆腐を持ってきた日にはマルガレーテは悪臭で気絶しそう
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マルガレーテちゃんLiella!メンバー全員の家の食卓にお邪魔してそう
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部室
冬毬「──と、いうことがあったのです」
冬毬「せっかくのお泊りが台無しになってしまい、姉者とマルガレーテはそれ以降、口を利かなくなってしまいました」
冬毬「それからお互い冷静になっても、意地の張り合いから、気まずいままの空気が漂っています」
冬毬「姉者は無類の納豆好きで、特に納豆を侮辱されると大変アングリーになってデンジャラスに豹変します」
冬毬「一方、マルガレーテも自身の気持ちに正直で、ストレートな物言いをする性格です」
冬毬「しかし、いくらマルガレーテの思慮の浅い言動がきっかけとはいえ、少々怒りすぎな部分もあると感じます。姉者とマルガレーテ、和解の糸口を見つけないままだとLiella!内部の不協和音として大きな障害になると危惧しており……」
冬毬「そこで、可可先輩に相談をさせていただき、ご紹介をいただきましたので伺った次第です──」
冬毬「──すみれ先輩」
すみれ「……」
-
チンしたチーズと混ぜて食べるラー油と味の素をぶち撒けたらハゲるほど旨くなる
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続くのか?
-
まじか続くんかたすかる
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すみれ「……って、なんで私ったら私なのよ!?」
可可「食べ物に詳しいことと、料理だけがすみれのチャームポイント。適役デス」
すみれ「他にもあるわよ!!ギャラクシー、とか」
可可「とにかく、冬毬のためにすみれがマルマルとナツナツを和解させるデス!」ビシッ
すみれ「話を聞きなさいったら聞きなさいって!!」
冬毬「お願いします、すみれ先輩」ペコッ
冬毬「可可先輩から伺っています、かつて先輩がつくった料理で千砂都先輩や恋先輩の問題を解決し、その料理は──すみれ飯、と呼ばれていたと」
可可「すみれの料理はとっても好吃デス!」
冬毬「お願いします、すみれ先輩のテクニックで姉者とマルガレーテを和解させることはできないでしょうか?」
すみれ「……」
すみれ「しょーがないわね、やってやるったらやってあげるわ」ギャラッ
冬毬「ありがとうございます……!」パァ
可可「さすがすみれは聞き分けがイイデスね」
-
これは期待せざるを得ない
-
すみれ「で、マルガレーテは納豆のどんなところが嫌いなのかしら?やっぱりにおいとヌルヌルした舌ざわりや糸引く感じ、とか?」
冬毬「はい。マルガレーテの第一声は、見た目よりにおいを問題視していたかと」
すみれ「やっぱりね」
可可「だったら納豆に色んなトッピングして、においをゴマかしてご飯にかけるといいデスよ」
可可「ククもそれで納豆食べれまシタ!」
冬毬「それは……試してみたのですが……」
可可「あぇ?」
冬毬「そもそもマルガレーテは、納豆そのものを嫌がっています。卵やカラシ、ネギを加えてみたのですが……やはり納豆を目にすると、拒否のレスポンスが強く出てしまいました」
冬毬「──どうせ私はガイジンだから分からないわ。と……」シュン
すみれ「なるほどね。見えてきたわ」
すみれ「もともと苦手な納豆を目にすると、克服しようにも夏美との意地の張り合いで受け付けない面もあるみたいね。トッピングでちょっとごまかした程度ではマルガレーテのプライドが食べることを許さない……」
すみれ「……どうやらただの納豆嫌いというわけではなさそうね……」
冬毬「アグリーです……」
-
流石可可関連以外では優秀な女
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コッソリひきわり納豆を使おう(提案)
-
可可「マルマルの納豆嫌い、やっぱり解決は無理デスか?」
可可「このままナツナツと仲たがいしたままだと、イタバサミの冬毬が可哀想デス……!」ジワッ
可可「すみれ、なんとかするデス!!」
すみれ「……」
すみれ「マルガレーテは外国人であることを気にして、意地張ってるわけよね?日本の食べ物を理解したくても自分は外国人だから分かる訳がない、と……」
冬毬「はい。どうやら姉者の言葉がクリティカルだったようです……ああ見えてマルガレーテは繊細なので」
すみれ「なら話は簡単ったら簡単よ、納豆イコール日本料理の固定観念を破壊するの」
可可「?」
冬毬「は、破壊、ですか……?」キョトン
すみれ「そう。マルガレーテが好む味──洋食で納豆を使った料理を食べてもらうわ」
すみれ「彼女と同じステージに立って、肩を並べた状態なら国や文化の壁を気にせず、食材として納豆の美味しさを理解してもらえるとは思わない?」
すみれ「そして、夏美にも食べてもらう。大好きな納豆が、洋食でも十分に魅力を引き出せることを知ってもらうの」
冬毬「なるほど……!」
すみれ「よし、じゃあ準備するわよ!冬毬と可可にも手伝ってもらうからね」
可可「ハイ!」
冬毬「アグリーです」
すみれ「あと……かのんにも協力してもらうわ。マルガレーテにバラさないようにキツく口止めが必要だけど」
冬毬(こうしてオペレーションNATTOは始動しました)
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ええやん
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納豆SSとは恐れ入った
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くさやとラクレットチーズと鮒寿司のSSはあったけど納豆は無かったな
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取り敢えずなんかあったらすみれに言えば何とかなるって思ってない?
