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【SS】かすみ「生活保護みんです!」
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やりたい放題やってます。
一線は越えないようにしてますが閲覧は自己責任で。
かすみ「ぐぉーぐぉー……」
彼方「かすみちゃん、起きてー」
かすみ「んあ……彼方先輩」
彼方「朝だよ。食パン食べる?」
かすみ「朝って…12時じゃないですか。食パンもカビ生えてますよ」
彼方「けどこれしかないんだ。お金もないし」
かすみ「それもそうですね。だって私達……」
かすみ•彼方「「働いてないし」」
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おはよう皆、かすみんだよ!
大学卒業後にアイドルの道を目指していたけど全く売れなくて26歳のときに引退しちゃった!
それから職を転々としつつなんとか生きながらえていたけど、ある日職場に出るたびに発作が起きてまともに働けなくなっちゃった!
金がなくてふらふら外を散歩してる時に彼方先輩に出会って一緒に暮らすことになったんだ。
彼方先輩もお母さんが駆け落ちして、遥ちゃんも元虹学の生徒と結婚して家を出てショックで双極性障害になってしまったそう。
今は彼方先輩と2人で家賃分担のために住んでるんだ!
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彼方「暇だけど働く気は起きない。働けないけど」
かすみ「もう貯金も底尽きましたね。いま彼方先輩何円持ってます?」
彼方「んーと……560円」
かすみ「私は1700円です。今月の家賃も払えなさそうですね」
彼方「だね〜」
かすみ「何でこんなことになったんでしょうね」ポロポロ
彼方「かすみちゃん……」
かすみ「しず子は有名女優。りな子も超大手のIT企業に勤めてる」
かすみ「その他のメンバーも皆有名になっちゃいました」
彼方「け、けど果林ちゃんはかなり生活厳しいらしいよ」
かすみ「ふん。かすみん達に比べたらマシでしょうよ」
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彼方「そうでも無いらしいけどね〜」
かすみ「そういえば遥ちゃんも今は……」
彼方「その話はやめてッッッ!!!!」
かすみ「っっ!!」ビクッ
かすみ「す、すみません」
彼方「ア゛ー…!遥ちゃん、なんで……」ボロボロ
かすみ「(地雷踏んじゃった。ちょっと外出てよう)」
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草、応援します
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かすみ「はー……神様。なんでかすみん達はこんなことになったんですか?」
かすみ「こんなんじゃ来月暮らせないよ……本当にどうしよう」
かすみ「……」ムラ
かすみ「こんな時にも性欲は出てくる。残せるはずもない遺伝子を放出しろと体が告げてくるんです」ボロン
かすみ「この家でいいか……」
かすみは性欲が湧き出てくると幸せそうな家のドアノブに射◯する癖があった。
かすみ「ハァハァ……」シコシコ
かすみ「ウッ!」
ビュルルル
ドアノブ「」ビチャッ
かすみ「はぁ…はぁ……」
かすみ「ちっ……帰りますか」
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😨😨😨
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🍄💦
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とんでもないSSに遭遇
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かすみちゃん
おじさんと結婚しようと書き込もうと思ったら
生えてて草
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期待
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あまりにも草
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ぶっ飛んでんな
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期待
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かすみ「ただいま戻りました」
彼方「あ、かすみちゃんさっきは怒鳴ってごめんね」
かすみ「いえいえ(良かった。機嫌治ってる)」
彼方さんの病気は気分の浮き沈みが普通の人より凄いんだ。
本当に落ち込んでいる時は1日中同じ体制で倒れてる。
彼方「久しぶりにどっか行かない?」
かすみ「はい。パキセル飲んでから行きますね」
かすみんは外では発作がよく起きるから精神安定剤を飲んでるんだ。
2人ともお金は無いけど時間だけはある。
1日中デパートの休憩所で屯することもあった。
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彼方「はぁはぁ……疲れた」
かすみ「学生の頃はあんなに体力あったのに今は階段少し登るだけで息切れしますね」
彼方「そこのベンチで休もうか」
かすみ「お茶淹れますよ」
お茶は道端のヨモギを使ったもの。
味が薄いのが特徴だよ。
彼方「ふぅ〜……」
かすみ「疲れた体に沁みますね」
彼方「あ、子供が歩いてる」
かすみ「今の私たちには眩しすぎますね」
彼方「朝起きて安いパンを齧って水道水でお腹膨らまして」
かすみ「……」
彼方「近くのWi-Fi使ってかろうじてネットサーフィンしてシコって寝て……」
かすみ「………」
彼方「彼方ちゃんの人生どうしてこうなっちゃったんだろう」ポロポロ…
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かすみ「病気も悪いですがお金が無いから心が眩しくなるんです」
彼方「病気で働けないからお金が無いんだよ」
かすみ「………提案があるんですが」
彼方「なーに?」
かすみ「生活保護、取りませんか?」
彼方「!!」
かすみ「暇なので色々調べたんです。地区にもよりますがこの場所だと月13万程度貰えるらしいです」
彼方「そんなに!?」
かすみ「はい、それに住宅補助もそれとは別に最大53700円ももらえるんです」
彼方「凄い……」
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狂っとる……
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続き気になります
応援
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かすみ「一度申請に行きませんか?今の私たちなら通ると思います」
彼方「もーう、早く言ってよ〜そういう事は。で、何処行けばもらえるの?」
かすみ「まずは福祉事務所に行きましょう!本人確認書類も家に取りに帰りますよ〜!」
〜福祉事務所〜
しかしそう上手くはいかなかった。
「いや、君ら元気そうじゃん。しかもそんなに若いのに働かないなんて世間が許してくれんよ」
