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【SS】千歌「おしゃべりしよ」曜「しよしよー」
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—果南部屋—
千歌「あ、今日はノリノリよーちゃんだ」
曜「果南ちゃん家に遊びに来たのに、すれ違いでダイビング行っちゃって暇だもん。来る前に連絡すればよかったね」
千歌「ねー」マッタリ
曜「それとも一旦帰っちゃう?」
千歌「どうしよー」グデー
曜「千歌ちゃん、そのまま寝ないよね?」
千歌「寝ないよー」ゴロンッ
曜「寝そうに見えるけど……ほら起きて起きて。ここ、果南ちゃんの部屋だよ」
千歌「果南ちゃんの部屋だからこそだよ」
曜「そうなの?」
-
千歌「そーなの」ウンウン
曜「どういうこと?」
千歌「だってさ、果南ちゃんの部屋ってある意味、私の部屋みたいなものじゃない?」
曜「じゃないね」
千歌「じゃないじゃない?」
曜「じゃないじゃないじゃないね」
千歌「ん?どっち?」
曜「私もわかんなくなっちゃった」
千歌「日本語って難しいなあ。わさびってやつ?」
曜「それ多分侘び寂びだよ」
千歌「そうそれ」
曜「侘び寂びでもないような……まぁいいか。さっきはああ言ったけど、自分の部屋みたいってのはわかるかも」
千歌「でしょ?」
-
曜「なんか落ち着くよね。潮風が気持ちいいし、ちょっとベランダに出たら目の前に海が広がってるし」
千歌「でも今の季節、外出るのつらくない?」
曜「子どもは船の子だから、へーきでありますっ♪」
千歌「それ多分よーちゃんだけだよ」
曜「えへへ///」
千歌「そこ照れちゃうんだ。でもよく考えたら、よーちゃんの部屋と果南ちゃんの部屋って似てるよね。海近いし」
曜「たしかに。でもここは堤防がない分、ほんとに海のそばでいいなぁ。羨ましい」
千歌「この近さがいいよね。なんかあったらすぐ、どぼーんって飛び込めるし」
曜「たとえば?」
千歌「んとね……あ!寝坊した!どぼーん!」
曜「いろいろすっ飛ばしたけど、船より泳ぐ方が早いと思ったのかな」
千歌「夕ご飯どうしよう。焼き魚でいいか。どぼーん!」
曜「無人島でしか見たことないやつだ」
千歌「どぼーん!」
曜「何もなくても飛び込んじゃった」
千歌「果南ちゃん、実際そんな感じじゃない?」
曜「違うとも言えないのがまたなんとも」
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千歌「一年中通してダイビングしてるけどさ、冬は寒くないのかな?」
曜「あれね、冬に潜る時はウェットスーツじゃなくて、ドライスーツっていう暖かいやつを着るみたい」
千歌「へー。あ、でも前に聞いたことあるかも」
曜「次のテストで出るから覚えておくよーに」
千歌「はーい。でもやっぱり寒い日は、こうやってお部屋でぬくぬくしてたいよ。しいたけの散歩ですら寒くて嫌な日あるもん」
曜「私も朝起きてランニングするからわかる……自分に負けちゃいそうな日あるよね」
千歌「うんうん。でもさ、内浦って狭いからAqoursのみんなによく会うんだ。それがちょっと楽しみでもあるの」
曜「そうなの?」
千歌「うん。この前もしいたけの散歩してたら梨子ちゃんと会ってさ」
曜「あ、わかった。しいたけが梨子ちゃんに襲いかかったとか?」
千歌「ううん。しいたけが梨子ちゃんの目の前でうんちしちゃって」
曜「あらー」
-
千歌「散歩の時はうんち袋持ち歩いてるから、こう、袋に手を入れて、手袋みたいにしてうんちを掴んで片付けたの」
曜「マナーだもんね」
千歌「そしたら梨子ちゃん、目をまんまるにして固まっちゃって」
曜「あれ?」
千歌「なんて言うかね、この世のものを見る目じゃないというか」
曜「うーん?」
千歌「うんち片付けて梨子ちゃんに話しかけたんだけど、ずっと苦笑いでさ。何だったんだろあれ」
曜「……まさかと思うけど」
千歌「うん」
曜「千歌ちゃんが素手で片付けたと思われてない?」
千歌「( д) ゚ ゚」
-
曜「冬の朝って暗いし、透明な袋が見えてなかった可能性があったりなかったり」
千歌「それすんごい勘違いされてない!?」
曜「梨子ちゃんそういうとこあるからねぇ」