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かのんちゃんの口の軽さはヘリウム、いや水素だからオペレーション失敗確実
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有能なのに、最後かのんに協力仰ぐとかいう唯一の悪手(理由は同上)
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そういや茨城県民なんだよな
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>>28>>29
いうてマルガレーテが超しつこく詰め寄らない限りはかのんなら大丈夫やろ
しぶかのの場合は知らん
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数日後 かのんの店
すみれ「さて、食材も準備できたし」
すみれ「調理開始ったら開始よ!」ギャラッ
冬毬「はい……!」
可可「待つデス!」
すみれ「なによ?」
可可「かのんのおかげでお店とキッチンを貸し切りにしてもらいまシタが、ここはマルマルが住んでいるのデハ?納豆料理を作っているのがバレてしまうデス」
すみれ「安心しなさい、そこも含めてかのんに役割を与えてあるの」
すみれ「かのんにはマルガレーテを料理ができる時間まで外に連れ出してもらったわ」
冬毬「しかし、ルーズリップスなかのん先輩だと、和解する計画がマルガレーテに漏洩してしまうリスクが……」
すみれ「ふっふっふ、大丈夫ったら大丈夫」
すみれ「かのんには私がサプライズでマルガレーテに料理を食べさせてあげるから、外に連れ出してとだけ言って、計画の中心部分はいっさい教えてないわ」
冬毬「なるほど。さすがです……!」
すみれ「内通者となりうる者は、こちらの手のひらで良いように踊ってもらう……ショービジネスの基本ったら基本よ!」ギャラッ
冬毬「なるほど、インテリジェンスの基本ですね。さすがです……!」
可可「料理つくるだけデスけど……」ジトッ
-
ドサッ
冬毬「……すみれ先輩、用意してきました。納豆です」
すみれ「ありがとう。さすが茨城の納豆は本格的ね」スッ
可可「これは……アイエッ!?何デスかこれ!?」
すみれ「なにって、納豆ったら納豆よ」
可可「どこがデスか!?どうみても枯れ草のカタマリじゃないデスか」ユビサシ
すみれ「これはね──わら納豆、というの」
すみれ「茹でた大豆をわらで包んで、両端をひもで結んで……そのまま自然の力で発酵させて納豆にしたものよ」
可可「あぇ、これも納豆デスか……」
すみれ「びっくりするわよね。これが納豆の産地、茨城で一番有名なの」
すみれ「そうだ、可可。アンタにおいをかいでみないさい」スッ
可可「あぇ!?」
-
可可「く、くさいから遠慮するデス……すみれに権利を譲ってやるデス……」
すみれ「あら、嫌なの?お子様ねぇ……」ニヤッ
可可「なっ、お子様じゃないデス!!特別にかいでやるデスよ」ムキー
すみれ「はいどうぞ」
ズイッ
可可「……」スンスン
可可「アリャ、そんなにくさくない……何というか枯草のにおいしマスよ?」
すみれ「そう。わら納豆は、私たちがいつもスーパーでみるパック納豆と違って、わらのにおいがついてて納豆本来のくさみを抑えてくれるわ」
可可「はぇー」
すみれ「それに、わら納豆の豆は余分な水分が抜けてて、豆自体に旨味がギュッと詰まってるったら詰まってるのよ」
すみれ「そうよね、冬毬?」
冬毬「はい。わら納豆は特に姉者が好きなものです」
すみれ「今日は夏美の大好きなこれで、マルガレーテを満足させるイタリア料理を作るわ」
すみれ「納豆サラダ、納豆ピザに納豆パスタ……ナットウイタリアンコース3点セットよ!」ギャラッ
-
かのん一切信用されてなくて草
-
すみれ的には尚のこと信用したくないだろうしね
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良いssを発見
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すみれ家の納屋に監禁して3日くらい絶食させれば何でも食べそうな気がするけどあくまで正攻法でいくのは良いね
-
支援
他人の食ってる納豆は臭く感じるよな
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雑学系SSは好き
鬼塚姉妹の茨城紹介みたいなのも良かった
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しょぼろ納豆好きすぎて水戸で買おうとしたが売って無くてな…
そしたら、あんなのは自分で自分で作る(茨城県民)のだと
なかなか見かけ無い割干大根の代わりに切干大根なら容易
-
>>38
人の心とかねえのか
-
すみれ「まずは納豆ピザから。具を仕込むったら仕込むわよ」
冬毬「お願いします……!」
すみれ「可可はわら納豆をこのボウルにうつしてちょうだい」
可可「ハイデス」
すみれ「その間に私がトマトとバジルと、水切りしたモッツアレラチーズを角切りにするから、冬毬はこの紙のレシピ通りに粉を用意してちょうだい」スッ
冬毬「アグリーです」
可可「ピザの生地を粉からつくるつもりデスか?」
すみれ「そうよ。作られたものもいいけど、もっと美味しいのを作りたいから……ここは冬毬に頑張ってもらうわ」
冬毬「せ、責任重大ですね……」
すみれ「ちゃんとサポートするから安心しなさい」
可可「用意したデス」スッ
すみれ「切った材料を納豆の入ったボウルにうつして、めんつゆとカラシで味付けするわ」
