花帆「あんまり違和感ないよ？」
さやか「吟子さんの口からドアホなんて言葉聞けるとは思いませんでした」
花帆「いや、ホントに違和感ないよ？」
セラス「確かに」
泉「…どこがどう違うのかな？」
吟子「この…長野県民達め〜！」
泉「私は違うよ？」
吟子「なんでそれ食べたら関西弁になると思うんですか？」
瑠璃乃「……あ！大阪風お好み焼きね！！」
吟子「わかっとるから！」
花帆「ナイスツッコミ……だね！」
小鈴「ねね！なんでやねんって言って！吟子ちゃん！！」
吟子「それ言ったらおしまいになりそうやから言わん！」
泉「なんだいセラス」
セラス「ぶっちゃけ金沢弁と関西弁とエセ関西弁の違いがわかんないんだよね」
泉「ふむ…せめて関西弁とエセ関西弁の違いはわからないとね」
吟子「いや金沢弁と関西弁の違いをわかってよ…」
吟子「…そういえば姫芽は？」
姫芽「……っ！っ！……っ！！」ﾊﾞﾀﾊﾞﾀ
小鈴「ツボにハマって呼吸困難だよ！！」
吟子「アカンやん！」
姫芽「いやぁ〜お騒がせしました〜…ふっw」
吟子「そんなにオモロいん？」
姫芽「いやいや…普段ちゃんとしてる吟子ちゃんが砕けた言葉を使ってるって所が…ね？」
姫芽「……所でさ、私今朝食べた朝ごはん忘れちゃったんだよね」
吟子「……は？急にどうしたん？」
姫芽「確かぁ〜甘くてカリカリしてて……牛乳に合うやつなんだよ〜」
吟子「甘くて…牛乳に……」ﾋﾟｸｯ
吟子「コーンフレークやないかい」
姫芽「あ゛〜〜〜〜っw！！！」ﾊﾞﾀﾊﾞﾀ
吟子「なんでなん！？」
小鈴「！っ！w！！！っ！！」ﾊﾞﾀﾊﾞﾀ
吟子「小鈴も笑ってるの！？」
吟子「冷静に感想述べなくていいから！」
吟子「どうすれば治るか考えてくださいよ！」
さやか「き、金箔ソフトとか食べますか？」
花帆「わかってないねさやかちゃん、金沢はハントンライスだよ！」
吟子「ご飯のくだりまだやってたん！？」
さやか「と、とりあえず解決の為に吟子さんの話を聞きましょう！」
吟子「まぁええですけど…」
吟子「別になんともないですよ？いつも通り授業受けて放課後練習して……………………」
吟子「………………」
花帆「吟子ちゃん？」
吟子「イヤや！喋りたくない！」
花帆「ええ！？」
瑠璃乃「む、無理に喋らなくていいからね！！」
吟子「ちゃうねん！イントネーションが関西弁でなんかむっちゃ気持ち悪いねん！」
瑠璃乃「そういう事！？」
さやか「おお、コッテコテの関西弁ですね」
小鈴「徒町、今なんか感動してます！」
セラス「むっちゃおもろいやん」
姫芽「伝染ってる伝染ってる」
……
…
吟子「はい、これが現在までのスケジュールです」ｽｯ
花帆「やっぱり文字だとなまらないんだね〜」
吟子「当たり前やん」
泉「特段珍しい事はしてないようだね」
姫芽「昨日テレビは観た？」
吟子「いや、見てへんけど…なんでなん？」
姫芽「いやぁ、テレビ観れば関西弁喋るタレントさんとかいるじゃないですか〜」
泉「あぁなるほど…要するにテレビで関西弁を喋ってる人を観て無意識に伝染ってしまった。というわけだね」
吟子「でも見てへんし…」
泉「ふむ……」
セラス「確かにおおきに〜、とかおいでやす〜とか言ってないね。今言ってみてよ」
吟子「言わん」
さやか「関西と言っても京都や兵庫、奈良など色々ありますからね！」
小鈴「なるほど！関西県ってないですもんね！」
さやか「小鈴さん？」
花帆「あ、確かに！」
さやか「花帆さん？」
姫芽「あ、ゲームのチャットとかでも多いかも〜」
セラス「はえ〜サンガツ」
姫芽「ええんやで」
泉「…よくそれで会話が成り立つね」
吟子「それ関西弁なん？」
吟子「というか！関西弁の使い道についてはいいんですよ！私はこの訛りを治したいんです！！」
吟子「本当になんとか出来ないですか！助けて欲しいんです！」
瑠璃乃「……ん？」
瑠璃乃「ちょっと待って？今あんまり訛ってなかったんじゃない？」
吟子「へ？」
瑠璃乃「今の吟子ちゃんは関西弁になったというよりは…」
瑠璃乃「エセ関西弁だね」
吟子「エセ関西弁かい！」ｽﾊﾟｰﾝ!
