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【SS】かすみ「かすみんがヤクザの組長になっちゃいました!」
-
かすママ「……ということであなたを三島に送るわ。新たな勢力図を増やすために」
かすみ「どういうことですか!かすみんの家はヤクザの家系だったんですか!?」
かすママ「知らなかったの?ウチは中洲會の直参、かす組よ。あなたには中洲會の枝として新しい組みを三島で設立して欲しいの」
かすみ「スクールアイドルはどうなるんですか!」
かすママ「ヤクザの方が大切に決まってるでしょ?」
かすママ「けど私も鬼じゃないからあなたに忠実な構成員を見繕ってあげたわ。この中から選びなさい」
※誰を選ぶかで結末が変わります。
1栞子(知能が高い。意外と武闘派)
2果林(意外と力がある。色仕掛けもできる)
3美里さん(体が弱い)
>>3
-
果林
-
>>1
-
3で
-
かすママ「栞子、来なさい」
栞子「は、はい……」
かすみ「しお子!?なんでウチに……」
栞子「三船財閥が破産してしまって私はかす組に売られてしまったんです」
かすママ「今日からかすみの組に所属しなさい。かすみ!あなたの組の名前は?」
かすみ「もうやる話になってるし……。うーん……そうだなぁ」
1しおかす組
2カスミン組
3(オリジナルで考えて)
>>7
-
うっふんぷりちーぷりぷり組
-
かすみんズ(組)
-
私たち、かすみんズ!
-
かすみ「ではかすみんズで!」
かすママ「では今すぐ三島に旅立ちなさい。事務所の位置はGoogleマップに記載してるわ」
かすみ「もう、分かったよ。でも何で三島なの?」
かすママ「三島は通過点よ。いずれあなたには沼津に進出してもらう」
かすみ「何それ」
かすママ「沼津の漁業をウチで管理したいのよ。あと建設もね」
かすママ「けど沼津には強力なヤクザがいて簡単には進出できないのよ。だから隣町の三島で戦力を蓄えてもらうわ」
かすみ「うー…やだなぁ」
かすママ「ちなみにあなたが逃亡した場合は捕まえてロシアンマフィアに売るから」
かすみ「」
-
〜三島駅付近〜
かすみ「ここから歩いてすぐらしいね」
栞子「1週間前まで皆さんとダンスの練習をしていたというのにまさか今はヤクザになるなんて思いもしなかったです」
かすみ「かすみんもまさかヤクザの組長させられるとは思ってなかったよ。けどヤクザなんて何すれば良いのかな」
栞子「カツアゲ…とかですかね」
かすみ「やりたくないなーそんなの」
栞子「かすみさん!あの建物じゃないでしょうか」
かすみ「あったあった!なんか窓少なくない?」
栞子「入口も見当たりませんね…ドアっぽいのはありますが取手がないですよ」
かすみ「これもしかしてハシゴ登って2階から入るんじゃ……」
栞子「いちいち登るんですか?めんどくさそうですね」
-
かすみ「他の組の襲撃とかから守りやすくするためだよ。中に入ったら多分そこのドアも開けられるんだと思う」
栞子「お詳しいですねかすみさん」
かすみ「なんか昔親戚の家に行った時にそんな作りの家だったんだよ。あそこの家も今思えばヤクザだったなんて落ち込むなぁ」
〜かすみんズ事務所〜
かすみ「中の通路は狭いね」
栞子「ところどころ広いスペースもありますが確かに通路は1人ずつしか通れませんね。1階への階段も狭くて急です!」
かすみ「徹底してるねこの家!そしてかすみんの予想通り家の中からしか開けられないドア発見!」
栞子「慣れるのに時間がかかりそうですね」
-
グゥ〜
栞子「///」
かすみ「可愛いお腹の音だねぇ〜しお子。お昼食べに行こうか」
栞子「は、はい。ちなみに私は一文無しなのですがかすみさんはお金あるのですか?」
かすみ「お母さんにここに来る時色々持たされたからね。財布もあったし中身見てみる…えーと…」ゴソゴソ
3万円「やぁ」
かすみ「さ、三万しかないんだけど」
栞子「これではすぐに無くなってしまいますね……」
かすみ「とりあえずお腹満たしながらこれからの事を考えよう!しお子は何食べたい?」
1うなぎ
2刺身
3おにぎり
>>14
-
3
-
3
-
栞子「私はおにぎりが食べたいです!」
かすみ「財布に優しくていいね!じゃあ買いに行こっか!」
〜公園〜
かすみ「モグモグ……まずはシノギを作らないとダメだね」
栞子「シノギ?」
かすみ「ヤクザがお金を稼ぐ手段のことだよ。ねずみ講、霊感商法、企業のケツモチとかね」
栞子「どれもJKの私たちには難しそうですね…というか犯罪ばかりじゃないですか」
かすみ「まず手軽に資金を手に入れるならカツアゲとか美人局なんだけど……しお子どっちやりたい?」
栞子「>>16」
1カツアゲ
2美人局
-
2
-
栞子「やりたいとかはないのですが……美人局ならまだ穏便かと」
かすみ「穏便ではないと思うけど私たちからしたら確かにやりやすいかもね!未成年だし」
栞子「はぁ〜……」
かすみ「ため息ついてないで作戦考えようよ!」
栞子「ではもしものために私が男性役をやりますね。かすみさんはカモと一緒にホテルに入る役で」
かすみ「うん!やってやろうよ」
栞子「かすみさんは制服姿のままでいいですが私は悪そうな服探してきます」
かすみ「ついでに今後着る服も一緒に見ようよ。長ーいことここに留まるんだから」
栞子「ですね……」
-
.
.
.
かすみ「準備万端です!」
栞子「グラサンも買ったのでいつでもいけますよ」
かすみ「(しお子がグラサンかけたらランジュママの秘書さんそっくりだな)」
栞子「ではそこのホテルの205号室にカモを連れて行ってください」
かすみ「マッチングアプリでもうマッチしちゃった……この人とホテル行ってくるね。心底嫌だけど」
栞子「ご武運を」
-
がんばれかすみん✊😳
-
〜三島駅前〜
ワイ君「おう!結構可愛いやんけ!」
かすみ「ど、ども〜」
ワイ君「で、ホ別一万ってのはホンマやろな?ワイは常に金欠やからな!」
かすみ「本当ですよ〜!早速ホテルに行きましょう!」
ワイ君「うひひ」
〜ホテル〜
ワイ君「さぁて一緒にシャワー浴びましょか」
栞子「誰と入るんですか?」
ワイ君「うおっ!誰やお前!」
栞子「その子の彼氏ですよ。未成年をホテルに連れ込んで何してるんですか?」
ワイ君「く……嵌めたなお前ら!」
栞子「広められたくなかったら10万払なさい!」
ワイ君「阿呆!誰が払うねんそんな額!」
-
ワイ君「くく……しかも何が彼氏や。お前からはメスの匂いがぷんぷん漂ってくるぞ!」
かすみ「(ば、バレてるー!)」
ワイ君「ワイを嵌めようとした罰や!未成年おま◯こ3pハメハメの刑やでー!」ガバッ
栞子「シュッ!!!」
ボゴッ!
ワイ君「げはっ!?」
栞子「まだ殴られたいですか?」
ワイ君「わ、分かった!払うからやめてくれや!」
かすみ「しお子強っ!」
-
〜かすみんズ事務所〜
かすみ「本当に10万もらえちゃったよ!」
栞子「遂に後戻りできないところまで来てしまいましたね…」
かすみ「良心の呵責が……」
栞子「私もです。ですがあの方も未成年と分かりながらホテルに連れ込もうとしたんですからどちらも悪人ですよ」
かすみ「それもそうか。そう思うようにしよう!」
栞子「暫くはこれで生活できますね」
かすみ「一応お母さんに毎月組として会費払わないといけないんだよね」
栞子「いくらですか?」
かすみ「10万円」
栞子「今日の稼ぎがまるまる消えるじゃないですか!」
かすみ「まぁね!……しかし美人局は今日みたいに逆上してキレる客もいるからリスクが大きいね」
かすみ「いっそのこと女性を雇って派遣型デリヘルをしようかな」
栞子「その辺は疎いのでかすみさんに任せます」
-
〜1ヶ月後沼津やばコーヒーにて〜
ルビィ「ズズズ」
ルビィ「……」ポチポチ
「朝食中失礼しますルビィのアネキ!」
やばコーヒーという喫茶店に赤毛ツインテールの小さな女学生がいた。
遠目からは小動物を思わせる外見だが近付いてみればその体躯からは想像できないような覇王のオーラが滲み出ている。
現にルビィに用事のある体格のいいDQNも恐れから冷や汗をかきながら彼女に声をかけていた。
ルビィ「なに?」
「三島で最近外部の組織が幅利かせているという件なんですが……」
ルビィ「三島はウチのシマじゃねぇだろ?あ?」
「ヒッ……し、しかしダイヤの姉御がルビィのアネキに動くようにと」
ルビィ「めんどくさいよ……私は降りかかる火の粉しか払わない主義なの」
-
ルビィ「この後カタギの友達とみなと新鮮館行くからテメェはもう消えろ、な?」
「は、はいぃ!!!」
ルビィ「あ、待て」
「はい……?」
ルビィに呼び止められて顔が引き攣るDQN。
だがルビィは意外な行動に出た。
ルビィ「小遣いやるよ。どうせお姉ちゃんに毎日どつき回されてんだろ?たまにはいいもん食えや、な?」
ルビィは小学生の使いそうな財布から3万円取り出すとDQNに渡した。
財布には札束がギチギチに入っている。
「い、いいんすか?」
ルビィ「おう。風俗行って寿司でも行けや」
「ありがとうございます!!」
お礼を言ってその場を去るDQN。
ルビィは口が滅法悪いが仲間には優しいと組員に好かれていた。
-
善子「おーい、ルビィ!行くわよ」
花丸「遅れてごめんずら!」
DQNが去って5分後にルビィの友人達がやばコーヒーに入ってきた。
ルビィ「ウユ!2人とも遅いよ〜!お腹空き果てた!」
善子「ごめんごめん。あれ、アンタブラックコーヒーなんて飲んでたの?」
花丸「ルビィちゃん苦手じゃなかったっけ?」
ルビィ「あ!え、えーと……大人になる練習で飲んでるの!」
善子「なに〜!ルビ助の癖に生意気ね〜!おりゃ!」グリグリ
ルビィ「わぁ〜!善子ちゃんやめてー!」
花丸「止めるずら」ベシッ
-
うゆ…
-
組員がこの光景を見たら青ざめて失神するだろう。
だがルビィは表と裏の顔をうまく使い分けていた。
ルビィ「(三島の組織がどこから来てるか知らないけど……私の友達に手出そうとしやがったら殺してやる)」
.
.
.
〜かすみんズ事務所〜
かすみ「私たち商売の才能あるのかな?」
栞子「結構金に困って体売ってくれる女性が多くて助かりますね。おかげさまで……」
栞子が机の上を見る。
そこには山盛りの札束が置かれていた。
かすみ「全部でいくらあるのかな」
栞子「55万円です」
-
かすみ「上納金納めても余りあるね」
栞子「ですね。久しぶりに良いもの食べに行きましょうか」
かすみ「それなんだけどさ」
栞子「はい?」
かすみ「一度沼津行ってみない?」
栞子「構いませんが……いいのですか?沼津のヤクザに見つかったら…」
かすみ「まだ三島でちょっと商売してるだけなんだからバレてないって。沼津の方が三島より発展してるし色んなお店あると思うよ!」
栞子「ふむ……一理ありますね。それにいずれ進出する町なんですから今のうちに見ておいた方がいいかもしれませんね」
かすみ「決まり!じゃあ出発しよう!」
-
〜沼津駅〜
かすみ「久しぶりに都会に来たー!」
栞子「発展してますね。この町を手に入れなければならないとなると生半可な覚悟では到達できませんよ」
かすみ「とにかく今はご飯屋さん探そう!」
栞子「はい!」
.
.
.