かすみ「かすみんは発作持ちで彼方先輩は双極性障害ですよ!?」
「にしても見た感じ元気そうだし却下だね。まずは日雇いでも探したら?」
かすみ「こんなの横暴です!何のための制度ですか!?」
「税金納めてから言ってくださいねー。はい次の方」
かすみ「そんな……」
彼方「……もう行こっかかすみちゃん」
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「何でよ!?おかしいでしょうその態度!!」
かすみ「!!」
彼方「わわ、なんだ?」
かすみたちが肩を落として帰ろうとした時横の受付から大声が聞こえてきた。
2人がそちらに目を向けると思いもしない人物がそこにいた。
果林「だからなんなの!?金ないから生活保護出せって言ってんのよ!!」
「で、ですが今あなたはマンションの一室を持っていますよね?まずはそちらを売却してから……」
果林「住むところなくなるでしょうが!!!!」
かすみ「か、果林先輩!?」
果林「え!?………かすみに彼方!なんであなたたちが……」
-
果林てゃん…
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〜デパートの休憩所〜
果林「恥ずかしいところを見られたわね」
かすみ「……」
彼方「果林ちゃんとこんなところで会うなんて思わなかったよ」
果林「いやぁ違うのよ?お金もあるし生活に困ってないけど一定の収入が欲しいっていうか」
かすみ「!!」
果林「結構フォロワーも多いのよ私!ほら見て見て」
彼方「お、おう」
かすみ「(ボロボロのGUCCIのジャージ。カバンもヴィトンだけど穴だらけだ……)」
かすみ「(まだ果林さんは自分を正しく見つめられていないんだ。堕ちた自分を認めたくないんだ)」
-
〜自宅〜
彼方「はぁ〜結局門前払いだったね」
かすみ「……」
彼方「果林ちゃんのことで悩んでるのかな〜?」
かすみ「ショックがかなり大きいです。彼方先輩は違うんですか?」
彼方「前から噂で聞いてたからね。大学卒業後は結構モデル業も上手くいってたらしいけどギャンブルにハマって沢山負けてたんだって」
かすみ「……」
彼方「それでも煌びやかな生活を維持したいから闇金から借金して高いブランド物買ってまたギャンブルして負けて……そんな事繰り返してたらモデル事務所からクビを通告されたらしいよ」
かすみ「そう、ですか……」
彼方「エマちゃんと私には相談してくれてたんだけど下級生のかすみちゃん達に相談するのは気が引けたんじゃないかな?」
かすみ「(違う……)」
果林『お金もあるし生活に困ってないけど一定の収入が欲しいっていうか』
かすみ「(プライドを守りたいだけですよね?果林先輩)」
-
〜1週間後〜
かすみ「ついに金が底を尽きかけてる…」
かすみ「ほんとの本当に大ピンチだよ。かすみんの貯金は60円。彼方先輩は?」
彼方「……」
かすみ「彼方先輩?」
彼方「今日キツイ。そっとしておいて欲しい」
かすみ「(ダメな日か)」
彼方「……手持ちは20円だよ。あげる」チャリン
かすみ「え?けど……」
彼方「それで食パン買ってきて」
かすみ「は,はい……」
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80円で食パンなんか買えるわけない。
かすみんは必死で部屋の中探し回って小銭を集めた。
かすみ「業務スーパーの激安食パンでも108円なんだ。まだ28円足りない……」
寝ている彼方先輩の横で探し回る。
その甲斐あって1円玉が5枚、5円玉2枚を探し当てた。
かすみ「あと13円……」
かすみんは小銭を握りしめて外に出る。
もう最終手段だ。
かすみ「出てこい100円玉〜!!」
自販機の下を片っ端から探すんだ。
小学校の時やってたけど大人になってからするとは思わなかったよ。
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〜1時間後〜
かすみ「ち、ちょうど108円ゲットしたよ」ハァハァ
かすみ「スーパー行こうか」
.
.
.
かすみ「現金でお願いします」
ジャラララ
店員「……」
店員「チッ」
かすみ「!?」
店員「………」サッサッサッ
店員「……」サッサッ
店員「はい丁度です」ギロ
かすみ「……どうも」
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かすみ「かすみん何か悪いことしたのかな?」
かすみ「確かにあんなに小銭ばっかじゃ数えにくいだろうけどさ」
かすみ「あんな態度取らなくていいじゃん。舌打ちしなくていいじゃん」
かすみ「あんな目つきしなくていいじゃん」ポロポロ…
かすみ「かすみんは人間じゃないのかな」
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泣いた
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2025泣けるSS
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つらい
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実家帰れよ
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かすみ「いや、泣くなんてかすみんらしくありません!」ゴシゴシ
かすみ「クソー!次あのスーパー行ったらさっきの店員の服にかすみんの精液つけてやりますからね!」
かすみ「もう帰る!お腹空いて倒れそうだし」
〜自宅〜
かすみ「帰りましたよ〜」
彼方「……」
かすみ「(今日は本当にダメな日のようですね)6枚切りパン買ってきたのでお腹空いたら食べてくださいね」
彼方「……」
-
かすみ「さて……」
かすみんはスマホを開ける。
このままじゃ2人とも飢え死にする。
断られようが福祉を活用しなきゃいけないんだ。
かすみ「フードバンクとかあるんだ」
かすみ「ふむふむ、数日分の食費をまとめて貰えるか。これはありがたいね」
かすみ「生活福祉資金貸付制度ってのもあるみたいだけど私達みたいに今日明日何とかしたい人には不向きかもね。生きるためならフードバンク……さすがに審査通るよね」
かすみ「行くっきゃない。久しぶりにお腹いっぱいご飯を食べるんです!」
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〜福祉事務所〜
かすみ「……という理由で支援して欲しいんです」
「また君か。だから日雇いでも何でもすればいいじゃないか」
かすみ「前も言いましたがかすみんは発作持ちで今は働けないんです」
「本当か〜?その割に手帳も無いじゃないか」
かすみ「手帳は取ってません。けど取らないと申請通らないなんてことないですよね?」
「う〜ん、けどなぁ」
かすみ「何が気に入らないんですか!?」
「君みたいに若い女の子が保護受けに来るのは何か人に言えない秘密がある場合が多いんだ」
かすみ「何ですかそれ……」
「生活保護を貰いながら援交して稼いでる奴とかわんさかいやがるんだよ。うちの事務所からそんな奴出すわけにはいかない」
かすみ「やってませんよそんなの!」
「前一緒に来た子は中々容姿も整っていたようだけど?君ら2人で立ちんぼとかしてんじゃないの〜?」
かすみ「〜〜〜〜!!!」
怒りで頭が真っ白になった。
私はお腹が空いてるだけ、明日も生きるためにここに来てるのに何でこんな事言われなきゃいけないの?