千歌「普段はしっかりしてるけど、たまにとんでもない大失敗しちゃうからねぇ」
曜「次会った時に説明した方がいいよ。そうしないと千歌ちゃん、うんちを素手で掴むアイドルになっちゃうもん」
千歌「早く説明しないとやばいやつじゃん。ちょっと連絡入れるね」ムクリ
曜「はーい」
千歌「……」ポチポチ
曜「ん、よいしょっと」
千歌「……忙しいのかな?電話出ないや」
曜「……」ジー
千歌「よーちゃんどうしたの?」
曜「果南ちゃんの机が目についちゃって。何度も遊びに来てるけど、こうやってまじまじと見る機会なかったから」ジー
千歌「言われてみればたしかに」ジー
-
曜「きちんと片付けられてるね」
千歌「ねー。そういえば雑誌で見たんだけど、机にはその人の個性とか性格が現れるんだって」
曜「じゃあこの机も果南ちゃんっぽいのかな」
千歌「ダイビングの本、雑誌、アルバム、ノート、教科書……果南ちゃんらしいのかな?」
曜「ダイビングの本があるからそうじゃない?それにだいたいの机ってこんなものだよ?」
千歌「果南ちゃんらしさが足りない……ある意味ゼロだったんだよ!?悔しいじゃん!」
曜「ゼロではないよね?」
千歌「まぁね。ちょっとサバ読んじゃった」
曜「いきなり落ち着くのやめよ?こっちがうわぁ!ってなるからね?」
-
千歌「それより机だよ机。よーちゃんの机と周りにはAqoursの写真とか裁縫道具があるよね?」
曜「うんうん」
千歌「善子ちゃんの机には、よくわかんない黒い本がたくさんあるでしょ?」
曜「黒魔術とか西洋の本だらけだね」
千歌「花丸ちゃんの机には、のっぽパンのピラミッドがあるんだよ?」
曜「違法建築だね。ファラオもびっくり」
千歌「梨子ちゃんの机にはゼクシィとたまごクラブが置いてあるし」
曜「梨子ちゃんのだけ詳しく聞きたいけどまた今度にするとして……果南ちゃんの机にも、面白いのあると思うよ?」ニヤニヤ
千歌「え?どこどこ?」
曜「どーこだっ♡」
千歌「出たね、たまに現れる小悪魔よーちゃん……!」
曜「うふふ♡……あぅぅ///」
千歌「そしてすぐに恥ずかしがるよーちゃんなのでした。めでたしめでたし」
曜「めでたくないよぉ///」
千歌「それでそれでっ、答えは?」
曜「あ、えっとね、机の棚の1番左端、気にならない?」
千歌「左端……このアルバムのこと?」ヒョイッ
-
曜「他のアルバムはまとめて置かれているのに、このアルバムだけ端っこにあるなんて変じゃない?」
千歌「ふむ」
曜「それに背表紙には何も書いていない」
千歌「あ、ほんとだ」
曜「名探偵ヨーソローの推理によれば秘密のアルバムなのでありますっ。家族や私たちにも秘密にしたい写真がたくさん山盛りてんこ盛り。だから千歌ちゃん、勝手に開いたりしたら、」
千歌「おおっ、果南ちゃんとダイヤちゃんがちゅーしてる写真!鞠莉ちゃんともちゅーしてる!」ペラッペラッ
曜「言ってるそばからー!?」
千歌「おぅっ、おぅ……!おぅ……?おぅ……!おぅ……おーぅ///」カオマッカ
曜「千歌ちゃんがニネンブゥリデスカみたいなことになってる!ちょっ、勝手に見ちゃだめだって!」
千歌「……よーちゃん」
曜「?」
千歌「果南ちゃんは大人の階段登って、もうシンデレラじゃないんだね」トオイメ
曜「思い出がいっぱいのやつね。その歌、だいぶ古いよ?」
-
千歌「とりあえず見なかったことにして片付けて、と。果南ちゃんの机はすけべってことでいいのかな?」
曜「机がすけべって日本語初めて聞いたよ」
千歌「果南ちゃんが帰ってきたら、机の中も見せてもーらおっと」
コンコンッ
千歌「はーい?」
果南父「オチャモッテキタヨー」
曜「あっ、ありがとうございます」ペコッ
果南父「カナンガカエッテクルマデ、ユックリシテイッテネ」
千歌「はいっ。ありがとうございます」
果南父「ソレジャア」パタンッ
曜「……果南ちゃんかと思ったよー。びっくりした」
千歌「私も。昔から顔馴染みとは言え、ちょっと緊張しちゃう」
ようちか「(*´・ω・)(・ω・`*)ネー」
千歌「ちょっと喉乾いたし、お茶もらっちゃお。よーちゃんも飲も飲も」
曜「うんっ」
千歌「……ふぅ。なんか落ち着いたらアルバムのこと思い出しちゃった」
曜「そんなに衝撃的だった?」
-
ようちかだ!