かすみ「商店街だ!ゲームセンターもあるよ」
栞子「けどこのゲームセンター中スカスカじゃないですか…経営成り立ってるのか不安です」
かすみ「うん……?うわ、あそこの女子タバコ吸ってるじゃん」
栞子「学生服着てるのに誰も注意しませんね」
千歌「スパー…あ゛?何みてんだコラ」
かすみ「ひぃ!」
栞子「た、大変です。不良に絡まれてしまいました」
-
千歌「不良だぁ?私をそこらの不良と一緒にしないでよ」
栞子「どういう事ですか?」
千歌「私は黒澤組特攻隊長の高海千歌!ここらじゃ見ない制服だね…どこから来たんだコラ」
かすみ「く、黒澤組!?」
栞子「まさか沼津を支配してるヤクザって……」
千歌「この沼津を手中に収めてんのはまごう事なき黒澤組!まさかテメェらもどこかの組なのかおい」ヅカヅカ
かすみ「くっ……」
栞子「や、ヤンキー歩きでこっち向かって来ますよ」
かすみ「戦うか、逃げるか!」
1戦う
2逃げる
>>32
-
2対1なら勝てるんじゃね
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まだ序盤だし2
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逃げるな戦え
-
かすみ「あーー!!警察だ!」
千歌「あぁ?」クルッ
かすみ「今だ!逃げるよしお子!!」ダダダダ
栞子「は、はい〜!!」
千歌「あ、ちょ待てやテメェら!!」
かすみ「待ちませーん!」
栞子「なんて怖い町なんですか……!」
.
.
.
かすみ「やっと巻いたか」
栞子「黒澤組と名乗ってましたよねあの方」
かすみ「多分お母さんの言ってた沼津の障害だろうね。あんな怖い人を相手にしないといけないなんて先が思いやられるよ」
栞子「思ったんですけどヤクザという割に私達なんの武器もありませんよね」
かすみ「うーむ確かに。もしガチンコで喧嘩になったらって考えたら武装しといた方がいいのかも」
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栞子「ヤクザといえば…銃ですかね」
かすみ「非現実的だけど黒澤組を相手にするなら銃くらいもっといた方がいいのかも」
栞子「けど日本じゃ買えませんよ」
かすみ「お母さんに聞いてみるか…と思ったらメール来てた」
かすママ『ウチの武器輸入ルートの一つが三島に拠点を構えるそうだから行ってみたら?』
かすみ「なんてタイミングのいい」
栞子「さっそく行ってみましょう!」
〜武器屋〜
エマ「いらっしゃい2人とも」
かすみ「わぁ!?なんでエマ先輩がここに!?」
エマ「スイスはかなり武器大国なんだよ。だから船で運んできて何丁も銃をヤクザに売り捌いてるんだ〜」
かすみ「果林先輩が聞いたら卒倒しそうですね」
栞子「何を売ってらっしゃるんですか?」
-
エマ「ロシア経由で仕入れたトカレフっていう拳銃やAK-47。人気なのはルガーSP101っていうリボルバー!反動が少ないんだ」
栞子「そのリボルバーだとおいくらですか?」
エマ「日本に運ぶ際のリスク費用とか加算して100万かな。弾は1発1000円ね」
かすみ「う〜高いですね。少しまけてくださいよ」
エマ「可愛い後輩の頼みでもまけれません〜」
かすみ「ケチ!」
栞子「しかしこの銃は中々気に入りました。小さくて持ち運びやすそうです」
かすみ「お金貯まったら買いにこようか。流石に銃くらい持っておきたいよね」
エマ「じゃあ他の護身グッズでも買っていったら?」
-
あわわ…戦争じゃ…
-
チャカ入手
-
エマ「警棒、折りたたみナイフ、催涙スプレー…まぁ代表的なものは大体あるよ」
かすみ「うーん、どれにしようかな」
エマ「そうだ!スイスから面白い警棒を取り寄せてたんだ」
かすみ「なんですか?」
エマ「じゃーん!コッペパンの形の警棒だよ〜」
かすみ「可愛い!」
栞子「なぜコッペパン……」
かすみ「私はこれにします。しお子は?」
栞子「この折りたたみナイフにします」
エマ「毎度〜!」
-
〜かすみんズ事務所〜
かすみ「コッペパンアタック!!」ブンブン
栞子「今日のご飯はオムライスですよ」トテトテ
かすみ「わーい!しお子のオムライスめっちゃ美味しいし好き!」
栞子「オムライスで喜ぶヤクザの組長もどうかと思いますが」
かすみ「いいの!ハムハム!」
栞子「いただきます。……シノギは順調。武器輸入ルートも手に入れた。私達のヤクザ生活は悪くない動きだと思います」
かすみ「ハムハム!そうだね」
栞子「ですがかすみんズは結局2人しかいません。黒澤組がどの程度の規模か分かりませんが私達の人数の10倍以上は軽くいると思いますよ」
かすみ「そりゃそーだ。じゃあ次は仲間を集めるの?」
-
栞子「その方がいいかと」
かすみ「ニジガクメンバーでも呼ぶ?」
栞子「流石にヤクザになりませんかと言っても来ないでしょう……」
かすみ「誘うだけ誘ってみようよ!」
1彼方
2ミア
3美里さん
>>43
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2
-
2
-
栞子「ではミアさんを誘ってみましょう」
prrrr
ミア『栞子!?今どこにいるんだよ!』
栞子「ミアさんお久しぶりです。今三島にいます」
ミア『どこだよそれ』
かすみ「静岡県だよミア子!」
ミア『かすみもいるの!?何でヤクザになんかなったんだよ!皆を裏切って!』
栞子「裏切ったわけでは……あの」
ミア『何さ』
栞子「ミアさんもヤクザになりませんか?高待遇で」
ミア『ふざけてんの?fuc◯!!』ブヂッ
栞子「あ。電話切られちゃいました」
かすみ「めっちゃ怒ってたね……」
-
栞子「はぁ……少し落ち込んでしまいます」
かすみ「よしよし」ナデナデ
栞子「………」
かすみ「(あれ?嫌がらない……)」
かすみ「ミア子もあんなに拒絶しなくてもいいのにね」
栞子「けどこれである意味決意が固まりましたよ。私はこれからはヤクザで生きていくんです」
かすみ「うん!もうあの頃には戻れないんだ。私たちはヤクザ系アイドルになるんです!」
栞子「ヤクザ系アイドル……」
かすみ「けど振り出しか〜。しばらくは2人で頑張ろう!」
栞子「はい!」
-
〜3ヶ月後黒澤組本家〜
ダイヤ「裏切りは死と言いましたよね?」
「ガ……ガ………」ガタガタ
大和撫子の権化のような少女が拘束されたDQNの前でナイフをクルクル回している。
DQNは指を3本切り落とされていた。
ダイヤ「ヤクを黙って他の組に流すなど悪意しか感じませんわねぇ」
「カ、カンベンシテ」
ダイヤ「あはははははは!!!許すわけないでしょう!?」
ダイヤはスカートから無駄に大きな男性◯を出すとDQNに小便をかける。
ジョボジョボ………
ダイヤ「ふ〜〜………」
ルビィ「変態お姉ちゃん。少しいいかな」コンコン
ダイヤ「なんですの〜?」ジョボジョボ
-
ルビィ「三島にスイスの武器商人が来てると情報屋が言ってるんだけど」
ダイヤ「ふぃ〜〜〜」ブルンブルン
ダイヤ「あぁ〜昔トカレフを何丁か買いましたわよね」
ルビィ「雫が飛んでる!切り落とすよそれ!!」
ダイヤ「で、それがどうしたんですの?」
ルビィ「久しぶりにウチも武器買い足さない?前フィリピンの海賊とドンパチして結構銃がお釈迦になったでしょ?」
ダイヤ「そう。まぁ好きにしなさいな」
ルビィ「……そのDQNも早く楽にしてあげたら?」
ダイヤ「アナタは甘いですわねぇ。コットンキャンディのように甘々ですわ」
ダイヤ「札束渡しますから好きに買ってきなさい。ぼってきやがったら殺してもいいですわよ」
ルビィ「貴重な武器商人殺してどうするの。じゃあね」
ダイヤ「じゃあこっちはこっちで楽しみますわよ!次は私のブツを咥えなさいな!」
「う………ア…………」カタカタ
-
〜沼津駅〜
ルビィ「ふぁ〜あ。お姉ちゃんは趣味が気持ち悪すぎるよ」
ルビィ「武器かぁ〜何がいいかな」
ルビィ「結局安いトカレフになるんだろうけどなぁ。私はあんまり銃使わないから興味ないんだけど」
ルビィ「お姉ちゃんは武器には本当に疎いから私がしっかりしなきゃ」
善子「なーにぶつぶつ言ってんの?」
ルビィ「うひゃあ!!」
自分の世界に浸ってる時、ルビィの親友の善子が声をかけてきた。
ちなみに善子はルビィの本業については全く知らない。
善子「何か悩み事?」
ルビィ「なんでも無いよ。大丈夫!」
善子「そういや今から三島行くんだけどさ。ルビィもどう?」
ルビィ「え゛」
-
ルビィ「な、なんで三島?」
善子「別におかしくないでしょ、隣町なんだし。ずっと沼津にいても飽きるじゃない」
善子「アンタはどこか行く予定だった?暇なら一緒に行きましょうよ」
ルビィ「え、えーと……」
ルビィ「(言えるわけがない。私も三島に銃を買いに行くなんて)」
善子「ほら、行くわよ」
ルビィ「ピギィィィィィ!!!」
善子に手を握られ改札に引っ張られるルビィであった。
〜同時刻かすみんズ事務所〜
栞子「ついに100万円貯まりましたね」
かすみ「中古車買ったせいでルガー買う夢が遠のいてたけどこれで念願の銃が買えるね!」
栞子「ちなみに運転免許はありません」
かすみ「しお子も法を侵す事に抵抗が無くなってきたね」
栞子「ではエマさんのところへ行きましょう」
かすみ「レッツラゴー!」
-
〜エマの武器屋〜
かすみ「おーい、エマ先輩」
エマ「スパ〜。あ、2人ともいらっしゃい」
栞子「タバコ吸われてるんですね」
エマ「あはは。同好会の皆には言って無かったけど私本当は22歳だからね」
栞子「え゛」
かすみ「そ、そんな!?」
エマ「で、ついにルガー買っちゃうのかな?」
かすみ「話進めないでください!22歳なんですか!?」
栞子「確かに大人びているとは思ってましたが……」
エマ「高校生活っていうのを体験したくてね。まぁいいじゃん私の話は」
ルビィ「すんませーん!」ガララ
かすみ「わ!」
エマ「珍しいお客さんだね。久しぶりルビィちゃん」
-
栞子「お知り合いなんですか?」
ルビィ「ただの客と店員の関係だよ。トカレフある?」
エマ「あるよ〜」
ルビィ「とりあえず10くれや。弾はまけてくれ」
エマ「流石にタダではあげられないなぁ。1発300円でどう?」
ルビィ「ちっ。じゃあはよ用意せいや。300発な」
エマ「ちょっと待っててね〜」
店の奥へと消えるエマ。
狭い店内には3人が残される。
かすみ「もしかしてアナタもどこかの組なの?」
ルビィ「あぁ?」
栞子「ちょっと!かすみさん!!」
-
かすみ「あ、やば」
ルビィ「どういう意味や今のは。アナタ『も』?」
ルビィ「己ら何者や?」
かすみ「た、たまたまここに辿り着いて……」
ルビィ「バァタレ!この店入るにはエマの許可いるやろが!たまたまで入れねぇよ」
栞子「……」
ルビィ「そもそもこの辺の不良やヤクザで私を知らないってのが違和感あるな……そうか、2人が前噂になった外部から来てる組か」
栞子「(認知はされてたのですか!?)」
ルビィ「お前ら沼津進出狙っとんかこら?」
かすみ「あばばば、ああるわけ無いじゃないですかソンナノ」
栞子「(きょどりすぎですかすみさん!!)」
-
ルビィ「お前らには聞かなあかんことが多そうやのう」
かすみ「ひぃ〜〜!」
栞子「(さ、最悪の展開……)」
エマ「銃用意できたよー!ありゃりゃ……何か剣呑な雰囲気だねぇ」
ルビィ「店長さんよぉ。コイツら何者や?」
エマ「それは守秘義務があるな〜」
ルビィ「表出ろや。こら店長、700取っとけや」
ドンッ