カチャカチャ
すみれ「軽く混ぜて具に味を染み込ませてる間に……生地をつくるわよ!」
-
トンッ
冬毬「すみれ先輩、レシピ通り粉を調合してこのボウルにいれました」
すみれ「よし、ボウルにぬるま湯とオリーブオイルを加えていくから……冬毬、しっかりかき混ぜてちょうだい」
冬毬「わかりました」
すみれ「……入れるわね」スッ
冬毬「はい」マゼマゼ
すみれ「うん、水を含んでまとまってきたわね。最後に塩を入れたら手でこねてちょうだい」
冬毬「アグリーです」コネコネ
すみれ「ときどき台に叩き付けては伸ばして丸めるを繰り返して、しっかり生地をつくるのよ」
冬毬「はい……!」コネコネ
すみれ「生地はピザの出来上がりを決める大事な要素よ」
可可「加油デスよ……!」
冬毬(生地をこねるのは大変でしたが、姉者とマルガレーテのために頑張りました)
-
数十分後
冬毬「……ど、どうでしょうか?」スッ
すみれ「どれどれ……うん、いい感じね。生地がツルツルなめらかになってるわ」
冬毬「よかったです……!」
可可「よくできまシタ!」パチパチ
すみれ「出来上がった生地はボウルにいれたまま、上にラップをかぶせて発酵させるったらさせるわ」ペリッ
すみれ「パスタは出来立てが一番おいしいの、マルガレーテと夏美が来てからソースを作って麺をゆでるから後でいいわ」
冬毬「わかりました」
すみれ「さて……今度は」
すみれ「サラダをつくってもらうわよ」ギャラッ
可可「ハイ!」
冬毬「頑張ります……!」
-
冬毬「納豆を入れたボウルに角切りのアボカドとトマトを入れる、のですよね……?」
すみれ「そうよ、そこにオリーブオイルを入れるわ」スッ
冬毬「納豆にオリーブオイル、ですか……?」
すみれ「変わった組み合わせと思うわよね?でもおいしいの」
すみれ「オリーブオイルの効果で納豆のくさみがかなり抑えられるし、ねばりが落ち着いて見た目はサラダの煮豆のようになるの」
可可「はぇー、イタリアっぽいデスね」
すみれ「味付けは塩と黒コショウでイタリアンに仕上げて……」
ポトッ
すみれ「隠し味にすりおろしたにんにくを加えて、全体に味がつくように混ぜてちょうだい」
冬毬「私が混ぜます」マゼマゼ
すみれ「これで納豆サラダの出来上がりよ。あとは冷蔵庫に入れて、食べるときに器に盛るわよ」
冬毬「はい」パタン
-
ピコン
すみれ「かのんからメッセージが来たわ……」
すみれ「もうすぐ着くったら着くそうよ!可可、テーブルの準備してちょうだい」
可可「ハイ。皿とフォークにスプーンを用意するデスよ」
サッサッ
冬毬「……すみれ先輩、間もなく姉者もこちらに来るそうです」スマホ
すみれ「それじゃ、ピザを焼き始めましょう」
すみれ「発酵した生地をこねてガス抜きしたら、4等分して……」
コロコロ
すみれ「綿棒で円をつくるようにイメージして、きれいに伸ばしていく」
冬毬「すごい……あっという間に4枚のピザ生地になりました……!」
すみれ「千砂都ほどきれいな丸い円は作れないけど……まあ形にはなったわ」
-
すみれ「最後の仕上げをやるわよ……!」
すみれ「冬毬、ピザ生地にオリーブオイルを薄く塗ってちょうだい」
冬毬「はい」スッ
すみれ「具材の盛り付けは……可可、アンタのセンスを試させてもらうったらもらうわよ」
可可「すみれごときがククを試そうなど、百年早いデス!」
パッパッ
すみれ「具が均等に広がってるわね……やるじゃない」
可可「これくらオチャノコさいさいデスよ」ドヤッ
すみれ「最後に細切りチーズをたっぷりのせて……」
パッパッ
すみれ「オーブンで15分じっくり焼き上げるわ!」
冬毬「楽しみです……!」
可可「アッ、かのんとマルマルが来たデス!!」
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めっちゃ本格的やんけ
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何か手伝い慣れてるくくちゃ可愛い
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すみれが定期的に可可の家に来て料理作り置きしてるのは公式だからね(LLD)
-
すみれの料理ssたすかる
-
ガチャ
かのん「ただいまー」
マルガレーテ「せっかく買い物に付き合ってあげたのにランチしないって……」ムスッ
かのん「まあまあ……ほら、もう用意してくれたみたいだよ」
マルガレーテ「えっ、あっ……?」
マルガレーテ「冬毬にすみれ先輩と可可先輩?来てたのね」
冬毬「こんにちは、マルガレーテ」ペコッ
すみれ「待ってたわよ」
可可「待ちくたびれたデス」
マルガレーテ「いったい……?」キョトン
すみれ「あら?かのんが言いふらしてないのね、珍しいじゃない」
可可「珍しいデス!」
冬毬「秘密を即座に漏らすルーズリップスの風上にもおけませんね……」ウーン
かのん「ちょっと、あんまりじゃない!?」ガーン
-
すみれ「さ、マルガレーテ。今日のランチは冬毬と一緒に作ったのよ、食べてもらえるかしら?」
マルガレーテ「すみれ先輩と冬毬が私のためにランチを……?」
冬毬「はい、努力しました」
すみれ「食べてもらえるかしら?」
マルガレーテ「もちろん食べるわ!ありがとう」パァッ
可可「ククも手伝いましたよ!!」ピョンピョン
マルガレーテ「ふふっ、そうでしたね」
かのん「わ、私も協力したんだけどなぁ……あっ!」
ガチャ
夏美「オニナッツー!日々のあれこれエトセトラ。あなたの心にオニサプリ、鬼塚夏美ですのー!」
夏美「今日はLiella!の大先輩、平安名すみれ先輩の招待でおしゃれなイタリアンランチですの──って!?」