-
千歌「果南ちゃんがああいう写真残すタイプというのも衝撃が……それにしてもアツアツだね。最初は3人で付き合ったら、泥沼化しそうって不安だったけど」
曜「あの3人に限ってそんなことないんじゃない?」
千歌「ふふ、よーちゃん。恋は人を変えるんだよ」キリッ
曜「わーお千歌ちゃんおっとなー」
千歌「棒読みじゃん……ところでよーちゃんは泥沼化しそうとか思わなかったの?」
曜「ちょっとは思ったけども」
千歌「どんな感じで?」
曜「んー、ダイヤさんが『この泥棒猫!』って怒ったり、鞠莉ちゃんが『Oh my god!』とか?」
千歌「果南ちゃんは?」
曜「板挟みでなぜか正座してそうなイメージ」
千歌「あー、ぽいぽい」
曜「自分で言ったけど、鞠莉ちゃんって怒ったら英語で話したりするのかな?」
千歌「どうだろねぇ。前に果南ちゃんと喧嘩した時は、普通に日本語で話してたよね」
曜「うん。怒った時も日本語、普通に話す時もほぼ日本語……英語で話すところ、ちょっと見てみたいかも」
千歌「私も私もっ。あーあ。英語もペラペラなんて羨ましいなぁ。あれだよね、バイリンガルってやつだよね」
曜「そうそう。たしか3ヶ国語話せると、えっと、なんだっけ」
-
千歌「たしかあったよね、3ヶ国語話せる人のこと、えーっと」
曜「……あっ、思い出した。トリ、」
千歌「バイバイリンガル!」
曜「ん?」
千歌「2つでバイ、3つでバイバイでしょ?」
曜「それなら4つは?」
千歌「バイバイバイリンガル?」
曜「頭悪そう」
千歌「さらっと悪口!?」
曜「あ、ごめんね、千歌ちゃんに言ったわけじゃないよ。バイバイバイリンガルってアホっぽくて」
千歌「アホじゃないもん!かっこいいもん!」
曜「うんうん、かっこいいよね。千歌ちゃんかっこいいね」ナデナデ
千歌「ほんとにわかってるー?まぁいいや。バイリンガルの話で思い出したんだけどさ」
曜「うん」
千歌「私ってば昔、方言と日本語のバイリンガルなんて言ってたでしょ?」
曜「あー、言ってたね。たしか近所のおばさんたちにも呼ばれてたよね?」
千歌「カンガルーってね。『ガル』しか合ってないのに」
曜「懐かしいなぁ」
-
千歌「でねでねっ、Aqoursのみんなはどうなんだろ?方言って話せるのかな?」
曜「えー、どうだろ。何人かは話せそうけど。花丸ちゃんとか」
千歌「花丸ちゃんは普段から話してるずらね」
曜「そうずらそうずら」
千歌「あとは?」
曜「んー、お家が網元だからダイヤさんとルビィちゃんも話せそうじゃない?」
千歌「あの2人が方言……どんな感じなんだろ」
曜「んー」
ダイヤ『ぶっぶーずら!』
ルビィ『がんばー?ルビィずら!』
ようちか「カワイイネ(。・ω・)(・ω・。)ズルイネ」
千歌「もっといろんな方言聞いてみたいなぁ。今度お願いしてみよっと」
曜「私も聞きたいっ。あとのメンバーはどうかな。私はちょこっとならわかるけど」
千歌「梨子ちゃんは東京から来たからわかんないとして、善子ちゃんも厳しいかな?」
曜「多分私と同じくらいだよ。果南ちゃんと鞠莉ちゃんはどう思う?」
千歌「果南ちゃんは話せそうじゃない?よく漁師さんと話してるの見るし」
曜「言われてみれば。鞠莉ちゃんも留学する前はずっと内浦にいたから話せるかもね」
千歌「そうなるとバイバイリンガル?」
曜「ふふっ」
-
千歌「あー!ばかにしたでしょー!」プンスカ
曜「してないよぉ。かわいくて、つい」
千歌「それ言えば許されると思ってない?」
曜「だめ?」