手が出そうになるのを必死で抑えるかすみん。
私は逃げ出すように事務所を飛び出した。
-
辛いなぁ
屑が甘い汁啜るために本当に辛い人が迷惑を被るなんて
-
とはいえ本当にお金が無い。
日雇い?今から?
絶対無理。発作が起きて仕事どころじゃない。
かすみ「〜〜〜!!」
痛いくらい歯を食いしばり公園のベンチに座る。
どうすればいい?
両親はもういない。
連絡先も今は彼方先輩くらいだ。
かすみ「はは……」フラフラ
かすみんは何となく近くにあったスーパーに入った。
かすみ「……」
かすみ「(この大福いい大きさだな)」
かすみ「………」キョロキョロ
かすみ「………」ゴソゴソ
かすみんは服の袖に大福を隠して店内のトイレに駆け込んだ。
そして乱雑にラベルを剥がして何も考えずに大福を口へ運んだ。
かすみ「モグモグ!!」
-
かすみ「モキュモキュ!!」
数十日ぶりの餡子の甘味に体が喜んでいるのを感じる。
久しぶりに脳が動くものを食べれて体に染み渡る。
けどかすみんの目からは涙が止まらなかった。
かすみ「だってらお腹が……モグモグ、空いてたんですよ!」
虚空に向かって、いや自分に向かって意味のない弁護をする。
かすみ「ゴクン……仕方ないじゃないですか……」ポロポロ
かすみんはそれから大福を無理しない程度に服の中に隠して店を出た。
初めての万引きだった。
-
結局この日は彼方先輩は一日中横になっていた。
その理由も分かってる。
彼方先輩は最近朝飲まなきゃいけない薬を飲んでいないんだ。
理由は単純に薬が残り少ないから。
残り少ない薬を、毎日飲まなきゃいけないのに3日に一回とかのペースで飲んでる。
かすみんの薬を分けてあげようと思ったけど、双極性障害の鬱には通常の※SSRIを使わないんだって。
※不安障害や鬱に使う薬。ざっくりいうとセロトニンの量を増やすために使う。(実際には少し違うけど)
何でも躁状態の転換を恐れて違うお薬を使うらしいけど…かすみんの自己判断じゃ何もできないもん。
-
〜次の日〜
彼方「これどうしたの?」
かすみ「あ、えーと。貰ったんですよ!」
次の日の朝彼方先輩は昨日の落ち込みが嘘のように元気になっていた。
当然ながら机の上の大福に驚いてるようだった。
それはそうだよね、108円で5個も大福が買える訳ないし。
彼方「にしても申請却下されたんだ」
かすみ「すみません。私たちの命綱なのに」
彼方「なーに言ってるの?そもそも私はずっと寝込んでてかすみちゃんの枷にしかなってない。謝るのはこっちだよ」
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つらすぎるぜ
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かすみ「しかし現実問題これからどうすれば……」
かすみんは考える。
流石に万引きだけでずっと生きていけると思ってはいない。
何としてでも生活保護を通さないと私たちに未来はないのだ。
彼方「一個貰うね」モグモグ
彼方「うわー!糖分が染みるぜ!!」
かすみ「……」
彼方「うぉー!!今日はこれ一個だけで乗り切れそうだ」
彼方「かすみ君!お金を稼ぎに行くぞ!」
かすみ「今日はやけにテンション高いですねー。お仕事なんてできませんよ?」
彼方「ちっちっちっ。分かってるだろうかすみ君」
かすみ「?」
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その日は1日中小銭を彼方先輩と一緒に探し回った。
自販機の裏やゲーセンの機体の裏を重点的にね。
そんな行為暇だけはある私達の特権だろう。
休憩にケータイショップや家電量販店のWi-Fiを使って2人でゲームを楽しんだ。
2人とも携帯会社を乗り換えたら1円で買えるような低スペック機種だから大したゲームはできないけどね。
結局家に帰ってきたのは夜の19時。
拾った小銭は……。
彼方「じゃーん!」
かすみ「すご……」
なんと284円。
これで1日の食費になってしまった。
彼方「2人で探せたらこんなものさ」
とはいえ私たちには最大の問題がある。
もう家賃を3ヶ月も滞納しているのだ。
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万引きで嘆いてるけどこいつ人んちのドアノブに射精するヤバいやつだぞ
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>>44
😱
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かすみ「流石に大家さんももう待ってはくれませんよね」
彼方「だろうね〜。ここは家賃三万だから9万も滞納してるわけか」
かすみ「水道光熱費含めて10万8千円ですけどね。せめて一月分でも返さないと追い出されちゃうかもです」
彼方「うーむ。しかし284円しかないからなぁ」
かすみ「いっそのこと公園にでも住みますか」
彼方「現実味を帯びてきたね。でもこの部屋はかすみちゃんとの思い出たくさんだからな〜。そう簡単に手放したくないぜ〜」
かすみ「彼方先輩……」
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彼方「まぁとにかく今日は寝よう。明日彼方ちゃんの体調が良ければもう一度福祉事務所に行ってみようぜ」
かすみ「そうですね。もう外暗いですし」
彼方「風呂も今日はいいや。おやすみ〜」
かすみ「おやすみなさい」
彼方「zzz」
かすみ「今度こそ通してやる……生活保護」
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〜翌日〜
彼方「いよっし!元気いっぱいだぜ!」
かすみ「良かったです!」
彼方先輩は昨日に引き続き調子が良さそうだ。
これなら2人で生活保護の申請に行けるね。
彼方「朝ごはん食べてからから行こう。大福でエネルギーチャージだ!」モグモグ
かすみ「はい!」モグモグ
水筒に水道水を入れて準備万端。
かすみん達は出発した。
〜福祉事務所〜
彼方「たのもーう!!!」
かすみ「か、彼方先輩……」
「ん?あぁ、君たちか」
かすみ「(また前の嫌な担当の人だ……今回も揉めそうだな)」
「はいはい、生活保護申請だろ?通してやるからさっさとそこ座りなさい」
かすみ・彼方「「へ?」」
-
.