マルガレーテ「……」ジッ
夏美「げぇっ!?」
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誤爆してて草
穂乃果「さっきトラックに轢かれてさー」
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/anime/11224/1752326419/
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期待
-
マルガレーテ「ずいぶんなご挨拶ね」
夏美「なんでいるんですの!?」
マルガレーテ「ここは私の家よ、悪い?」ツーン
夏美「……誰も悪いなんて言ってませんの」ツーン
すみれ「夏美も来たことだし、ギャラクシーなイタリアンコース始めるわよ」
可可「このテーブル席に向かい合って座るデス」スッ
マルガレーテ「えっ!?」
夏美「ナッツー!?」
冬毬(お互い困ったように目線を合わせ、テーブルにつかないままでいると、すみれ先輩が口を開いたっす)
-
すみれ「あら?せっかくだから一緒に食べてもらおうと思ったのだけど……嫌なのかしら?」
すみれ「マルガレーテ、アンタお腹すいてるのよね?テーブルにつかないってことは、私の料理を食べないつもりなの?」
マルガレーテ「そんなことは……」
すみれ「夏美、アンタまさか牛久からはるばる来てお腹すかせたまま帰る気?」
夏美「……それは嫌ですの」
すみれ「なら結構、かけてちょうだい」
マルガレーテ「はい……」スッ
夏美「ですの……」スッ
可可「マルマルもナツナツもお腹すいてるから素直デスね」ボソッ
冬毬「まずは第一段階クリアです」ホッ
-
すみれ「ふたりとも席についたわね?」
すみれ「それじゃ、冬毬が今回のメニューを説明するわ」チラッ
冬毬「は、はい」コクリ
冬毬(計画の最もコアな部分。慎重にミッションをクリアしなければ……)
スタスタ
冬毬「姉者、マルガレーテ。メニューはサラダ、ピザ、パスタのイタリア料理3点のコースです」
冬毬「なお、今回は特別に趣向を凝らし」
冬毬「──3点の料理すべてに納豆を使っています」
マルガレーテ「えっ……!?」
夏美「!」
冬毬「それをぜひ、ふたりに召し上がってもらいたいと用意しました」
マルガレーテ「……ないわ……」
冬毬「えっ?」
-
ガタッ
マルガレーテ「冗談じゃないわ!」クワッ
マルガレーテ「イタリアンだから食べようと思ってたのに、この私に日本の腐った豆を食べさせるつもりだったなんて!だましたのね!」
マルガレーテ「……それなら私、部屋に帰らせてもらうわ!」
かのん「マルガレーテちゃん!」
冬毬「待ってください、マルガレーテ……!」
夏美「放っておくですの。ラブライブで負けたら捨て台詞を吐いて逃げるのがマルガレーテの特技ですの」
マルガレーテ「!」ピタッ
夏美「……やっぱり薄っぺらいガイジンには納豆の良さも日本の奥深さなんて到底理解できないですの」
冬毬「あ、姉者……!」
-
マルガレーテ「……フンッ。すぐ私をガイジン呼ばわりして排除しようとする夏美先輩って、納豆みたいにネバネバした腐った精神の持ち主ですね」
夏美「!」
ガタッ
夏美「プッツーン、ですの!!」
夏美「このでれすけが!びたつけてやるですの!」ムキー
マルガレーテ「なによ!!」
ギャイギャイ
冬毬「あ、姉者……マルガレーテ……」オロオロ
冬毬「うぅ……」ジワッ
可可「!」
可可「もうやめるデス!!」
二人「!?」ピタッ
冬毬(可可先輩の強烈な一言で、姉者とマルガレーテは争うのをやめました)
-
どんな争いももうやめてで収められる最強可可ちゃん来たな
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冬毬かわいそう😢
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かのんとすみれの喧嘩を止めた可可だ、実績が違う
-
>>64
普通に強い
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びたつける
って言った茨城県民の怒りは相当な物らしいですな
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ちなガチ茨城民だけど、びたつけるって言葉は初めて聞くわ
ぶち回すなら言うけどな
「てめ、ぶち回(まー)すど!?この!」、的な
-
可可「やめるデス!マルマルもナツナツも……!」
可可「冬毬の気持ちを考えてクダサイ!」ジワッ
冬毬「可可先輩……」
すみれ「……今回の食事ね、全部冬毬が計画して私に頭を下げて頼んできたの」
すみれ「姉の大好きな納豆の美味しさと魅力を大切な友人と一緒にシェアしたい、姉の好きな日本の伝統食材を外国の料理に合わせて、可能性を広げてみることはできないかって」
すみれ「これから出てくる料理はね、私のアドバイスをもとに全部冬毬が心をこめて作ったったら作ったの」ウインク
冬毬「……!」
すみれ「アンタたち、その大きな真心を自分の小さなプライドで潰すことなんて真似、しないよね?」
夏美「冬毬、本当なの……?」
冬毬「……はい」コクリ
マルガレーテ「私のためにそこまで……あっ!」
マルガレーテ「……いい香りがする……!」スンスン
-
夏美「……なんていうか、焼いてるいい匂いがしますの!」
すみれ「いまピザを焼いてるわ、もう少しで焼き上がりよ」
すみれ「ピザは焼きたてが一番美味しいの。とくに最初のひとくちがギャラクシーに最高ったら最高よ」
二人「……」ゴクリ
すみれ「食べたいよね?」
二人「……」コクリ