千歌「まぁ許しちゃうんだけどね」
曜「さっすが千歌ちゃん♪」
千歌「それでえっと、なんの話だっけ?」
曜「三年生って仲良いよねって話」
千歌「そうだった。最近、三年生も付き合うし梨子ちゃんと善子ちゃんも付き合うし、カップルラッシュだね」
曜「恋愛が流行ってるねぇ」
千歌「あ、恋愛で思い出したんだけどさ」
曜「まさか千歌ちゃんも!?」
千歌「私じゃなくて花丸ちゃんがね」
曜「千歌ちゃんと花丸ちゃんが!?」
千歌「一回私から離れてよー」
曜「あ、うん」ササッ
千歌「距離じゃなくて!よーちゃん絶対わざとでしょ」
曜「ごめんごめん。ちょっと楽しくなっちゃった」テヘッ
千歌「まったくもう……実は先週さ、花丸ちゃんから恋愛相談受けたんだよね」
曜「おおー!どんなのどんなの?」
-
千歌「いやこれね、誰にも秘密だよ?絶対言ったらダメだよ?ひみつじこーってやつだからね?」
曜(千歌ちゃんは話しちゃうんだ……)
千歌「よーちゃん聞いてる?」
曜「あ、うん」
千歌「もうほんとびっくり、ひっくり返るかも」
曜「そ、そんなに?」ドキドキ
千歌「実は花丸ちゃんね……ルビィちゃんが好きなんだって!」
曜「うん」
千歌「ん?」
曜「ん?」
千歌「あれ、待って、聞こえなかった?」
曜「バッチリ聞こえたよ?花丸ちゃんってルビィちゃんが好きなんでしょ?」
千歌「あれ?あれれ?驚かないの?」
曜「驚くも何も、本人たち以外みんな知ってるもん。千歌ちゃん以外だけど」
千歌「えーっ!?うそ、なんで知ってるの!?」
曜「2人の態度見てたらわかると思うけど……」
千歌「全然気付かなかった……!」
曜「あらら。それで、恋愛相談って?」
-
千歌「えとね、ルビィちゃんが好きなんだって」
曜「ほうほう///」
千歌「ふとした瞬間にルビィちゃんの笑顔を思い出して、ドキドキするんだって」
曜「ひゃー///」
千歌「梨子ちゃんから借りた薄い本みたいなこともしたいんだって」
曜「おっと悪影響な気がする。それで千歌ちゃんはなんてアドバイスしたの?」
千歌「ふふんっ。まぁ?私って愛の伝道師だからさ?」エッヘン
曜「ふむふむ」
千歌「的確なアドバイスをしちゃったりしてさ?」
曜「ほうほう」
千歌「花丸ちゃんもあまりの驚きように、雷に打たれたみたいに固まっちゃって」
曜「固まる?」
千歌「うん。押し倒してえっちしたら?って言ったの」
曜「はいだめー」
-
千歌「え、だめ?」
曜「だめだめ!だってさ、もしも私が千歌ちゃんをいきなり押し倒して、その……しちゃったら嫌でしょ?」
千歌「え、あー、どうだろ、私は、まぁ……」
曜「え?」
千歌「そっ、そもそも!よーちゃんはそんなことしないもん!」アセアセッ
曜「し、しないよ!もしもの話というか、うん」
千歌「うん」
曜「……」
千歌「……」
ようちか(なんだか変な空気……)
千歌「やっぱり鞠莉ちゃんを参考にしたのが間違いだったのかなぁ」
曜「鞠莉ちゃん?」
千歌「うん。前にね、果南ちゃんとダイヤちゃんにどんな告白したの?って聞いたらね、告白して押し倒したって言ってたの」
曜「1番参考にしちゃだめなやーつ」
千歌「そなの?」
-
曜「花丸ちゃんにそんな強引なの似合わないよ。もっとこう、お淑やかというか、普通にね」
千歌「たとえば?」
曜「好きって告白するとか」
千歌「っ!……思い付かなかった」ショボン
曜「だいたいまずはそれじゃないかな」
千歌「そっかぁ。じゃあ明日にでも花丸ちゃんにアドバイスしてみる!」
曜「上手くいくといいねっ」