かすみ「(札束!)」
エマ「うわぁ〜こんなにいいの?」
ルビィ「よし!行くぞお二人さん」
かすみ「ここは……」
栞子「覚悟を決めましょう」
-
〜近くの駐車場〜
ルビィ「で、なんなんやお前らは?どこの組じゃ」
ルビィ「ちなみにウユは黒澤組若頭、黒澤ルビィや」
栞子「(やはり黒澤組ですか……)」
かすみ「う………」
栞子「………」
栞子「かすみんズです」
ルビィ「!」
かすみ「し、しお子!!」
栞子「正々堂々と言った方がいいです。我々はかすみんズです」
ルビィ「なんやそれ。組か?」
栞子「組です。こちらの女性が組長で私が若頭です」
ルビィ「何人おるんや」
栞子「そこまで言う義務はありません。アナタが所属を名乗ったからこちらも名乗ったまでです」
ルビィ「ほーう」
-
栞子「これ以上の話し合いは不毛だと思いますが?」
ルビィ「ピギャアハハハハ!!!私からしたら豊作だと思うけど?」
栞子「我々はこのまま帰ります」
ルビィ「じゃあ家まで着いて行こうかな〜」
栞子「クッ……」
かすみ「(怖い…これが本物のヤクザ……)」
栞子「ここに20万あります。これでどうか穏便に……」
ルビィ「私の財布には常にその5倍は入ってるよ?」
かすみ「全額渡せば引いてくれますか!?」
ルビィ「ど素人が。駆け引きが下手すぎるよ」
栞子「分かりました……ならタイマンはどうですか」
ルビィ「へぇ……」
かすみ「しお子!!」
栞子「引いてもらえそうにありませんからね。ここでアナタに勝てばその銃も頂けてハッピーエンドです」
ルビィ「ええのう。腕っぷしに自信あるんか?」
-
栞子「それなりには」
ルビィ「じゃあ………」
1やってあげようかな
2その意気に免じて引いてあげるよ
>>57
-
2
-
ほっ…
-
ルビィ「ピギャアハハハハ!!!!」
栞子「!!」
ルビィ「嘘だよ嘘!こんな往来で喧嘩なんかしないよ。銃も持ってるんだし」
ルビィ「今日は引いてあげる。えーと……名前なんだっけ」
栞子「三船栞子です」
かすみ「中須かすみだよ」
ルビィ「おう!黒澤組に喧嘩売りたいならいつでもこいや。ウチはいつでも臨戦体制じゃ」
ルビィ「けど組長さんがそんな様子じゃウチの特攻隊長にすらボコられて終わりやぞ」
かすみ「!!」
ルビィ「じゃあな!」
ルビィは銃をカバンに入れたまま帰って行った。
2人はルビィの姿が消えるまで一歩も動けなかった。
-
栞子「なんとか危機は脱しましたね。けどこれで黒澤組に私たちの存在がしっかりバレましたね」
かすみ「……」
栞子「かすみさん……大丈夫ですか?」
かすみ「組長なのに何もできなかったよ。怖くてずっと震えてた」
かすみ「本物の極道を見て私はやっぱり半端者だと痛感させられたよ」
栞子「そんな事……」
かすみ「私と大して背丈の変わらないあの子は多分幾つも修羅場を潜ってきたんだろうね。それであんなに沢山の銃の購入を任されるほど信用されてる」
かすみ「なんか……なんだかさ………」
栞子「?」
かすみ「あーーーーー!!!!!めっちゃ悔しいぃぃぃぃ!!!!」
栞子「わっ!」
かすみ「しお子に私は助けられてばっかり!!!これからは私も組長として、極道として成り上がりたいって思っちゃった!!」
栞子「(良かった……持ち直してくれて。さすがです、かすみさん!)」
-
〜三島駅〜
ルビィ「………」ザッザッ
善子「あーー!ルビィアンタどこ行ってたのよ!!」
ルビィ「あ……」
善子「あ、じゃないわよ!!駅前でかくれんぼしようって言ったのアンタじゃない!私ずっと木の上に隠れてたのよ!!」
ルビィ「(か、完全に忘れてた……)」
善子「しかも何その大荷物!買い物なら私も一緒に見て周りたかったのに!!」
ルビィ「ご、ごめん〜善子ちゃん!ご飯奢るから許して〜!」
善子「へ、いいの?」
ルビィ「ウユ!いつも善子ちゃんにはお世話になってるし」
善子「水臭いわねルビィ。けどご飯奢りなら甘えちゃおっかな♩」
善子「(つってもルビィの小遣いならあんまり高いものはNGか。あ!けどここはあえて……)」
善子「う、うなぎとか?」
ルビィ「うん!いいよ。行こっか」
善子「良いんかいッッッ!!いや冗談だから、マックでいいから!」
ルビィ「え、いいの?別に私は………」
善子「いいからマックへレッツラゴー!」
ルビィ「引っ張らないで〜!」
-
〜かすみんズ事務所〜
かすみ「シュッ!シュッ!!」
栞子「(ルビィさんに会ってから1ヶ月が経過しましたがかすみさんは毎日トレーニングに励んでいますね)」
かすみ「はぁ……はぁ………。あ、しお子!今月の売り上げはどうかな」
栞子「78万円です」
かすみ「結構結構」
栞子「しかし一つ問題が……」
かすみ「なに?」
栞子「管理してる女性の1人が他店に引き抜きに誘われたらしいです」
かすみ「」ピクッ
かすみ「詳しく聞かせて」
栞子「は、はい」
-
・
・
・
かすみ「沼津の風俗店に?」
栞子「はい、あちらは風俗の激戦区。ここより良い条件で働かないかと」
かすみ「沼津の風俗ってことは……」
栞子「はい。恐らく黒澤組がバックにいますね」
かすみ「ふーむ。なるほど」
栞子「幸いウチの女の子は踏みとどまってくれましたがこの先も続くと厄介ですね」
かすみ「そうだね、従業員に周知しよう。そして誘ってきた奴を隠し撮りするように伝えて。もし隠し撮りに成功したらインセンティブを与えるよ」
栞子「分かりました」
-
いい子
-
多分割といい感じの職場なんやろな……
-
かすみが周知してから何人かが写真を送ってきた。
栞子「なるほど、あれ……この方」
かすみ「前美人局した奴じゃん!!」
栞子「……どうしましょう」
かすみ「脅すしかない。私たちはヤクザなんだから」
栞子「ではこの客の飲み物に睡眠薬を仕込ませます。寝てから攫いましょうか」
かすみ「うん、コイツは頻繁に来るからさっそく取り掛かるよ」
〜ホテル〜
ワイ君「君今いくら貰ってるんや?」
嬢「1人客とって6000円くらいかな」
ワイ君「少ないって!ウチ来いや。1人あたり7000円やで」
嬢「ふーん、水飲みなよ。喉乾いたでしょう?」
ワイ君「ゴクゴクゴク。ふー。なぁええやんけ、安い賃金で体なんか売りたくないやろ」
ワイ君「あれ……なんか眩暈が」
ワイ君「」ドサッ
栞子「はいお疲れ様です」ガチャ
かすみ「もう今日は帰って良いですよ。1万円あげます」
嬢「ど、どうも……その人はどうなるんですか?」
栞子「あなたは知らなくていいです」
-
〜山奥〜
栞子「ほら、起きなさい」
ドバドバ
ワイ君「げはぁ!!な,なんやここ!?」
栞子は土に首元まで埋められたワイにペットボトルの水をかけて目覚めさせる。
片腕だけ露出を許しているようだ。
ワイ君「お,お前らあの時の……」
かすみ「ウチの店で引き抜きしまくってたのはお前か?」
ワイ君「あぁ!?か、関係ないやろ!」
深夜の山奥でのこの状況は相手が少女と分かっても、ワイは恐怖を隠せないでいた。
かすみはティッシュをクルクルと巻いて細くしたものをワイの鼻に突っ込む。
ワイ君「ぶが!!」
かすみ「インフルの検査しますよ〜」
ワイ君「がぁ!!や、め!!!」
鼻からどんどんティッシュを突っ込んでいくかすみ。
激痛からワイは涙を流している。
ワイ君「や、やめてくれ!!ワイがやった……!」
-
栞子「どう落とし前つけるんですか?」
ワイ君「黒澤組が小遣いくれるっていうからやったんだよ!」
栞子「どう落とし前つけるんですか?」
ワイ君「ひぃ………」
栞子が同じ言葉を繰り返すとワイは恐怖で息を詰まらせた。
かすみはワイの顔を軽く蹴ると恫喝する。
かすみ「いくら出せるのかって聞いてるんですよ!!!!」
ワイ君「ぎゃあああああ!!!!10万!10万払います!!」
かすみ「足りねぇよ!!!」
ワイ君「手持ちはマジで10万しかないんや!許してくれ!!」
栞子「目玉要らないですよね?」
栞子がスプーンをワイの顔に近づける。
ワイ君「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!助けてぇぇぇぇぇえええ!!!!」
かすみ「………」
栞子「(これ以上は引っ張れそうにないですね)」
-
かすみ「お前の個人情報は分かってるからな。10万明日までにさっきのホテルの受付に渡せ」
栞子「渡せなかったら今度は全身が土に埋まりますよ」
ワイ君「は、はい〜〜〜〜!」
栞子「スプーンはあげますからこれで勝手に脱出しなさい」
・
・
・
〜かすみんズ事務所〜
かすみ「はぁ〜緊張した」
栞子「まさか自分が他の方を拷問することがあるとは……」
かすみ「けどヤクザになったからにはこういう事が出てくるんだろうね」
栞子「さっきの方はスプーンだけで抜け出せるのでしょうか」
かすみ「土柔らかいしいけるでしょ。確かにひどいことをしたよ。けどヤクザとしてはレベルアップできたね」
栞子「……最近かすみさんは成長に貪欲ですね」
かすみ「あの子……黒澤ルビィに追いつきたいからね」
栞子「私もです。きっと年齢も大した差はないでしょうし」
-
〜山奥〜
ワイ君「くそ!あのアマども絶対許さんぞ!」
ザクザク
ワイはかすみたちが去った後もスプーンで頑張って土を掘り起こしていた。
そこに1人の少女が現れる。
??「へぇ〜あんな目にあったのにまだ悪態つけるんだ。やるねあなた」
ワイ君「なんやお前!」
??「あ?」
ワイ君「!?あ、アナタは………」
曜「ヨーソロー!アンタに金貸しつけてる黒澤組傘下の渡辺一家主、渡辺曜であります!!」
ワイ君「(こ、コイツが……!?まだ小娘やんけ)」
曜「最近三島で稼いでるかすみんズとやらの嫌がらせをしようと思ったのにアナタは失敗しちゃったんだね……」
ワイ君「た、頼む!!まだチャンスくれや!」
曜「もっちろん!私は優しいからね〜。じゃ、準備しよっか」
ワイ君「……へ?」
-
〜次の日〜
かすみ「アイツ、金払ってないじゃないですか!!」
栞子「ホテルの受付の人に聞いても今日は来ていないみたいですね」
かすみ「もう住所に突しましょう!」
栞子「一応武装していきます」
・
・
・
〜ワイの家〜
かすみ「ワイこらぁぁぁぁあ!!!出てこいや!!」ドンドン
栞子「あ、扉空いてますよ」ガチャ
かすみ「こらぁぁぁぁあぁあ!!!いるなら返事しろやぁ!!」
栞子「(怒鳴り方が板についてきてる……)」
曜「うるさいなぁ〜」
栞子「!!」
かすみ「誰ですあなた!」
栞子「まさかワイさんの彼女さんですか?」
曜「あっはは!ありえないって。ワイには金貸してたけど返して貰えなくてここまできたの」
かすみ「そうなんですか?」
曜「ワイならその扉の奥にいるから会ってあげたら?」
栞子「………」
かすみ「本当ですか?こらーー!10万用意しろや!」
栞子「かすみさん」
かすみ「どしたのしお子」
栞子「いえ…なんでも。行きましょうか」
ガチャ……
-
ワイ君「」ポタ……ポタ…………
かすみ「………へ?」
栞子「そ、そんな……」
確かに扉の向こうにワイはいた。
しかしかつてのワイの面影はなく、頭に十円玉ほどの穴を開けて床に横たわっていた。
明らかに銃殺されていた。
曜「そんなんでもよければ持って行っていいよ」
栞子「………ゴクリ」
かすみ「こ……」
曜「うん?」
-
何も知らない善子
-
かすみ「あなたが殺したの?」
曜「うん」
かすみ「………っっ!」クワッ
栞子「!!」
かすみ「こらぁ!お前何さらしてくれてんですか!かすみんの10万はどう落とし前つけるんだコラ!」
何とかすみはワイの遺体を前にしても曜に掴み掛かった!