すみれ「なら、席につきなさいったらつきなさい」ユビサシ
マルガレーテ「はい……」スッ
夏美「……ですの」スッ
かのん「ふう……良かったね!」
可可「よかったデスー」
すみれ「それじゃ、焼き上がりまでの間にサラダを食べてもらおうわよ」
すみれ「冬毬」
冬毬「はい」スタスタ
-
ちゃんと先輩してるじゃないの
すき
-
っぱすみれよ
-
ええぞ〜
-
待ってるで
-
マルガレーテ「とはいったものの、納豆はネバネバしててちょっとにおいが苦手なのよ……でも」
マルガレーテ「イタリアンなら興味があるわ」
夏美「……納豆をつかったイタリアン……新感覚ですの」
マルガレーテ「とにかく食べてみましょう」
夏美「ですの」
冬毬「姉者、マルガレーテ。お待たせしました」
冬毬「イタリア風納豆サラダです」スッ
コトッ
マルガレーテ「……あら?」ジッ
マルガレーテ「そのままサラダに納豆がドサッとのってると思って覚悟きめてたけど……アボカドとトマトがメインで、トッピングみたいなのが……」
夏美「……納豆、ですの」
マルガレーテ「ふーん、まるでサラダ豆みたいだし見た目はいいわね。食欲がわいてきた!」
夏美「サラダの皿も装飾がきれいで映えるですのー!」スマホ
マルガレーテ「確かに。美しく均等な幾何学模様……どこのブランドかしら」
かのん「あ、それ!お父さんがスペインで買ってきたサルガデロスの深皿だよ!」ドヤッ
すみれ「なんでアンタがドヤ顔なのよ」
-
冬毬「こちらはスプーンで食べてください」
マルガレーテ「わかった」
夏美「スプーンなんて珍しいですの……」
マルガレーテ「スプーンなら……まあ、ネバネバした感じはそんなにないわね。食べやすそう」
マルガレーテ「では、いただくわ」パクッ
夏美「……」ジッ
冬毬「どうでしょうか……?」ドキドキ
マルガレーテ「美味しいわ!これなら食べられる……!」
パクパク
夏美「ナッツー!?」
マルガレーテ「全然くさくないし、旨味たっぷりの豆って感じ!それに、こってりしたアボカドとトマトのさっぱり感とガーリックの風味がアクセントになって最高よ」パクパク
冬毬「良かったです……!」ニコッ
夏美「食べてみるですの」パクッ
夏美「……冬毬、美味しいですの」モグモグ
冬毬「姉者……!」パァッ
すみれ「良かったわね、冬毬」
-
うまそう
-
かのん「すみれちゃん!すみれちゃん!私も食べたい!」ビシッ
可可「デス!」
すみれ「わかったったらわかったわよ!アンタたちはカウンターで食べなさい」
かのん「やったー!」パァッ
すみれ「トマト好きだもんね、アンタ」
冬毬「では先輩方、どうぞ」スッ
かのん「いっただきまーす……あっ、美味しいよこれ!」
かのん「オリーブオイルとこしょうのおかげかな?全然においが気にならないし、納豆のナバつきもそんなにないね!」
かのん「お塩で味付けしてるからかな?ほんのりトマトの甘味も感じられるよ」
すみれ「さすがトマト好きね。めんつゆという手もあったけど、シンプルに塩で味を引き立てたの」
可可「好吃デスよしゅみれ」
すみれ「ふふっ、どういたしまして」
-
冬毬「私もひとくちほど……」パクッ
冬毬「これは……新感覚……!」
冬毬「まさか地元のわら納豆がおしゃれなイタリアンサラダに変化できるとは……」
すみれ「わら納豆はね、パックより水分が少ないぶん、糸を引く感じがあまりないの。きっとマルガレーテにも親しみやすいと思って目をつけてたの、それに……」
すみれ「納豆にオリーブオイル、とってもギャラクシーな組み合わせでしょ?」
可可「ギャラクシーの意味がわかりまセンが、まあわかる気がするデス」
すみれ「さてと……冬毬」
冬毬「はい」
すみれ「そろそろピザが焼き上がるわ、準備しましょ」
冬毬「アグリーです」
-
冬毬「……姉者、マルガレーテ」
冬毬「メインのひとつ、焼きたて納豆ピザです」
コトッ
マルガレーテ「赤白緑……明るい色合いで美味しそうね……!」
夏美「湯気がいっぱいでオニ熱そうですのー!」スマホ
マルガレーテ「チーズがいい感じに溶けてて、すごくいい香り」スンスン
マルガレーテ「ねえ、本当に納豆が使われてるの?」
冬毬「はい、散らしたチーズの下に納豆があります」
マルガレーテ「ふうん……あの豆にチーズ、ホント奇妙な組み合わせね……」ジッ
マルガレーテ「……まあ、見えないぶんサラダより気軽に食べられそう」
冬毬「しかしマルガレーテ、最終的にサラダは完食していますね」ユビサシ
夏美「あ、ほんとですの!!」
マルガレーテ「んなっ……!」
マルガレーテ「お、美味しかったのよ!わ、悪い!?」
冬毬「いいえ、悪くありません。お皿をさげますね」キッパリ
-
すみれ「はいはい、それくらいにして。ピザをカットするわよ」
スッスッ
すみれ「……ちょうど8等分にしたわ、さあ召し上がれ」
冬毬「付け合わせにガーリック入りオリーブオイルもどうぞ」
夏美「納豆ピザ……どんな味になるですの……」パクッ
夏美「オニ美味しいですのー!」
冬毬「本当ですか姉者……!」パァッ
マルガレーテ「ふうん……まずは食べてみないとわからないわね」
マルガレーテ「トロトロなチーズが本当に美味しそう」
マルガレーテ「いただきます……」パクッ
マルガレーテ「はふっ、あちっ……」
マルガレーテ「……具も美味しいけど生地が一番いいじゃない……」モグモグ
ペロリ
マルガレーテ「……もうひとつ」スッ
マルガレーテ「今度はオリーブオイルをかけて……」タラー
パクッ
マルガレーテ「……うん、やっぱり美味しい」モグモグ
ペロリ
-
マルガレーテ「もうひと……あっ!!」チラッ
冬毬「先輩方、マルガレーテが夢中になって3切れも食べてくれました」ニコッ
かのん「ふふっ、良かったね」
可可「ククも早く食べたいデス!!」