千歌「ありがと♪ところでさ、ルビィちゃんは花丸ちゃんのこと、どう思ってるんだろ」
曜「普段の様子だと好きっぽいけどね」
千歌「そうなの?」
曜「そこにも気付いてない感じ?」
千歌「うん。ルビィちゃんは今日もうゅうゅだなーって思ってた」
曜「千歌ちゃんの方がかわいく見えてきたよ」
千歌「えへっ♡ありがと」
曜「かわいー」
千歌「もっともっと!」
曜「きゃー」
千歌「アリーナー!」
曜「わー」
千歌「それでは次の曲で最後です」
曜「やだー」
千歌「え?じゃあもっと歌っちゃおうかな」
曜「はい。今のでライブMC検定3級不合格です」
千歌「厳しい!?」
-
曜「もっとタイムテーブルとか気にしないと。また次の試験までに勉強してきてね」
千歌「はーい。勉強っていえばさ、休み明けすぐにテストだよね。よーちゃんはテスト勉強した?」
曜「一応は、ね。今回も梨子ちゃんに助けてもらおうと思ってて」
千歌「いつもの勉強会?私も行っていい?」
曜「もちろん♪梨子ちゃんと話した時にね、千歌ちゃんも誘って3人でやろうって話してたの」
千歌「それじゃあまたうちで、」
曜「ふっふっふ」ニヤリ
千歌「あれ?もしかしてまた小悪魔よーちゃんの流れ?」
曜「う、うふーん♡あはーん♡……ひぇー///」カオマッカ
千歌「フリには全力で応えるよーちゃん推すしかない」
曜「ありがとう///」
千歌「それでどうしてまた急に小悪魔よーちゃん出てきたの?」
曜「実は梨子ちゃんと話して、たまには沼津のカフェで勉強したいって話になったの」
千歌「かへ?」
曜「なんかすっごく田舎っぽくなっちゃった」
-
千歌「そこって勉強とかして大丈夫なの?」
曜「うんっ。最近沼津駅の近くにね、勉強OKなカフェができたんだ」
千歌「おー」
曜「Wi-Fiあるし、コピー機も無料で使えちゃうんだって」
千歌「なんだか未来ずら〜♪」
曜「割と現代なんだけどなぁ。しかもね、いろんな飲み物もあるし、パンケーキが人気なんだって」
千歌「パンケーキいいね。それじゃあ今度、そこで勉強しちゃお!」
曜「りょーかいでありますっ!」
千歌「そうだ、カフェで思い出したんだけどこの前、美渡姉ぇとららぽーとに行ったの。その帰りにさ、スタバで休憩しよってなったの」
曜「うんうん」
千歌「私も大人の女性だからさ?こう、なんて言うの?大人の渋みを感じるコーヒーが飲みたくなったの」
曜「コーヒー嫌いなのに?」
千歌「大人だからね飲めちゃうの。こーるどぶりゅーえくすとらほっとだいなまいとぼでーぶらっくこーひーを頼んだわけ」
曜「なんて?」
-
千歌「……ほんとはマンゴーのやつ頼みました」
曜「あのフラペチーノ美味しいよね。デザート感覚で飲めちゃうし」
千歌「コーヒー嫌いにはほんと助かるよ……でね、そこで偶然、ダイヤちゃんと会ったんだ」
曜「へー、珍しい」
千歌「あ、待って、会ったというより見付けたというか」
曜「どういうこと?」
千歌「ダイヤちゃん、めちゃくちゃ変装しててさ」
曜「( ゚д゚)?」
千歌「スタバ行ったら何人か並んでて、私たちも並んだんだけどさ。1つ前の人がコートに帽子被ってたの。ちらっと横顔見たらマスクにメガネまで」
曜「何それ怖い」
千歌「探偵さんかな?って最初は気にしてなかったんだけど」
曜「すんなり受け入れた千歌ちゃんも怖い」
千歌「その人が注文する時、声が聞こえちゃってさ、よくよく聞いたらダイヤちゃんだったの!」
曜「えー?ほんとにー?」