花帆「おお、なんだかツッコミが一際鋭くなった気がするよ！」
小鈴「エセ関西弁系スクールアイドル…ってことですね！」
泉「それいるね」
吟子「むっちゃ嫌なんやけど、金沢出身なんやし金沢弁喋りたいんやけど」
吟子「…というか！金沢弁喋ってるの私しかいないじゃないですか！」ﾄﾞﾝｯ!
吟子「せやけども！！」
吟子「さやか先輩とか瑠璃乃先輩も石川出身なんやし方言くらい喋れてないとアカンでしょ！」
さやか「いや〜…それは……」
さやか「…すいません、生まれてからずっと標準語です……」
瑠璃乃「ルリもっす……」
花帆「そういえば梢先輩もずっと標準語だったよ！？」
吟子「なんっでやねん！」
セラス「あ、言った」
瑠璃乃「めぐちゃんもつづパイセンも標準語だよね〜」
瑠璃乃「姫芽はどう？」
姫芽「はうぅ！」ﾄﾞｷｰﾝ!
瑠璃乃「もう慣れてよ」
吟子「じゃ、じゃあ……小鈴は！」
小鈴「…………福井に方言ってあるのかな？」
吟子「あっ…………て！あって！」
小鈴「いや徒町に言われても！？」
セラス「クソワロタ」
花帆「それも関西弁？」
セラス「ううん、ネットスラングだよ」
花帆「えっと…あっ！おおきに！！」
セラス「おお、ありがとうって言われちゃった」
花帆「どう？あたし関西弁上手？」
泉「むっちゃ上手いですよ」ﾆｺｯ
花帆「あ、泉ちゃんも関西弁上手だね！」ﾆｺﾆｺ
泉「ふふ、光栄だね」
セラス「私のも聞いて！」
セラス「ねぇ、今もだよ」ｷﾘｯ
泉「それは関西弁じゃ無いね。なにわだね」
吟子「長野のお三方はなに和んでるんですか！」
泉「だから私は東京出身だって」
さやか「あ、もうこんな時間ですか！」
瑠璃乃「よーし！かえろうぜー！」
吟子（え、もしかしてみんな解散したがってる？）
姫芽「帰りましょっか〜」
吟子「待ってくれへん？私の訛りは今後どうすればええの？」
花帆「……そのままでも可愛いよ？」ｷｭﾙﾝ
吟子「花帆先輩……」
吟子「いや違いがわからへんだけですよね？」
泉「まぁまぁ、寮に戻ってもみんないるわけだし」
吟子「それは…そうやけど……」
さやか「ひとまず解散です！」
瑠璃乃「おつかれっしたー！」
吟子（それでもみんなは普通に接してくる。姫芽は時々爆笑するけど…）
吟子（原因はなんなのか、どうやったら治るのか、いつ治るのか。それすらわからんまま次の日を迎えてしまった…）
次の日
小鈴「という訳で、吟子ちゃんは関西弁になっちゃいました！」
同級生1「へー大変だね〜」
吟子「え、かるない？」
同級生2「うわ本当だ！なんで？」
吟子「それがわからんくて…どないすればええのか昨日みんなと考えてたんやけど……」
同級生3「コッテコテじゃん！」
同級生1「…なんか今の百生さん接しやすいかも」
吟子「え？」
同級生2「あ、確かに〜！なんか気軽に絡めるっていうか〜！」
吟子「……！」
吟子（部活が始まるまでずっとクラスメイトとお喋りしてた）
吟子「ほなコーンフレークと違うか」
姫芽「あ゛〜〜〜〜っw！！！」ﾊﾞﾀﾊﾞﾀ
吟子（これは正直イラッとした）
吟子（私もみんなも関西弁に慣れてきた放課後、それは突然やって来た…）
花帆「えーなんでー！その方が楽しいじゃーん！」
吟子「楽しいとかやなくて！規模とか考えると不可能なんですって！」
花帆「そこはさ！ほら！あたしが無茶すればいいから！」
吟子「だから！それが嫌なの！」
花帆「……なんで嫌なの？」ｷｮﾄﾝ
吟子「……はぁ？なんでわからんの！？」
吟子「花帆先輩の……！」
吟子「だらぶち！！！」
吟子「……あれ？」ﾋﾟｸｯ
吟子「花帆先輩！私、いま訛ってないです！」
花帆「へ？」
吟子「ほら！さっきだらぶちって！あ、イントネーションも治ってる！！」
花帆「ホントに？みんなー！！！吟子ちゃん治ったよー！！！」
吟子「あ、花帆先輩！！」
吟子「はい！そうなんです！お聞きの通りに！」
瑠璃乃「おお、良かったね！」
小鈴「さすが吟子ちゃん！」
吟子「ううん、花帆先輩がおバカさんなおかげ」
姫芽「おお！ナイスだらぶちですね〜」
花帆「えっへへ、そう？」
さやか「それ褒められてないですよ！？」
吟子「でもでも、今後関西弁になるかもしれんし、気をつけないと…」
セラス「…………やっぱり違いわかんないね」
泉「ああ、全くだね」
吟子「なんっでわからんねん！！！！」
おわり
やーん