すみれ「今焼いてあげるから待ちなさいったら待ちなさい」ガチャ
マルガレーテ「……」カァッ
マルガレーテ「なっ、なによ!!悪い!?」
冬毬「いいえ悪くありません」
マルガレーテ「だって、美味しさがわかったから……」
マルガレーテ「納豆、の」
夏美「!?」
冬毬「聞きましたか、姉者」
夏美「……確かに聞きましたの」
マルガレーテ「あの、夏美先輩……」
冬毬(マルガレーテが改まった様子で姉者に向き直った)
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とまちゃん嬉しそうでいいねえ
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神SS
こういうLiella!の日常で得られる栄養素が必要
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ほのぼのしててええんじゃあぁ^〜
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<削除>
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待っとるで
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マルガレーテ「あの、その……」モジモジ
マルガレーテ「……先輩の好きなものを野蛮だ、腐った、なんていってごめんなさい」
夏美「!」
マルガレーテ「納豆……においとかちょっとクセがあるけど、口に入れたらとっても美味しいんですね」
マルガレーテ「サラダにしても、ピザにしても……それがわかったのは」チラッ
マルガレーテ「私が納豆を食べれるように料理を作ってくれた冬毬のおかげね」
冬毬「マルガレーテ……!」
冬毬「よかったですね、姉者」
夏美「……」
冬毬「姉者?」
夏美「……私も謝りますの」
マルガレーテ「!」
-
夏美「ちゃんと納豆が美味しいってマルガレーテに教えられないまま、感情的になってガイジンに分かる訳ないって突き放したですの」
夏美「でもそれは間違いだって、妹のおかげで気付くことができましたの……」
夏美「洋食でもちゃんと納豆は美味しくなれる。そして──美味しいものに日本人も外国人も関係ないってこと」
マルガレーテ「夏美先輩……」
夏美「冬毬、ありがとう」
冬毬「姉者……!」ジワッ
夏美「な、泣くほどのことじゃないですの!」アセアセ
マルガレーテ「……それじゃ、冷める前に食べちゃいましょ」スッスッ
夏美「ですの……って、マルガレーテ!いま2切れとったですの!」
夏美「ひとり4切れを守るですの!」
マルガレーテ「先輩なんだから大目に見たっていいじゃない」モグモグ
夏美「ナッツー!?」
ギャイギャイ
冬毬「姉者、マルガレーテ……また争ってる……」ハァ
すみれ「まあいいじゃない。ようやく仲直りできたったらできたみたいね」
すみれ「それじゃ、最後のパスタを用意しましょう」
冬毬「はい!」スタスタ
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ゴポポ
すみれ「……お鍋が沸騰したみたいね。パスタをゆでましょう」
すみれ「お湯に塩を入れて」サッ
すみれ「マルガレーテは大食いだから、パスタの量は多めにして……袋の指定した時間までゆでるわ」
冬毬「はい」
パッ
すみれ「あとはパスタの具をつくって──」
かのん「すみれちゃーん、ピザまだー?」チンチン
可可「太餓了!」チンチン
すみれ「スプーンで皿を叩くのやめなさいったらやめなさい!」
すみれ「まったくアンタたちは……冬毬、そろそろ焼き上がりだからオーブンから出してちょうだい」
クーカー「やったー!デス!」
-
冬毬「どうぞ」スッ
可可「焼きたてホヤホヤデスー!」
かのん「いっただきまーす!」
パクッ
かのん「うん!美味しい!」モグモグ
可可「好好吃ー」モグモグ
かのん「チーズの塩気とトマトの酸味、納豆のうま味とトロみがいい具合に絡み合ってて……とにかく良いよ、イイ!」
可可「具がたっぷりのった生地もカリッモチッして美味しいデス!」
冬毬「ありがとうございます……!」
冬毬「私もひとくち……アチッ……」パクッ
冬毬「あっ、美味しいですね」モグモグ
冬毬「納豆ピザ……これはぜひレシピをマスターして家でリピートすべき一品です」モグモグ
すみれ「ねえ、普段どんな納豆料理食べてるの?」
冬毬「基本はそのままです。あとはそぼろ納豆のみ、ですね……こういうアレンジはしたことないです」
すみれ「おばあちゃんみたいな食卓ね……」
冬毬「……」カァッ
-
すみれ「さてと、空腹ふたりを黙らせたし、パスタの具を作りましょう」
冬毬「はい!」
すみれ「まずはボウルに納豆を入れて、めんつゆで味をつけたらカラシを投入」スッ
すみれ「これを混ぜてちょうだい」
冬毬「はい」マゼマゼ
冬毬「……できました」
すみれ「ソレ置いててちょうだい。ゆであがるまで味をなじませるわ」
すみれ「次は薬味ね。大葉と板海苔を出して……大葉を千切りに」ザクッ
スッ
すみれ「……冬毬、コンロの火で海苔をあぶってちょうだい」
冬毬「あぶる、ですか……どういった意味が?」キョトン
すみれ「海苔をあぶるとね、香りと食感が良くなるったら良くなるの」
冬毬「なるほど……」カチッ
ボッ
パタパタ
冬毬「できました」
すみれ「海苔も千切りにして」ザクッ
-
ピッピッ
すみれ「パスタができたわ」
すみれ「ここからスピード勝負ったら勝負よ」
すみれ「ゆであがったパスタをザルにこぼして」ダバーッ
パッ
すみれ「すぐに具入りのボウルにうつして、サッとめんつゆをまわしがけて」