千歌「私も信じたくなかったけど、席に座ってマスクとメガネ外したとこ見たら、完全にダイヤちゃんだったの。お忍びで来たみたいだから、声かけなかったけど」
曜「ダイヤさんがねぇ……何注文してたの?」
千歌「なんかね、抹茶のやつとケーキ。美味しそうに食べてたよ」
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曜「ふむふむ……はっ!」
千歌「どしたの?お腹減ったの?」
曜「違うよぉ。この名探偵ヨーソローの灰色の脳細胞が閃いたの!」
千歌「小悪魔よーちゃんに名探偵ヨーソローって、今日は忙しいね」
曜「変装したダイヤさん……普段のキャラ……その2つから導き出されるのは……」ブツブツ
千歌「あれ?聞いてる?」
曜「ダイヤさんは自分の大和撫子キャラを守るために変装していたんだね」ウンウン
千歌「なんか推理ショー始まってない?」
曜「網本の娘、長女、生徒会長、品行方正、大和撫子。厳格な振る舞いを強いられてきたダイヤさんの唯一の癒しがスタバだったんだね。そこでなら女子高生の黒澤ダイヤに戻れる。素の自分に戻れる時間なんだよ」
千歌「ルビィちゃん撫でてる時とか、わりと素に戻ってない?」
曜「だからダイヤさんは変装してまでスタバに通っていた……悲しい事件だったね」トオイメ
千歌「…………そだねぇ」
曜「今、絶対面倒くさくて適当に答えたでしょー?」
千歌「そ、そんなことないもん。でも素直じゃないねぇ。ダイヤちゃんの素顔なんてみんな知ってるのに」
曜「それならさ、今度ダイヤさん誘ってスタバ行ってみない?」
千歌「いいねそれ♪他にも可愛い雑貨屋さんとか巡ってみようよ。スイーツのお店なんかもきっと行ってみたいだろうし」
曜「ダイヤさんを素直にさせる大作戦だねっ。他にも誰か呼んで、」
ピロリンッ
-
曜「ん、ちょっとごめんね」
千歌「うん」
曜「……ありゃ、どうしよう」
千歌「どうしたの?」
曜「善子ちゃんからね、暇なら遊ぼって」
千歌「よーちゃんに?梨子ちゃんに送り間違えたとかではなく?」
曜「ちゃんと『曜が暇ならうちに来ない?』って書いてあるの。とりあえず『果南ちゃん家にいるから、善子ちゃんも来る?』……と」ポチポチ
千歌「もしかして浮気?」
曜「いやいやいや!そういうのじゃなくて、あれ?話してなかったっけ?」
千歌「ううん。聞いてないよ?」キョトン
曜「最近ね、善子ちゃんとお料理教室やってるの」
千歌「ほへー。よーちゃんが教えてるの?」
曜「うん。梨子ちゃんにお弁当作ってあげたいって善子ちゃんが言うから、あれこれ教えてるんだ」
千歌「なるほどね。でも梨子ちゃんに内緒だと、変な誤解を生んだりしない?」
曜「そこは大丈夫♪きちんと梨子ちゃんに話して、善子ちゃんの成長を逐一報告してるんだ」
-
千歌「それなら大丈夫か。というか、善子ちゃんって料理できたよね?」
曜「できるけど、その、ねぇ」
千歌「?」
曜「アレンジし過ぎて、なぜかいつも激辛になるんだ」
千歌「あー」
曜「堕天使の泪とか」
千歌「あー」
曜「漆黒の潮騒とか」
千歌「あー……何それ初めて聞いた」
曜「真っ黒な激辛カレーのことだよ?もしかしてルシファーの甘い囁きや、闇のいちごクレープも知らないの?」
千歌「いやそんな、さも当然みたいな顔で言われても。てか最後の、ただのいちごクレープじゃん」
曜「本人曰く、名前が思い付かない時は闇とか黒って付けとけばいいんだって」
千歌「そんなものなの?」
曜「そんなものみたい」
千歌「そっかぁ」
-