曜「YOYOYO……落ち着いて」
曜「(ふーん。ルビィちゃんの情報だとただの小娘って話だったけど遺体を前に狼狽えてないじゃん)」
曜「10万だっけ?ほらあげるよ」
曜は落ちつきながら財布から10万を抜くとかすみに渡す。
かすみ「ふん……行くよしお子!」
栞子「は、はい!」
-
ワイ君…
-
ワイ君、残念でもないし当然
-
〜沼津駅前イーラ〜
かすみ「」ガクガクガク
栞子「流石ですかすみさん。死体を目の前にしてもあの啖呵…!」
かすみ「震えが止まらない。人の死体なんて見たの初めてだよ……」
栞子「私もです。嗚咽を堪えるのに必死でした」
かすみ「アイツ……涼しい顔して人殺してたね」
栞子「沼津にはあのクラスの大物が何人いるのでしょうね」
かすみ「考えたくない。ますますお母さんの命令をこなせそうに無いよ」
栞子「……いっその事2人で逃げますか?」
かすみ「……」
栞子「冗談です。間に受けないでください」
かすみ「そう考えたくもなるよね。けどごめんしお子、それはできないんだ」
栞子「えぇ……だから…」
かすみ「私の体には幼い頃発信機が埋め込まれてる」
栞子「っっ!?」
-
かすみ「小さい時に何度迷子になってもお母さんがすぐ見つけ出してくれたんだ。何故かを中学の時に聞いたらそう答えてくれた」
かすみ「今思えばこの時のためだったのかもね」
栞子「……私はかすみさんに何があっても付いて行きます」
かすみ「あはは……ありがとう」
〜黒澤組本家〜
曜「失礼します!ルビィちゃんいますか!?」
「お疲れ様です!アネキは今庭でBBQをされてます!」
曜「いい匂いしてくるもんね。私も食べてくるー!」
「あ、……まぁ曜さんならいいか」
-
曜「オハヨーソロー!」
ルビィ「おう!おはようさん。肉食うけ?」
曜「ありがとうルビィちゃん。モグモグ」
ルビィ「もっと肉とビール持ってこいや!」
「うす!」
ルビィ「で、どうだった?あのかすみんズとかいうのにちょっかいかけたんでしょ?」
曜「ルビィちゃんが前言ってたほど弱い感じはしなかったよ。まぁあの様子だと死体見たのは初だろうけど」
ルビィ「どんな反応だった?」
曜「何とかすみちゃんの方は私に掴み掛かってきたよ!『10万どうしてくれんだ!』って」
ルビィ「ほーう。いい反応だね」
-
曜「素人丸出しだったけどあの感じならいずれ大成するんじゃない?」モグモグ
ルビィ「それまでに生きてるかねぇ」
曜「まぁ潰されるだろうね。特に黒澤組枝の桜内組がかすみんズの商売を乗っ取ろうとしている」
ルビィ「……そりゃあ運のない事で。あそこは直参になりたくて足掻いてるから容赦しないと思うよ」
曜「ゴクゴク…ぷはー!朝からのビールは最高だね!」
曜「ま、初の組織間の抗争ってやつを思い知るんじゃない?」
ルビィ「桜内組はより稼ぐためにフェンタニルを流通させてる疑いもある。曜さんちゃんと監視しといてね」
曜「お任せあれ。というか大麻は良くて何でフェンタニルはダメなの?」
ルビィ「圧倒的な依存度と致死率の違い。沼津市民にフェンタニルが流通したら死の街になるよ」
曜「ふーん、分かったよ。しっかり監視しとく」
ルビィ「頼んだよ」
-
追いついた
-
〜1週間後かすみんズ事務所〜
かすみ「さぁ今日も張り切って仕事しますよ!」
栞子「その前に朝ごはんを食べましょう」
かすみ「今日はシャケですか。ヤクザになって嫌なことも多かったけどしお子の料理が毎日食べられるのはめちゃ良いよね」
栞子「照れますね//」
かすみ「いただきまーす!」
ピンポーン
かすみ「むむ?」
栞子「チャイム音ですね。ここに引っ越してきて地味に初のチャイムかもしれません。私が出てきますね」
かすみ「うん!」
かすみ「先食べとこう」モグモグ
-
栞子「どちら様ですか?」ピッ
梨子『どうも。黒澤組第3次組織、桜内組組長の桜内梨子と申します』
栞子「……!?」
梨子『警戒しないで。私1人で来たのよ?武器もないし何もできやしないわ』
栞子「何のご用でしょうか?」
梨子『単刀直入にウチとそちらが両方ハッピーになれる商売を提案したいのよ。入れてくれるかしら?』
栞子「(黒澤組の第三次組織?……枝ってやつですね。とはいえ無下に扱うのもリスクがある)」
栞子「……分かりました。少々お待ちください」
梨子『はーい』
栞子「かすみさんに知らせなければ」タッタッ
-
・
・
・
梨子「いい家ねぇ」
かすみ「これはこれは黒澤組の方がこんな小さな組に何の用で?」
梨子「雑談くらいさせてちょうだいよ、かすみんズ組長中須かすみさん?」
かすみ「こっちも暇ではないんですよ(朝ごはんまだだし)」
梨子「まぁいいわ。栞子さんに言った通り商売を一緒にしないかって話よ」
かすみ「商売?黒澤組の人が他所の組とそんな事していいんですか?」
梨子「所詮第三次組織なんて枝みたいなものよ。本家は気にもかけていないわ」
かすみ「……ふーん。で、ウチと何したいんです?」
梨子「これよこれ」
ドン
栞子「……粉?」
かすみ「まさか麻薬ですか?」
栞子「!」
-
梨子「えぇ」
栞子「大麻というやつですか」
梨子「あっはっは!あんな薄いカルピスみたいなのと一緒にしないで。これは私が中国ルートで仕入れたフェンタニルという麻薬よ」
かすみ「それってアメリカとかで騒がれてる……」
梨子「よく知ってるわね。大麻よりも強いモルヒネの50〜100倍の強さがあるの。多幸感も凄くて一度使うだけで抜け出せなくなるの」
かすみ「……そんなモノを出してどうしたいの?」
梨子「三島にこれを広げない?一錠1000円で売ってあげる」
栞子「そんなもの広げたら街として機能しなくなるのでは?」
梨子「けど私たちは潤う」
かすみ「帰れゲス」
梨子「!!」
栞子「かすみさん!」
-
かすみ「かすみんズは薬に手を出さない。ここに住んで半年ほど経つけどもう愛着が湧いてるよ。それを自分の手で破壊するなんて信じられない」
梨子「今のチンケな風俗経営で満足するのかしら?」
かすみ「なんとでも言え!!私はもう天国にはいけないかもだけどゲスな犯罪は絶対しないんだ。そんな事したらニジガクのメンバーにも顔向けできないよ」
栞子「(美人局はノーカウントですかね……)」
梨子「甘〜い♩」
ズザザザ
栞子「なっ……!?」
梨子はフェンタニル粉を突然風邪薬のように飲み干してしまった。
梨子「ん、ん〜〜〜〜!!!!!♩こんなに多幸感があるのに売り捌かないなんて勿体無いわね〜!」
かすみ「薬中が……」
-
梨子「あ〜やば。キタキタ……!!」
梨子「今日は帰るわね〜。じゃあ『大人しく』沼津で商売しとくから三島には手を出さないわ」
かすみ「……さっさと帰れ」
梨子「は〜い!あぁ……目回ってきた……」トテトテ
栞子「恐ろしい方でしたね」
かすみ「普通死ぬでしょアレ……黒澤組は改めて人間離れしたやつが多いね」
栞子「かすみさんが薬物を否定してくれて嬉しかったです」
かすみ「いずれ地域のみんなに愛されるヤクザになるのに薬なんか扱ってたら1発アウトじゃん!」
栞子「地域の皆に?」
かすみ「うん、どうせなら嫌われるより皆からは好かれたいし!時代に合ってないかもだけどヤクザ系アイドル目指してるのは本当だからね!」
栞子「かすみさんならやり遂げられると思います!一緒に頑張りましょう!」
だが三島には梨子の破壊の足音が近づいてきていた。
-
〜12月20日〜
かすみ「にっひっひ。クリスマスにいつも頑張ってる従業員達にプレゼント買いますよ〜。あとしお子にも何か買ったげよう」
かすみ「お、A子!今日休み?」
A子「社長!お疲れ様です」
かすみ「なんか元気無いじゃん。どうかした?」
A子「えぇ……社長に言ってもいいのか分かりませんけど」
かすみ「普段からなんでも相談してって言ってるじゃん!何々?」
A子「はい。最近私の友人がクスリに手を出し始めたらしいです」
かすみ「」ピクッ
かすみ「それはやばいね。ちなみにその子は今どうしてる?」
A子「始めは1000円だったらしいんですけど2回目から急に10万円に上がったみたいです。それでお金稼ぐために沼津のソープで働いてるとか」
A子「その子一回クスリを打っただけって言ってるんですけど、どう見ても最近呂律回ってないしおかしいんです。私不安で……」
かすみ「(まさかね……)」
かすみ「その子に私会えるかな?」
A子「あ、はい。ちょうど今から沼津で会うつもりだったので一緒に来ますか?」
かすみ「本当!?ありがとう!」
-
あちゃー
-
〜かすみんズ事務所〜
かすみ「ってな感じでA子の友達に話を聞いてきたんだけど」
かすみ「間違いなくクソッタレ桜内組がこの三島にちょっかいかけてきてる。聞いてるとガールズバーとかクラブを中心にフェンタニルが流行り出してるみたい」
栞子「………」ギリッ
かすみ「ウチの従業員に被害が出ても困るね。……というか三島市全体の問題だ」
栞子「もう一度桜内組と話しますか?」
かすみ「いや、多分無駄。アイツ自身がもう薬中なんだから会話にならないと思うよ。というかもう嫌がらせも含んでるよこれは」
栞子「……となれば」
かすみ「ヤクザらしく喧嘩するしかないね。広めてる犯人は分かってんだから」
栞子「武装の準備をします」
かすみ「うんうん。私も作戦考えとくよ。しお子はエマさんの家で防弾チョッキ買ってきといて!」
栞子「分かりました」
かすみ「忙しくなるぞこれから……」
-
〜エマの武器屋〜
エマ「………」ピキピキピキ
栞子「あれ……エマさん何か怒ってますか?眉間に皺が」
エマ「知り合いが死んじゃったの。フェンタニルで」
栞子「なっ……!?」
エマ「その子は元々不規則な生活してたんだけどさ。最近栄養に気を遣って真面目に仕事もしてたんだ」
エマ「けどごく少量のフェンタニルをクラブの飲み物に入れられたらしくてその場で泡吹いて死んだの」
栞子「そんな……たった1回で」
エマ「私は武器商人。公私の混同はしない」
エマ「しないと思ってたけど……ヤバ・ヴェルデだよ。今猛烈に桜内組にムカついてる」ピキピキピキ
栞子「………」
1エマを抗争に誘う
2誘わない
>>93
-
せっかくなら誘おう
-
1
-
1
-
栞子「エマさん……もしよければ私たちと一緒に戦いませんか?」
エマ「……!」
栞子「実は私たち桜内組と抗争するんです。だから……」
エマ「武器商人としては特定の組織に肩入れするわけにはいかない」
栞子「ですよね……」
エマ「けど桜内組を潰すまでは協力してもいい。そもそもあそこはウチの武器も嫌な値切り方してきたり厄介だったから」
栞子「!!それじゃあ……」
エマ「うん!私をかすみんズの事務所に連れて行って!」
-
〜かすみんズ事務所〜
栞子「と、いうことでエマさんも仲間に加わりました」
かすみ「やったー!百人力じゃん!」
エマ「えへへ……桜内組壊滅までだけどね」
かすみ「仲間となったからには聞かせてくださいよ!日本に来た本当の目的!」
エマ「スクールアイドルをしたいっていうのは嘘じゃないよ?そもそも私はスイスの軍隊に所属してたんだ」
栞子「ぐ、軍隊ですか」
エマ「うん。AAD10という特殊部隊にね。けどある日、日本のスクールアイドルの動画見て自分もやりたくなっちゃったの。学生っていうのも経験しときたかったし」