すみれ「……手早くからませる」カチャカチャ
すみれ「味見して……大丈夫ね」
すみれ「冬毬、皿」
冬毬「はいっ……!」スッ
すみれ「トングでつまんだパスタを、渦を巻くようにして皿に盛りつけたら……」クルッ
パッパッ
すみれ「きざみ大葉と海苔を散らしたら……納豆スパの出来上がりったら出来上がりよ!」
すみれ「さあ、いきなさい」
冬毬「はい!」スタスタ
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自分でも作ってみたくなったな
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さすすみ
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納豆はマジで何にでも合うからな
カレーライス、チャーハン、麻婆豆腐、焼きそば、オムレツなどなど
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だけど辛いものにかけるのだけは死んでも許さん
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ノーマルペヤング焼きそばに納豆ダバダバかけて食うのが大好き
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>>96
キムチ納豆「なんだァ?てめぇ…」
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納豆ピザはやったことないな!試してみようかしら
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冬毬「お待たせしました、納豆パスタです」スッ
夏美「美味しそうですのー!」スマホ
マルガレーテ「ほとんど納豆とパスタだけじゃない」
冬毬「どうですかマルガレーテ?サラダやピザよりダイレクトに納豆が入っていますが……」
マルガレーテ「……」スンスン
マルガレーテ「……まあ、見た目の割にそんなにくさくないわ」
マルガレーテ「とにかく食べてみましょう」スッ
クルクル
マルガレーテ「いただきます……」パクッ
マルガレーテ「……」モグモグ
冬毬「どうですか?」ドキドキ
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マルガレーテ「普通に美味しい……」
マルガレーテ「……なんだろう。個性的な納豆の風味と粘りがパスタにいい感じで絡み合ってて、しっかりした独特な味付けがついてる」
マルガレーテ「でも、それがしつこくないのはパスタにのってた……ハーブとパリッとした黒いもの、かしら?これが口の中いっぱいにさわやかな風味と香ばしさを広げてくれるわ」
冬毬「それは大葉と海苔です。日本の伝統料理によく使われるスパイスです」
マルガレーテ「ふうん……」スッ
クルクル
パクッ
マルガレーテ「……とにかく美味しいわ。具の組み合わせは単純なのに食べ飽きないし」モグモグ
夏美「具材は納豆と大葉に海苔だけなのに最高ですのー!」モグモグ
すみれ「しかもノンオイル。メイン料理の最後に持ってくるにはうってつけなのよ」
マルガレーテ「納豆……洋食でも楽しめるヘルシーで美味しい食材って、まさに日本のスーパーフードね」モグモグ
ペロリ
-
マルガレーテ「……お代わり」スッ
冬毬「も、もう食べたのですか!?」
マルガレーテ「ええ」
冬毬「男性向けの量、200gをあっさりと平らげるとは……」
マルガレーテ「だって、納豆の美味しさがわかったらもう止まらなくなったのよ」
夏美「すっかり納豆好きになりましたのー」ニコッ
すみれ「はい、これで満足しなさいったらしなさい」スッ
マルガレーテ「いただきます……!」
すみれ「……で、こっちはアンタたちのぶんよ」
かのん「美味しそー!」
可可「いただきマス……!」
すみれ「……さてと、夏美とマルガレーテも和解したことだし!」
すみれ「これで私たちもゆっくり食べられるわね。かのんたちの隣で食べましょう」
冬毬「はい……!」
バサッ
冬毬(エプロンをたたんでそばに置き、ようやく落ち着いてすみれ先輩の納豆イタリアンを堪能することができました)
-
数日後 部室
冬毬「すみれ先輩、先日はありがとうございました」ペコッ
冬毬「先輩がプランニングしたオペレーションのおかげで、姉者とマルガレーテは前以上に仲良くなった気がします」
すみれ「そう、良かったわね」
冬毬「あの美味しい料理を……全て私がつくったと言って私の顔を立ててくれたり、心遣いまでしていただき、感謝です」
すみれ「そんなかしこまらなくていいわよ。おなじLiella!の仲間でしょ、悩みは皆で解決するのが一番ったら一番よ」
可可「すみれがそれを言えるようになったトハ……進歩しまシタね」シミジミ
すみれ「う、うるさいわね!!」カァッ
冬毬「?」
-
可可「マアとにかく、美味しいモノ食べて雨降って地固まる……これは一石二鳥デス!」
冬毬「まあ、そうですね……はい……」
可可「?」
すみれ「なんか歯切れ悪いったら悪いわね……どうしたの?」
冬毬「実は姉者が……」モジモジ
冬毬「……あのランチのあと、納豆の可能性を探求すると言い出したのです」
すみれ「あら、いいことじゃない」
冬毬「ぜっ、全然良くないです……!」ブンブン
可可「あぇ、ナンデ!?」
冬毬「それは──」
ガチャ
-
夏美「すみれ先輩に可可先輩!ちょうどいいところにいたですの」
冬毬「あぁ……来てしまいました……」
夏美「あのおしゃれな納豆イタリアンに触発されて……独自に作ってみたですの」