.
.
「……という事で君たちは20代後半だから生活扶助としてそれぞれ4万で合計8万円。住宅扶助は今住んでるところが三万でしょ?じゃあ全額支給できるね」
「あと基本的に資産の蓄えは禁止。生活保護のお金を貯金するのも基本10万程度にとどめといた方がいい。あまり貯蓄があると支援打ち切られるから」
「支給は毎月5日。月一回担当のケースワーカーと面談が…」
かすみ「あの……」
「なに?」
かすみ「何で急に申請を通してくれたんですか?」
「上司が通せとうるさいんだよ」
かすみ「上司?」
??「私ですよ」
彼方「!!」
「あ、どうもへへ……」
??「急用が終わったのでここからは私が担当します。あなたは本来の業務に戻っていいですよ」
「へ、へい!」
かすみ「うそ……」
栞子「お久しぶりです、栞子です。わ、私の事覚えてますよね?」
かすみ「しお子ーーー!!!」
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かすみの実家はどうなってんの?
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ᶘイ^⇁^ナ川 私ですよ
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>>50
このssでは一応貸家扱いです
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手を差し伸べてくれる友達はまだいたってことやんな……
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>>52
両親は縁切ったの?
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両親はもういないって書いてるぞ
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あ、ごめん見落としてた
死んだのかな
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たのしみ
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かすみ「どうしてしお子が?」
栞子「大学卒業後からここで働いているんです。一度何かがあって挫けてしまった方が再び前を向けるようにサポートしたいと思いここを選びました」
彼方「肌の質がいいね〜」フニフニ
栞子「わ、やめて下さい彼方さん!」
かすみ「私たちが生活保護の申請が通るようにしてくれたのもしお子のおかげ?」
栞子「かすみさん達が詐称して生活保護を申請するとは思いませんからね。あの職員の対応は問いただし厳しく注意しました。私からも謝らせてください」
彼方「わぁ〜栞子ちゃんが謝らないで」
かすみ「そうだよ!けど申請ってこんなにも通りにくいの?」
栞子「職員も人間なので『若くて可愛いからまだ働けるはず』という間違ったバイアスを持っている者もいるのです。注意はするのですがだからといって何でもかんでも申請を通すと国が成り立たなくなる」
彼方「人の心は読めないもんね〜。難しい問題だ」
栞子「えぇ、本当に……。勿論こちらを騙してこようとする人もいますからね。ここで働いていると本当に助けが必要な人とそうで無い人の違いが分かるようになる」
かすみ「(さっきの人は分かって無かったみたいだけど……)」
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それからは少しの思い出話しと生活保護の説明をしお子から受けた。
けど実際に支給されるのは2週間後らしく今手元に284円しか無いことを伝えるとフードバンクを勧めて貰った。
私たちはその日にカバンいっぱいの食料を貰って帰宅できた。
彼方「カップ麺うめーーーー!!!!」ズルズル
かすみ「なんか涙が出てきました……!味が濃いものを久しぶりに食べました!」
彼方「お腹一杯食べれるってそれだけで幸せなんだね」
かすみ「ですねぇ〜」ズルズル
・
・
・
結局2週間後に生活保護費は支給された。
2人合わせて11万円。
これだけだと少ないって思うかもしれないけど生活保護を受給する事でさまざまなメリットがあった。
まず税金が免除された。
それに医療費も無料!私と彼方先輩は薬代金に悩まされることがなくなった。
元々極貧の生活に慣れていた私たちはそれぞれ4万円という大金を貰って十分生きていけた。
今まではとにかく毎日腹を空かせていて食べることばかり考えていたがそれが無くなったんだ。
そうすると必然的に暇になる。
-
彼方「………」シコシコ
彼方「クッ……」ビュルル!
彼方「ふぅ〜………」
かすみ「暇すぎて頭おかしくなりそうですね」
彼方「改めて働かなくても生きていけるこの国に感謝だね〜」
彼方「ぐあ〜汗だらけだ。シャワー浴びてくる」
かすみ「は〜い」
衣食住の全てが満たされた今、かすみんの欲求は次の段階へ移行していた。
承認の欲求だ。
かすみ「自分に自信を持ちたい。誰かに認めて貰いたい」
けどそれは簡単には手に入らない。
今のかすみんなら尚更だ。
食って寝てシコる生活が1ヶ月経過した時にはかすみんの鬱憤はますます酷くなっていた。
かすみ「久しぶりに行くか……」
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かすみんは生活保護だから交通機関を無料で乗車できる。
それを使ってお金持ちの人間が住んでる地区へ移動する。
かすみ「かすみんの怒りを受け入れろ!」シコシコ
かすみ「ゥ……!」
ビュルルル!