エマ「特殊部隊のときにできた武器輸入ルートを使ってついでに日本でも商売をしようと思ったんだ」
かすみ「何でニジガクにいたのに三島にきたんですか?」
エマ「スクールアイドルは十分やりきったからね。果林ちゃんは少し心残りだけどそれでも武器商人として独り立ちしようと思った」
エマ「この場所は神奈川の組とかの人間のルートもあるからちょうど組と組みとの緩衝地点だったの。だから拠点にしたんだけど、まさかかすみちゃん達がヤクザやってるなんて夢にも思わなかった」
-
エマさんがいるなら心強いね
-
かすみ「果林先輩は確かに泣いてそうですね」
栞子「ま、まぁエマさんも自分の夢に突き進んでていいじゃありませんか」
エマ「ふふ。あと仲間にはなったけど武器をタダではあげないよ?」
かすみ「え〜〜!くれないんですか!?」
エマ「けど半額で売ってあげる。と言っても十分武器は持ってるんじゃ無いの?」
かすみ「おかげさまで……」
栞子「しかし抗争と言ってもいきなり銃で撃ち合うのでしょうか」
エマ「うーん。今回の場合桜内組のトップ狙いに行くって感じかな。銃事件は警察目をつけられやすいから極力避けた方がいいね」
かすみ「じゃあかすみんのコッペパン警棒の出番ですね」
栞子「私もナイフで対抗します」
エマ「うんうん。けどさ、2人とも大丈夫?」
かすみ「何がですか?」
エマ「人殺せるの?」
かすみ・栞子「!!」
-
かすみ「かすみんはヤクザです」
エマ「しっかり答えて」
かすみ「殺せるかは……その、殺したことが無いですから」
エマ「ま、そうだよね。殺人の大半は『勢い余って殺しちゃいました』が多いの。最初から殺す気で行ける人は少ないよ」
かすみ「……」
エマ「けどヤクザなら殺さなきゃいけないの。今回みたいにあからさまに舐められたら仕返ししなきゃいけないの」
栞子「半殺し……ではダメなんですか?」
エマ「生きてるかぎり桜内組は動き続ける。しっかり息の根を止めなきゃ」
栞子「………」
エマ「2人とも。桜内梨子を殺さなきゃ三島はこれからすごい勢いで侵される」
エマ「いずれアナタ達の従業員にもその刃は届くかもしれない」
かすみ「!!」
エマ「凄いよね、かすみんズ組の風俗店は。半年も経つのに1人も辞めてない。普通そういうお店は初日で飛んだり客の金を盗んだりして逃げる子が多いの」
エマ「相当かすみちゃんの教育が行き届いてる証拠。けどそのシノギが無くなっちゃうかもしれないんだよ?」
かすみ「そう、ですよね。私は組長なんですから」
かすみ「黒澤ルビィに勝つには乗り越えなければならない。これは壁です……かすみん人生で最大の壁」
かすみ「乗り越えて見せます。不恰好になるかもしれませんが絶対」
-
エマ「その言葉を聞けて良かったよ。じゃあ作戦会議だね」
栞子「3人で事務所に突撃しますか?」
エマ「流石に目立ちすぎるよ。トラックで突っ込んで抗争する事もあるけどこういうのは懲役に行かせる組員がいるときに限るんだ。かすみんズでそれをするとみんな捕まって組み自体が消滅しちゃう」
かすみ「今は3人ですもんね」
栞子「何か案があるんですか?」
エマ「暗殺だよ。攫って殺して埋めちゃおうよ」
かすみ「!?」
エマ「これが一番手っ取り早いよ。桜内組の構成員は12人と多くない。加えて組長の桜内梨子は薬中で組員からも好かれていない」
栞子「現状、もっとも可能性のある手段ですね」
エマ「とはいえ簡単には攫えないだろうね。基本事務所に引きこもってるだろうし」
かすみ「………」
-
エマ「さて、この状況でかすみちゃんはどう動くかな?」
かすみ「う〜ん……」
栞子「……周りから狙っていく」
かすみ「!」
エマ「お、いいね〜」
栞子「私なら他の組員の方々を暗殺していって梨子さんを怯えさせます」
かすみ「(しお子怖……)」
エマ「それで行こうか!殺す練習にもなるし」
かすみ・栞子「………」
-
エマ「今かすみんズはお金いくらまでなら動かせる?」
栞子「頑張って500ですね」
エマ「ふふ、上出来。頑張ったね2人とも」
栞子「エマさんへの報酬ですか?」
エマ「まさか!私への報酬は要らないよ。この抗争を成功させるために色々お金使わなきゃだから」
かすみ「よしっっ!!もう覚悟は決まりました。いきますか!!」
エマ「気が早いよかすみちゃん。まずは組員の動向を探らないと」
栞子「攫いやすい組員の動向を探りましょう」
エマ「栞子ちゃん筋が良いよ〜参謀タイプだね」
かすみ「ぐぬぬ……かすみんも負けてられません〜!」
エマ「かすみちゃんは武力に期待してるよ!じゃあ一緒に調べていこう」
かすみ・栞子「おー!」
-
〜5日後〜
栞子は情報屋を雇って攫いやすい組員をピックアップしていた。
エマ「うわぁ凄い。栞子ちゃんが調べたんだ」
栞子「情報屋さんに頼りました。おかげさまで30万円失いましたが」
エマ「組の情報なら危険もあるしそうなるよね」
かすみ「結構良い生活してる奴もいるんだ」
エマ「薬で稼いだんだろうね。人の不幸で金を稼ぐなんて最低だよ」
栞子「ではまずはこの男を狙いましょう。屑堕屑尾(くずだくずお)45歳。西浦付近でよくフェラーリを乗り回しているそうです」
エマ「オッケー!早速取り掛かろう」
-
〜西浦〜
屑尾「ふぃ〜。薬が抜けてきたな。そろそろ打ちてぇな」
屑尾「久しぶりに煽り運転でもするかぁ?前俺に煽られて事故ったやつは笑ったぜ」
屑尾「あの車でも狙うか」ブルゥン
屑尾がフェラーリのエンジンをかけた瞬間後ろから別の車に追突された。
ガシャン!!と車体が揺れてフェラーリの部品の一部が破損する。
屑尾「おいおいマジか!?何やっとんお前!?」
屑尾はフェラーリから降りてぶつけてきた軽自動車に詰め寄る。
中からは女が出てきた。
エマ「す、すいません〜よそ見してて」
屑尾「(めちゃくちゃ美人じゃねぇか)」
屑尾「おう、姉ちゃん。俺のフェラーリに何してくれてんの?」
エマ「ごめんなさい〜!」
屑尾「ごめんで済んだら警察はいらねぇ。その軽自動車で……」
ガチャ
屑尾「……は?」
エマ「抗争中に車ぶつけられたくらいで怒ったらダメだよ屑尾さん」
エマは銃口を屑尾に向ける。
屑尾「だ、誰やお前……」
エマ「桜内組の敵とだけ言っておくよ」
-
〜車内〜
屑尾「おい!お前らこんなんして許される思うてんのか!?」
車内で手錠をかけられる屑尾。
エマは屑尾の前でアイスピックを片手にあぐらをかいている。
エマ「誰も許さないだろうね〜」
栞子「……」
かすみ「……」ゴクン
しおかすはそれを神妙な顔で見ていた。
屑尾「このアバズレ共が……大人を舐めんなよ!」
エマ「私達は桜内梨子の情報が欲しい」
屑尾「なっ……!組長の……!?」
エマ「行動パターンを知りたい。教えてくれる?」
屑尾「お前ら何者や!組長になんの用や!?」
エマ「アナタが知らなくて良いよ。私も人を殺したくは無いしここは穏便に話してくれるかな?」
-
屑尾「ちっ……」
エマ「この状況で狼狽えずに啖呵切れるのは歴戦の極道だね。あんなクスリに溺れた組長庇う理由なんてあるのかな?」
屑尾「お前どこまで知っとるんや」
エマ「質問の権利はアナタに無いよ。早く組長が朝起きてからどう行動するか教えてよ。そしてさっさと風俗でも行ってきたら?」
屑尾「………組長は基本事務所にいるが晩飯は毎日沼津のららぽーとに食いに行く」
栞子「エマさん」
エマ「こらこらSちゃん。名前で読んじゃダメでしょ」
エマ「Kちゃん。この人の口にタオル噛ませて」
かすみ「こ、殺すんですか?」
エマ「当たり前でしょ。顔見られてるしそもそも組員の数を減らすのが目的だよ」
-
かすみ「くっ……分かりました」
屑尾「おい嘘やろ!?おいおい、!」
屑尾「やめろやめろ!!!うわぁああああむぐっっ!!!」
かすみ「はぁ……はぁ………!!」
エマ「………」
ブスッ
エマはアイスピックを屑尾の心臓に突き刺す。
屑尾は白目を剥いてガクガク痙攣しながら逃げようともがく。
ガタ
ガタ!
エマ「しっかり抑えな!!!!」
かすみ「はいっ………!」
栞子「………」
屑尾「ア……アァ………!」ボトボト
屑尾「」
屑尾は鼻と口からも血を流し始め、次第に事切れた。
エマ「よし、オッケーだね。かすみちゃんもお疲れ」
かすみ「はぁ……はぁ………」カタカタ
-
このネタをずっとラブライブでやりたかった😌
-
楽しみに見てるぞ
-
さすがエマさん…
-
栞子「こ、この方はどうするんですか」
エマ「死体処理係に頼むよ。一体5万だから栞子ちゃんまたお金よろしくね」
栞子「はい……」
エマ「かすみちゃん大丈夫?」
かすみ「え、えぇ」
エマ「今は私が殺したけど今度はかすみちゃんが自分で殺さないとダメなんだよ?」
かすみ「分かってます!!」
栞子「梨子さんはららぽーとに毎日行くと仰ってましたね」
エマ「うん、しかも夕飯を食べに。念のため情報屋に裏取らせてから実行するよ。えーと…次のターゲットは……」
かすみ「………っ!!」クワッ
栞子「かすみさん……?」
かすみ「次のターゲットはかすみんがやります!やらせてください!!」
エマ「……最初からそのつもりだよ。今日は後2人殺るから気合い入れていくよ!!」
かすみ「はい!」
-
〜沼津丸子公園付近〜
死体処理係に屑尾の仏を渡して3人は車で次のエリアに向かっていた。
運転は栞子だ。
後ろの席でエマがかすみの様子を見ていた。
エマ「(……やるねかすみちゃん。意気消沈してない。目に力がこもっている)」
栞子「(……かすみさん)」
エマ「いた!あいつだよ」
栞子「はい」キキィ
栞子は車を止めてエマがターゲットを指差す。
エマ「2人目は田中照尾。この時間から愛人と鰻屋でほろ酔いとは良い身分だね」
かすみ「情報屋の話では家が近くにあるらしい。私が先に家に忍び込む。帰って来たところをコッペパンで殴り殺す」
エマ「私も一応いくよ。栞子ちゃんは逃走しやすいように車をセットしといて」
栞子「はい」
かすみ「ふぅ〜……行くか」
-
〜田中照尾のマンション205号室〜
田中「やっぱ鰻はいいなぁおい」
愛人「美味しかった〜次はフレンチご馳走してよ」
田中「任せろ。ゴミどもから搾り取った金で買ってやるよ」
愛人「わーい♩」
かすみ「次なんてねぇですよ」
愛人「きゃあ!」
田中「うおっ!!誰だお前!?」
かすみ「らぁ!!」ブゥン
かすみがコッペパン警棒を振って田中の頭をかち割る。
そして倒れた田中の顔面に何度もコッペパンを振り下ろす。
ドガッ
グシャッ
愛人「だ、誰k」
ズバッ
愛人「あ……あ………?ごぼっ」
エマ「Shhh……」
エマは唇に指を当てながら愛人の首をナイフで切り裂き、一瞬で殺害した。
-
暗〇シーンってドキドキする…
-
エマの隣ではかすみがいまだにコッペパンを振っていた。
かすみ「はぁ……はぁ…………!!」ブゥン
ゴチャ
田中「」
エマ「撲殺でも良いけどトドメはナイフのほうがいいよ、はい」
かすみ「……!」
エマ「現場ではサッと殺して早く撤退したほうがいいの。これ以上時間かけちゃダメ」
かすみ「……分かりました!」
かすみはエマの手から勢いよくナイフを取ると、歯を食いしばりながら刃を田中の心臓に刺した。
田中「ブッ……!」
ベチャチャ!!