曜「それでさ、善子ちゃんってさ、レシピ通りに作ればほんっとに料理がうまいの!」
千歌「そなの?」
曜「この前だってね、ヨキソバの作り方を教えてレシピ通りに作ってもらったら、私のより美味しかったし」
千歌「それじゃあもうヨシソバに名前変えなくちゃ」
曜「私のアイデンティティが……」
千歌「よーちゃんのアイデンティティそこ?」
曜「とまぁ冗談はさておき。善子ちゃんとお料理頑張っているでありますっ」
千歌「いいなあ。私にも料理教えてっ」
曜「千歌ちゃん料理できるのに?」
千歌「みかん鍋と雑炊しか作れないもん。料理できるとは言えなくない?」
曜「あー、まぁ、どうだろね」
千歌「それにさ、今のうちから料理勉強したら、進学して一人暮らしする時に苦労しなくて済むもん」
曜「た、たしかに」
-
千歌「とは言っても、高校出てすぐに十千万を継ぐか、大学行くか迷ってるけどね」
曜「大切だもんね。私も進路どうしよっかなあ」
千歌「船長さんになるんだよね?専門学校とか?」
曜「短大も選択肢にあるから、結構迷ってて」
千歌「お互い大変だねぇ」
曜「ねー」
千歌「……なんだか難しい話してたら、眠くなってきちゃった」ゴロンッ
曜「また寝ようとしてるー」
千歌「とりあえず、よー先生。お料理教室よろしくお願いします」
曜「んー、それじゃあ来週のお休み、善子ちゃん家でお料理教室やろっか」
千歌「やったー♪」
曜「何作ろうかなぁ。ビーフストロガノフとかいっちゃう?」
千歌「びー、え?なんて?」
曜「それともアーリオオーリオとか?」
千歌「何その、めでたしめでたしみたいな料理」
曜「楽しみ〜♪」
千歌「よくわかんないけど、美味しいといいなぁ」
-
曜「それにしても果南ちゃん帰ってこないねぇ」
千歌「ねー。どこまで行ったんだろ。そこのベランダからひょっとして見えちゃったりして」テクテク…ガラガラッ
曜「いやいやそんなわけ、」
千歌「いたー!?」
曜「え!?」ササッ
千歌「果南ちゃーん!こっちこっちー!お部屋にいるよー!」
曜「ほんとだ……果南ちゃーん!」
千歌「あ、走ってきた」
曜「すぐにこっち来てくれそうだね」
ピロリンッ
曜「……あ、善子ちゃんが梨子ちゃん誘ってこっち来るんだって」
千歌「いいねいいね♪みんなで遊んじゃお!それに梨子ちゃんの誤解も解かなきゃだ!」
曜「だねっ」
千歌「……へっくち!うぅ、さむさむ」
曜「お部屋戻ろっか。果南ちゃんたちが来るまで、ね?」
千歌「うんっ」
曜「おしゃべりしよ」
千歌「しよしよー」
完
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どんな場所でもいつの間にか時間が過ぎちゃう不思議。
乙したー。
-
ようちかSSめちゃくちゃ助かる
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乙
よかった
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こういう日常系すき
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こーゆーのすき
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ほのぼのした乙
しいたけのうんちの件わらった
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