ドアノブ「」ビチャチャ
かすみ「ハァハァ……あぁ………」
虚しい。
こんな事して何になるの?
けど捻くれた私の心はこうでもしないと保てないのだ。
成功者をほんの少しでも汚す。
貧乏人に残された最後の抵抗。
かすみ「かすかすです。こんな事するかすみんはかすかすです」
かすみ「認められたい……」
-
働け……
-
〜自宅〜
かすみ「ただいま戻りました」
彼方「ゼェ…ゼェ……やってやったぜ。今日5発達成」
汗だくで心底必要のない報告をする彼方先輩。
床にはティッシュが散乱していた。
かすみ「無理は禁物ですよ。私たちも言うほど若くないんですから」
彼方「確かに心臓が悲鳴上げてるよ」
かすみ「………」
かすみ「ねぇ、彼方先輩」
彼方「なぁに?」
かすみ「かすみん、働こうと思います」
彼方「………」
ひと月衣食住足りて頭を冷静にできた。
やっぱり動かないと始まらない。
彼方「発作は大丈夫?仕事中また起きるんじゃ……」
かすみ「お医者さんからデパスという薬を頂いています。もし不安が押し寄せてもすぐに効くお薬です」
彼方「本気なんだね」
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かすみ「はい!」
彼方「ふふ、分かった。けど私はまだ一歩踏み出せそうにないや」
かすみ「無理は厳禁です。私たちの病気はデリケートなんですから焦ると再発します。彼方さんは彼方さんにペースで進んでいくべきです」
彼方「なら私はかすみちゃんが帰ってきた時にすぐ食べれるよう料理しちゃうよ〜」
かすみ「彼方先輩の料理食べたいです!ぜひお願いします」
彼方「久しぶりに腕を振るうぜ〜」
私はそれから必死に就活して何とか事務職の内定が決まった。
内定といってもパートで週数回だけだけど。
入社初日は心臓が怖いくらい鼓動してて呼吸が変になったからお薬に頼った。
けど社内の人は優しくて、病気のことも言ってたからデパス服用頻度はかなり下がった。
栞子「おめでとうございます」ポロポロ
かすみ「あ、ありがとう」
ひと月8万円程の収入を得られた私は早くも生活保護の支援が終わった。
しお子は泣いて喜んでくれた。
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かすみ「ただいま戻りました」
彼方「おかえり。ご飯できてるよ」
彼方先輩も薬のおかげで寝込むことが殆どなくなった。
ある日の食卓で彼方先輩が私とずっと一緒にいたいと言ってくれた。
かすみんは泣いて喜んだ。
時は流れ私も今いる会社で正社員にならないかと社長が言ってくれた。
二つ返事でオッケーした。
衣食住は勿論の事、職もある、妻もいる。
何不自由ない生活。
このまま年を取れたらな……そう思ってた。
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〜秋葉原〜
かすみ「今のスクールアイドル事情全然分かんないな〜」
彼方「移り変わり激しいからね。ニジガクのグッズを持っている人たちまだいるのかな」
かすみ「かすみんは彼方先輩のグッズ持ってますよ!」
彼方「奇遇だね〜私もかすみちゃんのだけまだ持ってる」
彼方・かすみ「ふふふ」
かすみ「私ももう31歳ですよ。オバさんですよオバさん」
彼方「こんな可愛いオバさんいるわけないじゃ〜ん」ツンツン
かすみ「いや彼方先輩こそ色気やばいんですけど。普通に女優とかできそうです」
彼方「女優といえば果林ちゃん何してるのかな〜」
かすみ「あれから連絡取ってないんですか?」
彼方「急に返事が来なくなっちゃったんだよ。心配だな」
かすみ「……」
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果林、ドバイへ行け
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かすみ「皆どうしてるんでしょうね。10年以上顔合わせてないや」
彼方「私も福祉事務所で果林ちゃんに会った時以外ないかな〜1人除いて」
栞子「お二人とも〜!」ブンブン
かすみ「しお子を除いて、ね」
栞子「遊びに誘って頂いてありがとうございます」
かすみ「何言ってんのさ!友達なら当たり前だよ」
彼方「そうそう」
かすみ「そういえばランジュ先輩とか何してるの?」
栞子「ミアさんとアメリカでずっとアーティスト活動してるみたいですよ。たま〜に連絡がきます」
かすみ「うっ!眩しい……。けど大成してくれてて部長として嬉しいな」
栞子「そこで嬉しいと言えるのがかすみさんの良いところですね
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〜穂むら〜
穂乃果「ごゆっくり〜」
かすみ「ここはμ'sの元リーダーが看板娘をやってる由緒ある和菓子屋さんなんだよ!」
穂乃果「あはは……流石に看板『娘』はきついけど」
栞子「光栄ですね」
彼方「揚げまんじゅう美味い」パクパク
栞子「かすみさんはお仕事順調そうですね」
かすみ「嫁もいるからね。頑張るみんだよ」
彼方「///」
かすみ「しお子はどうかな?」
栞子「………」
かすみ「しお子?」
栞子「まぁ……ほどほどには」
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彼方「結構厳しい感じ?」
栞子「色々な方がおられますから」
かすみ「私たちはしお子に命を救われてる。何でも私たちに相談してほしい」
栞子「私には守秘義務が課せられています。申請者のプライベートな事は……」
彼方「……その色々な人の中にはもしかして私たちの知ってる人もいるのかな」
栞子「!!」
彼方「やっぱり。……もしかして果林ちゃん?」
栞子「………」
かすみ「しお子」
栞子「はい、そうです……」
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栞子「どうして分かったんですか?」
彼方「かすみちゃんは申請者のプライベートまで聞いてないよ。なんとなく喋れば果林ちゃんの事って分かっちゃう内容なのかなって思ったんだ」
栞子「さすが彼方さんです……そうです、果林さんの事です」
かすみ「(果林先輩のことを口に出すだけで顔が真っ青だよしお子……)」
栞子「うっぷ……」
彼方「ちょっ」
かすみ「しお子!?」
栞子「はぁはぁ……すみません、大丈夫です」
かすみ「(汗だくだ……)一回お店出ようか」
-
〜芳林公園〜
かすみ「落ち着いた?」
栞子「はい、すみません」
彼方「果林ちゃんまだ生活保護受けにきてるの?」
栞子「はい。けど現状お断りさせて頂いてます」
かすみ「借金があるから?」
栞子「確かに果林さんは多額の借金があります。けど借金は別に良いんです、問題は果林さんの持っている資産です」
栞子「果林さんは資産価値700万程のポルシェを持っています。あと以前持っていたマンションは売って2000万円程手元に入ったみたいです」
彼方「すご……」
かすみ「本当にモデルとして売れてたんだね」
栞子「えぇ。しかし『売れてた』という過去の話です。その2000万も借金の返済に充てて殆ど消えたらしいですけど」