かすみ「ひっ!」
田中はまだ生きており口から勢いよく血を吐いた。
血痕がかすみの服にこびり付く。
かすみは震えながらも、なんとか目を開けて田中の心臓にナイフをねじ込んでいく。
ブチブチ……
筋繊維を潰していく感触がかすみの手に伝わり、気を失いそうなほどの不快感が彼女を襲う。
ナイフの柄まで刃を捩じ込むとそのまま尻餅をつくかすみ。
エマ「よし!撤退するよ」
かすみ「はい!」
-
〜車内〜
栞子「かすみさん、血が……!」
かすみ「大丈夫、返り血だから」
エマ「(あと1人か……最後は私が)」
栞子「エマさん、最後は私にやらせてくれませんか?」
エマ「へ?」
栞子「私ももうヤクザなんです。かすみさんばかりに甘えてられません!」
かすみ「ダメだよしお子!人殺しは私に任せて!」
栞子「嫌です!かすみんズとしてやっていくには、黒澤組を潰すには絶対人を殺さなきゃいけない場面がこの先出てきます!」
栞子「そんな時組員の私だけ腰が引けてたら抗争でも負けてしまう。お願いします、私にやらせてください!」
かすみ「しお子!!」
栞子「断るならもうご飯作ってあげませんよ?」
かすみ「え゛」
エマ「分かった、次は栞子ちゃんの番ね。私が着いていくからかすみちゃんは車番お願い」
かすみ「そんなしお子……」
栞子「見ていて下さいかすみさん。あなただけに重荷を背負わせませんから」
-
その後栞子も無事ターゲットを暗殺できた。
ターゲットは途中逃げそうになったが、栞子が全身でタックルし止めに牙で首に噛みつき肉を食いちぎって失血死させた。
エマもこの豪胆な方法に思わず感心してしまった。
1日で3人もの桜内組のメンバーを減らすことに成功したかすみんズ。
夕飯はエマが三島で回転寿司を奢ってくれた。
エマ「ハムハムハム!!美味しいよ〜♩」
栞子・かすみ「……」
エマ「私はね」
かすみ「!」
エマ「殺した時ほど食べるようにしてるの。殺した分のやつまで私は生き延びてやるっていつも思ってるんだ」
かすみ「かすみんは食べます!!」
かすみは回ってるマグロの皿を取ると手づかみで豪快に食べる。
栞子「わ、私も食べます!」
栞子もサーモンを手づかみで食べる。
エマ「おお〜いい食べっぷりだね」
-
田中…
-
2人は気合を入れて寿司を食べた。
かすみは8皿。栞子は10皿平らげた。
栞子「ふぅ……」
かすみ「10皿食べたの!?しお子凄い……」
栞子「お皿の数数えないでくださいー!」
エマ「そういえば皆で回転寿司行ったことって無かったよね」
かすみ「確かに!」
栞子「一度行っておきたかったです」
エマ「私は果林ちゃんと2人で昔行ったことあるな。果林ちゃんが『これは寿司じゃない!ネタに対する冒涜よ!』とか言いながら15皿食べてたの」
栞子「ふふ、お二人は仲が良いですね」
エマ「学校生活は本当に楽しかった。久しぶりに心安らかに生活できてたよ」
かすみ「……しず子も何してるかな」
栞子「きっと幸せに生活してると思いますよ」
かすみ「だといいね。けど、もう私たちは同好会のメンバーに会っちゃダメだ」
栞子「えぇ、私も今帰る場所はかすみんズです。未来ある彼女達に汚れてしまった私たちが会うべきでない」
エマ「……そうだね」
-
栞子が噛みついたら面白いなと思ってたら本当に噛みついててワロタ
-
〜3日後桜内事務所〜
梨子「組員が消えた?」
秘書「はい3日前から4人と連絡が取れません」
梨子「飛んだ?組の金盗まれてないわよね」
秘書「えぇ、しっかり金庫は保管されてますので」
梨子「ふーん」
秘書「まさか消されたんじゃ……」
梨子「かもね。どこの組織にやられたのか調べなさい」
秘書「はい」
梨子「……で、例のものは?」
秘書「はい。フェンタニルの追加分が中国から届いています」
-
梨子「おっほー!来た来た!!かすみんズとかいうふざけた組に嫌がらせ追加するわよ〜」
秘書「まさか組員が暗殺されてるとしたらかすみんズの仕業では……」
梨子「いやありえないでしょ。あれはヤクザというより子供のヤクザごっこよ。あの感じだと組員も下手すれば5人もいないわよ」
秘書「……分かりました。私は調査を続けます」
梨子「はいよ。そこの組員、コーラのフェンタニル割りを作りなさい」
「へい!!」
梨子「あ゛〜!早く飲みたいわ」
-
〜かすみんズ事務所〜
エマ「今夜桜内梨子を殺る」
栞子「ゴクリ」
かすみ「私がやります」
エマ「まぁ話を聞いて。情報屋の話では桜内梨子は19時頃にららぽーと沼津のフードコートでご飯を食べるらしい」
かすみ「フードコート……そんな公共の場でナイフ使って殺せないですね」
エマ「……で、食べ終わった後は決まって横にあるボウリング場で汗を流して帰るみたいなの」
かすみ「めちゃくちゃ健康的な生活ですね!」
栞子「薬中とは思えない生活です」
エマ「ボウリングが終わって、ららぽーとを出たところを攫って殺そう」
かすみ「はい!!」
エマ「実行役は私とかすみちゃん。栞子ちゃんはターゲットが夕飯を食べてボウリングするところを監視しといて」
栞子「分かりました。ターゲットがららぽーとから出そうなタイミングで、インカムにてお伝えします」
かすみ「頼むよしお子!」
-
〜ららぽーと沼津フードコート〜
梨子「今日は何食べよっかな〜♩」
栞子「ターゲット確認。監視します」
かすみ『気をつけてねしお子!』
梨子「しっかしここのフードコートって異常なくらい大きいわよね。お陰様で休憩所にしてる人も少なくないわ」
栞子「(……確かにめちゃくちゃ広いですね)」
梨子「今日は銀だこでいいか……おーい店主さん、普通のやつ8個入りでお願い」
「あいよ!嬢ちゃんいつも来てくれるねぇ」
梨子「たこ焼き好きなんですよ」
「嬉しいねぇ…はいよ!」
梨子「ありがとう!ハムハム…くぅ〜やっぱりたこ焼きは最高ね」
-
子供「お姉ちゃんまたいる!」トテトテ
栞子「!!」
梨子「あら、毎日会うわね。お母さんは?」
子供「最近あんまり帰ってこないんだ〜。お腹ぺこぺこだよ」
梨子「そ、じゃあこれで好きなもの食べてきなさい」
子供「わぁ!こんなに沢山の札束いいの?」
梨子「10万円よあなたには価値がわからないかもだけど、ひと月くらいならお腹いっぱい食べれるわよ」
子供「うおー!ありがとうお姉ちゃん!たこ焼き買ってくる」
梨子「はーい」
栞子「(……)」
-
しまった…
ボウリング場はフードコートの横じゃなくて施設の反対側でした。
まぁこのSSでは横にあるということでノ
-
女子高生が麻薬ばらまいてるような世界にそんなリアルとの合致は求めてねえから気にすんな
-
梨子「さて、食べたしボウリングしますかね」
栞子「ターゲットが移動」
エマ『ボウリング場かな?』
栞子「……はい!ボウリング場に入りました」
・
・
・
栞子「入り口に近いレーンにはいませんね。奥に行きましたか?」タッタ
栞子「奥のレーンにもいない!?バカな……どこに行ったのです」
栞子「見失ってしまったかも……」
栞子「す、すみません!赤髪の長い髪の女の子をこの辺で見ませんでしたか?」
「あぁ、すぐに会えると思うよ」
栞子「へ?」
ボゴォ!