ゴソゴソ
夏美「ぜひ、先輩方に試飲していほしいですのー!」
スッ
すみれ「ギャラッ!?なにこの茶色でドロドロしてる感じの液体……」
夏美「ニンニク、卵、カラシ、高菜、アボカド、トマト、キムチ、ネギ、大葉にパクチーをふんだんに使って、納豆と合わせた──」
夏美「──オニナッツ謹製、納豆スムージーですの!」
くぅすみ「!?」
夏美「さあどうぞ、遠慮しないで飲んでほしいですの!」
ムワァ
すみれ「ヴォエ!?」
可可「アイエッ!?」
バッ
夏美「ナッツー!?ふたりともなんで逃げるですの!!」
すみれ「勘弁してったら勘弁して!!」ダッ
可可「待つデス!ククを置いていくなデスー!」ダッ
おわり
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納豆の日に立てたネタスレから、勢いでつくったSSにお付き合いいただきありがとうございました。
最後に訂正を
>>77
誤 かのん「オリーブオイルとこしょうのおかげかな?全然においが気にならないし、納豆のナバつきもそんなにないね!」
正 かのん「オリーブオイルとこしょうのおかげかな?全然においが気にならないし、納豆のネバつきもそんなにないね!」
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乙
めちゃくちゃ面白かったわ
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乙、面白かった
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読んでて腹の減るSS好き
みんな最終的にいい子で素晴らしい
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乙やで
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食べたくなる
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このオチはいい意味で読めたわ
ありナッツ!
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乙やで
こういう料理系ssたすかる腹減る
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前も料理系書いてなかったか?
毎度ちゃんと料理してる人が書いてるんだろうなってのが見て取れる
乙
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>>114
はい。過去作になりますが…
虹ヶ咲学園臭い食べ物同好会シリーズ
彼方ちゃんの節約めし、贅沢めし
すみれ飯
をあげていました。
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あんただったのか
過去作も好きやで
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やはりアンタだったか
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>>115
ありがとう
ありがとう
すみれ飯だわ見てたの
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>>115
過去作たすかるやで
読んでたやつもあるし読み直すわサンキュ
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みなさん覚えていただけて嬉しいです
臭い食べ物同好会の新作のため、臭い食べ物を探すモチベーションにさせてもらいます
>>119
臭食同好会全般
すみれ飯、彼方ちゃん節約めし、贅沢めし
掲示板爆破により過去ログ消失してるらしく、ピンクのSSまとめサイトにのみ現存しているそうです
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臭い飯(物理)ではなく
クサい飯について触れる時も来るのだろうか
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>>121
つまりムショ飯ということでしょうか?気になります
ちょっと調べて作って食べて、いつか題材にしてみたいですね
聞いたところによると、ミアの故郷ステイツでは連邦最高裁で囚人にある食べ物を食わせる行為が、
人権を無視した懲罰行為として違憲かどうか争われたほどのムショめしがあるらしいので
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マジかよ草
期待してる
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ディストピア飯とかはイメージで作ってるYouTuberいるけど完全にムショ飯を取り上げてるのはあまり見ないな
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>>122
冗談で言ったつもりだったがまさかやる気になるとは……期待させて貰う
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料理できないけど楽しめた
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