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彼方「じゃあそのポルシェが申請が通らない理由なんだね〜」
栞子「あとは身の回りにも多数ハイブランドのカバンやネックレスも持ってらっしゃいます。片手に新品のGUCCIのカバンぶら下げながら生活保護を申請しても通るわけありません」
かすみ「そりゃそーだ……」
栞子「最初は私が対応する事で果林さんも納得して帰られていました。けどある日鬼の形相で私を怒鳴りつけてきたのです」
栞子「『私たち仲間じゃ無かったの!?あなたも腐れ外道に落ちたものねぇ!!』……果林に言われました。その後も散々なじった後に帰られましたが……その日は一睡もできませんでしたよ」
彼方「そんな……」
栞子「その後も頻繁に事務所に顔を出してきて私を罵倒するんです。むしろ私だからこそ攻撃性が上がっている気がします。何度も果林さんの怒声が夢に出てくるんです」
かすみ「………」
栞子「援交の噂もあります。前に事務員が姫乃さんらしき方とホテルに入っていくのを見たと……」
かすみ「嘘!?」
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日本さぁ
-
姫乃は普通に果林さん養えよ
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草
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しかしこういうキャラの将来書く作品で尽く果林さんって墜ちたキャラにされがちだよね
なんでやろ
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>>77
なんか果林って創作する時に何故か輝かしい将来をイメージできないんだよな
何でだろうね
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栞子「乱れてはいますがハイブランドを買えるだけの収入がある方に生活保護を出すわけにはいきません」
彼方「そんな事があったんだね。まさか果林ちゃんが栞子ちゃんに怒鳴るなんて」
かすみ「認められたかったんだ」
彼方「かすみちゃん?」
かすみ「今果林先輩は承認欲求の怪物になってるんだ。きっと昔は世界を熱狂させるモデルを目指してたはず」
かすみ「けどどこかで躓いて、誰にも相談できなくてギャンブルにのめり込んで……とんとん拍子で落ちていく。人間落ちるのは本当に簡単なんだ。私も世界一のアイドル目指してたけど才能が無いと分かった瞬間から生活保護を受け取るまでそこまでかからなかった」
栞子「……」
かすみ「私は躓いても彼方先輩がずっと一緒にいてくれた」
彼方「!!」
かすみ「それにしお子も助けてくれた。果林先輩は卒業後ずっと1人で戦ってきて、壊れたんだ」
彼方「かすみちゃん……」
かすみ「私、果林先輩を助けたい」
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普段の生活があれだから支える人がいないと
どこまでも落ちそうなイメージはある
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エマさん……
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栞子「けど…どうやって」
かすみ「ガツンと正面からぶつかってみます。次いつ果林先輩が事務所来るか分かりますか?」
栞子「毎週来られます。いつと断定できませんけど」
かすみ「かすみん有給を5日取得しないといけないんですが来月から取れないか聞いてみます」
彼方「連休とって果林ちゃんを待ち構えるんだ」
かすみ「はい。部長時代のガッツを見せつけてやるんです!」
栞子「しかし……」
かすみ「これはかすみんがやりたいだけだから!止めても無駄だよしお子」
彼方「彼方ちゃんも応援するぜ〜」
栞子「では一応……果林さんはわざわざ事務所が閉まる17時付近に来られる事が多いです」
彼方「なんて嫌な申請者だ」
かすみ「分かりました。久しぶりにコッペパンアタックをかましてやりますよ!!」
栞子「け、喧嘩はやめてくださいね」
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〜福祉事務所前〜
かすみ「ほあっ!しゃいしゃい!!」ブンブン
彼方「付け焼き刃でカンフー覚えてもあんまり意味ないんじゃ無いかな〜」
かすみ「体を温めてるだけです!今日少し寒いですから」
彼方「しかしまだ15時だよ〜?17時まで2時間もある」
かすみ「むむ、それもそうですね。ではそこのカフェでゲームでもしましょうか」
彼方「うんうん。かすみちゃんのおかげでCODができるくらい良いスマホ買えたもんね。やろう」
かすみ「今日こそグランドマスターになりましょう!」
・
・
・
かすみ「うー敵強いです〜!」
彼方「もう指が痛いぜ」
かすみ「って時間もう16時57分ですよ!」
彼方「しまった。ゲームが楽しすぎて時間を忘れていたぜ」
かすみ「すぐ向かいましょう!」
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「今すぐ出ていってください!!」
かすみ「しお子の声だ!」
彼方「嫌な予感がするね」
かすみんたちが事務所に入ると奇抜い格好の果林先輩がソファで他の申請者に馴れ馴れしく話しかけていた。
果林「ねぇあなた。私を1万円で買わない?」
「え、えーとあはは」
栞子「堂々と事務所内で売春を持ち掛けないでください!」
果林「黙ってなさい!!仕事の邪魔しないでくれる!?」
栞子「これ以上私を失望させないでくださいよ……」ポロポロ
果林「はぁ!?失望とか何様のつもりよ!!」
果林「いい!?失望ってのはこういうことよ!!」
果林はバッグから大量の使用済みのコンドームを事務所内にばら撒く。
「きゃーーーー!!」
「汚ねぇ!!」
果林「あははははは!!!」
かすみ「やめてください果林先輩!!!」
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壊れたな
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本当に汚くて草
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えぇ……(困惑)
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やってることイナガワの見抜きと大差なくて草
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>>88
あれよりヤベーよ
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ようやく罪レベルでかすみんを上回ったか?