栞子「が……はぁ!?」
梨子の居場所を聞いた相手が笑顔のまま栞子の腹を思い切り殴って来た。
人間離れしたその力に栞子は苦悶の表情を浮かべる。
戦闘体制に入ろうとするも、別のレーンの客が栞子の後ろからチョークスリーパーをしてきた。
栞子「ガッアァ………!!!」ガクガク
「今は殺さねぇよ。組長の所へ連れて行ってやる」
栞子「(かすみ……さん……)」
栞子「」ガクッ
-
〜ららぽーと駐車場〜
かすみ「10分経ってもしお子からの連絡が入りませんよ!」
エマ「……もしかしたら敵もこっちの行動に気づいていたのかも」
かすみ「しお子が危ないって事ですか!?」
エマ「栞子ちゃんにも発信機つけとくべきだったね。さてどうするか」
『あーあー……もしもし?繋がってる?』
エマ「!」
かすみ「しお子……じゃないね、誰?」
梨子『あぁ、かすみちゃんじゃない。へぇ、最近組員減らされてるのは本当にあなたの組がやったんだ』
かすみ「しお子をどうしたんですか!?」
梨子『フェンタニル漬けにした』
かすみ「………は?」
エマ「………」ギリッ
梨子『なぁ〜んて冗談冗談!アッハハハハハハハハ!!!!』
かすみ「この下衆が!何が目的なんです!」
-
しお…無事でいてくれ
-
梨子『かすみちゃん1人で今から言う場所に来なさい。1人で来ないと栞子ちゃんにフェンタニル打つわよ?』
エマ「……」
かすみ「行ってやります!どこへ行けば良いんですか!?」
梨子『話が早くて助かるわぁ。沼津港口公園に今から来なさい』
かすみ「分かりました!今すぐ殺しに行ってやりますから待ってろ!!」
勢いよく電話を切るかすみ。
エマが心配そうな顔でかすみを見ている。
かすみ「話の通りです、しお子が捕まった。今から1人で助けに行きます」
エマ「けど……」
かすみ「クソッタレ桜内が1人で来ないとしお子にフェンタニル打つとかほざいてやがるんです。地獄見せて来ます」
エマ「分かったよ。じゃあこれ持って行って」
かすみ「これは……」
エマ「スミス&ウェッソン642。弾は5発入ってるよ」
かすみ「ありがとうございます。行ってきます!」
-
かすみ「ハァハァ……!」
かすみはららぽーとからタクシーを乗って港口公園付近で降ろしてもらった。
銃を懐にしまい栞子を探す。
かすみ「っ!!」
「あ〜あ、面倒くせぇな。なんでさっさとあの女殺さねぇのかな」
「組長のいたぶり癖だろ。つかあの組長もう冷たいもん食いすぎて頭おかしくなってんじゃねぇの?」
茂みに隠れながら進んでいると見張りをしている組員が2人雑談していた。
「がはは!確かに。今も上に連れてかれた女の組の奴がこっち来てんだろ?ならソイツ捕まえて◯そうぜ!」
「最近ご無沙汰だからなぁ。やろうやろう」
かすみ「ふっ!」
かすみは下衆な組員の後ろからナイフで腎臓を突き刺す。
「げ……ばぁ!?」
「な、なんだぁ!?」
暗闇から突然現れたかすみにすぐ対応できなかった相方。
かすみは1人目を始末すると続けて2人目も正面から喉を掻き切ってあの世へ送った。
かすみ「下衆が……」
-
しおちゃん😭
-
かすみ「上に連れて行かれた……?上ってなんですか」
しばらく進んでいくとその正体が判明する。
かすみ「これか!」
港口公園の中には「びゅうお」という大型展望が存在する。
津波から街を守るための施設だが普段は観光地として機能している。
上の展望台に人影が一瞬映った。
かすみ「そこか……」
「うおらぁ!!」
かすみ「!!」
不意に横からバットの奇襲を受けるかすみ。
間一髪しゃがんで躱した。
「ちっ!」
かすみ「らぁ!!」
かすみがしゃがんだ状態からアッパーを打つようにナイフを振り上げるが、襲って来たヤクザの致命傷にはならなかった。
わずかに耳を掠っただけ。
かすみ「あっぶな……」
-
「はっは!!やるねぇ!」
ヤクザはバットを袈裟斬りの要領で振ってきた。
かすみは後ろに飛んで回避する。
かすみ「はぁ!!!」
着地した瞬間に地面の土を蹴り上げてヤクザにぶっかけた。
「ちっ……目眩しか!」
かすみ「ふんっっっ!!」
「げぅぁ!?」
怯んだ隙に背後から心臓をひと突きする。
ヤクザの心臓に穴が空きゴポゴポと血を吐きながら死んでいった。
かすみ「はぁ……はぁ………」
かすみ「……待っててねしお子」
-
〜びゅうお2階〜
梨子「あは!かすみちゃん凄いじゃない。組員を真正面から殺しまくってるわよ!」
栞子「………自分の部下が殺されて悲しくないんですか?」
梨子「あんなやつら性欲に支配されただけの獣共よ。いくら死んでも構やしないわ」
栞子「私を拘束して、かすみさんを誘き寄せて何がしたいんですか」
梨子「正直な話あなた達のことかなり見くびっていたのよね」
栞子「はい?」
梨子「前に会った時もただの女子高生のコスプレかと思うほど芋臭かったのに。それがたった2ヶ月ちょいでここまで変われるなんて何があったのかなって」
栞子「……ヤクザとしての自覚が芽生えただけですよ」
梨子「そ。まぁかすみちゃんがここまで辿り着けたらウチの組にスカウトするわ。断ればかすみちゃんはここで殺して黒澤家本家から褒美を貰う。一応あなた達は三島のヤクザなんだし功績になるでしょう」
栞子「……私はどうするんです」
梨子「確か風俗経営してるんでしょう?そこで従業員として働かせるわ。断ればフェンタニルでキメセク嬢にする」
-
栞子「先程ららぽーとでお腹を空かした子供にお金をあげていたではありませんか!何故フェンタニルなんてものを街に流すんですか!?」
梨子「あぁ、見てたのね。もしかして私が本当は優しいとかって思っちゃった?」
栞子「……わずかな良心は残っているのではと思いましたが」
梨子「あはははは!!あの金はあの子の母親をフェンタニル漬けにして稼いだお金だからね。その一部をあげたまでよ」
栞子「………お前は死ね」
梨子「唆るわねその顔。あーあ……かすみちゃんが下にいる組員全員殺しちゃったわね。仕方ない」
梨子「あきる。地上へ降りてかすみちゃんの息の根を止めてきなさい」
あきる「承知しました」
栞子「(……!あの人は確か青藍高校の篠宮あきるさん!?)」
梨子「彼女は半年前にウチで引き取ったのよ。沼津旅行中にウチの組員3人と揉めて一旦はボコボコにされたの。けどその夜に包丁一本持ってその組員3人ともブスブスに刺して殺しちゃったのよ!」
梨子「普通は報復で一般人が相手でも消すんだけど、私が気に入ったから組員件秘書として雇ったの」
-
〜びゅうお一階エレベーター前〜
かすみ「エレベーター…1〜2階までしかないんだ。これ乗ったらいきなり梨子と対面か」
かすみ「早く来い早く来い」ポチポチポチ
かすみはびゅうお2階へのエレベーターをひたすら押し続ける。
1階と2階しかないとはいえその差は30mもあり降りてくるまで時間がかかる。
かすみがボタンを押して10秒後、エレベーターがようやく降りてきた。
しかし、扉が開いた瞬間、エレベーターの天井に張り付いていたあきるがナイフを振りかざしてきた。
あきら「はいっっっ!!!」ブゥン
かすみ「わぁ!?」
あきる「うまく避けたねぇ!」
左肩に浅くはあるが傷を受けるかすみ。
あきるはタックルしてかすみを押し倒した。
かすみ「篠宮あきる……!?何やってんの!?」
あきる「沖縄以来だねかすみちゃん!堕ちたアイドル同士仲良くしようよ!」
-
混乱がかすみの動きを鈍らせる。
沖縄でのスクールアイドルグランプリで偶然会った篠宮あきる。
スケートの経験を生かした躍動感あるダンスはライバルのかすみも魅力されたものだ。
だが何故この場所で!?
かすみは押し倒されたままブリッジしてあきるを跳ね飛ばす。
あきる「おおっ!」
かすみ「(とにかく距離をとります!)」
あきる「逃げているだけじゃ私を倒せないよ〜!」
かすみは一旦びゅうおの中から転がるように外に出る。
距離ができたところであきるに大声で問いかけた。
かすみ「何で私を襲うの!?沖縄では一緒にご飯食べたじゃん!!」
あきる「緩いな〜かすみちゃん。組長がちょっと見直していたみたいだけどやっぱ幼いね」
かすみ「………」ジャキ
かすみはナイフを構えるが殺す覚悟が持てずにいた。
だが、あきるがそんな相手に手加減するはずもない。
あきる「ほいほいほい!!!」ババババババババババ
猿のような身のこなしでバク転しながら距離を詰めるあきる。
かすみは全身を使って横に飛んだ。
-
あきる「追撃ぃ!」
バク転に急ブレーキをかけ、方向転換しかすみの腹を地面に手をついたままアクロバティックに蹴り飛ばした。
かすみ「ごはぁ!!」
あきる「あははは!!かすみちゃんのお腹柔らか〜い!」
かすみ「げふっ!……ハァ‥‥ハァ………」
この時間帯の港口公園は真っ暗だ。
公園内では潮風から街を守るために松林が植えられているが、風の影響で歪んだ木々が心霊スポットのような不気味さを醸し出している。
かすみは暗闇に隠れるため一旦木々の影に身を隠した。
あきる「隠れん坊かな〜?」
-
.
.
.
かすみ「はぁはぁ」
かすみは呼吸を整える。
ここに来るまで4人も組員を殺してかなり体力を消費していた。
しかし、あきるはその組員4人総数より強いと断言できる。
疲れて状態ではとても敵わないため、少しでも回復したかった。
かすみ「あきるもかすみん達と同じような理由で堕ちてきたのかな」
かすみ「……私はヤクザだ。かすみんズの組長だ」
かすみ「過去は捨てたはずでしょ?元仲間の情とかに惑わされるな」
かすみ「あきるを殺さなきゃしお子が死ぬかもしれない」
かすみ「ふぅ……」
かすみは覚悟を込めた。
ナイフではなく先ほどエマからもらったリボルバーを手に持つ。
銃はエマの店の地下で何度も練習したが外で打つのは初めてだった。
-
ザザッ!!
かすみの右10m離れた距離で物音がした。
かすみ「っっ!!」バンバン
あきる「銃なんて持ってきてたんだっ!!」
かすみ「!?」
罠だ。
物音はあきるが遠くから組員の死体を投げたためであった。
貴重な2発を無駄にしてしまった。
しかし後悔する暇はない、あきるが後ろから迫っていたからだ。
あきる「ほいっ!!」
ズバァッ!!!
かすみ「ぎゃぁぁぁぁ!!!」
凶刃がかすみの片目を切り裂いた。
痛みもそうだが片目の視力が一瞬で消える。
あきる「トドメ♩」
ナイフを逆手持ちに変えかすみの喉を目掛けて振り下ろす。
-
😭
-
ザシュッッッ!!!!!
肉の抉れる音と血が飛び散る。
だがそれはかすみの首に刺さった音ではなかった。
かすみ「〜〜!!」ギリギリ
あきる「へぇ!咄嗟に腕でガードしたんだね」
かすみ「うおおおおおおおお!!!!!!」ドンッ
かすみは腕にナイフが刺さりながらも、あきるの顔面に頭突きを喰らわせた。
流石のあきるも痛みで仰反る。
あきる「やって……くれたね!」
すぐ次の行動に移ろうとするあきる。
しかしそれは今世では叶わなかった。
ズガン!
ズガン!
かすみ「……」シュゥ〜……
あきる「あ……え?」ボタボタ
かすみがあきるの胸と腹に1発ずつ銃弾を撃ち込んだからだ。
あきる「〜ー……」
あきる「」ドサッ
最期に何か言おうとしたあきるであったが、もう肉体がそれを許してくれなかった。
港口公園の地面に膝をついてから崩れ落ちた。
かすみ「………」
かすみはそれを一瞥した後フラフラとびゅうおに戻って行った。
-
〜びゅうお二階〜
かすみ「はぁ…はぁ……」
梨子「すごーい!あきるを殺せたんだ!ますますアナタが欲しくなってきたわ」
栞子「かすみさん……」
二階に上がってきたかすみは酷い状態であった。片目は潰れ、左腕にはナイフが刺さっており血が流れていた。
だが残った右目で梨子を睨みつけている。
かすみ「しお子を解放しろ。じゃなければ撃ち殺す」
梨子「その距離から当たるかな〜?」
かすみ「……」ザッ
梨子「おっと!それ以上近づいたら栞子ちゃんを薬漬けにするわよ?」スッ
かすみ「ちっ……」
かすみと梨子の距離は5m
普段のかすみなら当てられる距離であるが左腕がほとんど言うことを聞かない上に、今梨子は栞子の後ろに隠れている。
-
かすみ「アナタは何がしたいの?」
梨子「栞子ちゃんにも言ったけどアナタ達と協力したいのよ」
かすみ「それで何を得る?私たちが仲間になっても結果的に組員の数は大幅に減ってると思うけど」
梨子「私が欲しいのは私欲に溺れない忠実な部下。有象無象なら沼津のチンピラに適当に恩を売って味方に引き入れたらいい。……けどかすみちゃんみたいに仲間のために単身ここまで来れる組長なんて見たことないのよ」
梨子「だからアナタが欲しくなった。そしていずれ出世して黒澤家本家に迎え入れてもらう!」
かすみ「ふーん。それが目的か」
梨子「私たちならできると思うわ」
かすみ「クソ下衆が。沼津や三島をヤクで溺れさそうとしてるクズに私が尻尾を振ると思ったか」
梨子「へー。じゃあ栞子ちゃんを薬漬けにしよっかな〜」
-
かすみ「やってみろ!その前にお前を撃ち殺す」
かすみは梨子に狙いを定める。
梨子「この子可愛いわよね〜レロレロ」
栞子「くっ……」
かすみ「やめろ!!!」
梨子は栞子の頬をベロベロと舐め始める。
嫌悪感で顔を逸らす栞子。
梨子「さぁどうするの!?私は焦らされるの嫌いなの!仲間になるのか栞子ちゃんを薬漬けのソープ嬢にするのか!?」
かすみ「どっちもお断りだよっっ!!!」
バァン!!!
かすみは撃った。
リボルバーの残弾は1発。
最後の1発は梨子の脇をすり抜けていった。
梨子「残念でした〜♩」
かすみ「らぁ!!!」ブゥン
かすみは空になったリボルバーを梨子にぶん投げた。
-
梨子「わわっ!」バッ
突然のかすみの行動に梨子の反応が遅れる。
飛んでくるリボルバーを躱す梨子。
その間にかすみはダッシュして梨子に近づく。
かすみ「どりゃぁぁぁ!!!」
かすみはナイフを梨子に振るう。
突きの要領で振るったナイフは梨子がバク転して回避した。
だがこれで栞子から梨子を離すことが出来た。
梨子「ひゅう!やるわね!」
栞子「かすみさん……!」
かすみ「遅くなって悪かったねしお子」
かすみは栞子の拘束をナイフで切り裂き彼女を自由にした。
-
ひとまず助かったか
-
栞子「申し訳ありませんでした。私の失態でこのような事に……」
かすみ「何言ってんの!今回のことに誰が悪いとかないよ。強いて言うならしお子に発信機つけてなかった私の責任だよ」
栞子「そんな……」
梨子「銃弾は残り1発だったんだ。ならこれで少なくとも私の負けは無くなったわね」
かすみ「見てわからないの?2対1だよ」
梨子「自信があるならかかってきたらどう?」
栞子「言われなくてもです!!」ダッ
かすみ「あっ、しお子!!」
栞子はかすみがもう戦えないと判断したのか単独で梨子に向かって走る。
栞子の体幹はかすみより優れている。
梨子に向かって力任せにタックルしようとしたが……。
梨子「はーいぃ!!」
ドッッッ!!
栞子「ぐあ!!」
なんと梨子も栞子にタックルで対抗してきた。
栞子の体が宙に浮く。
栞子「いたっ!」ドテッ
かすみ「しお子大丈夫!?」
梨子「黒澤組は枝であろうと組長には圧倒的な強さが求められる。私をただのヤク中だと思わない方がいいわよ」
-
かすみ「2人でやろうしお子」
栞子「はい……すみません」
かすみ「私がナイフで牽制するからしお子はその間にあいつの後ろを取って。挟み撃ちにするよ」
栞子「はい!」
梨子「作戦会議している場合!?」ドダダダドダ
かすみ「!?」
梨子は薬に侵されているとは思えないスピードで2人に走り出す。
栞子が前に出てかすみを守る体勢に入る。
梨子は足を振り上げて豪快に踵落としをする。
栞子「はぁ!!」バッ
両腕で防ぐ栞子。
だが骨にヒビが入る感触があった。
栞子「(何て力ですか!)」
かすみはその内にナイフで梨子に振りかぶった。
かすみ「しゃあ!!!」ブゥン
梨子は踵落としを止めると倒立しカポエラのようにかすみの顔面を蹴る。
かすみの鼻が蹴りによって潰された。
かすみ「ぐはっ!?」
梨子「弱〜い♩」
-
栞子「(こうなれば私の牙で)」
カチカチ
梨子「ん?」
歯をかち合わせる音が室内から響き梨子がそちらに目を向ける。
音の発生源は栞子。
彼女は八重歯を鳴らして両手を前に出し、今にも襲い掛からんというポーズをしていた。
梨子「可愛い猛獣ね」
栞子「アナタの組員をあの世に送ってる牙です。舐めない方がいいですよ」
梨子「そう」
栞子「シオっっ!!!!」グリュン
掛け声と共に梨子に飛びかかる栞子。
梨子はそれに膝蹴りでカウンターを合わせた。
かすみ同様栞子の鼻もへし折れる。
栞子「〜〜っっ!?」グラッ
梨子「単調な攻撃じゃ私は倒せないわよ?」
栞子「ぐらぁっ!!!」ガシッ
梨子「!?」
鼻を折られながらも栞子は両腕で梨子にしがみついた。
-
そして脚を梨子の体に絡めて逃さぬよう締め付ける。
そのまま梨子の首に噛み付いた。
梨子「お,お、お、!!」
栞子「ギリギリギリ……(このまま噛みちぎる!)」
かすみ「ナイスしお子!」ダダダ
かすみは栞子に拘束されている梨子に走り出す。
梨子「ふんっっっ!!!」
梨子は力づくで栞子を突き放し、そのままかすみに放り投げた。
栞子「わぁ!?」
かすみ「いだっ!」ドテッ
栞子「すみません、かすみさん!」
かすみ「大丈夫。にしてもあの細身からは信じられない力だね……」
梨子「そりゃあね!毎日フェンタニルに混ぜてドーピングしているんだもの。力が強くて当たり前よ」
-
梨子「けど栞子ちゃんの牙は私にしっかり届いたわよ?」
トントンと自分の首を叩く梨子。
そこには肉を食いちぎられた跡があった。
かすみ「ぷぷ、余裕ぶってるけど痩せ我慢してるの?」
梨子「薬のせいで私痛覚ないのよ。強い力の代償かしらね」
栞子「けど失血死はするはずです。かすみさん、もう一度今のコンボでいきましょう」
かすみ「オッケー!!」
栞子「……」ジリジリ
今度は先ほどの様に突っ込まずゆっくりと距離を詰める栞子。
梨子との距離は3メートル。
遠目でも梨子の首の傷が浅くないことが分かる。
肩付近の服は血で染まっていた。
栞子「(勝てる…勝てるはずです)」ジリジリ
-
梨子「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!ああああああああああ!!!!!!」
かすみ「ひゃぁ!?」
栞子「な、何ですか」
梨子が突然館内に響き渡るような大声で叫び始めた。
突拍子もないこの行動は2人の行動を抑制するのに最適であった。
梨子「ひゃっほい!」バリィン
栞子「あ!」
かすみ「あ,あの野郎……」
2人が驚いている間に梨子はガラスを突き破って海へとダイブした。
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栞子「逃げた!?」
かすみ「分が悪いと思ったんだろうね」フラッ
栞子「かすみさん!」
かすみ「血失いすぎてフラフラしてきた。去ってくれて正解だったかも」
栞子「今すぐエマさんの手配している闇医者を呼びます。ここで休んでいてください」
かすみ「頼むよ……」ドサッ
〜みなと新鮮館〜
梨子「ふぅ!夜に泳ぐのも気持ちいいわね!」
梨子はびゅうお前の海から新鮮館までバタフライで泳いで来た。
ちなみに今は12月末である。
とっくに彼女の皮膚感覚は常人のソレでない。
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余談だが昨日大阪湾で少し泳ぎました。
クソ水冷たいクソ風キツくて波荒れてたせいで風邪引いたよ
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えぇ…
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梨子は傷口を抑えながら笑顔で歩いている。
梨子「素晴らしい2人ね、コンビネーションも最高。あれに私が加われば黒澤ルビィすら倒せるかもしれない」
「無理だよ」
梨子「!?」
暗闇から少女の声。
そちらに目を向けると梨子のよく知る人物がいた。
曜「あんな素人集団と梨子ちゃんが合わさったところでルビィちゃんの準備運動にしかならないと思うな」
梨子「さぁ……やってみたいと分からないと思うけど?にしても渡辺一家の長が私に何の用?」
曜「フェンタニルを街に流したね」
梨子「それが?」
曜「否定しないんだ。黒澤家では大麻以外は禁止だって知ってるでしょう?」
梨子「成り上がるには金が要る。黒澤家本家を喰うには莫大な金が」
曜「くっくっ……本性表したね」
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梨子「で、私を制裁しに来たの?」
曜「うん。抵抗はしていいよ」ザッ
梨子「っ!」バッ
梨子は構える。
先ほどと違って真剣な顔で。
しかしその0.5秒後、梨子の首が『裂けた』
ブシャァァァァァ……
梨子「……!?」
鮮血が新鮮館前に飛び散る。
梨子は何故やられたかも理解しないまま地面に倒れた。
曜「ワイヤーだよ。暗闇だと分かりずらいよね」
梨子「ヒュー……カフ!」
梨子「」
曜「ほい、粛清完了!」
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曜「で、いい加減出てきたら?そこの可愛い女の子」
エマ「……」ザッ
曜「へぇ、外国人だったんだ。私のストーカーかな?」
エマ「私の尾行は軍隊時代にもバレたことなかったんだけどな」
曜「沼津じゃ通じないってことでしょ。何の用?」
エマ「何も。明らかに堅気じゃない人間がいたから追ってただけだよ」
曜「そっかそっか。一応自己紹介しておこう。私は黒澤組傘下の渡辺一家の主、渡辺曜だよ」
エマ「私はエマ・ヴェルデ。これ以上話すつもりはない」
曜「強いねアナタ」
エマ「……」
曜「梨子ちゃんなんかタイマンで瞬殺できるんじゃない?良い雌だ」
エマ「気になるなら私とやりあってみる?」
曜「私もただでは済みそうにないからやめとくよ。この後千歌ちゃんと居酒屋行くからね」
エマ「そう」
曜「心配せずともこの死体はウチで処理してあげる。じゃあね〜」
曜はつい1分前に人を殺したと思えぬ様な気軽な様子でその場を去る。
エマも最後に曜をひと睨みした後かすみ達の元へと向かった。
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〜かすみんズ事務所〜
「「「かんぱーい!」」」
梨子死亡から2ヶ月が経過した。
かすみの傷がようやく癒えて3人は事務所で宴を行っていた。
かすみ「ついに我が組も抗争を生き延びる事ができましたね」
栞子「えぇ……ですが」
エマ「かすみちゃんのその目はもう見えないの?」
篠宮あきるにナイフで斬られた目に眼帯を巻いているかすみ。
かすみ「お医者さんがいうには切り裂かれた傷が細胞をほとんど殺さない切り口だったからその内目も見える様になるらしいよ。
栞子「よ……良かったです!!」
エマ「達人級の腕だった事が幸いしたんだね」
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かすみ「それより桜内梨子がワイを殺した奴に粛清されたって本当ですか?」
エマ「うん、尾行してたからね。渡辺曜という女に殺されたよ」
栞子「1人で梨子さんを殺せるなんて……」
エマ「梨子は黒澤組の中でも下の組織だよ。まだ渡辺一家、黒澤組、高海組など桜内組を簡単に捻り潰せる組が沼津には点在している。……かすみんズはそんな連中相手にこれからも続けていこうと思っているのかな?」
かすみ「……」
エマ「かすみちゃん。あなたは極道?」
かすみ「はい、私は一生極道です」
エマ「よろしい。じゃあ私は陰ながら応援しているよ」
栞子「本当にかすみんズには入られないのですか?」
エマ「言ったでしょう、桜内組を潰すまでだって。それにほぼ2人で桜内組をやっつけたようなもんじゃん。私の力はもう要らないよ」
かすみ「いやいや!エマさんが居ないと絶対私たち殺されてましたよ!」
栞子「……けどこれは最初から仰っていたことです。エマさんにはエマさんの道がありますよ」
かすみ「ぐぬぬ……分かったよ」
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宴は朝まで続き焼酎の瓶が6本も空になった。
栞子もグビグビ飲んでいた。もう心はヤクザになっていたのだ。
〜12時〜
かすみ「グオ~グオ~~」
栞子「グーグーzzz」
エマ「ふあ〜あ。飲みすぎて頭痛いな」
エマ「まさかこの子達と酒を飲むなんてね。人生何が起きるか分からないよ」
ピンポーン
エマ「チャイム?誰だろう……」
エマ「一応出てあげよっか。はーい?」ピッ
果林『エ゛マ゛ーー!!!ごごにいるの!?開けてーーーー!!!」ドンドン
エマ「………果林ちゃん!?」
第一部終わり
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流石に黒澤ダイヤ組壊滅まで持っていくには組織が大きすぎて時間がかかりますねぇ!
今続編考えてるやついくつかあるから希望とあったら言ってケロ↓↓↓
【SS】かすみ「ひぃ〜!かすみんがヤクザの組長になっちゃいました!」
穂乃果「ビーバップホムスクール」
【SS】璃奈「できた。果林さんを京都タワーの頂上に転送する装置」
【SS】善子「グラップラー曜!!」
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お疲れ様です
果林ちゃん転送の人だったのかw
2部も楽しみです
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第二部もあるんか
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