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この世界は♀はみんなふたなりなのか某ウマみたいに半々くらい出てくるのか
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でも引き込まれるわ
他のシリーズでもこういえ残酷物語風コメディss書いてほしい
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>>88
ᶘイ^⇁^ナ川 私なんなんですか…
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果林「あら、かすみちゃん。一個どう?」ポイッ
かすみ「わ゛っ!いらないですよ!」
かすみ「果林先輩!今すぐ外に出てください」
果林「今は忙しいのだけど?」
かすみ「いいから!」グイッ
.
.
.
〜事務所外〜
かすみ「しお子に聞きました!果林先輩の現状」
かすみ「毎週しお子に嫌がらせしにきてるんですよね?昔のかっこいい果林先輩ならそんな事しませんでしたよ!」
果林「あの子言ったの!?やったわ!」
かすみ「?」
果林「守秘義務違反で生活保護を脅しとれるじゃない!よくやってくれたわかすみ!」
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彼方「腐ってやがるぜ」
かすみ「目を覚まして下さい!私達はニジガクの仲間だったじゃないですか」
果林「その仲間が生活保護申請通してくれないから困ってるのよ」
かすみ「生活保護は果林先輩みたいにハイブランドの商品で身を固めてたら通りません!まずそれを売ってきて下さい!」
果林「いやよ!これ売ったら私が私じゃなくなるの!」
果林「もういいわよね?こらー!栞子!!申請通しなさい!!」ズカズカ
かすみ「かすみんブロック!!」ガシッ
果林「くっ……離しなさい!!」
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果林「どいて!」グイッ
かすみ「わぁ!」ドテ
彼方「体格差があるからなぁ……かすみちゃんじゃ抑えきれないか」
果林「私は平凡なサラリーマンのあなたと違ってモデルよ?毎日体を鍛えてるのよ!」
かすみ「それは……今体に触れてよく分かりましたよ」ググ
かすみ「どれだけ落ちてもストイックな果林先輩は死んでいなかった。学生の時のままです」
かすみ「やり直すんです果林先輩。一旦そのプライドを捨てて一から出発するんです!」
果林「うるさーい!」ベシッ
かすみ「いだっ!!」
かすみ「コッペパンアタック!!」ドカッ
果林「あいたっ!この、やったわね!!」
彼方「2人ともやめて!!」
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かわいい
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〜7分後〜
かすみ「」ボロッ
彼方「かすみちゃーーーん!!!」
果林「ハァハァ……しぶとかったわね。さて、不労所得しに行くわよ」
彼方「本音が出たね!そんな邪な考えで生活保護を受給するなんて許されないよ」
果林「ふーん。なら次は彼方が相手してくれるの?」
彼方「仕方ない……クッキング暗殺技を……」
??「Aspetta(待って)」
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彼方「あっ!」
果林「あ、あなたは……」
かすみ「……!」
私達の前に1人の女性が現れた。
赤毛のロングヘア。そばかすが特徴な安心感を抱かせる女の人。
キャリーケースを持ってて側から見たら外国人観光客にしか見えないけど、かすみん達はその人を知っていた。
知りすぎていた。
かすみ「エマさん!!!」
エマ「みんな久しぶり!久々に日本に来たよ」
果林「あ……エマ?」
エマ「果林ちゃんも久しぶり。高校卒業以来だね」
果林「な、んで」
エマ「ちょっと前に彼方ちゃんから相談もらってたんだ。果林ちゃん、皆に迷惑かけてるらしいね」
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果林「何が迷惑かけてるよ……」
果林「あなたが悪いんじゃない。あなたが高校卒業後に私に相談もせずに急にスイス帰るから……」
果林「エマが急にいなくなるから私どうしていいか分からなくなって……モデルの仕事で辛くても誰にも相談できなくて……」
エマ「……」
果林「エマが全部悪いの!!」ダッ
彼方「あっ!」
かすみ「エマ先輩!!」
果林先輩は何とエマさんに掴みかかった!
エマさんは慈悲の表情を浮かべながら果林さんを一瞬で地面に倒す。
果林「ぐえ!!」ドテ
かすみ「す、すごい……!」
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エマ「確かに最愛の親友に対して私も相談が足りて無かったかも」
果林「こ、腰が痛い……l
エマ「ねぇ果林ちゃん。私と一緒にスイスに来ない?」
果林「!?」
果林「ど、どういう事よ」
エマ「私の家は牧場を営んでいるんだけど働く人が少なくて困ってたんだ」
エマ「果林ちゃんなら広告頭になってくれそうだし。それに……」
果林「それに?」
エマ「私もこの数年ずっと心に穴が空いたような状態で過ごしてた。どんなに仕事を頑張ってもそれは埋まらなかったんだ」
エマ「どうしてかなって思いながら何年も過ごしてたけどこの前彼方ちゃんから連絡が来てそれが分かったの」
エマ「私の人生には果林ちゃんが必要だって。私と一緒にスイスに来て欲しい!お願い」
果林「う……うぅ………」
果林「うえぇぇぇええぇえええん!!遅いのよバカぁ!!!」
果林「いぐぅ。行ぐにぎまってるじゃない〜〜!!う゛お゛ぉぉ〜〜〜!!!」
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ウェェェェン!ウワァァァアアァァア‼︎………
彼方「クッキング暗殺技を出さなくて良かったよ」
かすみ「何ですかそれ……」
果林先輩はエマさんの胸で延々と泣いた後に、目元を赤くさせたまま職員の人やしお子、私たちに謝って回った。
果林「かすみちゃんも暴力を振るってごめんなさい」
かすみ「いえ。かすみんも必殺技を喰らわせてしまいましたから」
エマ「ふふ、なにそれ」
かすみ「(そうだ、前を向くっていうのは自分の心を変えるだけじゃダメだ)」
かすみ「(過ちを犯してしまったら、それはきちんと清算しないと自己満足で終わるんだ)」
彼方「かすみちゃん?」
かすみ「実は彼方先輩には話しておかないといけない事があります」
かすみんは彼方先輩に以前生活保護が貰えなくて空腹からスーパーで大福を盗んだ事を告白した。
盗んだ大福を何も言わずに彼方先輩に食べさせてしまった事がかすみんの心にシコリとして残っていたんだ。
彼方先輩は話を聞き終わると私を抱きしめてくれて一緒に謝りに行こうと言ってくれた。
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〜5年後〜
かすみ「行きますよー!」
彼方「はーい」
私と彼方先輩は休日に秋葉原に来ていた。
最近またスクールアイドルにハマり出して今の虹ヶ咲学園のスクールアイドルを追っているんだ。
かすみ「わぁ〜この子可愛いです」
彼方「ふふ。よく考えたらこの子達くらいの子供がいてもおかしくない歳だね私たち」
かすみ「ひぇ!恐ろしい事言わないでください!」
彼方「けどかすみちゃんはまだまだイケるね〜。いっその事三十路アイドルとかやってみたらどうかな」
かすみ「誰も見ないですよそんなの」
彼方「彼方ちゃんは見るけどな〜」
果林先輩がスイスに行ってから早5年が過ぎた。
あれから何事もなく私たちは夫婦生活を続けており幸せな家庭を築いていた。
精神病は2人とも完治はしていないけど「寛解」の状態まで持っていく事ができたので普通の人と同じ生活を送れるようになっていた。
私も会社では部下を持つようになり仕事も充実していた。
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かすみ「帰り福祉事務所の前通りましょうか」
彼方「いいねぇ。ちらっと栞子ちゃん見て帰ろう」
同好会のメンバーとはもう疎遠になっちゃったけどしお子、果林先輩、エマ先輩とは今も連絡を取る。
友達ってやっぱり大事だと社会人になって痛感する。
彼方「見えてきたよ」
かすみ「しお子にお土産でも買っていけば良かったかな」
「だぁから!!何で生活保護が降りねぇんですか!!」
栞子「あなたは実家が太いじゃないですか!」
「今更帰れませんよ!!」
彼方「うわわ。また何かトラブル?」
かすみ「大丈夫かなしお子……少し覗こっか」
かすみ「誰だ大声出してるのは……」ヒョコ
しずく「いいから金くれって言ってるんです!!今日はあの台が玉出るって占いでやってたんですよぉ!!!」
栞子「か、帰ってください〜!」
かすみ「」
彼方「」
終わり
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完結できるか不安だったけど完成してよかった!
他にもこんなの書いてるからリクエストとかあったら教えてケロ
【SS】栞子「血が飲みたい……」
【SS】美里「今日は愛ちゃんに私の節約方法をお伝えします」
【SS】曜「むっつり千歌ちゃん」
【SS】ルビィ「ブルーロックには行きたくないよぉ!!」
【SS】ワイ「璃奈の表情を取り戻させたるで!」
【SS】侑「薫子先生がスパルタすぎる」
穂乃果「ビーバップホムスクール」
【SS】璃奈「できた。果林さんを梅田地下ダンジョンにワープさせる装置」
【SS】璃奈「できた。果林さんを京都タワーの頂上に転送する装置」
【SS】果林「道に迷って宿儺と摩虎羅の戦いの場に来てしまった」
【SS】遥「ワイさんと付き合ってることをお姉ちゃんに報告するよ!」
【SS】歩夢「安価で侑ちゃんを嫉妬させるよ!」
【SS】善子「グラップラー曜!!」
執筆中
【SS】侑「北海道に行くよ!」※ホラー注意
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しず子さぁ…
乙
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乙
良かった
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乙
一応はハッピーエンドで良かった
最後はシラナイシッテテモナニモイワナイ
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しず子草
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乙
でもかすみん他所様の家のドアノブに顔射してるんだよな……
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ドアノブに射精したのも謝ろう😭
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>>110
草
ドアノブは顔だったのか
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乙
おもろかった
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果林ちゃんお幸せに
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